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中医協 総ー1
7.10.24
個別事項について(その2)
精神医療①
1.精神医療の現状等について
2.入院医療について
2ー1 多職種による質の高い医療の提供等について
2ー2 患者の特性に応じた治療・ケアの推進について
3.精神身体合併症について
2
1.精神医療の現状等について
2.入院医療について
2ー1 多職種による質の高い医療の提供等について
2ー2 患者の特性に応じた治療・ケアの推進について
3.精神身体合併症について
3
精神疾患を有する総患者数の推移
⚫ 精神疾患を有する総患者数は、約603.0万人(入院:約26.6万人、外来:約576.4万人)。
(単位:万人)
700
614.8
603.0
600
外来患者数
入院患者数
500
419.3
392.4
(※1)H23年の調査で
400 は宮城県の一部と福島県
323.3 320.1 を除いている。
302.8
(※2)R2年から総患
586.1
576.4
300 258.4 者数の推計方法を変更し
ている。具体的には、外
来患者数の推計に用いる
389.1 平均診療間隔の算出にお
200 361.1
いて、前回診療日から調
290.0 287.8
267.5 査日までの算定対象の上
223.9
限を変更している(H29
100 年までは31日以上を除
外していたが、R2年か
らは99日以上を除外し
て算出)。
0 34.5 35.3 33.3 32.3 31.3 30.2 28.8 26.6
(※1)
H14 H17 H20 H23 H26 H29 R2 R5
(※2)
資料:厚生労働省「患者調査」より厚生労働省障害保健福祉部で作成
4
精神疾患を有する入院患者数の推移(傷病分類別内訳)
⚫ 精神疾患を有する入院患者数は、約26.6万人。
⚫ 傷病分類別では、「統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害」が最も多いが、減少傾向。
(単位:万人)
40
35.3
34.5
33.3
35 32.3
31.3
5.4 30.2 認知症(血管性など)
5.4 28.8
4.4
30 3.9
3.0 26.6
1.9 2.9 2.8 認知症(アルツハイマー病)
3.3 2.5
4.1
25 4.7 2.3
4.9 統合失調症、統合失調症型障害及び
5.1
妄想性障害
5.3
20 気分[感情]障害(躁うつ病を含む)
20.3 19.9 神経症性障害、ストレス関連障害及び
18.7
15 17.4 16.6 15.4 身体表現性障害
14.3
12.6 精神作用物質使用による精神及び行動
10 の障害
その他の精神及び行動の障害
5 2.6 2.8 2.9 2.9 2.9 3.0 2.8 2.7 てんかん
0.6 0.5 0.5 0.6 0.6 0.6 0.6 0.6
1.8 1.7 1.4 1.3 1.4 1.3 1.2 1.0
1.2 1.3 1.4 1.5 1.5 1.6 1.6 1.5
0 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7 0.7
(※1)
H14 H17 H20 H23 H26 H29 R2 R5
(※1)H23年の調査では宮城県の一部と福島県を除いている。
資料:厚生労働省「患者調査」より厚生労働省障害保健福祉部で作成
5
精神疾患を有する入院患者数の推移(年齢階級別内訳)
⚫ 精神疾患を有する入院患者のうち、65歳以上が約17.5万人(約66%)。
(単位:万人)
40
35.3
34.5
33.3
35 0.1 32.3
0.1
31.3
0.1
30.2
0.1
0.1 28.8
30 8.2 9.7 0.0 26.6 不詳
0.0
10.1
11.0 0.0 75歳~
25 11.0
11.5
65~74歳
6.8 11.6
7.2
20 11.6 55~64歳
7.2
6.8 45~54歳
7.3
15 7.6
7.2 35~44歳
8.2
6.9
7.7 5.9 25~34歳
7.1
10
5.8
6.5 4.9 0~24歳
4.4
5.1 4.0
3.9
5 3.4 3.4
3.3
2.8 2.7 3.1 2.7
2.5 2.3 2.2
1.8 1.6 1.3 1.1 1.0 1.9 0.8 1.5 0 .7 01 .. 63
0 0.8 0.7 0.6 0.6 0.6 0.5 0.6 0.6
(※1)
H14 H17 H20 H23 H26 H29 R2 R5
(※1)H23年の調査では宮城県の一部と福島県を除いている。
資料:厚生労働省「患者調査」より厚生労働省障害保健福祉部で作成
6
精神医療に係る医療費の推移
○ 精神医療に係る医療費は、入院医療費については横ばい、入院外医療費については近年増加傾向
である。
入院医療費 入院外医療費
(億円) (億円) (億円) (億円)
20,000 200,000 20,000 200,000
18,000 180,000 18,000 180,000
16,000 160,000 16,000 160,000
14,000 140,000 14,000 140,000
12,000 120,000 12,000 120,000
10,000 100,000 10,000 100,000
8,000 80,000 8,000 80,000
6,000 60,000 6,000 60,000
4,000 40,000 4,000 40,000
2,000 20,000 2,000 20,000
0 0 0 0
6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5
2 2 2 2 3 R R R R R 2 2 2 2 3 R R R R R
H H H H H H H H H H
精神入院医療費(左軸) 医科入院医療費(右軸) 精神入院外医療費(左軸) 医科入院外医療費(右軸)
7
※ 精神医療費:疾病分類が「Ⅴ精神及び行動の障害」である医療費
出典:国民医療費
精神病床数の推移
(単位:万床)
40
35.6 35.4
34.9
34.4
33.8
33.2
35 32.4 31.9
30
25
20
15
10
5
0
H14 H17 H20 H23 H26 H29 R2 R5
精神病床数
資料:厚生労働省「医療施設調査」より厚生労働省障害保健福祉部で作成
8
精神病床における入院患者数の推移(年齢階級別内訳)
⚫ 精神病床に入院する入院患者数の推移は以下のとおり。
(単位:万人)
35 32.1 32.4
30.7
0.1 0.1 29.3 28.9 27.8
30 0.1 27.3
5.7 6.8 0.1 0.0
25.5
0.0
0.0
7.4
25 8.1 0.0 不詳
8.5
6.6 9.1 75歳~
7.1 10.0
20 10.3 65~74歳
7.1
6.6 55~64歳
7.2
7.8
15 7.1 45~54歳
8.4
7.0
35~44歳
7.8 6.0
7.2
10 5.9 25~34歳
4.9
6.7
4.5
5.2 4.1 0~24歳
4.0
5 3.5 3.5
3.4
3.1
2.9 2.8 2.7
2.5 2.3 2.2 1.9 1.6 1.3
0 01. .68 01 .. 56 0.51 .3 0.5(1 ※.1 1 ) 0.51 .0 0.5 0.8 0.50 .8 00 .. 56
H14 H17 H20 H23 H26 H29 R2 R5
(※1)H23年の調査では宮城県の一部と福島県を除いている。 資料:厚生労働省「患者調査」より厚生労働省障害保健福祉部で作成
9
精神疾患を有する入院患者数の推移(精神病床・傷病分類別内訳)
○ 精神病床に入院する入院患者数の推移は以下のとおり。
(単位:万人)
35
認知症(血管性など)
30.7
29.3
28.9
30 27.8 認知症(アルツハイマー病)
2.9 27.3
2.6 2.0 25.5
2.3 1.8
1.9
統合失調症,統合失調症型障害及び妄想
25 2.8 3.3
1.7
3.4 性障害
3.9
4.3 気分[感情]障害(躁うつ病を含む)
20
神経症性障害,ストレス関連障害及び身体
18.5
15 17.2 16.4 15.1 表現性障害
14.1
12.5 精神作用物質使用による精神及び行動の
障害
10
その他の精神及び行動の障害
2.5 2.6 2.6 2.7 2.6 2.5
5
10 .. 34 10 .. 24 10 .. 35 10 .. 25 10 .. 15 10 .. 05 てんかん
01 .. 22 01 .. 22 01 .. 23 01 .. 23 01 .. 23 01 .. 13
1.4 1.2 1.4 1.6 1.8 1.7
0 その他・不詳
H20 H23 H26 H29 R2 R5
※H23年の調査では宮城県の一部と福島県を除いている 資料:厚生労働省「患者調査」より精神・障害保健課において作成 10
近年の精神保健医療福祉の経緯①
⚫ 我が国の精神保健医療福祉については、平成16年9月に精神保健福祉本部(本部長:厚生労働大臣)で策定された
「精神保健医療福祉の改革ビジョン」において「入院医療中心から地域生活中心へ」という理念が示されて以降、
様々な施策が行われてきた。
精神保健福祉施策の改革ビジョンの枠組み
精神保健福祉施策について、「入院医療中心から地域生活中心へ」改革を進めるため、
①国民の理解の深化、②精神医療の改革、③地域生活支援の強化を今後10年間で進める。
国民の理解の深化
「こころのバリアフリー宣言」の普及等を
通じて精神疾患や精神障害者に対する
国民の理解を深める
精神医療の改革 地域生活支援の強化
相談支援、就労支援等の施設機能の
救急、リハビリ、重度などの機能分化
強化やサービスの充実を通じ市町村を
を進めできるだけ早期に退院を実現
中心に地域で安心して暮らせる体制を
できる 体制を整備する
整備する
基盤強化の推進等
・精神医療・福祉に係る人材の育成等の方策を検討するとともに、標準的なケアモデルの開発等を進める
・在宅サービスの充実に向け通院公費負担や福祉サービスの利用者負担の見直しによる給付の重点化等を行う
「入院医療中心から地域生活中心へ」という
精神保健福祉施策の基本的方策の実現
※上記により、今後10年間で、受入条件が整えば退院可能な者約7万人について、解消を図る。
出典:精神保健福祉対策本部「精神保健福祉施策の改革ビジョンの枠組み」
11
近年の精神保健医療福祉の経緯②
⚫ 「良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針」(平成26年厚生労働省告示第65号(平
成26年4月1日適用))を踏まえ、 「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会」(平成
26年7月とりまとめ)では、新たな長期入院を防ぐために、多職種の活用を中心とした精神病床の機能分化及び
地域移行の推進により、精神病床の適正化、不必要な病床の削減といった構造改革を目指す方向性が示された。
構造改革によって実現される病院の将来像(イメージ)
マンパワーや財源等の集約 マンパワーや財源等の集約 マンパワーや財源等の地域
による体制強化 による体制強化 支援への転用により充実
建物
外
来 例:精神科診療所
訪
救 適正化により将来的に不必要と 問・ デ (外来・テ 地゙イケア、アウトリーチ等)
急 重 なった病床 診イ た 域
め
・ 度 療ケ
生
急 の
か ・ア
性 訪
医活
つ 、
期 問ア
療を
慢
・ (将来的に削減) 看ウ ・支
回 性 福 え
護ト
復 部リ 祉 る
期
地域移行支援機能を 門ー
強化する病床 チ 例:宿泊型自立訓練事業所、
、 グループホーム
患者の地域移行に
よる病床の縮小
マンパワー、設備等
敷地
出典:長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策の今後の方向性≪概要編≫「構造改革によって実現される病院の将来像(イメージ)」
12
近年の精神保健医療福祉の経緯③
⚫ 「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会」(平成29年2月とりまとめ)では、「地域生活中心」
という理念を基軸としながら、精神障害者の一層の地域移行を進めるための地域づくりを推進する観点から、精神
障害者が、地域の一員として安心して自分らしい暮らしができるよう、「精神障害にも対応した地域包括ケアシス
テム」の構築を目指すことが新たな理念として示された。
精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築(イメージ)
病気になったら・・・ 介護・訓練等の支援が必要になったら・・・
医療 障害福祉・介護
■地域生活支援拠点等
病院: ■相談系: ■施設・居住系サービス
急性期、回復期、慢性期 ・計画相談支援 ・施設入所支援
・地域相談支援 ・共同生活援助
お困りごとはなんでも相談・・・ (障害福祉サービス等)
日常の医療: ・宿泊型自立訓練 等
様々な相談窓口 ・かかりつけ医、有床診療所 通院・入院 通所・入所 ■在宅系:
・居宅介護 ・生活介護
・精神科デイ・ケア、精神科訪問看護 住まい
・短期入所 ・就労継続支援
・地域の連携病院
・精神保健福祉センター(複雑困難な相談) ・自立訓練
・歯科医療、薬局
・発達障害者支援センター(発達障害) ・自立生活援助等 (介護保険サービス)
・保健所(精神保健専門相談) 訪問 訪問 ■在宅系:
・障害者就業・生活支援センター(就労)
・ハローワーク(就労)
・訪問介護 ・訪問看護 ・通所介護■施設・居住系サービス
・自宅(持ち家・借家・公営住宅等) ・小規模多機能型居宅介護
・介護老人福祉施設
・市町村(精神保健・福祉一般相談) ・サービス付き高齢者向け住宅 ・短期入所生活介護
・介護老人保健施設
・基幹相談支援センター(障害) ・グループホーム 等 ・福祉用具
・認知症共同生活介護等
・地域包括支援センター(高齢) 安心して自分らしく暮らすために・・・ ・24時間対応の訪問サービス等
■介護予防サービス
社会参加、地域の助け合い、普及啓発
圏域の考え方
相談業務やサービスの
コーディネートを行います。 日常生活圏域
訪問相談にも対応します。
市町村
企業、ピアサポート活動、自治会、ボランティア、NPO 等
障害保健福祉圏域
※ 精神障害にも対応した地域包括ケアシス
バックアップ
テムは、精神障害を有する方等の日常生
市町村ごとの保健・医療・福祉関係者等による協議の場、市町村 活圏域を基本として、市町村などの基礎自
治体を基盤として進める
バックアップ
※ 市町村の規模や資源によって支援にばら
障害保健福祉圏域ごとの保健・医療・福祉関係者等による協議の場、保健所 つきが生じることがないよう、精神保健福祉
センター及び保健所は市町村と協働する
バックアップ
都道府県ごとの保健・医療・福祉関係者等による協議の場、都道府県本庁・精神保健福祉センター・発達障害者支援センター 13
令和7年10月20日 第11回精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会 資料2
入院医療に関する方向性の整理
第1回から第10回までの本検討会の御議論の内容を整理したものであり、引き続き必要な検討を行うこととする。
入院機能・地域移行
◆ 入院機能等については、以下の内容の御議論があった。
○ 将来的に期待される精神科の主な入院機能については、地域と密着して環境面を整えながら地域での生活を後押しすることを前提として、救急※
を含む急性期の時期を中心とした医療を提供し早期の退院を目指す機能や急性期からやむを得ず急性期を超えた患者にも医療を提供し早期の退院を
目指す機能が基本と考えられること。 ※ 単に入院形態ではなく、緊急的な医療的介入の必要性を踏まえたもの
○ その上で、将来の医療需要等を踏まえた取り組みにおいて、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療により地域や施設等の対
応能力を高めつつ、地域の実情を踏まえながら「にも包括」の構築を進め、地域ごとにあるべき姿を目指していくこと。
○ また、小規模な病院において、地域と密着して患者の地域生活を支えるため、多職種により外来、在宅医療、障害福祉サービスを一体的に提供し、
必要に応じて入院サービスを提供することが求められること。
○ なお、高齢の長期入院者への退院支援に当たっては、当該患者の意向を尊重しつつ、病状等も十分に踏まえたうえでの対応が求められる点に留意しつつ、
一般的な地域移行の取り組みを前提としたうえで、高齢の長期入院者の介護ニーズへの対応については、介護保険制度に基づく在宅や施設サービスが受け
皿となり得ること。また、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療によって地域や施設等の対応能力を高めることで、地域移行の取り
組みを後押ししていくこと。
注 精神医療における地域医療構想の取り組みについて、精神医療を位置付けることを含む医療法等改正法案の法律事項は法案成立後、然るべき場において改めて検討を行うことを想定。
人員配置
◆ 人員配置については、以下の内容の御議論があった。
○ 精神病床においては、身体合併症対応を含めた身体的ケアや患者の高齢化や入院の長期化に伴う身体機能の低下防止の充実等を図るため、医師、
看護職員をはじめ精神保健福祉士、作業療法士、公認心理師等を含めた多職種による手厚い医療を提供できる体制を確保し、地域移行に向けた取組
を推進していくこと。また、一般病床と同様にリハビリテーション、栄養管理及び口腔管理の取組を推進していくこと。
○ 精神科医療機関に従事する精神保健福祉士は、入院前から退院後までのあらゆる場面において活躍が期待されている一方で、精神科医療機関を選
択する精神保健福祉士の減少に伴い人員の確保が困難であることや、制度改正に伴う事務的な作業の増加が指摘されていることを踏まえ、病棟や入
退院支援部門等における精神保健福祉士のタスクシェアや事務的な作業等への精神保健福祉士以外の活用等を推進していくこと。
身体合併症について
◆ 身体合併症については、以下の内容の御議論があった。
○ 地域ごとに人口規模や医療資源の状況等が大きく異なることや身体合併症を有する患者の受け入れ体制が異なることを踏まえ、医療需要を踏まえ
た検討や精神科以外の医療との連携が重要であることから、一定の仮定に基づくデータ等を参考に、地域における議論の場※等を活用し、医療機関
の役割分担を明確にしていくこと。 ※地域医療構想調整会議に資する協議の場を想定。
○ 都道府県が身体合併症に係る医療提供体制を構築するにあたって、精神病床を有する総合病院の確保が適切に実施されることが期待されること。
○ 精神科病院においては、入院患者の高齢化に伴って、生活習慣病等の身体合併症への対応を要する慢性期の患者が多くなってきている実態がある
ため、慢性期の身体合併症を中心に、より一層内科医等が関わりながら対応できる体制の構築や専門性の高い看護師の活用を進めていくこと。
○ また、慢性期の身体合併症では特に高い専門性が求められる透析、緩和ケア等については、医療計画において対応する医療機関の明確化を図ると
ともに、精神科医療機関及び精神科以外の医療機関との連携体制の構築を進めていくこと。
○ 精神病棟以外の入院患者に対応する精神科リエゾンチームについては、多様な疾患に対して幅広く活躍することで、身体科による精神科疾患を有
する患者の受け入れが進み、結果として精神科医療を特別視しない素地も期待されるため、より積極的な活用を進めていくこと。
14
精神疾患の医療体制構築に係る指針
診調組 入-1
7 . 7 . 1 7
○ 精神疾患の医療体制構築に係る指針において、「精神症状と身体症状を一元的に対応できる医療
機関の整備を今後、推進していくことが重要」であること等が示されている。
精神疾患の医療体制構築に係る指針(抄)
(11)身体合併症
(基本情報)
身体合併症対応については、精神科救急医療を担う医療機関の多くは精神科単科の医療機関であり、受入れが困難である場合も少な
くない。一方、精神科以外の診療科においては、患者が精神疾患を合併している場合の対応に苦慮していることが多い点も指摘されて
いる。また、身体疾患と精神疾患ともに入院による治療を必要とする患者が発生する割合は人口1万人対年間2.5件と推計されており、
救命救急センターの入院患者のうち、12%の入院患者は何らかの精神科医療を必要とし、2.2%の入院患者は身体疾患と精神疾患とも
に入院による治療を必要とするとされる。
(医療提供体制に関する検討課題)
精神障害を有する方等及び地域住民の負担に配慮したアクセスのしやすさを確保する観点から、精神症状と身体症状を一元的に対応
できる医療機関の整備を今後、推進していくことが重要であり、このような医療機関として、公的な病院、総合病院の精神科や精神科
を有する特定機能病院が役割を担うことが考えられる。
いずれの場合であっても、身体合併症対応については、地域の実情に応じ、精神科救急医療施設と他科の医療機関との連携により支
援し合う仕組みの構築が求められる。
このような中で、第8次医療計画においては、精神障害者の身体合併症に対応できる医療機関を明確にする必要がある。また、精神
障害者の身体合併症に対応できる専門職の養成や多職種連携・多施設連携の推進のため、地域連携拠点機能及び都道府県連携拠点機能
の強化を図る必要がある。
15
出典:疾病・事業及び在宅医療に係る医療体制について(令和5年3月31日医政局地域医療計画課長通知)
総合病院精神科が担っている機能
診調組 入-1
7 . 7 . 1 7
○ 総合病院精神科において、身体管理が必要な精神科専門治療、自殺企図関連の合併症治療、先行
する精神疾患に身体疾患が合併した患者の治療等の役割を果たすことが期待されている。
16
出典: 「精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会」第7回資料を参考に保険局医療課にて作成
精神科入院に係る診療報酬の届出状況
特定入院料 精神病棟入院基本料 特定機能病院
(約15.7万床) (約13.2万床) 入院基本料
(約0.3万床)
精神科救急急性期医療入院料 10対1
179医療機関、11,504床 45医療機関、1,549床 7対1入院基本料
21医療機関、764床
精神科急性期治療病棟入院料 13対1
10対1入院基本料
入院料1:370医療機関、16,557床 68医療機関、4,029床
入院料2:8医療機関、346床 10医療機関、356床
精神科救急・合併症入院料 13対1入院基本料
13医療機関、528床 36医療機関、1,381床
児童・思春期精神科入院医療管理料
15対1入院基本料
53医療機関、1,777床
1医療機関、31床
15対1
精神科地域包括ケア病棟入院料
969医療機関、120,142床
24医療機関、1,072床
精神療養病棟入院料
800医療機関、85,180床
18対1※
21医療機関、3,538床
20対1※
10医療機関、1,446床
認知症治療病棟入院料
特別入院基本料
入院料1:562医療機関、39,755床
入院料2:3医療機関、200床 8医療機関、1,084床
地域移行機能強化病棟入院料
16医療機関、567床
17
出典:主な施設基準の届出状況等(令和6年8月1日時点)より作成
1.精神医療の現状等について
2.入院医療について
2ー1 多職種による質の高い医療の提供等について
2ー2 患者の特性に応じた治療・ケアの推進について
3.精神身体合併症について
18
精神病棟における多職種配置の必要性 中医協 総-2
5.12.22
○ 入院医療から地域生活への移行の推進にあたって、多職種の配置による質の高い医療を提供すること
の必要性が繰り返し指摘されている。
■良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針(平成二十六年三月七日厚生労働
省告示第六十五号)
第一 精神病床の機能分化に関する事項
(中略)
二 入院医療から地域生活への移行の推進
1 精神病床の機能分化に当たっては、それぞれの病床の機能に応じて、精神障害者が早期に退院するための体制を確保
し、精神障害者の状況に応じた医師、看護職員、精神保健福祉士、作業療法士等の多職種のチームによる質の高い医療
を提供すること等により精神障害者の退院の促進に取り組む。
(中略)
四 入院期間が一年未満の精神障害者に対する医療を提供するための体制の確保
1 入院期間が長期化した場合、精神障害者の社会復帰が難しくなる傾向があることを踏まえ、入院期間が一年未満で退院でき
るよう、精神障害者の退院に向けた取組を行いつつ、必要な医療を提供するための体制を確保する。
2 当該体制の確保のため、入院期間が一年未満の精神障害者に対して医療を提供する場合においては、当該精神障害者の状
況に応じた医師、看護職員、精神保健福祉士、作業療法士等の多職種のチームによる質の高い医療を提供し、退院支援等の
取組を推進する。
■「地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」報告書(令和4年6月9日)
第8 精神病床における人員配置の充実について
(中略)
○ 「精神科医療の機能分化と質の向上等に関する検討会」における平成24 年の意見の整理でも、今後の方向性として、病床の機能
に応じ、看護職員に加え、精神保健福祉士、作業療法士、理学療法士等の多職種の従事者による人員配置とする旨が示されてい
る。
○ 入院患者数に応じて、精神病床について医療計画に基づき適正化を図っていくとともに、入院患者に対してより手厚い人員配置の
もとで良質な精神科医療を提供できるよう、個々の病院の規模や機能に応じ、医師・看護職員の適正配置や精神保健福祉士、作業
療法士、公認心理師等を含む適切な職員配置を実現していくことが求められる。
19
令和7年10月20日 第11回精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会 資料2
入院医療に関する方向性の整理
第1回から第10回までの本検討会の御議論の内容を整理したものであり、引き続き必要な検討を行うこととする。
入院機能・地域移行
◆ 入院機能等については、以下の内容の御議論があった。
○ 将来的に期待される精神科の主な入院機能については、地域と密着して環境面を整えながら地域での生活を後押しすることを前提として、救急※
を含む急性期の時期を中心とした医療を提供し早期の退院を目指す機能や急性期からやむを得ず急性期を超えた患者にも医療を提供し早期の退院を
目指す機能が基本と考えられること。 ※ 単に入院形態ではなく、緊急的な医療的介入の必要性を踏まえたもの
○ その上で、将来の医療需要等を踏まえた取り組みにおいて、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療により地域や施設等の対
応能力を高めつつ、地域の実情を踏まえながら「にも包括」の構築を進め、地域ごとにあるべき姿を目指していくこと。
○ また、小規模な病院において、地域と密着して患者の地域生活を支えるため、多職種により外来、在宅医療、障害福祉サービスを一体的に提供し、
必要に応じて入院サービスを提供することが求められること。
○ なお、高齢の長期入院者への退院支援に当たっては、当該患者の意向を尊重しつつ、病状等も十分に踏まえたうえでの対応が求められる点に留意しつつ、
一般的な地域移行の取り組みを前提としたうえで、高齢の長期入院者の介護ニーズへの対応については、介護保険制度に基づく在宅や施設サービスが受け
皿となり得ること。また、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療によって地域や施設等の対応能力を高めることで、地域移行の取り
組みを後押ししていくこと。
注 精神医療における地域医療構想の取り組みについて、精神医療を位置付けることを含む医療法等改正法案の法律事項は法案成立後、然るべき場において改めて検討を行うことを想定。
人員配置
◆ 人員配置については、以下の内容の御議論があった。
○ 精神病床においては、身体合併症対応を含めた身体的ケアや患者の高齢化や入院の長期化に伴う身体機能の低下防止の充実等を図るため、医師、
看護職員をはじめ精神保健福祉士、作業療法士、公認心理師等を含めた多職種による手厚い医療を提供できる体制を確保し、地域移行に向けた取組
を推進していくこと。また、一般病床と同様にリハビリテーション、栄養管理及び口腔管理の取組を推進していくこと。
○ 精神科医療機関に従事する精神保健福祉士は、入院前から退院後までのあらゆる場面において活躍が期待されている一方で、精神科医療機関を選
択する精神保健福祉士の減少に伴い人員の確保が困難であることや、制度改正に伴う事務的な作業の増加が指摘されていることを踏まえ、病棟や入
退院支援部門等における精神保健福祉士のタスクシェアや事務的な作業等への精神保健福祉士以外の活用等を推進していくこと。
身体合併症について
◆ 身体合併症については、以下の内容の御議論があった。
○ 地域ごとに人口規模や医療資源の状況等が大きく異なることや身体合併症を有する患者の受け入れ体制が異なることを踏まえ、医療需要を踏まえ
た検討や精神科以外の医療との連携が重要であることから、一定の仮定に基づくデータ等を参考に、地域における議論の場※等を活用し、医療機関
の役割分担を明確にしていくこと。 ※地域医療構想調整会議に資する協議の場を想定。
○ 都道府県が身体合併症に係る医療提供体制を構築するにあたって、精神病床を有する総合病院の確保が適切に実施されることが期待されること。
○ 精神科病院においては、入院患者の高齢化に伴って、生活習慣病等の身体合併症への対応を要する慢性期の患者が多くなってきている実態がある
ため、慢性期の身体合併症を中心に、より一層内科医等が関わりながら対応できる体制の構築や専門性の高い看護師の活用を進めていくこと。
○ また、慢性期の身体合併症では特に高い専門性が求められる透析、緩和ケア等については、医療計画において対応する医療機関の明確化を図ると
ともに、精神科医療機関及び精神科以外の医療機関との連携体制の構築を進めていくこと。
○ 精神病棟以外の入院患者に対応する精神科リエゾンチームについては、多様な疾患に対して幅広く活躍することで、身体科による精神科疾患を有
する患者の受け入れが進み、結果として精神科医療を特別視しない素地も期待されるため、より積極的な活用を進めていくこと。
20
精神疾患の経過と入院による治療内容(イメージ) 中医協 総-3
5.11.22
○ 精神疾患の治療経過において、回復期では多職種による心理・社会的治療(精神保健福祉士等による
環境調整、作業療法士等によるリハビリテーション、公認心理師等による心理的ケア等)と包括的治療の
マネジメント(包括的支援マネジメント)の必要性が増える。
入院 3ヶ月 外来通院、在宅医療
良好
発症前 前兆期
急性期 回復期
Psycological
Biological
症 心理支援
薬物治療、mECT 等
作業療法
状
Social
生物心理社会モデル
環境調整、福祉・介護連携等
(包括的治療)
薬物療法・mECT等の
心理・社会的治療と包括的治療のマネジメント
生物学的治療による
=包括的支援マネジメントの必要性↑
不良 急性期症状のコントロールが中心
精神療法 薬物療法 mECT 器質疾患治療 服薬指導 維持療法
医師 薬剤師 クロザピン導入
回復期看護ケア 生活指導、家族教育 等
看護師
急性期看護ケア
入
心理的支援(認知行動療法的介入、トラウマケア 等) 外来
退 アセスメント
公認心理師 心理検査 治療継続、障害受容等に伴う心理的ケア 包括的
院 支援マ
関係性構築
作業療法士、理学療法士 支 作業療法(集団・個別)、運動療法、日常生活動作訓練 等 ネジメン
援 環境調整 ト
精神保健福祉士
家族支援 生活環境調整 障害福祉、介護サービス調整 退院前訪問指導 等
多職種・多機関 包括的支援マネジメント(多職種・多機関カンファレンス 退院支援計画作成 クライシスプラン作成等)
21
出典:令和5年度厚生労働行政推進調査事業費補助金「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を推進する政策研究」(研究代表者:藤井千代)提出資料より改変
多職種配置の効果(平均在院日数、在宅復帰率への影響)中医協 総-2
5.12.22
○ 精神病棟入院基本料(10対1、13対1,15対1)を届け出ている病棟において、精神保健福祉士・作業療
法士・公認心理師が、それぞれ1名以上配置されている場合、配置がない場合に比べて、平均在院日数
が短く、在宅復帰率が高い傾向がみられた。
○ この傾向は、精神保健福祉士のみが配置されている場合と比べて、多職種が配置されている場合に、よ
り高かった。
■精神病棟における多職種の配置状況による平均在院日数、在宅復帰率の比較
<調査方法>
「令和4年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(令和4年度調査)精神医療等の実施状況調査」におい
て、精神病棟入院基本料(10対1、13対1、15対1)を算定する病棟(n=131)のうち、平均在院日数、
在宅復帰率、精神保健福祉士(PSW)・作業療法士(OT)・公認心理師(CP)の配置人数についていずれも
回答した病棟(n=77)について集計。
病棟にPSWが常勤換算 病棟にPSW・OT・CPが
全体
で1名以上 常勤換算で各1名以上
病棟数 77 38 17
平均在院日数
429.2 391.5 353.9
(平均値)
在宅復帰率
63.8% 67.3% 70.2%
(平均値)
22
出典:令和4年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(令和4年度調査)精神医療等の実施状況調査より保険局医療課で作成
早期退院と地域移行に資する取組事例 ―取組内容― 中医協 総-2
5.12.22
○ 長期入院患者の蓄積が課題であった病棟において、多職種による包括的ケアを実践したことで、平均在
院日数が減少し、地域平均生活日数が増加した。
A病院X病棟の取組と成果
X病棟の基礎情報 X病棟に受け入れる患者の特徴
2004(H16)年開設 多職種による包括的ケア・地域連携を必要とする症例
男女混合閉鎖病棟56床
退院3ヶ月以内の再入院症例
入院3ヶ月を超える症例
15:1看護基準
クロザピン導入、mECT
医師3名(指定医1名)
2009(H21)年時点の課題 包括的ケアの提供
人員配置
長期入院者の蓄積
多職種会議
看護師 18名→29名
新規入院受入減 2010(平成22)年 (看護基準は15:1)
入院・転入4週目、12週目に実施
以降
平均在院日数の増加
精神保健福祉士 0名→2名
作業療法士 0名→2名
専従OT 臨床心理士 0名→1名
専従CP
専従
主治医 PSW 評価システム
担当看護師
医長・
師長・
副医長
副師長
専門職同伴での外出
自宅訪問 9% 買い物 12%
院外レク 9% 施設見学 12%
福祉サービス手続き1% 他科受診 3% その他
出典:令和5年度厚生労働行政推進調査事業費補助金「精神障 家族の葬儀や墓参り 免許更新 地域連携の重視
害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を推進する政
自助グループ活動 23
策研究」(研究代表者:藤井千代)提出資料より改変
早期退院と地域移行に資する取組事例 ―結果(平均在院日数等)― 中医協 総-2
5.12.22
○ 長期入院患者の蓄積が課題であった病棟において、多職種による包括的ケアを実践したことで、平均在
院日数が減少し、機能障害の程度によらない地域定着が可能となった。
結果 平均在院日数の推移
128 年 平均在院日数(日)
入退院数の推移
2009(平成21) 387
直接入院 転入 一年以上退院数 一年未満退院数 2012(平成24) 212
2015(平成27) 151
53 125
2018(平成30) 149
54 387
93 351 2021(令和3) 41
93
71 99 83 81
222 172 87 75 61 91 95 140 134 158 141102 184210 退院先 施 6%設 死亡他
70 137
111 57 94 105 103 112 92 転院 1%
63 63 63 71 75
2 8 10 18 14261438 18 13 12 12 12 14 14 18 1241 10 23 11 13% 家族
同居
院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院院
入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退入退 単身 50%
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 生活
30%
地域滞在率の推移
(2012年度〜2015年度に退院した患者:347名)
出典:令和5年度厚生労働行政推進調査事業費補助金「精神障
害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を推進する政
• 退院後5年間の追跡で,再入院を経ながらも96.0%が地域移行している
24
策研究」(研究代表者:藤井千代)提出資料より改変 • 機能障害が重度であっても,医福連携による地域ケアにより地域定着が可能
早期退院と地域移行に資する取組事例 ―結果(再入院について)― 中医協 総-2
5.12.22
○ 長期入院患者の蓄積が課題であった病棟において、多職種による包括的ケアを実践したことで、再入院
を経ながらも、患者の地域平均生活日数が増加した。
結果
再入院回数の推移
再入院の推移
退院を起点にした5年追跡
5年間再入院0回の者を除いた
(%) (%)
(n=160)
2012年度〜2016年度に退院し5年追跡可能な者 111人の場合
100 100
患者番号 (n=160) 80 80 21〜30
1
60 60
11〜20
7
13 40 40 6〜10
19 20 20 1〜5
25 0 0 0〜0
31
初年度 2年目 3年目 4年目 5年目 初年度 2年目 3年目 4年目 5年目
37
43 地域生活日数の推移
49
55
n=160
61 初年度 2年目 3年目 4年目 5年目
67 退院を起点にした5年追跡
73
79 地域生活日数(n=160) 平均 320.1 333.6 338.0 343.5 344.7
85
91 標準偏差 77.9 65.6 65.2 50.5 45.7
97
103 中央値 365.0 365.0 365.0 365.0 365.0
109
115
5年間再入院0回の者を除いた
121
初年度 2年目 3年目 4年目 5年目
127 111人の場合
133
139 地域生活日数(n=111) 平均 300.3 319.7 326.1 334.0 335.8
145
151 標準偏差 86.5 74.7 75.3 58.1 52.5
157
中央値 342.0 355.0 365.0 365.0 365.0
0 500 1000 1500
退院からの日数
111人のうち地域平均 初年度 2年目 3年目 4年目 5年目
入院外 入院 生活日数全国平均値※
人数 68 81 83 82 86
を上回っている人
出典:令和5年度厚生労働行政推進調査事業費補助金「精神障
※320.2日(2016年度に
害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を推進する政 割合 61.3 73.0 74.8 73.9 77.5
退院した患者の値) 25
策研究」(研究代表者:藤井千代)提出資料より改変
多職種の柔軟な配置を要件としている入院料の例
○ 精神科地域包括ケア病棟入院料及び地域移行機能強化病棟入院料においては、医療機関の裁量で
多職種の柔軟な配置が可能となるような職員配置要件を設定している。
精神科地域包括ケア病棟入院料 1,535点
【施設基準】(関連部分要約)
○ 看護職員、作業療法士、精神保健福祉士及び公認心理師の数が、13:1以上であること。
○ 看護職員の数が15:1以上であること。
○ 看護職員の最小必要数の4割以上が看護師であること。
○ 作業療法士、精神保健福祉士又は公認心理師が、1人以上配置されていること。
○ 夜勤については、看護職員の数が2人以上であること。
地域移行機能強化病棟入院料 1,557点
【施設基準】(関連部分要約)
○ 看護職員、看護補助を行う看護補助者、作業療法士及び精神保健福祉士の数が、15:1以上であること。
○ 看護職員、看護補助者、作業療法士及び精神保健福祉士の最小必要数の6割以上が看護職員、作業療法士又は精神保健福祉士で
あること。
○ 看護職員、作業療法士及び精神保健福祉士の最小必要数の2割以上が看護師であること。
○ 専従の常勤の精神保健福祉士が、1名以上配置されていること。
○ 退院調整を担当する者が1名以上(入院患者数が40を超える場合は2名以上)配置されていること。
○ 夜勤を行う看護職員、看護補助者、作業療法士及び精神保健福祉士の数が、看護職員1人を含む2人以上であること。
26
精神科病院における職種ごとの従事者数の推移
○ 精神科病院において従事している多職種(特に精神保健福祉士、作業療法士、公認心理師)の数
は増加傾向である。
精神科病院における各職種の従事者数(100床当たり人数)
(人)
25
20
15
10
5
0
平成14年 平成17年 平成20年 平成23年 平成26年 平成29年 令和2年 令和5年
医師 看護師 准看護師
看護業務補助者 理学療法士 作業療法士
言語聴覚士 精神保健福祉士 公認心理師
POS・PSW・公認心理師合計
27
資料:医療施設調査
入院料ごとの多職種配置状況について
○ 多職種配置が要件になっていない精神病棟入院基本料等においても、多職種(精神保健福祉士、
作業療法士、公認心理師)を病棟配置している医療機関が一定程度みられた。
配置あり 配置なし 無回答 精神保健福祉士 作業療法士 公認心理師
(n:病棟数)
0% 20% 40% 60% 80% 100% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体(n=509)
精神科救急急性期医療入院料
(n=108)
精神科急性期治療病棟入院料
(n=94)
精神科救急・合併症入院料
(n=6)
精神病棟入院基本料(n=172)
精神療養病棟入院料(n=98)
精神科地域包括ケア病棟入院料
(n=7)
地域移行機能強化病棟入院料
(n=3)
特定機能病院入院基本料(n=9)
28
出典:令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査「精神医療等の実施状況調査」(病棟調査)
令和7年10月20日 第11回精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会 資料2
入院医療に関する方向性の整理
第1回から第10回までの本検討会の御議論の内容を整理したものであり、引き続き必要な検討を行うこととする。
入院機能・地域移行
◆ 入院機能等については、以下の内容の御議論があった。
○ 将来的に期待される精神科の主な入院機能については、地域と密着して環境面を整えながら地域での生活を後押しすることを前提として、救急※
を含む急性期の時期を中心とした医療を提供し早期の退院を目指す機能や急性期からやむを得ず急性期を超えた患者にも医療を提供し早期の退院を
目指す機能が基本と考えられること。 ※ 単に入院形態ではなく、緊急的な医療的介入の必要性を踏まえたもの
○ その上で、将来の医療需要等を踏まえた取り組みにおいて、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療により地域や施設等の対
応能力を高めつつ、地域の実情を踏まえながら「にも包括」の構築を進め、地域ごとにあるべき姿を目指していくこと。
○ また、小規模な病院において、地域と密着して患者の地域生活を支えるため、多職種により外来、在宅医療、障害福祉サービスを一体的に提供し、
必要に応じて入院サービスを提供することが求められること。
○ なお、高齢の長期入院者への退院支援に当たっては、当該患者の意向を尊重しつつ、病状等も十分に踏まえたうえでの対応が求められる点に留意しつつ、
一般的な地域移行の取り組みを前提としたうえで、高齢の長期入院者の介護ニーズへの対応については、介護保険制度に基づく在宅や施設サービスが受け
皿となり得ること。また、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療によって地域や施設等の対応能力を高めることで、地域移行の取り
組みを後押ししていくこと。
注 精神医療における地域医療構想の取り組みについて、精神医療を位置付けることを含む医療法等改正法案の法律事項は法案成立後、然るべき場において改めて検討を行うことを想定。
人員配置
◆ 人員配置については、以下の内容の御議論があった。
○ 精神病床においては、身体合併症対応を含めた身体的ケアや患者の高齢化や入院の長期化に伴う身体機能の低下防止の充実等を図るため、医師、
看護職員をはじめ精神保健福祉士、作業療法士、公認心理師等を含めた多職種による手厚い医療を提供できる体制を確保し、地域移行に向けた取組
を推進していくこと。また、一般病床と同様にリハビリテーション、栄養管理及び口腔管理の取組を推進していくこと。
○ 精神科医療機関に従事する精神保健福祉士は、入院前から退院後までのあらゆる場面において活躍が期待されている一方で、精神科医療機関を選
択する精神保健福祉士の減少に伴い人員の確保が困難であることや、制度改正に伴う事務的な作業の増加が指摘されていることを踏まえ、病棟や入
退院支援部門等における精神保健福祉士のタスクシェアや事務的な作業等への精神保健福祉士以外の活用等を推進していくこと。
身体合併症について
◆ 身体合併症については、以下の内容の御議論があった。
○ 地域ごとに人口規模や医療資源の状況等が大きく異なることや身体合併症を有する患者の受け入れ体制が異なることを踏まえ、医療需要を踏まえ
た検討や精神科以外の医療との連携が重要であることから、一定の仮定に基づくデータ等を参考に、地域における議論の場※等を活用し、医療機関
の役割分担を明確にしていくこと。 ※地域医療構想調整会議に資する協議の場を想定。
○ 都道府県が身体合併症に係る医療提供体制を構築するにあたって、精神病床を有する総合病院の確保が適切に実施されることが期待されること。
○ 精神科病院においては、入院患者の高齢化に伴って、生活習慣病等の身体合併症への対応を要する慢性期の患者が多くなってきている実態がある
ため、慢性期の身体合併症を中心に、より一層内科医等が関わりながら対応できる体制の構築や専門性の高い看護師の活用を進めていくこと。
○ また、慢性期の身体合併症では特に高い専門性が求められる透析、緩和ケア等については、医療計画において対応する医療機関の明確化を図ると
ともに、精神科医療機関及び精神科以外の医療機関との連携体制の構築を進めていくこと。
○ 精神病棟以外の入院患者に対応する精神科リエゾンチームについては、多様な疾患に対して幅広く活躍することで、身体科による精神科疾患を有
する患者の受け入れが進み、結果として精神科医療を特別視しない素地も期待されるため、より積極的な活用を進めていくこと。
29
精神疾患を有する入院患者数の推移(年齢階級別内訳)
⚫ 精神疾患を有する入院患者のピークは高齢化してきており、年齢階級別の入院受療率が経年的に変化している。
(単位:千人)
50
45
40
平成14年
35
平成17年
30 平成20年
平成23年
25
平成26年
20 平成29年
令和2年
15
令和5年
10
5
0
0歳 10歳 30歳 50歳 70歳 90歳以上
資料:厚生労働省「患者調査」より厚生労働省障害保健福祉部で作成
平成23年は宮城県の石巻医療圏、気仙沼医療圏及び福島県を除いた数値である。 30
令和7年10月20日
資料
令和11年(2029年)の推計入院患者数
4
第11回精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会
将来入院患者数の推計※
患者調査 推計値
300,000 288,270 ※ 政策効果に係る係数は、2026年、
277,325
272,762 2029年の推計値に反映しており、各
都道府県ごとに算出した標準の係数
29,822 254,693
27,102 の値を適用している。
29,973
250,000 235,129
30,062 221,294
215,564
27,782
200,846
27,484
200,000 29,335 186,119
27,913 171,587
155,495 143,940
139,656 25,784
121,943
23,289
101,896
150,000 88,585
81,951
70,192
59,841
50,697
100,000
46,401 47,744 46,392 46,796 48,523 48,838 48,780 48,419 47,764 46,858
50,000
56,552 58,539 56,741 55,892 56,928 56,387 55,498 54,322 52,730 50,743
0
2014 2017 2020 2023 2026 2029 2032 2035 2038 2041
急性期 回復期 認知症以外の慢性期 認知症の慢性期
(急性期:3か月未満、回復期:3か月以上1年未満、慢性期:1年以上)
効率的かつ効果的な精神保健医療福祉システム構築とそのモニタリングのための研究班(研究代表者:黒田 直明)により作成 31
第8次医療計画における基準病床数と第7期障害福祉計画における成果目標
⚫ 第8次医療計画において、精神病床に係る基準病床数の算定式については、将来の精神病床における推計入院患者数をもと
に基準病床数を設定することとされている。
⚫ 近年の精神病床における入院患者数の変化から、将来の入院患者数を推計すると、入院患者数は減少傾向となる。
⚫ 加えて、入院期間が1年以上の長期入院患者数については、今後の新たな取り組み(政策効果)による減少も加味して、将
来の入院患者数を推計している。
⚫ 第7期障害福祉計画における、1年以上の長期入院患者数に係る成果目標も、この推計患者数をもとに設定されている。
都道府県毎の令和8年における基準病床数算定式
令和8年における 令和8年における
令和8年における 令和8年における
当該都道府県の 当該都道府県の
当該都道府県の 当該都道府県の 政策効果 政策効果
+ + 慢性期 × + 慢性期 × 1
急性期 回復期 (1-A) (1-B)
×
患者数推計値 患者数推計値
患者数推計値 患者数推計値 病床利用率
(認知症を除く) (認知症)
+(他都道府県から当該都道府県への流入入院患者数)-(当該都道府県から他都道府県への流出入院患者数)
精神病床における入院患者数推移と将来の推計(政策効果を加味した場合)
H14
4.8 4.7 22.5
H17
5.3 5.0 22.0
平成26年⇒平成29年の
H20
5.1 4.9 20.5 入院患者数の変化
H23 +
5.3 4.7 19.3
H26 1年以上の長期入院患者に
5.7 4.6 18.5
対する政策効果を加味
H29
5.9 4.8 17.1
R2
5.7 4.6 17.0
医療計画の基準
3.3万人減→第7期障害福祉計画の目標 令和2年の入院患者数から
令和8年の入院患者数を推計 病床数を算定
(推計)R8 6.4 5.1 13.7
(単位:万人) 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0
3月未満 3月以上1年未満 1年以上 不明 32
都道府県ごとの精神科病院数及び精神病床数(人口10万人あたり)
○ 人口10万人あたりの精神科病院数及び精神病床数を都道府県ごとに見ると、精神科病院は概ね
1つ存在し、精神病床数は250床前後存在する。
人口10万人当たり 精神科病院数 精神病床数 人口10万人当たり 精神科病院数 精神病床数
全国 0.9 256.5 三重県 0.7 264.6
北海道 1.4 379.6 滋賀県 0.5 160.7
青森県 1.4 354.6 京都府 0.4 217.4
岩手県 1.3 340.6 大阪府 0.4 204.9
宮城県 1.2 271.2 兵庫県 0.6 212.9
秋田県 1.8 417.8 奈良県 0.3 221.1
山形県 1.4 333.3 和歌山県 0.9 228.5
福島県 1.3 341.0 鳥取県 0.7 303.2
茨城県 0.7 256.4 島根県 1.4 343.2
栃木県 1.0 261.4 岡山県 0.9 282.3
群馬県 0.7 262.6 広島県 1.1 309.9
埼玉県 0.6 185.5 山口県 2.1 449.8
千葉県 0.5 194.4 徳島県 2.2 514.4
東京都 0.3 146.7 香川県 1.2 351.0
神奈川県 0.5 143.3 愛媛県 1.0 333.3
新潟県 0.9 285.0 高知県 1.7 520.4
富山県 1.9 295.3 福岡県 1.2 403.3
石川県 1.2 324.4 佐賀県 1.6 504.3
福井県 1.3 288.2 長崎県 2.2 603.0
山梨県 1.0 278.3 熊本県 2.3 509.4
長野県 0.7 224.6 大分県 2.3 481.2
岐阜県 0.6 196.7 宮崎県 1.6 559.3
静岡県 0.9 180.4 鹿児島県 2.5 600.5
愛知県 0.5 163.5 沖縄県 0.9 360.0
33
出典:医療施設調査、人口推計(令和5年)
令和7年10月20日
資
精神病床における既存病床数(令和5年)と基準病床数の差
料
第11回精神保健医療福祉の
4
今後の施策推進に関する検討会
○ 全ての都道府県において、既存病床数が基準病床数を上回っている。
○ 基準病床数を超える既存病床数の割合が10%未満の自治体は3都県であるのに対して、同割合が20%以上の自
治体が20道府県であり、そのうち同割合が25%以上の自治体は5県である。
既存病床数※ 基準病床数 既存病床と 既存病床数に対 既存病床数※ 基準病床数 既存病床と 既存病床数に対
基準病床の差 する差の割合 基準病床の差 する差の割合
(A) (B) (C=A-B) (C/A×100) (A) (B) (C=A-B) (C/A×100)
北 海 道 19,331 15,351 3,980 20.6% 滋 賀 県 2,261 1,812 449 19.9%
青 森 県 4,199 3,498 701 16.7% 京 都 府 5,511 4,212 1,299 23.6%
岩 手 県 3,961 3,261 700 17.7% 大 阪 府 17,952 15,992 1,960 10.9%
宮 城 県 6,139 4,618 1,521 24.8% 兵 庫 県 11,434 9,869 1,565 13.7%
秋 田 県 3,819 2,969 850 22.3% 奈 良 県 2,866 2,423 443 15.5%
山 形 県 3,420 2,927 493 14.4% 和 歌 山 県 2,038 1,366 672 33.0%
福 島 県 6,025 4,240 1,785 29.6% 鳥 取 県 1,628 1,345 283 17.4%
茨 城 県 7,243 5,551 1,692 23.4% 島 根 県 2,231 1,829 402 18.0%
栃 木 県 4,959 3,881 1,078 21.7% 岡 山 県 5,215 3,931 1,284 24.6%
群 馬 県 4,995 4,366 629 12.6% 広 島 県 8,485 7,045 1,440 17.0%
埼 玉 県 13,599 12,003 1,596 11.7% 山 口 県 5,839 4,727 1,112 19.0%
千 葉 県 12,161 10,677 1,484 12.2% 徳 島 県 3,575 2,832 743 20.8%
東 京 都 20,665 19,396 1,269 6.1% 香 川 県 3,250 2,628 622 19.1%
神 奈 川 県 13,229 12,080 1,149 8.7% 愛 媛 県 4,303 3,229 1,074 25.0%
新 潟 県 6,060 5,114 946 15.6% 高 知 県 3,466 2,747 719 20.7%
富 山 県 2,974 2,601 373 12.5% 福 岡 県 20,581 17,040 3,541 17.2%
石 川 県 3,598 2,846 752 20.9% 佐 賀 県 4,009 3,388 621 15.5%
福 井 県 2,144 1,707 437 20.4% 長 崎 県 7,640 5,715 1,925 25.2%
山 梨 県 2,215 1,714 501 22.6% 熊 本 県 8,706 6,812 1,894 21.8%
長 野 県 4,501 3,766 735 16.3% 大 分 県 5,274 4,114 1,160 22.0%
岐 阜 県 3,799 3,359 440 11.6% 宮 崎 県 5,828 4,359 1,469 25.2%
静 岡 県 6,412 5,483 929 14.5% 鹿 児 島 県 9,302 7,313 1,989 21.4%
愛 知 県 12,224 11,508 716 5.9% 沖 縄 県 5,285 4,511 774 14.6%
三 重 県 4,570 3,748 822 18.0%
※令和5年時点
出典:令和5年医療施設調査、各都道府県の医療計画を基に障害保健福祉部精神・障害保健課にて作成 34
精神科病院の病床数ごと施設数の推移と利益率について
○ 精神科病院の病床数ごと施設数について、200床台の医療機関数は横ばいである。
○ 精神科病院の利益率について、病床数が少ないほど利益率が低下しており、200床以上の医療機
関が病床削減を躊躇する一因となっていることが考えられる。
精神科病院の病床数ごと病院数の推移
(施設)
350
300
250
200
150
100
50
0
20~49床 50~99床 100~149床150~199床200~299床300~399床400~499床500~599床 600床以上
平成14年 17年 20年 23年 26年 29年 令和2年 4年 5年
精神科病院 20床以上99床以下 100床以上199床以下 200床以上299床以下 300床以上499床以下 500床以上
施設数 24 235 200 119 14
平均値 △1.6% △0.6% 0.3% 0.2% △2.6%
医業利益率
中央値 △3.1% △1.0% △0.3% △0.5% △3.0%
平均値 0.6% 1.8% 2.7% 2.9% 4.4%
経常利益率
中央値 0.7% 1.3% 1.7% 2.3% 2.7%
35
出典:(上段)医療施設調査、(下段)医療法人経営情報データベースシステム(MCDB)2023年度病院類型別の経営状況
精神科地域包括ケア病棟入院料の病院要件等について
○ 令和6年度診療報酬改定において新設した、精神科地域包括ケア病棟入院料は、精神科入退院支
援加算の届出、精神保健指定医の公務員業務実績、精神科救急医療に参画することなど、届出病
棟に限らず院内全体で満たす必要がある施設基準が設定されている。
○ 令和7年10月時点の届出医療機関数は、31施設に限られている。
精神科地域包括ケア病棟入院料の届出医療機関数
(施設)
地域定着も含めた退院支援 40 30 33 34 36 35 38 38 39 39 32 31 32 32 31
24
20
⚫ 精神科入退院支援加算の届出(①) 20 6
⚫ 精神障害者の地域生活を支援する関係機関等(※)との連携
0
(※)障害福祉サービス等事業者、介護サービス事業所、行政機関
6 7 8 9 0 1 2 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0
(都道府県、保健所、市町村)等 .6 .6 .6 .6 1 1 1 .7 .7 .7 .7 .7 .7 .7 .7 .7 1
R R R R .6 .6 .6 R R R R R R R R R .7
R R R R
【精神科在宅医療の提供】精神科訪問診療、訪問看護等の提供実績
⚫ ア又はイ及びウ~オのいずれかを満たしていること。(①) ※いずれも直近3か月間の算定回数
ア 精神科訪問看護・指導料(Ⅰ)及び(Ⅲ)60回以上 イ 訪問看護ステーションにおける精神科訪問看護基本療養費 300回以上
ウ 精神科退院時共同指導料 3回以上 エ 在宅精神療法 20回以上 オ 精神科在宅患者支援管理料 10回以上
地域の精神科医療提供体制への貢献
⚫ 当該保険医療機関の常勤の精神保健指定医が、指定医の公務員としての業務(※)等を年1回以上行っていること。(①)
(※)措置入院時の診察、精神医療審査会における業務等
精神科救急医療、時間外診療の提供
⚫ ア又はイを満たしていること(①)
ア 常時対応型施設又は身体合併症救急医療確保事業において指定を受けている医療機関
イ 病院群輪番型施設であって、時間外、休日又は深夜において、入院件数が年4件以上又は外来対応件数が年10件以上
その他
⚫ データ提出加算に係る届出(②) ⚫ クロザピンを処方する体制
⚫ 精神科救急急性期医療入院料を算定する病床数が120床以下
⚫ 精神科救急急性期医療入院料、精神科急性期治療病棟入院料又は精神科地域包括ケア病棟入院料を算定する病床数の合計が200床以下
36
出典:保険局医療課調べ [経過措置](①)令和7年5月31日まで(②)令和7年9月30日まで
精神障害者における障害福祉サービス等の利用状況
○ 障害福祉サービス等は年々充実が進んでおり、例えば居住系支援である共同生活援助の利用者は
増加傾向である。
障害福祉サービス等を利用する精神障害者における
各障害福祉サービス等を利用する精神障害者数の推移
各障害福祉サービス等の利用割合
(各年度3月の利用者数)
(令和7年3月の利用者数より)
180,000(人) 居宅介護 0% 10% 20% 30% 40% 50%
重度訪問介護
就労継続支援(B型)
居宅介護 24.4%
同行援護
160,000
重度訪問介護 0.1%
行動援護 (参考)
同行援護 0.0%
主たる障害が「精神障害者」である
140,000 重度障害者等包括支援
行動援護 0.1% 障害福祉サービス等利用者数
短期入所
364,122人(100%)
重度障害者等包括支援 0.0%
120,000 療養介護
短期入所 0.7%
計画相談支援 生活介護 療養介護 0.0%
100,000 施設入所支援 生活介護 4.3%
居宅介護
自立生活援助 施設入所支援 0.8%
80,000 共同生活援助 自立生活援助 0.2%
共同生活援助
宿泊型自立訓練 共同生活援助 18.6%
60,000 自立訓練(機能訓練) 宿泊型自立訓練 0.6%
自立訓練(機能訓練) 0.1%
自立訓練(生活訓練)
40,000 自立訓練(生活訓練) 3.0%
就労継続支援(A型) 就労移行支援
就労移行支援 7.5%
就労移行支援(養成施設)
就労移行支援(養成施設) 0.0%
20,000 就労移行支援
就労継続支援A型
就労継続支援A型 12.3%
就労継続支援B型
就労継続支援B型 46.2%
0
就労定着支援
就労定着支援 3.5%
平 平 平 平 平 令 令 令 令 令 令
成 成 成 成 成 和 和 和 和 和 和 計画相談支援 計画相談支援 28.0%
2 2 2 2 3 元 2 3 4 5 6
地域移行支援 地域移行支援 0.2%
6 7 8 9 0 年 年 年 年 年 年
年 年 年 年 年 度 度 度 度 度 度 地域定着支援 地域定着支援 0.8%
度 度 度 度 度 37
出典:国保連データ(令和7年3月サービス提供分の利用者数まで)を基に障害保健福祉部精神・障害保健課で作成
医療機関と障害福祉サービスの一体的な提供状況
○ 精神医療を提供する保険医療機関のうち、同一法人又は関連法人が障害福祉サービスを提供して
いる保険医療機関が、一定程度存在した。
図表 2-3 同一法人または関連法人が運営する施設・事業所(複数回答)
n=330
0% 20% 40% 60% 80%100% 0% 20% 40% 60% 80%100%
看護小規模多機能型居宅介
該当なし 36.1 護 3.9
介護老人保健施設 23.9 通所介護事業所 9.7
介護老人福祉施設 7.9 介護医療院 5.2
障害福祉サービス事業所
16.1
訪問看護ステーション 39.1 (就労系サービス)
障害福祉サービス事業所
20.0
居宅介護支援事業所 23.9 (相談系サービス)
障害福祉サービス事業所
23.9
地域包括支援センター 10.3 (施設系・居住系サービス)
その他 7.6
訪問介護事業所 6.7
小規模多機能型居宅介護事 無回答 6.1
5.5
業所
38
出典:令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査「精神医療等の実施状況調査」(病院調査)
精神科外来医療の取組み状況と1年以上入院患者割合の関係
○ 入院医療に比して外来医療の規模が大きい病院の方が、入院患者に占める1年以上の長期入院患
者の割合が少ない傾向がある。
入院医療に比した外来医療の規模別の、1年以上の入院患者数の割合※1
外来/入院 ≦0.50※2 外来/入院 >0.50※2
n=1,116 n=253
100% 100%
100%
90% 90%
80% 80%
76%
70% 70%
64% 64%
60% 60%
58%
50% 50%
44%
40% 40%
30% 30%
26%
20% 20%
16%
10% 10%
4%
0% 0% 0%
0% 0%
※1 (精神病棟入院基本料の算定回数ー入院期間が1年以内の場合に算定出来る加算の算定回数)/精神病棟入院基本料の算定回数
(通院・在宅精神療法又は精神病棟入院基本料の算定回数が0回の医療機関は除外。)
値が大きいほど、精神病棟入院基本料において1年以上の入院者数が多いことを示してる。
※2 外来:通院・在宅精神療法等の算定回数(認知療法・認知行動療法等同日に通院・在宅精神療法を算定できないものを含む)
入院:精神病床で算定出来る主な入院料の合計算定回数(特定入院料を含む)
39
出典:NDBデータ(令和6年8月診療分)
地域定着への取組状況と精神病床の在宅復帰率等
○ 地域定着への取組を評価した精神科入退院支援加算及び療養生活継続支援加算の算定や、公認心
理師の外来配置の有無別に、精神病床における在宅復帰率や平均在院日数をみると、いずれも取
り組みを行っている医療機関の方が在宅復帰率が高く、平均在院日数が短かった。
精神科入退院支援加算 療養生活継続支援加算 公認心理師の外来勤務
算定あり 算定なし 算定あり 算定なし あり なし
精神病床における 75.2% 72.5% 74.8% 72.4% 74.8% 70.7%
在宅復帰率(平均値) (n=37) (n=157) (n=37) (n=156) (n=135) (n=52)
精神病床における 193日 251日 200日 249日 213日 306日
平均在院日数(平均値) (n=48) (n=191) (n=47) (n=192) (n=163) (n=68)
「平均在院日数」=(令和6年9月~11月の在院患者延べ日数)÷{(令和6年9月~11月の新入棟患者数+令和6年9月~11月の新退棟患者数)/2}
「在宅復帰率」=A÷B : A.該当する病棟から、自宅、居住系介護施設等(介護医療院を含む)、地域包括ケア病棟、回復期リハ病棟、療養病棟、有床診療所、介護老人保健施設へ退院した患者
(死亡退院・転棟患者(自院)・再入院患者を除く)×100、B.該当する病棟から退棟した患者(死亡退院・転棟患者(自院)・再入院患者を除く)。
40
出典:令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査「精神医療等の実施状況調査」(病院調査)、NDBデータ(令和6年8月診療分)
精神病棟入院基本料の入院患者数と割合(在院期間別)
○ 平成16年度改定以降現在まで、現行の18:1、20:1入院基本料は経過措置として「当分の間、
算定できるものとする」とされているところ、届出医療機関数及び病床数は近年横ばいである。
○ 人員配置が少なく、平均在院日数の要件設定がない入院料を届け出る病棟においては、1年以上
の長期入院患者の割合が高い傾向にある。
経過措置中の精神病棟入院基本料の届出医療機関数と病床数の推移
15,000
80
届
出 60 10,000 届
医 出
療 病
40
機 床
5,000
関 数
数 20
0 0
H27 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 R6
届出医療機関数(18:1入院基本料) 届出医療機関数(20:1入院基本料) 届出病床数(合計)
精神病棟入院基本料の入院患者の在院期間別割合(令和6年6月30日時点)
100%
80%
60%
40%
20%
0%
10対1入院基本料 13対1入院基本料 15対1入院基本料 18対1入院基本料 20対1入院基本料 特別入院基本料
(n=938) (n=2710) (n=93641) (n=2781) (n=955) (n=768)
3ヶ月未満 3ヶ月以上1年未満 1年以上 不明
41
出典:上図は保険局医療課調べ(厚生局報告データ)、下図は精神保健福祉資料より障害保健福祉部精神・障害保健課で作成
1.精神医療の現状等について
2.入院医療について
2ー1 多職種による質の高い医療の提供等について
2ー2 患者の特性に応じた治療・ケアの推進について
3.精神身体合併症について
42
精神保健福祉法に基づく入院形態について
1 任意入院(法第20条)
【対象】 入院を必要とする精神障害者で、入院について、本人の同意がある者
【要件等】 精神保健指定医の診察は不要
2 措置入院/緊急措置入院(法第29条/法第29条の2)
【対象】 入院させなければ精神障害のために自傷他害のおそれのある精神障害者
【要件等】 精神保健指定医2名の診断の結果が一致した場合に都道府県知事が措置することができる。
※ 緊急措置入院は、急速な入院の必要性があることが条件で、指定医の診察は1名で足りるが、入院期間は72時間以内に限られる。
3 医療保護入院(法第33条)
【対象】 入院を必要とする精神障害者で、任意入院を行う状態にない者
【要件等】 精神保健指定医(又は特定医師)の診察及び家族等のうちいずれかの者の同意が必要
※1 病院管理者は、その家族等がない場合又はその家族等の全員がその意思を表示することができず、若しくは同意若しくは不同意の意思表示を
行わない場合、市町村長の同意により入院させることができる。
※2 入院期間については、当該医療保護入院から6月を経過するまでの間は3月以内、6月を経過した後は6月以内となる。
※3 特定医師による診察の場合、入院期間は12時間以内に限られる。
4 応急入院(法第33条の6)
【対象】 入院を必要とする精神障害者で、任意入院を行う状態にない者
【要件等】 急速を要し、家族等の同意が得られない者が対象。精神保健指定医(又は特定医師)の診察が必要であり、応急入院指定病院
のみに入院させることができ、入院期間は72時間以内に限られる。
※ 特定医師による診察の場合、入院期間は12時間以内に限られる。
43
「地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制の実現に向けた検討会」報告書(概要)
(令和4年6月9日)
○ 精神保健医療福祉上のニーズを有する方が地域で安心して暮らせる精神保健医療福祉体制を実現するため、市町村等における相談支援体制、第
8次医療計画の策定に向けた基本的な考え方、精神科病院に入院する患者への訪問相談、医療保護入院、患者の意思に基づいた退院後支援、不適
切な隔離・身体的拘束をゼロとする取組、精神病床における人員配置の充実、虐待の防止に係る取組について検討し、今後の取組について取りまと
めた。
関係法令等の改正や令和6年度からの次期医療計画・障害福祉計画・介護保険事業(支援)計画の策定に向けて、次期診療報酬改定・障害福祉
サービス等報酬改定・介護報酬改定等の必要な財政的方策も含め、具体的な改正内容について検討を進め、その実現を可能な限り早期に図るべき。
基本的な考え方
○ 精神保健医療福祉上のニーズを有する方が、病状の変化に応じ、保健、医療、障害福祉・介護、居住、就労等の多様なサービスを、身近な地域で
切れ目なく受けられるようにすることが必要。
対応の方向性
精神保健に関する市町村等における相談支援体制 医療保護入院 不適切な隔離・身体的拘束をゼロとする取組
○ 安心して信頼できる入院医療が実現される ○ 安心して信頼できる入院医療を実現するには、
○ 身近な市町村で精神保健に関する相談支援を
よう、以下の視点を基本とすべき。 患者の権利擁護に関する取組がより一層推進さ
受けられる体制を整備することが重要。
・ 入院医療を必要最小限にするための予防的 れるよう、医療現場において、精神保健福祉法に
取組の充実 基づく適正な運用が確保されることが必要。
第8次医療計画の策定に向けて ・ 医療保護入院から任意入院への移行、退院
精神病床における人員配置の充実
促進に向けた制度・支援の充実
○ 地域における多職種・多機関の有機的な連携
・ より一層の権利擁護策の充実
○ より手厚い人員配置のもとで良質な精神科医療
体制の構築が重要。
○ 家族等同意の意義、市町村の体制整備の
を提供できるよう、個々の病院の規模や機能に応
○ 各疾患等について、その特性を踏まえた医療提
あり方等を勘案しながら、適切な制度のあり方
じた適切な職員配置の実現が求められる。
供体制の検討が必要。
を検討していくことが必要。
精神科病院に入院する患者への訪問相談 患者の意思に基づいた退院後支援 虐待の防止に係る取組
○ 人権擁護の観点から、市町村長同意による医 ○ 退院後支援については、津久井やまゆり園 ○ より良質な精神科医療を提供することができるよ
療保護入院者を中心に、医療機関外の者との面 事件の再発防止策を契機とした取組ではな う、虐待を起こさないことを組織風土、組織のスタン
会交流を確保することが必要。 いことを明文で規定した上で、推進に向けた ダードとして醸成していくための不断の取組が重要。
方策を整理していくことが求められている。
44
令和4年障害者総合支援法等の一部改正による精神保健福祉法の改正概要
(令和4年12月16日公布)
【公布日(令和4年12月16日)施行】
・ 目的規定における権利擁護の明確化
【令和5年4月1日施行】
・ 患者に対し身体に対する暴力等を行った者等を「家族等」の範囲から除外。
・ 医療保護入院等の患者及びその家族等に対し、書面での入院理由等の告知を義務化。
【令和6年4月1日施行】
(医療保護入院の入院手続等に関する事項)
・ 入院期間を法定化し、一定の要件を満たす場合は、入院期間を更新できる。
・ 家族等が同意又は不同意の意思表示を行わない場合は、市町村長同意の依頼ができる。
・ 地域援助事業者の紹介を義務化。
(措置入院者の退院促進措置等に関する事項)
・ 退院後生活環境相談員の選任及び地域援助事業者の紹介を義務化。
・ 措置入院時の精神医療審査会での審査の実施。
(入院者訪問支援事業に関する事項)
・ 都道府県等は、市町村同意による医療保護入院者を中心に、本人の希望に応じ、傾聴や生活に関する相談、情報提供等を
役割とした訪問支援員による支援を行う事業を実施できる。
(虐待の防止に関する事項)
・ 精神科病院における虐待防止措置の義務化。
・ 精神科病院の業務従事者による虐待を発見した者から都道府県等への通報の義務化。
(精神保健に関する相談支援体制の整備に関する事項)
・ 都道府県等が実施する相談支援について、日常生活に係る精神保健に課題を抱える者も支援対象に加える。
・ 都道府県は、市町村の精神保健に関する相談支援に関し、必要な援助を行うよう努める。
45
入院形態別在院患者数の推移
⚫ 入院形態別では、医療保護入院患者が約半数を占める。
400000 80.0%
その他 任意入院 医療保護入院 措置入院 任意入院
350000 70.0%
300000 60.0%
250000 50.0%
在
院
患
者
数 200000 40.0%
32.6% 医療保護入院
150000 30.0%
100000 20.0%
◇その他
50000 10.0%
3.1% ■措置入院
0 0.0%
資料:精神保健福祉資料より障害保健福祉部精神・障害保健課で作成
46
令和4年障害者総合支援法等の一部改正の検討規定について
附則
第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後の障害者
の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律、児童福祉法、精神保健福祉
法、障害者雇用促進法及び難病の患者に対する医療等に関する法律の規定について、
その施行の状況等を勘案しつつ検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に
基づいて必要な措置を講ずるものとする。
第三条 政府は、精神保健福祉法の規定による本人の同意がない場合の入院の制度の在
り方等に関し、精神疾患の特性及び精神障害者の実情等を勘案するとともに、障害者
の権利に関する条約の実施について精神障害者等の意見を聴きつつ、必要な措置を講
ずることについて検討するものとする。
47
入院形態による新規入院患者割合を定めている入院料
○ 精神科救急急性期医医療入院料及び精神科救急・合併症入院料においては、医療保護入院等の非
同意入院による新規入院患者割合を要件としている。
精神科救急急性期医療入院料 2,420点
【施設基準】(抜粋)
当該病棟の年間の新規患者のうち6割以上が措置入院、緊急措置入院、医療保護入院、応急入院、鑑定入院及び医療観察法入院の
いずれかに係るものであること。
精神科救急・合併症入院料 3,624~3,123点
【施設基準】(抜粋)
当該病棟の年間の新規患者のうち6割以上が措置入院、緊急措置入院、医療保護入院、応急入院、鑑定入院、医療観察法入院及び
合併症ユニットへ入院する身体疾患を有する精神障害者のいずれかに係るものであること。
精神科救急急性期医療入院料の算定病棟における 精神科救急・合併症医療入院料の算定病棟における
新規入院患者数に占める非同意入院割合の分布 新規入院患者数に占める非同意入院割合の分布
(施設) (施設)
50 3
2.5
40
2
30
1.5
20
1
10
0.5
0 0
(65%, 70%] (75%, 80%] (85%, 90%] > 95% (60%, 65%] (70%, 75%] (80%, 85%]
[60%, 65%] (70%, 75%] (80%, 85%] (90%, 95%] ≤ 60% (65%, 70%] (75%, 80%] (85%, 90%]
48
出典:保険局医療課調べ(令和6年8月厚生局報告)
令和7年9月8日 第9回精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会 資料1
高規格病棟を必要とする臨床像に関する研究
背景
・ 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築において、精神科救急医療体制を整備することは、精
神障害を有する方々等の地域生活を支えるための重要な基盤として位置づけられる。時代ごとに多様化する
ニーズに対応しつつ、持続可能な救急医療体制を整備・維持していくためには、緊急性の高い患者の特徴を
把握してサービス対象となる患者の臨床像を同定し、医療体制の相応性を検証していくことが必要。
研究目的
・ 高規格病棟(精神科救急急性期医療入院料病棟)の必要性が高い患者の臨床像の特徴を明らかにし、精度
の高い必要度判定が学術根拠に基づいて可能となるような方策を整えることにより、今後の関連制度の設計
や見直しに役立て、医療体制整備に資する成果を得ること等。
方法
・ 全国に161ある精神科救急急性期医療入院料病棟を持つ医療機関のうち81医療機関から得られた2164名
のデータにつき、昨年度までの研究(※)結果を基に作成したチェックリスト得点を算出し、ROC分析を用
いて精神科救急急性期医療入院料病棟の必要性の判別能を評価した。必要性評価は、臨床判断で0-10で
ratingし、7以上を必要性ありとした。
(※)令和6年度厚生労働行政推進調査事業費補助金「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を推進する政策研
究」(研究代表者:藤井千代)分担班:精神科救急医療体制に関する研究(研究分担者:杉山直也)
結果
・ N=2164のうち、3点以上の割合は73.1%、非自発入院(措置、緊急措置、応急、鑑定)は、74.9%
・ 臨床判断で0-10でratingし、7以上を必要性ありとする場合、チェックリストで3点以上は、感度
83.64%、特異度51.87%、AUC0.75
49
令和7年9月8日 第9回精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会 資料1
精神科救急急性期医療入院料病棟必要性チェックリスト
緊急に医療的介入を要する具体的な因子(該当する項目に 、複数選択可) 点数
□ 他害の事実 3
□殺人 □放火 □強盗 □不同意性交等 □不同意わいせつ □傷害 □暴行 □恐喝 □脅迫 □窃盗 □器物損壊 □弄火又は失火 □
家宅侵入 □詐欺等の経済的な問題行動 □攻撃的・威圧的言動 □その他の迷惑行為( )
□ 自殺行動の事実・切迫した自殺念慮 3
□ 昏迷状態 3
□ 亜昏迷状態 2
□ 意識障害 2
□器質疾患による意識障害 □頭部外傷による意識障害 □薬物による意識障害 □てんかん発作後もうろう状態
□離脱せん妄 □その他の原因による意識障害( )
□ 不合理な拒否・拒絶や援助希求行動の欠如による自立不全 2
□摂食困難 □生命リスク等の危険回避困難
□ 特定の目的による入院 2
□重篤な副作用の管理 □BMI16以下のるい痩対応 □mECTの実施 □クロザピン導入・副作用対応
□ 社会生活機能不全 1
□躁状態 □混合状態 □滅裂状態 □激越 □摂食困難 □排泄困難
要配慮因子(該当項目があれば 、複数選択可) 点数
□ 新興感染症等法定伝染病 □ 2次以上身体合併症(※) □ 妊婦・産褥婦 3
□ 日本語不可・滞在許可のない外国籍 □ 深刻な履歴(※※)あり □ 医療観察法通院処遇者 2
□ 警察介入 □ 身元不明・住所不定・未保険 □ 虐待・DV・犯罪等被害者 2
□ キーパーソン不在 □ 保健所介入 □ 遠隔地ケース・他院離院中 1
□ 消防(救急隊)経由 □ 身体障害者認定・指定難病認定 □ 整備事業経由 1
※ 2次以上身体合併症とは、身体科への入院相当の重症度を有す身体疾患または外傷を指す。
※※ 履歴とは、障害者総合支援法における医師意見書、生活障害評価(7)社会的適応を妨げる行動 を指す。
出典:令和7年度厚生労働行政推進調査事業費補助金「包括的な精神保健医療福祉施策の推進に関する研究」(研究代表者:藤井千代)
分担班:地域における精神医療体制のあり方に関する研究(研究分担者:来住由樹)
50
令和6年度予算額 令和7年度予算額
18億円 → 18億円
精神科救急医療体制整備事業
※依存症医療連携事業分を含む
緊急な医療を必要とする精神障害者等のための精神科救急医療体制を確保することを目的とする(平成20年度開始)
【実施主体】 都道府県・指定都市 【都道府県による精神科救急医療体制の確保について法律上位置付け】
【補助率】 1/2 (H24年 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の改正)
【主な事業内容】 第4節 精神科救急医療の確保
第19条の11 都道府県は、精神障害の救急医療が適切かつ効率的に提供されるように、夜間又は 休日において精神障害の医療を必要と
• 精神科救急医療体制連絡調整委員会等の設置 する精神障害者又は家族等からの相談に応じること、精神障害の救急医療を提供する医療施設相互間の連携を確保することその他の地域の実
• 精神科救急情報センターの設置 情に応じた体制の整備を図るよう努めるものとする。
2 都道府県知事は、前項の体制の整備に当たっては、精神科病院その他の精神障害の医療を提供する施設の管理者、当該施設の指定医その
• 精神科救急医療確保事業 他の関係者に対し、必要な協力を求めることができる。
精神科救急医療体制研修会 精神科救急医療体制連絡調整委員会 圏域毎の検討部会
・精神科救急医療体制の運用ルールの周知。 ・関係機関間の連携・調整を図り、 ・地域資源の把握、効果的連携体制の検討
・個別事例の検討、グループワーク等。 地域の実情に併せて体制を構築。 ・運用ルール等の策定、課題抽出
精神科救急情報センター 受診前相談
照会 24時間精神医療相談窓口 受診前相談
一般救急の
・相談対応
情報センター
・適宜、医療機関の紹介・受診指導
連携
・緊急対応が必要な患者を重症度に応じた受入先調整
※精神障害にも対応した地域包括ケア
・救急医療機関の情報集約・調整、かかりつけ医の事前登録 システムの構築推進事業の中で実施
受入先情報
受入先調整
A精神科救急圏域 B精神科救急圏域
一般救急 (常時対応型で対応) 入院医療・入院外医療の提供 入院医療・入院外医療の提供 (病院群輪番型で対応)
医療圏域
外来対応施設
外来対応施設
一般救急
医療圏域
常時対応型 病院群輪番型
身体合併症対応施設
精神科救急医療施設 精神科救急医療施設
身体合併症のある救急患者に対応
より広い圏域をカバー
各精神科救急医療施設・身体合併症対応施設の連携により24時間365日対応できる体制を確保
51
精神科救急医療体制加算の届出医療機関における時間外、休日又は深夜の入院件数
○ 精神科救急医療体制加算の届出医療機関における、時間外、休日又は深夜の精神疾患による入院
件数は、医療機関ごとにばらつきがみられ、精神科救急医療整備事業等による指定状況によらな
かった。
A311精神科救急急性期医療入院料 注5 精神科救急医療体制加算
1(身体合併症対応) :600点 2(常時対応型) :590点 3(病院群輪番型) :500点
○ 地域における役割に応じた精神科救急入院医療の体制の確保を評価したものであり、精神科救急
急性期医療入院料の算定病棟に入院した日から起算して 90 日を限度として算定する。
・精神科救急医療体制整備事業による指定
・病院常勤の精神保健指定医が5名以上
・時間外、休日・深夜の入院件数が年間40件以上又は人口1万人当たり0.5件以上であり、うち8件以上又は2
割以上は、精神科救急情報センター等からの依頼
精神科救急医療体制加算の届出医療機関における時間外、休日又は深夜の精神疾患による年間入院件数
(件) (精神科救急医療整備事業等による指定ごと)
600
500
400
300
200
100
0
身体合併症対応 常時対応型 病院群輪番型
病院当たり入院件数 1届出病棟当たり入院件数
52
出典:保険局医療課調べ(令和6年8月厚生局報告)
精神科救急医療体制加算における病床要件の特例の活用状況
○ 精神科救急医療体制加算は、地域の医療提供体制等の事情により特例的に120床以上でも算定可
能としているところ、当該要件を用いて算定している医療機関は、1施設のみであった。
A311精神科救急急性期医療入院料 注5 精神科救急医療体制加算
1(身体合併症対応) :600点 2(常時対応型) :590点 3(病院群輪番型) :500点
○ 地域における役割に応じた精神科救急入院医療の体制の確保を評価したものであり、当該病棟に
入院した日から起算して 90 日を限度として算定する。
○ 精神科救急医療体制加算を算定する病棟の病床数(精神病床に限る。)は120床までとする。た
だし、令和4年3月31日時点で、現に旧医科点数表の精神科救急入院料を算定している病棟におい
て、都道府県等から当該病棟を有する保険医療機関に対し、地域における医療提供体制や医療計画
上の必要性等に係る文書が提出されていることが確認できる場合に限り、同時点で精神科救急入院
料を算定する病棟の病床数を上限として算定することができる。ただし、この場合にあっては、
120床を超えていない病床数も含め、それぞれの所定点数の100分の60に相当する点数により算定
する。
算定医療機関数 算定医療機関数
精神科救急医療体制加算1 12 120床を超えて算定する場合 0
精神科救急医療体制加算2 104 120床を超えて算定する場合 1
精神科救急医療体制加算3 61 120床を超えて算定する場合 0
53
出典:NDBデータ(令和6年8月診療分)
クロザピンについて 中医協 総-2
元.11.20
1.クロザピンの効果
治療抵抗性統合失調症(※1)の治療薬として世界100カ国以上で使用されている内服薬。
治療抵抗性合失調症の57~67%に精神症状の改善が見られている。
(※1) 治療抵抗性統合失調症とは、他の薬剤を十分量、十分期間使用しても症状改善が見られない患者をいう。
2.クロザピンの副作用
重篤な副作用 : ( )内は頻度
重篤な副作用は、無顆粒球症(※2)で、本邦での頻度は約1%。
1. 無顆粒球症 (1.02 %)
(※2)無顆粒球症は、体に入った細菌を殺すはたらきをする白血球(顆粒球)が著しく減り、ほと 2. 高血糖 (0.32%)、糖尿病性ケトアシドーシス (不明)
んどなくなった状態をいう。無顆粒球症は、適切な医学的管理が実施されないと細菌感染により 糖尿病性昏睡 (不明)
重症になりやすく、死に至る危険性がある。
3. 心筋炎 (0.11%)、心筋症 (0.05%)、心膜炎 (0.05%)
2009年7月から2017年5月末までに、クロザピンを服用している患者の1.02%に無顆粒球症が
心嚢液貯留 (0.11%)
みられた。
4. てんかん発作(不明)、痙攣 (0.91%)
3.CPMS(クロザピン患者モニタリングサービス)について
○CPMSは、無顆粒球症等の重大な副作用を早期発見し早期治療につなげるため、クロザ
ピンの投与前と投与中に定期的な血液検査を行う仕組みである。
○クロザピンは、入院して投与を開始すること(18週間までは原則として入院が必要)、投与開始後26週間は毎
週採血して白血球等の数を確認することが必要である。
○クロザピンは、HbA1cが6.0%(NGSP)未満では、投与開始後から4週、12週、以降12週間毎に、 6.0%(NGSP)
以上では、投与開始後から4週毎に採血をしてHbA1cを確認することが必要である。
○クロザピンは、精神保健指定医かつ日本精神神経学会または日本臨床精神神経薬理学会の専門医等で、講
習を受けテストに合格した登録医師のみ処方できる。クロザピンを提供できる医療機関は、診察当日に血液検査
等の結果がわかること、無顆粒球症や糖尿病への対処が可能なこと、CPMS登録医、CPMSコーディネート業務
担当者、クロザピン管理薬剤師が各2名以上勤務している体制を整える必要がある。
出典;クロザピン添付文書、クロザピン臨床試験結果、CPMS運営主体のホームページより作成
※障害保健福祉部 精神・障害保健課作成 54
統合失調症患者におけるクロザピンの普及の状況 中医協 総-2
元.11.20
○ 治療抵抗性統合失調症を有する患者は、退院が困難となり、入院が長期化しやすいが、クロザピンによる専門的治療により地域生活へ
移行する例も少なくないとされている一方、重大な副作用が報告されていることから、クロザピンの使用にあたっては、精神科病院と血
液内科等を有する医療機関とのネットワークの構築等により、地域連携体制を構築する必要がある。
○ 第7次医療計画及び第5期障害福祉計画においては、精神病床における入院需要及び地域移行に伴う基盤整備量の目標設定を行ってお
り、当該目標はクロザピンの普及等による効果を勘案している。
○ そのため、治療抵抗性統合失調症を有する患者がどこに入院しても、当該治療を受けることができるよう、クロザピンを使用可能な医
療機関の確保及び地域連携体制を構築するとともに、クロザピンの処方率を、先行している諸外国の実績と国内で先行している医療機関
の実績を踏まえ、治療抵抗性統合失調症患者の25~30%に普及することを目指している。
○ なお、クロザピンの使用率を単純に比較することは難しいが、イギリス(4.9%)、ドイツ(14%)、中国(24.6%)、オーストラリ
ア(26%)、ニュージーランド(32.8%)に対して、日本は0.2%となっている。
35
32.8
30
26
24.6
使
25
用
率 20
(
% 14
15
)
(※1)
10
4.9
5
0.2
0
イギリス ドイツ 中国 オーストラリア ニュージーランド 日本
(※2)
(※1) 個々の調査・研究の背景・条件が異なるため、使用率の単純比較はできない。
統合失調症患者のうち、イギリスは外来患者(2000年~2001年)、ドイツは外来患者(2004年)、中国は入院患者(2004年)、オース
トラリアは外来患者(2007年)、ニュージーランドは外来患者(2004年)、日本は外来及び入院患者(2017年)を用いたもの。
(※2) 日本は、医療計画の指標例「統合失調症患者における治療抵抗性統合失調症治療薬の使用率」を用いた。
出典(日本を除く):厚生労働省平成25年度 障害者総合福祉推進事業「精神病床に入院している難治性患者の地域移行の推進に向けた支援の在り方に関する実態調査について」
(平成26年3月公益社団法人全国自治体病院協議会)
出典(日本):令和元年度 厚生労働科学研究「医療計画、障害福祉計画の効果的なモニタリング体制の構築のための研究」(研究代表者:山之内芳雄)」
55
※障害保健福祉部 精神・障害保健課作成
精神科急性期医師配置加算1・3について
A249 精神科急性期医師配置加算(1日につき)
精神症状とともに身体疾患又は外傷を有する患者の入院医療体制を確保している保険医療機関の精
神病棟や、急性期の精神疾患患者及び治療抵抗性統合失調症患者(クロザピンの新規導入を目的とし
た患者に限る。)に密度の高い入院医療を提供する精神病棟において、医師を手厚く配置することを
評価したものである。
加算1 加算3
1 精神科急性期医師配置加算1 600点
新規入院患者の
6割以上 4割以上
3 精神科急性期医師配置加算3 400点 自宅等への3か月以内の移行率
(算定対象となる入院料) 当該病棟における
6件/年以上 3件/年以上
クロザピン新規導入患者数(※)
・精神科救急急性期医療入院料
・精神科急性期治療病棟入院料1 時間外 外来診療 20件/年以上 20件/年以上
時間外 入院 6件/年以上 6件/年以上
※ 令和6年3月31日まで経過措置が設定されていた。
600 300,000
500 250,000
届
出 400 200,000
算
医
定
療 300 150,000
回
機
数
関 200 100,000
数
100 50,000
0 0
H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 R6
届出医療機関数 精神科急性期医師配置加算1 精神科急性期医師配置加算2イ
精神科急性期医師配置加算2ロ 精神科急性期医師配置加算3 精神科急性期医師配置加算(R1まで)
出典:届出医療機関数は保険局医療課調べ(各年7月1日時点、令和6年は8月1日時点)
56
算定回数は社会医療診療行為別統計(令和5年以前は6月審査分、令和6年は8月審査分)
クロザピンの新規導入病棟
○ クロザピンの新規導入は、精神科急性期医師配置加算の対象に限らず、多様な病棟において実施
されていた。
入院料ごとのクロザピン新規導入平均患者数
(人)
0 2 4 6 8 10 12 14
精神科救急急性期医療入院料(n=70)
精神科急性期治療病棟入院料(n=39)
精神病棟入院基本料(n=73)
精神科急性期医師配置加算の
算定対象及び 特定機能病院入院基本料(n=16)
クロザピン新規導入実績の
集計対象となる入院料 精神科救急・合併症入院料(n=5)
児童・思春期精神科入院医療管理料(n=9)
精神療養病棟入院料(n=50)
認知症治療病棟入院料(n=35)
精神科地域包括ケア病棟入院料(n=8)
※ 令和5年12月~令和6年11月において1件以上の回答があった施設のみ集計。
57
出典:令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査「精神医療等の実施状況調査」(病院調査)
1.精神医療の現状等について
2.入院医療について
2ー1 多職種による質の高い医療の提供等について
2ー2 患者の特性に応じた治療・ケアの推進について
3.精神身体合併症について
58
精神身体合併症の重症度別の診療場所について(イメージ)
診調組 入-1
7 . 7 . 1 7
○ 精神身体合併症への対応は、精神症状の重症度と身体症状の重症度・病期に応じて、対応する医
療機関が異なるとの指摘がある。
○ 身体症状の重症度が高く精神症状もある患者への対応については、精神病床を有する総合病院や、
精神科医が対応可能な総合病院が必要である。また、精神科リエゾンを提供可能な一般病床にお
いては、幅広い身体症状に精神症状を併存した患者への対応が期待される。
高 精神科病院+非精神科医 総合病院+精神病床 ※1の体制においては、
3の対応も可能
2 1
※内科医等が精神科病院勤務する場
合や、精神科の入院患者が他科に
通院する場合
精
神 一般病院+精神科医
症 精神科通院+非精神科通院
(精神科リエゾン)
状
4 3
の
重
症
度
非精神科通院・精神科への対応体制のない病院への入院
低
低 高
慢性期 急性期
身体症状の重症度・病期
59
出典:「精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会」第7回資料を参考に保険局医療課にて作成
令和7年10月20日 第11回精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会 資料2
入院医療に関する方向性の整理
第1回から第10回までの本検討会の御議論の内容を整理したものであり、引き続き必要な検討を行うこととする。
入院機能・地域移行
◆ 入院機能等については、以下の内容の御議論があった。
○ 将来的に期待される精神科の主な入院機能については、地域と密着して環境面を整えながら地域での生活を後押しすることを前提として、救急※
を含む急性期の時期を中心とした医療を提供し早期の退院を目指す機能や急性期からやむを得ず急性期を超えた患者にも医療を提供し早期の退院を
目指す機能が基本と考えられること。 ※ 単に入院形態ではなく、緊急的な医療的介入の必要性を踏まえたもの
○ その上で、将来の医療需要等を踏まえた取り組みにおいて、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療により地域や施設等の対
応能力を高めつつ、地域の実情を踏まえながら「にも包括」の構築を進め、地域ごとにあるべき姿を目指していくこと。
○ また、小規模な病院において、地域と密着して患者の地域生活を支えるため、多職種により外来、在宅医療、障害福祉サービスを一体的に提供し、
必要に応じて入院サービスを提供することが求められること。
○ なお、高齢の長期入院者への退院支援に当たっては、当該患者の意向を尊重しつつ、病状等も十分に踏まえたうえでの対応が求められる点に留意しつつ、
一般的な地域移行の取り組みを前提としたうえで、高齢の長期入院者の介護ニーズへの対応については、介護保険制度に基づく在宅や施設サービスが受け
皿となり得ること。また、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療によって地域や施設等の対応能力を高めることで、地域移行の取り
組みを後押ししていくこと。
注 精神医療における地域医療構想の取り組みについて、精神医療を位置付けることを含む医療法等改正法案の法律事項は法案成立後、然るべき場において改めて検討を行うことを想定。
人員配置
◆ 人員配置については、以下の内容の御議論があった。
○ 精神病床においては、身体合併症対応を含めた身体的ケアや患者の高齢化や入院の長期化に伴う身体機能の低下防止の充実等を図るため、医師、
看護職員をはじめ精神保健福祉士、作業療法士、公認心理師等を含めた多職種による手厚い医療を提供できる体制を確保し、地域移行に向けた取組
を推進していくこと。また、一般病床と同様にリハビリテーション、栄養管理及び口腔管理の取組を推進していくこと。
○ 精神科医療機関に従事する精神保健福祉士は、入院前から退院後までのあらゆる場面において活躍が期待されている一方で、精神科医療機関を選
択する精神保健福祉士の減少に伴い人員の確保が困難であることや、制度改正に伴う事務的な作業の増加が指摘されていることを踏まえ、病棟や入
退院支援部門等における精神保健福祉士のタスクシェアや事務的な作業等への精神保健福祉士以外の活用等を推進していくこと。
身体合併症について
◆ 身体合併症については、以下の内容の御議論があった。
○ 地域ごとに人口規模や医療資源の状況等が大きく異なることや身体合併症を有する患者の受け入れ体制が異なることを踏まえ、医療需要を踏まえ
た検討や精神科以外の医療との連携が重要であることから、一定の仮定に基づくデータ等を参考に、地域における議論の場※等を活用し、医療機関
の役割分担を明確にしていくこと。 ※地域医療構想調整会議に資する協議の場を想定。
○ 都道府県が身体合併症に係る医療提供体制を構築するにあたって、精神病床を有する総合病院の確保が適切に実施されることが期待されること。
○ 精神科病院においては、入院患者の高齢化に伴って、生活習慣病等の身体合併症への対応を要する慢性期の患者が多くなってきている実態がある
ため、慢性期の身体合併症を中心に、より一層内科医等が関わりながら対応できる体制の構築や専門性の高い看護師の活用を進めていくこと。
○ また、慢性期の身体合併症では特に高い専門性が求められる透析、緩和ケア等については、医療計画において対応する医療機関の明確化を図ると
ともに、精神科医療機関及び精神科以外の医療機関との連携体制の構築を進めていくこと。
○ 精神病棟以外の入院患者に対応する精神科リエゾンチームについては、多様な疾患に対して幅広く活躍することで、身体科による精神科疾患を有
する患者の受け入れが進み、結果として精神科医療を特別視しない素地も期待されるため、より積極的な活用を進めていくこと。
60
精神科病院と一般病院の精神病床数の推移
診調組 入-1
7 . 7 . 1 7
○ 精神病床数は減少傾向にあるが、精神科病院よりも一般病院で、その減少傾向が大きい。
400,000 105.0%
(床) (%)
101.0%
100.0%
350,000
99.0% 98.7% 100.0%
97.9%
100.0%
97.0%
98.7%
95.7%
300,000 97.6%
96.7%
93.8% 95.0%
93.2%
92.0%
93.7% 平
250,000
成
8
精 263,985 260,594 261,361 260,576 258,514 90.7% 90.0% 年
神 252,747 247,595 度
病 200,000 256,146 246,006 242,827 に
88.1%
床 対
数 86.8% す
85.0%
る
割
150,000
合
80.0%
81.0%
100,000
78.5%
75.0%
50,000 96,911 97,855 94,605 93,720 90,807 87,901 85,427 84,105 78,475 76,094
0 70.0%
H8 H11 H14 H17 H20 H23 H26 H29 R2 R5
一般病院(左軸) 精神科病院(左軸) 一般病院(相対:右軸) 精神科病院(相対:右軸)
※ 精神科病院とは精神病床のみを有する病院を、一般病院とはそれ以外の病院をいう。 61
出典:医療施設調査(静態調査)
急性期病院において精神病床に入院する精神科領域患者
○ 精神病床を有する急性期病院において、患者の入院経路及び入院理由ごとに、精神科領域患者が
精神病床に入院した経験のある医療機関の割合を示した。
○ 自殺企図のために救急外来から直接精神病床に入棟した経験のある医療機関と、一般病床からの
転棟で受け入れた経験のある医療機関はいずれも半数程度存在した。
○ また、85%程度の医療機関において、「他院の精神病床からの転院」患者を受け入れており、
その理由として最も多いのは「精神疾患の増悪のため」、次いで「内科的理由で入院した精神科
領域患者」であった。
精神科領域患者を、ここでは以下のように定義した。
・過去3年以内に3カ月以上精神病床(自院/他院問わず)に入院した経験がある患者
・1年以上継続して精神科に通院している患者(認知症を除く)
62
出典:令和7年度入院・外来医療等における実態調査 (施設調査票(A票))
救
自
他
他
急
院
院
院
外
の
の
の
経 路 × 理 由
予 定 入 院 (n = 1 0 4 )
来 か ら の 直 接 入 棟 (n =
一 般 病 床 か ら の 転 棟 (n
一 般 病 床 か ら の 転 院 (n
精 神 病 床 か ら の 転 院 (n
8
=
=
=
4
8
5
6
)
8
3
1
)
)
)
0 1 _ ク
薬
ロ
剤
ザ
導
ピ
入
ン
の
な ど の
た め
1 8 .3 %
2 .4 %
1 .1 %
0 .0 %
1 1 .5 %
0 2 _ 摂
の
食
治
障
療
害
の
や
た
依
め
4
2
2
2
1
存 症
3 .3 %
3 .8 %
1 .6 %
0 .8 %
1 .5 %
0
気
3 _
分
精
障
神
害
疾
な
患
ど
(
)
統
の
合
増
失
悪
調 症 、
の た め
7 6 .0 %
6 9 .0 %
4 3 .2 %
3 5 .8 %
5 2 .5 %
0 4 _ 自 殺 企 図 の た
3 5
4 8
5 0
2 6
1 8
め
.6
.8
.0
.4
.0
%
%
%
%
%
(
0 5 _ 認
B P S D な
知 症
ど )
め
の
増
症
悪
4
2
2
3
2
状
の た
7 .1 %
3 .8 %
8 .4 %
2 .1 %
1 .3 %
0 6 _ せ ん 妄 の
め
管 理
1
3
1
の た
2 .5 %
9 .5 %
0 .7 %
1 .3 %
3 .3 %
0 7 _ 退 院 調 整 の た
1 2
7
1 9
1 1
6
め
.5
.1
.3
.3
.6
%
%
%
%
%
0 8
( 内
院
_ 0 1 ~ 0 7 以
科 的 理 由 な
し た 精 神 科
外
ど
領
の 理 由
) で 入
域 患 者
4 4 .2 %
2 3 .8 %
2 1 .6 %
2 8 .3 %
3 4 .4 %
0
0
9
8 の
実
1
ど
績
カ
れ
が
月
も
な
間
受
か
に
け
っ
1
1
0 1 ~
入 れ
た
7 .7 %
9 .5 %
9 .1 %
5 .1 %
3 .1 %
診調組 入-1
7 . 8 . 2 8
精神科急性期医師配置加算2のイについて
診調組 入-1
7 . 7 . 1 7
A249 精神科急性期医師配置加算(1日につき)
精神症状とともに身体疾患又は外傷を有する患者の入院医療体制を確保している保険医療機関の精
神病棟や、急性期の精神疾患患者及び治療抵抗性統合失調症患者(クロザピンの新規導入を目的とし
た患者に限る。)に密度の高い入院医療を提供する精神病棟において、医師を手厚く配置することを
評価したものである。
主な施設基準
2 精神科急性期医師配置加算2
• 当該病棟の常勤医師配置が16:1以上
イ 精神病棟入院基本料等の場合 500点 • 内科、外科、耳鼻科、眼科、整形外科及び精神科を標榜
• 入院を要する(第二次)救急医療体制、救命救急センター、高度救命救急セ
(算定対象となる入院料) ンター又は総合周産期母子医療センターを設置
・精神病棟入院基本料(10:1又は13:1に限る) • 精神科リエゾンチーム加算を届け出ている
• 直近3か月間の新規入院患者の5%以上が入院時に精神科身体合併症管理加
・特定機能病院入院基本料(7:1、10:1又は13:1に限る)
算の対象となる患者
• 精神科医が救急車等で搬送された患者であって、身体疾患又は負傷とともに
精神疾患又はせん妄・抑うつを有する者を12時間以内に毎月5人以上診察
600 300,000
500 250,000
届
出 400 200,000
算
医
定
療 300 150,000
回
機
数
関 200 100,000
数
100 50,000
0 0
H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 R6
届出医療機関数 精神科急性期医師配置加算1 精神科急性期医師配置加算2イ
精神科急性期医師配置加算2ロ 精神科急性期医師配置加算3 精神科急性期医師配置加算(R1まで)
出典:届出医療機関数は保険局医療課調べ(各年7月1日時点、令和6年は8月1日時点)
63
算定回数は社会医療診療行為別統計(令和5年以前は6月審査分、令和6年は8月審査分)
拠点的な急性期機能を担う医療機関における精神病床の算定入院料
○ 精神病床を有する特定機能病院又は拠点的な急性期機能を担う医療機関(※)において、急性期
医師配置加算2イ算定可能病棟を有しない医療機関の多くが、精神病棟入院基本料の15:1入院基
本料を算定していた。
※ 特定機能病院又は、急性期充実体制加算、総合入院体制加算の算定医療機関のうち、精神病床を有する医療機関
(施設)
精神病床を有する特定機能病院又は
101 36 34
拠点的な急性期機能を担う医療機関(※)
あり なし(うち、算定可能病棟あり) なし(うち、算定可能病棟なし)
急性期医師配置加算2イ算定可能病棟のない医療機関における
入院料ごとの医療機関数
(施設)
0 5 10 15 20 25 30
精神病棟15:1入院基本料
27
特定機能病院精神病棟15:1入院基本料
1
精神科救急急性期医療入院料
7
精神科急性期治療病棟入院料1
7
精神科救急・合併症入院料
12
児童・思春期精神科入院医療管理料
1
認知症治療病棟入院料1
1
64
出典:DPCデータ(令和7年1月時点)
転院患者における精神科救急急性期医療入院料等の取扱い
○ いわゆる総合病院の精神病床に入院していた患者が転院する場合には、精神科救急急性期医療入
院料等の算定が認められていない。
主に身体疾患の治療を行う病院
ICU、一般病床等
精神救急急性期医療入院料
算定可 転院
を算定する病棟
精神身体合併症の治療を行う総合病院
精神病床で 精神科救急急性期医療入院料
ICU、一般病床等 治療継続 を算定する病棟
転院
算定不可
65
精神科身体合併症管理加算について
A230-3 精神科身体合併症管理加算(1日につき)
1 7日以内 450点
2 8日以上15日以内 300点
(趣旨)
○ 精神科身体合併症管理加算は、精神病床に入院している身体合併症を併発した精神疾患患者に対して、精神疾
患、身体疾患両方について精神科を担当する医師と内科又は外科を担当する医師が協力し、治療が計画的に提供
されることを評価したものである。
(対象患者)
○ 呼吸器系疾患(肺炎等)、心疾患、手術又は直達・介達牽けん引を要する骨折、脊髄損傷、重篤な内分泌・代
謝性疾患、重篤な栄養障害、意識障害、全身感染症、中枢神経系の感染症、急性腹症、劇症肝炎又は重症急性膵
炎、悪性症候群又は横紋筋融解症、広範囲(半肢以上)熱傷の患者。
(主な施設基準)
○ 精神科を標榜する病院であって、当該病棟に専任の内科又は外科の医師が1名以上配置されていること。
○ 必要に応じて患者の受入れが可能な精神科以外の診療科を有する医療体制との連携(他の保険医療機関を含
む。)が確保されていること。
1,200 60,000
届 1,000 50,000
出
800 40,000 算
医
定
療 600 30,000
回
機
400 20,000 数
関
数 200 10,000
0 0
H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 R6
7日以内(算定回数) 8日以上10日以内(算定回数) 8日以上15日以内(算定回数) 届出医療機関数
出典:届出医療機関数は保険局医療課調べ(各年7月1日時点、令和6年は8月1日時点) 66
算定回数は社会医療診療行為別統計(平成27年より)、社会医療診療行為別調査(平成26年まで)(令和5年まで6月審査分、令和6年は8月審査分)
精神病床に入院する患者が抱える身体合併症の種類等
○ 精神疾患を有する入院患者は高齢化しているところ、身体合併症を抱えながら精神病床に入院する患者の割合
は、高齢患者において多い傾向にあった。
○ 患者が抱える身体合併症の種類は、精神身体合併症管理加算の対象疾患である急性疾患以外に、生活習慣病が
多くを占めていた。
身体合併症の有無(年齢区分別) 身体合併症の種類ごとの患者割合(n=109)
(%)
0 10 20 30 40
0% 20% 40% 60% 80%100%
呼吸器系疾患(肺炎、喘息発作、肺気腫等)
全体(n=452)
心疾患(NYHAⅢ度以上の心不全、虚血性心疾患等)
30歳未満(n=68)
手術または直達・介達牽引を要する骨折
30~39歳(n=44) 重篤な内分泌・代謝性疾患
重篤な栄養障害(BMI15未満の摂食障害)
40~49歳(n=70)
意識障害(急性薬物中毒、アルコール精神障害等)
50~59歳(n=94)
急性腹症(消化管出血、イレウス等)
急性かつ重篤な腎疾患
60~69歳(n=47) 急性かつ重篤な腎疾患(急性腎不全、ネフローゼ症…
(急性腎不全、ネフローゼ症候群または糸球体腎炎)
手術室での手術を必要とする状態
70~79歳(n=59)
精神身体合併症管理加算の対象
糖尿病
80歳以上(n=62)
高血圧
脂質異常症
あり(治療の有無を問わない)
その他
なし
無回答
無回答
67
出典:令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査「精神医療等の実施状況調査」(患者調査(入院患者))
精神疾患を有する患者に対する腎代替療法等に関する課題
○ 単科精神科病院での透析実施は極めて困難であることや、維持透析を必要とする精神疾患患者の
移住先・通院先が困難であることが指摘されている。
68
出典:第7回「精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会」参考人資料
急性期病院の精神科以外を担当する医師が他精神科病院で行う診療
診調組 入-1
7.8.28改
○ 精神科病院における身体合併症への対応が求められる中で、一般の急性期病棟を有する病院において精
神科以外を担当する医師が、他の精神科病院(精神病床のみを有する病院)で診療等を行っている病院
が4%程度存在した。
○ 診療等の内容は、生活習慣病の定期管理が31%程と最も多かった。
○ 診療の頻度は「週1回程度」が48%程と最も多かった。
一般の急性期病棟を有する病院において
精神科以外を担当する医師の他精神科病院における診療等(n=48)
精神科以外を担当する医師の
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%
他精神科病院における診療等の有無
誤嚥性肺炎や尿路感染症の急性期治療のため、定期的に医師が
18.8%
4% 診療に出向いている(n=9)
生活習慣病の定期管理のため、定期的に医師が診療に出向いて
31.3%
いる(n=15)
クロザピンの管理のため、定期的に医師が診療に出向いている
0.0%
(n=0)
電話や情報通信機器を用いて、精神科病院の精神科医からの診
25.0%
療方針に係る相談を受けている(n=12)
96%
その他(n=26) 54.2%
※ 「その他」と回答したもののうち、主なもの
診療等を行っている 特に連携していない
・宿直のため ・麻酔科医が電気痙攣療法(ECT)を行うため
・リハビリテーション医がリハビリテーションを行うため
・内科的疾患の治療及び診察のため ・皮膚科領域の治療のため
他院への診療等の頻度(n=42)
月1回程度(n=14)
2週に1回程度(n=5)
33.3% 11.9% 47.6% 2.4%4.8%
週1回程度(n=20)
週2~3回(n=1)
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
69
出典:令和7年度入院・外来医療等における実態調査 (施設調査票(A票))
精神科リエゾンチーム加算について
診調組 入-1
7 . 7 . 1 7
A230-4 精神科リエゾンチーム加算 300点(週1回)
(趣旨)
○ 精神科リエゾンチーム加算は、一般病棟に入院する患者の精神状態を把握し、精神科専門医療が必要な者を早
期に発見し、可能な限り早期に精神科専門医療を提供することにより、症状の緩和や早期退院を推進することを
目的として、精神科リエゾンチームが診療することを評価したものである。
(主な留意事項)
○ 算定対象となる患者は、せん妄や抑うつを有する患者、精神疾患を有する患者、自殺企図で入院した患者。
○ 1週間当たりの算定患者数は、1チームにつき概ね30人以内とする。
○ 認知症ケア加算1は別に算定できない。
(主な施設基準)
○ 精神科リエゾンチームの構成員は以下のとおり。
・ 5年以上の勤務経験を有する専任の精神科の医師(他の保険医療機関を主たる勤務先とする精神科の医師の
対診等でも可。)
・ 精神科等の経験を3年以上有する、所定の研修を修了した専任の常勤の看護師(精神科等の経験は入院患者
の看護の経験1年以上を含むこと。)
・ 精神科病院又は一般病院での精神医療に3年以上の経験を有する専従の常勤薬剤師、常勤作業療法士、常勤
精神保健福祉士又は常勤公認心理師のうち、いずれか1人。
300 10,000
届 250
8,000
出
200 算
医 6,000
定
療 150
回
機 4,000
100 数
関
2,000
数 50
0 0
H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 R6
届出医療機関数 算定回数
出典:届出医療機関数は保険局医療課調べ(各年7月1日時点、令和6年は8月1日時点)
70
算定回数は社会医療診療行為別統計(平成27年より)、社会医療診療行為別調査(平成26年まで)(令和5年まで6月審査分、令和6年は8月審査分)
精神科リエゾンチームが介入したことがある患者像 診調組 入-1
7 . 7 . 1 7
○ 急性期の一般病床において、精神科リエゾンチームは、せん妄や抑うつを有する患者、自殺企図
で入院した患者、認知症患者等、多様な精神疾患に介入している。
精神科リエゾンチームが介入した患者(n=131)
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
せん妄を有する患者 97.7%
抑うつを有する患者 90.1%
自殺企図で入院した患者 77.9%
認知症患者 83.2%
その他の精神疾患を有する患者 88.5%
上記以外への対応を求められた患者 59.5%
71
出典:令和6年度入院・外来医療等における実態調査 (施設調査票(A票))
精神科リエゾンチーム等の設置有無ごとの対応可能な疾患 診調組 入-1
7 . 7 . 1 7 改
○ 精神科リエゾンチーム加算を届け出ている医療機関はそれ以外の医療機関と比べ、多様な精神疾患に対
応可能であった。
○ 精神科リエゾンチーム加算を届け出ている医療機関のほか、認知症ケア加算やせん妄ハイリスクケア加
算を届け出ている医療機関においても、認知症やせん妄に対応できるとした医療機関が多かった。
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
認知症
認知症を除く器質性精神障害
アルコール依存症
依存症(アルコール以外のもの)
統合失調症
気分障害
人格障害(パーソナリティ障害)
精神症性障害(不安障害、PTSD等)
摂食障害
睡眠障害
産後うつ
知的障害
発達障害
てんかん
せん妄
その他の精神疾患
全体(n=796)
精神科リエゾンチーム加算届出あり(n=136)
認知症ケア加算届出あり(精神科リエゾンチーム加算届出医療機関を除く)(n=573)
せん妄ハイリスクケア加算届出あり(精神科リエゾンチーム加算届出医療機関を除く)(n=574)
72
出典:令和6年度入院・外来医療等における実態調査 (施設調査票(A票))
精神医療に係る現状と課題
(多職種による質の高い医療の提供等について)
• 入院医療から地域生活への移行の推進にあたって、多職種の配置による質の高い医療を提供することの必要性が繰り
返し指摘されている。
• 長期入院患者の蓄積が課題であった病棟において、多職種による包括的ケアを実践したことによる、平均在院日数の減
少及び地域平均生活日数の増加等の効果が報告されている。
• 精神科地域包括ケア病棟入院料及び地域移行機能強化病棟入院料においては、医療機関の裁量で多職種の柔軟な
配置が可能となるような職員配置要件を設定している。
• 精神科病院において従事している多職種(特に精神保健福祉士、作業療法士、公認心理師)の数は増加傾向であり、多
職種配置が要件になっていない精神病棟入院基本料等においても、多職種(精神保健福祉士、作業療法士、公認心理
師)を病棟配置している医療機関が一定程度みられた。
• 精神疾患を有する入院患者のピークは高齢化してきており、年齢階級別の入院受療率が経年的に変化している。
• 近年の精神病床における入院患者数の変化から、将来の入院患者数の推計については、現状の取組等を維持しても減
少傾向となることが示されている。
• 人口10万人あたりの精神科病院数及び精神病床数を都道府県ごとに見ると、精神科病院は概ね1つ存在し、精神病床
数は250床前後存在する。
• 全ての都道府県において、既存病床数が基準病床数を上回っており、基準病床数を超える既存病床数の割合が10%未
満の自治体は3都県であるのに対して、同割合が20%以上の自治体が20道府県であり、そのうち同割合が25%以上の自
治体は5県である。
• 精神科病院の病床数ごと施設数について、200床台の医療機関数は横ばいであり、精神科病院の利益率について、病
床数が少ないほど利益率が低下しており、200床以上の医療機関が病床削減を躊躇する一因となっていることが考えら
れる。
• 精神科地域包括ケア病棟入院料は、精神科入退院支援加算の届出、精神保健指定医の公務員業務実績、精神科救急
医療に参画することなど、届出病棟に限らず院内全体で満たす必要がある施設基準が設定されている。令和7年10月時
点の届出医療機関数は、31施設に限られている。
• 障害福祉サービス等は年々充実が進んでおり、例えば居住系支援である共同生活援助の利用者は増加傾向である。さ
らに、精神医療を提供する保険医療機関のうち、同一法人又は関連法人が障害福祉サービスを提供している保険医療
機関が、一定程度存在した。
73
精神医療に係る現状と課題
(多職種による質の高い医療の提供等について)
• 入院医療に比して外来医療の規模が大きい病院の方が、入院患者に占める1年以上の長期入院患者の割合が少ない
傾向がある。
• 地域定着への取組を評価した精神科入退院支援加算及び療養生活継続支援加算の算定や、公認心理師の外来配置
の有無別に、精神病床における在宅復帰率や平均在院日数をみると、いずれも取り組みを行っている医療機関の方が
在宅復帰率が高く、平均在院日数が短かった。
• 平成16年度改定以降現在まで、現行の18:1、20:1入院基本料は経過措置として「当分の間、算定できるものとする」とさ
れているところ、届出医療機関数及び病床数は近年横ばいである。また、人員配置が少なく、平均在院日数の要件設定
がない入院料を届け出る病棟においては、1年以上の長期入院患者の割合が高い傾向にある。
(患者の特性に応じた治療・ケアの推進について)
• 精神病床の入院患者について、医療保護入院患者が約半数を占める。
• 精神科救急急性期医医療入院料及び精神科救急・合併症入院料においては、医療保護入院等の非同意入院による新
規入院患者割合を要件としている。
• 高規格病棟(精神科救急急性期医療入院料病棟)の必要性が高い患者の臨床像の特徴を明らかにする研究が行われ
た。
• 精神科救急医療体制加算の届出医療機関における、時間外、休日又は深夜の精神疾患による入院件数は、医療機関
ごとにばらつきがみられ、精神科救急医療整備事業等による指定状況によらなかった。
• 精神科救急医療体制加算は、地域の医療提供体制等の事情により特例的に120床以上でも算定可能としているところ、
当該要件を用いて算定している医療機関は、1施設のみであった。
• 精神科急性期医師配置加算1及び3において、当該加算算定病棟におけるクロザピンの新規導入実績を要件としている
ところ、クロザピンの新規導入は、精神科急性期医師配置加算の対象に限らず、多様な病棟において実施されていた。
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精神医療に係る現状と課題
(精神身体合併症について)
• 精神身体合併症への対応は、精神症状の重症度と身体症状の重症度・病期に応じて、対応する医療機関が異なるとの
指摘がある。また、身体症状の重症度が高く精神症状もある患者への対応については、精神病床を有する総合病院や、
精神科医が対応可能な総合病院が必要である。また、精神科リエゾンを提供可能な一般病床においては、幅広い身体
症状に精神症状を併存した患者への対応が期待される。
• 精神病床数は減少傾向にあるが、精神科病院よりも一般病院で、その減少傾向が大きい。
• 精神病床を有する急性期病院において、自殺企図のために救急外来から直接精神病床に入棟した経験のある医療機
関と、一般病床からの転棟で受け入れた経験のある医療機関はいずれも半数程度存在した。また、85%程度の医療機
関において、「他院の精神病床からの転院」患者を受け入れており、その理由として最も多いのは「精神疾患の増悪のた
め」、次いで「内科的理由で入院した精神科領域患者」であった。
• 精神病床を有する特定機能病院又は拠点的な急性期機能を担う医療機関において、急性期医師配置加算2イ算定可
能病棟を有しない医療機関の多くが、精神病棟入院基本料の15:1入院基本料を算定していた。
• いわゆる総合病院の精神病床に入院していた患者が転院する場合には、精神科救急急性期医療入院料等の算定が認
められていない。
• 精神疾患を有する入院患者は高齢化しているところ、身体合併症を抱えながら精神病床に入院する患者の割合は、高
齢患者において多い傾向にあった。患者が抱える身体合併症の種類は、精神身体合併症管理加算の対象疾患である
急性疾患以外に、生活習慣病が多くを占めていた。
• 単科精神科病院での透析実施は極めて困難であることや、維持透析を必要とする精神疾患患者の移住先・通院先が困
難であることが指摘されている。
• 精神科病院における身体合併症への対応が求められる中で、急性期病院において精神科以外を担当する医師が、他
の精神科病院で診療等を行っている病院が4%程度存在し、診療等の内容は、生活習慣病の定期管理が31%程と最も
多く、診療の頻度は「週1回程度」が48%程と最も多かった。
• 急性期の一般病床において、精神科リエゾンチームは、せん妄や抑うつを有する患者、自殺企図で入院した患者、認知
症患者等、多様な精神疾患に介入している。
• 精神科リエゾンチーム加算を届け出ている医療機関はそれ以外の医療機関と比べ、多様な精神疾患に対応可能であっ
た。また、精神科リエゾンチーム加算を届け出ている医療機関のほか、認知症ケア加算やせん妄ハイリスクケア加算を
届け出ている医療機関においても、認知症やせん妄に対応できるとした医療機関が多かった。
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精神医療に係る論点
【論点】
(多職種による質の高い医療の提供等について)
○ 質の高い精神医療の提供のために、急性期の入院料においても、各医療機関・病棟の入院患者のニーズに応じ、看護職員だけでなく、
精神保健福祉士、作業療法士、公認心理師をより柔軟に配置できるようにすることについてどう考えるか。
○ 精神病床に入院する患者数は減少傾向であり、病床の削減が進む一方で、小規模の精神科病院は運営が困難であること等を踏まえ、
病床数を削減する取り組みを行っている等の小規模医療機関が、質の高い入院医療、地域生活に係る外来医療の提供や障害福祉
サービスの提供等を行うことの評価についてどのように考えるか。
○ 長期入院患者に対する地域移行に係る取組をさらに推進する必要があること等を踏まえ、人員配置基準の低い精神病棟入院基本料
等の評価をどのように考えるか。
(患者の特性に応じた治療・ケアの推進について)
○ 精神科救急急性期医療入院料等について、医療保護入院等の割合が高いことが要件となっているが、強制的な入院を促進しないよう
な配慮を踏まえた、緊急的な入院医療の必要性に関する指標のあり方について、どのように考えるか。
○ 「精神科救急医療体制加算」について、精神科救急医療体制整備事業において都道府県が指定した類型に基づく評価となっているが、
実際の救急や地域医療における機能を踏まえた評価のあり方について、どのように考えるか。また、当該加算を120床を超えて届出を行
う場合の特例的な規定については、利用が少ないことを踏まえ、その扱いをどのように考えるか。
○ クロザピンの新規導入に関する医療機関の体制整備のあり方を踏まえ、現在病棟ごとの評価となっている、精神科急性期医師配置加
算のクロザピン新規導入実績の要件についてどのように考えるか。
(精神身体合併症について)
○ 精神疾患と身体疾患を併せ持つ患者の治療提供体制の普及を図る確保する観点から、こうした体制を評価する精神科急性期医師配
置加算2イの対象となる入院料のあり方について、どのように考えるか。また、重症の身体合併症で急性期の治療を行った患者が、精神
科救急急性期医療入院料等を算定する病床に転棟・転院した場合の取り扱いについてどう考えるか。
○ 精神病床入院患者の高齢化が進む中で、生活習慣病や維持透析等の慢性的な身体合併症への対応を要する患者への、内科等の医
師による診療の体制を確保し、適切な対応を推進する観点から、精神科身体合併症管理加算の要件や対象疾患の範囲についてどう考
えるか。
○ 様々な精神疾患に対応できる精神科リエゾンチームの専門性を評価する観点から、精神科リエゾンチーム加算における、認知症及び
せん妄以外の精神疾患を抱える患者への介入の更なる評価について、どのように考えるか。
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この資料について
出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)
当サイトが保存しているのは、PDFから取り出した文字だけです。 これは言葉で探せるようにするためのもので、 厚生労働省が公表した資料そのものではありません。 図表・画像・レイアウトは失われています。
正確な内容は、必ず厚生労働省のPDFをご確認ください。