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中医協 総-7参考1
8 . 3 . 1 1
最適使用推進ガイドライン
アテゾリズマブ(遺伝子組換え)
~胸腺癌~
令和7年12月
厚生労働省
目次
1. はじめに P2
2. 本剤の特徴、作用機序 P3
3. 臨床成績 P4
4. 施設について P7
5. 投与対象となる患者 P9
6. 投与に際して留意すべき事項 P10
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1.はじめに
医薬品の有効性・安全性の確保のためには、添付文書等に基づいた適正な使用が求め
られる。さらに、近年の科学技術の進歩により、抗体医薬品などの革新的な新規作用機
序医薬品が承認される中で、これらの医薬品を真に必要な患者に提供することが喫緊の
課題となっており、経済財政運営と改革の基本方針2016(平成28年6月2日閣議決定)
においても、革新的医薬品等の使用の最適化推進を図ることとされている。
新規作用機序医薬品は、薬理作用や安全性プロファイルが既存の医薬品と明らかに異
なることがある。このため、有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間、
当該医薬品の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに、副作
用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件を満たす医療機関で使用
することが重要である。
したがって、本ガイドラインでは、開発段階やこれまでに得られている医学薬学的・
科学的見地に基づき、以下の医薬品の最適な使用を推進する観点から必要な要件、考え
方及び留意事項を示す。
なお、本ガイドラインは、独立行政法人医薬品医療機器総合機構、公益社団法人日
本臨床腫瘍学会、一般社団法人日本臨床内科医会、特定非営利活動法人日本肺癌学会
及び一般社団法人日本呼吸器学会の協力のもと作成した。
対象となる医薬品:アテゾリズマブ(遺伝子組換え)
対象となる効能又は効果:切除不能な胸腺癌
対象となる用法及び用量:効能共通
アテゾリズマブ(遺伝子組換え)の初回投与時は 60 分かけて点
滴静注し、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与
時間は30分間まで短縮できる。
切除不能な胸腺癌
カルボプラチン及びパクリタキセルとの併用において、通常、成
人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200 mgを3
週間間隔で点滴静注する。
製 造 販 売 業 者:中外製薬株式会社
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2.本剤の特徴、作用機序
アテゾリズマブ(遺伝子組換え)(( 以下、「本剤」という。)は、米国のGenentech, Inc.
により創製されたprogrammed cell death ligand 1(以下、「PD-L1」という。)に対する免
疫グロブリンG1(IgG1)サブクラスのヒト化モノクローナル抗体である。
CD274(PD-L1)は、生体内において抗原提示細胞等に発現しており、活性化したリ
ンパ球(T細胞、B細胞及びナチュラルキラーT細胞)等に発現するCD279((以下、「PD-
1」という。)及び CD80(B7-1)と結合し、免疫応答を負に制御すると考えられている
(Immunity 2007; 27: 111-22、Int Immunol 2007; 19: 813-24)。また、PD-L1は、種々の腫
瘍細胞にも発現していること(Cancer Immunol Immunother 2007; 56: 739-45)が報告され
ており、PD-L1とPD-1を介した経路は、腫瘍細胞が抗原特異的なT細胞からの攻撃等
を回避する機序の一つとして考えられている。
本剤は、PD-L1の細胞外領域に結合し、PD-L1とPD-1との結合を阻害すること等に
より、がん抗原特異的なT細胞の細胞傷害活性を増強し、腫瘍の増殖を抑制すると考え
られている。
これらの知見から、本剤は悪性腫瘍に対する新たな治療薬になり得るものと期待され、
胸腺癌患者を対象とした臨床試験を実施し、有効性、安全性及び忍容性が確認された。
本剤の作用機序に基づく過度の免疫反応による副作用等があらわれ、重篤又は死亡に
至る可能性がある。本剤の投与中及び投与後には、患者の観察を十分に行い、異常が認
められた場合には、発現した事象に応じた専門的な知識と経験を持つ医師と連携して適
切な鑑別診断を行い、過度の免疫反応による副作用が疑われる場合には、副腎皮質ホル
モン剤の投与等の適切な処置を行う必要がある。
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3.臨床成績
切除不能な胸腺癌の承認時に評価を行った主な臨床試験の成績を示す。
【有効性】
国内第Ⅱ相臨床試験(Marble試験)
化学療法歴のない切除不能な胸腺癌患者*148例を対象に、本剤1,200 mg、カルボプラ
チン及びパクリタキセルの併用投与の有効性及び安全性を検討する第Ⅱ相試験を実施
した*2。
本試験に登録された 48 例全例を有効性の解析対象とした。主要評価項目である
RECIST ver.1.1に基づく画像中央判定による奏効率の結果(( 2024年7月6日データカッ
トオフ)は表1のとおりであり、奏効率の95%信頼区間の下限は、事前に設定した閾値
奏効率(30%*3)を上回った(表1)。
*1:( ①根治的手術・放射線療法が不能な正岡分類Ⅲ、Ⅳa又はⅣb期と診断された胸腺癌患者、及び②
根治的手術・放射線療法後の再発の胸腺癌患者が対象とした。
*2:本剤1,200 mg、カルボプラチンAUC 6 mg・min/mL相当量及びパクリタキセル200 mg/m2を3週
間間隔(以下、「Q3W」という。)で 4~6 回投与した後(投与回数は担当医師の判断により決定
された)、本剤1,200 mgをQ3Wで投与した。
*3:化学療法歴のない切除不能な胸腺癌患者を対象とした臨床試験/臨床研究における CBDCA/PTX
投与及び CBDCA とアムルビシンとの併用投与の奏効率が 21.7~35.9%であったと報告されてい
ること(( J Clin Oncol 2011; 29: 2060-5、Ann Oncol 2015; 26: 363-8等)を参考に、閾値奏効率を30%
とした。
表1 最良総合効果及び奏効率
(Marble試験、有効性解析対象、RECIST ver1.1、画像中央判定、2024年7月6日データカットオフ)
例数(%)
最良総合効果
48例
CR 0
PR 27(56.3)
SD 20(41.7)
PD 1(2.1)
奏効(CR+PR) 27
(奏効率[95%CI*](%)) (56.3[41.2, 70.5])
CR:完全奏効、PR:部分奏効、SD:安定、PD:疾患進行、CI:信頼区間
*:Clopper-Pearson法
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【安全性】
国内第Ⅱ相臨床試験(Marble試験)
有害事象は48/48例(100%)、治験薬(( 本剤、カルボプラチン又はパクリタキセル)と
の因果関係が否定できない有害事象は48/48例(100%)に認められた。発現率が5%以上
の治験薬との因果関係が否定できない有害事象は表2のとおりであった。
表2 発現率が5%以上の治験薬との因果関係が否定できない有害事象
(Marble試験)(安全性解析対象集団)
器官別大分類(SOC: System Organ Class) 本剤投与例(48例)
基本語(PT: Preferred Term) 全Grade Grade 3-4 Grade 5
(MedDRA ver. 27.0) 例数(%) 例数(%) 例数(%)
治験薬との因果関係が否定できない全有害事象 48 (100%) 36 (75.0%) 0
神経系障害 42 (87.5%) 2 (4.2%) 0
末梢性感覚ニューロパチー 42 (87.5%) 2 (4.2%) 0
味覚障害 4 (8.3%) 0 0
皮膚および皮下組織障害 42 (87.5%) 10 (20.8%) 0
脱毛症 40 (83.3%) 0 0
斑状丘疹状皮疹 19 (39.6%) 6 (12.5%) 0
多形紅斑 5 (10.4%) 1 (2.1%) 0
ざ瘡様皮膚炎 3 (6.3%) 2 (4.2%) 0
手掌・足底発赤知覚不全症候群 3 (6.3%) 0 0
発疹 3 (6.3%) 0 0
胃腸障害 41 (85.4%) 2 (4.2%) 0
便秘 26 (54.2%) 1 (2.1%) 0
悪心 20 (41.7%) 0 0
口内炎 13 (27.1%) 0 0
下痢 8 (16.7%) 0 0
嘔吐 4 (8.3%) 0 0
血液およびリンパ系障害 39 (81.3%) 19 (39.6%) 0
貧血 26 (54.2%) 1 (2.1%) 0
好中球減少症 19 (39.6%) 13 (27.1%) 0
発熱性好中球減少症 11 (22.9%) 11 (22.9%) 0
血小板減少症 3 (6.3%) 0 0
白血球減少症 3 (6.3%) 2 (4.2%) 0
臨床検査 38 (79.2%) 28 (58.3%) 0
白血球数減少 22 (45.8%) 14 (29.2%) 0
好中球数減少 18 (37.5%) 14 (29.2%) 0
アラニンアミノトランスフェラーゼ増加 13 (27.1%) 2 (4.2%) 0
血小板数減少 12 (25.0%) 2 (4.2%) 0
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加 11 (22.9%) 0 0
リンパ球数減少 8 (16.7%) 5 (10.4%) 0
γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加 6 (12.5%) 1 (2.1%) 0
血中クレアチニン増加 5 (10.4%) 0 0
血中クレアチンホスホキナーゼ増加 4 (8.3%) 2 (4.2%) 0
アミラーゼ増加 3 (6.3%) 2 (4.2%) 0
血中アルカリホスファターゼ増加 3 (6.3%) 0 0
血中ビリルビン増加 3 (6.3%) 0 0
一般・全身障害および投与部位の状態 30 (62.5%) 1 (2.1%) 0
倦怠感 15 (31.3%) 0 0
発熱 10 (20.8%) 0 0
疲労 6 (12.5%) 1 (2.1%) 0
5
器官別大分類(SOC: System Organ Class) 本剤投与例(48例)
基本語(PT: Preferred Term) 全Grade Grade 3-4 Grade 5
(MedDRA ver. 27.0) 例数(%) 例数(%) 例数(%)
末梢性浮腫 6 (12.5%) 0 0
代謝および栄養障害 25 (52.1%) 4 (8.3%) 0
食欲減退 18 (37.5%) 3 (6.3%) 0
低アルブミン血症 5 (10.4%) 0 0
低ナトリウム血症 5 (10.4%) 0 0
低カリウム血症 4 (8.3%) 0 0
筋骨格系および結合組織障害 17 (35.4%) 1 (2.1%) 0
関節痛 13 (27.1%) 0 0
筋肉痛 7 (14.6%) 0 0
呼吸器、胸郭および縦隔障害 16 (33.3%) 0 0
しゃっくり 9 (18.8%) 0 0
肺臓炎 5 (10.4%) 0 0
内分泌障害 7 (14.6%) 1 (2.1%) 0
甲状腺機能低下症 4 (8.3%) 0 0
傷害、中毒および処置合併症 4 (8.3%) 1 (2.1%) 0
注入に伴う反応 4 (8.3%) 1 (2.1%) 0
腎および尿路障害 4 (8.3%) 1 (2.1%) 0
蛋白尿 3 (6.3%) 0 0
なお、本剤投与例において間質性肺疾患5例(10.4%)、肝機能障害・肝炎・硬化性胆
管炎18例(37.5%)、大腸炎・重度の下痢8例(16.7%)、膵炎3例(6.3%)、内分泌障害
(甲状腺機能障害4例(8.3%)、副腎機能障害2例(4.2%))、神経障害(ギラン・バレ
ー症候群を含む)42 例(87.5%)、重度の皮膚障害 8 例(16.7%)、腎機能障害(尿細管
間質性腎炎等)1 例(2.1%)、筋炎・横紋筋融解症 2 例(4.2%)、Infusion reaction 5 例
(10.4%)、好中球減少・( 発熱性好中球減少症32例(66.7%)が認められた。また、1型
糖尿病、内分泌障害(下垂体機能障害)、脳炎・髄膜炎・脊髄炎、重症筋無力症、心筋
炎、血球貪食症候群、免疫性血小板減少症、溶血性貧血、心膜炎・心嚢液貯留・心タン
ポナーデ及び感染症は認められなかった。本副作用発現状況は関連事象(臨床検査値異
常を含む)を含む集計結果を示す。
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4.施設について
本剤の投与が適切な患者を診断・特定し、本剤の投与により重篤な副作用を発現した
際に対応することが必要なため、以下の①~③のすべてを満たす施設において使用する
べきである。
① 施設について
①-1 下記の(1)~(5)のいずれかに該当する施設であること。
(1)厚生労働大臣が指定するがん診療連携拠点病院等(都道府県がん診療連携拠点病
院、地域がん診療連携拠点病院、地域がん診療病院など)
(2)特定機能病院
(3)都道府県知事が指定するがん診療連携病院(がん診療連携指定病院、がん診療連
携協力病院、がん診療連携推進病院など)
(4)外来化学療法室を設置し、外来腫瘍化学療法診療料1、外来腫瘍化学療法診療料2
又は外来腫瘍化学療法診療料3の施設基準に係る届出を行っている施設
(5)抗悪性腫瘍剤処方管理加算の施設基準に係る届出を行っている施設
①-2 胸腺癌の化学療法及び副作用発現時の対応に十分な知識と経験を持つ医師(下表
のいずれかに該当する医師)が、当該診療科の本剤に関する治療の責任者として配置さ
れていること。
表
・ 医師免許取得後 2 年の初期研修を修了した後に 5年以上のがん治療の臨床研修
を行っていること。うち、2年以上は、がん薬物療法を主とした臨床腫瘍学の研
修を行っていること。
・ 医師免許取得後 2 年の初期研修を修了した後に 4年以上の臨床経験を有してい
ること。うち、3年以上は、胸部悪性腫瘍のがん薬物療法を含む呼吸器病学の臨
床研修を行っていること。
・ 医師免許取得後 2 年の初期研修を修了した後に、胸部悪性腫瘍のがん薬物療法
を含む5年以上の呼吸器外科学の修練を行っていること。
② 院内の医薬品情報管理の体制について
医薬品情報管理に従事する専任者が配置され、製薬企業からの情報窓口、有効性・安
全性等薬学的情報の管理及び医師等に対する情報提供、有害事象が発生した場合の報告
業務、等が速やかに行われる体制が整っていること。
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③ 副作用への対応について
③-1 施設体制に関する要件
間質性肺疾患等の重篤な副作用が発生した際に、24 時間診療体制の下、当該施設又
は連携施設において、発現した副作用に応じて入院管理及びCT等の副作用の鑑別に必
要な検査の結果が当日中に得られ、直ちに対応可能な体制が整っていること。
③-2 医療従事者による有害事象対応に関する要件
がん診療に携わる専門的な知識及び技能を有する医療従事者が副作用モニタリング
を含めた苦痛のスクリーニングを行い主治医と情報を共有できるチーム医療体制が整
備されていること。なお、整備体制について、がん患者とその家族に十分に周知されて
いること。
③-3 副作用の診断や対応に関して
副作用(間質性肺疾患、肝機能障害・肝炎・硬化性胆管炎、大腸炎・重度の下痢、膵
炎、1型糖尿病、内分泌障害(甲状腺機能障害、副腎機能障害、下垂体機能障害)、脳炎・
髄膜炎・脊髄炎、神経障害(ギラン・バレー症候群を含む)、重症筋無力症、重度の皮
膚障害、腎機能障害(尿細管間質性腎炎等)、筋炎・横紋筋融解症、心筋炎、血球貪食
症候群、免疫性血小板減少症、Infusion reaction、溶血性貧血、心膜炎・心嚢液貯留・心
タンポナーデ、化学療法併用時の血液毒性(好中球減少、発熱性好中球減少症)、化学
療法併用時の感染症等)に対して、当該施設又は近隣医療機関の専門性を有する医師と
連携し(副作用の診断や対応に関して指導及び支援を受けられる条件にあること)、直
ちに適切な処置ができる体制が整っていること。
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5.投与対象となる患者
【有効性に関する事項】
① 切除不能な胸腺癌患者において、本剤、カルボプラチン及びパクリタキセルの併用
投与の有効性が示されている。
② 下記に該当する患者に対する本剤の投与及び使用方法については、本剤の有効性が
確立されておらず、本剤の投与対象とならない。
術前補助療法
【安全性に関する事項】
① 下記に該当する患者については本剤の投与が禁忌とされていることから、投与を行
わないこと。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
② 治療前の評価において下記に該当する患者については、本剤の投与は推奨されない
が、他の治療選択肢がない場合に限り、慎重に本剤を使用することを考慮できる。
間質性肺疾患の合併又はその既往のある患者
胸部画像検査で間質影を認める患者及び活動性の放射線肺臓炎や感染性肺炎
等の肺に炎症性変化がみられる患者
自己免疫疾患のある患者又は慢性的若しくは再発性の自己免疫疾患の既往歴
のある患者
ECOG Performance Status 3-4(注1)の患者
(注1)ECOGのPerformance Status (PS)
Score
0 全く問題なく活動できる。発病前と同じ日常生活が制限なく行える。
1 肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる。
例:軽い家事、事務作業
2 歩行可能で自分の身の回りのことはすべて可能だが作業はできない。日中の50%以上はベッド外で過ごす。
3 限られた自分の身の回りのことしかできない。日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす。
4 全く動けない。自分の身の回りのことは全くできない。完全にベッドか椅子で過ごす。
9
6.投与に際して留意すべき事項
① 添付文書等に加え、製造販売業者が提供する資料等に基づき本剤の特性及び適正使
用のために必要な情報を十分に理解してから使用すること。
② 治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得
てから投与すること。
③ 主な副作用のマネジメントについて
間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、臨床症
状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分
に行うこと。また、必要に応じて胸部 CT、血清マーカー等の検査を実施する
こと。
本剤の投与は重度の infusion reaction に備えて緊急時に十分な対応のできる準
備を行った上で開始し、本剤投与中及び本剤投与終了後はバイタルサインを測
定する等、患者の状態を十分に観察すること。なお、infusion reactionを発現し
た場合には、全ての徴候及び症状が完全に回復するまで患者を十分観察するこ
と。
肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎があらわれることがあるので、本剤の投与開
始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査(AST、ALT、γ-GTP、Al-P、ビリ
ルビン等の測定)を実施すること。
甲状腺機能障害、副腎機能障害及び下垂体機能障害があらわれることがあるの
で、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に内分泌機能検査(TSH、遊離
T3、遊離T4、ACTH、血中コルチゾール等の測定)を実施すること。
本剤の投与により、過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態
があらわれることがある。異常が認められた場合には、発現した事象に応じた
専門的な知識と経験を持つ医師と連携して適切な鑑別診断を行い、過度の免疫
反応による副作用が疑われる場合には、本剤の休薬又は中止、及び副腎皮質ホ
ルモン剤の投与等を考慮すること。なお、副腎皮質ホルモンの投与により副作
用の改善が認められない場合には、副腎皮質ホルモン以外の免疫抑制剤の追加
も考慮する。
投与終了後、数週間から数カ月経過してから副作用が発現することがあるため、
本剤の投与終了後にも副作用の発現に十分に注意する。
1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス
に至ることがあるので、口渇、悪心、嘔吐等の症状の発現や血糖値の上昇に十
分注意すること。1型糖尿病が疑われた場合には投与を中止し、インスリン製
剤の投与等の適切な処置を行うこと。
④ Marble 試験では、投与開始から 24 週までは 6 週間間隔、25 週以降 52 週までは 9
週間間隔、それ以降は 12 週間間隔で有効性の評価を行っていたことを参考に、本
剤投与中は定期的に画像検査で効果の確認を行うこと。
10
この資料について
出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)
当サイトが保存しているのは、PDFから取り出した文字だけです。 これは言葉で探せるようにするためのもので、 厚生労働省が公表した資料そのものではありません。 図表・画像・レイアウトは失われています。
正確な内容は、必ず厚生労働省のPDFをご確認ください。