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総-2 医薬品等の費用対効果評価案について

総会 第649回 / 2026-04-08 開催 / 6ページ

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中 医 協 総 - 2 8 . 4 . 8 医薬品等の費用対効果評価案について うち有用性系 市場規模 総会での 品目名 効能・効果 収載時価格 費用対効果評価区分 頁 加算率 (ピーク時予測) 指定日 ブリィビアクト てんかん患者の部分発作(二次性 373.30円(25mg1錠) H1(市場規模が ① 5% 178億円 2024/8/7 2 錠 全般化発作を含む) 609.30円(50mg1錠) 100億円以上) 1 医薬品・医療機器等の費用対効果の総合的評価案について 対象品目名:ブリィビアクト錠(ブリーバラセタム) 製造販売業者名:ユーシービージャパン株式会社 効能・効果:てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む) ICER(円/QALY)の区分 患者割合 対象集団 比較対照技術 ※1、2 (%) 併用療法による治療を受け レベチラセタム+薬物療法 1,000万円/QALY以上 100 る患者 ※1 価格決定に当たっては、その時点における対象品目並びに比較対照技術の最新の価格及びその価格を用いたICERの区分を用い る。 ※2 決定されたICERの区分について、価格決定の時点における対象品目及び比較対照技術の最新の価格を用いて、機械的に再計算 し、区分が変更される場合がある。 (補足)分析対象集団のICERの区分(有用性系加算等の価格調整係数) 2 (参考)ブリィビアクト錠(ブリーバラセタム)の費用対効果評価案策定に係る主な検討事項 1. 分析枠組み てんかんの部分発作を有する以下の患者をそれぞれ分析対象集団とする。 分析対象集団 (a) 単剤療法による治療を受ける患者 (b) 併用療法による治療を受ける患者 分析対象集団(a):レベチラセタム (評価対象技術:ブリーバラセタム) 分析対象集団(b):レベチラセタム+薬物療法* (評価対象技術:ブリーバラセタム+薬 比較対照技術名 物療法*) *評価対象技術及び比較対照技術を除く その他 該当なし 2. 分析枠組みに係る専門組織での主な検討事項 (専門組織の見解) 抗てんかん薬は、ガイドライン上、第1選択薬、第2選択薬の複数の薬剤から、発作型、薬理 作用、副作用の観点で薬剤を選択している。 臨床現場では、ある薬剤が無効であった場合に、同じ薬理作用の薬剤を用いることは考えにく い。よって、レベチラセタムが無効であった場合に、本薬剤は選択されにくい。 副作用の観点で、同じ薬理作用を持つレベチラセタムで副作用が強い場合に本薬剤を切り替え ることはあるが、通常、副作用の観点よりも、効果がないため治療を変更する方が多い。 分析対象集団(b)における比較対照技術としては、製造販売業者の提示した世代毎の枠組み で薬剤を選択するというのではなく、より根本的な薬理作用に基づいた治療選択が妥当である。 よって、公的分析がより妥当である。 レベチラセタムを比較対照技術とした場合の分析としては、上記の議論に基づき、薬理作用の 観点から、レベチラセタム、ブリ―バラセタムと薬理作用の異なる薬剤が1剤目になることが想 定される。また、3剤目以降の選択肢についても、両群で大きく異なる薬剤を用いるのではな く、日本の臨床実態として、リアルワールドデータ等も参照しながら、代表的な治療シークエン スを用いてシンプルに分析するべきである。 (企業の不服意見) なし 3. 費用対効果評価結果案策定に係る専門組織での主な検討事項 公的分析が再分析を行った主な点は以下の通りである。 分析対象集団(b)の追加的有用性 ネットワークメタアナリシスの結果、ブリーバラセタムのレベチラセタムに対する完全発作消失 率のオッズ比は1.208(95%信頼区間 0.457, 3.194) であり、点推定値では1を超えているものの、 95%信頼区間の幅は広い。ブリーバラセタムのレベチラセタムに対する 50%レスポンダー達成率のオ ッズ比は0.787(95%信頼区間 0.554, 1.118)であり、レベチラセタムと比較してブリーバラセタムの 3 有効性が劣る可能性が否定できない。完全発作消失と、完全発作消失を包含する50%レスポンダー達 成で相反する結果が得られている点は解釈が困難であり、公的分析では、レベチラセタムと比較した ブリーバラセタムの発作抑制に関するてんかん発作の抑制については「追加的有用性が示されてい ない」と判断した。そこで、公的分析では、てんかん発作の抑制に関するアウトカム(完全発作消失 率及び50%レスポンダー達成率)にOR=1.000を適用した分析を基本分析として実施した。 維持治療の継続率 製造販売業者は、生涯にわたる治療継続率を推計するにあたり、ブリーバラセタムでは RCT (N01358/N01379試験)のデータ、レベチラセタムでは観察研究(レセプトデータベースを用いた研究) のデータを用いた。その結果、レベチラセタムと比較して、ブリーバラセタムに高い治療継続率が推 計された。しかし、RCTと観察研究では研究デザイン等が大きく異なるため、これらの単純な比較に よってブリーバラセタムの治療継続率が高いとすることには課題がある。そこで、公的分析では、レ ベチラセタムの維持治療中断率に対して「有害事象による治療中断」のオッズ比=0.678 を乗じて治 療継続率を推計した。そのうえで、この推計値をブリーバラセタムの維持治療継続率として用い、再 分析を行った。 分析モデルにおける後治療 製造販売業者は、分析モデルにおいて、ブリーバラセタムまたはレベチラセタムによる治療を中 止した後に、ブリーバラセタムとレベチラセタムを含まない合理的多剤併用療法、迷走神経刺激療 法、外科手術等により治療される健康状態を「後治療」と定義した。製造販売業者は、この「後治 療」における費用(医療費)とQOL値は”0”であると設定した。しかし、これは「死亡」と同等の 状態であることを意味する。当然ながら、「後治療」の患者は生存しているので、費用とQOL値 が”0”になることは有り得ない。そこで公的分析では、分析モデルにおいて、比較的近しい健康 状態であると考えられた「非レスポンダー」の費用及びQOL値を、「後治療」に適用させて、再分 析を行った。 各健康状態のQOL値 製造販売業者は、韓国の一般人を対象とした、ビニエット法(記述された健康状態について一般人 にその状態を想起させることにより評価を行う手法)に基づく QOL 値データ(Kang 2014)を用いた。 しかし、ビニエット法は、分析ガイドライン8.6節において「対象者本人から回答を得ることが困難 な場合などには、仮想的な健康状態のシナリオを用いて、一般の人々を対象に(中略)測定してもよ い。」と位置付けられている。部分発作を有するてんかん患者に対しては、ブリーバラセタムの臨床 試験等(N01252、N01253、N01254 試験)を含めて、患者本人に対する QOL 値調査が行われている。 加えて、Kang 2014で用いられたシナリオでは、発作時に「意識消失、転倒、及び記憶障害」が必発 し、この発作が月10回以上の頻度で生じることを前提としており、比較的重症度の高い状態が想定 されている。そこで公的分析では、ブリーバラセタムの臨床試験(N01252、N01253、N01254 試験) において、患者本人に対する調査で得られたQOL値を用いて再分析を行った。 製造販売業者から提示された論点は以下の通りである。 分析不能集団の取り扱いについて 4 今回の公的分析においては、分析対象集団 (a) が分析不能、分析対象集団 (b) がICER 1,000 万円/QALY以上という結果であった。分析不能における取り扱いにおいては、中医協資料により、対 応として、データが不足している等の理由で、「分析不能」であることが確認された品目については、 専門組織での協議を経た上で、中医協総会において分析・評価を中断することができる。ブリィビア クトにおいては、単剤療法の有効性及び安全性を調べるための試験を計画中であり、分析に資するデ ータを取得できる蓋然性が高いと考えられる。このような状況を踏まえ、分析対象集団(a)における 評価の中断を専門組織において協議し、中医協総会で審議して頂きたくお願いしたい。 ICERで評価出来ない価値について 本剤が薬価算定時に評価された有用性加算3-C (治療方法の改善[利便性])は、ICERに反映で きない。このようなICERに直接反映することのできない価値に対しての加算減額は適切でないと 考える。 QOL値の設定について 公的分析において、欧米人のQOL値を用いて再分析が実施されたが、日本人によるQOL値が存在 しない状況において、欧米人ではなく、韓国人のビニエット法によるQOL値を合理的な代替として 用いることは、ガイドラインに照らしても妥当かつ適切であると考えている。 後治療の取扱いについて てんかん疾患では、「後治療」の費用とQOLを考慮すると不確実性の増大につながるので、弊社の 他製品での扱いと同様に「後治療」を考慮しない評価を求めたい。 以上を踏まえ、専門組織で議論し、後治療の扱いについて、ビニエット法を用いたQOL値を参照す ることにおいて、下記のとおり、公的分析結果が妥当であると考えられた。 患者は生存しているため、医療費は増加し、QOLも0にはならないため、後治療は分析に含め るべきではないか。 本品目は、有害事象が少なく、治療を中断しない状況を作ることができるため追加的有用性は あると言えるのではないか。 企業が用いたビニエット法に基づくQOL値は先行研究と比較しても非常に低値である。これは ビニエットの記述内容がてんかんの症状を強調する一方で、他の健康状態を検討しないために生 じた可能性が高い。よって、本分析に適用することは適切ではないと考える。 QOL値については、患者の実測値が存在するのに韓国における一般人を対象としたビニエット 法による値を用いるのは受け入れがたい。 上記専門組織の決定について、製造販売業者から、後治療を分析に含めることの妥当性、加算要件 の「治療法の改善」が十分に評価されていない点、ビニエット法によるQOL測定の妥当性、分析不能 集団の取扱いについて不服意見が出された。専門組織では、以下の通り議論され、分析結果等につい ては公的分析結果が妥当であると結論付けられた。 後治療を分析に含めるべきである。後治療を分析に含めなかった前例(ビンゼレックス)を持ち 出しているが、この例は、評価対象とコンパレーターの後治療への移行確率が同等であったため 5 に行われた措置であり、これをもって、本剤の後治療部分を分析対象から外すという判断を導き 出すことはできない。 本剤の追加的有用性について、現時点でのデータに基づき分析するべきである。もしその後に 新規のエビデンスが見いだされた場合は、H3品目として対応すべきである。 分析ガイドラインにもあるように、患者本人から得られた QOL 値が存在する場合は、それを使 用するべきである。今回のシナリオでも、てんかん発作時に「意識消失、転倒、及び記憶障害」が 必発すること等が前提とされれば、このような非常に低いQOL値になることは容易に推測できる。 この数値を採用することは学術的にも問題が大きいと考える。 <参考:本資料に係る留意事項> ・ 総合的評価では、企業分析及び公的分析双方とも一定の科学的妥当性が認められている。 ・ 「専門組織での主な検討事項」は、双方の主な見解の相違部分を抜粋したものである。 ・ 費用対効果評価の詳細については、国立保健医療科学院から公表される報告書を参照されたい。 (以上) 6

この資料について

出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)

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