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2025年8月13日 本登録資料 中医協 材-2
7 . 8 . 27
中央社会保険医療協議会
保険医療材料専門部会
意見陳述資料
医療機器・医療技術
2025年8月27日
(一社)日本医療機器産業連合会(JFMDA)
(一社)米国医療機器・IVD工業会(AMDD)
欧州ビジネス協会(EBC)医療機器・IVD委員会
1
本日の提案内容
1.プログラム医療機器の評価に関して
P.4-P.13
(1)治療・検査待ち期間の延長を生じさせないことによって医療の質の
維持・向上を支援するプログラム医療機器等の評価
(2)プログラム医療機器の保険外併用療養費制度において臨床研究で有効性が
認められなかった場合等の取り扱い
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について
P.15-P.26
(1)C2申請(新機能・新技術)の予見性向上
(2)チャレンジ申請の要件緩和について
(3)保険適用希望内容のうち医療技術評価分科会での審議について
3.在宅医療に関する診療報酬関連提案事項
P.28-P.30
(1)在宅医療の保険構造に起因する課題の改善
4.PET検査の保険適用区分に関して
P.32-P.34
(1)診断を目的としたPET検査の保険適用区分の再構築について
5.安全確保を推進するために
P.36-P.41
(1)医療機関と連携したサージカルスモーク対策の推進について
(2)画像診断に使用するディスプレイの品質管理に関する評価について
2
本日の提案内容(プログラム医療機器)
(1) 治療・検査待ち期間の延長を生じさせないことによって医療の質の維持・向上を支援する
プログラム医療機器等の評価
(2) プログラム医療機器の保険外併用療養費制度において臨床研究で有効性が認められ
なかった場合等の取り扱い
P.4~P.10
8/6 第129回中央社会保険医療協議会保険医療材料専門部会の論点
(保険医療材料等専門組織からの意見)について
P.11~12
(1) 評価基準の更なる明確化に関する検討
(2) 原価計算に含めるべき費用の対象範囲の検討
(3) 保険適用期間の終了後、患者の求めに基づき選定療養として活用されるものの運用
方法の検討
3
(1)治療・検査待ち期間の延長を生じさせないことによって医療の質の維持・向上を
支援するプログラム医療機器等の評価
【背景・現状】
① 令和6年診療報酬改定において、医療従事者の労働時間が短縮するようなもの(プログラム医療機器)に
ついては、原則としてそれのみでは加算としての評価は行わないことが明確化された。
② 勤務医のおよそ4人に1人が週に60時間以上の勤務(年間960時間以上の超勤に相当)を行っている
調査結果があり、時間外労働の上限規制により診療制限の拡大が懸念される。
③ がん放射線治療の待ち期間が2~3か月に至る例があり、患者の余命への影響が懸念される。
④ 放射線治療計画時の「コンツーリング」は、何百枚に渡るCT画像へ病変や周辺臓器の輪郭を入力して
いく膨大かつ複雑な作業であり、治療待ち期間長期化の一因となっている。イギリスNICEは、放射線
治療開始までの待ち期間を短縮することが期待されるコンツーリング支援AIの使用推奨を期間限定で
発出し、追加的なエビデンスの収集を行っている。
→P.5
【提案】
① 「医療従事者の労働時間短縮に加えて患者メリットを示した場合」、また「医療従事者の労働時間短縮
が医療上の課題(患者の検査・治療待ち期間の延長等)を改善すると中医協が認めた場合」には
改めて加算として評価を行うことを検討頂きたい。
【事例】
• 放射線治療計画支援プログラム
→P.5
4
(1)-① 英国で治療・検査待ち期間の延長抑制が評価された背景と事例
● 放射線治療計画で膨大な時間を要する「コンツーリング」を支援AIに担わせ、治療待ち時間を短縮
● 英国NICEでは、支援AIの使用を推奨するガイダンスを発出
CT撮影 ターゲットの設定 放射線照射
コンツーリング マージンの設定 1)
重要臓器の入力
何百枚ものCT画像に病変と周辺臓器の輪郭を入力する、治療計画時の「コンツーリング」は膨大かつ複雑な作業であり、1患者あたり数時間を要する
ことがある
1)イングランド、スコットランド、北アイルランドにおけるがん治療待ち期間の目標2)
• がんが疑われる緊急の紹介状を病院が受け取ってから治療開始までの待ち期間が2カ月(62日)を超えない
• 患者と担当医が治療プランに合意してから治療を開始するまでの待ち期間が1か月(31日)を超えない
2)イギリスでは、放射線治療医の業務のひっ迫とそれによって生じる患者の放射線治療の待ち期間が問題となっており、コンツーリング支援
AIによる改善が期待されている。そのような中、NICEは、3年のデータ収集と分析の結果報告を行うことを企業に義務付け、将来再評価
を行うことを条件に、9種類のコンツーリング支援AIの使用を推奨するガイダンスを発出3)。
1) 蔵書No.06 WJTOG肺がん市民公開講座 in 北九州-肺がんになったらどうする?- https://www.wjog.jp/library/library06-3.html
2) Cancer research UK、Cancer waiting times、https://www.cancerresearchuk.org/about-cancer/worried-about-cancer/cancer-waiting-times
3) NICE、Artificial intelligence technologies to aid contouring for radiotherapy treatment planning: early value assessment、27 September 2023、
5
https://www.nice.org.uk/guidance/hte11/resources/artificial-intelligence-technologies-to-aid-contouring-for-radiotherapy-treatment-planning-early-value-assessment-pdf-50261966238661
(1)-② 待ち期間延長の患者アウトカムへの影響とコンツーリング支援AIのエビデンス
(1)乳がん、頭頸部がん、子宮頸がん、結腸・直腸がんにおいて、治療開始の遅延が患者予後に影響するとの報告がある
(2)放射線治療を受ける患者数の増加が見込まれる中、コンツーリングがボトルネックとなり治療開始までの待ち期間
延長が生じた場合、患者の予後に影響が出る可能性
(3)国内外の実臨床で、コンツーリング支援AIがコンツーリング時間を短縮したことが報告されている
(1)放射線治療開始の遅延の影響
がん腫 遅延の影響
乳がん 術後補助放射線治療が8週以上遅れると5年局所再発率が1.62倍(OR 1.21-2.16)に1)
頭頸部がん 術後補助放射線治療が6週以上遅れると5年局所再発率が2.89倍(OR 1.60-5.21)に1)
子宮頸がん 放射線治療開始が4週遅延で5年死亡リスクが1.27倍(HR 1.12–1.45)、再発リスクは1.72倍(HR 1.25–2.35)に2)
結腸・直腸がん 4、8、12週の遅延に対して全死亡HRはそれぞれ1.14(1.09-1.18)、1.29(1.20-1.39)、1.47(1.31-1.64)3)
(2)放射線治療の増加4)
(3)NICEが推奨するコンツーリングAI使用による時間削減(CurtiseK. C. Ng(2024)5)のシステマティックレビューで引用された論文より)
コンツーリング時間 コンツーリング時間
著者(発表年)、国 対象AI 比較対照 削減率
【比較対照技術】 【対象AI】
Hu et al. (2023), Australia AI-Rad companion organs RT Manual contouring 16分 2.9分 82.2%
Atlas-based auto-
Yamauchi et al. (2024), Japan AI-Rad companion organs RT 18.6分 10.1分 45.4%
segmentation
Almberg et al. (2022), NorwayRayStation v9B Manual contouring 60.0分 15.0分 75.0%
Bakxet al. (2023),
RayStation v9B/10B-SP1 Manual contouring 58.6分 24.5分 58.2%
The Netherlands
Mikalsen et al. (2023),
RayStation v11B-SP2 Manual contouring 47.2分 15.1分 68.0%
Norway
出典:
1) Huang J, et Al.,. Does delay in starting treatment affect the outcomes of radiotherapy? A systematic review. J Clin Oncol.2003 Feb 1;21(3):555-63.
2) Tariku Shimels, et al.,Associationbetween delayed initiation of treatment indications and survival in patients with cervical cancer: a systematic review and meta-analysis, Eur. J. Gynaecol. Oncol. 2024 vol.45(3), 4-15
3) Ungvari, Z., et al. Treatment delay significantly increases mortality in colorectal cancer: a meta-analysis. GeroScience47, 5337–5353 (2025).
4)厚生労働省健康・生活衛生局がん・疾病対策課、2040年を見据えたがん医療提供体制の均てん化・集約化に関する参考資料、(がん診療提供体制のあり方に関する検討会、令和7年8月1日)
5) https://www.researchgate.net/publication/387273502_Performance_of_Commercial_Deep_Learning-Based_Auto-Segmentation_Software_for_Breast_Cancer_Radiation_Therapy_Planning_A_Systematic_Review 6
(2)プログラム医療機器の保険外併用療養費制度において臨床研究で有効性が
認められなかった場合等の取り扱い
【背景・現状】
① 2024年改定で、第一段階目の承認を得たプログラム医療機器、もしくは薬事承認の適応範囲と保険
適用の範囲に解離がありチャレンジ申請の権利を獲得したプログラム医療機器は、評価療養とできる制度
が新設された。
② 第一段階目の承認を得て評価療養の対象となったプログラム医療機器等を医師や患者が使用し、その
後の臨床研究で有効性が認められず、診療報酬上の加算の見込みがないなど企業が保険適用を希望
しない中で患者が継続利用を希望するような場合、当該プログラム医療機器についての保険外併用
療養費制度上の取扱いが明確に規定されていない。
③ 多焦点眼内レンズのケースでは、先進医療において既存治療に対する優越性は示されなかったものの、
患者の利便性向上につながる「眼鏡装用率の軽減効果」が示されたことで、評価療養から選定療養に
移行した。
【提案】
① 第一段階目の承認を得て評価療養の対象となったプログラム医療機器を医師や患者が使用し、その後
当該プログラム医療機器の臨床研究で有効性が認められず、診療報酬上の加算の見込みがないなど
企業が保険適用を希望しない中で患者が継続利用を希望するような場合、多焦点眼内レンズのケース
と同様に、評価療養から選定療養に移行しうることを手続きと併せて明確化できないか?
7
(2)ー① プログラム医療機器版リバランス通知に基づくプログラム医療機器の保険外併用療養費制度
評価療養の結果、もしくは保材専での審議の結果を踏まえて、多焦点眼内レンズのように最終的に選定療養が選択されること
がありうる
保険で評価され得る 対応済
上乗せ効果あり
⇒選定療養
臨床研究で有効性が
示されず、A1/A2申請を
希望する
決定区分A1/A2
(希望書取り下げ)
臨床研究で有効性が
対応済 示されず、保険適用を 選定療養
希望しない
8
(2)ー② 選定療養の手続きの明確化
・評価療養で有効性が有意差をもって示されなかった場合は、二段階承認申請を行わないことが想定される
・評価療養で有効性が示され、二段階承認を取得した場合でも、A1/A2落ちやC1/C2で評価が不十分な結果
となる場合があると想定される。
→このような場合に、患者の使用意向を踏まえて、切れ目なく安定供給を継続する観点から、企業が選定
療養で製品を供給する場合の手続きを明確にして頂きたい。
評価療養 二段階承認 保険申請 選定療養
保険適用:
A1/A2受諾
内示:決定区 選定療養:保険適
分A1/A2 用希望書取り下げ
有効性に有 二段階承認 保険適用希望書提
意差あり 申請実施 出(C1/C2) 保険適用: 手
C1/C2受諾(評 続
価が十分) き
選定療養:保険適
内示:決定区 の
用希望書取り下げ
分C1/C2 明
(評価が不十分)
確
評価療養
化
実施
保険適用希望書提 保険適用:
出(A1/A2) A1/A2申請
有効性に有 二段階承認
意差なし 申請断念
保険適用を希望し
選定療養
ない
9
2.参考資料:継続検討中の業界要望・提案
テーマ 備考
医療従事者の労働時間短縮に寄与するプログラム医療 医師の働き方改革は、猶予期間満了後も課題が残る状況。
機器への加算評価 人材不足により、タスクシフトへの診療報酬付与も決め手とならず、機械化、
AI化なども検討すべき状況。
特材では加算評価の対象だが技術料包括の医療機器は評価の対象外。
技術料包括のプログラム医療機器のさらなる予見性向上に 重複部分は「イノベーションの評価」で提案。
ついて ただし、プログラム医療機器と有体物の医療機器では評価軸の有無など
異なることから、継続検討中。
技術料包括のプログラム医療機器への経済性加算の新設 「イノベーションの評価」に集約して提案。
体内植込み機器の交換が不要となる制御SaMDの評価 具体事例を継続検討中。
シングルモーダルAIとマルチモーダルAIにおけるプログラム医療機 同上。
器に対する評価
類似の承認品がある場合や認証基準があるプログラム医 同上。
療機器の保険外併用療養費制度の活用について
プログラム医療機器版リバランスにおける既収載品の特 同上。
例について
アウトカム評価(P4P)の考え方の積極活用 馴染みやすい医療機器の類型化などを継続検討中。
10
8/6中医協材料部会の「論点」に対する業界の意見
2.プログラム医療機器について
○ 令和6年度診療報酬改定において、プログラム医療機器の評価基準について明確化を
行ったところ。今後もプログラム医療機器がさらに上市されることも想定し、評価基準の
更なる明確化について検討してはどうか。
○ プログラム医療機器を特定保険医療材料として原価計算方式で評価する場合において、
原価計算に含めるべき費用の対象範囲については、これまでに原価計算で評価された
プログラム医療機器の事例等を分析しつつ、検討してはどうか。
○ 主として患者が操作等を行うプログラム医療機器であって、保険適用期間の終了後に
おいて患者の希望に基づき使用することが適当と認められるものについて、選定療養
を活用するに当たり、医療現場においてより活用しやすい運用方法を検討してはどうか。
○ 上記論点について異論ございません。
11
3.-(1) 原価計算、及び継続的に提供するために必要な費用
● 薬事承認によって認められた性能に基づく機能を提供するために、継続的な費用が発生するケース、物価上昇を
上回ってコスト上昇するケースなどへの留意が必要。
12
出典:中医協材-2 5.8.30 P.26より
プログラム医療機器の評価に関して(まとめ)
1)
・生産年齢人口の減少 様々な医療上の課題を、様々な形で改
・入院患者数の増加 善する多様なSaMDが広く普及することが
・複合ニーズをもつ高齢者の増加 望まれる
・死亡数の増加
1) 厚生労働省、かかりつけ医機能報告制度に係る第1回自治体向け説明会、2024年、https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001452509.pdf 13
本日の提案内容
1.プログラム医療機器の評価に関して
P.4-P.13
(1)治療・検査待ち期間の延長を生じさせないことによって医療の質の
維持・向上を支援するプログラム医療機器等の評価
(2)プログラム医療機器の保険外併用療養費制度において臨床研究で有効性が
認められなかった場合等の取り扱い
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について
P.15-P.26
(1)C2申請(新機能・新技術)の予見性向上
(2)チャレンジ申請の要件緩和について
(3)保険適用希望内容のうち医療技術評価分科会での審議について
3.在宅医療に関する診療報酬関連提案事項
P.28-P.30
(1)在宅医療の保険構造に起因する課題の改善
4.PET検査の保険適用区分に関して
P.32-P.34
(1)診断を目的としたPET検査の保険適用区分の再構築について
5.安全確保を推進するために
P.36-P.41
(1)医療機関と連携したサージカルスモーク対策の推進について
(2)画像診断に使用するディスプレイの品質管理に関する評価について
14
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について
技術料包括医療機器と特定保険医療材料の評価ルール
技術料包括医療機器 特定保険医療材料
【イノベーション評価】 【イノベーション評価】
・チャレンジ申請 ・チャレンジ申請
・画期性加算、有用性加算、改良加算
・ニーズ選定品への対応評価
・経済性加算
・市場性加算Ⅰ・Ⅱ、先駆加算、特定用途加算
・機能区分特例
・不採算要望
・費用対効果評価
・迅速な保険導入に係る評価
【点数調整】 【価格調整】
・市場拡大再算定 ・市場拡大再算定
・外国平均価格に基づく価格調整
・市場実勢価格調整
・外国平均価格に基づく再算定
・費用対効果評価
15
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について
(1)C2申請(新機能・新技術)の予見性向上
【背景・現状】
① 特定保険医療材料は、平成26年に中医協による議論の中で、定量的評価を行うよう求められた事から、
厚労科研により研究班を立ち上げ、画期性・有効性・改良に関する加算の考え方が示された。
②この事を受け、平成27年より業界からは、技術料包括医療機器においても同様な検討を要求してきたが、
未だC2(新規技術)への該当性の考え方、技術料(価格)の考え方が示されておらず、C2申請が妥当
であるかの判断や、準用技術料で設定される価格の予見性を立てることが困難である。
【提案】
プログラム医療機器も含めた技術料包括機器に関する下記の点について、令和7年3月に発行された「新時代
の医療機器償還制度のあり方に関する検討会」の報告書(P.17参照_参考資料)も参考とし、特材とは異なる
技術評価における評価の視点の明確化や評価ポイントの定量化、加算シート作成等を検討する為の検討の場
(公的研究班の立ち上げ等)を設定頂けないか。
[検討頂きたい内容]
・画期性加算、有用性加算、改良加算 (P.18参照_提案例)
・ニーズ選定品への評価および経済性加算 (P.19ー21参照_提案例)
・迅速な保険導入に係る評価等
なお、研究班立ち上げに際しては、企業所有のデータを必要とするケースもある事を想定し、産業界からも
積極的に下記のような点で研究班に貢献できると考えるため、研究班で意見を述べさせていただきたい。
①各種統計情報の提供 ②各種アンケート調査等の実施 ③分析および資料作成
16
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について
(1)C2申請(新機能・新技術)の予見性向上_参考資料
①制度的に手当てすべき医療機器を層別化する考え方
②民間保険の活用に関する考え方
③新たな給付制度にたいする考え方
17
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について
(1)C2申請(新機能・新技術)の予見性向上_提案例
<技術料の改良技術評価の視点(案)>
イ 構造等における工夫により、当該医療機器を使用した技術が類似技術に比して、職業感染リスクの低減な
ど医療従事者への高い安全性を有することが、客観的に示されていること。
ロ 類似技術に比して、当該新規収載品の使用における環境に及ぼす影響が小さいことが、客観的に示されて
いること。
ハ 構造等における工夫により、当該医療機器を使用した技術が類似技術に比して、患者にとって低侵襲な治
療が可能となることや合併症の発生の減少、検査・診断性能の向上により患者の負担が少ない治療選択が
可能となること、リスク等の情報共有の推進、医療過誤の防止などにより、より安全かつ有効な検査・診
断・治療をできることが、客観的に示されていること。
ニ 小型化、軽量化、設計等の工夫により、当該医療機器を使用した技術がそれまでの技術に比して、小児等
への適応の拡大が客観的に示されていること。
ホ 構造等の工夫により、当該医療機器を使用した技術が類似技術に比して、より安全かつ簡易な手技、術者
の身体的・精神的負担軽減や術者の技術レベルの均てん化が可能となること、医療提供体制の維持のため
に診療時間の短縮や検査の削減や入院日数の短縮など医療の生産性向上が可能となること等、医療従事者
の働き方改革に資することが、客観的に示されていること。
ヘ 構造等の工夫により、当該医療機器を使用した技術が類似技術に比して、形状の保持が可能になるといっ
た耐久性の向上や長期使用が可能となること、客観的に示されていること。
ト 構造等の工夫により、当該医療機器を使用した技術が類似技術に比して、操作性等が向上し、患者にとっ
て在宅での療養を安全かつ容易とすることが、客観的に示されていること。
チ 人その他生物(植物を除く。)に由来するものを原料又は材料(以下「生物由来原料等」という。)とし
て用いた類似医療機器に比して、全ての生物由来原料等を除いた場合で、かつ、同等の機能を有すること
が客観的に示されていること。 等 ※ 構造等にはソフトウェアも含む
18
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について 参考資料
(1)C2申請(新機能・新技術)の予見性向上_ニーズ品事例
【参考】「超音波内視鏡下胆道ドレナージ」ニーズ品選定品
①ディスポーザブル吸引生検針(A社)
②Medi-Globe 内視鏡用吸引生検針(B社)
③ES ダイレータ(C社)
④ディスポーザブル内視鏡通電ダイレータ(B社)
⑤ディスポーザブルCysto ガストロセット(D社)
⑥カネカ胆管拡張バルーンREN(E社)
⑦造影用カニューレ(F社)
⑧Niti-S 胆管用シリコーンカバードステント(G社)
⑨ウォールフレックスビリアリー フルカバーステント(H社)
⑩ウォールフレックスビリアリー パーシャルカバード ステント(H社)
⑪ERBD ステント(Zimmon Biliary Stent)(I社)
⑫GF ステントセット(Through and Pass stent Series)(J社)
※上記リストには現状(R7.3月時点)承認申請検討中、対応不要となっている製品も含まれる。
《出典:「第31,第39回 医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会」資料より抜粋・改編 》
・一連の手技において複数社の多種多様な内視鏡処置具が使用される手技であり、特材で扱
われるものと技術料包括医療機器で扱われるものが混在する
⇒ 対応製品や対応企業により、採算性の確保のための措置にバラツキが生じる可能性あり
※ 選定品リスト赤枠内の製品は特材のため採算性確保の措置対象となる一方その他は技術料包括医療機器のため
措置の対象外となっている。 19
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について 参考資料
(1)C2申請(新機能・新技術)の予見性向上_経済性評価事例
冠動脈疾患が疑われる患者において、本来、不要であった機能検査や侵襲的冠動脈造影検査を、
フォトンカウンティングCTの高精細な画像診断技術によって削減
CAD-RADTM 2.0 では、50%以上の狭窄率を有する患者に追加の機能評価等が必要1) Sankeydiagramを用いたUHRによるCAD-RADSの再分類3)
標準的な解像度と高精細な解像度による同一の石灰病変画像の比較2)
• 安定狭心症が疑われる114名の患者(石灰化スコア≧10) を対象
• Standard resolution(SR)の画像を用いた判定とUltra-high
resolution(UHR)の画像を用いた判定の比較において、UHRでは
54%の患者で狭窄度がより低いカテゴリーへ再分類された。
(SR画像では、49人において機能評価やカテーテル検査を考慮
すべきとするカテゴリー3,4と判定されたが、UHR画像では27人
であり、22人は機能評価不要と再分類された。)
⇒石灰化スコア≧10の患者において、約半数で本来不要な機能検査
やCAGが回避される
1)高木、冠動脈CT での動脈硬化評価、冠疾患誌2022; 4: 5-8、https://www.jstage.jst.go.jp/article/njcoron/4/0/4_5/_pdf/-char/ja
2)サウスカロライナ医科大学提供
3)Halfmann, et. al., Ultra-spatial resolution photon counting detector CT angiography of coronary artery disease for stenosis
assessment, Radiology 2024; 310(2), https://pubs.rsna.org/doi/10.1148/radiol.231956
20
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について 参考資料
(1)C2申請(新機能・新技術)の予見性向上_経済性評価事例
7833人を対象とした国内の後ろ向き研究1)で、フォトンカウンティングCT(PCD-CT )は従来型CT(EID-CT,energy-integrating
detector computed tomography)と比較して、患者を侵襲的冠動脈造影(ICA, invasive coronary angiography)に紹介する割合が低
く、さらに、フォトンカウンティングCTをへてICAを受けた患者では血行再建手術が必要であった割合が多く、不要なICAを削減
したことが示された。
高精細画像によって狭窄度の過大評価が改善し、不必要な機能検査や、侵襲的なカテーテル検査を回避。患者1人あたり約800ド
ルのコスト削減に繋がることがシミュレーションで示された。2)
⚫ 費用対効果: 過去に撮影された15,000件の冠動脈CT患者(生命予後10年超)で試算
従来CT PCCT 侵襲カテ
$11.9M 不要な追加検査の費用削減
$794.50 患者1人あたりの平均費用節約額
⚫ 不要な検査や合併症を回避
機能評価を目的とした追加検査の削減率 18.9%
手技関連合併症の減少率 9.4%
侵襲的カテーテル検査の削減率 6%
1) K Sakai, et al. J Am Coll Cardiol.2025 Feb 4;85(4):339-348.
21
2) M Vecsey-Nagy, et al., J Cardiovasc ComputTomogr. 2024 Nov 4:S1934-5925(24)00461-1.
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について
(2)チャレンジ申請の要件緩和について
8/6中医協材料部会の「論点」に対する業界の意見
1.イノベーションに対する評価等について
(2)使用実績を踏まえた再評価に係る申請(チャレンジ申請)について
○ 平成30 年度にチャレンジ申請の仕組みが新設されて以降、その後の診療報酬改定におい
て、チャレンジ申請の対象範囲の拡大が行われてきたところ。今後、申請件数の増加が想定さ
れることから、適切かつ迅速に審議を進める必要がある。チャレンジ権の付与に係る審議につ
いて、保険医療材料等専門組織への報告をもって決定案とすることができること等を含め、手
続きの明確化を検討してはどうか。
○ チャレンジ申請に係る審議の効率化の観点から、申請に当たっての具体的なデータ収集方
法及び評価方法について、更なる明確化を検討してはどうか。また、これまでのチャレンジ申
請に係る事例を踏まえつつ、引き続きチャレンジ申請の在り方について検討してはどうか。
○ 上記論点について異論ございません。
・チャレンジ権の付与時点で、既に海外にて臨床研究などが開始されている場合
において、同じリサーチクエスチョンの研究を重複して実施する事は現実的では
ない点や、申請に要する期間について、実態に即したチャレンジ申請のあり方に
ついて検討をお願いします。
22
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について
(2)チャレンジ申請の要件緩和について
下記表の1)~4)に該当する臨床研究をチャレンジ申請で活用できるようにして頂きたい。
要望の背景;
・ケースによって、望ましい研究デザインや研究実施体制は様々。
・既に海外で後ろ向き研究が開始されているような場合、日本のために別途研究を実施するとの判断には
中々ならない現状がある。
・入口を狭めるのではなく、保材専で専門的見地から審議・判断をして頂くことが望ましい。
・入口を広げることで、デバイス・ロス、デバイス・ラグのリスク回避につながると期待。
チャレンジ申請で活用したい臨床研究の例 チャレンジ申請での活用が妥当である理由
通常、同じリサーチクエスチョンの研究を重複して別途実施
1)国内導入時点で既に開始されている することは困難。これの活用が認められないと、日本への導
海外の臨床研究 入が後回しとなり、海外の研究終了後に改めて導入の是非を
検討することになる恐れがある
幅広く一般的に行われている研究手法であり、過去のチャレ
2)後ろ向き観察研究 ンジ申請でもエビデンスとして認められている。これの活用
(リアルワールドデータ分析を含む) が認められないと、日本のために別途前向き研究を行うかど
うかといった議論になる。
3)過去に撮影された画像等を用いて 画像診断領域で一般的に行われている研究手法であり、薬事
正解データを作った上で検証する場合等に 申請の添付資料として認められていて、研究デザインの科学
実施される後ろ向き研究 的妥当性がある
医療機器の使用方法のトレーニングやSaMD解析結果の集計方
法の助言などで企業がサポートすることも多い。
4)医師主導研究
また、薬事申請の添付資料や、通常のC1/C2申請での活用が
認められていて、研究実施体制として確立している
23
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について
(2)チャレンジ申請の要件緩和について
⚫ 後ろ向き研究でチャレンジ申請が認められた過去事例;
資料 製品名 資料の記載抜粋
Claria MRI CRT-D シリーズ 大規模後ろ向き観察研究において、
Viva CRT-D シリーズ Reactive ATP群はコントロール群
と比較して心房性頻拍イベントの持
続化リスクを低減させた。
(7日以上持続する心房性頻拍イベ
ントを27%低減)
⚫ 後ろ向きの研究デザインが妥当な事例;
➢ 画像診断等の領域で、正解データを作成した上で、当該医療技術の検証を行
うようなケース
24
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について
(2)チャレンジ申請の要件緩和について
複数臓器を対象とする医療技術や先行研究が少ない最先端の領域を対象した医療技術等では、評価のための臨床研究デザインを策定する際
に必要となる疫学データ等が揃っていないことがある。そのような場合はチャレンジ権獲得のための申請までに3年程度を要すると想定
プレスタディーの準備(1年程度) プレスタディーの実施(1年程度) 本スタディーの準備(1年)
①保険申請ストーリーと研究
アイデア検討
②本スタディーのデザインの検討お
よび足りない情報の洗い出し
③プレスタディーの計画書案作成
プ
④研究実施者、実施施設の検討
レ
⑤研究プロトコール確定
ス
タ ⑥タイムライン策定、研究予算確保
デ ⑦研究実施施設との委託
ィ 研究/共同研究契約締結
ー
⑧倫理員会/IRB 承認
⑨研究実施
⑩統計解析
⑪報告書作成
⑫保険申請ストーリーと研究
アイデア検討
本
⑬本スタディーの計画書案作成
ス
⑭研究実施者、実施施設の検討
タ
デ ⑮研究プロトコール確定
ィ
⑯タイムライン策定、研究予算確保
ー
⑰チャレンジ権獲得のための申請準備
25
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について
(3)保険適用希望内容のうち医療技術評価分科会での審議について
8/6中医協材料部会の「論点」に対する業界の意見
1.イノベーションに対する評価等について
(3) 医療技術評価分科会における検討を要する技術について
○ 予見可能性を高める観点から、保険医療材料等専門組織から医療技術評価分科会での審議
を求める対象について、更なる明確化を行ってはどうか。
○ また、医療技術評価分科会での検討を要することとなった技術について、患者アクセスの
観点も踏まえ、保険適用希望書の受理から2年までとされている評価療養の対象期間について
見直しを行ってはどうか。
○ 上記論点について異論ございません。
・医療提供体制のあり方とは何を指すのか等、条件や基準、考え方に関して更なる明確化を
お願いします。
・また、評価療養の対象期間について「医療技術評価分科会での審議の対象となった後、
直近の診療報酬改定において保険適用されるまでの間」に改めて頂く事をお願します。
・医療技術評価分科会での検討を要することとなった後は、必要に応じて、学会や企業等に
ヒアリングを行って頂きたい。
26
本日の提案内容
1.プログラム医療機器の評価に関して
P.4-P.13
(1)治療・検査待ち期間の延長を生じさせないことによって医療の質の
維持・向上を支援するプログラム医療機器等の評価
(2)プログラム医療機器の保険外併用療養費制度において臨床研究で有効性が
認められなかった場合等の取り扱い
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について
P.15-P.26
(1)C2申請(新機能・新技術)の予見性向上
(2)チャレンジ申請の要件緩和について
(3)保険適用希望内容のうち医療技術評価分科会での審議について
3.在宅医療に関する診療報酬関連提案事項
P.28-P.30
(1)在宅医療の保険構造に起因する課題の改善
4.PET検査の保険適用区分に関して
P.32-P.34
(1)診断を目的としたPET検査の保険適用区分の再構築について
5.安全確保を推進するために
P.36-P.41
(1)医療機関と連携したサージカルスモーク対策の推進について
(2)画像診断に使用するディスプレイの品質管理に関する評価について
27
3.(1)在宅医療の保険構造に起因する課題の改善
【現状・背景】
⚫ 在宅医療の「第1款 在宅療養指導管理料」と「第2款 在宅療養指導管理材料加算」
は「患者1人が1台、医療機器を在宅で使用する」という、在宅医療独特の状況を
実施するための優れた保険構造
⚫ 原則月1回、指導管理料を算定する場合に材料加算を加算して算定するものであり、
指導管理料が算定できない月は使用中の機器の材料加算も算定できないことが課題
→ 過去の課題提起に対し、在宅酸素療法と在宅CPAP療法の材料加算については
「2月に2回に限り算定」と改定され、状況は大きく改善
⚫ また一部の材料加算では患者利便性の観点等から「2月に2回算定可」等が適用
⚫ 結果的に原則である「1月に1回に限り算定」以外にも、「2月に2回算定可」、
「3月に3回算定可」が混在している現状(別紙資料参照)
【提案】
⚫ 医療上の必要性などを踏まえて、具体的にあげる一部の在宅療養指導管理材料加算
について「n月にn回に限り算定」の適用を拡大することを提案する。
(C164 人工呼吸器加算、C175 在宅抗菌薬吸入療法用ネブライザ加算、C152 間歇注入シリンジポンプ加算等)
⚫ 長期的には、全ての在宅療養指導管理材料加算を「3月に3回算定」に統一するこ
とについてもご検討いただきたい。
28
「n月にn回に限り算定」の適用拡大を提案する具体事例
① C164 人工呼吸器加算 (現行1月に1回 → 3月に3回に)
【理由】
*在宅人工呼吸患者の半数以上が在宅酸素療法を併用(日本呼吸器学会「呼吸ケア白書2010」)
そのような患者に未外来月が発生した場合、酸素濃縮装置加算(3月に3回)などは算定できるが
人工呼吸器加算(1月に1回)は算定できない ことになり、現場での算定に混乱を生じている
*感染流行時など、感染リスク回避のため外来診療を控える指示が出た過去事例あり、対応が必要
② C175 在宅抗菌薬吸入療法用ネブライザ加算 (現行1月に1回 → 2月に2回に)
【理由】
*本治療法の対象は治療期間が年単位となり専門病院で治療を行う感染症であり、数ヵ月の治療の後、
原因菌の陰性化が認められてから、さらに12か月後まで投与することとされている。 陰性化後は症状も
安定し毎月通院の必要性は低く、毎月の専門病院への外来は患者にとって負担なるケースがありうる。
*投与薬は長期処方可能で、2月毎の診療にも対応可。 *関連学会や患者からも要望がある
③ C152 間歇注入シリンジポンプ加算(現行2月に2回 → 3月に3回に)
C152-2 持続血糖測定器加算 (現行2月に2回 → 3月に3回に)
C152-4持続皮下注入シリンジポンプ加算 (現行2月に2回 → 3月に3回に)
【理由】
*糖尿病インスリン治療下の患者が行う在宅自己注射に係る、「C150 自己血糖測定器加算」 は
「3月に3回算定可」であり インスリンポンプ治療に関する材料加算(C152、C152-2、C152-4)
にも 「3月に3回」を適用することが妥当と考えられる。
*関連学会や患者会からも同様の要望が出ている
29
【参考】「在宅療養指導管理材料加算」の算定に関する主な経緯と現状
<主な経緯>
➢ 平成23年9月;中医協・材料専門部会で課題提起:両側委員から改善すべきとの意見
➢ 平成24年度改定:HOT・CPAPの材料加算 「2月に2回算定可」(⇒問題が大きく改善)
➢ 平成26年度改定:間歇注入シリンジポンプ加算 「2月に2回」算定可(業界・学会要望による)
➢ 平成28年度改定: HOT・CPAPの材料加算 「3月に3回算定可」(中医協総会の議論を経て)
➢ 患者利便性や診療実態等の視点で新設時から「2月に2回」「3月に3回」算定可とされたものもあり、
現在、「1月に1回」が原則ながら、「2月に2回」、「3月に3回」算定可が増加している
<令和6年度改定後の状況>
【2月に2回に限り算定可】
青字:令和2、 紫字:令和4、赤字:令和6 新設 C152 間歇注入シリンジポンプ加算
*新設時から「2月に2回」「3月に3回」のものもある C152-2 持続血糖測定器加算
C152-3 経腸投薬用ポンプ加算
【月1回に限り算定】
C152-4 持続皮下注入シリンジポンプ加算
C151 注入器加算
C161 注入ポンプ加算
C153 注入器用注射針加算
C154 紫外線殺菌器加算 【3月に3回に限り算定可】
C155 自動腹膜灌流装置加算 通則3 乳幼児呼吸管理材料加算
C156 透析液供給装置加算 C150 自己血糖測定器加算
C160 在宅中心静脈栄養法用輸液セット加算 C157 酸素ボンベ加算
C162 在宅経管栄養法用栄養管セット加算 C158 酸素濃縮装置加算
C164 人工呼吸器加算 C159 液化酸素装置加算
C166 携帯型ディスポーザブル注入ポンプ加算 C159-2 呼吸同調式デマンドバルブ加算
C167 疼痛管理用送信器加算 C163 特殊カテーテル加算
C168 携帯型精密輸液ポンプ加算 C165 在宅持続陽圧呼吸療法用治療器加算
C168-2 携帯型精密ネブライザー加算 C171 在宅酸素療法材料加算
C169 気管切開患者用人工鼻加算 C171-2 在宅持続陽圧呼吸療法材料加算
C170 排痰補助装置加算 C172 在宅経肛門的自己洗腸用材料加算
C173 横隔神経電気刺激装置加算 C171-3 在宅ハイフローセラピー材料加算
C175 在宅抗菌薬吸入療法用ネブライザ加算 C174 在宅ハイフローセラピー装置加算
30
本日の提案内容
1.プログラム医療機器の評価に関して
P.4-P.13
(1)治療・検査待ち期間の延長を生じさせないことによって医療の質の
維持・向上を支援するプログラム医療機器等の評価
(2)プログラム医療機器の保険外併用療養費制度において臨床研究で有効性が
認められなかった場合等の取り扱い
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について
P.15-P.26
(1)C2申請(新機能・新技術)の予見性向上
(2)チャレンジ申請の要件緩和について
(3)保険適用希望内容のうち医療技術評価分科会での審議について
3.在宅医療に関する診療報酬関連提案事項
P.28-P.30
(1)在宅医療の保険構造に起因する課題の改善
4.PET検査の保険適用区分に関して
P.32-P.34
(1)診断を目的としたPET検査の保険適用区分の再構築について
5.安全確保を推進するために
P.36-P.41
(1)医療機関と連携したサージカルスモーク対策の推進について
(2)画像診断に使用するディスプレイの品質管理に関する評価について
31
4.(1)診断を目的としたPET検査の保険適用区分の再構築について
【背景】
○
PET検査は、撮像等に係る技術と医薬品を組み合わせることで診療可能となる(個別では検査
にならない)。そのため、臨床でのPET検査実施には、PET検査(撮像等に係る技術料)の診
療報酬と医薬品の薬価収載の両方が設定されている必要がある。
○
現状、PET医薬品の保険適用は2年に1回の学会からの医療技術評価提案書による保険申請のみ
が選択肢であり、さらに、必ずしもその提案が通るとは限らない。
○
関連学会(日本核医学会)から撮像等に係る技術料の設定を医療技術評価分科会にR4/R6年度
に要望したが、保険制度上の問題であることを理由に、PET診断薬が薬事承認されているにも
拘らず、PET検査に係る技術料が採択されず、患者アクセスが3年遅れた。
○
PET検査の撮像等に係る技術料が設定されていないものは、PET診断薬の保険適用申請もでき
ない状態であり、今後上市予定の前立腺がんのPET診断剤等が国内で広く使われず国内患者へ
の不利益が見込まれる。
○
100名を超える国内の前立腺がん患者が、前立腺がんの検査であるPSMA-PET検査を求めて、
海外へ渡航しています。
論点・提案
○
診断を目的としたPET検査の保険適用区分の新設について、PET診断薬の承認を得た企業が、例えばC2申請や治療薬の適応判定の
補助の場合のPET検査のように保険医療材料等専門組織を経る枠組みで保険適用申請ができる制度の再構築を希望する。
32
(参考資料1)
診断を目的としたPET診断薬(医薬品)の保険適用制度がないことによる
PET検査ラグ事例(ドラッグラグ/診療ラグ)
検査ラグ事例:アミノ酸PET(アキュミン静注;2021年3月承認)
MRI(造影)領域外の腫瘍を描出
切除範囲の変更 60.9%
しかし、薬事承認後、3年間 薬価収載されず
MRI(造影) MRI(FLAIR法) アミノ酸PET
MRI造影領域 < PET集積領域
Annals of Nuclear Medicine (2021) 35:1279–1292
検査ラグ事例;PSMA-PET;国内治験中
国内 既存診断 海外 PSMA-PET
(骨シンチ)
2020年12月以降、3 *保険診療にて実施
剤が承認販売済 *診療ガイドライン位置づけ
治療方針の変更 63.9%※
承認後、2年以上、薬価収載されない可能性
米 CONDOR試験 Clin Cancer Res. 2021 Feb 23;27(13):3674–3682
本邦の前立腺癌患者は、適切な治療選択の機会を逸す
る。
British Journal of Radiology, Volume 95, Issue 1131, 1 March 2022, 20210728
33
(参考資料2)
今後承認申請が見込まれるPET検査(診断目的)の事例
現行
の学会プロセス
(医療技術評価提案書申請)
2028年? 2030年? 2032年?
2年に1回の機会のみ、かつ必ずしも採用されない。
薬事承認 2年 2年 2年
新
プロセス
新制度 (保険適用希望書申請)
薬事承認と連動した保険適用が出来る仕組み
薬事承認 ← 数か月 → 大幅な患者アクセス改善
MRI/CT/SPECTなどの診断薬は保険適用申請が可能
国内企業が開発中のPET診断薬
対象 製剤 国内開発状況 海外開発状況
前立腺がん 68Ga-PSMA-11
・Locametz(ノバルティス) 申請中:CDx 承認(2022年):Dx/CDx
・Illuccix(テリックス) P1:Dx/CDx 承認(2021年):Dx/CDx
18F-PSMA-1007(住友重機) P3:Dx(合成装置) 承認(2021年):Dx
64Cu-PSMA-I&T(PDR) P1/2:Dx P3:Dx
神経内分泌腫瘍 68Ga-DOTATATE(ノバルティス) P3:Dx 承認(2016年):Dx
腎がん 89Zr-Girentuximab(テリックス) P1:Dx P3:Dx
64Cu-PD-32766(PDR) P0:Dx -
心筋血流 18F-Flurpiridaz(NMP) P2:Dx 承認(2024年):Dx
アルツハイマー病 18F-APN-1607(APPRINOIA) P2:Dx P2:Dx
企業ホームページ、jRCTから抜粋(放射性医薬品協会調査)
34
本日の提案内容
1.プログラム医療機器の評価に関して
P.4-P.13
(1)治療・検査待ち期間の延長を生じさせないことによって医療の質の
維持・向上を支援するプログラム医療機器等の評価
(2)プログラム医療機器の保険外併用療養費制度において臨床研究で有効性が
認められなかった場合等の取り扱い
2.医療機器(医療技術)イノベーション評価について
P.15-P.26
(1)C2申請(新機能・新技術)の予見性向上
(2)チャレンジ申請の要件緩和について
(3)保険適用希望内容のうち医療技術評価分科会での審議について
3.在宅医療に関する診療報酬関連提案事項
P.28-P.30
(1)在宅医療の保険構造に起因する課題の改善
4.PET検査の保険適用区分に関して
P.32-P.34
(1)診断を目的としたPET検査の保険適用区分の再構築について
5.安全確保を推進するために
P.36-P.41
(1)医療機関と連携したサージカルスモーク対策の推進について
(2)画像診断に使用するディスプレイの品質管理に関する評価について
35
5.(1)医療機関と連携したサージカルスモーク対策の推進について
【現状・背景】
サージカルスモークの患者・医療従事者への危険性や医療従事者に対する健康被害が多いことが
報告されており、手術医療の実践ガイドライン(改訂第三版)においてもその対策が必要と
されている
・1gの組織焼灼にて発生したサージカルスモークには、フィルターなしのタバコ 6 本分と同等の毒性、変異原性物質が含まれ、また
形成外科手術で1日あたりに発生するサージカルスモークの有害物質の量は、フィルターなしのタバコ約27~30本分に相当する※1
・手術室看護師は、一般人の約2倍の頻度で呼吸器症状を訴えており※2、また内視鏡下胆嚢摘出術を受けた患者の術後の尿中において
サージカルスモークに起因すると考えられるベンゼン等の揮発性有害物質の排泄濃度が上昇することが知られている※3
・米国の 20 の州で手術室に排煙装置を設置することが義務付けられている ※4
【提案】
サージカルスモークを低減する措置を行った場合の「手術医療機器等加算」による加算、もしく
は、サージカルスモーク対策のための体制の構築と管理維持を要件とした施設基準を満たすこと
による加算。
手術医療機器等加算
<サージカルスモークの発生> 医療安全対策手術機器加算の新設
電気メス等のエネルギーデバイ (或いはサージカルスモーク対策機器加算)
(特掲診療料「手術」第3節への追加)
スを使用する手術
・開腹手術
医療機器安全管理料4を新設*
・内視鏡手術
管理料の新設
*B011-4医療機器安全管理料に追加 エネルギー機器使用時に発生するサージカルスモークを低減するための体制が整えられている
保険医療機関においてエネルギー機器を使用して治療する場合(一連につき)
※1 HILL, D. S., et al. Surgical smoke–a health hazard in the operating theatre: a study to quantify exposure and a survey of the use of smoke extractor systems in UK plastic
surgery units. Journal of plastic, reconstructive & aesthetic surgery, 2012, 65.7: 911-916.
※2 BALL, Kay; GILDER, Richard E. A mixed method survey on the impact of exposure to surgical smoke on perioperative nurses. Perioperative Care and Operating Room
Management, 2022, 26: 100232.
※3 DOBROGOWSKI, Miłosz, et al. Chemical composition of surgical smoke formed in the abdominal cavity during laparoscopic cholecystectomy–assessment of the risk to the
patient. International journal of occupational medicine and environmental health, 2014, 27.2: 314-325.
※4 The Association of periOperativeRegistered Nurses (AORN) Smoke Evacuation News 36
米国の20州で手術室に排煙装置を設置することが義務付けられているほか欧州や
オーストラリアなど様々な地域の行政機関から、サージカルスモークについてのリスク
喚起と排煙対策を推奨するガイドラインが発出されている。
イギリスの安全衛生庁(Health and Safety Executive):
サージカルスモークへの暴露や有害な影響に関するエビデンスレ
ビューに基づくリスク喚起(2012年)
https://www.hse.gov.uk/research/rrpdf/rr922.pdf
https://www.aorn.org/get-involved/government-affairs/policy-
agenda/surgical-smoke-free-or/smoke-bills
ウェストバージニア州: オーストラリアNSW州の保健省 (NSW Health) :
サージカルスモークへの暴露を適切に管理し、同スモークに関連
2025年1月1日より、手術時の煙が発生する可能性のあるあらゆる処置中に医療施設が煙排出システムを
するリスクを排除するためのガイドライン(2015)
使用することが義務付けられる。違反した医療施設は1,000ドルから5,000ドルの罰金
https://www1.health.nsw.gov.au/pds/ActivePDSDocuments/GL
https://www.aorn.org/about-aorn/aorn-newsroom/health-policy-news/article/west-virginia-hb-4376-enacted 2023_018.pdf
37
5.(1)医療機関と連携したサージカルスモーク対策の推進について
サージカルスモークとは主に手術時における電気メスやレーザー等の
排煙装置無し
エネルギーデバイス使用時に発生する煙状の副産物である。
サージカルスモークには揮発性有機化合物 (シアン化水素、ホルムアルデ
ヒド)を含む150種類以上の化学物質が含有され、1gの組織焼灼にて発生
したサージカルスモークにはフィルターなしのタバコ6本分と同等の毒性、
変異原性物質が含まれ、形成外科手術で1日に発生するサージカルスモーク
の変異原性はタバコ30本分に相当すると言われている。※1
サージカルスモークの粒子径は小さく一般的な医療用マスクで吸入を防ぐ
ことができない。また目や皮膚への暴露も防ぐことができない。
手術室看護師は、一般人の約2倍の頻度で呼吸器症状を訴えており、これは
サージカルスモークへの曝露による影響が示唆される結果とされている※2
排煙装置有り
内視鏡下胆嚢摘出術をうけた患者では、2時間以内の短時間の手術でも、
サージカルスモークが腹膜から吸収され、ベンゼンやトルエンの術後尿中
の排泄濃度が上昇することが知られている。※3
日本手術医学会より発行されている手術医療の実践ガイドライン(改訂
第三版)においても「サージカルスモークに対して,排煙装置の配備が
望ましい。」と謳われている。
サージカルスモークの有害性に関する懸念は、手術に従事する看護師・
麻酔科医・医師・臨床工学技士など、多職種の医療従事者によって示唆
されており、実際の医療現場での問題として認識されている。
※1 HILL, D. S., et al. Surgical smoke–a health hazard in the operating theatre: a study to quantify exposure and a survey of the use of smoke extractor systems in UK plastic surgery units. Journal of
plastic, reconstructive & aesthetic surgery, 2012, 65.7: 911-916.
※2BALL, Kay; GILDER, Richard E. A mixed method survey on the impact of exposure to surgical smoke on perioperative nurses. Perioperative Care and Operating Room Management, 2022, 26: 100232.
※3 DOBROGOWSKI, Miłosz, et al. Chemical composition of surgical smoke formed in the abdominal cavity during laparoscopic cholecystectomy–assessment of the risk to the patient. International
journal of occupational medicine and environmental health, 2014, 27.2: 314-325. 38
5.(2)画像診断に使用するディスプレイ(モノクロ医用画像表示)の品質管理に関する評価について
【現状・背景】
※モニタ(原文等をそのまま引用)=ディスプレイ
液晶ディスプレイの表示特性の違いで同一の病変が異なって見える、経年変化で表示品質が保て
ない等の問題が起こりうるが、モニタ診断が普及している一方で、画像診断に使用するディスプ
レイの品質管理の重要性が十分に認識されておらず、実施していない施設が多い 。
① 日本医学放射線学会発行の「デジタル画像の取り扱いに関するガイドライン 3.0版」では表
示部位や診断内容に応じて適切なモニタを選択することや適切に管理・整備されていなけれ
ばならないことが明記されている。
② 国会参議院での答弁などが発端となり、維持・保守・管理の対象とするため、2024年7月に
モノクロ画像表示を対象とする「GSDFキャリブレーション機能付き画像診断用ディスプレ
イ」が特定保守管理医療機器として告示された。また、世界各国で国際規格が反映されてお
り、日本でも整合を取った品質管理規格の「JIS T 62563-2」が2024年2月に制定された。
③ ディスプレイの品質管理の実態について、アンケート調査結果から品質管理が十分に普及し
ているとはいえず、管理に必要な人・時間・機器・ツール等の費用の確保ができず、実施が
困難な状況の医療施設が多い。
【提案】
① 画像診断に使用するディスプレイ(モノクロ医用画像表示)について、適正な画像診断および
医療安全のために品質管理が必要であることを明確に示すとともに、医師の指示のもと、診療
放射線技師などが適切な規格等に基づいて品質管理を実施していることを評価して頂きたい。
② 品質管理の実施を明確にする方策として「画像診断に使用するディスプレイが基準を満たして
いることを示す試験結果と履歴の保存」を要件化することなどをご検討頂きたい。
39
5.(2)画像診断に使用するディスプレイ(モノクロ医用画像表示)の品質管理に関する評価について
モノクロ医用画像表示用と情報機器・事務用(ノートPC含む)との違い
モノクロ医用画像 情報機器・事務用
主な特長の比較 品質管理の必要性
表示用 (ノートPC含む)
デジタル画像の取り扱いに関するガイドライン 3.0版
階調特性 GSDF ガンマ2.2など
公益社団法人 日本医学放射線学会
キャリブレーション 可能 不可 http://www.radiology.jp/content/files/20150417.pdf
(輝度・階調調整)
モニタは経年変化で劣化し、特に輝度が低下するの
品質管理
可能 不可 で、正確な読影診断ができるよう留意すること。単純
(ツール・アプリ含む)
写真を例にとると、コントラストの低い信号の検出に
輝度安定化機能
あり なし
影響が認められた。
(経年変化の補償)
GSDF(Grayscale Standard Display Function): DICOM規格で定義されたモノクロ画像用の表示関数
知覚的にリニアな特性を持ち、画像表示の再現性が高い
「ディスプレイの階調特性」と「見え方」ついて JND(弁別できる最小の差異)で科学的に説明可能
JND:Just Noticeable Difference
GSDFの見え方は
どの階調でも同じ
ガンマ GSDFよりも識別しくい
第54回報告書「再発・類似事例の分析」の
記載事例には、「X 線撮影後の画像の確認
をノートパソコンの画面で行っていた」も
識別しにくい のがあった。スペックは不明だが、GSDFで
なくガンマ2.2だった可能性が高く、識別し
ガンマ2.2 イメージ図
にくかった可能性がある。
40
5.(2)画像診断に使用するディスプレイ(モノクロ医用画像表示)の品質管理に関する評価について
日本画像医療システム工業会では毎年実態調査を実施しているが、診断に使用しているモニタの品質管理状
況に大きな変化は見られず、「実施している」が40%程度(1番+2番)、「実施不十分」が60%弱(3番
+4番)と品質管理の普及が進んでいない実態が明らかになっている
◆ 診断に使用しているモニタの品質管理状況(%)
2024年度 2023年度 2022年度 2021年度 2020年度
1. 全てのモニタの品質管理を行っている 28.2 29.2 27.3 27.7 29.1
2. ほとんどのモニタの品質管理を行っている 13.7 10.2 12.2 12.0 13.1
3. 一部のモニタのみ、品質管理を行っている 31.5 26.1 25.9 26.8 21.6
4. 品質管理を行っていない 24.9 32.3 30.7 30.9 28.2
*無回答を含むため、合計値は100%となりません。
この調査は、全国の医療施設を99 床以下、100 床~299 床、300 床~499 床、500 床以上の4 つの病床群別に分類し、その中から無作為に抽出した 1,000 施設の放射線部
門技師長宛にアンケート用紙を郵送し、郵送調査票あるいは WEB アンケート画面のいずれかにて締切日までに回答いた だいた有効回答数より得られた回答を集計・分析して報
告書としています。2024年度の調査期間は2024年11月1日~2025年1月6日
日本診療放射線技師会及び日本画像医療システム工業会の共同で2019年に実施したアンケート調査結果紹介
ディスプレイ診断において選択肢に示す経験をされたこ 品質管理を行っていない理由は何ですか? モニタ品質管理を実施し、インシデント、アクシデントの
とがありますか?(複数回答可)n=890 (複数回答可)n=796 防止につながると感じた事例はどのような事例でしたか?
(複数回答可)n=396
アンケート調査は、公益社団法人 日本診療放射線技師会および一般社団法人 日本画像医療システム工業会が共同で実施。 41
調査期間:2019年3月1日~4月20日 調査対象:日本全国の日本診療放射線技師会 会員が所属する医療施設 回答施設数613施設
この資料について
出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)
当サイトが保存しているのは、PDFから取り出した文字だけです。 これは言葉で探せるようにするためのもので、 厚生労働省が公表した資料そのものではありません。 図表・画像・レイアウトは失われています。
正確な内容は、必ず厚生労働省のPDFをご確認ください。