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材-3 体外診断用医薬品

保険医療材料専門部会 第134回 / 2025-11-21 開催 / 40ページ

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中 医 協 材 - 3 7 . 1 1 . 2 1 中央社会保険医療協議会 保険医療材料専門部会 意見陳述資料 体外診断用医薬品 令和7年11月21日 (一社)日本臨床検査薬協会(JACRI) (一社)米国医療機器・IVD 工業会(AMDD) IVD委員会 欧州ビジネス協会(EBC) 医療機器・IVD委員会 本日の提案事項 A.物価高騰、コスト増大対応について B.技術的評価について B-1. イノベーション評価について B-1-1. 市場性評価 B-1-2. チャレンジ申請 B-1-3. 経済性評価 B-2. POCT検査の有用性 B-3.感染症・AMR対策における検査の重要性と評価制度について B-4.悪性腫瘍関連遺伝子検査項目上の取扱い 2 本日の提案事項 A.物価高騰、コスト増大対応について B.技術的評価について B-1. イノベーション評価について B-1-1. 市場性評価 B-1-2. チャレンジ申請 B-1-3. 経済性評価 B-2. POCT検査の有用性 B-3.感染症・AMR対策における検査の重要性と評価制度について B-4.悪性腫瘍関連遺伝子検査項目上の取扱い 3 A. 安定供給の確保に向けた対応(物価高騰・コスト増大対応) ※ 「安定供給・不採算に関するアンケート調査」の結果参照(p.6~7) 背景・現状 技術料は引下げ、一方で原材料費は高騰 物流コストも高騰 • 技術料(保険点数)の下落 • ドライバー不足・トラック不足 • 原材料・部材の入手困難、高騰 • 燃料費が高騰、航空輸送費も高騰 • 製品コストも上昇 • コンテナ不足等から海上輸送費も高騰 • 企業のコスト削減努力も既に限界 ◆人件費 ◆材料費 原材料費等の高騰によるコスト増を適時適切に、 ◆分析機器 医療機関側 のコスト等 技術料に反映できる仕組みが重要である。企業 コスト 既存 ◆経費 が価格転嫁すると、医療機関で逆ザヤが生じて 項目 しまう。 企業側 ◆人件費 点数 試薬費 製品コスト ◆原材料費 ◆光熱費 積み上げ原価 準用技術料 ◆流通経費 医療に必要な検査キットの安定供給が困難になる可能性 提 案 公的保険制度下において、コスト増を適時適切に技術料に反映できる仕組みの創出 • 【例】 ・ 物価指数の変動に応じた診療報酬換算レートの変更 ・ 体外診断用医薬品への不採算品目の技術料を再算定する制度の創設 4 A. 安定供給の確保に向けた対応(物価高騰・コスト増大対応) 【イメージ図:価格転嫁/逆ザヤの影響】 医療機関側の物価高騰・コスト増大に対しては、「初診料・再診料UP」、「ベースアップ評価料」による手当てが なされているのに対し、企業側への手当ては無い。 初診料・再診料 医療機関の負担増大 UPで手当て UP 医療機関における 検査実施料 逆ザヤ解消 •人件費 •人件費 •人件費 医 •人件費 •材料費 •材料費 療 •材料費 機 •材料費 •分析機器 •分析機器 •分析機器 関 •分析機器 のコスト等 のコスト等 側 のコスト等 のコスト等 コ •経費 •経費 •経費 ス •経費 ト 改定 企 試薬費 物価高騰 試薬費 試薬費 業 ( 人件費 ) 側 ( 人件費 ) ( 人件費 ) ( 人件費 ) (原材料費) ・ (原材料費) (原材料費) (原材料費) ( 光熱費 ) 製 ( 光熱費 ) ( 光熱費 ) UP ( 光熱費 ) (流通経費) 品 (流通経費) (流通経費) (流通経費) コ 企業の利益 安定供給への懸念 ス ト 企業の利益 を圧迫 価格転嫁 価格転嫁 がなくなる程度の 利益を価格転嫁に 従前 原価高騰 価格転嫁/逆ザヤ 実情を反映 より確保 収益悪化 安定供給に懸念 5 A. 安定供給の確保に向けた対応(物価高騰・コスト増大対応) ■ 安定供給に関するアンケート調査 • 調査対象:臨薬協 会員企業(回答件数:48件) • 調査期間:2025年2月10日~3月5日 ほとんどの企業が物価高騰、人件費高騰、物流費高騰による影響を受けている <原材料・資材等の仕入価格> <人件費高騰の影響> <物流費高騰の影響> 製品の安定供給への影響 「影響が懸念される」を含めると約70%を占める 6 A. 安定供給の確保に向けた対応(物価高騰・コスト増大対応) ■ 不採算に関するアンケート調査 • 調査対象:臨薬協 会員企業(回答件数:48件) • 調査期間:2025年2月10日~3月5日 図1 不採算製品の有無 図2 不採算製品の状況 図3 価格への転嫁 (795製品) 54% 27% 安定供給への懸念あり(100%) <価格転嫁後の状況> <内訳> 40%:供給継続可能 赤字で販売 15%:供給継続困難 1年以内に赤字の恐れ 35%:赤字 10%:その他 利益が不十分なため供給継続が困難 ①回答48社中、不採算製品のある会社は20社(42%)、795製品であった ②不採算製品すべてにおいて、安定供給への懸念があるとの回答であった ③「価格に転嫁した、転嫁する予定」は54%、「価格転嫁する予定はない」は27%であった また、価格転嫁済み製品の半数は、十分に転嫁できていない(赤字販売継続を含む) 7 A. 安定供給の確保に向けた対応(物価高騰・コスト増大対応) 令和7年8月27日 保険医療材料専門部会における質問について ➢ 人件費高騰の影響に関して、働く方がどうなっているかといった状況について、もう少し 現場の状況を補足いただけないか。 【業界回答】 ➢ 医療従事者の昇給率が他業種に比べて低いことから、人材流出や人材不足による労 働環境の悪化が生じている。延いては、安定的な医療提供に支障をきたす可能性も あるため、医療従事者のさらなる賃上げは急務と言われている※。(人件費はさらに高 騰する見込み) ※ 令和6年診療報酬改定の際に、賃上げを目的として「ベースアップ評価料」が導入されたが、患者減や物 価高騰等の影響で医療機関の収支は最終的に赤字。また、2025年度賃上げ率は一般産業の半分 程度の約2.5%に留まる見込みのため、さらなる対策を要望中。 (参考:「2025年度 医療機関における賃金引き上げの状況に関する緊急調査」(四病院団体協議会)) ⇒この状況に対し、企業としては検査の迅速化、並びに検査結果の判定ソフトウエ アの普及等により、検査を省力化・自動化し、医療従事者の負担軽減に貢献し ていくことを考えている。 ➢ 一方、企業側でも人件費高騰及び物価高騰の影響を受け、製品コストが上昇してお り、利益を圧迫している。企業努力によるコスト低減、医療機関への価格転嫁も限 界に達している。そのため、企業側でも物価高騰に見合った対応が困難な状況である。 8 本日の提案事項 A.物価高騰、コスト増大対応について B.技術的評価について B-1. イノベーション評価について B-1-1. 市場性評価 B-1-2. チャレンジ申請 B-1-3. 経済性評価 B-2. POCT検査の有用性 B-3.感染症・AMR対策における検査の重要性と評価制度について B-4.悪性腫瘍関連遺伝子検査項目上の取扱い 9 B-1-1.市場性評価 希少疾病等の検査に用いるものとして配慮が必要な体外診断用医薬品 「令和6年度診療報酬改定において、体外診断 用医薬品の希少な検査について、市場性加算の 制度(希少疾病等技術料係数)を導入いただ いた 想定される検査回数が少ない医薬品の適応判 定に用いる体外診断用医薬品を保険適用する 場合、加算が可能となった(別紙7(2)) 現状では、加算の対象が実質的にコンパニオン診 断薬に限定されており、それ以外の希少な検査 への適用が困難である 対象の拡大を提案したい 体外診断用医薬品の保険適用に関する取扱いについて 産情 発 0214 第6号、令和 6年 2月14日 対象の候補: 希少疾病等において、治療方法等が発見されたが、検査が薬事承認されていない*、医薬 品及び再生医療等製品の適応判定に用いる体外診断用医薬品(IVD) *対象となる場合、薬事承認取得後の保険適用を想定 10 B-1-1. 希少疾病等で治療は存在するが、検査が体外診断用医薬品 (IVD)として薬事承認されていない事例(検査センターで開発、実施) 検査数はさらに少ないと想定される 日本の 検 査 方 法 点 数 疾 患 治 療 総患者数 ヌシネルセンナトリウム 遺伝学的検査 デジタルPCR法 5,000 D006-4 SMN1/2遺伝子検査 1,000人 脊髄性筋萎縮症(SMA) リスジプラム 2 処理が複雑なもの (BMLで実施) 点 オナセムノゲンアベパルボベク 遺伝学的検査 ダイレクトシーケンス法 5,000 1000~ D006-4 SOD1遺伝子検査 筋萎縮性側索硬化症(ALS) トフェルセン 2 処理が複雑なもの (SRLで実施) 点 2000人 遺伝学的検査 MLPA法 3,880 3000~ デュシェンヌ型筋ジストロフィー D006-4 DMD遺伝子検査 ビルトラルセン 1 処理が容易なもの (SRL, LSIMで実施) 点 4000人 (DMD) 遺伝学的検査 MLPA法 3,880 3500~ デュシェンヌ型筋ジストロフィー デランジストロゲン モキセパル D006-4 DMD遺伝子検査 1 処理が容易なもの (SRL, LSIMで実施) 点 4200人 (DMD) ボベク(薬価未収載) • 上記は医薬品及び再生医療等製品の適応判定に用いられる検査であるが、IVDは存在していない • IVDを開発する場合も、現在の技術料の準用では点数が低く、年間検査数も数百以下との想定のため、開発が困難であ る。診療報酬において、「検査に当たって施用される薬剤(検査用試薬を含む。)は、原則として医薬品として承認され たものであることを要する。」とされている*。IVDとして承認を受けているものは、性能が臨床での使用に耐えうるものである ことがPMDA等によって評価・審査されているものであり、製造販売業者として製品品質の維持管理、安定供給の維持の 責任も負っており、品質・制度管理の維持の負担は検査数によらず発生する。一方で、IVDではない製品は、そうではない (次ページ) 。最適な医療を継続的に維持するため、IVDを使用することを推進する制度設計は重要であると考える。 * 診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知)令和6年3月5日 保医発0305第4号 • IVDとして薬事承認した場合には、希少疾病等技術料係数を活用し、E3区分としての提出が可能になれば開発参入のハ ードルが下がるのではないか • JAK2遺伝子検査は薬事承認された体外診断用医薬品がなかったものの「造血器腫瘍遺伝子検査(D006-2 /2,100 点)」として算定されていたが、薬事承認を取得したことで、新たに「JAK2遺伝子検査(D006-16 / 2,504点)」として 算定できるようになった。このように薬事承認を取得した検査が別項目として設定されることが明確になることが望ましい。 11 体外診断用医薬品における品質・精度の確保の状況 ⚫ 体外診断用医薬品は、「品質・有効性・安全性」の確保を目的としている薬機法により規制 され、性能(精度)・品質の確保が実現されている ⚫ 性能(精度)・品質の確保については、第三者(PMDA、登録認証機関、都道府県)に よる審査・調査を受けている 製品に対する要件(規制) 組織に対する要件(規制) 製造販売業による、 許可・届出・登録 承認取得・認証取得・自己認証(届出) 製造販売業許可 基本要件 QMS省令 製造業登録・外国製造業者登録 承認基準 適合 適合 等適合 販売業許可・届出 製品規格の要件 体制の要件 体制の要件 人に関する要件 ⚫ QMS省令:製品の製造管理及び品質管理 ⚫ 体制省令: 製造管理及び品質管理に係る 業務体制 ⚫ GVP省令: 製造販売後安全管理の方法 ⚫ 体外診断用医薬品は、これらの審査・評価を経て一定の品質・精度が適切に担保さ れている。 ⚫ 一方、LDTは、このような評価を経ていない 12 抗体検査の例と案 B-1-1. 希少疾病等で治療は存在するが、検査が体外診断用 医薬品(IVD)として薬事承認されていない事例 日本の 検 査 方 法 点 数 疾 患 治 療 総患者数 ステロイド療法、血漿交換療法、 抗VII型コラーゲン抗体 ELISA N/A 250 後天性表皮水疱症 免疫グロブリン大量静注療法、 ステロイドパルス療法 • 上記は希少疾病等の診断に用いられる検査であるが、IVDは存在していない • 仮にIVDを開発しようと考えても、類天疱瘡の患者は、7,100人とされているが、後天性表皮水疱症は、患者数が 250と想定されるため、IVDの開発に躊躇する件数である。 • IVDとして薬事承認した場合には、市場性加算を活用することが可能になれば開発参入のハードルが下がるのでは ないか 提案: このような検査についても患者数が少なく、治療法は存在するため、希少疾病等の検査 に用いるものとして配慮が必要な体外診断用医薬品として対象とできないか? 類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む。)(指定難病162) – 難病情報センター 13 B-1-1.市場性評価(希少疾病等の検査) : 検査回数 検査数が少なく、医技評経由で増点いただいた事例 対象患者数が少ない検査について、令和2年改定時に、日本臨床検査専門医会から医療技術再評価提案書が提出 された 対象疾患 患者数 検査 改定前 改定後 血栓性血小板減少 約500人 ADAMTS13活性 400点 400点 性紫斑病 ADAMTS13インヒビター 600点 1000点 • 上記検査の対象疾患である血栓性血小板減少性紫斑病の治療薬(リツキサンとアジンマ)は希少疾病用医薬 品の指定を受けている • 医技評での要望においては、増点後2000回を想定している ※B-1-1参考資料(P35参照) 提 案 ◆ 希少疾病等の検査に用いるものとして配慮が必要な体外診断用医薬品(IVD)について、再生医療 を含む治療法等が発見された場合など新たにIVDを開発した場合に適用される仕組みとできないか • LDT(薬事承認されていない検査等)が保険適用されている場合においても、IVDとして薬事承認された場合には、 E3区分としての提出が可能であることを明確化していただけないか • 患者数が少なく、既存検査の準用ではIVDの開発が困難である場合がある。希少疾病等技術料係数を活用し、希 少疾患を対象とした検査の充実化に繋げられないか • 令和7年10月15日の保険医療材料専門部会(第132回)において提案されている「想定される検査回数が少 ない再生医療等製品の適応判定の補助に必要な検査についても、希少疾病等技術料係数を適用できるように記 載を見直してはどうか」とのご提案に賛同いたします。 ◆ 現在規定されている年間検査回数については、開発そのものを躊躇する件数である。回数を緩和いた だけないか 14 B-1-2.体外診断用医薬品のチャレンジ申請について 【背 景・現 状】 体外診断用医薬品のチャレンジ申請に関しては、「チャレンジ申請を行うことが妥当であると判断された後に、 製造販売業者が関与の上で、収集したデータに基づくものに限られること」と規定されている。 【課 題】 IVDにおいてバイオバンクや施設の保管検体を使う場合、契約やIRB承認、プロトコルの最終化など に時間がかかり、チャレンジ権が未取得の段階ではこれらの手続きを進めることは困難である。さらに 保管検体の確認、臨床データの提供にも多くの時間を要するためチャレンジ権取得時にデータを提 出することができない 提 案 保管検体に関して、バイオバンクなどからチャレンジ権取得前に既に蓄積されていた検体を用いる場 合であっても、チャレンジ権取得後に試験デザインを確定し、当該データを解析対象として明確に位 置づけたうえで保管検体を用いて測定や評価を実施されたものについては、それらも「チャレンジ申請 を行うことが妥当であると判断された後に、製造販売業者が関与の上で、収集したデータ」として見な すことが可能と考える。 体外診断用医薬品の保険適用に関する取扱いについて(産情発 0214 第6号、保発0214第 6号 、令和6年2月 14日)を以下のように修正頂きたい。 <変更案> ただし、チャレンジ申請による再評価は、チャレンジ申請を行うことが妥当であると判断された後に、製 造販売業者が関与の上で、解析したデータに基づくものに限られること 15 B-1-2 チャレンジ申請:癌診断補助IVD(体外診断用医薬品) ― バイオバンクの保管検体を用いたケース ― ■ 前提 • 対象となるバイオマーカーは、がんの診断補助として、診断時に加えて経過観察目的で の使用についても薬事承認を得ているが、保険適用は診断時の使用に限られている。 • 本事例では、バイオバンクに保管された過去の検体を活用し、チャレンジ申請を通じて 「経過観察時」の保険適用の追加取得を目指す。 • チャレンジ権取得後に検体収集から始める場合、非常に時間を要する。また、経過観 察のような収集に何年も要するデータ収集については対象疾患における保管検体を活 用することは妥当であると考える。 保 険 適 チャレンジ権 チャレンジ権 チャレンジ 用 保険適用希望 保険収載 希望 取得 申請 の 動 1年間 き 結果公表 企 データ収集 解析・比較 業 の バイオバンク・試験施設 動 き 保管検体 新検体 16 B-1-3.イノベーションの評価:経済性評価 令和7年8月27日 保険医療材料専門部会における質問について 1. 研究班の立ち上げ要望をしているが、どのようなことを想定しているか? 2. 体外診断用医薬品の経済性評価として、腫瘍マーカーの事例を示しているが、進め方 についてどう考えているか 業界回答: • 令和7年10月15日の保険医療材料専門部会(第132回)にて、新技術にも、特 定保険医療材料の原価計算方式のように、新技術に係る費用等も含めて技術料に反 映する仕組みを検討する必要があるのではないか、厚生労働行政推進調査事業費とし て研究の報告等を踏まえ検討するよう意見が出されている。 • 体外診断薬の技術料のイノベーションの評価を適切に行うため、技術料の中でも検体検 査は、固有の特性があり検体検査技術料に関する検討については、検査業界として貢 献できるため、研究班で意見を述べさせていただきたい。 • 評価指標が確立した時点で、経済性評価についても、本研究の中でご検討いただきた い。 ※ 参考資料参照(P36) 17 B-1-3.イノベーションの評価:経済性評価 提 案 ◆ 体外診断用医薬品は、適切な診断・治療を行うために不可欠であり、適切な診断により、最適な治 療・処置を実施することが可能になる ◆ 適切な検査は、医療費全体の適正化にも貢献しており、検査により、これまで必要だった検査や治 療が不要となり、医療費の削減等が可能となる場合に、「経済性評価」を導入していただきたい 事例:卵巣がんマーカーTFPI2(組織因子経路インヒビター2) ※参考資料参照(P37) 卵巣は体深部に存在するため腫瘍の組織型を術前に判別することは困難であるが、TFPI2は化学療 法抵抗性の高い明細胞癌への特異性が高く、非侵襲的な方法であらかじめ卵巣がんの組織型を鑑別 することが可能である ⚫ 卵巣癌の治療では、術前化学療法が施行される場合が多いが、明細胞癌に関しては他の組織型と比べて奏効 率が低い。TFPI2の検査により、明細胞癌であると推測される場合は、術前化学療法や施設によっては試験開腹 は省略し*、明細胞癌に適した手術を速やかに検討することが可能になる TFPI2によって術前に明細胞癌判別が可能となることによる医療費削減額:約2億円 • <偽陰性>卵巣明細胞がんに関する医療経済効果は、TFPI2による明細胞がん検出感度(43.5%)を考慮に入れた算出方法となっており、偽陰性症例分 は含まない額として算出 • <偽陽性>偽陽性症例の多くは比較的頻度の高い高異型度漿液性癌 であり、臨床医の見解ではCA125などと組み合わせることで推察可能なため、追加の 検査は不要と見込まれる • *試験開腹について:診療密度の高い病院(=日常的に試験開腹が実施されている施設)は、試験開腹省略の可能性が低いと推察 →対象となる明細胞がん患者数は、大学病院・DPC特定病院群以外で試験開腹を施行された割合(49.7%)を勘案して算出 18 本日の提案事項 A.物価高騰、コスト増大対応について B.技術的評価について B-1. イノベーション評価について B-1-1. 市場性評価 B-1-2. チャレンジ申請 B-1-3. 経済性評価 B-2. POCT検査の有用性 B-3.感染症・AMR対策における検査の重要性と評価制度について B-4.悪性腫瘍関連遺伝子検査項目上の取扱い 19 B-2.POCT※検査の有用性 ※POCT: Point of Care Testing(臨床現場即時検査) 現 状 • 診療所で活用できるPOCT対応検査機器・試薬が販売され、臨床検査結果に基づく即時診療が可能と なり、質の高い検査を普及させることにより「質の高い医療」の提供が可能となっている • POCT検査は中央検査で実施されるハイスループット検査と診療報酬上同一扱いだが、検査に用いられ る検査機器、試薬はそれぞれ異なっており、1検査あたりの実施コストはPOCTの方が高い 課 題 • POCT検査は、迅速診断による早期治療、早期病態把握に貢献できるが、1検査あたりの 検査コストが高いため活用されない状況になっている 小 大 検体測定処理能力 大きさ/重量 簡便性/迅速性 装置の価格 1検体測定あたりのコスト 高 低 20 B-2.POCT検査の有用性 令和7年8月27日 保険医療材料専門部会における質問について ➢ 診療所において検査を即日に返すためのインフラ整備が十分とは言えないと感じており ます。業界としてどのような貢献をされますか。 【業界回答】 ➢ 生活習慣病を始めとした地域医療に有用なPOCT対応検査機器、検査試薬の提供 【現在、利用可能なPOCT検査項目例】 生化学 Glu, UA, T-CHO, HDL-CHO, TG, BUN, T-Bil, Ca, TP, Alb, AST, ALT, LDH, CK, Amy, GGT, ALP, etc 糖尿病関連 HbA1c, Glu 心疾患関連 トロポニンT, トロポニンI, CK-MB, D-ダイマー, NT-proBNP, etc 感染症関連 インフルエンザ, SARS-CoV-2, RSV, StrepA, マイコプラズマ, etc ⇒ 引き続き、診療所で活用可能なPOCT検査の開発及び供給をすることでインフラ整備に貢献 ➢ 学会等と連携し、臨床実装(地域医療連携等)を支えるエビデンス作りに貢献 心不全診療ガイドライン(2025年改訂版)において、BNP、NT-proBNP検査を活用したか かりつけ医との連携について記載されています。 ※参考資料B-2参照(P40) ⇒ この事例のように、学会と連携してエビデンスを構築し、臨床実装の整備に貢献 提 案 診療所において即日検査実施に資するPOCT検査が適切に実施できるよう、POCT検 査を適正に評価する仕組みをご検討いただきたい 21 B-2. Primary Careにおける検査の重要性と評価制度について 1) 生活習慣病管理に関わる項目の即日検査実施に対する評価 背 景 ⚫ かかりつけ医機能の強化が施策としてなされている(厚労省:かかりつけ医制度が発揮される制度の施 行に向けた検討) ⚫ 検査数値に基づいた治療方針を立てることは、患者の生活習慣改善のモチベーション向上につながり、患 者QOLの向上が期待できる ※本提案での生活習慣病等は高血圧症、糖尿病、脂質異常症、慢性心不全、慢性腎臓病とする。(地域包括診療料の対象患者) 現 状 ⚫ 一般診療所の多くは生活習慣病関連の検体検査を外注しており、診療当日に結果を確認することが 難しい ➢ POCT検査に用いられる検査機器、試薬は中央検査室で実施されるハイスループット検査と異なり、POCTの1検 査あたりの実施コストおよび精度管理費用はハイスループット検査と比較し高額である ➢ そのため、経済的理由から検査の外部委託をする一般診療所も存在し、診療日の即日検査が普及していない 課 題 ⚫ 診療当日の状態を示す検査結果が得られない場合、前回来院時の状態(過去の検査結果)を基 に治療方針が判断されることになり、最適な疾病管理に課題が残る。また、患者の生活習慣の振り返 り・改善に結びつけにくい可能性がある 22 B-2. Primary Careにおける検査の重要性と評価制度について 1) 生活習慣病管理に関わる項目の即日検査実施に対する評価 健康日本21(第三次)推進より ⚫ 高血圧、脂質異常症、糖尿病などの 生活習慣病は循環器病のリスク因子 である 心不全のステージ別に求め ⚫ これらのリスク因子を適切に管理し、循 られる地域連携のケアモデル 環器病を予防することが重要 「心不全診療ガイドライン(2025年改訂 版)」より引用 心不全 連係の目的 連係の内容 生活習慣病管理に関わる検査を即日報 ステージ 高血圧,糖尿病,肥満の是正や運動の促進,慢性腎 告し、その時の状態に応じた治療介入を 心不全発症予 A 臓病の進展予防などを地域で推進し,心不全発症のリス 防 することで、より適切な生活習慣病管理が クを減らす 実現可能 BNP/NT-proBNPを用いてスクリーニングを行い,かかりつ 心不全早期診 B-C け医と循環器専門医が連携して心不全の早期診断と治 断・治療 療介入を行う 生活習慣病管理に関わる検査項目例 心不全入院後 地域のかかりつけ医・福祉・介護と連携した退院後の包括 ⚫ 脂質異常症(TC, TG, HDL, LDL) C の包括的ケア 的なケア ⚫ 糖尿病(HbA1c, GLU) 専門施設と連携した高度心不全治療の提供(心臓移 治療抵抗性心 ⚫ 慢性心不全(BNP or NT-proBNP) 植・左室補助人工心臓・肺高血圧治療・成人先天性心 不全のケア ⚫ 慢性腎臓病(CRE, BUN, ALB, TP) D 疾患 人生の最終段 在宅の緩和ケア 階のケア 提 案 ◆ 生活習慣病管理に関わる項目の即日検査実施に対する評価をしていただきたい 生活習慣病管理料における迅速検体検査加算の創設を提案いたします 23 B-2. 救急外来におけるPOCT検査の重要性と評価について 2) 血液ガス分析検査に関する評価の見直し 現 状 ⚫血液ガス分析は呼吸や酸・塩基平衡障害の判定に不可欠の検査である。つまり、生命を脅かすかどうか を測るための必須の検査であり、迅速かつ的確でなければならない ⚫検体安定性が悪く、迅速測定が必須の検査である ⚫同一患者に対して、同一日に2回以上、外来で緊急の検査を行った場合でも、1日につき1回しか算定 できない(131点) 血液ガス検査を複数回実施する場合がある病態例 気管挿管をする場合:挿管後や呼吸器設定後などに複数回検査を行うことがある 体外循環を行う場合:心肺停止蘇生後などで緊急でPCPSなどの体外循環を行う場合、複数回実施する 出血を伴う場合 :輸血の必要性、輸血後のヘモグロビンや酸素化の確認のため複数回検査を行う(出血量や輸血量に依存) <具体例> • 意識障害 :救急搬入時に1回検査。血圧、脈拍、意識、SpO2等のバイタルサインが不安定な場合は複数回検査することがある • 心疾患症例:カテ中に複数回行うことがある。心不全症例で気管挿管、NPPV等の呼吸デバイスを利用する場合、複数回実施する • 重症感染症:肺炎などから呼吸不全が疑われる症例では呼吸状態の確認のため複数回実施することもある • 熱 傷 :火災によるCO中毒が疑われる場合はCOHb分画を複数回確認する必要がある 課 題 救命救急のため、緊急かつ同日中に複数回行われることもある必須の検査だが、外来では単回の算定 しかできず赤字状態となっている 提 案 同日中に複数回実施した場合にも算定可能とする算定要件の見直しを提案いたします 24 本日の提案事項 A.物価高騰、コスト増大対応について B.技術的評価について B-1. イノベーション評価について B-1-1. 市場性評価 B-1-2. チャレンジ申請 B-1-3. 経済性評価 B-2. POCT検査の有用性 B-3.感染症・AMR対策における検査の重要性と評価制度について B-4.悪性腫瘍関連遺伝子検査項目上の取扱い 25 B-3. 感染症・AMR対策における検査の重要性と評価制度について 休日における微生物検査実施体制に対する加算要望 背 景 • 薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン2023-2027 *1に微生物検査の重要性についての記載あり • 『感染対策向上加算』等の施設基準の抗菌薬適正使用支援に関連する加算には、「微生物学的検査の適宜利用」、 「微生物検査・臨床検査の利用の適性化」が含まれている*2 現 状 課 題 • 血液培養検査で陽性の場合の入院患者の死亡率: • 検査結果報告のタイミングが施設方針に左右されている → 重症感染症の迅速な治療開始 平日日勤帯のみASTが介入する場合:33.3% → 医療の施設間差の低減 休日もASTが介入する場合:12.9%*3 • 広域抗菌薬選択後、適切な薬剤への変更無く、投与継続 • 休日に微生物検査が対応可能な施設: 33% → AMRの増加防止 と限られている*4 • 24時間365日対応するための人員が不足 → 適切かつ、迅速な患者治療の確保 *AST = 抗菌薬適正使用支援チーム 提 案 休日も微生物検査を実施している施設を評価するために、感染対策向上加算1, 2, 3の 注(6)として、 下記の加算を要望したい: 休日における微生物検査の実施、結果報告体制を有する場合 【参考文献】 *1: AMR対策アクションプラン2023-2027: 目標2, 戦略2.4 *2 : 令和6年度診療報酬改定 診療報酬の算定方法の一部を改正する告示 医科点数表 *3 : Yamada K., et al, Blood culture reports by infectious disease physicians can improve prognosis of bacteremia, including weekend-onset cases, Int J Infect. Dis. 2020; 100: 174-179 *4 : 救急部門における微生物検査に関する多施設調査, 志馬伸朗、他、日本臨床微生物学会 2019 26 B-3. 感染症・AMR対策における検査の重要性と評価制度について 休日における微生物検査実施体制に対する加算要望 ① 休日の微生物検査の実施、結果報告の重要性 血液培養検査で陽性となった場合に、 週末も検査結果を受け、抗菌薬適正使用チームが介入 入院患者における死亡率:33.3% から12.9%に減少 (p = 0.01) *3 ② 24時間365日対応可能な微生物検査部門を有する施設は限られている 日本臨床微生物学会認定微生物検査技師登録者施設 370施設へのアンケート結果(2017年時) 不明 24時間365日対応可能 10% 15% 24時間365日対応への障壁: 回答: 23% 日勤帯のみ365日対応可能 人員= 82% 229施設 教育= 88% 52% 平日、日勤帯のみ対応可能 27 本日の提案事項 A.物価高騰、コスト増大対応について B.技術的評価について B-1. イノベーション評価について B-1-1. 市場性評価 B-1-2. チャレンジ申請 B-1-3. 経済性評価 B-2. POCT検査の有用性 B-3.感染症・AMR対策における検査の重要性と評価制度について B-4.悪性腫瘍関連遺伝子検査項目上の取扱い 28 B-4. 悪性腫瘍関連遺伝子検査項目上の取扱い 背 景 ⚫ 悪性腫瘍遺伝子検査は、治療法選択のみならず悪性腫瘍の診断、病型分類/鑑別など様々な医療上の用途で活用 されている ⚫ 多項目同時遺伝子検査やがんパネル検査、がんゲノムプロファイリング(CGP)検査等、検査技術の発展により革新的 な検査が次々と臨床で実用化されている ⚫ 新たな治療薬/治療法の開発に伴い個別化医療が進展し、それに連動して検査対象遺伝子や検査の位置づけ、検査 タイミングなど検査形態がますます多様化していく 現 状 ⚫ 使用用途、技術、コストが異なる多種多様な悪性腫瘍遺伝子検査が、「D004-2 悪性腫瘍組織検査」の「処理が 容易なもの」「処理が複雑なもの」のわずか2項目にまとめられている ⚫ 測定技術及び臨床的有用性が異なるにもかかわらず、単項目検出検査と多項目同時検出検査が同じ取扱いとなって いる ⚫ 次世代シークエンス法やリアルタイムPCR法が「処理が容易」「処理が複雑」 の両方に含まれており、「処理が容易」「処 理が複雑」の定義、運用基準が不明瞭 ⚫ がんパネル検査やCGP検査等、バイオインフォマティクス技術を用いた解析が必要な検査がある ⚫ コンパニオン診断に代表される必須の検査の場合、医療への影響が大きく、不採算品目となっても供給維持を強く求め られる 課 題 ⚫ 臨床的意義や測定技術などが異なる多種多様な悪性腫瘍遺伝子検査が存在するにもかかわらず、2個9 々の検査の 価値や技術に基づいた適切な評価がされにくい仕組みとなっている ⚫ 治療方針の決定や診断に関わる必須の検査であるにもかかわらず、開発/製造/流通に係るコスト及び品質確保さ れた製品の供給体制維持に必要なコストの評価が不十分なため、市場導入後、安定供給が困難となる検査がある ⚫ CGP検査のタイミングが遅れ患者の治療機会喪失に繋がっている 29 要望と提案① :D004-2の評価制度の見直し 悪性腫瘍遺伝子検査項目(D004-2 1)のコスト調査 2024年コスト調査結果* 2025年1月24日時点 内) 内) D004-2 悪性腫瘍遺伝子検査 総計 試薬/消耗品費/装置 労務費およびその他経費 イ 処理が容易なもの (1)医薬品の適応判定の補助等に用いるもの 2,500点 27,766-43,211円 13,180-40,811円 1,800-15,860円 (2項目)4,000点 40,000円超 ー ー (2)その他のもの 2,100点 11,820-120,317円 7,500-102,717円 1,800-17,884円 ロ 処理が複雑なもの 5,000点 52,275-53,499円 43,284-51,260円 1,015-10,215円 (2項目)8,000点 80,000円超 ー ー イ 処理が容易なもの + ロ 処理が複雑なもの (6項目)18,000~ (7項目)20,000点 92,724-160,139円 90,528円-117,659円 2,196-42,480円 2024年 JPCLT悪性腫瘍検査コスト調査結果より_一部改変 30 要望と提案① :D004-2の評価制度の見直し 検査を構成する工程 ⚫ 検査は『分析前プロセス』『分析プロセス』『分析後プロセス』の3つのプロセスから構成される ⚫ 検査実施料は、これら3つのプロセスに関わる費用がカバーされる 例)がん遺伝子パネル検査の工程(がん遺伝子パネル検査の品質・精度の確保に関する基本的考え方(第2.1 版)抜粋) 分析前プロセス 分析プロセス 分析後プロセス エキス 検 検体採取 核酸抽出 ライブラリ調製 シークエンシング 解析/分析 パート 結 査 依 • • ホ ブロ ル ッ マ ク リ 作 ン固 製 定 • • 核 抽 酸 出 の 核 抽 酸 出 の 法 品 • • D バ N ー A コ 断 ード 片 付 化 加 • • シ シ ー ー ク ク エ エ ン ン ス ス 法 リード • • マ カバ ッピ レ ン ッ グ ジ パネル 果 説 頼 •病理組織診断 質確認 •ターゲット濃縮 •シークエンスデータ •バリアントコール (EP 明 •腫瘍細胞比率 •ライブラリの品質 の品質確認 •アノテーション ) •検体確定 確認 •結果報告 抽出された核酸の質・量が適切でなけ れば、検体再提出、もしくは中止 分析後プロセスの詳細 検査技術により、 それぞれのプロセスにかかる工数/コストが異なるため 検査コストのバリエーションが大きくなっている 提 案 ◆D004-2 1 悪性腫瘍遺伝子検査については、検査工程を細分化し、分析後プロセ ス(バイオインフォマティクス)を別途評価する仕組みをご検討いただきたい 31 要望と提案②: D006-19がんゲノムプロファイリング(CGP)検査の 算定留意事項見直し 業界の課題 ⚫ がんゲノムプロファイリング(CGP)検査は適切な治療を適切なタイミングで患者に届ける ことが重要であるが、本検査の算定留意事項に標準治療終了後(および終了見込 み)に実施する旨が記載されている ⚫ 令和元年8月26日の疑義解釈および令和7年3月にがんゲノム医療中核拠点病等 連絡会議診療ワーキンググループにより「標準治療終了を見込む患者」に対する解釈 が発出されているものの分かりにくく、必ずしも周知徹底されていない ➝ 結果としてCGP検査のタイミングが遅れ、患者の治療機会喪失に繋がっている 提 案 ◆CGP検査実施のタイミングは算定留意事項において、「医学的判断に基づき、主治医 が適切と考える時期(一次治療開始前を含む)」に変更していただきたい ◆上記に伴い、より多くの患者に本検査を届けるため、がんゲノム拠点・連携病院の増加 やエキスパートパネルを更に簡略化するなど、運用面の要件緩和を検討いただきたい 32 参考資料 33 参考資料 A. 物価高騰・コスト増大対応:安定供給の確保に向けた対応 ■ 安定供給に関するアンケート調査 • 調査対象:臨薬協 会員企業(回答件数:48件) • 調査期間:2025年2月10日~3月5日 <特に影響を受けている原材料・資材等> 分類 具体例(企業数) 製品素材・製品容器 プラスチック容器(17)、プラスチック素材・用品(7)、 検体採取器具(5)、ガラス(3) 包装資材 パルプ・紙・紙製品:段ボール(5)、梱包・包装資材(紙)(5)、紙資材・紙 製品(4)、紙箱(3) その他:発泡スチロール(2)、ドライアイス(2) その他 抗体(14)、酵素(10)、基質(8) ■ 主な材料ごとの企業物価指数(月次推移) 仕入価格が高騰しているとの回答があった原材料・資材は恒常的に価格が高騰している 【プラスチック容器・素材・用品】 【パルプ・紙・紙製品】 2020年を100とした場合 2020年を100とした場合 出典: 日本銀行「時系列統計データ 検索サイト」(出力データよりグラフ作成) 輸入物価指数(円ベース) 企業物価指数 34 参考資料 B-1-1. 市場性評価:医技評 35 参考資料 B-1-3. イノベーションの評価 経済性評価 中央社会保険医療協議会保険医療材料専門部会(第132回) 令和7年10月15日 36 参考資料 B-1-3. イノベーションの評価 経済性評価:事例 TFPI2検査導入による効果(診療フロー*) *)婦人科診療ガイドラインおよび卵巣がん・卵管癌・腹膜癌 治療ガイドラインを参考に、卵巣がんにおける診断・治療の 流れの概略を図式化 【参考文献一覧】 1. 日本産婦人科学会日産婦誌72巻7号(2018年度患者年報) 2. 日本産婦人科学会日産婦誌69巻3号(2015年度患者年報) 3. 日本産婦人科学会日産婦誌70巻4号(2016年度患者年報) 4. 日本産婦人科学会日産婦誌71巻5号(2017年度患者年報) 5. 政府統計患者調査(2008、2011、2014、2017) 6. 日本婦人科腫瘍学会卵巣がん治療ガイドライン2015 7. 日経メディカル処方薬事典 8. 国民健康・栄養調査(平成29年度) 9. DPC導入の影響評価に係る調査(厚生労働省平成30年度) 10. 社会医療診療行為別統計(厚生労働省平成30年度) 11. 生活保障に関する調査(公益財団法人生命保険文化センター平成28年度) TFPI2導入による卵巣明細胞癌の治療に対する医療経済効果 項目 (対象患者数) × (1例あたりの医療費削減額) = (医療費削減額) (1) 明細胞癌症例におけ 約40人 × 約140万円 = 約6,000万円 る術前化学療法の省略 (2) 明細胞癌症例に 約400人 × 約35万円 = 約1億4,000万円 おける試験開腹の省略 合計 (1) + (2) = 約2億円 TFPI2によって術前に明細胞癌判別が → 約2億円/年 可能となることによる医療費削減額 37 参考資料 B-2.POCT検査の有用性:生活習慣病管理料/療養計画書 令和4年度診療報酬での留意事項通知より引用 療養計画書は、当該患者の治療管理において必要な項目のみを記載することで差し支えな いが、糖尿病の患者については血糖値及びHbA1cの値を、高血圧症の患者については 血圧の値を必ず記載すること (中略) 療養計画書には血糖・HbA1c・脂質の記載欄があるが、必ずしも交 付当日の検査結果であることを求められていない しかし、循環器病リスク管理を目的とした、より適切な生活習慣病管 理の実現のためには、生活習慣病管理に関わる検査項目(血糖、 HbA1c、脂質、BNP/NT-proBNP)など、現在の患者状態を表 す当日の検査結果を基に説明/治療介入することが望ましい 中医協 総-8 5. 6. 21より抜粋 38 参考資料 B-2. POCT検査の有用性:HbA1c即日報告の効果 検査結果の即日報告は、当日に治療方針を立てて治療を実施することができる 患者の治療に対するモチベーションの向上にもつながり、治療効果が上昇する イメージ 診療への効果 患者への効果 ➢ 直近の検査結果に基づいて ➢ 生活習慣の改善効果を早 治療方針が決定できる く体感することができる ➢ 血液検査で客観的な診断 ➢ 検査数値を示されることで 情報を得ることができる 自覚症状の裏付けができる 糖尿病診療マスター Vo19 2011年3月 「糖尿病外来診療におけるPOCTの活用と問題点」より作成 39 参考資料 B-2. POCT検査の有用性:心不全のステージ別に求められる地域連携のケアモデル 「心不全診療ガイドライン(2025年改訂版)」より引用 心不全ス 連係の目的 連係の内容 テージ 高血圧,糖尿病,肥満の是正や運動の促進,慢性腎臓病の A 心不全発症予防 進展予防などを地域で推進し,心不全発症のリスクを減らす BNP/NT-proBNPを用いてスクリーニングを行い,かかりつけ医 心不全早期診 B-C と循環器専門医が連携して心不全の早期診断と治療介入を 断・治療 行う 心不全入院後の 地域のかかりつけ医・福祉・介護と連携した退院後の包括的な C 包括的ケア ケア 治療抵抗性心不 専門施設と連携した高度心不全治療の提供(心臓移植・左 全のケア 室補助人工心臓・肺高血圧治療・成人先天性心疾患 D 人生の最終段階 在宅の緩和ケア のケア ステージB-C 「前心不全」以降への進展を見逃さないために、 ステージC 地域のかかりつけ医・福祉・介護と連携した退院後の包括 BNP、NT-proBNPの定期的な測定が推奨される 的なケアが推奨される • 日本心不全学会の「血中BNPやNT-proBNPを用いた心不全診療に関する • 連携の中でも心不全増悪で入院した患者の退院後の移行期ケアは, ステートメント 2023年改訂版」では、心不全の可能性があるカットオフ値とし 地域で包括的な疾病管理が求められる。…(中略)…したがって, てBNP35 pg/mL,NT-proBNP 125 pg/mL以上としている。このカッ 循環器専門医とプライマリーケアを担う地域のかかりつけ医や医療・ トオフ値以上では、構造的あるいは機能的異常の進行予防、心不全の発症 福祉・介護従事者との連携が不可欠である。 予防や治療が必要となる可能性があるため、心不全の危険因子を有する症例 • 日本では,心不全で入院した高齢者の多くは,病院の循環器医で では、胸部X線、心電図、心エコー図検査を実施することが推奨される。対応 はなく,地域のかかりつけ医によって退院後のケアを受けることが報 が難しい場合は循環器専門医への紹介も検討することが提唱される。 告されている。 • 慢性心不全においては過去のBNP/NT-proBNP値を参照しつつ、個々の症 例に最適なBNP/NT-proBNP値を見つけ、その値を目標として、定期的に測 • 日本のレジストリー研究では,心不全入院患者の退院後の外来を, 定をし心不全管理を行うべきである。前回に較べてBNPが40%以上, NT- 病院の循環器医が単独で診るよりも,病院の循環器医とかかりつけ proBNPが30%以上上昇した時には、心不全の増悪の可能性を考慮し、 医が連携して診るほうが心不全再入院は少なかった。 その原因を探索し、早期介入することが必要である。 40

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