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中医協 総-4参考1
8 . 3 . 1 1
中医協 総-1-1
医薬品等の費用対効果評価案について
7 . 1 1 . 1 4
うち有用性系 市場規模 総会での
品目名 効能・効果 収載時価格 費用対効果評価区分 頁
加算率 (ピーク時予測) 指定日
エルレフィオ皮 再発又は難治性の多発性骨髄腫(標 558,501円(44mg1瓶) H1(市場規模が
① 10% 165億円 2024/5/15 2
下注 準的な治療が困難な場合に限る) 957,222円(76mg1瓶) 100億円以上)
1
医薬品・医療機器等の費用対効果の総合的評価案について
対象品目名:エルレフィオ皮下注(エルラナタマブ)
製造販売業者名:ファイザー株式会社
効能・効果:再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る)
ICER(円/QALY)の 患者割合
対象集団 比較対照技術
区分 (%)
免疫調節薬、プロテアソーム
阻害剤および抗 CD38 モノク
ローナル抗体製剤を含む少な
200万円/QALY以上
くとも 3 つの標準的な治療が エロツズマブ+ポマリドミド+デキサ
かつ 100.0
無効又は治療後に再発した B メタゾン
750万円/QALY未満
細胞成熟抗原を標的とした治
療による治療歴のない多発性
骨髄腫患者
(補足)分析対象集団のICERの区分(有用性系加算の価格調整係数)
※営業利益の価格調整は今回対象外
2
(参考)エルレフィオ皮下注(一般名:エルラナタマブ)の費用対効果評価案策定に係る主な検討事項
1. 分析枠組み
免疫調節薬、プロテアソーム阻害剤および抗CD38モノクローナル抗体製剤を含む
分析対象集団 少なくとも3つの標準的な治療が無効又は治療後に再発したB細胞成熟抗原を標的
とした治療による治療歴のない多発性骨髄腫患者
臨床専門家への意見聴取等によると、イデカブタゲンビクルユーセルによるキ
メラ受容体T(CAR-T)細胞療法が実施可能であれば、治療実績が蓄積されつつ
あるなどの理由からエルラナタマブよりも優先されると考えられるため、イデ
分析対象集団を設定し カブタゲンビクルユーセルによる治療の対象となる集団については分析対象
た理由(適宜記載) 集団に含まれない。
再発・難治性多発性骨髄腫におけるイデカブタゲンビクルユーセルを使用す
る患者の割合は限定的と考えられることから、当該治療歴のある集団につい
ては除外する。
比較対照技術名 エロツズマブ+ポマリドミド+デキサメタゾン
「造血器腫瘍診療ガイドライン2023年版」によると、免疫調節薬、プロテアソ
ーム阻害剤および抗 CD38 モノクローナル抗体製剤を含む少なくとも 3 つの標
準的な治療が無効又は治療後に再発した患者に対する治療として様々な救援
療法が提案されており、明確に推奨されたレジメンは存在しない。3 剤併用療
法の方が一般的に臨床的効果は高いが毒性も増強することがあり、前治療薬に
対する抵抗性や個々の患者の状態を把握した上で治療レジメンを決定すると
比較対照技術を選定し
されている。
た理由
レナリドミドとボルテゾミブの両者に抵抗性および抗 CD38 モノクローナル抗
体製剤に抵抗性の再発・難治性多発性骨髄腫に対しては、ポマリドミド、カル
フィルゾミブを含む併用療法が推奨されている。
臨床専門家への意見聴取等によると、ポマリドミド、カルフィルゾミブのいず
れかを含む3剤併用療法のうち、エロツズマブ+ポマリドミド+デキサメタゾン
が広く使用されており、かつ安価なレジメンである。
「公的医療の立場」以
有(その詳細: ) 無
外の分析の希望
効果指標としてQALY
以外を使用する場合、 (該当せず)
その指標と理由
その他 (該当せず)
※ 分析枠組みに係る専門組織での主な意見
(専門組織の見解)
3
多発性骨髄腫の治療は多岐にわたるが、これまでの治療に大きく貢献してきた3種類の治療
法(エロツズマブ+ポマリドミド+デキサメタゾン)を比較対照技術として設定することは妥
当と考える。
日本の現状では、CAR-T療法を実施できる施設は限定的であること等から、CAR-T療法が対
象となる患者も少ないため、CAR-T療法が対象となる患者を分析対象集団から除くことは妥
当と考える。
(企業の不服意見)
なし
2. エルレフィオ皮下注(一般名:エルラナタマブ)の費用対効果評価結果案の策定に係る専門組織での主
な検討事項
2-1. 公的分析から提示された論点
・ エルラナタマブの投与期間の長期推計について
製造販売業者はエルラナタマブの投与期間について、ピボタル試験(MagnetisMM-3 試験)の TTD
(time to treatment discontinuation: 投与中止までの期間)において観察された投与期間の中央
値が 5.55 か月(観察期間:28.4 か月間)であることを用いて、指数分布に基づく長期の推計を行っ
た。製造販売業者が長期推計したエルラナタマブのTTDは、MagnetisMM-3試験の観察値やPFSと乖
離しており、エルラナタマブの治療期間を臨床試験よりも短く設定している懸念があった。公的分析
で代替のパラメトリック分布を検討したところ、対数正規分布による外挿曲線が最も当てはまりが
よく、MagnetisMM-3 試験における観察値とよく一致したため、エルラナタマブの TTD を対数正規分
布を用いて推計した。
IVIG(Intravenous Immunoglobulin: 静注用免疫グロブリン製剤)の投与について
エルラナタマブ投与に伴う重大な副作用として低γグロブリン血症が挙げられ、MagnetisMM-3 試
験においては、43.1%の患者が観察期間中にIVIGを投与されたと報告されている。また、Lancmanら
の報告によると、B細胞成熟抗原(BCMA)指向性二重特異性抗体の治療を受けた多発性骨髄腫患者に
おける投与回数の中央値は10回であった。しかしながら、製造販売業者の実施した分析においては、
有害事象として低γグロブリン血症は考慮されておらず、IVIG 投与にかかる費用も計上されていな
い。公的分析は、エルラナタマブ群の43.1%にIVIGを投与するとして再分析を行った。
2-2. 製造販売業者から提示された論点
・ エルラナタマブの投与期間の長期推計について
比較対照技術の有効性のデータソースとして使用したLocoMMotion試験では、TTDの中央値のみが
報告されている。そのため、1つのパラメータのみで曲線の形状を定義することが可能な指数分布を
用いて、比較対照技術群のTTDを導出した。そのうえで、企業分析では、評価対象技術と比較対照技
術の間で一貫性を持たせるために、評価対象技術であるエルラナタマブの TTD 曲線も指数分布に従
うと仮定した。しかしながら、企業分析における TTD が実際の臨床試験データと一致していないこ
とは事実であり、公的分析による再分析は妥当と考える。
4
・ IVIGの投与について
MagnetisMM-3試験では、試験期間中に血清免疫グロブリンG(IgG)値が400 mg/dLを下回った場
合に、免疫グロブリン製剤を投与することが推奨されていた。実臨床における免疫グロブリン製剤の
投与について、企業は臨床専門家から次の意見を聴取した。『感染症予防の観点から、IgG 値が 400
mg/dLを下回った場合に、多数の医師が免疫グロブリン製剤の投与を検討するため、実臨床における
免疫グロブリン製剤の投与割合は、概ねMM-3試験における割合(43.1%)に一致すると考えられる。
ただし、400 mg/dLの基準はあくまで目安に過ぎず、免疫グロブリン製剤は高額であることから、不
必要に投与するべきではないと考える。具体的には、IgG値が400 mg/dLを下回った場合でも、感染
症がない限りただちに免疫グロブリン製剤を投与することはなく、200 mg/dLを下回った場合に初め
て投与を検討する。』
以上を踏まえると、患者の状態によって状況は異なるものの、公的分析が用いた免疫グロブリンの
投与割合 (エルラナタマブ群の 43.1%) および先行研究を参考にして推計した免疫グロブリン製剤
の費用 (999,931円) をエルラナタマブ群にのみ用いることは妥当であると考える。
結論として、公的分析の再分析には一定の妥当性があることから企業として異論はない。
2-3. 専門組織の議論
以上を踏まえて、専門組織は、MAICによる間接比較を公的分析と企業分析のいずれも用いている
が、分析対象品目と比較対照技術の比較に用いられた研究には時期に大きな隔たりがあり、この手法
を用いることの妥当性について、下記のとおり、公的分析に対して追加分析を求めることとした。
Matched adjusted indirect comparison (MAIC)による間接比較を公的分析と企業分析のいず
れも用いているが、分析対象品目と比較対照技術の比較に用いられた研究には時期に大きな隔
たりがある。この手法を用いることの妥当性について再検討してはどうか。
上記専門組織の決定について、公的分析より追加分析が実施された。専門組織では、以下のと
おり議論され、分析結果等については、公的分析による追加分析結果が妥当であると結論づけら
れた。
公的分析がIVIGの使用を想定して分析に加えたことは妥当な判断と考えられる。
MAICによる間接比較では、地域差や再発状態のように調整していない因子がある。
アンカーのないMAICを使用する場合、不確実性が高いものとなる。
観察研究と RCT の比較として厳密に比べることが難しいなか、MAIC の解釈については、でき
る範囲で個別に検討する必要があるのではないか。
MAIC による間接比較は、不確実性が大きい中で一定の結論を出すために有効な手法ではある
が、その不確実性を考慮すると、品目毎に科学的妥当性を議論する必要がある。
<参考:本資料に係る留意事項>
・ 総合的評価では、企業分析及び公的分析双方とも一定の科学的妥当性が認められている。
・ 「専門組織での主な検討事項」は、双方の見解の主な相違部分を抜粋したものである。
・ 費用対効果評価の詳細については、国立保健医療科学院から公表される報告書を参照されたい。
(以上)
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この資料について
出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)
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