この資料の本物(PDF)は厚生労働省にあります。
図や表を含め、正しい形で読めるのはこちらです。
取り出した文字を見る(25,745字)
⚠️ これはPDFから文字だけを取り出したものです。 表や図の形は失われ、行が入り組んで読みにくくなっています。 探すためのものとお考えください。 内容を確かめるときは、上のPDFをご覧ください。
中医協 総-11 参考2
8 . 4 . 8
再生医療等製品3品目の条件及び期限付き承認について
厚生労働省 医薬局 医療機器審査管理課
1
リハートの承認審査について
2
品目概要
新規/一変 新規
一般的名称 ヒト(同種)iPS細胞由来心筋細胞シート
販売名 リハート
申請者 クオリプス株式会社
申請日 令和7年4月4日
申請区分 (1の1)新再生医療等製品
条件期限付 該当
期限 7年
効能、効果又は 薬物治療や侵襲的治療を含む標準治療で効果不十分な虚血性心筋症による重症心不全の治
性能 療
海外承認・開発
2025年11月時点において、いずれの国及び地域においても承認・販売されていない。
状況
備考 希少疾病用再生医療等製品((R7再)第37号)
3
本品の概要:製造方法・使用方法
◆ 本品は健常ドナー由来のヒトiPS細胞を心筋(様)細胞に分化誘導し、シート状に形成したもの
◆ 製造工程では、未分化細胞を除去し、腫瘍化リスクを低減するとともに、品質管理試験を実施
◆ 全身麻酔下の開胸手術により移植され、術後は90日間免疫抑制剤の内服を行う
(1)製造方法 (2)本品の移植方法
出展:大阪大学医学部附属病院
iPS細胞(人工多能性幹細胞)の各種の細胞に分化する
能力に基づき、心筋細胞に分化誘導が可能。
一方で、他家(患者以外の人)の細胞が由来となっている
ため、免疫抑制剤の投与が必要。
4
本品の作用機序について
• 本品は移植後、心筋として収縮するわけではなく、本品から分泌される神経栄養因子やサイトカイン等
が虚血部位へ血管誘導等を行うことで、微小循環の改善により心不全患者の臨床症状が改善する
ことが想定される。
• 具体的には、本品から分泌されるサイトカインとして、非臨床試験により複数のサイトカインが同定され
ている。これらは、いずれも血管新生等を促す因子として知られており、虚血部位への血管誘導等に
寄与していると考えられる。
• 重症虚血性心筋症では、梗塞領域と正常領域の境界に「冬眠心筋※ 」と呼ばれる機能を停止した
心筋領域がある拡大するが、本品移植による血管新生を契機に冬眠心筋が改善することにより、心
筋の状態心臓ポンプ機能が改善し、心機能と運動耐容能の改善・維持が期待すると想定される。
• 動物試験において、本品は移植後3ヶ月程度で消失することが判明しているが、一方で移植2週後か
ら心機能の改善が認められたことから、冬眠心筋の正常な復活に寄与していると想定される。
※冬眠心筋は臨床的観察から生じた概念で、いくつかの診断法が挙げられているが、現在のところ簡便かつ正確な診断法は
確立されていない。
5
臨床データパッケージ
6
臨床試験の概要
目的 本品の有効性及び安全性の検討
試験デザイン 非盲検、非対照、多施設共同
対象患者 慢性虚血性心筋症による重症心不全患者(移植症例数:8例、有効性解析対象:8例)
移植後26週時点の心エコー図検査によるLVEFが移植前と比較して改善していると評価された患者
主要評価項目
数
有効性:LVEF(心エコー図検査及びCT検査による)、LVESVI及びLVEDVI(心エコー図検査
及びCT検査)、CTR、NYHA心機能分類、SAS、6MWD、Peak VO 、申請者が独
2
副次評価項目 自に設定した「Responder(LVEF又はNYHAの改善、あるいは効果安全性評価委員
会が判断することで Responderと判定)」の患者数、等
安全性:有害事象等
• 臨床試験においては、心不全患者の長期死亡率の予後因子として広く知られているLVEFを主要評価項目に設定
した。一方で、虚血性心筋症に対するCABGの臨床試験において、患者の生存率とLVEFに相関性が認められな
かった報告*があること、LVEFのみで心不全の病態を評価することは困難であり、本品の作用機序として心機能に係
る複数の指標が改善することにより総合的に心不全の臨床症状や運動耐容能の改善に繋がると考えられることから、
LVESVIなどの構造的指標や、NYHA心機能分類、SASといった患者の臨床症状を評価するスコア、Peak VO や
2
6分間歩行距離といった運動耐容能を示す指標等を副次評価項目として測定し、副次評価項目の結果等も含め
て有効性を検討する方針とした。
• 副次評価項目を含めた評価を行う点については、試験計画策定前のPMDA相談において合意された上で、試験計
画が策定された。
*N Engl J Med 2019; 381: 739-48
7
臨床試験の対象患者
対象:薬物療法や侵襲療法を含む標準治療で効果不十分な虚血性心筋症による重症心不全
で心臓移植又は補助人工心臓が必要な末期状態に至る前の患者
組入れ基準:以下の全てを満たす患者
• 慢性虚血性心疾患患者
• NYHA心機能分類がⅢ~Ⅳ度
Ⅲ度:身体活動に高度の制限、軽い日常生活の身体活動でも疲れ、動悸、呼吸困難狭心症が起こる。
Ⅳ度:身体活動を制限して安静にしていても心不全症状や狭心症症状が起こり、少しの身体活動によって も訴えが
増強する。
• ジギタリス、利尿薬、ACE阻害薬、ARB、β遮断薬、抗アルドステロン薬、経口強心薬等の
最大限の薬物療法を行っているにもかかわらず心不全状態の患者
• 標準的な治療法(冠動脈バイパス手術、僧帽弁形成、カテーテル治療等)を施して3ヶ月
以上経過しているにも関わらず心不全の悪化が危惧される患者
• 安静時のLVEF(左室駆出率)が35%以下の患者
8
有効性評価について
臨床試験の結果(概要)
非公表
-:データなく評価不能
〇:改善(LVEF:+5%以上、LVESVI:-10%以下、LVEDVI:-10mL/m2 以下、NYHA:Ⅰ度以上改善、SAS:+1METs
以上、6MWD:+45 m 以上、PeakVO2:+10%以上)
△:維持(〇と×以外)
×:悪化(LVEF:-5%未満、LVESVI:+10%以上、LVEDVI:+10mL/m2 以上、NYHA:Ⅰ度以上悪化、SAS:-1METs
以下、6MWD:-45 m 以下、PeakVO2:-10%以下)
心エコー図検査とCT検査によるLVEFのズレについては、心エコー図検査の画質が悪かったことが想定される。文献※でも、心エコー図検査と比較してCT検査の方
がLVEF等の左室機能評価に際し正確であることが報告されている。一方で、重症患者には造影剤を用いたCT検査は実施困難であることも想定し、主要評価
項目はエコーによることとし、心臓CTは可能な患者に対して副次評価項目として実施することとした。
※J Am Coll Cardiol. 2012; 59: 1897-907、European heart journal-Cardiovascular Imaging. 2015; 16: 848-52
9
少数例での臨床試験成績をもって有効性の推定ができるとした理由
〇主要評価項目のLVEFについては8例中2例の改善であったが、計画時より有効性評価に際して主要
評価項目と同様に評価することとしていた副次評価項目の各指標について、症例毎に詳細は異なるも
のの、いずれかの指標で改善又は維持が認められた。特に心臓リモデリングを示す指標であるLVESVI
及びLVEDVIにおいて維持改善が認められており、本品の作用機序として「心機能に係る複数の指標
が改善することにより総合的に心不全の臨床症状や運動耐容能の改善に繋がる」とするコンセプトを支
持する結果が得られた。
〇 NYHA心機能分類やPeak VO の改善により、身体活動の著しい制限から、やや制限への改善が複
2
数認められた。
〇重症虚血性心筋症では、梗塞により壊死した心筋が再生することはなく不可逆的に病態が進行するが、
特に臨床的有効性を示す評価項目として、運動耐容能を示す指標として広く用いられ、予後予測に
重要であるとされているPeak VO について、臨床的に意義のある変化と考えられている10%以上の増
2
加が移植後52週時点で4例に認められており、自然経過やプラセボ効果では説明できない程度の改
善が複数例で認められており、有効性を支持する結果である。
〇更に、データカットオフ時点で、全員が生存しており、特に移植時期の早かったコホートAでは移植後
1,092~1,120日の経過が確認された。
以上より、「自然経過では生じ得ない改善」 「臨床的に意義のある効果」 「複数例での再現」 「生
存期間の延長」等を勘案し、8例であっても有効性を推定できる一定の基準を満たしていると判断した。
10
有効性評価について
• 条件及び期限付き承認制度の適用に係る予見性を高めるために、ガイダンス※において、「効能、効果又
は性能を有すると推定されるもの」と判断する際の例の一つとして、 「進行性かつ不可逆性の疾患であり、
一定以上病態が進行すると既存薬の投与による有効性が期待しづらくなる疾患において、当該製品の投
与群の一部において、当該疾患に対して一定程度の臨床的意義のある情報が得られていること」を挙げて
いる。
※ 再生医療等製品に係る条件及び期限付承認並びにその後の有効性評価計画策定に関するガイダンス
• 本品の適用となる重症虚血性心筋症では、一度壊死した心筋が自然に回復することはなく、心機能に関
連する各指標が自然に改善することは期待できないが、本品移植後の患者において、各指標について改
善または維持が認められたことから、本事例に該当すると判断した。
(参考)ガイダンスにおける「効能、効果又は性能を有すると推定されるもの」と判断する際の例
• 自然経過による改善が認められず、リハビリテーションなどのバイアスを排除した上でもなお、自然歴(文献やRWD等のデータを含む)と
比較するなどして、当該製品の投与群の一部に、当該疾患に対して一定程度の臨床的意義のある情報が得られていること。
• 病状の進行が速く、また致死性の高い疾患を対象としており、生存期間の延長が認められることは稀であるのにも関わらず、投与群におい
て一定程度の臨床的意義のある生存期間の延長が認められること。
• 確立した有効性評価の指標と相関が期待されるバイオマーカーなどの他の指標で、一定程度の臨床的意義のある情報が得られているこ
と。
• 外科的手術を伴う再生医療等製品において、手法確立までの試行錯誤や十分な検討が必要であり、かつ一定程度の臨床的意義の
ある情報が得られていること。
• 進行性かつ不可逆性の疾患であり、一定以上病態が進行すると既存薬の投与による有効性が期待しづらくなる疾患において、当該製
品の投与群の一部において、当該疾患に対して一定程度の臨床的意義のある情報が得られていること。
11
製造販売後の調査について
• 使用成績調査では、臨床試験と同様の患者を対象に、臨床試験でも良好な結果が得られ、予後予測
に重要な指標であるPeak VO について臨床的意義があるとされる10%の改善を評価するとともに、患者
2
の運動意欲の影響を受けにくい、より客観的な指標とされるLVESVIも評価することで、本試験の再現性
を確認することにした。
• なお、探索的試験(今回は承認前)と検証的試験(今回は製造販売後)で主要評価項目が異なる
例として閉塞性肥大型心筋症の治療薬であるマバカムテンでは、探索的試験の主要評価項目は「12週
の運動負荷後のLVOT 最大圧較差のベースラインからの変化量」、検証的試験では「PeakVO の1.5
2
mL/kg/min以上の増加、かつNYHA心機能分類のⅠ度以上の改善」とした例がある。なお、抗悪性腫
瘍薬の審査においても、探索的試験ではがんの縮小に係る奏効割合を主要評価項目とし、検証的試験
ではPFS(無増悪生存期間)を主要評価項目する例がある。
12
安全性評価について①
本品は、他家由来のiPS細胞由来であり、 ① iPS細胞の高い増殖能と分化能による、移植細胞ががん化するリスク
② 他家細胞を移植することによる免疫拒絶が懸念された。
① がん化リスクについて:
• 製造過程の各段階で腫瘍化にかかるゲノム変異が起きていないこと、未分化細胞が混入していないことを確認
• このように製造された本品を用いたマウスの造腫瘍性試験※において、腫瘍形成が認められなかった。
※マウスに移植後26~52週後に全身の臓器を対象とした病理組織学的検査等を実施
• 臨床試験においても、悪性腫瘍に該当する有害事象は認められず、心エコー、MRI又はCTを用いた検査で移植片の
腫瘍化が認められてないことを確認した。
対応
• 製造工程において、未分化iPS細胞が理論上存在しない規格値を設定(出荷の要件)
⇒製造過程の各段階で、それぞれ未分化iPS細胞の混入を管理するための純度試験(未分化マーカー)による管理がなされている。設
定した規格値を満たす場合、最終製品における未分化iPS細胞は理論的に存在しないこととなる。
• 通常診療による定期的な心エコー検査に加え、MRI又はCTでの評価を植込み後26週、52週で実施し、異常が認
められた症例ではFDG-PET等の精密検査を実施する。
⇒本品は分化後の細胞を移植するため腫瘍化のリスクは低いと想定されることから、観察までの期間が長くなっている。
• 移植部位にがんが発生した場合の対応方法
腫瘍摘出術、化学療法、放射線治療等から患者の状態を踏まえて選択する旨を、企業からの情報提供資材や学
会の適正使用指針にて周知する。
⇒iPS細胞由来で生じうる腫瘍については、特異性は認められず一般的な腫瘍と同様の対応が可能と想定されるため、十分に臨床的知
識や経験を有する医師であれば対処は可能と考える。
13
安全性評価について②
② 他家細胞を移植することによる免疫拒絶について:
対応
〇 免疫抑制剤については、心移植で用いられている用法・用量と同様のレジメンとして、プレドニゾロン、タクロリムス、
ミコフェノール酸モフェチルの3剤を90日間服用することとしており、「用法及び用量」欄で免疫抑制剤それぞれ
の用法・用量等を規定した。
〇 免疫抑制剤が(副作用等で)飲めなくなった場合の対応方法
・副作用等により免疫抑制剤が途中で使用できなくなった場合、免疫抑制剤の中止がされるが、その場合であって
も心移植で用いられているレジメンと同様に徐々に用量を減らしていくこととしており、免疫拒絶反応による重篤
な副作用等のリスクを低減化する。
・これらの対応については、企業からの情報提供資材により情報提供を予定している。
これに加え、承認条件として、重症心不全の治療及び開胸手術に関する十分な知識及び経験を有する医師が、
本品の臨床試験及び有害事象等の知識を十分に習得した上で、重症心不全の治療に係る体制が整った医療機
関において、「効能、効果または性能(対象患者の選定)」と「用法及び用量又は使用方法」を遵守して本品を用
いることとした。
14
製造販売後の検討事項について(使用成績調査)
別途実施する前向き臨床研究における、標準治療が効果不十分な虚血性心筋症による重症心不全患者を外部対
目的
照として、使用実態下における本品の有効性を検証し、本品の安全性を評価する。
試験デザイン 非盲検非対照多施設共同
対象患者 本品が移植されたすべての患者
観察期間 本品が移植された日から条件及び期限付承認の期限内に改めて行う承認申請に対する処分が決定される日まで
目標症例数 75例
実施施設数 20施設
本品移植後52週時点のPeak VO が改善*かつLVESVI(CT検査又はMRI検査)が改善又は維持**した患
2
者の割合
主要評価項目
* Peak VO の改善…ベースラインから10%以上増加
2
**LVESVIの改善又は維持…ベースラインから減少、不変又は10%未満増加
有効性 心不全入院、生存率(心臓血管関連死、全死亡)、心肺運動負荷試験(Peak VO 、ベースラインからの変化
2
副次評価項目 量)、6分間歩行、NYHA心機能分類、心機能指標(LVEF、LVESVI、LVEDVI)等
条件期限付き承認期間中に目標症例数に達した後も、引き続き使用成績調査に組み入れ、安全性を解析する集団
に組み入れる。
15
製造販売後臨床試験のガイダンスに基づいた評価
条件及び期限付き承認制度適用後の本承認の確度向上に向けて、ガイダンス※において、条件及び
期限付承認後の承認条件評価計画の評価において留意すべき事項をまとめており、計画に際して当
該事項との合致性を確認し、PMDAと合意している。
※ヒト由来の間葉系幹細胞若しくは間葉系間質細胞を原料とするヒト細胞加工製品の
条件及び期限付承認並びにその後の有効性評価計画に関する評価指標
本品の製造販売後臨床試験におけるガイダンスへの合致性
(1)症例数:治験の成績に基づき統計学的な評価が可能な症例数を設定
(2)評価実施施設数:複数施設で実施
(3)評価パラメータの客観性:客観的なエンドポイントであるLVESVIを採用。
(4)症例の無作為化:単群試験が止むを得ないことを説明。外部対照を臨床研究で設置。
(5)評価の盲検化:評価者盲検が困難であることを説明
(6)対照群の設定と方向:同一期間に前向きに外部対照の情報を収集
(7)製造販売後使用成績調査等の選択の妥当性:外部対照をおいた評価を行うため、該当せず
16
製造販売後の検討事項について(使用成績調査)
• 本品の移植は開胸手術による侵襲的処置を伴うことから、無作為化比較試験の実施は倫理的に
困難であると判断した。そのため、前向き臨床研究により、標準治療で効果不十分な虚血性心筋
症による重症心不全患者の自然歴データを別途収集し、これを外部対照として、本品の有効性の
評価及び安全性の確認を行う評価計画とした。
※外部対照とは 例えば希少疾病用医薬品の開発等、患者数の観点からランダム化比較臨床試験の実施が困難な場合等に、被験治療に関する非
盲検単群臨床試験等を実施し、その結果を、当該治療を受けていないその試験の外部の集団の結果と比較することにより評価する方法における対
照群のこと
• 目標症例数については、本品の有効性について統計的に検証可能な例数として75例と設定した。
また、本品の適用対象として想定される患者はおよそ1000~3000例ほどと考えられており、7年の
期限内に75例のデータを収集することは可能と考える。
17
適正使用指針について
• 本品については適正使用指針を作成中であり、本品を使用する施設の要件や患者の基準について定
めることを予定している。
• 作成にあたっては心臓血管外科学会、循環器学会、胸部外科学会、心不全学会、及び再生医療学
会に協力をいただいている。
18
患者の同意について
添付文書の
1 警告において
患者が本品の有効性及び安全性を理解することが重要であるため、本品に関する臨床成績は限られ
ていること及びそれを踏まえた条件及び期限付き承認であることを含めた本品の正確な情報につい
て、文書を用いて患者または家族へ説明し、文書同意を取得した上で使用すること。
を規定
現在、製造販売業者とPMDAで同意説明文書等を調整中。
19
アムシェプリの承認審査について
20
品目概要
新規/一変 新規
一般的名称 ラグネプロセル
販売名 アムシェプリ
申請者 住友ファーマ株式会社
申請日 令和7年8月5日
申請区分 (1の1)新再生医療等製品
条件期限付 該当
期限 7年
効能、効果又は レボドパ含有製剤を含む既存の薬物療法で十分な効果が得られないパーキンソン病患者の運
性能 動症状の改善
海外承認・開発 2026年3月時点において、いずれの国及び地域においても承認・販売されていない。
状況 米国で本品を用いた医師主導治験を実施中であり、1例目は移植後7か月を経過している。
備考 再生医療等製品に係る先駆け審査指定制度の対象品目(先駆審査(28再)第2号)
希少疾病用再生医療等製品((R7再)第38号)
21
本品の概要:製造方法・使用方法
◆ 本品は健常ドナー由来のヒトiPS細胞を分化誘導し、ドパミン神経前駆細胞を含む細胞加工製品として製剤化
◆ 製造工程では、未分化細胞を除去し、腫瘍化リスクを低減するとともに、品質管理試験を実施
◆ 定位脳手術により移植され、術後は1年3か月免疫抑制剤の内服を行う
本品の有効期間 : 31時間
手術の都度製造
iPS細胞(人工多能性幹細胞)の各種の細胞に分化する
能力に基づき、ドパミン神経前駆細胞に分化誘導が可能。
一方で、他家(患者以外の人)の細胞が由来となっている
ため、免疫抑制剤の投与が必要。
22
本品の作用機序について
既存のドパミン薬物療法は長期経過により効果持続時間が短縮する。一方、本品は脳内へのドパミン神経細胞移植
による内因性のドパミン増加に加え、移植されたドパミン神経細胞によるL-DOPA(ドパミン薬物療法で投与)からド
パミンへの変換促進により、パーキンソン病による運動障害の進行を抑制する。
◼ 線条体に移植された本製品がドパミン神経細胞に分化、
ドパミンを産生・放出する能力を有することで、局所で適
量なドパミンを供給可能
(内因性ドパミン分泌の増加)
加えて、本製品から分化したドパミン神経細胞は
L-DOPAからドパミンを合成可能であり、既存薬の薬効
の改善も期待
(L-DOPA反応性の維持・改善)
本品の効果発現時期について、非臨床試験でドパミン神経細胞への分化誘
導後、速やかにドパミンの放出が確認されている。
23
既存療法との比較
既存の薬物療法は、L-DOPAの投与により、脳内に外因性のドパミンを増加させ、ドパミンによる運動機能の維持を
図るが、長期経過により効果持続時間が短縮し、病態コントロールが困難になる。
既存のデバイス補助療法(脳深部刺激療法、レボドパ持続皮下注療法等)は
〇 対症療法であり、病態の進行を抑制することはできない。
〇 埋植された神経刺激装置や皮下投与デバイスの管理が必要である。
〇 脳深部刺激療法については、認知機能への影響が指摘されている。
〇 レボドパ持続皮下注療法等については、胃瘻や注入部位に関する感染症等のトラブルが課題とされている。
本品は
〇 パーキンソン病の根本的な病態であるドパミン神経の減少と機能低下に対して、ドパミン神経細胞を補充し、内因
性のドパミン増加と薬物療法で投与されたL-DOPAからドパミンへの変換促進で運動障害の回復を図る。
〇 一回の移植で、デバイスのメンテナンスは不要であり、免疫抑制剤の服用は一定期間で終了できる可能性が高く、
患者、家族及び医療従事者の負担が小さい。
24
臨床データパッケージ(医師主導治験として実施)
試験名
相 対象患者 用法・用量の概略 観察期間 評価項目
移植症例数
(jRCT番号)
<本品>
【1例目】→安全性のみを確認
片側の被殻に2.4×106個移植後安全を確認して、
反対側に同量を移植。
IACT16049-01試 【2~3例目】→低用量群
験 両 側 の 被 殻 内 に 4.8×106 個 移 植 ( 片 側
(jRCT20902203 2.4×106個ずつ)
84) 【4~7例目】 →高用量群 本品移植後 安全性
Ⅰ/Ⅱ PD患者 7例
両側の被殻内に8.4×106~10.8×106個移植 24カ月間 有効性
※非盲検非対照、単 (片側4.2~5.4×106個ずつ)
施設 <タクロリムス>
本品移植日から52週間、経口投与する。0.03~
0.15 mg/kg(標準用量として0.06 mg/kg)
を1日2回投与で開始し、目標血中濃度はトラフ値
で5~10 ng/mLの範囲で調整する。その後12週
かけて漸減する。
偽手術の侵襲性による倫理的な問題、有効性評価時に治療薬を休薬して評価することによる患者負担の大きさ等
のため、対照群の設定は困難。
25
臨床試験の概要
目的 本品の安全性及び有効性の検討
試験デザイン 非盲検非対照、単施設
薬物治療のみでは症状のコントロールが困難になっているが、レボドパ製剤に対する反応性が完全には失われ
対象患者
ていないPD患者(移植症例数:7例、有効性解析対象:6例)
有効性:オフ時*のMDS-UPDRS Part Ⅲ合計スコア、オン時のMDS-UPDRS Part Ⅲ合計スコア
MDS-UPDRS Part Ⅰ合計スコア及びMDS-UPDRS Part Ⅱ合計スコア、
H&Y重症度、Bradykinesia subscale、1日平均オン時間、オフ時間
評価項目
[18F]FDOPAの被殻への集積 等
安全性:移植片の大きさ、有害事象の発現頻度と程度及び移植後24カ月における脳内の移植片増大
(3 cm3を超える) の有無(MRI)等
*オフ時は、ドパミン薬物療法の効果が乏しい時間帯(長期投与により効果持続時間が短縮する)
• 本試験計画については、PMDA相談において事前に合意された上で、試験計画が実施された。
<画像評価>
• MRIによる移植片サイズの評価と、移植部位への[18F]FDOPA集積(Ki値)の定量解析等により、本品の生着
およびドパミン神経細胞への分化・機能発現を確認
※[18F]FDOPA PETはドパミン生成能力の測定に用いられる。
<有効性の評価項目>
• ドパミン細胞移植により期待される運動機能向上を評価するため、主として運動機能の指標であるMDS-UPDRS
Part Ⅲ合計スコアを評価。
• オフ時での運動機能を評価する効果を評価する主な理由:内因性ドパミンの作用(本品移植の効果)を正しく把
握するため、外因性ドパミン(服薬による影響)を排除する必要があるため。
26
臨床試験の対象患者
対象:薬物治療のみでは症状のコントロールが困難になっているが、レボドパ製剤に対する反応性が完全
には失われていないパーキンソン病患者
組み入れ基準:以下の全てを満たす患者
MDS PDの臨床診断基準 に準じて、PD(臨床的確定例又は臨床
(Mov Disord 2015; 30: 1591-601)
的ほぼ確実例)と診断されている
既存の薬物治療では症状のコントロールが十分に得られていない
同意取得時の年齢が50歳以上70歳未満である
パーキンソン病の罹病期間が5年以上である
オンとオフの状態を有する(MDS-UPDRS Part Ⅲ及び症状日誌の評価より確認する)
オフ時のH&Y重症度分類が3度以上である
オン時のH&Y重症度分類が3度以下である
抗パーキンソン病薬休薬時のL-dopa反応性が30%以上である
DATスキャンにおいて、基底核領域でPDに特徴的な低下パターンを認める
登録前7日以内の臨床検査にて、以下の臓器機能を有する
好中球:2,000/μL以上・血小板:5.0×104/μL以上・AST、ALT:施設基準上限値の3.0倍以下
総ビリルビン:施設基準上限値の1.5倍以下・eGFR≧60 mL/min/1.73 m2
27
治験参加者の背景
対象:薬物治療のみでは症状のコントロールが困難になっているが、レボドパ製剤に対する反応性が完全には失
われていない患者
パーキンソン病の既存療法には、レボドパを中心としたドパミン薬物療法があるが、発症5年程度を経過すると
薬剤の効果持続時間が短縮し、薬物濃度の変動とともに症状が変動する運動合併症が生じる。薬物療法
で運動合併症がコントロールできなくなった場合には、デバイス補助療法(脳深部刺激療法、レボドパ持続皮
下注療法等)の導入が検討される。
28
結果① 画像評価([18F]FDOPA PET及び生着)の結果
(1)[18F]FDOPAの被殻への集積 ドパミンの生成能力を測定
・ 有効性解析対象集団6例において、本品の移植部位である被殻に[18F] FDOPAの集積が確認された。
移植後24カ月において、被殻でのKi値は6例中5例でベースラインから増加、また、被殻/尾状核比は
6例全例でベースラインから増加し、脳内でのドパミンの生成増加が確認された。
*1:ベースラインは二次登録時とされた
(2)本品の生着 *2:被殻と尾状核(左右平均)のKi値の比
・生着の判定は、移植後12カ月及び24カ月時点で行われた。客観性を担保するため、MRI画像及び PET画像を
用いて、被殻での生着の有無を脳神経内科医及び放射線科医による合議の上で判定された。
・有効性解析対象集団6例全例で、移植後12カ月及び24カ月のいずれの時点でも被殻に生着ありと判定された。
29
結果② オフ時の運動症状の評価について
重 合計スコア 状態のイメージ
症 の目安
度
軽 32点以下 運動症状はあるが、日常生活への影響は
度 限定的
中 33~58点 動作の遅れや振戦が目立ち、介助が必要
等 な場面がでる。
度
重 59点以上 自力での移動や動作が困難で、強い介助
度 を要する。
※MDS-UPDRS Part III:運動症状(固縮・振戦・動作緩慢・姿
勢・歩行など)評価者による診察と運動課題で客観的に評価。
オン時は、ドパミン薬物療法がよく効いている時間帯
オフ時は、ドパミン薬物療法の効果が乏しい時間帯(長期経過により効果持続時間が短縮する)
オフ時での効果を評価する主な理由:
内因性ドパミンの作用(本品移植の効果)を正しく把握するため、外因性ドパミン(服薬による影響)を排除す
る必要があるため。
※あくまで薬効評価のためであり、実臨床では服薬が継続されるため、L-DOPAからドパミンへの変換促進により、効果はより高くな
ると想定。
文献においても移植細胞が産生・分泌する内因性のドパミンによる効果の評価指標としては、パーキンソン病治
療薬を投与していない状態での運動機能評価であるオフ時のMDS-UPDRS partⅢが最適とされている。
(Nat Med 2019; 25: 1045-53)
30
(参考)他の評価指標について①
MDS-UPDRS partⅠ合計スコア及びMDS-UPDRS partⅡ合計スコア
本試験では、本品移植後の内因性のドパミン増加による運動機能の評価が主目的であった。
運動機能以外の評価項目であるMDS-UPDRS PartⅠ(精神・行動・気分)や日常生活動作(MDS-UPDRS
Part Ⅱ)については、患者本人の主観的な評価であり、試験中服薬が制限された影響を受けたことも踏まえ、あくまで
副次的な評価を行った。
※MDS-UPDRSについて、以下の評価を実施。
Part I・Part II・Part III(オフ時)合計得点の和、Part I・Part II・Part III(オン時)合計得点の和、
Part II・Part III(オフ時)合計得点の和、Part II・Part III(オン時)合計得点の和
このため、製造販売後にパーキンソン病治療薬の用法・用量及び薬剤の種類(投薬レジメン)の制限がない状況におけ
る評価を行うことが必要と判断した。
31
(参考)他の評価結果について②
これらの指標は、主要評価項目と同様の傾向が認められた。
32
少数例での臨床試験成績をもって有効性の推定ができるとした理由
○ IACT16049-01試験は単施設・非盲検・非対照・少数例の探索的試験であり、統計学的検証を目
的としていなかったため、事前に有効性の閾値は設定していなかったものの、6例中4例でオフ時
MDS-UPDRS Part III の改善が認められ、特に 3例(PD02:-11、PD04:-32、PD08:-17)
はプラセボ最大改善幅(-8.2)を大きく上回る改善を示したこと。
これらの改善は、自然経過やプラセボ効果では説明できない程度の改善が複数例で再現されている点
で有効性を支持するものである。
○ また、PPMI自然歴データでは、今回の試験の組入れ患者と同様の背景を持つ患者の 24カ月オフ時
MDS-UPDRS Part III が平均+5.2点悪化しており、本試験の持続的な改善は自然経過では説明困
難であること。
〇 H&Y重症度分類の改善において、指定難病の指定要件(H&Y重症度分類3以上)から改善した例もあること。
○ さらに、[18F]FDOPA-PET において 被殻 Ki 値の上昇(5/6例)、被殻/尾状核比の上昇(6/6
例)が確認され、12・24か月で全例の生着も確認されたことから、主観評価に依らない客観的な画
像評価による裏付けが得られていること。
以上より、「自然経過では生じ得ない改善」「プラセボ効果を超える効果」「複数例での再現性」「PETによる客観的
裏付け」の4点を総合的に勘案し、6例という少数例でも有効性を推定できる一定の基準を満たしていると判断した。
33
有効性評価について
• 条件及び期限付き承認制度の適用に係る予見性を高めるために、ガイダンス※において、「効能、効果又は性能を有す
ると推定されるもの」と判断する際の例の一つとして、 「進行性かつ不可逆性の疾患であり、一定以上病態が進行する
と既存薬の投与による有効性が期待しづらくなる疾患において、当該製品の投与群の一部において、当該疾患に対し
て一定程度の臨床的意義のある情報が得られていること」を挙げている。
※ 再生医療等製品に係る条件及び期限付承認並びにその後の有効性評価計画策定に関するガイダンス
• パーキンソン病は自然経過による改善が認められない不可逆性の疾患であるが、本試験において、薬物療法では改善
しなかった運動機能について改善が認められたことから、本事例に該当すると判断した。
(参考)ガイダンスにおける「効能、効果又は性能を有すると推定されるもの」と判断する際の例
• 自然経過による改善が認められず、リハビリテーションなどのバイアスを排除した上でもなお、自然歴(文献やRWD等のデータを含む)と
比較するなどして、当該製品の投与群の一部に、当該疾患に対して一定程度の臨床的意義のある情報が得られていること。
• 病状の進行が速く、また致死性の高い疾患を対象としており、生存期間の延長が認められることは稀であるのにも関わらず、投与群におい
て一定程度の臨床的意義のある生存期間の延長が認められるこ と。
• 確立した有効性評価の指標と相関が期待されるバイオマーカーなどの他の指標で、一定程度の臨床的意義のある情報が得られているこ
と。
• 外科的手術を伴う再生医療等製品において、手法確立までの試行錯誤や十分な検討が必要であり、かつ一定程度の臨床的意義の
ある情 報が得られていること。
• 進行性かつ不可逆性の疾患であり、一定以上病態が進行すると既存薬の投与による有効性が期待しづらくなる疾患において、当該製
品の投与群の一部において、当該疾患に対して一定程度の臨床的意義のある情報が得られていること。
34
製造販売後の調査等について
• 本試験で、主要評価項目が著効とされなかったPD05は年齢が高かった。本品の作用機序を考慮すると、非ドパミン
神経変性による運動症状が顕在化した患者では、十分に効果を発揮しない可能性が高く、年齢は非ドパミン神経
変性の予測因子であることを考慮し、製造販売後臨床試験では65歳以下の患者を対象に有効性を検証することで、
本試験の再現性を確認することとした。
35
安全性評価について①
本品は、他家由来のiPS細胞由来であり、 ① iPS細胞の高い増殖能と分化能による、移植細胞ががん化するリスク
② 他家細胞を移植することによる免疫拒絶が懸念された。
① がん化リスクについて:
• 製造過程の各段階で腫瘍化にかかるゲノム変異が起きていないこと、未分化細胞が混入していないことを確認
• このように製造された本品を用いた免疫不全マウスの造腫瘍性試験※において、腫瘍形成が認められなかった。
※免疫不全マウスに移植後26~52週後に全身の臓器を対象とした病理組織学的検査等を実施
• 臨床試験においても、悪性腫瘍に該当する有害事象は認められず、PET検査で移植片の腫瘍化が認められてないことを確認した。
対応
• 製品においてがん化の原因となる未分化iPS細胞の混入率を極めて低い割合(%)とすることを規定(出荷の要件)
• 定期的なMRI等による観察の実施、変化や症状への適切な処置を注意喚起
<MRI検査の頻度について>
・治験では、移植翌日、移植後4 週、12 週、6ヵ月、12ヵ月、 16ヵ月、 18ヵ月、24ヵ月。
・製造販売後臨床試験では移植翌日、移植後12週、6ヵ月、12ヵ月、16ヵ月、18ヵ月、24ヵ月。
⇒治験時の移植後12ヵ月、24ヵ月のMRIでは移植細胞の生着を確認。製造販売後臨床試験では、マウスでは本細胞の原料とは異
なる未分化iPS細胞を移植後、16週までに腫瘤体積増加が認められていることから、最初のMRIをこれより短い12週で設定。
・適正使用ガイドにおいて、製造販売後臨床試験の実施時期を紹介しつつ、定期的な確認を規定。
• 移植部位にがんが発生した場合の対応方法
・治験では移植手術後、頭部MRIの評価にて、移植片が増大し3cm3を超えた場合には、Xナイフによる定位放射線治療を行うことを
規定。当該情報を製販後は医療従事者向け資材で使用者に情報共有。
⇒iPS由来で生じうる腫瘍については、特異性は認められず一般的な脳腫瘍と同様の対応が可能と想定されるため、日本脳神経外科
学会のガイドラインを参照して対応を規定。
36
安全性評価について②
② 他家細胞を移植することによる免疫拒絶について:
類似の手技を検討した文献において、移植後12ヶ月以上の免疫抑制剤の投与が望ましいこと、移植後一定の期
間を経ると免疫抑制剤を使用しなくとも移植片が長期にわたり生着することが明らかになっていたため、試験において
移植後12ヶ月間のタクロリムス投与(その後漸減)を行った。
対応
〇 「用法及び用量又は使用方法」欄でタクロリムスの投与方法を規定した。
〇 免疫抑制剤が(副作用等で)飲めなくなった場合の対応方法
・治験では、治験治療(本品投与からタクロリムスの投与終了まで)中止後に免疫抑制療法が必要 と判断さ
れる場合は、シロリムス、プレドニゾロン、ミコフェノール酸モフェチルなどのタクロリムス以外の免疫抑制剤の使用を、
タクロリムス投与期間中に拒絶反応が認められた場合は、プレドニン及びミコフェノール酸モフェチルの追加を考慮
する旨を治験実施計画書で規定。なお、実際にはタクロリムス以外は使用されなかった。
・製造販売後臨床試験では、タクロリムスの副作用等の理由で投与継続が困難であると判断された場合、治験の
設定と同様にタクロリムス以外の免疫抑制剤に変更できる規定を設ける予定。
これに加え、本品は定位脳手術により移植されることから、承認条件として、パーキンソン病の診断・治療に加え、定
位脳手術に関する十分な知識及び経験を持つ医師が、臨床成績及び有害事象の知識を十分習得した上で、パー
キンソン病の治療に係る体制が整った医療機関において、「効能、効果または性能(対象患者の選定)」を遵守して
本品を用いることとした。
37
製造販売後の検討事項について(製造販売後臨床試験)
主要目的:主コホートにおいて、65歳以下の対象患者に本品を被殻内に移植したときの有効性を検証する。
目的
副次的目的:副コホートにおいて、対象患者のうち、65歳超の高齢のPD患者に本品を被殻内に移植したときの有効
性を評価する。主コホート及び副コホートにおいて、対象患者に本品を被殻内に移植したときの安全性を評価する。
試験デザイン 非盲検非対照多施設共同
対象患者 レボドパ含有製剤を含む既存の薬物療法で十分な効果が得られないPD患者
観察期間 本品移植後96週間(別途、ベースライン検査期間として4週間)
目標症例数 [主コホート]:65歳以下の患者30例 [副コホート]:65歳超の患者5例
試験実施施設数 6~10施設(治験実施施設を含め条件に合致する施設に対して、今後本品や製造販売後臨床試験について説明予定)
本品移植後96週時のオフ時のMDS-UPDRS Part Ⅲ合計スコアのベースラインからの変化量
主要評価項目
(オフ時:practically defined offの状態。)
MDS-UPDRSの各指標(オフ時。Part Ⅲはオン時及びオフ時)、オン時間及びオフ時間、PDQ-39※Summary
副次評価項目 Indexスコア及びドメイン別スコアのベースラインからの変化量等
※PD患者が自身でQOLを評価するために開発された疾患特異的評価尺度
本品は患者毎にiPSの分化誘導段階から製造を始めるため供給に限界があるが、7年間で35例程度の使用を想定している
ことから、患者の組入れは問題なく行われる。条件期限付き承認期間中に製造販売後臨床試験の目標症例数を超えた場
合には、全例を使用成績調査に組み入れ観察を行う(90~130例を想定)。
38
製造販売後臨床試験のガイダンスに基づいた評価
条件及び期限付き承認制度適用後の本承認の確度向上に向けて、ガイダンス※において、条件及び
期限付承認後の承認条件評価計画の評価において留意すべき事項をまとめており、計画に際して当
該事項との合致性を確認し、PMDAと合意している。
※ヒト由来の間葉系幹細胞若しくは間葉系間質細胞を原料とするヒト細胞加工製品の
条件及び期限付承認並びにその後の有効性評価計画に関する評価指標
本品の製造販売後臨床試験におけるガイダンスへの合致性
(1)症例数:治験の成績に基づき統計学的な評価が可能な症例数を設定
(2)評価実施施設数:複数施設で実施
(3)評価パラメータの客観性:達成基準をあらかじめ設定
(4)症例の無作為化:単群試験が止むを得ないことを説明
(5)評価の盲検化:評価者盲検が困難であることを説明
(6)対照群の設定と方向:達成基準を設定した試験であるため該当せず
(7)製造販売後使用成績調査等の選択の妥当性:達成基準を設定した試験であるため該当せず
39
最適使用推進ガイドラインについて
• 本品については最適使用推進ガイドラインを作成中であり、本品を使用する施設の要件や患者の基準について定め
ることを予定している。
• 作成にあたっては日本神経学会、日本神経治療学会、日本脳神経外科学会、日本定位・機能神経外科学会、
日本パーキンソン病・運動障害疾患学会及び日本再生医療学会に協力をいただいている。
40
患者の同意について
添付文書の
1 警告において
患者が本品の有効性及び安全性を理解することが重要であるため、本品に関する臨床成績は限られていること及
びそれを踏まえた条件及び期限付き承認であることを含めた本品の正確な情報について、文書を用いて患者または
家族へ説明し、文書同意を取得した上で使用すること
を規定。
現在、製造販売業者とPMDAで同意説明文書等を調整中。
41
アクーゴの承認審査について
42
品目概要
新規/一変 新規
一般的名称 バンデフィテムセル
販売名 アクーゴ脳内移植用注
申請者 サンバイオ株式会社
申請日 令和4年3月7日
申請区分 (1の1)新再生医療等製品
条件期限付 該当
期限 7年
効能、効果又は性能 外傷性脳損傷に伴う慢性期の運動麻痺の改善
海外承認・開発状況 2025年時点において、いずれの国及び地域においても承認・販売されていない。
備考 再生医療等製品に係る先駆け審査指定制度の対象品目(先駆審査(30再)第2
号)
希少疾病用再生医療等製品((R2再)第19号)
43
本品の概要:構成体・使用方法
◆ 本品は健常ドナー由来の間葉系幹細胞にNotch-1遺伝子
搭載プラスミドベクターを導入したもの
◆ 定位脳手術により、脳損傷部位に移植される
非臨床試験及び移植部位(運動野)の特徴により、他家細胞でも免疫拒絶が発生しないことが知ら
れていたため、均一な品質かつ安定的な製造が可能な他家細胞が用いられた。
44
本品の作用機序について
• Notch-1タンパク質は膜貫通型受容体の一つであり、活性化することによって、細胞から分泌される栄
養因子、走行性因子及び細胞外マトリックスタンパク質の発現プロファイルを変化させることが報告され
ている*。
• 本品は間葉系幹細胞にNotch-1の細胞内ドメインを発現させた細胞加工製品であり、非臨床試験
において遺伝子導入前の細胞と比較してFGF-1及びFGF-2並びにBMP4といったサイトカインの発現
量が多いことが確認された。
• 本品が細胞死の過程で放出される線維芽細胞増殖因子-2(FGF-2)等のサイトカインが、神経保
護作用、神経細胞の分化促進等の複合的な作用により損傷した脳組織の機能を修復すると考えら
れる。
* Cell 2009; 137: 216-33
• 非臨床(動物)試験の結果から、脳内に移植された本品は概ね移植後2週間程度移植部位に残存
し4週間までに消失することが想定されている。
45
臨床データパッケージ
相 実施地域 試験名 対象患者 登録症例数 用法・用量の概略 評価項目
SB623 2.5×106個、
片側不全麻痺を有す 5.0×106 個 、 又 は
Ⅰ/Ⅱa 米国 STR01試験 18例 安全性
る慢性期脳梗塞患者 10.0×106個を頭蓋内
移植
TBI-01試験 SB623 2.5×106個、
国際共同
※多施設共同 外傷性脳損傷に起因 5.0×106 個 、 又 は
(米国、 本品群46例 安全性
Ⅱ 偽手術対照無 する慢性運動機能障 10.0×106個を頭蓋内
ウクライナ、 偽手術群15例 有効性
害を有する患者
作為化二重盲 移植
日本)
検比較試験 又は偽手術
SB623 2.5×106個、
脳梗塞に起因する慢
本品群111例 又は5.0×106個を頭蓋
Ⅱb 米国 STR02試験 性期運動機能障害 安全性
偽手術群52例 内移植
患者
又は偽手術
46
臨床試験の概要
目的 本品の有効性及び安全性の検討
試験デザイン 多施設共同偽手術対照無作為化二重盲検試験
※偽手術は、局所麻酔及び鎮静下で定位脳手術の位置を決め、頭蓋外板の表層に尖頭孔の作成(頭蓋内板又は硬膜に貫通させ
ない)を実施。
対象患者 外傷性脳損傷に起因する慢性運動機能障害を有する患者(本品群:46例(低用量群15例、
中用量群15例、高用量群16例)、偽手術群:15例)
主要評価項目 移植後24週目におけるFMMSスコアのベースラインからの変化量
副次評価項目 有効性:DRSスコアの価及びベースラインからの変化量、
上肢障害を有する被験者におけるARAT合計スコア及びベースラインからの変化量、
下肢障害を有する被験者における歩行速度及びベースラインからの変化量、
上肢障害を有する患者におけるNeuroQOL上肢機能のTスコア及びベースラインからの変化量、
下肢障害を有する患者におけるNeuroQOL上肢機能のTスコア及びベースラインからの変化量
治験責任/分担医師によるベースラインからの自他覚症状変化の全般的評価スコア、
上肢障害を有する被験者におけるUE-FMスコア及びベースラインからの変化量、
下肢障害を有する被験者におけるLE-RMスコア及びベースラインからの変化量 等
安全性:有害事象 等
• 本試験計画については、PMDA相談において事前に合意された上で、試験計画が実施された。
• 米国とウクライナも参加する国際共同治験として実施されたため、偽手術群の実施が検討された。(日本でも偽手
術群あり)
47
臨床試験の対象患者
対象:外傷性脳損傷(運動野又は錐体路)による慢性期運動機能障害を有し、症状が安定した患者
組み入れ基準:以下の全てを満たす患者
・外傷性脳損傷受傷後少なくとも12ヶ月以上の患者
・MRIで確認出来る局所病変を伴う脳損傷を有する患者
・MIRで認められる局所病変を伴う脳損傷に起因する、運動機能障害を有する患者
・GOS-E(Glasgow Outcome Scale-Extended)スコアが3~6である患者(中等度又は重度の障害)
・Motricity Indexのスコアで上肢(UE Scale)が10~81 であり、3つのスコアのうち少なくとも2つが33未満
で、さらにそのうちの1つが25未満、かつ少なくとも1つのスコアが0より大きい患者、又は、下肢
(LE Scale)が10~78であり、3つのスコアのうち少なくとも2つが33未満で、更にそのうちの1つが25
未満、かつ少なくとも1つのスコアが0より大きい患者
GOS-E(Glasgow Outcome Scale-Extended): Motricity Index:
1 死亡 (Dead) 上肢:ピンチクリップ、肘屈曲、肩外転
2 植物状態 (Vegetative State)
下肢:足背屈、膝伸展、股屈曲
3 重度障害(自立不可) (Lower Severe Disability)
4 重度障害(自立は可能) (Upper Severe Disability) それぞれを33点満点で評価
5 中等度障害(社会復帰に制限) (Lower Moderate Disability)
6 中等度障害(社会復帰が可能) (Upper Moderate Disability)
7 軽度障害(生活に制限あり) (Lower Good Recovery)
8 良好な回復(軽微な制限) (Upper Good Recovery)
48
治験参加者の背景
対象:外傷性脳損傷による運動機能障害があり、症状が安定(慢性期)している患者
• 受傷後少なくとも12ヶ月以上
• 生活状態に係る指標(Glasgow Outcome Scale –Extended)スコアが3から6(中等度または重症の障害)
• 筋力に関する指標(Motricity Index)のスコアのうち、上肢のスコアが10から81であり、3つのスコアのうち少なくとも2つが33未満で、更にそのうちの1つ
が25未満、かつ少なくとも1つのスコアが0より大きい
・外傷性脳損傷以外の神経疾患の既往・合併、3ヶ月以内のけいれん発作等の患者は除外。
外傷性脳損傷に伴う運動機能障害について、急性期及び亜急性期の治療によっても麻痺が残存
し慢性期に在る患者に対し、唯一の治療法は機能維持を目的としたリハビリテーションであり、
機能回復を目指す有効な治療法はない。
49
TBI-01試験の結果①
Fugl Meyer Motor Scale (FMMS)
FMMSスコアのベースラインからの変化量の推移
FMMSは、上肢及
び下肢の運動機
能障害に関する指
標。運動機能50
項目100点(上
肢33項目66点+
下肢17項目34
点)からなる。
主要評価項目である24週目におけるFMMSスコアのベースラインからの変化量は、本品群(46例)と偽手術群
(15例)の間に有意差が認められた。
主要評価の実施時期の考え方
非臨床試験において本品が細胞死する過程で神経再生関連因子を放出し、機能回復を促すと想定
されており、本品の他疾患試験においてFMMSスコアの変化量が移植後6ヶ月以降は横ばいとなっ
たことから、本試験においても24週の効果を確認し、それ以降の効果の持続を確認することが適切と判断。
50
TBI-01試験の結果②
FMMSの点数 麻痺の程度
0~50点(重症麻痺) ほとんど、又は全く自発的な運動が出来ない。手足の随意性が著しく低い。
51~84点(中等度麻痺) 少し動くが、筋肉の異常な緊張が強く、思うような動きができない。
85~99点(軽度麻痺) 筋肉の異常な緊張が和らぎ、少し複雑な動作や手足の細かい動作が少しずつ可能に
なる。
100点(正常又は軽微運動障害) 正常に近い動作が可能
51
副次評価結果について
UE-FMスコア:上肢のFMMSスコア
慢性期脳卒中患者の上肢のFMMSスコアの臨床的意義のある変化は4.25~7.25とされている。
本品投与群は24、48週ともこれを上回ったが、偽手術群は下回っている。
他の副次評価項目についても、いずれの時点でも改善傾向が認められ、かつ、その効果は偽手術群を上回っていた。
52
本試験結果に基づく有効性評価結果について
〇 主要評価項目である「24週目におけるFMMSスコアのベースラインからの変化量」について、
本品群(46例)と偽手術群(15例)の間に統計的に有意な改善が認められた。
〇 副次評価項目である上肢に係るFMMSスコアの改善については、文献情報において臨床的に
意義のあるとされた変化量を上回った改善が認められた。
〇 特に承認用量の5.0×106個投与群では、ほとんど動かなかった手足が少し動くようになる程度の
改善が認められた。
〇 副次項目についても、一貫して本品群が偽手術群より改善する傾向が認められた。
〇 主要評価項目測定時期の24週を超えても、48週までの観察期間中、主要評価項目、副次評価
項目とも一貫して本品群の有効性が偽手術群を上回っていた。
以上より、「主要評価項目について対照群に対する統計学的に有意な改善が認められたこと」「臨床
的に意義のある変化」、「主要評価項目、副次評価項目について一貫して本品群が対照群に比べて
改善」した点を勘案し、有効性を推定できる一定の基準を満たしていると判断した。
53
有効性評価について
• 条件及び期限付き承認制度の適用に係る予見性を高めるために、ガイダンス※において、「効能、効果又
は性能を有すると推定されるもの」と判断する際の例の一つとして、 「自然経過による改善が認められず、
リハビリテーションなどのバイアスを排除した上でもなお、当該製品の投与群の一部に、当該疾患に対して
一定程度の臨床的意義のある情報が得られていること」を挙げている。
※ 再生医療等製品に係る条件及び期限付承認並びにその後の有効性評価計画策定に関するガイダンス
• 外傷後脳損傷に伴う運動麻痺の治療については、機能維持を目的としたリハビリテーションであり、機能
回復を目指す有効な治療法はないが、本試験において、偽手術群に対して、麻痺の改善に係るスコアが
統計学的に有意に改善していることから、本事例に該当すると判断した。
(参考)ガイダンスにおける「効能、効果又は性能を有すると推定されるもの」と判断する際の例
• 自然経過による改善が認められず、リハビリテーションなどのバイアスを排除した上でもなお、自然歴(文献やRWD等のデータを含む)
と比較するなどして、当該製品の投与群の一部に、当該疾患に対して一定程度の臨床的意義のある情報が得られていること。
• 病状の進行が速く、また致死性の高い疾患を対象としており、生存期間の延長が認められることは稀であるのにも関わらず、投与群にお
いて一定程度の臨床的意義のある生存期間の延長が認められるこ と。
• 確立した有効性評価の指標と相関が期待されるバイオマーカーなどの他の指標で、一定程度の臨床的意義のある情報が得られている
こ と。
• 外科的手術を伴う再生医療等製品において、手法確立までの試行錯誤や十分な検討が必要であり、かつ一定程度の臨床的意義の
ある情報が得られていること。
• 進行性かつ不可逆性の疾患であり、一定以上病態が進行すると既存 薬の投与による有効性が期待しづらくなる疾患において、当該
製品の投与群の一部において、当該疾患に対して一定程度の臨床的意義のある情報が得られていること
54
製造販売後の調査について
• さらに、治験で認められた有効性を確保するために、市販後においても「効能、効果又は性能に関連する
使用上の注意」において、
・受傷後6ヶ月以上が経過し運動機能障害が固定し、GOS-Eスコアが3~6である中等度又は重度の
患者に使用すること、
・運動麻痺の責任病変としての局所病変をMRI等で確認できる脳損傷患者に使用すること、
・脳腫瘍のある患者又は既往歴のある患者には、本品使用の可否を慎重に判断すること、
・試験内容を熟知し、組み入れられた患者背景を理解した上で、適応患者の選択を行うこと、
を規定。
• 製造販売後臨床試験として、本試験と同一の主要評価項目に対して、実臨床に即したデザインとして、
本品とリハビリテーションを併用する本品群とリハビリテーションのみの対照群を比較する無作為化非盲検
比較試験を実施し、本試験の再現性を確認することとした。
55
安全性評価について
本品については、①本品の作用である神経細胞の分化促進に基づく造腫瘍リスク(周囲の細胞のがん化)
②定位脳手術に伴う有害事象、が治療におけるリスクと考えられた。
①造腫瘍リスクについて:
• 本品の細胞遺伝学的解析等から造腫瘍性を示唆する所見は認められず、ヌードラット・カニクイザルによる一般
投与試験(最大9ヶ月)でも腫瘍は認められなかった。
• 臨床試験においても、本品に起因する「良性、悪性及び詳細不明の新生物(嚢胞及びポリープを含む)」は
認められなかった。
対応
• 脳腫瘍のある患者又はその既往歴のある患者には、本品の作用機序、腫瘍部位等を考慮した上で、本品使
用の可否を慎重に判断することを効能、効果または性能に関連する使用上の注意に規定。
②定位脳手術に伴う有害事象について:
対応
• 本品群、対照群ともに、「神経系障害」、「障害、中毒及び処置合併症」について、外科的手技との因果関
係が示唆される有害事象が一定程度発生していることから、注意喚起を行う。
• 承認条件として、緊急時に十分対応できる医療施設において、外傷性脳損傷の診断・治療及び定位脳手
術手技に十分な経験及び知識を有する医師が、本品に関する十分な知識も有した上で、本品の臨床試験
成績及び有害事象等の知識を十分に習得した上で使用することを規定。
56
製造販売後の検討について(製造販売後臨床試験)
目的 TBIによる慢性期運動機能障害患者における、本品の有効性の検証
多施設共同無作為化非盲検並行群間比較試験。本品移植とリハビリテーションを併用する群(本品群)又はリハビ
試験デザイン
リテーションのみを実施する群(対照群)の2群に2:1で割付する。
対象患者 TBIによる安定期の慢性運動機能障害を有する成人
観察期間 48週
目標症例数 42例(本品群28例、対照群14例)
手術実施施設:5~7施設
実施施設数
リハビリテーション実施施設:10~21施設
24 週時におけるFMMSスコアのベースラインからの平均変化量
主要評価項目
※盲検下で評価する担当者を第三者機関から派遣し、当該担当者がFMMSスコアの評価を実施
副次評価項目 48週目におけるFMMSスコアのベースラインからの変化量 等
死亡、試験中止に至った有害事象、重篤な有害事象、有害事象
安全性評価項目 注目すべき有害事象:精神神経症状、免疫応答、感染、脳出血、認知機能障害、自殺、希死念慮及び脳腫
瘍
本品は、製造や定位脳手術を実施できる施設に限りがあるため7年間で175例程度(1年25例程度)の使用を想定している。
製造販売後臨床試験の対象患者とならなかった患者全例について、安全性及び有効性の検討を目的とした使用成績調査を別途実施
する。
57
製造販売後臨床試験のガイダンスに基づいた評価
条件及び期限付き承認制度適用後の本承認の確度向上に向けて、ガイダンス※において、条件及び期限付承
認後の承認条件評価計画の評価において留意すべき事項をまとめており、計画に際して当該事項との合致性を確
認し、PMDAと合意している。
※ヒト由来の間葉系幹細胞若しくは間葉系間質細胞を原料とするヒト細胞加工製品の
条件及び期限付承認並びにその後の有効性評価計画に関する評価指標
本品の製造販売後臨床試験におけるガイダンスへの合致性
(1)症例数:治験の成績に基づき統計学的な評価が可能な症例数を設定
(2)評価実施施設数:複数施設で実施
(3)評価パラメータの客観性:第3者機関からの担当者が盲検下で評価
(4)症例の無作為化:無作為化の実施
(5)評価の盲検化:第3者機関からの担当者が盲検下で評価
(6)対照群の設定と方向:比較対照群をおいた評価を実施
(7)製造販売後使用成績調査等の選択の妥当性:比較対照群をおいた評価を行うため該当せず
58
最適使用推進ガイドラインについて
• 本品については最適使用推進ガイドラインを作成中であり、本品を使用する施設の要件や患者の基準
について定めることを予定している。
• 作成にあたっては日本脳神経外科学会、日本脳神経外傷学会、日本定位・機能神経外科学会及び
日本リハビリテーション医学会に協力をいただいている。
59
患者の同意について
添付文書の
1 警告において
本品に関する臨床試験成績は限られていること及びそれを踏まえた条件及び期限付承認であること並びに本品移
植のために定位脳手術が行われることのリスクを含めた本品の正確な情報について、文書を用いて患者へ説明し、
文書同意を得た上で投与すること。[患者が本品の有効性及び安全性を理解することが重要であるため]
を規定
現在、製造販売業者とPMDAで同意説明文書等を調整中。
60
この資料について
出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)
当サイトが保存しているのは、PDFから取り出した文字だけです。 これは言葉で探せるようにするためのもので、 厚生労働省が公表した資料そのものではありません。 図表・画像・レイアウトは失われています。
正確な内容は、必ず厚生労働省のPDFをご確認ください。