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【会議資料全体版】第622回総会資料

総会 第622回 / 2025-10-24 開催 / 125ページ

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中央社会保険医療協議会 総会(第 622 回)議事次第 令和7年 10 月 24 日(金) 10:00~ 議 題 ○個別事項について(その2)精神医療① ○個別事項について(その3)敷地内薬局 中医協 総ー1 7.10.24 個別事項について(その2) 精神医療① 1.精神医療の現状等について 2.入院医療について 2ー1 多職種による質の高い医療の提供等について 2ー2 患者の特性に応じた治療・ケアの推進について 3.精神身体合併症について 2 1.精神医療の現状等について 2.入院医療について 2ー1 多職種による質の高い医療の提供等について 2ー2 患者の特性に応じた治療・ケアの推進について 3.精神身体合併症について 3 精神疾患を有する総患者数の推移 ⚫ 精神疾患を有する総患者数は、約603.0万人(入院:約26.6万人、外来:約576.4万人)。 (単位:万人) 700 614.8 603.0 600 外来患者数 入院患者数 500 419.3 392.4 (※1)H23年の調査で 400 は宮城県の一部と福島県 323.3 320.1 を除いている。 302.8 (※2)R2年から総患 586.1 576.4 300 258.4 者数の推計方法を変更し ている。具体的には、外 来患者数の推計に用いる 389.1 平均診療間隔の算出にお 200 361.1 いて、前回診療日から調 290.0 287.8 267.5 査日までの算定対象の上 223.9 限を変更している(H29 100 年までは31日以上を除 外していたが、R2年か らは99日以上を除外し て算出)。 0 34.5 35.3 33.3 32.3 31.3 30.2 28.8 26.6 (※1) H14 H17 H20 H23 H26 H29 R2 R5 (※2) 資料:厚生労働省「患者調査」より厚生労働省障害保健福祉部で作成 4 精神疾患を有する入院患者数の推移(傷病分類別内訳) ⚫ 精神疾患を有する入院患者数は、約26.6万人。 ⚫ 傷病分類別では、「統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害」が最も多いが、減少傾向。 (単位:万人) 40 35.3 34.5 33.3 35 32.3 31.3 5.4 30.2 認知症(血管性など) 5.4 28.8 4.4 30 3.9 3.0 26.6 1.9 2.9 2.8 認知症(アルツハイマー病) 3.3 2.5 4.1 25 4.7 2.3 4.9 統合失調症、統合失調症型障害及び 5.1 妄想性障害 5.3 20 気分[感情]障害(躁うつ病を含む) 20.3 19.9 神経症性障害、ストレス関連障害及び 18.7 15 17.4 16.6 15.4 身体表現性障害 14.3 12.6 精神作用物質使用による精神及び行動 10 の障害 その他の精神及び行動の障害 5 2.6 2.8 2.9 2.9 2.9 3.0 2.8 2.7 てんかん 0.6 0.5 0.5 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6 1.8 1.7 1.4 1.3 1.4 1.3 1.2 1.0 1.2 1.3 1.4 1.5 1.5 1.6 1.6 1.5 0 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 (※1) H14 H17 H20 H23 H26 H29 R2 R5 (※1)H23年の調査では宮城県の一部と福島県を除いている。 資料:厚生労働省「患者調査」より厚生労働省障害保健福祉部で作成 5 精神疾患を有する入院患者数の推移(年齢階級別内訳) ⚫ 精神疾患を有する入院患者のうち、65歳以上が約17.5万人(約66%)。 (単位:万人) 40 35.3 34.5 33.3 35 0.1 32.3 0.1 31.3 0.1 30.2 0.1 0.1 28.8 30 8.2 9.7 0.0 26.6 不詳 0.0 10.1 11.0 0.0 75歳~ 25 11.0 11.5 65~74歳 6.8 11.6 7.2 20 11.6 55~64歳 7.2 6.8 45~54歳 7.3 15 7.6 7.2 35~44歳 8.2 6.9 7.7 5.9 25~34歳 7.1 10 5.8 6.5 4.9 0~24歳 4.4 5.1 4.0 3.9 5 3.4 3.4 3.3 2.8 2.7 3.1 2.7 2.5 2.3 2.2 1.8 1.6 1.3 1.1 1.0 1.9 0.8 1.5 0 .7 01 .. 63 0 0.8 0.7 0.6 0.6 0.6 0.5 0.6 0.6 (※1) H14 H17 H20 H23 H26 H29 R2 R5 (※1)H23年の調査では宮城県の一部と福島県を除いている。 資料:厚生労働省「患者調査」より厚生労働省障害保健福祉部で作成 6 精神医療に係る医療費の推移 ○ 精神医療に係る医療費は、入院医療費については横ばい、入院外医療費については近年増加傾向 である。 入院医療費 入院外医療費 (億円) (億円) (億円) (億円) 20,000 200,000 20,000 200,000 18,000 180,000 18,000 180,000 16,000 160,000 16,000 160,000 14,000 140,000 14,000 140,000 12,000 120,000 12,000 120,000 10,000 100,000 10,000 100,000 8,000 80,000 8,000 80,000 6,000 60,000 6,000 60,000 4,000 40,000 4,000 40,000 2,000 20,000 2,000 20,000 0 0 0 0 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 2 2 2 2 3 R R R R R 2 2 2 2 3 R R R R R H H H H H H H H H H 精神入院医療費(左軸) 医科入院医療費(右軸) 精神入院外医療費(左軸) 医科入院外医療費(右軸) 7 ※ 精神医療費:疾病分類が「Ⅴ精神及び行動の障害」である医療費 出典:国民医療費 精神病床数の推移 (単位:万床) 40 35.6 35.4 34.9 34.4 33.8 33.2 35 32.4 31.9 30 25 20 15 10 5 0 H14 H17 H20 H23 H26 H29 R2 R5 精神病床数 資料:厚生労働省「医療施設調査」より厚生労働省障害保健福祉部で作成 8 精神病床における入院患者数の推移(年齢階級別内訳) ⚫ 精神病床に入院する入院患者数の推移は以下のとおり。 (単位:万人) 35 32.1 32.4 30.7 0.1 0.1 29.3 28.9 27.8 30 0.1 27.3 5.7 6.8 0.1 0.0 25.5 0.0 0.0 7.4 25 8.1 0.0 不詳 8.5 6.6 9.1 75歳~ 7.1 10.0 20 10.3 65~74歳 7.1 6.6 55~64歳 7.2 7.8 15 7.1 45~54歳 8.4 7.0 35~44歳 7.8 6.0 7.2 10 5.9 25~34歳 4.9 6.7 4.5 5.2 4.1 0~24歳 4.0 5 3.5 3.5 3.4 3.1 2.9 2.8 2.7 2.5 2.3 2.2 1.9 1.6 1.3 0 01. .68 01 .. 56 0.51 .3 0.5(1 ※.1 1 ) 0.51 .0 0.5 0.8 0.50 .8 00 .. 56 H14 H17 H20 H23 H26 H29 R2 R5 (※1)H23年の調査では宮城県の一部と福島県を除いている。 資料:厚生労働省「患者調査」より厚生労働省障害保健福祉部で作成 9 精神疾患を有する入院患者数の推移(精神病床・傷病分類別内訳) ○ 精神病床に入院する入院患者数の推移は以下のとおり。 (単位:万人) 35 認知症(血管性など) 30.7 29.3 28.9 30 27.8 認知症(アルツハイマー病) 2.9 27.3 2.6 2.0 25.5 2.3 1.8 1.9 統合失調症,統合失調症型障害及び妄想 25 2.8 3.3 1.7 3.4 性障害 3.9 4.3 気分[感情]障害(躁うつ病を含む) 20 神経症性障害,ストレス関連障害及び身体 18.5 15 17.2 16.4 15.1 表現性障害 14.1 12.5 精神作用物質使用による精神及び行動の 障害 10 その他の精神及び行動の障害 2.5 2.6 2.6 2.7 2.6 2.5 5 10 .. 34 10 .. 24 10 .. 35 10 .. 25 10 .. 15 10 .. 05 てんかん 01 .. 22 01 .. 22 01 .. 23 01 .. 23 01 .. 23 01 .. 13 1.4 1.2 1.4 1.6 1.8 1.7 0 その他・不詳 H20 H23 H26 H29 R2 R5 ※H23年の調査では宮城県の一部と福島県を除いている 資料:厚生労働省「患者調査」より精神・障害保健課において作成 10 近年の精神保健医療福祉の経緯① ⚫ 我が国の精神保健医療福祉については、平成16年9月に精神保健福祉本部(本部長:厚生労働大臣)で策定された 「精神保健医療福祉の改革ビジョン」において「入院医療中心から地域生活中心へ」という理念が示されて以降、 様々な施策が行われてきた。 精神保健福祉施策の改革ビジョンの枠組み 精神保健福祉施策について、「入院医療中心から地域生活中心へ」改革を進めるため、 ①国民の理解の深化、②精神医療の改革、③地域生活支援の強化を今後10年間で進める。 国民の理解の深化 「こころのバリアフリー宣言」の普及等を 通じて精神疾患や精神障害者に対する 国民の理解を深める 精神医療の改革 地域生活支援の強化 相談支援、就労支援等の施設機能の 救急、リハビリ、重度などの機能分化 強化やサービスの充実を通じ市町村を を進めできるだけ早期に退院を実現 中心に地域で安心して暮らせる体制を できる 体制を整備する 整備する 基盤強化の推進等 ・精神医療・福祉に係る人材の育成等の方策を検討するとともに、標準的なケアモデルの開発等を進める ・在宅サービスの充実に向け通院公費負担や福祉サービスの利用者負担の見直しによる給付の重点化等を行う 「入院医療中心から地域生活中心へ」という 精神保健福祉施策の基本的方策の実現 ※上記により、今後10年間で、受入条件が整えば退院可能な者約7万人について、解消を図る。 出典:精神保健福祉対策本部「精神保健福祉施策の改革ビジョンの枠組み」 11 近年の精神保健医療福祉の経緯② ⚫ 「良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針」(平成26年厚生労働省告示第65号(平 成26年4月1日適用))を踏まえ、 「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会」(平成 26年7月とりまとめ)では、新たな長期入院を防ぐために、多職種の活用を中心とした精神病床の機能分化及び 地域移行の推進により、精神病床の適正化、不必要な病床の削減といった構造改革を目指す方向性が示された。 構造改革によって実現される病院の将来像(イメージ) マンパワーや財源等の集約 マンパワーや財源等の集約 マンパワーや財源等の地域 による体制強化 による体制強化 支援への転用により充実 建物 外 来 例:精神科診療所 訪 救 適正化により将来的に不必要と 問・ デ (外来・テ 地゙イケア、アウトリーチ等) 急 重 なった病床 診イ た 域 め ・ 度 療ケ 生 急 の か ・ア 性 訪 医活 つ 、 期 問ア 療を 慢 ・ (将来的に削減) 看ウ ・支 回 性 福 え 護ト 復 部リ 祉 る 期 地域移行支援機能を 門ー 強化する病床 チ 例:宿泊型自立訓練事業所、 、 グループホーム 患者の地域移行に よる病床の縮小 マンパワー、設備等 敷地 出典:長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策の今後の方向性≪概要編≫「構造改革によって実現される病院の将来像(イメージ)」 12 近年の精神保健医療福祉の経緯③ ⚫ 「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会」(平成29年2月とりまとめ)では、「地域生活中心」 という理念を基軸としながら、精神障害者の一層の地域移行を進めるための地域づくりを推進する観点から、精神 障害者が、地域の一員として安心して自分らしい暮らしができるよう、「精神障害にも対応した地域包括ケアシス テム」の構築を目指すことが新たな理念として示された。 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築(イメージ) 病気になったら・・・ 介護・訓練等の支援が必要になったら・・・ 医療 障害福祉・介護 ■地域生活支援拠点等 病院: ■相談系: ■施設・居住系サービス 急性期、回復期、慢性期 ・計画相談支援 ・施設入所支援 ・地域相談支援 ・共同生活援助 お困りごとはなんでも相談・・・ (障害福祉サービス等) 日常の医療: ・宿泊型自立訓練 等 様々な相談窓口 ・かかりつけ医、有床診療所 通院・入院 通所・入所 ■在宅系: ・居宅介護 ・生活介護 ・精神科デイ・ケア、精神科訪問看護 住まい ・短期入所 ・就労継続支援 ・地域の連携病院 ・精神保健福祉センター(複雑困難な相談) ・自立訓練 ・歯科医療、薬局 ・発達障害者支援センター(発達障害) ・自立生活援助等 (介護保険サービス) ・保健所(精神保健専門相談) 訪問 訪問 ■在宅系: ・障害者就業・生活支援センター(就労) ・ハローワーク(就労) ・訪問介護 ・訪問看護 ・通所介護■施設・居住系サービス ・自宅(持ち家・借家・公営住宅等) ・小規模多機能型居宅介護 ・介護老人福祉施設 ・市町村(精神保健・福祉一般相談) ・サービス付き高齢者向け住宅 ・短期入所生活介護 ・介護老人保健施設 ・基幹相談支援センター(障害) ・グループホーム 等 ・福祉用具 ・認知症共同生活介護等 ・地域包括支援センター(高齢) 安心して自分らしく暮らすために・・・ ・24時間対応の訪問サービス等 ■介護予防サービス 社会参加、地域の助け合い、普及啓発 圏域の考え方 相談業務やサービスの コーディネートを行います。 日常生活圏域 訪問相談にも対応します。 市町村 企業、ピアサポート活動、自治会、ボランティア、NPO 等 障害保健福祉圏域 ※ 精神障害にも対応した地域包括ケアシス バックアップ テムは、精神障害を有する方等の日常生 市町村ごとの保健・医療・福祉関係者等による協議の場、市町村 活圏域を基本として、市町村などの基礎自 治体を基盤として進める バックアップ ※ 市町村の規模や資源によって支援にばら 障害保健福祉圏域ごとの保健・医療・福祉関係者等による協議の場、保健所 つきが生じることがないよう、精神保健福祉 センター及び保健所は市町村と協働する バックアップ 都道府県ごとの保健・医療・福祉関係者等による協議の場、都道府県本庁・精神保健福祉センター・発達障害者支援センター 13 令和7年10月20日 第11回精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会 資料2 入院医療に関する方向性の整理 第1回から第10回までの本検討会の御議論の内容を整理したものであり、引き続き必要な検討を行うこととする。 入院機能・地域移行 ◆ 入院機能等については、以下の内容の御議論があった。 ○ 将来的に期待される精神科の主な入院機能については、地域と密着して環境面を整えながら地域での生活を後押しすることを前提として、救急※ を含む急性期の時期を中心とした医療を提供し早期の退院を目指す機能や急性期からやむを得ず急性期を超えた患者にも医療を提供し早期の退院を 目指す機能が基本と考えられること。 ※ 単に入院形態ではなく、緊急的な医療的介入の必要性を踏まえたもの ○ その上で、将来の医療需要等を踏まえた取り組みにおいて、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療により地域や施設等の対 応能力を高めつつ、地域の実情を踏まえながら「にも包括」の構築を進め、地域ごとにあるべき姿を目指していくこと。 ○ また、小規模な病院において、地域と密着して患者の地域生活を支えるため、多職種により外来、在宅医療、障害福祉サービスを一体的に提供し、 必要に応じて入院サービスを提供することが求められること。 ○ なお、高齢の長期入院者への退院支援に当たっては、当該患者の意向を尊重しつつ、病状等も十分に踏まえたうえでの対応が求められる点に留意しつつ、 一般的な地域移行の取り組みを前提としたうえで、高齢の長期入院者の介護ニーズへの対応については、介護保険制度に基づく在宅や施設サービスが受け 皿となり得ること。また、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療によって地域や施設等の対応能力を高めることで、地域移行の取り 組みを後押ししていくこと。 注 精神医療における地域医療構想の取り組みについて、精神医療を位置付けることを含む医療法等改正法案の法律事項は法案成立後、然るべき場において改めて検討を行うことを想定。 人員配置 ◆ 人員配置については、以下の内容の御議論があった。 ○ 精神病床においては、身体合併症対応を含めた身体的ケアや患者の高齢化や入院の長期化に伴う身体機能の低下防止の充実等を図るため、医師、 看護職員をはじめ精神保健福祉士、作業療法士、公認心理師等を含めた多職種による手厚い医療を提供できる体制を確保し、地域移行に向けた取組 を推進していくこと。また、一般病床と同様にリハビリテーション、栄養管理及び口腔管理の取組を推進していくこと。 ○ 精神科医療機関に従事する精神保健福祉士は、入院前から退院後までのあらゆる場面において活躍が期待されている一方で、精神科医療機関を選 択する精神保健福祉士の減少に伴い人員の確保が困難であることや、制度改正に伴う事務的な作業の増加が指摘されていることを踏まえ、病棟や入 退院支援部門等における精神保健福祉士のタスクシェアや事務的な作業等への精神保健福祉士以外の活用等を推進していくこと。 身体合併症について ◆ 身体合併症については、以下の内容の御議論があった。 ○ 地域ごとに人口規模や医療資源の状況等が大きく異なることや身体合併症を有する患者の受け入れ体制が異なることを踏まえ、医療需要を踏まえ た検討や精神科以外の医療との連携が重要であることから、一定の仮定に基づくデータ等を参考に、地域における議論の場※等を活用し、医療機関 の役割分担を明確にしていくこと。 ※地域医療構想調整会議に資する協議の場を想定。 ○ 都道府県が身体合併症に係る医療提供体制を構築するにあたって、精神病床を有する総合病院の確保が適切に実施されることが期待されること。 ○ 精神科病院においては、入院患者の高齢化に伴って、生活習慣病等の身体合併症への対応を要する慢性期の患者が多くなってきている実態がある ため、慢性期の身体合併症を中心に、より一層内科医等が関わりながら対応できる体制の構築や専門性の高い看護師の活用を進めていくこと。 ○ また、慢性期の身体合併症では特に高い専門性が求められる透析、緩和ケア等については、医療計画において対応する医療機関の明確化を図ると ともに、精神科医療機関及び精神科以外の医療機関との連携体制の構築を進めていくこと。 ○ 精神病棟以外の入院患者に対応する精神科リエゾンチームについては、多様な疾患に対して幅広く活躍することで、身体科による精神科疾患を有 する患者の受け入れが進み、結果として精神科医療を特別視しない素地も期待されるため、より積極的な活用を進めていくこと。 14 精神疾患の医療体制構築に係る指針 診調組 入-1 7 . 7 . 1 7 ○ 精神疾患の医療体制構築に係る指針において、「精神症状と身体症状を一元的に対応できる医療 機関の整備を今後、推進していくことが重要」であること等が示されている。 精神疾患の医療体制構築に係る指針(抄) (11)身体合併症 (基本情報) 身体合併症対応については、精神科救急医療を担う医療機関の多くは精神科単科の医療機関であり、受入れが困難である場合も少な くない。一方、精神科以外の診療科においては、患者が精神疾患を合併している場合の対応に苦慮していることが多い点も指摘されて いる。また、身体疾患と精神疾患ともに入院による治療を必要とする患者が発生する割合は人口1万人対年間2.5件と推計されており、 救命救急センターの入院患者のうち、12%の入院患者は何らかの精神科医療を必要とし、2.2%の入院患者は身体疾患と精神疾患とも に入院による治療を必要とするとされる。 (医療提供体制に関する検討課題) 精神障害を有する方等及び地域住民の負担に配慮したアクセスのしやすさを確保する観点から、精神症状と身体症状を一元的に対応 できる医療機関の整備を今後、推進していくことが重要であり、このような医療機関として、公的な病院、総合病院の精神科や精神科 を有する特定機能病院が役割を担うことが考えられる。 いずれの場合であっても、身体合併症対応については、地域の実情に応じ、精神科救急医療施設と他科の医療機関との連携により支 援し合う仕組みの構築が求められる。 このような中で、第8次医療計画においては、精神障害者の身体合併症に対応できる医療機関を明確にする必要がある。また、精神 障害者の身体合併症に対応できる専門職の養成や多職種連携・多施設連携の推進のため、地域連携拠点機能及び都道府県連携拠点機能 の強化を図る必要がある。 15 出典:疾病・事業及び在宅医療に係る医療体制について(令和5年3月31日医政局地域医療計画課長通知) 総合病院精神科が担っている機能 診調組 入-1 7 . 7 . 1 7 ○ 総合病院精神科において、身体管理が必要な精神科専門治療、自殺企図関連の合併症治療、先行 する精神疾患に身体疾患が合併した患者の治療等の役割を果たすことが期待されている。 16 出典: 「精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会」第7回資料を参考に保険局医療課にて作成 精神科入院に係る診療報酬の届出状況 特定入院料 精神病棟入院基本料 特定機能病院 (約15.7万床) (約13.2万床) 入院基本料 (約0.3万床) 精神科救急急性期医療入院料 10対1 179医療機関、11,504床 45医療機関、1,549床 7対1入院基本料 21医療機関、764床 精神科急性期治療病棟入院料 13対1 10対1入院基本料 入院料1:370医療機関、16,557床 68医療機関、4,029床 入院料2:8医療機関、346床 10医療機関、356床 精神科救急・合併症入院料 13対1入院基本料 13医療機関、528床 36医療機関、1,381床 児童・思春期精神科入院医療管理料 15対1入院基本料 53医療機関、1,777床 1医療機関、31床 15対1 精神科地域包括ケア病棟入院料 969医療機関、120,142床 24医療機関、1,072床 精神療養病棟入院料 800医療機関、85,180床 18対1※ 21医療機関、3,538床 20対1※ 10医療機関、1,446床 認知症治療病棟入院料 特別入院基本料 入院料1:562医療機関、39,755床 入院料2:3医療機関、200床 8医療機関、1,084床 地域移行機能強化病棟入院料 16医療機関、567床 17 出典:主な施設基準の届出状況等(令和6年8月1日時点)より作成 1.精神医療の現状等について 2.入院医療について 2ー1 多職種による質の高い医療の提供等について 2ー2 患者の特性に応じた治療・ケアの推進について 3.精神身体合併症について 18 精神病棟における多職種配置の必要性 中医協 総-2 5.12.22 ○ 入院医療から地域生活への移行の推進にあたって、多職種の配置による質の高い医療を提供すること の必要性が繰り返し指摘されている。 ■良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針(平成二十六年三月七日厚生労働 省告示第六十五号) 第一 精神病床の機能分化に関する事項 (中略) 二 入院医療から地域生活への移行の推進 1 精神病床の機能分化に当たっては、それぞれの病床の機能に応じて、精神障害者が早期に退院するための体制を確保 し、精神障害者の状況に応じた医師、看護職員、精神保健福祉士、作業療法士等の多職種のチームによる質の高い医療 を提供すること等により精神障害者の退院の促進に取り組む。 (中略) 四 入院期間が一年未満の精神障害者に対する医療を提供するための体制の確保 1 入院期間が長期化した場合、精神障害者の社会復帰が難しくなる傾向があることを踏まえ、入院期間が一年未満で退院でき るよう、精神障害者の退院に向けた取組を行いつつ、必要な医療を提供するための体制を確保する。 2 当該体制の確保のため、入院期間が一年未満の精神障害者に対して医療を提供する場合においては、当該精神障害者の状 況に応じた医師、看護職員、精神保健福祉士、作業療法士等の多職種のチームによる質の高い医療を提供し、退院支援等の 取組を推進する。 ■「地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」報告書(令和4年6月9日) 第8 精神病床における人員配置の充実について (中略) ○ 「精神科医療の機能分化と質の向上等に関する検討会」における平成24 年の意見の整理でも、今後の方向性として、病床の機能 に応じ、看護職員に加え、精神保健福祉士、作業療法士、理学療法士等の多職種の従事者による人員配置とする旨が示されてい る。 ○ 入院患者数に応じて、精神病床について医療計画に基づき適正化を図っていくとともに、入院患者に対してより手厚い人員配置の もとで良質な精神科医療を提供できるよう、個々の病院の規模や機能に応じ、医師・看護職員の適正配置や精神保健福祉士、作業 療法士、公認心理師等を含む適切な職員配置を実現していくことが求められる。 19 令和7年10月20日 第11回精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会 資料2 入院医療に関する方向性の整理 第1回から第10回までの本検討会の御議論の内容を整理したものであり、引き続き必要な検討を行うこととする。 入院機能・地域移行 ◆ 入院機能等については、以下の内容の御議論があった。 ○ 将来的に期待される精神科の主な入院機能については、地域と密着して環境面を整えながら地域での生活を後押しすることを前提として、救急※ を含む急性期の時期を中心とした医療を提供し早期の退院を目指す機能や急性期からやむを得ず急性期を超えた患者にも医療を提供し早期の退院を 目指す機能が基本と考えられること。 ※ 単に入院形態ではなく、緊急的な医療的介入の必要性を踏まえたもの ○ その上で、将来の医療需要等を踏まえた取り組みにおいて、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療により地域や施設等の対 応能力を高めつつ、地域の実情を踏まえながら「にも包括」の構築を進め、地域ごとにあるべき姿を目指していくこと。 ○ また、小規模な病院において、地域と密着して患者の地域生活を支えるため、多職種により外来、在宅医療、障害福祉サービスを一体的に提供し、 必要に応じて入院サービスを提供することが求められること。 ○ なお、高齢の長期入院者への退院支援に当たっては、当該患者の意向を尊重しつつ、病状等も十分に踏まえたうえでの対応が求められる点に留意しつつ、 一般的な地域移行の取り組みを前提としたうえで、高齢の長期入院者の介護ニーズへの対応については、介護保険制度に基づく在宅や施設サービスが受け 皿となり得ること。また、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療によって地域や施設等の対応能力を高めることで、地域移行の取り 組みを後押ししていくこと。 注 精神医療における地域医療構想の取り組みについて、精神医療を位置付けることを含む医療法等改正法案の法律事項は法案成立後、然るべき場において改めて検討を行うことを想定。 人員配置 ◆ 人員配置については、以下の内容の御議論があった。 ○ 精神病床においては、身体合併症対応を含めた身体的ケアや患者の高齢化や入院の長期化に伴う身体機能の低下防止の充実等を図るため、医師、 看護職員をはじめ精神保健福祉士、作業療法士、公認心理師等を含めた多職種による手厚い医療を提供できる体制を確保し、地域移行に向けた取組 を推進していくこと。また、一般病床と同様にリハビリテーション、栄養管理及び口腔管理の取組を推進していくこと。 ○ 精神科医療機関に従事する精神保健福祉士は、入院前から退院後までのあらゆる場面において活躍が期待されている一方で、精神科医療機関を選 択する精神保健福祉士の減少に伴い人員の確保が困難であることや、制度改正に伴う事務的な作業の増加が指摘されていることを踏まえ、病棟や入 退院支援部門等における精神保健福祉士のタスクシェアや事務的な作業等への精神保健福祉士以外の活用等を推進していくこと。 身体合併症について ◆ 身体合併症については、以下の内容の御議論があった。 ○ 地域ごとに人口規模や医療資源の状況等が大きく異なることや身体合併症を有する患者の受け入れ体制が異なることを踏まえ、医療需要を踏まえ た検討や精神科以外の医療との連携が重要であることから、一定の仮定に基づくデータ等を参考に、地域における議論の場※等を活用し、医療機関 の役割分担を明確にしていくこと。 ※地域医療構想調整会議に資する協議の場を想定。 ○ 都道府県が身体合併症に係る医療提供体制を構築するにあたって、精神病床を有する総合病院の確保が適切に実施されることが期待されること。 ○ 精神科病院においては、入院患者の高齢化に伴って、生活習慣病等の身体合併症への対応を要する慢性期の患者が多くなってきている実態がある ため、慢性期の身体合併症を中心に、より一層内科医等が関わりながら対応できる体制の構築や専門性の高い看護師の活用を進めていくこと。 ○ また、慢性期の身体合併症では特に高い専門性が求められる透析、緩和ケア等については、医療計画において対応する医療機関の明確化を図ると ともに、精神科医療機関及び精神科以外の医療機関との連携体制の構築を進めていくこと。 ○ 精神病棟以外の入院患者に対応する精神科リエゾンチームについては、多様な疾患に対して幅広く活躍することで、身体科による精神科疾患を有 する患者の受け入れが進み、結果として精神科医療を特別視しない素地も期待されるため、より積極的な活用を進めていくこと。 20 精神疾患の経過と入院による治療内容(イメージ) 中医協 総-3 5.11.22 ○ 精神疾患の治療経過において、回復期では多職種による心理・社会的治療(精神保健福祉士等による 環境調整、作業療法士等によるリハビリテーション、公認心理師等による心理的ケア等)と包括的治療の マネジメント(包括的支援マネジメント)の必要性が増える。 入院 3ヶ月 外来通院、在宅医療 良好 発症前 前兆期 急性期 回復期 Psycological Biological 症 心理支援 薬物治療、mECT 等 作業療法 状 Social 生物心理社会モデル 環境調整、福祉・介護連携等 (包括的治療) 薬物療法・mECT等の 心理・社会的治療と包括的治療のマネジメント 生物学的治療による =包括的支援マネジメントの必要性↑ 不良 急性期症状のコントロールが中心 精神療法 薬物療法 mECT 器質疾患治療 服薬指導 維持療法 医師 薬剤師 クロザピン導入 回復期看護ケア 生活指導、家族教育 等 看護師 急性期看護ケア 入 心理的支援(認知行動療法的介入、トラウマケア 等) 外来 退 アセスメント 公認心理師 心理検査 治療継続、障害受容等に伴う心理的ケア 包括的 院 支援マ 関係性構築 作業療法士、理学療法士 支 作業療法(集団・個別)、運動療法、日常生活動作訓練 等 ネジメン 援 環境調整 ト 精神保健福祉士 家族支援 生活環境調整 障害福祉、介護サービス調整 退院前訪問指導 等 多職種・多機関 包括的支援マネジメント(多職種・多機関カンファレンス 退院支援計画作成 クライシスプラン作成等) 21 出典:令和5年度厚生労働行政推進調査事業費補助金「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を推進する政策研究」(研究代表者:藤井千代)提出資料より改変 多職種配置の効果(平均在院日数、在宅復帰率への影響)中医協 総-2 5.12.22 ○ 精神病棟入院基本料(10対1、13対1,15対1)を届け出ている病棟において、精神保健福祉士・作業療 法士・公認心理師が、それぞれ1名以上配置されている場合、配置がない場合に比べて、平均在院日数 が短く、在宅復帰率が高い傾向がみられた。 ○ この傾向は、精神保健福祉士のみが配置されている場合と比べて、多職種が配置されている場合に、よ り高かった。 ■精神病棟における多職種の配置状況による平均在院日数、在宅復帰率の比較 <調査方法> 「令和4年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(令和4年度調査)精神医療等の実施状況調査」におい て、精神病棟入院基本料(10対1、13対1、15対1)を算定する病棟(n=131)のうち、平均在院日数、 在宅復帰率、精神保健福祉士(PSW)・作業療法士(OT)・公認心理師(CP)の配置人数についていずれも 回答した病棟(n=77)について集計。 病棟にPSWが常勤換算 病棟にPSW・OT・CPが 全体 で1名以上 常勤換算で各1名以上 病棟数 77 38 17 平均在院日数 429.2 391.5 353.9 (平均値) 在宅復帰率 63.8% 67.3% 70.2% (平均値) 22 出典:令和4年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(令和4年度調査)精神医療等の実施状況調査より保険局医療課で作成 早期退院と地域移行に資する取組事例 ―取組内容― 中医協 総-2 5.12.22 ○ 長期入院患者の蓄積が課題であった病棟において、多職種による包括的ケアを実践したことで、平均在 院日数が減少し、地域平均生活日数が増加した。 A病院X病棟の取組と成果 X病棟の基礎情報 X病棟に受け入れる患者の特徴 2004(H16)年開設 多職種による包括的ケア・地域連携を必要とする症例 男女混合閉鎖病棟56床 退院3ヶ月以内の再入院症例 入院3ヶ月を超える症例 15:1看護基準 クロザピン導入、mECT 医師3名(指定医1名) 2009(H21)年時点の課題 包括的ケアの提供 人員配置 長期入院者の蓄積 多職種会議 看護師 18名→29名 新規入院受入減 2010(平成22)年 (看護基準は15:1) 入院・転入4週目、12週目に実施 以降 平均在院日数の増加 精神保健福祉士 0名→2名 作業療法士 0名→2名 専従OT 臨床心理士 0名→1名 専従CP 専従 主治医 PSW 評価システム 担当看護師 医長・ 師長・ 副医長 副師長 専門職同伴での外出 自宅訪問 9% 買い物 12% 院外レク 9% 施設見学 12% 福祉サービス手続き1% 他科受診 3% その他 出典:令和5年度厚生労働行政推進調査事業費補助金「精神障 家族の葬儀や墓参り 免許更新 地域連携の重視 害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を推進する政 自助グループ活動 23 策研究」(研究代表者:藤井千代)提出資料より改変 早期退院と地域移行に資する取組事例 ―結果(平均在院日数等)― 中医協 総-2 5.12.22 ○ 長期入院患者の蓄積が課題であった病棟において、多職種による包括的ケアを実践したことで、平均在 院日数が減少し、機能障害の程度によらない地域定着が可能となった。 結果 平均在院日数の推移 128 年 平均在院日数(日) 入退院数の推移 2009(平成21) 387 直接入院 転入 一年以上退院数 一年未満退院数 2012(平成24) 212 2015(平成27) 151 53 125 2018(平成30) 149 54 387 93 351 2021(令和3) 41 93 71 99 83 81 222 172 87 75 61 91 95 140 134 158 141102 184210 退院先 施 6%設 死亡他 70 137 111 57 94 105 103 112 92 転院 1% 63 63 63 71 75 2 8 10 18 14261438 18 13 12 12 12 14 14 18 1241 10 23 11 13% 家族 同居 院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院 入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退 単身 50% 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 生活 30% 地域滞在率の推移 (2012年度〜2015年度に退院した患者:347名) 出典:令和5年度厚生労働行政推進調査事業費補助金「精神障 害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を推進する政 • 退院後5年間の追跡で,再入院を経ながらも96.0%が地域移行している 24 策研究」(研究代表者:藤井千代)提出資料より改変 • 機能障害が重度であっても,医福連携による地域ケアにより地域定着が可能 早期退院と地域移行に資する取組事例 ―結果(再入院について)― 中医協 総-2 5.12.22 ○ 長期入院患者の蓄積が課題であった病棟において、多職種による包括的ケアを実践したことで、再入院 を経ながらも、患者の地域平均生活日数が増加した。 結果 再入院回数の推移 再入院の推移 退院を起点にした5年追跡 5年間再入院0回の者を除いた (%) (%) (n=160) 2012年度〜2016年度に退院し5年追跡可能な者 111人の場合 100 100 患者番号 (n=160) 80 80 21〜30 1 60 60 11〜20 7 13 40 40 6〜10 19 20 20 1〜5 25 0 0 0〜0 31 初年度 2年目 3年目 4年目 5年目 初年度 2年目 3年目 4年目 5年目 37 43 地域生活日数の推移 49 55 n=160 61 初年度 2年目 3年目 4年目 5年目 67 退院を起点にした5年追跡 73 79 地域生活日数(n=160) 平均 320.1 333.6 338.0 343.5 344.7 85 91 標準偏差 77.9 65.6 65.2 50.5 45.7 97 103 中央値 365.0 365.0 365.0 365.0 365.0 109 115 5年間再入院0回の者を除いた 121 初年度 2年目 3年目 4年目 5年目 127 111人の場合 133 139 地域生活日数(n=111) 平均 300.3 319.7 326.1 334.0 335.8 145 151 標準偏差 86.5 74.7 75.3 58.1 52.5 157 中央値 342.0 355.0 365.0 365.0 365.0 0 500 1000 1500 退院からの日数 111人のうち地域平均 初年度 2年目 3年目 4年目 5年目 入院外 入院 生活日数全国平均値※ 人数 68 81 83 82 86 を上回っている人 出典:令和5年度厚生労働行政推進調査事業費補助金「精神障 ※320.2日(2016年度に 害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を推進する政 割合 61.3 73.0 74.8 73.9 77.5 退院した患者の値) 25 策研究」(研究代表者:藤井千代)提出資料より改変 多職種の柔軟な配置を要件としている入院料の例 ○ 精神科地域包括ケア病棟入院料及び地域移行機能強化病棟入院料においては、医療機関の裁量で 多職種の柔軟な配置が可能となるような職員配置要件を設定している。 精神科地域包括ケア病棟入院料 1,535点 【施設基準】(関連部分要約) ○ 看護職員、作業療法士、精神保健福祉士及び公認心理師の数が、13:1以上であること。 ○ 看護職員の数が15:1以上であること。 ○ 看護職員の最小必要数の4割以上が看護師であること。 ○ 作業療法士、精神保健福祉士又は公認心理師が、1人以上配置されていること。 ○ 夜勤については、看護職員の数が2人以上であること。 地域移行機能強化病棟入院料 1,557点 【施設基準】(関連部分要約) ○ 看護職員、看護補助を行う看護補助者、作業療法士及び精神保健福祉士の数が、15:1以上であること。 ○ 看護職員、看護補助者、作業療法士及び精神保健福祉士の最小必要数の6割以上が看護職員、作業療法士又は精神保健福祉士で あること。 ○ 看護職員、作業療法士及び精神保健福祉士の最小必要数の2割以上が看護師であること。 ○ 専従の常勤の精神保健福祉士が、1名以上配置されていること。 ○ 退院調整を担当する者が1名以上(入院患者数が40を超える場合は2名以上)配置されていること。 ○ 夜勤を行う看護職員、看護補助者、作業療法士及び精神保健福祉士の数が、看護職員1人を含む2人以上であること。 26 精神科病院における職種ごとの従事者数の推移 ○ 精神科病院において従事している多職種(特に精神保健福祉士、作業療法士、公認心理師)の数 は増加傾向である。 精神科病院における各職種の従事者数(100床当たり人数) (人) 25 20 15 10 5 0 平成14年 平成17年 平成20年 平成23年 平成26年 平成29年 令和2年 令和5年 医師 看護師 准看護師 看護業務補助者 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 精神保健福祉士 公認心理師 POS・PSW・公認心理師合計 27 資料:医療施設調査 入院料ごとの多職種配置状況について ○ 多職種配置が要件になっていない精神病棟入院基本料等においても、多職種(精神保健福祉士、 作業療法士、公認心理師)を病棟配置している医療機関が一定程度みられた。 配置あり 配置なし 無回答 精神保健福祉士 作業療法士 公認心理師 (n:病棟数) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 全体(n=509) 精神科救急急性期医療入院料 (n=108) 精神科急性期治療病棟入院料 (n=94) 精神科救急・合併症入院料 (n=6) 精神病棟入院基本料(n=172) 精神療養病棟入院料(n=98) 精神科地域包括ケア病棟入院料 (n=7) 地域移行機能強化病棟入院料 (n=3) 特定機能病院入院基本料(n=9) 28 出典:令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査「精神医療等の実施状況調査」(病棟調査) 令和7年10月20日 第11回精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会 資料2 入院医療に関する方向性の整理 第1回から第10回までの本検討会の御議論の内容を整理したものであり、引き続き必要な検討を行うこととする。 入院機能・地域移行 ◆ 入院機能等については、以下の内容の御議論があった。 ○ 将来的に期待される精神科の主な入院機能については、地域と密着して環境面を整えながら地域での生活を後押しすることを前提として、救急※ を含む急性期の時期を中心とした医療を提供し早期の退院を目指す機能や急性期からやむを得ず急性期を超えた患者にも医療を提供し早期の退院を 目指す機能が基本と考えられること。 ※ 単に入院形態ではなく、緊急的な医療的介入の必要性を踏まえたもの ○ その上で、将来の医療需要等を踏まえた取り組みにおいて、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療により地域や施設等の対 応能力を高めつつ、地域の実情を踏まえながら「にも包括」の構築を進め、地域ごとにあるべき姿を目指していくこと。 ○ また、小規模な病院において、地域と密着して患者の地域生活を支えるため、多職種により外来、在宅医療、障害福祉サービスを一体的に提供し、 必要に応じて入院サービスを提供することが求められること。 ○ なお、高齢の長期入院者への退院支援に当たっては、当該患者の意向を尊重しつつ、病状等も十分に踏まえたうえでの対応が求められる点に留意しつつ、 一般的な地域移行の取り組みを前提としたうえで、高齢の長期入院者の介護ニーズへの対応については、介護保険制度に基づく在宅や施設サービスが受け 皿となり得ること。また、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療によって地域や施設等の対応能力を高めることで、地域移行の取り 組みを後押ししていくこと。 注 精神医療における地域医療構想の取り組みについて、精神医療を位置付けることを含む医療法等改正法案の法律事項は法案成立後、然るべき場において改めて検討を行うことを想定。 人員配置 ◆ 人員配置については、以下の内容の御議論があった。 ○ 精神病床においては、身体合併症対応を含めた身体的ケアや患者の高齢化や入院の長期化に伴う身体機能の低下防止の充実等を図るため、医師、 看護職員をはじめ精神保健福祉士、作業療法士、公認心理師等を含めた多職種による手厚い医療を提供できる体制を確保し、地域移行に向けた取組 を推進していくこと。また、一般病床と同様にリハビリテーション、栄養管理及び口腔管理の取組を推進していくこと。 ○ 精神科医療機関に従事する精神保健福祉士は、入院前から退院後までのあらゆる場面において活躍が期待されている一方で、精神科医療機関を選 択する精神保健福祉士の減少に伴い人員の確保が困難であることや、制度改正に伴う事務的な作業の増加が指摘されていることを踏まえ、病棟や入 退院支援部門等における精神保健福祉士のタスクシェアや事務的な作業等への精神保健福祉士以外の活用等を推進していくこと。 身体合併症について ◆ 身体合併症については、以下の内容の御議論があった。 ○ 地域ごとに人口規模や医療資源の状況等が大きく異なることや身体合併症を有する患者の受け入れ体制が異なることを踏まえ、医療需要を踏まえ た検討や精神科以外の医療との連携が重要であることから、一定の仮定に基づくデータ等を参考に、地域における議論の場※等を活用し、医療機関 の役割分担を明確にしていくこと。 ※地域医療構想調整会議に資する協議の場を想定。 ○ 都道府県が身体合併症に係る医療提供体制を構築するにあたって、精神病床を有する総合病院の確保が適切に実施されることが期待されること。 ○ 精神科病院においては、入院患者の高齢化に伴って、生活習慣病等の身体合併症への対応を要する慢性期の患者が多くなってきている実態がある ため、慢性期の身体合併症を中心に、より一層内科医等が関わりながら対応できる体制の構築や専門性の高い看護師の活用を進めていくこと。 ○ また、慢性期の身体合併症では特に高い専門性が求められる透析、緩和ケア等については、医療計画において対応する医療機関の明確化を図ると ともに、精神科医療機関及び精神科以外の医療機関との連携体制の構築を進めていくこと。 ○ 精神病棟以外の入院患者に対応する精神科リエゾンチームについては、多様な疾患に対して幅広く活躍することで、身体科による精神科疾患を有 する患者の受け入れが進み、結果として精神科医療を特別視しない素地も期待されるため、より積極的な活用を進めていくこと。 29 精神疾患を有する入院患者数の推移(年齢階級別内訳) ⚫ 精神疾患を有する入院患者のピークは高齢化してきており、年齢階級別の入院受療率が経年的に変化している。 (単位:千人) 50 45 40 平成14年 35 平成17年 30 平成20年 平成23年 25 平成26年 20 平成29年 令和2年 15 令和5年 10 5 0 0歳 10歳 30歳 50歳 70歳 90歳以上 資料:厚生労働省「患者調査」より厚生労働省障害保健福祉部で作成 平成23年は宮城県の石巻医療圏、気仙沼医療圏及び福島県を除いた数値である。 30 令和7年10月20日 資料 令和11年(2029年)の推計入院患者数 4 第11回精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会 将来入院患者数の推計※ 患者調査 推計値 300,000 288,270 ※ 政策効果に係る係数は、2026年、 277,325 272,762 2029年の推計値に反映しており、各 都道府県ごとに算出した標準の係数 29,822 254,693 27,102 の値を適用している。 29,973 250,000 235,129 30,062 221,294 215,564 27,782 200,846 27,484 200,000 29,335 186,119 27,913 171,587 155,495 143,940 139,656 25,784 121,943 23,289 101,896 150,000 88,585 81,951 70,192 59,841 50,697 100,000 46,401 47,744 46,392 46,796 48,523 48,838 48,780 48,419 47,764 46,858 50,000 56,552 58,539 56,741 55,892 56,928 56,387 55,498 54,322 52,730 50,743 0 2014 2017 2020 2023 2026 2029 2032 2035 2038 2041 急性期 回復期 認知症以外の慢性期 認知症の慢性期 (急性期:3か月未満、回復期:3か月以上1年未満、慢性期:1年以上) 効率的かつ効果的な精神保健医療福祉システム構築とそのモニタリングのための研究班(研究代表者:黒田 直明)により作成 31 第8次医療計画における基準病床数と第7期障害福祉計画における成果目標 ⚫ 第8次医療計画において、精神病床に係る基準病床数の算定式については、将来の精神病床における推計入院患者数をもと に基準病床数を設定することとされている。 ⚫ 近年の精神病床における入院患者数の変化から、将来の入院患者数を推計すると、入院患者数は減少傾向となる。 ⚫ 加えて、入院期間が1年以上の長期入院患者数については、今後の新たな取り組み(政策効果)による減少も加味して、将 来の入院患者数を推計している。 ⚫ 第7期障害福祉計画における、1年以上の長期入院患者数に係る成果目標も、この推計患者数をもとに設定されている。 都道府県毎の令和8年における基準病床数算定式 令和8年における 令和8年における 令和8年における 令和8年における 当該都道府県の 当該都道府県の 当該都道府県の 当該都道府県の 政策効果 政策効果 + + 慢性期 × + 慢性期 × 1 急性期 回復期 (1-A) (1-B) × 患者数推計値 患者数推計値 患者数推計値 患者数推計値 病床利用率 (認知症を除く) (認知症) +(他都道府県から当該都道府県への流入入院患者数)-(当該都道府県から他都道府県への流出入院患者数) 精神病床における入院患者数推移と将来の推計(政策効果を加味した場合) H14 4.8 4.7 22.5 H17 5.3 5.0 22.0 平成26年⇒平成29年の H20 5.1 4.9 20.5 入院患者数の変化 H23 + 5.3 4.7 19.3 H26 1年以上の長期入院患者に 5.7 4.6 18.5 対する政策効果を加味 H29 5.9 4.8 17.1 R2 5.7 4.6 17.0 医療計画の基準 3.3万人減→第7期障害福祉計画の目標 令和2年の入院患者数から 令和8年の入院患者数を推計 病床数を算定 (推計)R8 6.4 5.1 13.7 (単位:万人) 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 3月未満 3月以上1年未満 1年以上 不明 32 都道府県ごとの精神科病院数及び精神病床数(人口10万人あたり) ○ 人口10万人あたりの精神科病院数及び精神病床数を都道府県ごとに見ると、精神科病院は概ね 1つ存在し、精神病床数は250床前後存在する。 人口10万人当たり 精神科病院数 精神病床数 人口10万人当たり 精神科病院数 精神病床数 全国 0.9 256.5 三重県 0.7 264.6 北海道 1.4 379.6 滋賀県 0.5 160.7 青森県 1.4 354.6 京都府 0.4 217.4 岩手県 1.3 340.6 大阪府 0.4 204.9 宮城県 1.2 271.2 兵庫県 0.6 212.9 秋田県 1.8 417.8 奈良県 0.3 221.1 山形県 1.4 333.3 和歌山県 0.9 228.5 福島県 1.3 341.0 鳥取県 0.7 303.2 茨城県 0.7 256.4 島根県 1.4 343.2 栃木県 1.0 261.4 岡山県 0.9 282.3 群馬県 0.7 262.6 広島県 1.1 309.9 埼玉県 0.6 185.5 山口県 2.1 449.8 千葉県 0.5 194.4 徳島県 2.2 514.4 東京都 0.3 146.7 香川県 1.2 351.0 神奈川県 0.5 143.3 愛媛県 1.0 333.3 新潟県 0.9 285.0 高知県 1.7 520.4 富山県 1.9 295.3 福岡県 1.2 403.3 石川県 1.2 324.4 佐賀県 1.6 504.3 福井県 1.3 288.2 長崎県 2.2 603.0 山梨県 1.0 278.3 熊本県 2.3 509.4 長野県 0.7 224.6 大分県 2.3 481.2 岐阜県 0.6 196.7 宮崎県 1.6 559.3 静岡県 0.9 180.4 鹿児島県 2.5 600.5 愛知県 0.5 163.5 沖縄県 0.9 360.0 33 出典:医療施設調査、人口推計(令和5年) 令和7年10月20日 資 精神病床における既存病床数(令和5年)と基準病床数の差 料 第11回精神保健医療福祉の 4 今後の施策推進に関する検討会 ○ 全ての都道府県において、既存病床数が基準病床数を上回っている。 ○ 基準病床数を超える既存病床数の割合が10%未満の自治体は3都県であるのに対して、同割合が20%以上の自 治体が20道府県であり、そのうち同割合が25%以上の自治体は5県である。 既存病床数※ 基準病床数 既存病床と 既存病床数に対 既存病床数※ 基準病床数 既存病床と 既存病床数に対 基準病床の差 する差の割合 基準病床の差 する差の割合 (A) (B) (C=A-B) (C/A×100) (A) (B) (C=A-B) (C/A×100) 北 海 道 19,331 15,351 3,980 20.6% 滋 賀 県 2,261 1,812 449 19.9% 青 森 県 4,199 3,498 701 16.7% 京 都 府 5,511 4,212 1,299 23.6% 岩 手 県 3,961 3,261 700 17.7% 大 阪 府 17,952 15,992 1,960 10.9% 宮 城 県 6,139 4,618 1,521 24.8% 兵 庫 県 11,434 9,869 1,565 13.7% 秋 田 県 3,819 2,969 850 22.3% 奈 良 県 2,866 2,423 443 15.5% 山 形 県 3,420 2,927 493 14.4% 和 歌 山 県 2,038 1,366 672 33.0% 福 島 県 6,025 4,240 1,785 29.6% 鳥 取 県 1,628 1,345 283 17.4% 茨 城 県 7,243 5,551 1,692 23.4% 島 根 県 2,231 1,829 402 18.0% 栃 木 県 4,959 3,881 1,078 21.7% 岡 山 県 5,215 3,931 1,284 24.6% 群 馬 県 4,995 4,366 629 12.6% 広 島 県 8,485 7,045 1,440 17.0% 埼 玉 県 13,599 12,003 1,596 11.7% 山 口 県 5,839 4,727 1,112 19.0% 千 葉 県 12,161 10,677 1,484 12.2% 徳 島 県 3,575 2,832 743 20.8% 東 京 都 20,665 19,396 1,269 6.1% 香 川 県 3,250 2,628 622 19.1% 神 奈 川 県 13,229 12,080 1,149 8.7% 愛 媛 県 4,303 3,229 1,074 25.0% 新 潟 県 6,060 5,114 946 15.6% 高 知 県 3,466 2,747 719 20.7% 富 山 県 2,974 2,601 373 12.5% 福 岡 県 20,581 17,040 3,541 17.2% 石 川 県 3,598 2,846 752 20.9% 佐 賀 県 4,009 3,388 621 15.5% 福 井 県 2,144 1,707 437 20.4% 長 崎 県 7,640 5,715 1,925 25.2% 山 梨 県 2,215 1,714 501 22.6% 熊 本 県 8,706 6,812 1,894 21.8% 長 野 県 4,501 3,766 735 16.3% 大 分 県 5,274 4,114 1,160 22.0% 岐 阜 県 3,799 3,359 440 11.6% 宮 崎 県 5,828 4,359 1,469 25.2% 静 岡 県 6,412 5,483 929 14.5% 鹿 児 島 県 9,302 7,313 1,989 21.4% 愛 知 県 12,224 11,508 716 5.9% 沖 縄 県 5,285 4,511 774 14.6% 三 重 県 4,570 3,748 822 18.0% ※令和5年時点 出典:令和5年医療施設調査、各都道府県の医療計画を基に障害保健福祉部精神・障害保健課にて作成 34 精神科病院の病床数ごと施設数の推移と利益率について ○ 精神科病院の病床数ごと施設数について、200床台の医療機関数は横ばいである。 ○ 精神科病院の利益率について、病床数が少ないほど利益率が低下しており、200床以上の医療機 関が病床削減を躊躇する一因となっていることが考えられる。 精神科病院の病床数ごと病院数の推移 (施設) 350 300 250 200 150 100 50 0 20~49床 50~99床 100~149床150~199床200~299床300~399床400~499床500~599床 600床以上 平成14年 17年 20年 23年 26年 29年 令和2年 4年 5年 精神科病院 20床以上99床以下 100床以上199床以下 200床以上299床以下 300床以上499床以下 500床以上 施設数 24 235 200 119 14 平均値 △1.6% △0.6% 0.3% 0.2% △2.6% 医業利益率 中央値 △3.1% △1.0% △0.3% △0.5% △3.0% 平均値 0.6% 1.8% 2.7% 2.9% 4.4% 経常利益率 中央値 0.7% 1.3% 1.7% 2.3% 2.7% 35 出典:(上段)医療施設調査、(下段)医療法人経営情報データベースシステム(MCDB)2023年度病院類型別の経営状況 精神科地域包括ケア病棟入院料の病院要件等について ○ 令和6年度診療報酬改定において新設した、精神科地域包括ケア病棟入院料は、精神科入退院支 援加算の届出、精神保健指定医の公務員業務実績、精神科救急医療に参画することなど、届出病 棟に限らず院内全体で満たす必要がある施設基準が設定されている。 ○ 令和7年10月時点の届出医療機関数は、31施設に限られている。 精神科地域包括ケア病棟入院料の届出医療機関数 (施設) 地域定着も含めた退院支援 40 30 33 34 36 35 38 38 39 39 32 31 32 32 31 24 20 ⚫ 精神科入退院支援加算の届出(①) 20 6 ⚫ 精神障害者の地域生活を支援する関係機関等(※)との連携 0 (※)障害福祉サービス等事業者、介護サービス事業所、行政機関 6 7 8 9 0 1 2 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 (都道府県、保健所、市町村)等 .6 .6 .6 .6 1 1 1 .7 .7 .7 .7 .7 .7 .7 .7 .7 1 R R R R .6 .6 .6 R R R R R R R R R .7 R R R R 【精神科在宅医療の提供】精神科訪問診療、訪問看護等の提供実績 ⚫ ア又はイ及びウ~オのいずれかを満たしていること。(①) ※いずれも直近3か月間の算定回数 ア 精神科訪問看護・指導料(Ⅰ)及び(Ⅲ)60回以上 イ 訪問看護ステーションにおける精神科訪問看護基本療養費 300回以上 ウ 精神科退院時共同指導料 3回以上 エ 在宅精神療法 20回以上 オ 精神科在宅患者支援管理料 10回以上 地域の精神科医療提供体制への貢献 ⚫ 当該保険医療機関の常勤の精神保健指定医が、指定医の公務員としての業務(※)等を年1回以上行っていること。(①) (※)措置入院時の診察、精神医療審査会における業務等 精神科救急医療、時間外診療の提供 ⚫ ア又はイを満たしていること(①) ア 常時対応型施設又は身体合併症救急医療確保事業において指定を受けている医療機関 イ 病院群輪番型施設であって、時間外、休日又は深夜において、入院件数が年4件以上又は外来対応件数が年10件以上 その他 ⚫ データ提出加算に係る届出(②) ⚫ クロザピンを処方する体制 ⚫ 精神科救急急性期医療入院料を算定する病床数が120床以下 ⚫ 精神科救急急性期医療入院料、精神科急性期治療病棟入院料又は精神科地域包括ケア病棟入院料を算定する病床数の合計が200床以下 36 出典:保険局医療課調べ [経過措置](①)令和7年5月31日まで(②)令和7年9月30日まで 精神障害者における障害福祉サービス等の利用状況 ○ 障害福祉サービス等は年々充実が進んでおり、例えば居住系支援である共同生活援助の利用者は 増加傾向である。 障害福祉サービス等を利用する精神障害者における 各障害福祉サービス等を利用する精神障害者数の推移 各障害福祉サービス等の利用割合 (各年度3月の利用者数) (令和7年3月の利用者数より) 180,000(人) 居宅介護 0% 10% 20% 30% 40% 50% 重度訪問介護 就労継続支援(B型) 居宅介護 24.4% 同行援護 160,000 重度訪問介護 0.1% 行動援護 (参考) 同行援護 0.0% 主たる障害が「精神障害者」である 140,000 重度障害者等包括支援 行動援護 0.1% 障害福祉サービス等利用者数 短期入所 364,122人(100%) 重度障害者等包括支援 0.0% 120,000 療養介護 短期入所 0.7% 計画相談支援 生活介護 療養介護 0.0% 100,000 施設入所支援 生活介護 4.3% 居宅介護 自立生活援助 施設入所支援 0.8% 80,000 共同生活援助 自立生活援助 0.2% 共同生活援助 宿泊型自立訓練 共同生活援助 18.6% 60,000 自立訓練(機能訓練) 宿泊型自立訓練 0.6% 自立訓練(機能訓練) 0.1% 自立訓練(生活訓練) 40,000 自立訓練(生活訓練) 3.0% 就労継続支援(A型) 就労移行支援 就労移行支援 7.5% 就労移行支援(養成施設) 就労移行支援(養成施設) 0.0% 20,000 就労移行支援 就労継続支援A型 就労継続支援A型 12.3% 就労継続支援B型 就労継続支援B型 46.2% 0 就労定着支援 就労定着支援 3.5% 平 平 平 平 平 令 令 令 令 令 令 成 成 成 成 成 和 和 和 和 和 和 計画相談支援 計画相談支援 28.0% 2 2 2 2 3 元 2 3 4 5 6 地域移行支援 地域移行支援 0.2% 6 7 8 9 0 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 度 度 度 度 度 度 地域定着支援 地域定着支援 0.8% 度 度 度 度 度 37 出典:国保連データ(令和7年3月サービス提供分の利用者数まで)を基に障害保健福祉部精神・障害保健課で作成 医療機関と障害福祉サービスの一体的な提供状況 ○ 精神医療を提供する保険医療機関のうち、同一法人又は関連法人が障害福祉サービスを提供して いる保険医療機関が、一定程度存在した。 図表 2-3 同一法人または関連法人が運営する施設・事業所(複数回答) n=330 0% 20% 40% 60% 80%100% 0% 20% 40% 60% 80%100% 看護小規模多機能型居宅介 該当なし 36.1 護 3.9 介護老人保健施設 23.9 通所介護事業所 9.7 介護老人福祉施設 7.9 介護医療院 5.2 障害福祉サービス事業所 16.1 訪問看護ステーション 39.1 (就労系サービス) 障害福祉サービス事業所 20.0 居宅介護支援事業所 23.9 (相談系サービス) 障害福祉サービス事業所 23.9 地域包括支援センター 10.3 (施設系・居住系サービス) その他 7.6 訪問介護事業所 6.7 小規模多機能型居宅介護事 無回答 6.1 5.5 業所 38 出典:令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査「精神医療等の実施状況調査」(病院調査) 精神科外来医療の取組み状況と1年以上入院患者割合の関係 ○ 入院医療に比して外来医療の規模が大きい病院の方が、入院患者に占める1年以上の長期入院患 者の割合が少ない傾向がある。 入院医療に比した外来医療の規模別の、1年以上の入院患者数の割合※1 外来/入院 ≦0.50※2 外来/入院 >0.50※2 n=1,116 n=253 100% 100% 100% 90% 90% 80% 80% 76% 70% 70% 64% 64% 60% 60% 58% 50% 50% 44% 40% 40% 30% 30% 26% 20% 20% 16% 10% 10% 4% 0% 0% 0% 0% 0% ※1 (精神病棟入院基本料の算定回数ー入院期間が1年以内の場合に算定出来る加算の算定回数)/精神病棟入院基本料の算定回数 (通院・在宅精神療法又は精神病棟入院基本料の算定回数が0回の医療機関は除外。) 値が大きいほど、精神病棟入院基本料において1年以上の入院者数が多いことを示してる。 ※2 外来:通院・在宅精神療法等の算定回数(認知療法・認知行動療法等同日に通院・在宅精神療法を算定できないものを含む) 入院:精神病床で算定出来る主な入院料の合計算定回数(特定入院料を含む) 39 出典:NDBデータ(令和6年8月診療分) 地域定着への取組状況と精神病床の在宅復帰率等 ○ 地域定着への取組を評価した精神科入退院支援加算及び療養生活継続支援加算の算定や、公認心 理師の外来配置の有無別に、精神病床における在宅復帰率や平均在院日数をみると、いずれも取 り組みを行っている医療機関の方が在宅復帰率が高く、平均在院日数が短かった。 精神科入退院支援加算 療養生活継続支援加算 公認心理師の外来勤務 算定あり 算定なし 算定あり 算定なし あり なし 精神病床における 75.2% 72.5% 74.8% 72.4% 74.8% 70.7% 在宅復帰率(平均値) (n=37) (n=157) (n=37) (n=156) (n=135) (n=52) 精神病床における 193日 251日 200日 249日 213日 306日 平均在院日数(平均値) (n=48) (n=191) (n=47) (n=192) (n=163) (n=68) 「平均在院日数」=(令和6年9月~11月の在院患者延べ日数)÷{(令和6年9月~11月の新入棟患者数+令和6年9月~11月の新退棟患者数)/2} 「在宅復帰率」=A÷B : A.該当する病棟から、自宅、居住系介護施設等(介護医療院を含む)、地域包括ケア病棟、回復期リハ病棟、療養病棟、有床診療所、介護老人保健施設へ退院した患者 (死亡退院・転棟患者(自院)・再入院患者を除く)×100、B.該当する病棟から退棟した患者(死亡退院・転棟患者(自院)・再入院患者を除く)。 40 出典:令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査「精神医療等の実施状況調査」(病院調査)、NDBデータ(令和6年8月診療分) 精神病棟入院基本料の入院患者数と割合(在院期間別) ○ 平成16年度改定以降現在まで、現行の18:1、20:1入院基本料は経過措置として「当分の間、 算定できるものとする」とされているところ、届出医療機関数及び病床数は近年横ばいである。 ○ 人員配置が少なく、平均在院日数の要件設定がない入院料を届け出る病棟においては、1年以上 の長期入院患者の割合が高い傾向にある。 経過措置中の精神病棟入院基本料の届出医療機関数と病床数の推移 15,000 80 届 出 60 10,000 届 医 出 療 病 40 機 床 5,000 関 数 数 20 0 0 H27 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 R6 届出医療機関数(18:1入院基本料) 届出医療機関数(20:1入院基本料) 届出病床数(合計) 精神病棟入院基本料の入院患者の在院期間別割合(令和6年6月30日時点) 100% 80% 60% 40% 20% 0% 10対1入院基本料 13対1入院基本料 15対1入院基本料 18対1入院基本料 20対1入院基本料 特別入院基本料 (n=938) (n=2710) (n=93641) (n=2781) (n=955) (n=768) 3ヶ月未満 3ヶ月以上1年未満 1年以上 不明 41 出典:上図は保険局医療課調べ(厚生局報告データ)、下図は精神保健福祉資料より障害保健福祉部精神・障害保健課で作成 1.精神医療の現状等について 2.入院医療について 2ー1 多職種による質の高い医療の提供等について 2ー2 患者の特性に応じた治療・ケアの推進について 3.精神身体合併症について 42 精神保健福祉法に基づく入院形態について 1 任意入院(法第20条) 【対象】 入院を必要とする精神障害者で、入院について、本人の同意がある者 【要件等】 精神保健指定医の診察は不要 2 措置入院/緊急措置入院(法第29条/法第29条の2) 【対象】 入院させなければ精神障害のために自傷他害のおそれのある精神障害者 【要件等】 精神保健指定医2名の診断の結果が一致した場合に都道府県知事が措置することができる。 ※ 緊急措置入院は、急速な入院の必要性があることが条件で、指定医の診察は1名で足りるが、入院期間は72時間以内に限られる。 3 医療保護入院(法第33条) 【対象】 入院を必要とする精神障害者で、任意入院を行う状態にない者 【要件等】 精神保健指定医(又は特定医師)の診察及び家族等のうちいずれかの者の同意が必要 ※1 病院管理者は、その家族等がない場合又はその家族等の全員がその意思を表示することができず、若しくは同意若しくは不同意の意思表示を 行わない場合、市町村長の同意により入院させることができる。 ※2 入院期間については、当該医療保護入院から6月を経過するまでの間は3月以内、6月を経過した後は6月以内となる。 ※3 特定医師による診察の場合、入院期間は12時間以内に限られる。 4 応急入院(法第33条の6) 【対象】 入院を必要とする精神障害者で、任意入院を行う状態にない者 【要件等】 急速を要し、家族等の同意が得られない者が対象。精神保健指定医(又は特定医師)の診察が必要であり、応急入院指定病院 のみに入院させることができ、入院期間は72時間以内に限られる。 ※ 特定医師による診察の場合、入院期間は12時間以内に限られる。 43 「地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」報告書(概要) (令和4年6月9日) ○ 精神保健医療福祉上のニーズを有する方が地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制を実現するため、市町村等における相談支援体制、第 8次医療計画の策定に向けた基本的な考え方、精神科病院に入院する患者への訪問相談、医療保護入院、患者の意思に基づいた退院後支援、不適 切な隔離・身体的拘束をゼロとする取組、精神病床における人員配置の充実、虐待の防止に係る取組について検討し、今後の取組について取りまと めた。 関係法令等の改正や令和6年度からの次期医療計画・障害福祉計画・介護保険事業(支援)計画の策定に向けて、次期診療報酬改定・障害福祉 サービス等報酬改定・介護報酬改定等の必要な財政的方策も含め、具体的な改正内容について検討を進め、その実現を可能な限り早期に図るべき。 基本的な考え方 ○ 精神保健医療福祉上のニーズを有する方が、病状の変化に応じ、保健、医療、障害福祉・介護、居住、就労等の多様なサービスを、身近な地域で 切れ目なく受けられるようにすることが必要。 対応の方向性 精神保健に関する市町村等における相談支援体制 医療保護入院 不適切な隔離・身体的拘束をゼロとする取組 ○ 安心して信頼できる入院医療が実現される ○ 安心して信頼できる入院医療を実現するには、 ○ 身近な市町村で精神保健に関する相談支援を よう、以下の視点を基本とすべき。 患者の権利擁護に関する取組がより一層推進さ 受けられる体制を整備することが重要。 ・ 入院医療を必要最小限にするための予防的 れるよう、医療現場において、精神保健福祉法に 取組の充実 基づく適正な運用が確保されることが必要。 第8次医療計画の策定に向けて ・ 医療保護入院から任意入院への移行、退院 精神病床における人員配置の充実 促進に向けた制度・支援の充実 ○ 地域における多職種・多機関の有機的な連携 ・ より一層の権利擁護策の充実 ○ より手厚い人員配置のもとで良質な精神科医療 体制の構築が重要。 ○ 家族等同意の意義、市町村の体制整備の を提供できるよう、個々の病院の規模や機能に応 ○ 各疾患等について、その特性を踏まえた医療提 あり方等を勘案しながら、適切な制度のあり方 じた適切な職員配置の実現が求められる。 供体制の検討が必要。 を検討していくことが必要。 精神科病院に入院する患者への訪問相談 患者の意思に基づいた退院後支援 虐待の防止に係る取組 ○ 人権擁護の観点から、市町村長同意による医 ○ 退院後支援については、津久井やまゆり園 ○ より良質な精神科医療を提供することができるよ 療保護入院者を中心に、医療機関外の者との面 事件の再発防止策を契機とした取組ではな う、虐待を起こさないことを組織風土、組織のスタン 会交流を確保することが必要。 いことを明文で規定した上で、推進に向けた ダードとして醸成していくための不断の取組が重要。 方策を整理していくことが求められている。 44 令和4年障害者総合支援法等の一部改正による精神保健福祉法の改正概要 (令和4年12月16日公布) 【公布日(令和4年12月16日)施行】 ・ 目的規定における権利擁護の明確化 【令和5年4月1日施行】 ・ 患者に対し身体に対する暴力等を行った者等を「家族等」の範囲から除外。 ・ 医療保護入院等の患者及びその家族等に対し、書面での入院理由等の告知を義務化。 【令和6年4月1日施行】 (医療保護入院の入院手続等に関する事項) ・ 入院期間を法定化し、一定の要件を満たす場合は、入院期間を更新できる。 ・ 家族等が同意又は不同意の意思表示を行わない場合は、市町村長同意の依頼ができる。 ・ 地域援助事業者の紹介を義務化。 (措置入院者の退院促進措置等に関する事項) ・ 退院後生活環境相談員の選任及び地域援助事業者の紹介を義務化。 ・ 措置入院時の精神医療審査会での審査の実施。 (入院者訪問支援事業に関する事項) ・ 都道府県等は、市町村同意による医療保護入院者を中心に、本人の希望に応じ、傾聴や生活に関する相談、情報提供等を 役割とした訪問支援員による支援を行う事業を実施できる。 (虐待の防止に関する事項) ・ 精神科病院における虐待防止措置の義務化。 ・ 精神科病院の業務従事者による虐待を発見した者から都道府県等への通報の義務化。 (精神保健に関する相談支援体制の整備に関する事項) ・ 都道府県等が実施する相談支援について、日常生活に係る精神保健に課題を抱える者も支援対象に加える。 ・ 都道府県は、市町村の精神保健に関する相談支援に関し、必要な援助を行うよう努める。 45 入院形態別在院患者数の推移 ⚫ 入院形態別では、医療保護入院患者が約半数を占める。 400000 80.0% その他 任意入院 医療保護入院 措置入院 任意入院 350000 70.0% 300000 60.0% 250000 50.0% 在 院 患 者 数 200000 40.0% 32.6% 医療保護入院 150000 30.0% 100000 20.0% ◇その他 50000 10.0% 3.1% ■措置入院 0 0.0% 資料:精神保健福祉資料より障害保健福祉部精神・障害保健課で作成 46 令和4年障害者総合支援法等の一部改正の検討規定について 附則 第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後の障害者 の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律、児童福祉法、精神保健福祉 法、障害者雇用促進法及び難病の患者に対する医療等に関する法律の規定について、 その施行の状況等を勘案しつつ検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に 基づいて必要な措置を講ずるものとする。 第三条 政府は、精神保健福祉法の規定による本人の同意がない場合の入院の制度の在 り方等に関し、精神疾患の特性及び精神障害者の実情等を勘案するとともに、障害者 の権利に関する条約の実施について精神障害者等の意見を聴きつつ、必要な措置を講 ずることについて検討するものとする。 47 入院形態による新規入院患者割合を定めている入院料 ○ 精神科救急急性期医医療入院料及び精神科救急・合併症入院料においては、医療保護入院等の非 同意入院による新規入院患者割合を要件としている。 精神科救急急性期医療入院料 2,420点 【施設基準】(抜粋) 当該病棟の年間の新規患者のうち6割以上が措置入院、緊急措置入院、医療保護入院、応急入院、鑑定入院及び医療観察法入院の いずれかに係るものであること。 精神科救急・合併症入院料 3,624~3,123点 【施設基準】(抜粋) 当該病棟の年間の新規患者のうち6割以上が措置入院、緊急措置入院、医療保護入院、応急入院、鑑定入院、医療観察法入院及び 合併症ユニットへ入院する身体疾患を有する精神障害者のいずれかに係るものであること。 精神科救急急性期医療入院料の算定病棟における 精神科救急・合併症医療入院料の算定病棟における 新規入院患者数に占める非同意入院割合の分布 新規入院患者数に占める非同意入院割合の分布 (施設) (施設) 50 3 2.5 40 2 30 1.5 20 1 10 0.5 0 0 (65%, 70%] (75%, 80%] (85%, 90%] > 95% (60%, 65%] (70%, 75%] (80%, 85%] [60%, 65%] (70%, 75%] (80%, 85%] (90%, 95%] ≤ 60% (65%, 70%] (75%, 80%] (85%, 90%] 48 出典:保険局医療課調べ(令和6年8月厚生局報告) 令和7年9月8日 第9回精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会 資料1 高規格病棟を必要とする臨床像に関する研究 背景 ・ 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築において、精神科救急医療体制を整備することは、精 神障害を有する方々等の地域生活を支えるための重要な基盤として位置づけられる。時代ごとに多様化する ニーズに対応しつつ、持続可能な救急医療体制を整備・維持していくためには、緊急性の高い患者の特徴を 把握してサービス対象となる患者の臨床像を同定し、医療体制の相応性を検証していくことが必要。 研究目的 ・ 高規格病棟(精神科救急急性期医療入院料病棟)の必要性が高い患者の臨床像の特徴を明らかにし、精度 の高い必要度判定が学術根拠に基づいて可能となるような方策を整えることにより、今後の関連制度の設計 や見直しに役立て、医療体制整備に資する成果を得ること等。 方法 ・ 全国に161ある精神科救急急性期医療入院料病棟を持つ医療機関のうち81医療機関から得られた2164名 のデータにつき、昨年度までの研究(※)結果を基に作成したチェックリスト得点を算出し、ROC分析を用 いて精神科救急急性期医療入院料病棟の必要性の判別能を評価した。必要性評価は、臨床判断で0-10で ratingし、7以上を必要性ありとした。 (※)令和6年度厚生労働行政推進調査事業費補助金「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を推進する政策研 究」(研究代表者:藤井千代)分担班:精神科救急医療体制に関する研究(研究分担者:杉山直也) 結果 ・ N=2164のうち、3点以上の割合は73.1%、非自発入院(措置、緊急措置、応急、鑑定)は、74.9% ・ 臨床判断で0-10でratingし、7以上を必要性ありとする場合、チェックリストで3点以上は、感度 83.64%、特異度51.87%、AUC0.75 49 令和7年9月8日 第9回精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会 資料1 精神科救急急性期医療入院料病棟必要性チェックリスト 緊急に医療的介入を要する具体的な因子(該当する項目に 、複数選択可) 点数 □ 他害の事実 3 □殺人 □放火 □強盗 □不同意性交等 □不同意わいせつ □傷害 □暴行 □恐喝 □脅迫 □窃盗 □器物損壊 □弄火又は失火 □ 家宅侵入 □詐欺等の経済的な問題行動 □攻撃的・威圧的言動 □その他の迷惑行為( ) □ 自殺行動の事実・切迫した自殺念慮 3 □ 昏迷状態 3 □ 亜昏迷状態 2 □ 意識障害 2 □器質疾患による意識障害 □頭部外傷による意識障害 □薬物による意識障害 □てんかん発作後もうろう状態 □離脱せん妄 □その他の原因による意識障害( ) □ 不合理な拒否・拒絶や援助希求行動の欠如による自立不全 2 □摂食困難 □生命リスク等の危険回避困難 □ 特定の目的による入院 2 □重篤な副作用の管理 □BMI16以下のるい痩対応 □mECTの実施 □クロザピン導入・副作用対応 □ 社会生活機能不全 1 □躁状態 □混合状態 □滅裂状態 □激越 □摂食困難 □排泄困難 要配慮因子(該当項目があれば 、複数選択可) 点数 □ 新興感染症等法定伝染病 □ 2次以上身体合併症(※) □ 妊婦・産褥婦 3 □ 日本語不可・滞在許可のない外国籍 □ 深刻な履歴(※※)あり □ 医療観察法通院処遇者 2 □ 警察介入 □ 身元不明・住所不定・未保険 □ 虐待・DV・犯罪等被害者 2 □ キーパーソン不在 □ 保健所介入 □ 遠隔地ケース・他院離院中 1 □ 消防(救急隊)経由 □ 身体障害者認定・指定難病認定 □ 整備事業経由 1 ※ 2次以上身体合併症とは、身体科への入院相当の重症度を有す身体疾患または外傷を指す。 ※※ 履歴とは、障害者総合支援法における医師意見書、生活障害評価(7)社会的適応を妨げる行動 を指す。 出典:令和7年度厚生労働行政推進調査事業費補助金「包括的な精神保健医療福祉施策の推進に関する研究」(研究代表者:藤井千代) 分担班:地域における精神医療体制のあり方に関する研究(研究分担者:来住由樹) 50 令和6年度予算額 令和7年度予算額 18億円 → 18億円 精神科救急医療体制整備事業 ※依存症医療連携事業分を含む 緊急な医療を必要とする精神障害者等のための精神科救急医療体制を確保することを目的とする(平成20年度開始) 【実施主体】 都道府県・指定都市 【都道府県による精神科救急医療体制の確保について法律上位置付け】 【補助率】 1/2 (H24年 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の改正) 【主な事業内容】 第4節 精神科救急医療の確保 第19条の11 都道府県は、精神障害の救急医療が適切かつ効率的に提供されるように、夜間又は 休日において精神障害の医療を必要と • 精神科救急医療体制連絡調整委員会等の設置 する精神障害者又は家族等からの相談に応じること、精神障害の救急医療を提供する医療施設相互間の連携を確保することその他の地域の実 • 精神科救急情報センターの設置 情に応じた体制の整備を図るよう努めるものとする。 2 都道府県知事は、前項の体制の整備に当たっては、精神科病院その他の精神障害の医療を提供する施設の管理者、当該施設の指定医その • 精神科救急医療確保事業 他の関係者に対し、必要な協力を求めることができる。 精神科救急医療体制研修会 精神科救急医療体制連絡調整委員会 圏域毎の検討部会 ・精神科救急医療体制の運用ルールの周知。 ・関係機関間の連携・調整を図り、 ・地域資源の把握、効果的連携体制の検討 ・個別事例の検討、グループワーク等。 地域の実情に併せて体制を構築。 ・運用ルール等の策定、課題抽出 精神科救急情報センター 受診前相談 照会 24時間精神医療相談窓口 受診前相談 一般救急の ・相談対応 情報センター ・適宜、医療機関の紹介・受診指導 連携 ・緊急対応が必要な患者を重症度に応じた受入先調整 ※精神障害にも対応した地域包括ケア ・救急医療機関の情報集約・調整、かかりつけ医の事前登録 システムの構築推進事業の中で実施 受入先情報 受入先調整 A精神科救急圏域 B精神科救急圏域 一般救急 (常時対応型で対応) 入院医療・入院外医療の提供 入院医療・入院外医療の提供 (病院群輪番型で対応) 医療圏域 外来対応施設 外来対応施設 一般救急 医療圏域 常時対応型 病院群輪番型 身体合併症対応施設 精神科救急医療施設 精神科救急医療施設 身体合併症のある救急患者に対応 より広い圏域をカバー 各精神科救急医療施設・身体合併症対応施設の連携により24時間365日対応できる体制を確保 51 精神科救急医療体制加算の届出医療機関における時間外、休日又は深夜の入院件数 ○ 精神科救急医療体制加算の届出医療機関における、時間外、休日又は深夜の精神疾患による入院 件数は、医療機関ごとにばらつきがみられ、精神科救急医療整備事業等による指定状況によらな かった。 A311精神科救急急性期医療入院料 注5 精神科救急医療体制加算 1(身体合併症対応) :600点 2(常時対応型) :590点 3(病院群輪番型) :500点 ○ 地域における役割に応じた精神科救急入院医療の体制の確保を評価したものであり、精神科救急 急性期医療入院料の算定病棟に入院した日から起算して 90 日を限度として算定する。 ・精神科救急医療体制整備事業による指定 ・病院常勤の精神保健指定医が5名以上 ・時間外、休日・深夜の入院件数が年間40件以上又は人口1万人当たり0.5件以上であり、うち8件以上又は2 割以上は、精神科救急情報センター等からの依頼 精神科救急医療体制加算の届出医療機関における時間外、休日又は深夜の精神疾患による年間入院件数 (件) (精神科救急医療整備事業等による指定ごと) 600 500 400 300 200 100 0 身体合併症対応 常時対応型 病院群輪番型 病院当たり入院件数 1届出病棟当たり入院件数 52 出典:保険局医療課調べ(令和6年8月厚生局報告) 精神科救急医療体制加算における病床要件の特例の活用状況 ○ 精神科救急医療体制加算は、地域の医療提供体制等の事情により特例的に120床以上でも算定可 能としているところ、当該要件を用いて算定している医療機関は、1施設のみであった。 A311精神科救急急性期医療入院料 注5 精神科救急医療体制加算 1(身体合併症対応) :600点 2(常時対応型) :590点 3(病院群輪番型) :500点 ○ 地域における役割に応じた精神科救急入院医療の体制の確保を評価したものであり、当該病棟に 入院した日から起算して 90 日を限度として算定する。 ○ 精神科救急医療体制加算を算定する病棟の病床数(精神病床に限る。)は120床までとする。た だし、令和4年3月31日時点で、現に旧医科点数表の精神科救急入院料を算定している病棟におい て、都道府県等から当該病棟を有する保険医療機関に対し、地域における医療提供体制や医療計画 上の必要性等に係る文書が提出されていることが確認できる場合に限り、同時点で精神科救急入院 料を算定する病棟の病床数を上限として算定することができる。ただし、この場合にあっては、 120床を超えていない病床数も含め、それぞれの所定点数の100分の60に相当する点数により算定 する。 算定医療機関数 算定医療機関数 精神科救急医療体制加算1 12 120床を超えて算定する場合 0 精神科救急医療体制加算2 104 120床を超えて算定する場合 1 精神科救急医療体制加算3 61 120床を超えて算定する場合 0 53 出典:NDBデータ(令和6年8月診療分) クロザピンについて 中医協 総-2 元.11.20 1.クロザピンの効果 治療抵抗性統合失調症(※1)の治療薬として世界100カ国以上で使用されている内服薬。 治療抵抗性合失調症の57~67%に精神症状の改善が見られている。 (※1) 治療抵抗性統合失調症とは、他の薬剤を十分量、十分期間使用しても症状改善が見られない患者をいう。 2.クロザピンの副作用 重篤な副作用 : ( )内は頻度 重篤な副作用は、無顆粒球症(※2)で、本邦での頻度は約1%。 1. 無顆粒球症 (1.02 %) (※2)無顆粒球症は、体に入った細菌を殺すはたらきをする白血球(顆粒球)が著しく減り、ほと 2. 高血糖 (0.32%)、糖尿病性ケトアシドーシス (不明) んどなくなった状態をいう。無顆粒球症は、適切な医学的管理が実施されないと細菌感染により 糖尿病性昏睡 (不明) 重症になりやすく、死に至る危険性がある。 3. 心筋炎 (0.11%)、心筋症 (0.05%)、心膜炎 (0.05%) 2009年7月から2017年5月末までに、クロザピンを服用している患者の1.02%に無顆粒球症が 心嚢液貯留 (0.11%) みられた。 4. てんかん発作(不明)、痙攣 (0.91%) 3.CPMS(クロザピン患者モニタリングサービス)について ○CPMSは、無顆粒球症等の重大な副作用を早期発見し早期治療につなげるため、クロザ ピンの投与前と投与中に定期的な血液検査を行う仕組みである。 ○クロザピンは、入院して投与を開始すること(18週間までは原則として入院が必要)、投与開始後26週間は毎 週採血して白血球等の数を確認することが必要である。 ○クロザピンは、HbA1cが6.0%(NGSP)未満では、投与開始後から4週、12週、以降12週間毎に、 6.0%(NGSP) 以上では、投与開始後から4週毎に採血をしてHbA1cを確認することが必要である。 ○クロザピンは、精神保健指定医かつ日本精神神経学会または日本臨床精神神経薬理学会の専門医等で、講 習を受けテストに合格した登録医師のみ処方できる。クロザピンを提供できる医療機関は、診察当日に血液検査 等の結果がわかること、無顆粒球症や糖尿病への対処が可能なこと、CPMS登録医、CPMSコーディネート業務 担当者、クロザピン管理薬剤師が各2名以上勤務している体制を整える必要がある。 出典;クロザピン添付文書、クロザピン臨床試験結果、CPMS運営主体のホームページより作成 ※障害保健福祉部 精神・障害保健課作成 54 統合失調症患者におけるクロザピンの普及の状況 中医協 総-2 元.11.20 ○ 治療抵抗性統合失調症を有する患者は、退院が困難となり、入院が長期化しやすいが、クロザピンによる専門的治療により地域生活へ 移行する例も少なくないとされている一方、重大な副作用が報告されていることから、クロザピンの使用にあたっては、精神科病院と血 液内科等を有する医療機関とのネットワークの構築等により、地域連携体制を構築する必要がある。 ○ 第7次医療計画及び第5期障害福祉計画においては、精神病床における入院需要及び地域移行に伴う基盤整備量の目標設定を行ってお り、当該目標はクロザピンの普及等による効果を勘案している。 ○ そのため、治療抵抗性統合失調症を有する患者がどこに入院しても、当該治療を受けることができるよう、クロザピンを使用可能な医 療機関の確保及び地域連携体制を構築するとともに、クロザピンの処方率を、先行している諸外国の実績と国内で先行している医療機関 の実績を踏まえ、治療抵抗性統合失調症患者の25~30%に普及することを目指している。 ○ なお、クロザピンの使用率を単純に比較することは難しいが、イギリス(4.9%)、ドイツ(14%)、中国(24.6%)、オーストラリ ア(26%)、ニュージーランド(32.8%)に対して、日本は0.2%となっている。 35 32.8 30 26 24.6 使 25 用 率 20 ( % 14 15 ) (※1) 10 4.9 5 0.2 0 イギリス ドイツ 中国 オーストラリア ニュージーランド 日本 (※2) (※1) 個々の調査・研究の背景・条件が異なるため、使用率の単純比較はできない。 統合失調症患者のうち、イギリスは外来患者(2000年~2001年)、ドイツは外来患者(2004年)、中国は入院患者(2004年)、オース トラリアは外来患者(2007年)、ニュージーランドは外来患者(2004年)、日本は外来及び入院患者(2017年)を用いたもの。 (※2) 日本は、医療計画の指標例「統合失調症患者における治療抵抗性統合失調症治療薬の使用率」を用いた。 出典(日本を除く):厚生労働省平成25年度 障害者総合福祉推進事業「精神病床に入院している難治性患者の地域移行の推進に向けた支援の在り方に関する実態調査について」 (平成26年3月公益社団法人全国自治体病院協議会) 出典(日本):令和元年度 厚生労働科学研究「医療計画、障害福祉計画の効果的なモニタリング体制の構築のための研究」(研究代表者:山之内芳雄)」 55 ※障害保健福祉部 精神・障害保健課作成 精神科急性期医師配置加算1・3について A249 精神科急性期医師配置加算(1日につき) 精神症状とともに身体疾患又は外傷を有する患者の入院医療体制を確保している保険医療機関の精 神病棟や、急性期の精神疾患患者及び治療抵抗性統合失調症患者(クロザピンの新規導入を目的とし た患者に限る。)に密度の高い入院医療を提供する精神病棟において、医師を手厚く配置することを 評価したものである。 加算1 加算3 1 精神科急性期医師配置加算1 600点 新規入院患者の 6割以上 4割以上 3 精神科急性期医師配置加算3 400点 自宅等への3か月以内の移行率 (算定対象となる入院料) 当該病棟における 6件/年以上 3件/年以上 クロザピン新規導入患者数(※) ・精神科救急急性期医療入院料 ・精神科急性期治療病棟入院料1 時間外 外来診療 20件/年以上 20件/年以上 時間外 入院 6件/年以上 6件/年以上 ※ 令和6年3月31日まで経過措置が設定されていた。 600 300,000 500 250,000 届 出 400 200,000 算 医 定 療 300 150,000 回 機 数 関 200 100,000 数 100 50,000 0 0 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 R6 届出医療機関数 精神科急性期医師配置加算1 精神科急性期医師配置加算2イ 精神科急性期医師配置加算2ロ 精神科急性期医師配置加算3 精神科急性期医師配置加算(R1まで) 出典:届出医療機関数は保険局医療課調べ(各年7月1日時点、令和6年は8月1日時点) 56 算定回数は社会医療診療行為別統計(令和5年以前は6月審査分、令和6年は8月審査分) クロザピンの新規導入病棟 ○ クロザピンの新規導入は、精神科急性期医師配置加算の対象に限らず、多様な病棟において実施 されていた。 入院料ごとのクロザピン新規導入平均患者数 (人) 0 2 4 6 8 10 12 14 精神科救急急性期医療入院料(n=70) 精神科急性期治療病棟入院料(n=39) 精神病棟入院基本料(n=73) 精神科急性期医師配置加算の 算定対象及び 特定機能病院入院基本料(n=16) クロザピン新規導入実績の 集計対象となる入院料 精神科救急・合併症入院料(n=5) 児童・思春期精神科入院医療管理料(n=9) 精神療養病棟入院料(n=50) 認知症治療病棟入院料(n=35) 精神科地域包括ケア病棟入院料(n=8) ※ 令和5年12月~令和6年11月において1件以上の回答があった施設のみ集計。 57 出典:令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査「精神医療等の実施状況調査」(病院調査) 1.精神医療の現状等について 2.入院医療について 2ー1 多職種による質の高い医療の提供等について 2ー2 患者の特性に応じた治療・ケアの推進について 3.精神身体合併症について 58 精神身体合併症の重症度別の診療場所について(イメージ) 診調組 入-1 7 . 7 . 1 7 ○ 精神身体合併症への対応は、精神症状の重症度と身体症状の重症度・病期に応じて、対応する医 療機関が異なるとの指摘がある。 ○ 身体症状の重症度が高く精神症状もある患者への対応については、精神病床を有する総合病院や、 精神科医が対応可能な総合病院が必要である。また、精神科リエゾンを提供可能な一般病床にお いては、幅広い身体症状に精神症状を併存した患者への対応が期待される。 高 精神科病院+非精神科医 総合病院+精神病床 ※1の体制においては、 3の対応も可能 2 1 ※内科医等が精神科病院勤務する場 合や、精神科の入院患者が他科に 通院する場合 精 神 一般病院+精神科医 症 精神科通院+非精神科通院 (精神科リエゾン) 状 4 3 の 重 症 度 非精神科通院・精神科への対応体制のない病院への入院 低 低 高 慢性期 急性期 身体症状の重症度・病期 59 出典:「精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会」第7回資料を参考に保険局医療課にて作成 令和7年10月20日 第11回精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会 資料2 入院医療に関する方向性の整理 第1回から第10回までの本検討会の御議論の内容を整理したものであり、引き続き必要な検討を行うこととする。 入院機能・地域移行 ◆ 入院機能等については、以下の内容の御議論があった。 ○ 将来的に期待される精神科の主な入院機能については、地域と密着して環境面を整えながら地域での生活を後押しすることを前提として、救急※ を含む急性期の時期を中心とした医療を提供し早期の退院を目指す機能や急性期からやむを得ず急性期を超えた患者にも医療を提供し早期の退院を 目指す機能が基本と考えられること。 ※ 単に入院形態ではなく、緊急的な医療的介入の必要性を踏まえたもの ○ その上で、将来の医療需要等を踏まえた取り組みにおいて、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療により地域や施設等の対 応能力を高めつつ、地域の実情を踏まえながら「にも包括」の構築を進め、地域ごとにあるべき姿を目指していくこと。 ○ また、小規模な病院において、地域と密着して患者の地域生活を支えるため、多職種により外来、在宅医療、障害福祉サービスを一体的に提供し、 必要に応じて入院サービスを提供することが求められること。 ○ なお、高齢の長期入院者への退院支援に当たっては、当該患者の意向を尊重しつつ、病状等も十分に踏まえたうえでの対応が求められる点に留意しつつ、 一般的な地域移行の取り組みを前提としたうえで、高齢の長期入院者の介護ニーズへの対応については、介護保険制度に基づく在宅や施設サービスが受け 皿となり得ること。また、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療によって地域や施設等の対応能力を高めることで、地域移行の取り 組みを後押ししていくこと。 注 精神医療における地域医療構想の取り組みについて、精神医療を位置付けることを含む医療法等改正法案の法律事項は法案成立後、然るべき場において改めて検討を行うことを想定。 人員配置 ◆ 人員配置については、以下の内容の御議論があった。 ○ 精神病床においては、身体合併症対応を含めた身体的ケアや患者の高齢化や入院の長期化に伴う身体機能の低下防止の充実等を図るため、医師、 看護職員をはじめ精神保健福祉士、作業療法士、公認心理師等を含めた多職種による手厚い医療を提供できる体制を確保し、地域移行に向けた取組 を推進していくこと。また、一般病床と同様にリハビリテーション、栄養管理及び口腔管理の取組を推進していくこと。 ○ 精神科医療機関に従事する精神保健福祉士は、入院前から退院後までのあらゆる場面において活躍が期待されている一方で、精神科医療機関を選 択する精神保健福祉士の減少に伴い人員の確保が困難であることや、制度改正に伴う事務的な作業の増加が指摘されていることを踏まえ、病棟や入 退院支援部門等における精神保健福祉士のタスクシェアや事務的な作業等への精神保健福祉士以外の活用等を推進していくこと。 身体合併症について ◆ 身体合併症については、以下の内容の御議論があった。 ○ 地域ごとに人口規模や医療資源の状況等が大きく異なることや身体合併症を有する患者の受け入れ体制が異なることを踏まえ、医療需要を踏まえ た検討や精神科以外の医療との連携が重要であることから、一定の仮定に基づくデータ等を参考に、地域における議論の場※等を活用し、医療機関 の役割分担を明確にしていくこと。 ※地域医療構想調整会議に資する協議の場を想定。 ○ 都道府県が身体合併症に係る医療提供体制を構築するにあたって、精神病床を有する総合病院の確保が適切に実施されることが期待されること。 ○ 精神科病院においては、入院患者の高齢化に伴って、生活習慣病等の身体合併症への対応を要する慢性期の患者が多くなってきている実態がある ため、慢性期の身体合併症を中心に、より一層内科医等が関わりながら対応できる体制の構築や専門性の高い看護師の活用を進めていくこと。 ○ また、慢性期の身体合併症では特に高い専門性が求められる透析、緩和ケア等については、医療計画において対応する医療機関の明確化を図ると ともに、精神科医療機関及び精神科以外の医療機関との連携体制の構築を進めていくこと。 ○ 精神病棟以外の入院患者に対応する精神科リエゾンチームについては、多様な疾患に対して幅広く活躍することで、身体科による精神科疾患を有 する患者の受け入れが進み、結果として精神科医療を特別視しない素地も期待されるため、より積極的な活用を進めていくこと。 60 精神科病院と一般病院の精神病床数の推移 診調組 入-1 7 . 7 . 1 7 ○ 精神病床数は減少傾向にあるが、精神科病院よりも一般病院で、その減少傾向が大きい。 400,000 105.0% (床) (%) 101.0% 100.0% 350,000 99.0% 98.7% 100.0% 97.9% 100.0% 97.0% 98.7% 95.7% 300,000 97.6% 96.7% 93.8% 95.0% 93.2% 92.0% 93.7% 平 250,000 成 8 精 263,985 260,594 261,361 260,576 258,514 90.7% 90.0% 年 神 252,747 247,595 度 病 200,000 256,146 246,006 242,827 に 88.1% 床 対 数 86.8% す 85.0% る 割 150,000 合 80.0% 81.0% 100,000 78.5% 75.0% 50,000 96,911 97,855 94,605 93,720 90,807 87,901 85,427 84,105 78,475 76,094 0 70.0% H8 H11 H14 H17 H20 H23 H26 H29 R2 R5 一般病院(左軸) 精神科病院(左軸) 一般病院(相対:右軸) 精神科病院(相対:右軸) ※ 精神科病院とは精神病床のみを有する病院を、一般病院とはそれ以外の病院をいう。 61 出典:医療施設調査(静態調査) 急性期病院において精神病床に入院する精神科領域患者 ○ 精神病床を有する急性期病院において、患者の入院経路及び入院理由ごとに、精神科領域患者が 精神病床に入院した経験のある医療機関の割合を示した。 ○ 自殺企図のために救急外来から直接精神病床に入棟した経験のある医療機関と、一般病床からの 転棟で受け入れた経験のある医療機関はいずれも半数程度存在した。 ○ また、85%程度の医療機関において、「他院の精神病床からの転院」患者を受け入れており、 その理由として最も多いのは「精神疾患の増悪のため」、次いで「内科的理由で入院した精神科 領域患者」であった。 精神科領域患者を、ここでは以下のように定義した。 ・過去3年以内に3カ月以上精神病床(自院/他院問わず)に入院した経験がある患者 ・1年以上継続して精神科に通院している患者(認知症を除く) 62 出典:令和7年度入院・外来医療等における実態調査 (施設調査票(A票)) 救 自 他 他 急 院 院 院 外 の の の 経 路 × 理 由 予 定 入 院 (n = 1 0 4 ) 来 か ら の 直 接 入 棟 (n = 一 般 病 床 か ら の 転 棟 (n 一 般 病 床 か ら の 転 院 (n 精 神 病 床 か ら の 転 院 (n 8 = = = 4 8 5 6 ) 8 3 1 ) ) ) 0 1 _ ク 薬 ロ 剤 ザ 導 ピ 入 ン の な ど の た め 1 8 .3 % 2 .4 % 1 .1 % 0 .0 % 1 1 .5 % 0 2 _ 摂 の 食 治 障 療 害 の や た 依 め 4 2 2 2 1 存 症 3 .3 % 3 .8 % 1 .6 % 0 .8 % 1 .5 % 0 気 3 _ 分 精 障 神 害 疾 な 患 ど ( ) 統 の 合 増 失 悪 調 症 、 の た め 7 6 .0 % 6 9 .0 % 4 3 .2 % 3 5 .8 % 5 2 .5 % 0 4 _ 自 殺 企 図 の た 3 5 4 8 5 0 2 6 1 8 め .6 .8 .0 .4 .0 % % % % % ( 0 5 _ 認 B P S D な 知 症 ど ) め の 増 症 悪 4 2 2 3 2 状 の た 7 .1 % 3 .8 % 8 .4 % 2 .1 % 1 .3 % 0 6 _ せ ん 妄 の め 管 理 1 3 1 の た 2 .5 % 9 .5 % 0 .7 % 1 .3 % 3 .3 % 0 7 _ 退 院 調 整 の た 1 2 7 1 9 1 1 6 め .5 .1 .3 .3 .6 % % % % % 0 8 ( 内 院 _ 0 1 ~ 0 7 以 科 的 理 由 な し た 精 神 科 外 ど 領 の 理 由 ) で 入 域 患 者 4 4 .2 % 2 3 .8 % 2 1 .6 % 2 8 .3 % 3 4 .4 % 0 0 9 8 の 実 1 ど 績 カ れ が 月 も な 間 受 か に け っ 1 1 0 1 ~ 入 れ た 7 .7 % 9 .5 % 9 .1 % 5 .1 % 3 .1 % 診調組 入-1 7 . 8 . 2 8 精神科急性期医師配置加算2のイについて 診調組 入-1 7 . 7 . 1 7 A249 精神科急性期医師配置加算(1日につき) 精神症状とともに身体疾患又は外傷を有する患者の入院医療体制を確保している保険医療機関の精 神病棟や、急性期の精神疾患患者及び治療抵抗性統合失調症患者(クロザピンの新規導入を目的とし た患者に限る。)に密度の高い入院医療を提供する精神病棟において、医師を手厚く配置することを 評価したものである。 主な施設基準 2 精神科急性期医師配置加算2 • 当該病棟の常勤医師配置が16:1以上 イ 精神病棟入院基本料等の場合 500点 • 内科、外科、耳鼻科、眼科、整形外科及び精神科を標榜 • 入院を要する(第二次)救急医療体制、救命救急センター、高度救命救急セ (算定対象となる入院料) ンター又は総合周産期母子医療センターを設置 ・精神病棟入院基本料(10:1又は13:1に限る) • 精神科リエゾンチーム加算を届け出ている • 直近3か月間の新規入院患者の5%以上が入院時に精神科身体合併症管理加 ・特定機能病院入院基本料(7:1、10:1又は13:1に限る) 算の対象となる患者 • 精神科医が救急車等で搬送された患者であって、身体疾患又は負傷とともに 精神疾患又はせん妄・抑うつを有する者を12時間以内に毎月5人以上診察 600 300,000 500 250,000 届 出 400 200,000 算 医 定 療 300 150,000 回 機 数 関 200 100,000 数 100 50,000 0 0 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 R6 届出医療機関数 精神科急性期医師配置加算1 精神科急性期医師配置加算2イ 精神科急性期医師配置加算2ロ 精神科急性期医師配置加算3 精神科急性期医師配置加算(R1まで) 出典:届出医療機関数は保険局医療課調べ(各年7月1日時点、令和6年は8月1日時点) 63 算定回数は社会医療診療行為別統計(令和5年以前は6月審査分、令和6年は8月審査分) 拠点的な急性期機能を担う医療機関における精神病床の算定入院料 ○ 精神病床を有する特定機能病院又は拠点的な急性期機能を担う医療機関(※)において、急性期 医師配置加算2イ算定可能病棟を有しない医療機関の多くが、精神病棟入院基本料の15:1入院基 本料を算定していた。 ※ 特定機能病院又は、急性期充実体制加算、総合入院体制加算の算定医療機関のうち、精神病床を有する医療機関 (施設) 精神病床を有する特定機能病院又は 101 36 34 拠点的な急性期機能を担う医療機関(※) あり なし(うち、算定可能病棟あり) なし(うち、算定可能病棟なし) 急性期医師配置加算2イ算定可能病棟のない医療機関における 入院料ごとの医療機関数 (施設) 0 5 10 15 20 25 30 精神病棟15:1入院基本料 27 特定機能病院精神病棟15:1入院基本料 1 精神科救急急性期医療入院料 7 精神科急性期治療病棟入院料1 7 精神科救急・合併症入院料 12 児童・思春期精神科入院医療管理料 1 認知症治療病棟入院料1 1 64 出典:DPCデータ(令和7年1月時点) 転院患者における精神科救急急性期医療入院料等の取扱い ○ いわゆる総合病院の精神病床に入院していた患者が転院する場合には、精神科救急急性期医療入 院料等の算定が認められていない。 主に身体疾患の治療を行う病院 ICU、一般病床等 精神救急急性期医療入院料 算定可 転院 を算定する病棟 精神身体合併症の治療を行う総合病院 精神病床で 精神科救急急性期医療入院料 ICU、一般病床等 治療継続 を算定する病棟 転院 算定不可 65 精神科身体合併症管理加算について A230-3 精神科身体合併症管理加算(1日につき) 1 7日以内 450点 2 8日以上15日以内 300点 (趣旨) ○ 精神科身体合併症管理加算は、精神病床に入院している身体合併症を併発した精神疾患患者に対して、精神疾 患、身体疾患両方について精神科を担当する医師と内科又は外科を担当する医師が協力し、治療が計画的に提供 されることを評価したものである。 (対象患者) ○ 呼吸器系疾患(肺炎等)、心疾患、手術又は直達・介達牽けん引を要する骨折、脊髄損傷、重篤な内分泌・代 謝性疾患、重篤な栄養障害、意識障害、全身感染症、中枢神経系の感染症、急性腹症、劇症肝炎又は重症急性膵 炎、悪性症候群又は横紋筋融解症、広範囲(半肢以上)熱傷の患者。 (主な施設基準) ○ 精神科を標榜する病院であって、当該病棟に専任の内科又は外科の医師が1名以上配置されていること。 ○ 必要に応じて患者の受入れが可能な精神科以外の診療科を有する医療体制との連携(他の保険医療機関を含 む。)が確保されていること。 1,200 60,000 届 1,000 50,000 出 800 40,000 算 医 定 療 600 30,000 回 機 400 20,000 数 関 数 200 10,000 0 0 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 R6 7日以内(算定回数) 8日以上10日以内(算定回数) 8日以上15日以内(算定回数) 届出医療機関数 出典:届出医療機関数は保険局医療課調べ(各年7月1日時点、令和6年は8月1日時点) 66 算定回数は社会医療診療行為別統計(平成27年より)、社会医療診療行為別調査(平成26年まで)(令和5年まで6月審査分、令和6年は8月審査分) 精神病床に入院する患者が抱える身体合併症の種類等 ○ 精神疾患を有する入院患者は高齢化しているところ、身体合併症を抱えながら精神病床に入院する患者の割合 は、高齢患者において多い傾向にあった。 ○ 患者が抱える身体合併症の種類は、精神身体合併症管理加算の対象疾患である急性疾患以外に、生活習慣病が 多くを占めていた。 身体合併症の有無(年齢区分別) 身体合併症の種類ごとの患者割合(n=109) (%) 0 10 20 30 40 0% 20% 40% 60% 80%100% 呼吸器系疾患(肺炎、喘息発作、肺気腫等) 全体(n=452) 心疾患(NYHAⅢ度以上の心不全、虚血性心疾患等) 30歳未満(n=68) 手術または直達・介達牽引を要する骨折 30~39歳(n=44) 重篤な内分泌・代謝性疾患 重篤な栄養障害(BMI15未満の摂食障害) 40~49歳(n=70) 意識障害(急性薬物中毒、アルコール精神障害等) 50~59歳(n=94) 急性腹症(消化管出血、イレウス等) 急性かつ重篤な腎疾患 60~69歳(n=47) 急性かつ重篤な腎疾患(急性腎不全、ネフローゼ症… (急性腎不全、ネフローゼ症候群または糸球体腎炎) 手術室での手術を必要とする状態 70~79歳(n=59) 精神身体合併症管理加算の対象 糖尿病 80歳以上(n=62) 高血圧 脂質異常症 あり(治療の有無を問わない) その他 なし 無回答 無回答 67 出典:令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査「精神医療等の実施状況調査」(患者調査(入院患者)) 精神疾患を有する患者に対する腎代替療法等に関する課題 ○ 単科精神科病院での透析実施は極めて困難であることや、維持透析を必要とする精神疾患患者の 移住先・通院先が困難であることが指摘されている。 68 出典:第7回「精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会」参考人資料 急性期病院の精神科以外を担当する医師が他精神科病院で行う診療 診調組 入-1 7.8.28改 ○ 精神科病院における身体合併症への対応が求められる中で、一般の急性期病棟を有する病院において精 神科以外を担当する医師が、他の精神科病院(精神病床のみを有する病院)で診療等を行っている病院 が4%程度存在した。 ○ 診療等の内容は、生活習慣病の定期管理が31%程と最も多かった。 ○ 診療の頻度は「週1回程度」が48%程と最も多かった。 一般の急性期病棟を有する病院において 精神科以外を担当する医師の他精神科病院における診療等(n=48) 精神科以外を担当する医師の 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 他精神科病院における診療等の有無 誤嚥性肺炎や尿路感染症の急性期治療のため、定期的に医師が 18.8% 4% 診療に出向いている(n=9) 生活習慣病の定期管理のため、定期的に医師が診療に出向いて 31.3% いる(n=15) クロザピンの管理のため、定期的に医師が診療に出向いている 0.0% (n=0) 電話や情報通信機器を用いて、精神科病院の精神科医からの診 25.0% 療方針に係る相談を受けている(n=12) 96% その他(n=26) 54.2% ※ 「その他」と回答したもののうち、主なもの 診療等を行っている 特に連携していない ・宿直のため ・麻酔科医が電気痙攣療法(ECT)を行うため ・リハビリテーション医がリハビリテーションを行うため ・内科的疾患の治療及び診察のため ・皮膚科領域の治療のため 他院への診療等の頻度(n=42) 月1回程度(n=14) 2週に1回程度(n=5) 33.3% 11.9% 47.6% 2.4%4.8% 週1回程度(n=20) 週2~3回(n=1) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 69 出典:令和7年度入院・外来医療等における実態調査 (施設調査票(A票)) 精神科リエゾンチーム加算について 診調組 入-1 7 . 7 . 1 7 A230-4 精神科リエゾンチーム加算 300点(週1回) (趣旨) ○ 精神科リエゾンチーム加算は、一般病棟に入院する患者の精神状態を把握し、精神科専門医療が必要な者を早 期に発見し、可能な限り早期に精神科専門医療を提供することにより、症状の緩和や早期退院を推進することを 目的として、精神科リエゾンチームが診療することを評価したものである。 (主な留意事項) ○ 算定対象となる患者は、せん妄や抑うつを有する患者、精神疾患を有する患者、自殺企図で入院した患者。 ○ 1週間当たりの算定患者数は、1チームにつき概ね30人以内とする。 ○ 認知症ケア加算1は別に算定できない。 (主な施設基準) ○ 精神科リエゾンチームの構成員は以下のとおり。 ・ 5年以上の勤務経験を有する専任の精神科の医師(他の保険医療機関を主たる勤務先とする精神科の医師の 対診等でも可。) ・ 精神科等の経験を3年以上有する、所定の研修を修了した専任の常勤の看護師(精神科等の経験は入院患者 の看護の経験1年以上を含むこと。) ・ 精神科病院又は一般病院での精神医療に3年以上の経験を有する専従の常勤薬剤師、常勤作業療法士、常勤 精神保健福祉士又は常勤公認心理師のうち、いずれか1人。 300 10,000 届 250 8,000 出 200 算 医 6,000 定 療 150 回 機 4,000 100 数 関 2,000 数 50 0 0 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 R6 届出医療機関数 算定回数 出典:届出医療機関数は保険局医療課調べ(各年7月1日時点、令和6年は8月1日時点) 70 算定回数は社会医療診療行為別統計(平成27年より)、社会医療診療行為別調査(平成26年まで)(令和5年まで6月審査分、令和6年は8月審査分) 精神科リエゾンチームが介入したことがある患者像 診調組 入-1 7 . 7 . 1 7 ○ 急性期の一般病床において、精神科リエゾンチームは、せん妄や抑うつを有する患者、自殺企図 で入院した患者、認知症患者等、多様な精神疾患に介入している。 精神科リエゾンチームが介入した患者(n=131) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% せん妄を有する患者 97.7% 抑うつを有する患者 90.1% 自殺企図で入院した患者 77.9% 認知症患者 83.2% その他の精神疾患を有する患者 88.5% 上記以外への対応を求められた患者 59.5% 71 出典:令和6年度入院・外来医療等における実態調査 (施設調査票(A票)) 精神科リエゾンチーム等の設置有無ごとの対応可能な疾患 診調組 入-1 7 . 7 . 1 7 改 ○ 精神科リエゾンチーム加算を届け出ている医療機関はそれ以外の医療機関と比べ、多様な精神疾患に対 応可能であった。 ○ 精神科リエゾンチーム加算を届け出ている医療機関のほか、認知症ケア加算やせん妄ハイリスクケア加 算を届け出ている医療機関においても、認知症やせん妄に対応できるとした医療機関が多かった。 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 認知症 認知症を除く器質性精神障害 アルコール依存症 依存症(アルコール以外のもの) 統合失調症 気分障害 人格障害(パーソナリティ障害) 精神症性障害(不安障害、PTSD等) 摂食障害 睡眠障害 産後うつ 知的障害 発達障害 てんかん せん妄 その他の精神疾患 全体(n=796) 精神科リエゾンチーム加算届出あり(n=136) 認知症ケア加算届出あり(精神科リエゾンチーム加算届出医療機関を除く)(n=573) せん妄ハイリスクケア加算届出あり(精神科リエゾンチーム加算届出医療機関を除く)(n=574) 72 出典:令和6年度入院・外来医療等における実態調査 (施設調査票(A票)) 精神医療に係る現状と課題 (多職種による質の高い医療の提供等について) • 入院医療から地域生活への移行の推進にあたって、多職種の配置による質の高い医療を提供することの必要性が繰り 返し指摘されている。 • 長期入院患者の蓄積が課題であった病棟において、多職種による包括的ケアを実践したことによる、平均在院日数の減 少及び地域平均生活日数の増加等の効果が報告されている。 • 精神科地域包括ケア病棟入院料及び地域移行機能強化病棟入院料においては、医療機関の裁量で多職種の柔軟な 配置が可能となるような職員配置要件を設定している。 • 精神科病院において従事している多職種(特に精神保健福祉士、作業療法士、公認心理師)の数は増加傾向であり、多 職種配置が要件になっていない精神病棟入院基本料等においても、多職種(精神保健福祉士、作業療法士、公認心理 師)を病棟配置している医療機関が一定程度みられた。 • 精神疾患を有する入院患者のピークは高齢化してきており、年齢階級別の入院受療率が経年的に変化している。 • 近年の精神病床における入院患者数の変化から、将来の入院患者数の推計については、現状の取組等を維持しても減 少傾向となることが示されている。 • 人口10万人あたりの精神科病院数及び精神病床数を都道府県ごとに見ると、精神科病院は概ね1つ存在し、精神病床 数は250床前後存在する。 • 全ての都道府県において、既存病床数が基準病床数を上回っており、基準病床数を超える既存病床数の割合が10%未 満の自治体は3都県であるのに対して、同割合が20%以上の自治体が20道府県であり、そのうち同割合が25%以上の自 治体は5県である。 • 精神科病院の病床数ごと施設数について、200床台の医療機関数は横ばいであり、精神科病院の利益率について、病 床数が少ないほど利益率が低下しており、200床以上の医療機関が病床削減を躊躇する一因となっていることが考えら れる。 • 精神科地域包括ケア病棟入院料は、精神科入退院支援加算の届出、精神保健指定医の公務員業務実績、精神科救急 医療に参画することなど、届出病棟に限らず院内全体で満たす必要がある施設基準が設定されている。令和7年10月時 点の届出医療機関数は、31施設に限られている。 • 障害福祉サービス等は年々充実が進んでおり、例えば居住系支援である共同生活援助の利用者は増加傾向である。さ らに、精神医療を提供する保険医療機関のうち、同一法人又は関連法人が障害福祉サービスを提供している保険医療 機関が、一定程度存在した。 73 精神医療に係る現状と課題 (多職種による質の高い医療の提供等について) • 入院医療に比して外来医療の規模が大きい病院の方が、入院患者に占める1年以上の長期入院患者の割合が少ない 傾向がある。 • 地域定着への取組を評価した精神科入退院支援加算及び療養生活継続支援加算の算定や、公認心理師の外来配置 の有無別に、精神病床における在宅復帰率や平均在院日数をみると、いずれも取り組みを行っている医療機関の方が 在宅復帰率が高く、平均在院日数が短かった。 • 平成16年度改定以降現在まで、現行の18:1、20:1入院基本料は経過措置として「当分の間、算定できるものとする」とさ れているところ、届出医療機関数及び病床数は近年横ばいである。また、人員配置が少なく、平均在院日数の要件設定 がない入院料を届け出る病棟においては、1年以上の長期入院患者の割合が高い傾向にある。 (患者の特性に応じた治療・ケアの推進について) • 精神病床の入院患者について、医療保護入院患者が約半数を占める。 • 精神科救急急性期医医療入院料及び精神科救急・合併症入院料においては、医療保護入院等の非同意入院による新 規入院患者割合を要件としている。 • 高規格病棟(精神科救急急性期医療入院料病棟)の必要性が高い患者の臨床像の特徴を明らかにする研究が行われ た。 • 精神科救急医療体制加算の届出医療機関における、時間外、休日又は深夜の精神疾患による入院件数は、医療機関 ごとにばらつきがみられ、精神科救急医療整備事業等による指定状況によらなかった。 • 精神科救急医療体制加算は、地域の医療提供体制等の事情により特例的に120床以上でも算定可能としているところ、 当該要件を用いて算定している医療機関は、1施設のみであった。 • 精神科急性期医師配置加算1及び3において、当該加算算定病棟におけるクロザピンの新規導入実績を要件としている ところ、クロザピンの新規導入は、精神科急性期医師配置加算の対象に限らず、多様な病棟において実施されていた。 74 精神医療に係る現状と課題 (精神身体合併症について) • 精神身体合併症への対応は、精神症状の重症度と身体症状の重症度・病期に応じて、対応する医療機関が異なるとの 指摘がある。また、身体症状の重症度が高く精神症状もある患者への対応については、精神病床を有する総合病院や、 精神科医が対応可能な総合病院が必要である。また、精神科リエゾンを提供可能な一般病床においては、幅広い身体 症状に精神症状を併存した患者への対応が期待される。 • 精神病床数は減少傾向にあるが、精神科病院よりも一般病院で、その減少傾向が大きい。 • 精神病床を有する急性期病院において、自殺企図のために救急外来から直接精神病床に入棟した経験のある医療機 関と、一般病床からの転棟で受け入れた経験のある医療機関はいずれも半数程度存在した。また、85%程度の医療機 関において、「他院の精神病床からの転院」患者を受け入れており、その理由として最も多いのは「精神疾患の増悪のた め」、次いで「内科的理由で入院した精神科領域患者」であった。 • 精神病床を有する特定機能病院又は拠点的な急性期機能を担う医療機関において、急性期医師配置加算2イ算定可 能病棟を有しない医療機関の多くが、精神病棟入院基本料の15:1入院基本料を算定していた。 • いわゆる総合病院の精神病床に入院していた患者が転院する場合には、精神科救急急性期医療入院料等の算定が認 められていない。 • 精神疾患を有する入院患者は高齢化しているところ、身体合併症を抱えながら精神病床に入院する患者の割合は、高 齢患者において多い傾向にあった。患者が抱える身体合併症の種類は、精神身体合併症管理加算の対象疾患である 急性疾患以外に、生活習慣病が多くを占めていた。 • 単科精神科病院での透析実施は極めて困難であることや、維持透析を必要とする精神疾患患者の移住先・通院先が困 難であることが指摘されている。 • 精神科病院における身体合併症への対応が求められる中で、急性期病院において精神科以外を担当する医師が、他 の精神科病院で診療等を行っている病院が4%程度存在し、診療等の内容は、生活習慣病の定期管理が31%程と最も 多く、診療の頻度は「週1回程度」が48%程と最も多かった。 • 急性期の一般病床において、精神科リエゾンチームは、せん妄や抑うつを有する患者、自殺企図で入院した患者、認知 症患者等、多様な精神疾患に介入している。 • 精神科リエゾンチーム加算を届け出ている医療機関はそれ以外の医療機関と比べ、多様な精神疾患に対応可能であっ た。また、精神科リエゾンチーム加算を届け出ている医療機関のほか、認知症ケア加算やせん妄ハイリスクケア加算を 届け出ている医療機関においても、認知症やせん妄に対応できるとした医療機関が多かった。 75 精神医療に係る論点 【論点】 (多職種による質の高い医療の提供等について) ○ 質の高い精神医療の提供のために、急性期の入院料においても、各医療機関・病棟の入院患者のニーズに応じ、看護職員だけでなく、 精神保健福祉士、作業療法士、公認心理師をより柔軟に配置できるようにすることについてどう考えるか。 ○ 精神病床に入院する患者数は減少傾向であり、病床の削減が進む一方で、小規模の精神科病院は運営が困難であること等を踏まえ、 病床数を削減する取り組みを行っている等の小規模医療機関が、質の高い入院医療、地域生活に係る外来医療の提供や障害福祉 サービスの提供等を行うことの評価についてどのように考えるか。 ○ 長期入院患者に対する地域移行に係る取組をさらに推進する必要があること等を踏まえ、人員配置基準の低い精神病棟入院基本料 等の評価をどのように考えるか。 (患者の特性に応じた治療・ケアの推進について) ○ 精神科救急急性期医療入院料等について、医療保護入院等の割合が高いことが要件となっているが、強制的な入院を促進しないよう な配慮を踏まえた、緊急的な入院医療の必要性に関する指標のあり方について、どのように考えるか。 ○ 「精神科救急医療体制加算」について、精神科救急医療体制整備事業において都道府県が指定した類型に基づく評価となっているが、 実際の救急や地域医療における機能を踏まえた評価のあり方について、どのように考えるか。また、当該加算を120床を超えて届出を行 う場合の特例的な規定については、利用が少ないことを踏まえ、その扱いをどのように考えるか。 ○ クロザピンの新規導入に関する医療機関の体制整備のあり方を踏まえ、現在病棟ごとの評価となっている、精神科急性期医師配置加 算のクロザピン新規導入実績の要件についてどのように考えるか。 (精神身体合併症について) ○ 精神疾患と身体疾患を併せ持つ患者の治療提供体制の普及を図る確保する観点から、こうした体制を評価する精神科急性期医師配 置加算2イの対象となる入院料のあり方について、どのように考えるか。また、重症の身体合併症で急性期の治療を行った患者が、精神 科救急急性期医療入院料等を算定する病床に転棟・転院した場合の取り扱いについてどう考えるか。 ○ 精神病床入院患者の高齢化が進む中で、生活習慣病や維持透析等の慢性的な身体合併症への対応を要する患者への、内科等の医 師による診療の体制を確保し、適切な対応を推進する観点から、精神科身体合併症管理加算の要件や対象疾患の範囲についてどう考 えるか。 ○ 様々な精神疾患に対応できる精神科リエゾンチームの専門性を評価する観点から、精神科リエゾンチーム加算における、認知症及び せん妄以外の精神疾患を抱える患者への介入の更なる評価について、どのように考えるか。 76 中 医 協 総 - 2 7. 10. 24 個別事項について(その3) 敷地内薬局 1 1. いわゆる敷地内薬局、特別調剤基本料Aの概要について 2.特別調剤基本料Aの施設基準により生じている課題について 3.特別調剤基本料Aの減算項目について 2 「患者のための薬局ビジョン」 ~「門前」から「かかりつけ」、そして「地域」へ~ 平成27年10月23日公表 健康サポート薬局 高度薬学管理機能 健康サポート機能 ☆ 国民の病気の予防や健康サポートに貢献 ☆ 高度な薬学的管理ニーズへの対応 ・ 要指導医薬品等を適切に選択できるような供給機能 ・ 専門機関と連携し抗がん剤の副作用対応や抗 や助言の体制 HIV薬の選択などを支援 等 ・ 健康相談受付、受診勧奨・関係機関紹介 等 かかりつけ薬剤師・薬局 服薬情報の一元的・継続的把握と 24時間対応・在宅対応 それに基づく薬学的管理・指導 ☆ 副作用や効果の継続的な確認 ☆ 夜間・休日、在宅医療への対応 ☆ 多剤・重複投薬や相互作用の防止 ・ 24時間の対応 ○ ICT(電子版お薬手帳等)を活用し、 ・ 在宅患者への薬学的管理・服薬指導 ・ 患者がかかる全ての医療機関の処方情報を把握 ※ 地域の薬局・地区薬剤師会との連携のほか、へき地等 ・ 一般用医薬品等を含めた服薬情報を一元的・継続 では、相談受付等に当たり地域包括支援センター等と の連携も可能 的に把握し、薬学的管理・指導 医療機関等との連携 ☆処方内容の照会・ ☆ 副作用・服薬状況 ☆ 医療情報連携ネット ☆ 医薬品等に関する相談 ☆ 医療機関への 処方提案 のフィードバック ワークでの情報共有 や健康相談への対応 受診勧奨 3 保険薬局の独立性に関する療養担当規則 ○ 保険薬局の独立性に関して、療養担当規則には以下の記載がある。 ●保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(昭和32年厚生省令第16号) (健康保険事業の健全な運営の確保) 第二条の三 保険薬局は、その担当する療養の給付に関し、次の各号に掲げる行為を行つてはな らない。 一 保険医療機関と一体的な構造とし、又は保険医療機関と一体的な経営を行うこと。 二 保険医療機関又は保険医に対し、患者に対して特定の保険薬局において調剤を受けるべき旨 の指示等を行うことの対償として、金品その他の財産上の利益を供与すること。 2 前項に規定するほか、保険薬局は、その担当する療養の給付に関し、健康保険事業の健全な 運営を損なうことのないよう努めなければならない。 4 敷地内薬局に係る診療報酬上の対応 時期 対応 平成28年10月 ○保険薬局の構造規制の見直し ・「一体的な構造」の解釈を改め、公道等を介することを一律に求める運用を改め、原則、保険医療機関と保険薬局が同一敷地 内にある形態も認める。(H28.3.31通知改正) 平成30年4月 ○特別調剤基本料(新設) 10点 (H30改定) ・ 特定の医療機関との不動産取引の関係がある等のいわゆる同一敷地内薬局に対する評価を新設。 [施設基準] ・ 病院である保険医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有している ・ 当該病院に係る処方箋による調剤の割合が95%を超える 令和元年10月(消費税改定) ○特別調剤基本料 10点 ⇒ 11点 令和2年4月 ○特別調剤基本料 11点 ⇒ 9点 (R2改定) ・ 特別調剤基本料について、診療所と不動産取引等その他の特別な関係がある診療所敷地内の薬局等を対象に追加。さらに、 処方箋集中率の基準を引き下げ、点数も引き下げ。 [施設基準] ・ 医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有している ・ 処方箋集中率70%超 ○調剤基本料の減算規定(調剤基本料を100分の50とする)の要件見直し ・ 特別調剤基本料算定薬局については、かかりつけ機能に係る基本的な業務が年間合計100回未満の場合に調剤基本料を50% 減(調剤基本料1~3の算定薬局では10回未満の場合に減算) 令和4年4月 ○特別調剤基本料 9点 ⇒ 7点 (R4改定) ○調剤基本料の加算の見直し ・ 特別調剤基本料算定薬局では、地域支援体制加算、後発医薬品調剤体制加算を100分の80に減算 ○敷地内の医療機関への情報提供に係る評価の見直し ・ 特別調剤基本料算定薬局では、不動産取引等その他の特別な関係がある医療機関への情報提供では服薬情報等提供料(30~ 50点)を算定できない。 令和6年6月 ○特別調剤基本料 7点 ⇒特別調剤基本料A 5点 (R6改定) ○調剤基本料の加算の見直し ・ 特別調剤基本料A算定薬局では、地域支援体制加算、後発医薬品調剤体制加算、在宅薬学総合体制加算を100分の10に減算 ○連携強化加算の見直し ・特別調剤基本料A算定薬局では、特別な関係を有する医療機関が外来感染症対策向上加算等の届出を行う場合、算定できない ○敷地内の医療機関への情報提供に係る評価の見直し ・ 特別調剤基本料算定薬局では、特別な関係がある医療機関への情報提供では服薬情報等提供料の他、特定薬剤管理指導加算 2、吸入薬指導加算、服用薬剤調整支援料2、外来服薬支援料1の注2及び調剤後薬剤管理指導料を算定できない ○薬剤料の見直し ・7種類以上の内服薬(特に規定するものを除く。)の調剤を行った場合には、所定点数の100分の 90に相当する点数により5 5 算定する 独立した構造の保険医療機関と保険薬局イメージ 中 医 協 総 - 2 5 . 1 1 . 2 9 ○ 保険医療機関と保険薬局の独立性を確保するため、薬担規則において保険薬局は「保険医療機関との 一体的な構造」であることを禁止している。(例:医療機関と薬局が専用通路でつながっている) 〇 上記規定を満たすとされているものの、医療機関の敷地内にあることと建物の構造上の関係から、利用す る患者・家族等にとって医療機関と薬局が一体となっていると認識されてもおかしくない事例も存在する。 ■ 敷地内にある建物に薬局を誘致 ■ 医療機関の敷地内に薬局を誘致し新たに建物を建設 医療機関 医療機関 医療機関の (外来棟) 開設法人の 敷地内 (正面玄関) (道路) カフェ 薬局 薬局 薬局 研究棟 医療機関の開設法人の敷地内 鉄道駅 (道路) (高架) ■ 医療機関の敷地内に新たに建物を建設して薬局を誘致 ■ 医療機関の移転に伴って薬局を誘致 医療機関の開設法人の 医療機関 敷地内 医療機関 薬局 薬局 (正面玄関) 薬 (歩行者通路) 局 鉄道駅 ロータリー (道路) ↓ 6 敷地内薬局に関する検討会報告書の記載 中医協 総-3 5. 7. 26 一 部 改 変 ○薬局の機能等に関して議論したワーキンググループにおいても、敷地内薬局に対する意見や 今後の取組事項がまとめられている。 ■薬局薬剤師の業務及び薬局の機能に関するワーキンググループとりまとめ(令和4年7月11日) 第4 具体的な対策 4.地域における薬剤師の役割 (4)その他 ③敷地内薬局 ○ 本ワーキンググループでは、規制改革実施計画(平成27年6月30日閣議決定)に基づく保険薬局の構造規制の見直しが行われたことにより 近年増加している医療機関内の敷地内薬局について、主に①薬局機能、②病院との関係性に関する論点の整理を行った。 ○ 薬局機能については、病院の敷地内に立地していることから、当該病院の処方箋への対応が中心であり、かかりつけ薬剤師・薬局としての 機能を持つとは考えにくく、その場合、地域の医療・介護関係者と連携した対応を行うという地域包括ケアの精神に逆行するとの意見が多数 あった。なお、病院の近くにある門前薬局についても、特定の医療機関の処方箋に依存する場合はかかりつけ薬剤師・薬局の機能を持たない という点では同様との意見があった。 ○ 一方で、希少疾患やがんなどに対する高度な医療を提供する病院の敷地内薬局の場合、高額な薬剤の調剤や高度な薬学管理等、地域の 薬局では果たせない役割を持つ場合があるのではないかという意見や、ターミナルケアや高度な薬学管理といった機能分化が必要な場合があ るのではないかという意見があった。 ○ これに対し、敷地内薬局が地域の薬局では果たせない役割を持つとしても、敷地内である必然性はないとの意見や、地域の薬局でも高額な 薬剤の調剤や高度な薬学管理等の機能を果たしている場合もあるとの意見があった。 ○ 病院との関係性については、敷地内薬局の開設に係る病院の公募内容を踏まえれば、薬局から病院への利益供与に当たると考えられると の意見があった。 ○ また、敷地内薬局は、病院と敷地又は建物を共有していることから、患者に対して同一組織との誤認を与えたり、特定の薬局への誘導に近 い効果があるのではないかとの意見があった。 ○ 本ワーキンググループにおいては、敷地内薬局について、 ・かかりつけ薬剤師・薬局としての機能を果たすとは考えにくい ・敷地内薬局の開設に係る病院の公募内容を踏まえれば利益供与に当たるのではないかといった多くの問題点が指摘され、国が必要な対応 をすべきとの意見が多かった。 ○ 敷地内薬局の実態を把握し、それに基づいた議論を行うために、厚生労働省は、敷地内薬局の現状(かかりつけ薬剤師・薬局や高度薬学管 理に関する機能や地域の医療機関や薬局との連携等)や病院の公募内容の調査を実施すべきである。 7 中 医 協 総 - 2 薬局の基本料別の損益率、損益差額 5 . 1 1 . 2 9 一 部 改 変 ○ 令和4年改定後の利益率は特別調剤基本料を算定する薬局(いわゆる敷地内薬局等)で増加していた。 ○ 特別調剤基本料を算定する薬局は、令和4年改定で評価の見直しを行ったが、令和4年度の損益差額 は最も大きい。 損益率※(税引前) ※ 新型コロナウイルス感染症関連の補助金を除外して算出 (%)20.0 調剤基本料1 調剤基本料2 調剤基本料3イ 調剤基本料3ロ 調剤基本料3ハ 特別調剤基本料 全体平均 算定薬局 算定薬局 算定薬局 算定薬局 算定薬局 算定薬局 損 15.0 益 率 ( 10.0 税 5.7 5.7 6.3 4.9 6.4 6.0 6.7 5.0 5.7 5.4 引 5.0 3.5 3.4 3.0 前 2.0 ) 0.0 R3 R4 R3 R4 R3 R4 R3 R4 R3 R4 R3 R4 R3 R4 (n=675) (n=34) (n=57) (n=134) (n=197) (n=18) (n=1,115) 損益差額※(税引前) ※ 新型コロナウイルス感染症関連の補助金を除外して算出 (千円)60,000 調剤基本料1 調剤基本料2 調剤基本料3イ 調剤基本料3ロ 調剤基本料3ハ 特別調剤基本料 全体平均 算定薬局 算定薬局 算定薬局 算定薬局 算定薬局 算定薬局 損 益 38,253 36,989 37,883 40,000 差 27,208 額 ( 21,362 21,918 税 20,000 14,345 13,872 15,401 16,057 15,325 10,830 11,068 11,620 引 前 ) 0 R3 R4 R3 R4 R3 R4 R3 R4 R3 R4 R3 R4 R3 R4 (n=675) (n=34) (n=57) (n=134) (n=197) (n=18) (n=1,115) 8 出典:医療経済実態調査(第24回)より医療課作成 *令和4年4月以降の調剤基本料を基に分類。 薬局における土地賃借料、建物賃借料(基本料別)中 医 協 総 - 2 5 . 1 1 . 2 9 ○ 特別調剤基本料を算定する薬局においては、医療経済実態調査における「その他の経費」に占める土地 賃借料、建物賃借料の額が突出して高く、医療機関との不動産取引による影響が大きいと考えられる。 ■ その他の経費に占める土地賃借料 (百万円) 220~240万円/年 3.0 2.4 2.2 2.0 1.6 1.2 1.1 1.1 0.8 0.8 1.0 0.6 0.6 0.5 0.5 0.0 R3 R4 R3 R4 R3 R4 R3 R4 R3 R4 R3 R4 調剤基本料1 調剤基本料2 調剤基本料3イ 調剤基本料3ロ 調剤基本料3ハ 特別調剤基本料 算定薬局 算定薬局 算定薬局 算定薬局 算定薬局 算定薬局 (n=675) (n=34) (n=57) (n=134) (n=197) (n=18) ■ その他の経費に占める建物賃借料 (参考)土地賃借料と建物賃借料の総額(R4) 4,200~4,240万円/年 (百万円) 総額 薬局数(n=18) 50.0 1億円超 3 42.0 42.4 5000万円超~1億円 3 40.0 1000万円超~5000万円 7 30.0 1000万円以下 5 20.0 10.0 5.3 5.3 3.1 3.0 5.7 5.7 7.2 7.0 3.7 3.8 0.0 R3 R4 R3 R4 R3 R4 R3 R4 R3 R4 R3 R4 調剤基本料1 調剤基本料2 調剤基本料3イ 調剤基本料3ロ 調剤基本料3ハ 特別調剤基本料 算定薬局 算定薬局 算定薬局 算定薬局 算定薬局 算定薬局 9 出典:医療経済実態調査(第24回)より医療課作成 ※令和4年4月以降の調剤基本料を基に分類。 構造設備規制の見直しに伴う敷地内薬局の現状 中 医 協 総 - 2 5 . 1 1 . 2 9 一 部 改 変 ○ 平成28年に「保険薬局の独立性と患者の利便性」の両立を図る観点から保険薬局における構造設備規制を見直したこ とで、いわゆるフェンス規制が廃止され、医療機関と薬局との間にフェンス等を設ける必要がなくなったことから、公道に 面していない医療機関の敷地内に薬局を開設することが可能となったが、以下のような現状がある。 (医療機関と薬局の独立性) 〇 医療機関と薬局の独立性の規定は、昭和時代からの双方の不適切な事案を踏まえ、その都度関連規定の見直しが行われ、平成 28年には構造設備規制が見直された。 〇 昨今、医療機関の敷地内に薬局を開設することが多くなっている中で、医療機関側で薬局開設等を行う事業者に対して公募型プ ロポーザル方式にて薬局を公募する際の公募要件で、薬局の開局時間や機能の指定、病院の業務の軽減を求める取組を条件と することがあるなど、医療機関と独立した機能を持つべき薬局に対して、医療機関側の意向が強く示されている内容が散見される。 〇 薬局開設者は300店舗以上のグループによる場合が多く、一部のグループに偏って開設されている。医療機関側も、公募の際に 敷地内薬局の運営実績を求めることがあり、開設できる法人が限られる事例もある。 〇 構造設備規制の見直し後も保険医療機関と保険薬局の構造上の独立性を確保することが引き続き求められているものの、医療 機関の建物に関係する場所に薬局が開設されることで、一体的な構造と認識されてもおかしくない状況になっている。(同一建物に 医療機関と薬局が開設している、いわゆる医療モールとは状況が異なり、一体的な要素がかなり強くなっている) 〇 このような状況が今後さらに進んでいくと、医療機関と薬局との間の独立した関係性に影響を与えかねない。 (敷地内薬局の経営状況) 〇 敷地内薬局の経営実態は、損益率が令和4年改定を経ても増加しており、損益額は高い傾向がある。 〇 薬局の収益構造に関して、特別調剤基本料を算定している薬局では、薬局の費用としては「医薬品等費」とその他の費用のうち土 地賃借料、建物賃借料の費用が、他の基本料を算定している薬局より突出して高い。 (薬局のかかりつけ機能) 〇 医療機関の敷地に開設しているにもかかわらず、医療機関から連携先と認識されていない薬局が多く、退院患者に対して、当該 薬局が利用先とは考えられていない傾向がある。敷地の医療機関に対応して高度な薬学管理を担う機能を有している場合がある。 〇 厚生労働省の薬局関係の会議においても、特定の医療機関に依存する薬局に関しては、患者本位の医薬分業とはならないこと が指摘されており、敷地内薬局の実態を踏まえて、議論を進めることとされている。 ⇒ 診療報酬においては、令和6年度改定では現状分析を踏まえたこれまでの情報に基づき対応するとともに、今後の敷地 内薬局の実態に基づき、次期改定以降でさらなる対応を検討することが考えられる。 10 いわゆる敷地内薬局に係る指摘事項 中 医 協 総 - 1 5 . 1 2 . 2 7 (令和5年11月29日 中医協総会 調剤について(その3)) ○ 敷地内薬局に関しては、令和4年度の改定において、診療報酬と調剤報酬で対応されたが、その後も誘致・出店が 止まらないばかりか、先日、敷地内薬局の誘致を巡り、医療機関の元事務部長、敷地内薬局の運営会社の役員が逮 捕、起訴されるという事案が発生した。昭和50年代から繰り返し指摘され続けてきたが、適切な医薬分業のために保 険薬局は、経営上はもちろん、保険医療機関から経済的、構造的、機能的に独立していることが不可欠であること、 敷地内薬局は国の目指す医療の姿に逆行すること、保険医療に係る財源は国民皆保険制度で成り立っているため、 公費・保険料等をこのように使うことは適切ではない。 ○ 今回の改定においては、誘致する医療機関側、開設する薬局側の双方において更なる強い対応をすべきと考える が、該当薬局の調剤基本料等での対応には限界がある。そのため、様々な側面での対応が必要。 ○ 院内処方から敷地内薬局へという話ではなく、ほとんどの大学病院や公立病院は基本的に既に院外処方をしている。 それを新たに敷地内に戻すという流れであると認識している。 ○ いわゆる敷地内薬局については、令和4年度に損益率が増加し、損益差額が他の調剤基本料の薬局に比べて高い ことが読み取れる。また、これまでの診療報酬改定で適正化を図ってきたにもかかわらず、特別調剤基本料を算定す る薬局が毎年非常に増加しており、医療機関からの独立性という観点で望ましい姿とは言えない。もはや1つのビジネ スモデルとして確立された印象さえ受ける。一方で特別調剤基本料の点数を引き下げることにも限界がある。 ○ 元々調剤は病院や診療所が医薬品で収益を確保していたことについて指摘があり、院外に出した経緯がある。それ がきっかけで、医薬分業が進んだと認識している。本来であれば、かかりつけ機能を持った面薬局がしっかりと育てば 良かったが、患者の利便性という名の下に病院の近くに薬局が開局されるようになり、敷地内に認められるようになっ てきた。患者にとっては、特別調剤基本料であれば負担が減る。そうすると病院の近くの薬局では患者負担が低くな るため、そこの薬局へ行くという動機に繋がる。そのため、調剤基本料の適正化だけでは上手くいかないと考える。 11 令和6年度診療報酬改定 Ⅲ-8 薬局の経営状況等も踏まえ、地域の患者・住民のニーズに対応した機能を有する医薬品供給拠点としての役割の評価を推進-④ いわゆる同一敷地内薬局に関する評価の見直し 敷地内薬局における評価の見直し ➢ 特別調剤基本料についてA(いわゆる同一敷地内薬局)及びB(調剤基本料の届出がない薬局)の区分を設け、評価を見直す。 ➢ 特別調剤基本料Aを算定する保険薬局においては、特別な関係を有する医療機関への情報提供等に係る評価を見直す。 ➢ 医療機関の多剤処方時の薬剤料と同様に、敷地内薬局においても多剤調剤時の薬剤料を減額する規定を設ける。 現行 改定後 特別調剤基本料 7点 特別調剤基本料A 5点 【施設基準】 [施設基準] 特別な関係を有する保険医療機関 特別調剤基本料Aについては、特別な関係を有する保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が五割を超える に係る処方箋による調剤の割合が こと 七割を超えること 【地域支援体制加算】【後発医薬品調剤体制加算】【在宅薬学総合体制加算】 【地域支援体制加算】 それぞれの点数の100分の10に相当する点数 【後発医薬品調剤体制加算】 【連携強化加算】 それぞれの点数の100分の80に相 特別な関係を有する保険医療機関が外来感染対策向上加算又は感染対策向上加算の届出を行った保険医療機関 当する点数 である場合においては算定できない。 【薬学管理料】 【薬学管理料】 特別な関係を有する保険医療機関へ 特別な関係を有する保険医療機関への情報提供を行った場合は、服薬情報等提供料、特定薬剤管理指導加算2、 の情報提供を行った場合は、服薬情 吸入薬指導加算、服用薬剤調整支援料2、外来服薬支援料1の注2及び調剤後薬剤管理指導料を算定できない。 報等提供料を算定できない。 【薬剤料】 7種類以上の内服薬(特に規定するものを除く。)の調剤を行った場合には、所定点数の100分の 90に相当す る点数により算定する 医療機関における敷地内薬局に関する評価の見直し ➢ 1月あたりの処方箋の交付が平均4,000回を超える医療機関が、当該医療機関の交付する処方箋による調剤の割合が9割を超える薬局 と不動産取引等の特別な関係を有する場合の処方箋料の評価を見直す。 【処方箋料】 注8 1、2及び3について、直近3月に処方箋を交付した回数が一定以上である保険医療機関が、別表第三調剤報酬点数表区分番号00調剤基本料に掲げる特別 調剤基本料Aを算定する薬局であって、当該保険医療機関から集中的に処方箋を受け付けているものと不動産取引等その他の特別の関係を有する場合は、1、2又 は3の所定点数に代えて、それぞれ18点、29点又は42点を算定する。 (※通常は20点、32点又は60点) 令和6年度診療報酬改定に係る答申書附帯意見 ➢ いわゆる同一敷地内薬局については、同一敷地内の医療機関と薬局の関係性や当該薬局の収益構造等も踏まえ、当該薬局及び当該薬局 を有するグループとしての評価の在り方に関して、引き続き検討すること。 12 令和6年度改定後における敷地内薬局に対する意見 ○ 令和6年度改定により敷地内薬局に対して適正化を行った結果、減算ルールが厳しいという意見 がある。 ○ 令和6年6月1日の適用後、閉局した敷地内薬局がある一方、開局した敷地内薬局も存在する。 敷地内薬局の減算ルールが厳しいという意見 ◼ 令和6年度改定を受けて、特別調剤基本料Aを算定する薬局において薬局の機能に基づく公正な評 価を要望 ◼ 敷地内薬局すべてが、医療機関に対し不当な利益供与や不適切な関係があるわけではない ◼ 薬局の専門性を活かし、医療機関と連携して患者のため、地域のために尽力している薬局もある ◼ 地方の医療資源の乏しい地域や、雪の降る地域であっても、敷地内薬局の厳しい報酬ルールを適用 するかは検討するべき 令和6年改定後に開局した敷地内薬局の例(業界紙等より) 令和6年改定後に閉局した敷地内薬局の例(業界紙より) • 私立病院Aの敷地内に大手グループA薬局 • 公立病院Fの敷地内のE薬局が閉局 • 大学病院Bの敷地内に大手グループA薬局 • 大学病院Gの敷地内のE薬局が閉局 • 大学病院Cの敷地内に大手グループB薬局 • 公立病院Hの敷地内のE薬局が閉局 • 大学病院Dの敷地内にC薬局 • 公立病院Iの敷地内の大手グループF薬局が閉局 • 公立病院Eの敷地内にD薬局 13 特別な関係にあたる賃貸借関係の例 ○ 薬局が所有する土地や建物を、医療機関が賃貸借した場合等に特別な関係となる。 ○ 医療機関と薬局が直接契約をしておらずとも、例えば第三者や関連会社を介して賃借を行うこと で、特別な関係にあたる場合もある。 ■賃貸借関係にあたらない例 ■賃貸借関係にあたる例 ※あくまで例示であり、全てのパターンを網羅しているわけではない。 ① 診療所Bと薬局B ② 薬局Cと診療所C 第3者※が所有する土地、 所有者:薬局C(または診療所C) 建物、フロア 所有者:診療所B(または薬局B) 仲介者:第三者 借用者:薬局B(または診療所B) 借用者:診療所C(または薬局C) 診療所 薬局C B 貸借 貸借 貸借 特別な関係 貸借 診療所 診療所 薬局A 薬局B 貸借 第三者 A C ※ 第3者には、以下は含まない。 ③ 薬局Dと診療所D ④ 薬局Eと診療所E 診療所A、薬局Aの事業者の最終親会社等、 所有者:第三者 所有者:診療所E(若しくは薬局E)または 第88の2 調剤基本料2 2の(6)に 借用者:薬局D、診療所D その開設者の近親者が契約名義人 定めるもの。 借用者:薬局E(若しくは診療所E)または その法人役員等が契約名義人 診療所 E 貸借 貸借 貸借 薬局D 関連会社等 薬局E 貸借 貸借 診療所 薬局D 特別な 関係 D 14 調剤基本料の構成比の推移等 中 医 協 総 - 2 7. 9. 10 一 部 改 ○ 特別調剤基本料を算定する薬局の割合は以下の通り。 ➢ 各調剤基本料の構成比の推移 (平成28年度~平成29年度:各年度末時点の施設基準の届出状況、平成30年度~令和6年度:各年度6月の算定薬局数) 0.2% 0.2% 0.6% 0.04% 100% 6.4% 5.4% 6.8% 6.8% 6.5%60 .. 17 %% 0.9% 1.0% 1.05% 90% 3.3% 3.1% 6.0% 5.8% 5.7%25 .. 42 %% 15.3% 16.9% 18.8% 80% 3.2% 3.0% 3.2% 6.4% 6.4% 6.8% 4.8% 4.6% 70% 2.3% 2.4% 4.4% 3.1% 60% 50% 90.0% 91.0% 40% 83.8% 84.2% 83.9% 85.5% 70.3% 68.8% 65.8% 30% 20% 10% 0% 平成28年度 平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度 令和5年度 令和6年度 調剤基本料1 (平成28年度~) ➢ 各調剤基本料の算定回数の割合(令和6年8月審査分) 調剤基本料2 (平成28年度~) 2% 0% 調剤基本料3 (平成28年度~29年度)/調剤基本料3イ (平成30年度~) 調剤基本料1 調剤基本料3ロ (平成30年度~) 調剤基本料2 19% 調剤基本料3ハ (令和4年度~) 調剤基本料3イ 特別調剤基本料 (平成28年度~) 8% 調剤基本料3ロ 59% 特別調剤基本料A (令和6年度~)/ 調剤基本料B(令和6年度~) 調剤基本料3ハ 5% 出典: 8% 特別調剤基本料A ○各調剤基本料の構成比の推移 ・平成28年度から平成29年度:保険局医療課調べ(各年3月31日時点の届出状況) 特別調剤基本料B ・平成30年度から令和6年度:NDBデータ(各年6月時点の算定薬局数) 15 ○算定回数の割合:社会医療診療行為別統計(令和6年8月審査分) 1. いわゆる敷地内薬局、特別調剤基本料Aの概要について 2.特別調剤基本料Aの施設基準により生じている課題について 3.特別調剤基本料Aの減算項目について 16 特別調剤基本料Aの施設基準における除外規定について ○ 令和2年度診療報酬改定において、特別な関係の適用範囲を診療所に拡大する際に、従来から存 在する医療モール(特別な関係の有無にかかわらず、同一建物内又は同一敷地内に保険医療機関及 び保険薬局が同居する形態)への配慮として、施設基準において「ただし、当該保険薬局の所在す る建物内に診療所が所在している場合を除く。」(以下「ただし書き」という。)という除外規定 を設けた。 ○ 昨今、特別な関係のある病院の敷地内にある保険薬局の同一建物に、別途診療所を誘致すること で、ただし書きにより、特別調剤基本料Aに該当しない薬局が存在する。 ■同一建物内に診療所と薬局が存在する場合 ■医療機関の開設法人が所有する建物内であって、 同建物内に診療所が入っている場合 医療機関の開設法人の 敷地内 診 診 診 医療機関の開設開設法人が 療 療 療 医療機関 所 所 所 医療機関 所有する建物 薬局 診 療 その他 薬局 所 飲食店等 (道路) (道路) 17 特別調剤基本料Aに該当しないが、保険医療機関と特別な関係にある保険薬局の数 ○ 保険医療機関と特別な関係にあり、処方箋集中率が50%以上であるものの、特別調剤基本料Aを 算定していない保険薬局の数は、特別調剤基本料Aを算定している保険薬局の数の2倍以上であっ た。 ○ 保険医療機関と特別な関係にある保険薬局で、集中率が50%以上となる薬局の調剤基本料の内訳 は、調剤基本料1が約半数と最も多かった。 調剤基本料の内訳 届出薬局数 (N=1433) 医療機関と特別な関係にある 40 薬局の処方箋集中率別分布 調剤基本料1 ※経過措置分含む 322 調剤基本料2 薬 900 調剤基本料3イ 局 800 765 814 調剤基本料3ロ 数 700 654 192 600 調剤基本料3ハ 69 500 418 400 277 300 200 129 121 141 医療機関の開設法人の 100 敷地内 (例) 0 処方箋発行率が低い医 療機関(歯科診療所 医療機関の開設法人が所 等)を誘致し、実態は 医医療療機機関関 敷地内薬局の例 有するモール (集中率は90%超) 診 歯 処方箋集中率第一位の割合 薬局 療 科 その他 調剤基本料1:45点 所 飲食店等 特別調剤基本料A:5点 (道路) 処方箋集中率が50%未満の薬局 は特別調剤基本料Aの対象外 令和6年8月1日時点 18 厚生局届出より保険局医療課作成 医療機関との間で不動産賃貸借取引関係のある新規指定薬局数の推移 ○ 医療機関との間で不動産賃貸借取引関係のある薬局は毎年一定数が新規開設されている。 ○ 令和2年度診療報酬改定より特別調剤基本料におけるただし書きが追加されたが、経過措置がと られている。 ■令和6年8月1日時点で医療機関との間に特別な関係のある薬局の新規指定を受けた年度の内訳 (薬局数) 令和2年度診療報酬改定にて 250 ただし書きルールの追加 ■特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続き 207 200 201 の取扱いについて(通知) 177 200 175 168 第88の4 特別調剤基本料A 149 2(5)ア抜粋 66 128 150 95 94 平成 28 年9月 30 日以前から、病院である保険医療機関 と不動産の賃貸借取引関係にある場合を除く。 23 80 5 99 86 2(5)ウ抜粋 100 平成 30 年3月 31 日以前から、診療所である保険医療機 関と不動産の賃貸借取引関係にある場合を除く。 141 123 126 50 105 107 95 78 82 0 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 特別調剤基本料Aの開設数 特別な関係のある薬局の開設数(特別調剤基本料Aを除いた分) 令和6年8月1日の届出状況より厚生局届出より保険局医療課作成 19 ただし書きの在り方を検討するにあたり、考慮が必要な形態の例① ○ 保険医療機関と保険薬局間に特別な関係があるものの、同一建物内に診療所がある場合、ただし 書きの規定により、特別調剤基本料Aに該当しない薬局が存在する。 ■ 病院Aの敷地内にある建物に薬局及び歯科診療所 ■ 病院Bの所有する建物に薬局および夜間救急センター ( 道 路 病院Bの所有する建物 ) 歯科診療所 A 夜間救急 病院A センター 病院B 薬局A 薬局B 病院Aの敷地内 ■ 診療所Aの所有する建物に診療所Aおよび薬局 特別な関係があり、 同一建物内に診療所あり 診療所Aの所有する建物 診療所A 薬局C 医療機関以外 薬局が特別調剤基本料A非該当 医療機関以外 20 ただし書きの在り方を検討するにあたり、考慮が必要な形態の例② ○ 医療モールの種別には、1つの敷地内に複数の戸建てクリニックが並ぶもの(ビレッジ型)や、 1つの建物内に複数の医療機関が入居するもの(ビル型)が存在する。 ○ ビレッジ型の場合は、特別な関係の有無により特別調剤基本料Aの該当性が変わり得るが、ビル 型の場合は、ただし書きの規定により、特別な関係の有無に関わらず、特別調剤基本料Aに該当し ない。 ■ ビレッジ型(戸建型医療モール) ■ ビル型 特徴:1つの敷地に複数の戸建てクリニックが並ぶ 特徴:1つのビルに複数のクリニックや薬局が入居 (イメージ図) (イメージ図) 内科 整形外科 耳鼻科 小児科 歯科医院 薬局 2~7F:医療機関 1F:調剤薬局 同一建物 同一敷地 立地場所 立地場所 診療所が同一建物内に 診療所が同一建物に存在し 診療所が同一建物内に 診療所が同一建物に存在し 存在 ない 存在 ない 特別調剤基本料A 特別調剤基本料A 特 あ 特別調剤基本料A 特 あ 特別調剤基本料A 別 り 非該当 別 り 非該当 な な 特別調剤基本料A 特別調剤基本料A 特別調剤基本料A 特別調剤基本料A 関 な 関 な 係 し 非該当 非該当 係 し 非該当 非該当 21 ただし書きの在り方を検討するにあたり、考慮が必要な形態の例③ ○ オフィスビルやマンション内に複数医療機関が存在する場合は、ビル型と同様、ただし書きの規 定により、特別な関係の有無に関わらず、特別調剤基本料Aに該当しない。 ■ 併設型(複合施設内医療ゾーン) 特徴:マンションやオフィスビルの一部に医療施設が集まる 主なタイプ: オフィス併設型:ビジネス街のオフィスビル内 レジデンス併設型:マンションの低層階など マ 立地場所 オ ン フ シ 診療所が同一建物内に 診療所が同一建物に存在し ィ ョ ス ン 存在 ない 特別調剤基本料A 薬診 特 あ 特別調剤基本料A 薬診 局療 別 り 非該当 局療 所 な 所 や 関 な 特別調剤基本料A 特別調剤基本料A や 係 し 非該当 非該当 22 医療資源の少ない地域における課題について ○ 医療資源の少ない地方において、公的に医療提供体制を構築するにあたり、自治体の保有する土 地において保険医療機関及び保険薬局を誘致する場合、現行の施設基準においては、自治体が運営 または委託する保険医療機関(国保診療所等)と、誘致された保険薬局の間で、特別な関係が発生 していると見なさざるを得ない。 ○ この場合、当該保険薬局は特別調剤基本料Aを算定することとなるため、参入を断ったり、参入し たとしても経営が厳しく存続が危ぶまれたりし、自治体が望む医療提供の実現を阻害する要因とな る。 医療資源の少ない地域(イメージ) 最も近い薬局まで車で30分 (徒歩5時間) 1ヵ月当たりの 処方箋受付枚数:約400枚 鉄道の通った街 村が保有する土地※ 集落 村には村立の国保診療所 と薬局1軒ずつのみ ※村が村有地に薬局を誘致した場合に 特別な関係となる 23 規模の大きい商業施設のフロアマップイメージ ○ 薬局の所在する建物が、薬局の関連会社が所有する大型商業施設である場合、薬局はその施設に 入居する医療機関との間で特別な関係となる。(仮にただし書きの規定がなかった場合は、特別調 剤基本料Aに該当することとなる。) ○ 大型商業施設の中には、医療機関以外の業種のテナントが多く入っており、医療機関や薬局は多 くのテナントのうちの一部である。 ○ 同施設内の診療所の開設時間によらず、商業施設の営業時間に合わせて土日や祝日も営業してお り、同施設内の診療所に通院していない人も多く訪れる。 保険医療機関及び保険薬局が入居している 飲食店 飲食店 大型商業施設(イメージ) 飲食店 飲食店 本屋 飲食店 飲食店 飲食店 ファッ ファッ ファッ 歯科 音楽 英語 学習 ファッション ション ション 子 ション ファッ 供 医院 教室 教室 塾 ファッ ション 雑貨 服 ション 飲食店 クリニック 携帯 紳士服 紳士靴 婦人服 紳 士 EV 服 アクセサリー 婦人靴 スポーツ店 コ 飲 雑 靴 ファッ 携 ファッ ス 小間物屋 靴 食 生命 貨 下 ション 帯 ション クリニック 薬局 メ 店 保険 24 1. いわゆる敷地内薬局、特別調剤基本料Aの概要について 2.特別調剤基本料Aの施設基準により生じている課題について 3.特別調剤基本料Aの減算項目について 25 特別調剤基本料Aの施設基準、調剤報酬上の評価について(令和6年度) ○ 特別調剤基本料Aの施設基準と調剤報酬の評価については以下のとおり。 ○ 特別調剤基本料Aを算定している施設では、病院の院内処方と同様、薬学的管理(対人業務)に対する加算の算定外となっている。 保険医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有している保険薬局であって、処方箋集中率が50%を超え 施設基準 るとして調剤基本料に係る届出を行う保険薬局であること。ただし、当該保険薬局の所在する建物内に診療所が所 在している場合を除く。 処方箋集中率 当該医療機関に係る処方箋による調剤の割合が5割を超えるもの 次のいずれかに該当する薬局は、「医療機関と不動産取引等その他特別な関係」を有すると判断 医療機関と不動 ① 医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある 産取引等その他 ② 医療機関が譲り渡した不動産の利用して開局している 特別な関係 ③ 薬局が所有する会議室その他設備を医療機関に貸与している ④ 医療機関による開局時期の指定を受けて開局した 調剤技術料に対する評価 ⚫ 特別調剤基本料A(5点) ⚫ 地域支援体制加算・後発医薬品調剤体制加算・在宅薬学総合体制加算:それぞれの点数の100分の 10に相当する点数を加算する。 ⚫ 連携強化加算:別に厚生労働大臣が定める保険医療機関が外来感染対策向上加算又は感染対策向上 加算の届出を行った保険医療機関である場合においては算定不可 調剤報酬の評価 薬学管理料に対する評価 ⚫ 特別薬剤管理指導加算2・吸入薬指導加算・服用薬剤調整支援料2・外来服薬支援料1の注2・調 剤後薬剤管理指導料:特別な関係を有する保険医療機関への情報提供を行った場合は算定できない。 使用薬剤料に対する評価 ⚫ 7種類以上の内服薬(特に規定するものを除く。)の調剤を行った場合には、所定点数の100分の 90に相当する点数により算定する。 26 麻薬等の専門的な薬学的管理の実施状況 ○ 特別調剤基本料Aを算定する薬局においては、医療用麻薬を使用する患者に対する薬局での薬学 的管理等の評価である麻薬管理指導加算の算定割合が高く、算定回数は増加傾向である。 ■ 麻薬管理指導加算の算定割合(調剤基本料別) ■ 麻薬管理指導加算の算定状況の推移 (算定割合) (算定回数) (%) 2000 0.200 0.180 1500 0.150 0.100 0.081 0.082 1000 1868 1694 0.040 0.040 1249 0.050 0.035 500 942 665 0.000 0 R2 R3 R4 R5 R6 特別調剤基本料 特別調剤基本料A 出典:社会医療診療行為別統計(令和6年8月審査分) 出典:社会医療診療行為別統計(令和5年まで6月審査分、令和6年8月審査分) ※服薬管理指導料及びかかりつけ薬剤師指導料それぞれの加算を合算した。27 がん等の専門的な薬学的管理の実施状況 ○ 特別調剤基本料を算定する薬局においては、がん患者に対する薬学的管理の評価である特定薬剤 管理指導加算2の算定割合が高かった。 ○ 令和6年度改定により、特別調剤基本料Aを算定する薬局においては、特別な関係のある医療機 関への情報提供による特定薬剤管理指導加算2の算定は不可となった。 ■ 令和6年度改定前の特定薬剤管理指導加算2の算定割合 ■ 特定薬剤管理指導加算2の算定状況の推移 (調剤基本料別) (算定割合) (算定回数) (%) 500 0.040 0.037 R6改定より 0.035 特別な関係 400 のある医療 0.030 0.024 機関への情 0.025 300 報提供では 0.020 算定不可 200 405 0.015 0.010 0.009 293 0.010 0.005 100 11 181 14 0.005 0.002 0.000 0 R2 R3 R4 R5 R6 特別調剤基本料 特別調剤基本料A 出典:社会医療診療行為別統計(令和4年6月審査分) 出典:社会医療診療行為別統計(令和5年まで6月審査分、令和6年8月審査分) ※服薬管理指導料及びかかりつけ薬剤師指導料それぞれの加算を合算した。 28 がん患者に対するフォローアップの効果 ○ 継続的にがん患者に対して積極的にフォローアップを行うことで有害事象軽減に効果があること が示唆された。 ■テレフォンフォローアップで把握した副作用、処方提案、処方変更の実績(2023年7月~12月) n=459 n=162 n=48 処方提 副作用 162件 48件 処方変 30件 案あり あり 更なし 処方変 副作用 処方提 30% 35% 38% 更あり なし 案なし 62% 65% 70% ⚫ 注射抗がん剤投与患者に対する保険薬局薬剤師の 処方提案による有害事象軽減効果 ・保険薬局薬剤師によるテレフォンフォローアップを契機に行う処方提案は、 注射抗がん剤投与患者に対する有害事象の軽減に効果があることが示唆された。 日本臨床腫瘍薬学会雑誌,33,1-9,2023 29 敷地内薬局についての課題 (敷地内薬局における経緯と現状) • いわゆる敷地内薬局において、令和6年度改定により適正化を行ったところであるが、薬局の機 能に基づく公正な評価を要望する声がある。 (特別調剤基本料Aの施設基準により生じている課題について) • ただし書きにより、保険医療機関と特別な関係があっても、特別調剤基本料Aの算定対象外となる 保険薬局がある。 • 保険医療機関と特別な関係にあり、処方箋集中率が50%以上であるものの、特別調剤基本料Aを算 定していない薬局の数は、特別調剤基本料Aを算定している薬局の数の2倍以上であった。 • 自治体が薬局を誘致した結果、自治体立の診療所の敷地だったため、特別調剤基本料Aとなってし まい、経営が困難となっている薬局がある。 • 大型商業施設の中に薬局がある場合は医療機関以外の業種のテナントが多く入っており、医療機関 や薬局は多くのテナントのうちの一部である。 (特別調剤基本料Aにおける減算項目について) • 特別調剤基本料Aを算定している薬局は、特別な関係を有する医療機関への情報提供等に係る評価 を見直す観点から、院内薬局と同様にがん患者へのフォローアップ等、高度な薬学的管理を行って いる場合であっても、算定できないこととした項目がある。 30 敷地内薬局についての論点 【論点】 ○特別調剤基本料Aのただし書きは、従来から存在する医療モールへの配慮であったが、病院での 敷地内薬局の適用外に用いられている例があり、この適用範囲について、どのように考えるか。 ○医療モールへのただし書きの適用例は多いなか、その適用範囲についてどのように考えるか。 ○医療資源の少ない地域における敷地内薬局等の、特別調剤基本料Aの適用について、どのように 考えるか。 ○特別調剤基本料Aに該当する薬局において算定することができない薬学管理料等の取扱いについ て、薬局の機能を評価する観点から、どのように考えるか。 ○これらに関する具体的な検討については、第25回医療経済実態調査の結果等を踏まえて行うこ ととしてはどうか。 31 ( 参考資料) 32 令和6年度診療報酬改定時の検証項目、付帯意見 ■答申書(令和6年度診療報酬改定について)(令和6年2月14日) Ⅲー8 薬局の経営状況等も踏まえ、地域の患者・住民のニーズに対応した機能を有する医薬品供給拠点としての役割の評価を推進-④ ④ いわゆる同一敷地内薬局に関する評価の見直し ⚫ 第1 基本的な考え方 いわゆる同一敷地内薬局への対応として、医薬品の備蓄等の効率性、医療経済実態調査に基づく薬局の費 用構造や損益率の状況、同一敷地における医療機関との関係性等を踏まえ、特別調剤基本料を算定する薬局 の調剤及び当該同一敷地における医療機関の処方について、評価を見直す。 ⚫ 第2 具体的な内容 1.特別調剤基本料についてA及びBの区分を設け、評価を見直す。 2.いわゆる一敷地内薬局を対象とする特別調剤基本料Aにおいては、調剤基本料1、2及び3のイ~ハと同 様に調剤基本料の施設基準の届出を求める。 3.調剤基本料にかかる施設基準の届出を行っていない保険薬局に対しては特別調剤基本料Bの算定区分を適 用するとともに、調剤基本料の諸加算の算定を不可とする。 ■答申書付帯意見 (敷地内薬局) 22 いわゆる同一敷地内薬局については、同一敷地内の医療機関と薬局の関係性や当該薬局の収益構造等も踏 まえ、当該薬局及び当該薬局を有するグループとしての評価の在り方に関して、引き続き検討すること。 33 薬局の独立性に関する参考資料① 中 医 協 総 - 2 5 . 1 1 . 2 9 ●処方せんの受入れ体制の整備について(昭和50年1月24日付け薬発代37号厚生省薬務局長通知) 第二 薬局の整備について 2 調剤専門薬局の許可に当つては、調剤専門薬局も薬事法に基づく薬局であり、構造的、機能的、経済的に、医療機関から独立した機関であることを本旨とすべき であり、この点につき、十分留意すること。 ●調剤薬局の取扱いについて(昭和57年5月27日付け薬発第506号・保発第34号厚生省薬務・保険局長連名通知) 1 調剤薬局としての適格性 調剤薬局の在り方について、構造的、機能的、経済的に医療機関から独立していることを本旨とすべきことは、既に昭和50年1月24日薬発第37号薬務局長通知によ り、通知されたところであるが、この点については、保険調剤を担当する保険薬局の在り方として特に要請される。 かかる観点から、総合的に判断して医療機関に従属し、医療機関の調剤所と同様とみられるものについては、保険薬局としての適格性に欠けるものであること。 ●薬局業務運営ガイドラインについて(平成5年4月30日付け薬企第37号厚生省薬務局企画課長通知) 1 医療機関、医薬品製造業者及び卸売業者からの独立について ① 薬局は医療機関から経済的、機能的、構造的に独立していなければならないとは、保険薬局としての適格性に欠けるいわゆる第二薬局は、薬務行政上も適切とは 言えないということである。薬局開設の許可及び更新に当たっては、保険担当課と十分連携をとり、適格性に欠ける薬局については必要な改善等指導の徹底を図ら れたい。 ② 医薬分業の趣旨や薬局の基本理念からして薬局と医療機関との間で処方せんをその薬局に斡旋する旨の約束をすることは、形式のいかんを問わず、また、いずれ がイニシアチブをとったかの別を問わず、一切禁止されるものである。また、薬局は、処方せん斡旋の見返りに医療機関に対し、いかなる方法によっても経済的な 利益を提供してはならず、経済的な利益の提供を行った事実が判明した場合には、直ちに中止を命ずる等指導の徹底を図られたい。 8 開局時間について 特定の医療機関からの処方せん応需にのみ対応し、当該医療機関の診療時間外及び休診日には閉局して処方せんを応需していない薬局は早急に改善を図ることとさ れたのは、このような薬局は患者のトータルとしての薬歴管理が事実上できないこと、当該医療機関からの独立性の維持が極めて困難であること等、医薬分業の趣旨 にそぐわないからである。 【別 紙】薬局業務運営ガイドライン 1 薬局の基本理念 (2) 地域保健医療への貢献 薬局は地域の医師会、歯科医師会、薬剤師会、医療機関等と連携をとり、地域保健医療に貢献しなければならない。 2 医療機関、医薬品製造業者及び卸売業者からの独立 (1) 薬局は医療機関から経済的、機能的、構造的に独立していなければならない。 (2) 薬局は医療機関と処方せんの斡旋について約束を取り交してはならない。 (3) 薬局は医療機関に対し処方せんの斡旋の見返りに、方法のいかんを問わず、金銭、物品、便益、労務、供応その他経済上の利益の提供を行ってはならない。 10 開局時間 (1) 開局時間は、地域医療機関や患者の需要に対応できるものであること。 34 特定の医療機関からの処方せん応需にのみ対応し、当該医療機関の診療時間外及び休診日に処方せんを応需していない薬局は、早急に改善を図ること。 薬局の独立性に関する参考資料② 中 医 協 総 - 2 5 . 1 1 . 2 9 ●保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(昭和32年厚生省令第16号) (健康保険事業の健全な運営の確保) 第二条の三 保険薬局は、その担当する療養の給付に関し、次の各号に掲げる行為を行つてはならない。 一 保険医療機関と一体的な構造とし、又は保険医療機関と一体的な経営を行うこと。 二 保険医療機関又は保険医に対し、患者に対して特定の保険薬局において調剤を受けるべき旨の指示等を行うことの対償として、金品その他の財産上の利益を供与すること。 2 前項に規定するほか、保険薬局は、その担当する療養の給付に関し、健康保険事業の健全な運営を損なうことのないよう努めなければならない。 ●保険医療機関及び保険医療養担当規則の一部改正等に伴う実施上の留意事項について(平成28年3月31日付け保医発0331第6号厚生労働省保険局医療課・歯科医療管理官通知) (平成28年3月31日改正) 第二保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(昭和三二年厚生省令第一六号)の一部改正に関する事項 一 健康保険事業の健全な運営の確保(第二条の三)関係 (一)平成六年の保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則の一部改正において、「調剤薬局の取扱いについて」(昭和五七年五月二七日薬発第五〇六号、保発第三四号)に基づき行 われていた保険薬局の保険医療機関からの独立性に関する取扱いを明確化する観点から必要な改正が行われたところであるが、その後も、保険薬局の保険医療機関からの独立 性に関して問題のみられる事例が発生し、社会問題化している実情に鑑み、保険薬局は保険医療機関と一体的な構造とし、又は保険医療機関と一体的な経営を行ってはならな いこと、及び、保険薬局は保険医又は保険医療機関に対し、患者に対して特定の保険薬局において調剤を受けるべき旨の指示等を行うことの対償として、金品その他の財産上 の利益を供与してはならないことを明確化するものであること。 (二)この場合において、保険医療機関と一体的な構造とは、次のアからウまでに掲げるような構造を指すものであること。 ア 保険医療機関の建物内にあるものであって、当該保険医療機関の調剤所と同様とみられるもの イ 保険医療機関の建物と専用通路等で接続されているもの ウ ア又はイに該当しないが、保険医療機関と同一敷地内に存在するものであって、当該保険薬局の存在や出入口を公道等から容易に確認できないもの、当該保険医療機関の 休診日に公道等から当該保険薬局に行き来できなくなるもの、実際には当該保険医療機関を受診した患者の来局しか想定できないもの等、患者を含む一般人が当該保険薬局 に自由に行き来できるような構造を有しないもの なお、ウへの該当の有無については、現地の実態を踏まえ、地方社会保険医療協議会に諮った上、個別に判断すること。また、保険薬局の独立性の確保の観点からは、い わゆる医療ビルのような形態は好ましくないが、このような場合にあっては、当該建物について、患者を含む一般人が自由に行き来できるような構造になっている旨を十分 に確認すること。加えて、このような形態の場合には、患者誘導が行われるような実態のないよう、併せて留意すること。 (三)保険医療機関と一体的な経営を行う場合とは、(二)のまた以下に該当する場合等保険医療機関と保険薬局が一定の近接的な位置関係にあり、かつ、次のアからエまでに規 定するような経営主体の実質的同一性が認められる場合又は機能上医療機関とのつながりが強いとみなされる場合を指すものであること。 ア 保険薬局の開設者(法人たる保険薬局の役員を含む。)が当該保険医療機関の開設者(特定保険医療機関の開設者が法人の場合にあっては、当該法人の役員を含む。)又 は開設者と同居又は開設者と生計を一にする近親者であるもの。 イ 保険薬局の開設者と保険医療機関の開設者の間の資本関係が実質的に同一であるもの(法人の場合にあっては当該法人の役員が経営するものを含む。) ウ 職員の勤務体制、医薬品の購入管理、調剤報酬の請求事務、患者の一部負担金の徴収に係る経理事務等が特定保険医療機関と明確に区分されていないもの エ 特定の保険医療機関との間で、いわゆる約束処方、患者誘導等が行われているもの。 なお、保険薬局の指定の更新に当たっては、新規指定時と同様、不動産の賃貸借関連書類等の経営に関する書類等の提出を求め、一体的な経営に当たらないことを確認す ること。 (四)金品その他の財産上の利益とは、第一の一の(二)と同様※であること。 (※金銭、物品、便益、労務、饗応、患者一部負担金の減免等) (五)本条の規定に照らし、総合的に判断して医療機関の調剤所と同様とみられるものについては、保険薬局としての適格性に欠けるものであるから、地方社会保険医療協議会に 諮った上、保険薬局の新規指定を行わないこと。また、現に存するものについては、次回更新時までに改善を指導し、これに従わない場合は、地方社会保険医療協議会に諮っ 35 た上、更新を行わないこと。 保険薬局における構造設備規制の見直しと敷地内薬局 経緯 ⚫ 第二薬局問題への対応 「処方せんの受入れ体制の整備について」昭和50年1月24日付け薬発第37号厚生省薬務局長通知 (抜粋) 調剤専門薬局の許可に当つては、調剤専門薬局も薬事法に基づく薬局であり、構造的、機能的、経済的に、医療機関から独 立した機関であることを本旨とすべきであり、この点につき、十分留意すること。 H8まで ⚫ 経営の一体性禁止 「調剤薬局の取扱いについて」昭和57年5月27日付け薬発第506号・保発第34号厚生省薬務・保険局長連名通知 (抜粋) 1 調剤薬局としての適格性 総合的に 判断して医療機関に従属し、医療機関の調剤所と同様とみられるものについては、保険薬局としての適格性に 欠けるものであること。 ⚫ 構造上の一体性禁止 平成8年3月8日付け保険発第 22 号厚生省保険局医療課長・歯科医療管理官連名通知(抜粋) H8 (「一体的な構造」の解釈) 保険医療機関と一体的な構造とは、保険薬局の土地又は建物が保険医療機関の土地又は建物と分離しておらず、公道又は これに準ずる道路等を介さずに専用通路等により患者が行き来するような形態のものをいうものであること。 ⚫ 構造設備規制の見直し(いわゆるフェンス規制の廃止) 平成28年3月31日付け保険発0331第6号厚生労働省保険局医療課長・歯科医療管理官連名通知(抜粋) (「一体的な構造」の解釈(改正後)) 保険医療機関と一体的な構造とは、次のアからウまでに掲げるような構造を指すものであること。 ア 保険医療機関の建物内にあるものであって、当該保険医療機関の調剤所と同様とみられるもの H28 イ 保険医療機関の建物と専用通路等で接続されているもの ウ ア又はイに該当しないが、保険医療機関と同一敷地内に存在するものであって、当該保険薬局の存在や出入口を公道等 から容易に確認できないもの、当該保険医療機関の休診日に公道等から当該保険薬局に行き来できなくなるもの、実際に は当該保険医療機関を受診した患者の来局しか想定できないもの等、患者を含む一般人が当該保険薬局に自由に行き来で きるような構造を有しないもの H30 ⚫ 特別調剤基本料(10点)新設 ※特定の医療機関と不動産取引の関係があることその他の特別な関係を有しているもの R2 ⚫ 特別調剤基本料の見直し(10点→9点)等 R4 ⚫ 特別調剤基本料の見直し(9点→7点)、調剤基本料の加算の評価見直し 等 ⚫ 特別調剤基本料の見直し(7点→5点)、調剤基本料の加算・連携強化加算・敷地内の医療機関への情報提供・薬剤料(多剤調剤) R6 の評価見直し 等 36 令和6年度診療報酬改定 Ⅲ-8 薬局の経営状況等も踏まえ、地域の患者・住民のニーズに対応した機能を有する医薬品供給拠点としての 役割の評価を推進-④ 特別調剤基本料の見直し 特別調剤基本料の見直し ➢ 特別調剤基本料についてA及びBの区分を設け、評価を見直す。 (新)特別調剤基本料A (新)特別調剤基本料B (いわゆる同一敷地内薬局) 5点 (調剤基本料の届出がない薬局) 3点 [施設基準] [施設基準] 保険医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有している保険薬 調剤基本料1、2、3のイ、ロ、ハ及び特別調剤基本料Aのいずれかに 局であって、当該保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が五割を 適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局以外の保険薬 超えること 局であること。 【地域支援体制加算】【後発医薬品調剤体制加算】 【地域支援体制加算】【後発医薬品調剤体制加算】【連携強化加算】 【在宅薬学総合体制加算】 【在宅薬学総合体制加算】【医療DX推進体制整備加算】 [算定要件] [算定要件] 特別調剤基本料Aを算定する保険薬局において調剤した場合には、そ 特別調剤基本料Bを算定する保険薬局は算定できない れぞれの点数の100分の10に相当する点数 【調剤管理料】【服薬管理指導料】【かかりつけ薬剤師指導料】 【連携強化加算】 【かかりつけ薬剤師包括管理料】【外来服薬支援料】 [算定要件] 【服用薬剤調整支援料】【在宅患者訪問薬剤管理指導料】 特別調剤基本料Aを算定する保険薬局において、別に厚生労働大臣が 【在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料】【在宅患者緊急時等共同指導料】 定める保険医療機関が外来感染対策向上加算又は感染対策向上加算の 【退院時共同指導料】【服薬情報等提供料】【調剤後薬剤管理指導料】 届出を行った保険医療機関である場合においては算定できない。 【在宅移行初期管理料】 [算定要件] 【特定薬剤管理指導加算2】【吸入薬指導加算】 特別調剤基本料Bを算定する保険薬局は算定できない 【服用薬剤調整支援料2】【外来服薬支援料1の注2】 【調剤後薬剤管理指導料】 【使用薬剤料】 [算定要件] [算定要件] 特別調剤基本料Aを算定する保険薬局において、調剤基本料の注6に 区分番号00に掲げる調剤基本料の注2に規定する特別調剤基本料B 規定する厚生労働大臣が定める保険医療機関への情報提供を行った場 を算定する薬局において、処方につき7種類以上の内服薬(特に規定す 合は算定できない。 るものを除く。)の調剤を行った場合には、所定点数の100分の90に相 当する点数により算定する。 【使用薬剤料】 [算定要件] 特別調剤基本料Aを算定する薬局において、処方につき7種類以上の 内服薬(特に規定するものを除く。)の調剤を行った場合には、所定 点数の100分の90に相当する点数により算定する。 37 特別調剤基本料の薬局を有する開設者の体制評価(イメージ)中 医 協 総 - 2 5 . 1 1 . 2 9 〇 特別調剤基本料を算定する薬局の収益構造や経営実態等を踏まえ、調剤基本料では開設者(グループ) 単位での体制評価がなれされていることも考慮すると、敷地内薬局を有する開設者(グループ)として評価す ることも考えられる。 ■ 例えば、敷地内薬局の調剤基本料を特例で引き下げるのではなく、敷地内薬局の調剤基本料は通常の処方箋集中率等で評価するとと もに(現行の特別調剤基本料から引き上がる)、敷地内薬局の開設実態に応じて開設者全体の薬局の調剤基本料で調整することが考え られるのではないか。 一律の引下げ A社 A社 A社 A社 A社 A社 A社 A社 引上げ 引上げ グループ全体に B薬局 C薬局 D薬局 E薬局 F薬局 G薬局 H薬局 J薬局 A社 A社 適応される基本料 敷地内薬局 敷地内薬局 敷地内薬局以外の薬局 I薬局 K薬局 ※ 特別調剤基本料を算定している薬局における地域支援体制加算/後発医薬品調剤体制加算、服薬情報等提供料の 取扱いは、個々の評価の見直しはあり得るとしても、引き続き敷地内薬局に限る措置とすることが考えられる。 38 令和6年度診療報酬改定 保険薬局の指定に当たっての構造上・経営上の独立性の取扱い(改正) ➢ 健康保険事業の健全な運営の確保関係の取扱いとして、以下の改正を行った。(令和6年3月5日通知、4月1日より適用) 保険医療機関と一体的な経営を行う場合 ※の規定についての見直し ➢ 経営主体の実質的同一性が認められる場合又は機能上医療機関とのつながりが強いとみなされる場合として、以下を 追加。 オ 特定の保険医療機関から、夜間、休日等における開局、医薬品の備蓄又は管理、当該医療機関の薬剤関連業務への協力等の保険薬 局としての機能に関して具体的な指示がされているもの。特に、保険医療機関と不動産取引関係を有する薬局を開設するにあたり、 保険医療機関からこのような薬局の機能に関して具体的な指示又は要請を明示的に受けた上で開設するような場合は、保険薬局の保 険医療機関からの独立性の観点から、機能上医療機関とのつながりが強いとみなされる場合があることに留意すること。 ➢ 保険薬局の更新時における一体的な経営に当たらないことの確認事項として、以下を追加。 ⚫ 保険医療機関と不動産取引関係を有する保険薬局に関しては、その際に当該保険薬局が当該保険医療機関から土地又は建物を賃借 する際の賃料(賃料の名目以外でも、賃貸借に関連して保険薬局から保険医療機関に支払われる費用も含む。)について確認するこ と。 ※(三)保険医療機関と一体的な経営を行う場合とは、(二)のまた以下に該当する場合等保険医療機関と保険薬局が一定の近接的な 位置関係にあり、かつ、次のアからオ までに規定するような経営主体の実質的同一性が認められる場合又は機能上医療機関とのつ ながりが強いとみなされる場合を指すものであること。(「保険医療機関及び保険医療療養担当規則の一部改正等に伴う実施上の留意事項につい て」(平成8年3月8日保険発第22号)の第二の一) 保険薬局の指定及び更新時の提出資料の見直し ➢ 保険薬局の新規指定及び更新時の提出資料として「公募に係る資料及び公募に応じた際の資料」を追加。 ➢ 地方社会保険医療協議会に当該保険薬局の指定又は更新を諮る際の確認事項として、以下を追加。 ⚫ 特に、保険医療機関の敷地内に所在する保険薬局にあっては、・・・当該公募に係る資料(新規指定時にあっては、薬局開設に当 たって医療機関から提示された条件、契約に係る関係費用の詳細、更新時にあってはこれまでの土地又は建物を賃貸借する際の賃料 に係る資料を含む。)及び当該保険薬局が当該公募に応じた際に提出した資料も確認できるようにすること。 39 特別な関係にあたる賃貸借関係の規定① ●特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(令和6年3月5日保医発0305第6号) 第88の2 調剤基本料2 2 調剤基本料2の施設基準に関する留意点 (6) 同一グループは次の基準により判断する(第88の3、第88の4、第92、第92の2及び第95において同じ。)。 ア 同一グループの保険薬局とは、次のいずれかに該当する保険薬局とする。 ① 保険薬局の事業者の最終親会社等 ② 保険薬局の事業者の最終親会社等の子会社等 ③ 保険薬局の事業者の最終親会社等の関連会社等 ④ ①から③までに掲げる者と保険薬局の運営に関するフランチャイズ契約を締結している者 イ アの保険薬局の事業者の最終親会社等は、保険薬局の事業者を子会社等とする者のうち、親会社等がない法人又は個人(以下「法人等」とい う。)をいう(カにおいて同じ。)。 ウ イの親会社等は、次に掲げる者とする。 ① 他の法人(株式会社その他これに準じる形態の法人に限る。)の議決権の過半数を自己の計算において所有している法人等 ② 他の法人(持分会社(会社法(平成17年法律第86号)第575条第1項に規定する持分会社をいう。以下同じ。)その他これに準じる形態の法人 に限る。)の資本金の過半数を出資している法人等 ③ 他の法人の事業の方針の決定に関して、①及び②に掲げる者と同等以上の支配力を有すると認められる法人等 エ ア②及びイの子会社等は、次に掲げる者とする。この場合において、法人等の子会社等が次に掲げる者を有する場合における当該者は、当該法人 等の子会社等とみなす(法人等及びその子会社等が共同で次に掲げる者を有する場合における当該者を含む。)。 ① 法人等が議決権の過半数を所有している他の法人(株式会社その他これに準じる形態の法人に限る。) ② 法人等が資本金の過半数を出資している他の法人(持分会社その他これに準じる形態の法人に限る。) ③ 法人等が、他の法人の事業の方針の決定に関して、①及び②に規定する法人等と同等以上の支配力を有すると認められる場合における当該他の 法人 オ ア③の関連会社等とは、法人等及びその子会社等が、出資、人事、資金、技術、取引等の関係を通じて、子会社等以外の他の法人の財務及び営業 又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができる場合(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和38年大蔵省令第59 号)第8条第6項に規定する場合をいう。)における当該子会社等以外の他の法人をいう。 カ 保険薬局の事業者の最終親会社等が連結財務諸表提出会社(連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和51年大蔵省令第28号)第 2条第1号に規定する連結財務諸表提出会社をいう。)である場合には、当該最終親会社の連結子会社(同条第4号に規定する連結子会社をい う。)をア②に掲げる者とみなし、当該最終親会社等の関連会社(同条第7号に規定する関連会社をいう。)をア③に掲げる者とみなす。 40 特別な関係にあたる賃貸借関係の規定② ●特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(令和6年3月5日保医発0305第6号) 第88の3 調剤基本料3 2 調剤基本料3の施設基準に関する留意点 (5) 「特定の保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局」における「賃貸借取引関係」とは、保険医療機関と保険薬局が直接不動産の賃貸 借取引を契約している場合を指す他、次のアからウまでの場合を含む。 ア 保険医療機関が所有又は賃借(賃料が発生しない場合を含む。以下同じ。)する不動産を第三者(「第88の2 調剤基本料2」の2の(6)に規定 する事業者の最終親会社等を含む。以下同じ。)が賃借し、当該賃借人と保険薬局との間で賃貸借取引を契約している場合(第三者による転借が複 数回行われている場合を含む。) イ 保険薬局が所有又は賃借する不動産を第三者が賃借し、当該賃借人と保険医療機関との間で賃貸借取引を契約している場合(第三者による転借が 複数回行われている場合を含む。) ウ 保険医療機関及び保険薬局の開設者の近親者が当該契約の名義人となっている場合及び保険医療機関及び保険薬局が法人である場合の当該法人の 役員が当該契約の名義人となっている場合 (3) (2)における「不動産」及び「賃貸借取引関係」の取扱いについては、「第88の3 調剤基本料3」の2の(4)及び(5)と同様である。 (4) (2)のアについては、保険薬局(保険薬局の事業者の最終親会社等、「第88の2 調剤基本料2」の2の(6)に定める者を含む。)の不動産を保険 医療機関が賃借している場合であって、当該保険医療機関と近接する位置に同一グループの他の保険薬局があるときは、当該他の保険薬局は「特定の保 険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局」と判断する。 第88の4 特別調剤基本料A 2 特別調剤基本料Aの施設基準に関する留意点 (2) 「保険医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有している保険薬局」とは、次のアからエまでのいずれかに該当するものであること。ただし、 当該保険薬局の所在する建物内に診療所が所在している場合は、ここでいう「保険医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有している保険薬局」 には該当しない。 ア 当該保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局である場合 イ 当該保険医療機関が譲り渡した不動産(保険薬局以外の者に譲り渡した場合を含む。)を利用して開局している保険薬局である場合 ウ 当該保険医療機関に対し、当該保険薬局が所有する会議室その他の設備を貸与している保険薬局である場合 エ 当該保険医療機関から開局時期の指定を受けて開局した保険薬局である場合 (3) (2)における「不動産」及び「賃貸借取引関係」の取扱いについては、「第88の3 調剤基本料3」の2の(4)及び(5)と同様である。 (4) (2)のアについては、保険薬局(保険薬局の事業者の最終親会社等、「第88の2 調剤基本料2」の2の(6)に定める者を含む。)の不動産を保険 医療機関が賃借している場合であって、当該保険医療機関と近接する位置に同一グループの他の保険薬局があるときは、当該他の保険薬局は「特定の保 険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局」と判断する。 41 総合入院体制加算 診調組 入-3 7 . 7 . 3 平成4年に「入院時医学管理加算」として新設、平成20年に24時間総合的な入院医療を提供できる体制の評価として再編。 総合入院体制加算1 総合入院体制加算2 総合入院体制加算3 (1日につき/14日以内) 260点 200点 120点 • 一般病棟入院基本料を算定する病棟を有する医療機関である。 • 内科、精神科、小児科、外科、整形外科、脳神経外科及び産科又は産婦人科を標榜(※)しそれらに係る入院医療を提供し ている。 (※地域医療構想調整会議で合意を得た場合に限り、小児科、産科又は産婦人科の標榜及び当該診療科に係る入 院医療の提供を行っていなくても良い。)ア 次のいずれにも該当すること。 • 初診に係る選定療養の届出をしており、実費を徴収している • 外来を縮小する体制を有すること。(右記) • 診療情報提供料Ⅰの注8の加算を算定する退院患者数、転帰が治癒であり通院の必要のない患者数及び初回外来時に次回以降 の通院の必要がないと判断された患者数が、直近1か月間の総退院患者数のうち、4割以上である。 共通の施設基準 • 次のいずれにも該当する。 イ 紹介受診重点医療機関である。 ア 療養病棟入院基本料又は地域包括ケア病棟入院料の届出を行っていない。 イ 同一建物内に特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院又は介護療養型医療施設を設置していない。 • 病院の医療従事者の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制を整備していること。 • 特定の保険薬局との間で不動産取引等その他の特別な関係がないこと。 • 救急時医療情報閲覧機能を有していること。 全身麻酔手術件数年2000件以上 全身麻酔手術件数が年1200件以上 全身麻酔手術件数が年800件以上 ア 人工心肺を用いた手術及び人工心肺を使用しない冠動脈、大動脈バイパス移植術:40件/年以上 実績要件 イ 悪性腫瘍手術:400件/年以上 ウ 腹腔鏡下手術:100件/年以上 エ 放射線治療(体外照射法):4,000件/年以上 オ 化学療法:1,000件/年以上 カ 分娩件数:100件/年以上 上記の全てを満たす 上記のうち少なくとも4つ以上を満たす 上記のうち少なくとも2つ以上を満たす 救急自動車等による搬送件数 - 年間2,000件以上 - (共通要件) 精神科につき24時間対応できる体制があること 以下のいずれも満たす 以下のいずれかを満たす イ 精神科リエゾンチーム加算又は認知症ケイ 精神科リエゾンチーム加算又は認知症ケア ア加算1の届出 加算1の届出 精神科要件 精神患者の入院受入体制 ロ 精神疾患診療体制加算2又は救急搬送患ロ 精神疾患診療体制加算2又は救急搬送患者 がある 者の入院3日以内の入院精神療法若しく の入院3日以内の入院精神療法若しくは救 は救命救急入院料の注2の加算の算定件 命救急入院料の注2の加算の算定件数が年 数が年間20件以上 間20件以上 日本医療機能評価機構等が行う 〇 〇 - 医療機能評価 救命救急センター又は 2次救急医療機関又は 2次救急医療機関又は 救急医療体制 高度救命救急センター 救命救急センター等の設置等 救命救急センター等の設置等 の設置 一般病棟用重症度、医療・看護 必要度Ⅰ:3割3分以上 必要度Ⅰ:3割1分以上 必要度Ⅰ:2割8分以上 必要度の該当患者割合 必要度Ⅱ:3割2分以上 必要度Ⅱ:3割以上 必要度Ⅱ:2割7分以上 42 (A2点以上又はC1点以上) 急性期充実体制加算 診調組 入-3 7 . 7 . 3 (1-7日/8-11日/ 急性期充実体制加算1 急性期充実体制加算2 12-14日) (440点/200点/120点) (360点/150点/90点) • 急性期一般入院料1を届け出ている(急性期一般入院料1の病棟では、重症度、医療・看護必要度Ⅱを用いて評価を行っている) 入院料等 • 敷地内禁煙に係る取組を行っている ・日本医療機能評価機構等が行う医療機能評価を受けている病院又はこれに準ずる病院である • 総合入院体制加算の届出を行っていない いずれかを ◆救命救急センター 又は 高度救命救急センター 満たす ◆救急搬送件数 2,000件/年以上 • 自院又は他院の精神科医が速やかに診療に対応できる体制を常時整備 24時間の救急医療提供 • 精神疾患診療体制加算2の算定件数又は救急搬送患者の入院3日以内の入院精神療法若しくは精神疾患診断治療初回加算の算定件数が合 計で年間20件以上 • 救急時医療情報閲覧機能を有していること • 全身麻酔による手術 2,000件/年以上(緊急手術 350件/年以上) ◆悪性腫瘍手術 400件/年以上 ◆腹腔鏡下又は胸腔鏡下手術 400件/年以上 ◆心臓カテーテル法手術 200件/年以上 ◆消化管内視鏡手術 600件/年以上 ◆心臓胸部大血管手術 100件/年以上 ◆化学療法 1,000件/年以上(外来腫瘍化学療法診療料1の届出を行い、化学療法を実施した患者全体のうち、外来で実施し 手術等の実績 た患者の割合が6割以上であること。) 上記のうち2つ以上を満たし、以下のいずれかを満たす 上記のうち5つ以上を満たす ◆異常分娩 50件/年以上 ◆6歳未満の手術 40件/年以上 • 救命救急入院料、特定集中治療室管理料、ハイケアユニット入院医療管理料、脳卒中ケアユニット入院医療管理料、小児特定集中治療室 高度急性期医療の提供 管理料、新生児特定集中治療室管理料、総合周産期特定集中治療室管理料、新生児治療回復室入院医療管理料のいずれかを届け出ている 感染防止に係る取組 • 感染対策向上加算1を届け出ている • 画像診断及び検査、調剤を24時間実施できる体制を確保している 医療の提供に係る要件 • 精神科リエゾンチーム加算又は認知症ケア加算1若しくは2を届け出ている 院内心停止を減らす取組 • 院内迅速対応チームの設置、責任者の配置、対応方法のマニュアルの整備、多職種からなる委員会の開催等を行っている • 一般病棟における平均在院日数が14日以内 早期に回復させる取組 • 一般病棟の退棟患者(退院患者を含む)に占める、同一の保険医療機関の一般病棟以外の病棟に転棟したものの割合が、1割未満 ◆ 病院の初診に係る選定療養の届出、実費の徴収を実施 いずれかを 外来機能分化に係る取組 ◆ 紹介割合50%以上かつ逆紹介割合30‰以上 満たす ◆ 紹介受診重点医療機関 医療従事者の負担軽減 • 処置の休日加算1、時間外加算1及び深夜加算1の施設基準の届出を行っていることが望ましい 充実した入退院支援 • 入退院支援加算1又は2の届出を行っている • 療養病棟入院基本料又は地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料を含む)の届出を行っていない 回復期・慢性期を担う医 • 一般病棟の病床数の合計が、当該医療機関の許可病床数の総数から精神病棟入院基本料等を除いた病床数の9割以上 療機関等との役割分担 • 同一建物内に特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院又は介護療養型医療施設を設置していない 43 • 特定の保険薬局との間で不動産取引等その他の特別な関係がない いわゆる敷地内薬局の公募要件 中 医 協 総 - 2 5 . 1 1 . 2 9 ○ 医療機関の敷地内に薬局を開設する際には、多くの場合、医療機関側で薬局開設等を行う事業者に対 して公募型プロポーザル方式にて敷地内薬局を公募しているが、その中の要件には薬局の開局時間の指 定や病院の業務の軽減を求めること、建物の外観の制限・要求など、医療機関から独立した機能を有して いるとはいいがたい要件が課されている例がみられる。 ① 自院の診療時間に合わせた開局を求めていた事例 例)当院の診療日及び診療時間を考慮して運営すること。さらに休診日及び診療時間外の運営についても、柔軟 な対応が可能であること 例)当院における調剤業務と同一もしくはそれ以上の遂行能力を有すること。 ② 24時間対応を求めていた事例 例)事業者は本病院の患者数及び院外処方箋枚数に充分対応可能な設備を整え、緊急時は24時間対応可能な保険 調剤薬局を運営すること。 ③ 学生の実務実習の受け入れ実績を求めていた事例 例)同一法人の運営する大学の薬学生の実務実習受け入れ実績を有すること。 ④ 資金と運営能力から病院の業務負担を求めていた事例 例)事業者の資金と運営能力によって病院の調剤業務の軽減を図れる者であること。 例)病院の薬剤業務への協力・連携体制を提案するものとすること。 ⑤ 外観の一体性等を求めていた事例 例)提案する施設は、当院と隣接するため、外観デザインの調和が重要。建物及び開放通路の外観デザイン設計 に際しては、当院設計事業者の意見を取り入れ、当院外観デザインの仕様に合わせてください。 44 (参考)医療機関の敷地内に開設する薬局を公募する際の要件 中医協 総-3 5. 7. 26 ○ 通常、薬局を開設し、保険薬局として指定を受ける際には、薬局開設者は医療機関との独立性を確保し つつ、地域の医療事情を踏まえ、必要とされる薬局の機能を自らが整備して、薬局を開設している。 〇 一方で、医療機関の敷地内に薬局を開設する際には、医療機関側で薬局開設等を行う事業者を公募し ているが、薬局の開局時間や機能等に対して具体的な要件を示していることがあり、薬局開設者は、この 要件を満たした上で、地域で必要とされる薬局の機能を整備している。(薬局機能に関しては、医療機関の 周辺地域において必要な機能がないことから公募している場合もある) (参考)医療機関の敷地内に薬局を開設する際に求めている要件の例(注:公募要件は医療機関により様々) ●薬局の開局時間等に関する要件 • 具体的な営業時間、開局日(休日、夜間の体制) • 薬局で備蓄すべき医薬品の種類、品目数 • 医療機関の機能に応じた高度な薬学管理を実施できる体制(例:救急・周産期・がん等の医療を担う圏域の基幹病院に開 設する薬局に対して高度な薬学管理のニーズに対応可能な薬剤師の配置を求める、医療機関が受け入れる救急患者の処方 箋の応需を求める) • 在宅訪問を行う体制 ●地域における連携体制の要件(かかりつけ薬剤師・薬局に必要な機能を含む) • 薬物療法を実施するにあたっての医療機関との連携 • 近隣の保険薬局及び関係団体との連携 • 行政が推進する事業への協力 • 災害時の医薬品供給等の体制整備 • 医師会、薬剤師会及びその他の関係機関等との連携 • 地域の薬剤師会への入会 ●開設にあたり薬局機能以外に医療機関が求めている要件 •医療機関の機能の向上に資する施設の整備の提案(例:薬局以外の施設として、レストラン、カフェ、コンビニエンスストア、会 議室、休憩室、医療機関の職員宿舎、ヘリポート等、医療機関が有償で借りる予定の会議室等の設置) •医療機関の職員の負担を軽減する工夫の提案 45 診療所・病院におけるいわゆる敷地内薬局の開設状況 中 医 協 総 - 2 5 . 1 1 . 2 9 ○ 診療所の8.8%、病院の13.5%の施設でいわゆる敷地内薬局があるとの回答があった。 〇 特に特定機能病院においては、31.4%で敷地内薬局があり、そのうち31.8%では複数の敷地内薬局を有 していた。 ■ 診療所におけるいわゆる敷地内薬局の有無 ■ 診療所におけるいわゆる敷地内薬局の数 (いわゆる敷地内薬局ありと回答した施設のみ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 2.9 80.0 全体n=398 8.8 89.4 1.8 全体n=35 14.3 2.9 0.0 地域包括診療料の届出施設 n=81 8.6 90.1 1.2 地域包括診療料の届出施設 n=7 57.1 42.9 0.0 地域包括診療加算の届出施設 または 小 地域包括診療加算の届出施設 または 小 3.6 85.7 7.1 8.8 89.3 1.9 児かかりつけ診療料の届出施設 n=317 児かかりつけ診療料の届出施設 n=28 3.6 あり なし 無回答 1件 2件 3件 無回答 複数の敷地内薬局 ■ 病院におけるいわゆる敷地内薬局の数 ■ 病院におけるいわゆる敷地内薬局の有無 (いわゆる敷地内薬局ありと回答した施設のみ) あり31.8% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 敷地内薬局あり 4.3 31.4%(22施設) 全体 n=348 13.5 85.9 0.6 全体n=47 72.3 14.9 8.5 特定機能病院 n=70 31.4 68.6 0.0 特定機能病院n=22 59.1 18.2 13.6 9.1 地域包括診療料の届出病院 n=17 0.0 100.0 0.0 4.0 上記以外の施設 n=25 84.0 12.0 上記以外の施設 n=259 9.7 89.6 0.8 0.0 あり なし 無回答 1件 2件 3件 無回答 46 出典:令和4年度診療報酬改定の結果検証に係る検証調査「かかりつけ薬剤師・薬局の評価を含む調剤報酬改定の影響及び実施状況調査」(診療所票、病院票) 令和6年度診療報酬改定 Ⅲ-8 薬局の経営状況等も踏まえ、地域の患者・住民のニーズに対応した機能を有する医薬品供給拠点としての役割の評価を推進-① 調剤基本料の見直し 調剤基本料の見直し ➢ 調剤基本料2の算定対象となる薬局に、1月における処方箋の受付回数が4,000回を超え、かつ、処方箋受付回 数が多い上位3の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が7割を超える薬局を加える。 処方箋受付回数等及び処方箋集中率 点数 調剤基本料1 調剤基本料2・3、特別調剤基本料以外 45点 調剤基本料2 ① 処方箋受付回数が月2,000回超~4000回かつ処方箋集中率85%超 ② 処方箋受付回数が月4,000回超かつ上位3の医療機関の処方箋集中率の合計70%超 29点 ③ 処方箋受付回数が1,800回超~2,000回かつ処方箋集中率95%超 ④ 特定の医療機関からの処方箋受付枚数が4,000回超 調剤基本料3 同一グループで処方箋受付回数が月3万5千回超~4万回かつ処方箋集中率95%超 イ 24点 同一グループで処方箋受付回数が月4万回超~40万回かつ処方箋集中率85%超 同一グループで処方箋受付回数が月40万回超又は同一グループの保険薬局の数が300以上かつ処方箋集中率85% ロ 19点 超 同一グループで処方箋受付回数が月40万回超又は同一グループの保険薬局の数が300以上かつ処方箋集中率85% ハ 35点 以下 特別調剤基本料A いわゆる同一敷地内薬局 5点 特別調剤基本料B 基本料の届出がない薬局 3点 (1)大型チェーン薬局以外 (2)大型チェーン薬局 処100% 100% 方 95% 調剤基本料2 処 95% 調剤基本料3イ 調剤基本料3ロ 箋 方 24点 19点 29点 85% 85% の 箋 調剤基本料1 集 の 中 45点 集 調剤基本料1 調剤基本料3ハ グループ全 70% 率 処方箋受付回数月4,000回超 中 45点 35点 体の処方箋 率 の受付回数 かつ上位3の医療機関の集中率 又は 調剤基本料2 29点 又は店舗数 合計70%超 (改定) 処方箋の 1,800回 2,000回 4,000回 受付回数 3.5万回 4万回 40万回 47 又は 300店舗以上 調剤基本料別Aの処方箋受付1回あたりの調剤医療費の内訳 〇 特別調剤基本料Aは、薬剤料が他基本料と比較して高額であった。 ○ 特別調剤基本料Aは、薬剤管理料の減算項目が他の基本料に比べ多いが、処方箋1枚当たりの医療費 は最も高かった。 ■ 調剤基本料別の処方箋受付1回あたりの医療費 調剤技術料 薬学管理料 薬剤料 特定保険医療材料料 (円) 1,400.0 2.7 1,200.0 2.4 2.0 2.5 1,000.0 1.7 1.5 1,432.4 800.0 948.0 827.8 600.0 712.4 590.4 1,012.0 629.3 400.0 0.1 200.0 121.5 109.4 121.9 126.0 116.8 129.6 145.2 115.4 110.0 114.1 126.7 56.5 62.6 0.0 調剤基本料1 調剤基本料2 調剤基本料3イ 調剤基本料3ロ 調剤基本料3ハ 特別調剤基本料A 特別調剤基本料B 出典:社会医療診療行為別統計(令和6年8月審査分) 48

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