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保険医療材料専門部会 第121回 / 2023-08-30 開催 / 29ページ

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中医協 材-1 5 . 8 . 3 0 中央社会保険医療協議会 保険医療材料専門部会 意見陳述資料 2023年8月30日 日本医療機器産業連合会(JFMDA) 日本医療機器テクノロジー協会(MTJAPAN) 先進医療技術工業会(AdvaMed) 米国医療機器・IVD工業会(AMDD) 欧州ビジネス協会(EBC)医療機器・IVD委員会 現在の環境認識 近年の物価、エネルギー、光熱費等の高騰は、各種産業や国民生活に大きな影響を 及ぼしている。 医機連にて医療機器の安定供給に関する調査を実施(2022年10月)したところ、 医療機器の原材料(樹脂材料、電子部品、金属等)、部材の価格、輸送費等の高 騰により、医療機器の安定供給への懸念が生じる状況であることが判明した(3ページ 参照) 。 さらに、特定保険医療材料における不採算の実態を調査(2023年5月、MTJAPAN 会員258企業)したところ、回答202社中、不採算製品のある会社は96社 (48%)、395製品であり、多くの製品について早急な対策が必要な状況であること が判明した(4ページ参照 )。 2 医療機器を取り巻く環境:経済情勢 ■2022年 安定供給に関するアンケート結果 ・調査対象:医機連 正会員団体・会員企業(回答件数102件) ・調査期間: 2022年10月17日-11月4日 ●製品の安定供給への影響への影響 ●主な原因 ●特に影響を受けている原材料・部材 分類 具体例(企業数) 5% 樹脂材料 シリコーン(13),樹脂 (10),PP(8), PC(5), 17% フッ素樹脂(4), PE(3),プラスチック(2), 既に影響が出ている PET(2),PVC(2) 25% 9% 46% 影響が懸念される 電気電子 半導体(15),コネクタ(9), CPU(5),電子 51% 部品 部品(3),電気部品(3),電線 影響はない 23% (3),IC(2),FPGA(2),モーター(2) 回答できない 24% 金属材料 ステンレス(4),アルミ(6),金属材料(4) 原材料・部材価格高騰 価格高騰以外の入手難 その他 滅菌包材(7),紙類 (5),包装材(4),ゴム 物流費高騰 (4),医療用ガーゼ(2), 原紙(2),溶剤(2), 影響が懸念されるを含めると70%を占める その他 ラベル(2),フィルター(2), 容器(2) ■主な材料ごとの企業物価指数(月次推移) アンケートにおいて価格高騰の影響を受けているとの回答があった原材料・部材は定量的に価格高騰している 【樹脂材料】熱可塑性樹脂(ポリプロピレンなど) 【電気電子部品】集積回路 【金属材料】アルミニウム 出典: 日本銀行「時系列統計データ 検索サイト」より医機連MDPRO作成 3 輸入物価指数(円ペース) 国内企業物価指数 2023年 不採算に関する調査結果 調査対象:MTJAPAN 正会員企業258社*(回答件数202社) 調査期間: 2023年4月22日~5月19日 *製造販売業を持つ正会員企業数 図1 不採算製品の有無 図2 不採算製品の状況(395製品) 図3 価格への転嫁 価格転嫁 9% ある 42% 懸念あり 48% 66% 価格転嫁 逆ザヤ できない 45% 48% ない 52% 安定供給への懸念あり 保険償還価格より 高い販売(逆ザヤ) ① 回答202社中、不採算製品のある会社は96社(48%)、395製品であった。 ② 不採算製品のうち66%で安定供給への懸念があり、45%は償還価格より高く販売していた。 ③ 「価格に転嫁した、転嫁する予定」は42%、「価格転嫁したいができない」は48%であった。 4 本日の提案内容 1.安定供給の確保に向けた対応 (1) 不採算選定の基準の明確化 (2) 安定確保が求められる医療機器への対応 (3) 原材料・部材価格等の高騰への対応 (4) 外国価格調整の見直し (5) 新規収載品の基準材料価格の算定ルールの見直し (6) 安定供給に関するその他の保険医療材料等専門組織からの意見について 2.イノベーション評価の見直し (1) チャレンジ申請について (2) 医療費削減効果による価格調整 3.その他 その他の保険医療材料等専門組織からの意見について 5 1. 安定供給の確保に向けた対応 令和5年7月26日 材料専門部会 保険医療材料等専門組織からの意見より 1. イノベーションに対する評価等について (1) 臨床上有用な医療機器等に対する評価について 特定保険医療材料のうち、保険医療上の必要性が特に高く代替するものがないにも関わらず、継 続的な安定供給に際して、材料価格が著しく低いために供給が著しく困難となるものについては、不 採算品再算定において適切に価格の改定を行うとともに、価格改定後も安定的な供給を維持でき るよう、その後の価格の再算定においても配慮する仕組みについて検討してはどうか 。 保険医療材料等専門組織からの、①不採算品に対する適切な価格の改定、および②価格改定 後に安定的な供給を維持するためのその後の価格の再算定に配慮する仕組みの提案について、賛 同する。 ①、②のそれぞれについて下記として提案させていただきたい。 (1) 不採算選定の基準の明確化(7~9ページ) (2) 安定確保が求められる医療機器への対応(10ページ) 6 1. 安定供給の確保に向けた対応 (1) 不採算選定の基準の明確化 (1/3) MTJAPAN会員企業 不採算に関する実態調査(2023年) 202社からの回答 図4 不採算要望の予定の有無 図5 不採算要望を出す予定がない理由(複数回答あり) 21% 79% (製品) (製品) 不採算に陥った395製品のうち、不採算要望を予定するものは84製品(21%)のみ 不採算要望の予定がない理由は、「機能区分内の他社製品の状況が分からない」が大多数であり、 次に「学会要望の取得が困難」が多かった。 次回改定に向けて、厚労省には提出書類の書式見直しや学会への要望提出に対する協力を依頼 いただいたことには大変感謝している。一方で、学会によっては、個社を支援することは学会としては 出来ない、と回答された事例がある。 業界としても、制度活用を促すための啓発活動の必要性を強く認識し、周知活動を実施しているが、 不採算要望を提出する予定のある製品は21%にとどまっており、更なる対応が必要と考えている。 7 1. 安定供給の確保に向けた対応 (1) 不採算選定の基準の明確化 (2/3) 過去3回の改定における不採算製品の引上げの実績 中医協総会資料より、MTJAPAN集計 不採算採用数 平成30年 令和2年 令和4年 実態のまとめ 引上げの理由 9区分 4区分 8区分 ほとんどが 「機能区分内に1社のみ」 販売会社が1社のみ 9/9 3*/4 7#/8 の区分 学会から供給継続の要望があ 9/9 4/4 8/8 全てが 「学会からの要望がある」 もの る 市場実勢価格が償還価格を 全てが 「市場実勢価格が償還価格を 9/9 4/4 8/8 上回る 上回る」 区分 *:残る1区分は1社がシェア9割(販売3社) #:残る1区分は1社がシェア7割(販売3社) 現在の不採算要望の実態は、「選定要件が厳しく運用され、採用実績が少ないため、企業は不採 算要望を提出しない」、「不採算要望を提出しないために採用実績が増えない」と悪循環が起きて いると考える。 【提案】 業界調査の結果(7ページ)、令和6年度改定では一定数の不採算要望が想定されることから、不 採算選定の基準を明確化していただきたい(9ページ)。 企業が不採算要望を躊躇なく活用できるように、運用の見直しについて通知等に明示いただきたい。 急激な物価高騰等の影響により安定供給への懸念を生じさせないため、随時不採算要望を受け付 けていただきたい。 8 1. 安定供給の確保に向けた対応 (1) 不採算選定の基準の明確化 (3/3) 不採算選定の基準の明確化についての提案 「ア 代替するものがない特定保険医療材料であること」 • 同一機能区分内に、複数の製品があった場合には、下記の対応をいただきたい 不採算となっている製品のシェアが高く、同一機能区分内の他社製品のみでは臨床での必要数量をカバーできない場合は、 「代替するものがない特定保険医療材料」であるとみなす 不採算となっている製品のシェアがそれほど高くなくとも、他社製品の生産余力によっては臨床での必要数量をカバーできない 場合もあり得るため、要望が提出されていない製品を扱う企業に対して採算性と生産余力の確認 機能区分として引き上げ対象とならない場合は、製品仕様の違いや医療現場の使い分けにより機能区分の細分化 「イ 保険医療上の必要性が高いこと(関係学会から医療上の必要性の観点からの継続供給要請があるもの等)」 • 要望書の入手が難しいがその他の要件は満たすことが明らかな場合には下記のいずれかをご了解いただきたい 厚労省から学会に対して働きかけていただく ガイドライン上当該製品が標準治療として明記されている場合には、学会からの要望書に替えることができる 「ウ 材料価格が著しく低いこと(保険償還価格と市場実勢価格の乖離率が大きい場合を除く)」 • 償還価格を上回る価格での販売(逆ザヤ)が不採算選定の必須条件とはなっていないことを明確化していただきたい • 逆ザヤの製品に限らず、以下のような製造企業において利益の確保が困難になり安定供給に支障が生じる場合ついても対象 となり得ることを明確化していただきたい 予期せぬ設備トラブルなどによる新たな投資が必要になる場合 生産継続のため設備老朽化に伴う設備更新が必要な場合 規制の変更等により原材料の変更が必要となり、薬事的な対応により生産コストが上がることが明確な場合 等 9 1. 安定供給の確保に向けた対応 (2) 安定確保が求められる医療機器への対応 【再掲】 令和5年7月26日 材料専門部会 保険医療材料等専門組織からの意見より 1. イノベーションに対する評価等について (1) 臨床上有用な医療機器等に対する評価について 価格改定後も安定的な供給を維持できるよう、その後の価格の再算定においても配慮する仕組み について検討してはどうか 。 特定保険医療材料は、医薬品の最低薬価や基礎的医薬品のような価格を下支えする制度がな く、改定の度に継続的に償還価格が下がるため、安定供給確保の観点から保険医療材料等専 門組織の意見に賛同する。ただし、医療機器の特性に応じた制度の検討をお願いしたい。 【提案】 医療上必要な医療機器の安定供給を確保するため、不採算に陥って供給困難になる前に償還 価格を下支えする制度を検討いただきたい。 【安定確保特定保険医療材料(仮称)】 次のいずれかに該当する特定保険医療材料は「安定確保特定保険医療材料(仮称)」とし て、償還価格の引下げを行わない。 ⁻ 不採算要望が認められ、償還価格が引上げられたもの ⁻ 関係学会・業界等から要望されたもの 10 1. 安定供給の確保に向けた対応 (3) 原材料・部材価格等の高騰への対応 (1/2) 【現状・課題】 特定保険医療材料の医療機関への販売価格は、償還価格が上限目安となるため価格転嫁が難 しいが、安定供給を継続するために、原価高騰分を価格に転嫁する製品が多数みられている。 (価格に転嫁した、転嫁する予定:42%、償還価格より高く販売:45%) 物価高騰等による医療機関への影響も多く報告*される中、価格への転嫁は医療機関の負担に もなっている。 一方で、値上げにより安定供給を確保したとしても基準材料価格改定の原則#により、改定前の 価格を超えることはできないとされているため、結果的に価格への転嫁は十分に反映されない。 *:国立大学病院長会議、全日本病院協会 等 #:「特定保険医療材料の保険償還価格算定の基準について(保発0209第3号 令和4年2月9日) 図6-1 医療機関の負担あり 安定供給への懸念がなくなる程 度の利益を価格転嫁により確保 11 1. 安定供給の確保に向けた対応 (3) 原材料・部材価格等の高騰への対応 (2/2) 【提案】 実勢価格調査による改定価格の算出結果が改定前の償還価格を超える場合は、その算出結果 を改定後の基準材料価格としていただきたい。そのために、基準材料価格改定の原則#にある「た だし、当該機能区分の基準材料価格改定前の基準材料価格を超えることはできない」を削除し ていただきたい。 医療現場への影響を把握するために、実勢価格調査における逆ザヤとなる機能区分数等を公表 いただきたい。 #:「特定保険医療材料の保険償還価格算定の基準について(保発0209第3号 令和4年2月9日) 図6-2 医療機関の負担を解消 安定供給への懸念がなくなる程 度の利益を価格転嫁により確保 12 1. 安定供給の確保に向けた対応 (4) 外国価格調整の見直し (1/6) 令和5年7月26日 材料専門部会 保険医療材料等専門組織からの意見より (1) 価格調整の比較水準について 新規収載品に係る外国価格調整の比較水準については、「外国価格の相加平均の 1.25倍を上 回る場合に 1.25 倍の価格」等としているが、イノベーションの適切な評価及び安定供給の維持に 配慮しつつ、医療保険財政及び患者負担の軽減の観点 から、比較水準や外国平均価格の算出 方法の見直しについて検討してはどうか。 (2) 再算定について 再算定に係る外国価格調整については、「外国平均価格の1.25倍を上回る場合に 1.25倍の価 格」等としつつ、引き下げ率について 50%の上限を設けているが、イノベーションの適切な評価及び 安定供給の維持に配慮しつつ、医療保険財政及び患者の負担の軽減の観点 から、比較水準や 外国平均価格の算出方法の見直しについて検討してはどうか。 いずれについても外国価格再算定の企業に対する影響を考慮すると賛同することは難しい。 13 1. 安定供給の確保に向けた対応 (4) 外国価格調整の見直し (2/6) 【背景・課題】① 既収載品の外国価格による再算定制度は、継続的に厳格化(比較水準倍率の引下げ、外れ 値除外ルール*の導入および同ルール内の係数引下げ)が続いている。 導入当初の外国価格調整(外れ値除外ルールなし)下で算出した外国平均価格比は、2020 年に1.1倍以下となっており、内外価格差は減少している。 令和2年度の制度改定において、改定価格前の50%が引下げの下限値となり、大幅な引下げが なされた場合の企業経営に対する負担は大きく、不採算になる企業や販売を終了(撤退)する 企業も発生した。また、一部企業では製品販売価格を償還価格まで引下げられず、結果として 医療機関の負担になると考えられる。 外国価格調整により不採算に陥った事例 (令和4年度改定) 再算定対象に 価格調整 不採算 企業対応 外れ値除外ルールが 50%の償還価格 企業は十分な利益 A社:不採算要望提出 適用 引下げ を得ることができず B社:販売終了(撤退) 119 機械弁 改定前 改定後 不採算に 772,000円 386,000円 *外れ値除外ルール:海外の参照国の価格のうち、一定の条件に該当する国の価格(比較的高い価格)を、平均値算出計算から除外する。これにより、一般的 には単純な相加平均と比較して、外れ値を除外した計算は外国平均価格が低い可能性が高い。 14 1. 安定供給の確保に向けた対応 (4) 外国価格調整の見直し (3/6) 【背景・課題】② 外国価格調整の趣旨は、海外の製品価格と適正に比 較することであるが、製品販売数が多い米国のような国 が計算から除外されることが起こりうる外れ値除外ルール により適正な比較となりえていない。 アメリカ :43.34% イギリス、ドイツ、フランスの合計:13.63% 出典:令和5年5月25日 経済産業省「医療機器産業と取り巻く課題について」 【背景・課題】③ 原材料等の価格高騰を販売価格に転嫁し、逆ザヤとな ることにより、市場実勢価格/外国平均価格が1.25倍 を超える再算定による引下げを受けやすくなる。 逆ザヤでの販売が継続された場合、再び再算定の対象 となり、逆ザヤの幅が増大することになる。 その結果、医療機関の負担が大きくなることが懸念され る。 15 1. 安定供給の確保に向けた対応 (4) 外国価格調整の見直し (4/6) 【背景・課題】④ 海外における日本との流通環境の違い メーカー・販売業者が医療機関に対してさらなる安定供給の実現や適正使用支援を手厚くする 必要がある等の理由により、日本における製品提供コストが高くなっている。 医療機能の分散化等を背景として、メーカー・販売業者が医療機関に対して適正使用支援を手 厚くする必要がある等の理由により、日本における流通関連費用は海外に比較して高く、外国価 格の相加平均価格を下回ると製品供給が難しくなる可能性が高まる。 日欧における医療機器1個あたりのコスト比較(2009) 日欧における医療機関集約度および流通・適正使用支援の比較 出典;AMDD委託による三菱総研調査(2009) 16 出典;AMDD委託によるLEK調査(2015) 1. 安定供給の確保に向けた対応 (4) 外国価格調整の見直し (5/6) 医療機器流通形態の特徴と費用負担の内外差(整形外科製品での事例) 国内)短期貸出*の場合、製品の出荷・使用・回収が繰り返され、物流費用が負担となっている。 整形領域では180製品が出荷されるも、使用されるのは4製品のみと報告されている(第84回中医協材料部会資料より) 「メーカー」→「代理店」→「病院」の一方通行ではなく、「病院」→「代理店」→「メーカー」の「戻り」 繰り返される検品業務・流通在庫の増加・使用期限切れによる年間廃棄等の費用はメーカー・代理店の負担 2024年問題**による物流費用の高騰が追加的な負担になることが懸念される。 欧州各国)製品は医療機関への売切りが中心であり、メーカーには在庫負担のリスクは基本的に なく、また、短期貸出しのような多くの手間と費用が行われることはなされていない。その主な理由は、 症例の集約化である(16ページ参照)。 *短期貸し出し:症例に応じた貸出しで、使用されなかった製品は返送される。なお、医療材料の症例全てに当てはまるわけではなく、整形製品においてもその他の物流形態も存在する。 17 **2024年問題 トラックドライバー等の時間外労働時間の上限の制限による物流に発生する諸問題 1. 安定供給の確保に向けた対応 (4) 外国価格調整の見直し (6/6) 【提案】 更なる価格の下落による企業経営の悪影響を回避し、安定的な製品供給を継続させるためにも、 外国価格調整は新規収載時を原則とし再算定制度は廃止を希望する。 廃止まで一定の時間が必要な場合においては、企業負担の軽減を図る目的で、外れ値除外ルー ルを適用しない相加平均での外国価格比が1倍以下の場合は引下げを行わない、および50% の引下げ上限の緩和を希望する。 日本の製品と同等の製品の海外で存在しない場合や、米国のような販売数量の大きい国を除い て、比較的販売数量の小さい国のみの価格を比較することで外国での一般的な価格から乖離する 可能性がある場合など、適切な価格比較とならない外れ値除外ルールは廃止すること希望する。 病院納入価格が償還価格を超過している(逆ザヤ)機能区分は、安定供給の観点から外国価 格再算定制度の対象区分から除外することを希望する。 将来的な為替変動の可能性や集約度が海外と異なることによる追加的経費等が高まることなどを 踏まえて、比較水準である1.25倍の見直しを行わないことを希望する。 18 1. 安定供給の確保に向けた対応 (5) 新規収載品の基準材料価格の算定ルール見直し 新規収載品の基準材料価格は、原則として類似機能区分比較方式で算定されるが、その価格 が外国平均価格の0.5倍以下となる場合には、安定供給の観点から、原価計算方式での算定 を申請できる、ある種の救済ルールが存在する。 しかし、外国未発売の製品は外国価格が無いため、本ルールの適応とならない。 【提案】 外国で未発売の製品についても安定供給を確保するために、相応する救済ルールを設定して頂 きたい(例えば、類似機能区分比較方式では原価算定方式で算定される価格の0.5倍を下回 る場合など)。 【事例】 原価計算で申請したが、日本発の製品で外国価格が存在していなかったため類似比較方式が採用 された結果不採算となり、後に不採算申請で引上げられた。 審議結果 再算定結果 企業希望 (2021年新規収載時) 2022年 類似機能 算定方法 原価計算 算定方法 不採算 原価計算 区分比較 申請 ①266,000円 希望価格 償還価格 ③91,500円 ③265,000円 ②250,000円 製品例)Accurio 変形矯正システム 帝人ナカシマメディカル株式会社 ①橈骨遠位端プレート及び上腕骨遠位端プレート、 ②橈尺骨骨幹プレート、 ③変形矯正プレート 19 1. 安定供給の確保に向けた対応 (6) 安定供給に関するその他の保険医療材料等専門組織からの意見について 令和5年7月26日 材料専門部会 保険医療材料等専門組織からの意見より 4. その他 (3) 医療機器の安定的な供給について 「医療機器の保険適用等に関する取扱いについて」において、製造販売業者は安定供給が困難な 事態に至るおそれがある場合には厚生労働省に対し遅滞なく報告することとされている。 患者に対し必要な医療機器が安定的に確保されるためには、速やかな報告に加えて、安定供給が 困難な事態に至るおそれがある場合等に代替品等が確保されることが重要であり、保険適用されて いる代替品を製造する製造販売業者等が安定供給に協力する仕組みの在り方等について検討し てはどうか。 保険医療材料等専門組織からの提案について、医療機器業界としても新たな仕組みの在り方等 の検討に協力したい。 20 2. イノベーション評価の見直し (1) チャレンジ申請について (1/2) 令和5年7月26日 材料専門部会 保険医療材料等専門組織からの意見より 1. イノベーションに対する評価等について (2) チャレンジ申請について 保険収載後にチャレンジ申請を希望する医療機器の製造販売業者は、チャレンジ申請により再評 価を希望する内容のデータ収集方法及び評価方法に係る計画の参考となる資料について、新規 収載に係る保険適用希望書と併せて提出することとされている。 チャレンジ申請の対象については、既存品に対する追加的な臨床的有用性が期待されるものの、そ れを検証するために長時間を要する場合など、使用実績を踏まえた再評価が真に必要なものについ て再評価するという制度の趣旨を踏まえつつ、プログラム医療機器への対応の観点も含め、必要な 見直しについて検討してはどうか。 保険医療材料等専門組織からの意見に対し、賛同する。 医療機器においては治験が実施されないものが多く、保険申請時に試験実施への投資判断、試 験計画の立案が間に合わないことがあること、また、発売後に一部変更を伴わない新たな有用性の 知見がアカデミア等から出される場合に現行ルールではチャレンジ権が取得できない。 【提案】 保険申請時から一定期間は、チャレンジ権の希望が行える制度へ変更を希望する(22ページ) 既存製品(B1として希望する場合を含む)について、チャレンジ権の付与に係るプロセスおよび提 出資料を簡素化を検討頂きたい。 21 2. イノベーション評価の見直し (1) チャレンジ申請について (2/2) <初回B1申請にチャレンジ権を希望する流れ> 保 チ 保 承 保 険 ャ 険 認 険 発 申 適 レ 申 取 申 売 請 用 ン 請 得 請 ・ ジ 権チ チ チ 現 のャ 保険申請までに投資の決定と 権ャ 権ャ 定 希レ 試験計画の作成必要だが、 希レ 取レ 期 行 報 望ン 完了させるのは困難 望ン 得ン 告 ジ ジ ジ と企 試 臨 プ業 投 験 論 決 作 床 ロの 投資の検討 資 計 文 定 成 試 セ思 の 画 化 験 ス考 の 保 チ 保 承 保 険 ャ 険 認 険 発 申 適 レ 申 取 申 売 請 用 ン 請 得 請 ・ ジ 権チ チ チ 提 のャ 権ャ 権ャ 定 期 案 希レ 一定期間 希レ 取レ 報 望ン 望ン 得ン 告 ジ ジ ジ と企 試 プ業 臨 投 験 論 ロの 決 作 床 投資の検討 資 計 文 セ思 定 の 成 画 試 化 験 ス考 の 22 2. イノベーション評価の見直し (2) 医療費削減効果による価格調整 (1/4) 令和5年7月26日 材料専門部会 保険医療材料等専門組織からの意見より 1. イノベーションに対する評価等について (1) 臨床上有用な医療機器等に対する評価について 既存の医療機器と比較して臨床的な有用性が同等以上であって効率性等の改善により費用を削 減するような画期的な医療機器や、再製造単回使用医療機器 について、医療保険財政の観点 も踏まえ市場導入が促進されるよう、評価のあり方について実態を踏まえつつ 検討することとしては どうか。 効率性等の改善により費用を削減するような画期的な医療機器を適切に評価することについて賛 同する。 23 2. イノベーション評価の見直し (2) 医療費削減効果による価格調整 (2/4) 【背景・課題】 一部の革新的な医療機器は、臨床的有用性のみならず、特定保険医療材料の費用を削減する 効果をもたらす 既存製品を類似製品とした場合、現行制度下では一定の加算が付与されたとしても、既存製品を 販売して得られていた利益に届かない場合も存在する。 材料価格の観点から、企業及び医療機関にとって既存の製品を継続して使用するほうが経済的メリ ットをもたらす場合があり、革新的な医療機器の導入が進まない可能性がある。 【提案】 革新的医療機器の臨床的効果等を患者が速やかに享受するために、これらの機器がもたらす医療 費の削減効果を評価し、速やかな製品の切り替えを促す制度を希望する。 • 新規製品が既存製品と同等の臨床効果を得られ、かつ材料費用が一定金額以下に削減する場合、削減費用の一部を新 規製品へ加算。(以下、イメージ(図の「医療費削減効果からの加算」) 提案イメージ 利益 販管、流通費等 費用削減 医療費削減効果から加算 製造原価 利益 利益 (医療費削減効果がある製品の導入 2製品の価格 利益 販管、流通費等 販管、流通費等 に対する企業インセンティブ) 販管、流通費等 製造原価 製造原価 製造原価 既存製品 新規製品 新規製品 24 (現行制度下) (提案制度下) 2. イノベーション評価の見直し (2) 医療費削減効果による価格調整 (3/4) 【事例①】日本導入済みの事例 087 植込型脳・脊髄電気刺激装置 (7) 振戦軽減用(16極以上用)充電式 パーキンソン病等の深部刺激療法(DBS)では、両側性の症状に2本のリードを使用する。以前は、刺激装 置2個が必要であったが、改良により、リード2本を刺激装置1個に接続することで治療が可能となった。 加算要件に経済性の要素がないことから、C申請では感染リスクの低減や患者の身体的負担の低減が評価 され、15%の加算がついたが企業の希望価格を大きく下回った。 既存材料を用いたシステム 新規材料を用いたシステム 2個の刺激装置及び2本のリード 1個の刺激装置及び2本のリード <企業の収益への影響> 既存デバイスの償還価格は294万円(2個分)で、1個 になると15%加算でも207万円であった。 製品改良のための研究開発費用を要した事等による原価 の上昇や新製品導入のための医師トレーニング費用などが 生じることを考えると、企業にとって15%の加算は十分では ない状況であった。 25 2. イノベーション評価の見直し (2) 医療費削減効果による価格調整 (4/4) 【事例②】日本未導入の事例(側弯症の材料費比較) 医療機器のイノベーションにより、同等の効果を得つつ、医療材料の使用数を削減することが可能(側弯症のう ち、特定の範囲の治療が適応)。 新製品は腹腔鏡下で手術が可能であることから、既存製品を用いた(開腹)手技に比較して患者の負荷が 軽減される。 革新的医療機器であるが、研究開発コストも追加的に必要となり、十分な価格評価が得られないと導入が進ま ない可能性がある。 既存の機能区分製品を用いた場合 新しい製品を用いた場合(日本未導入) 償還価格 使用数 想定される 機能区分 償還価格 使用数 計 (加算が無い (米国での 計 機能区分 場合) 使用数) 脊椎ロッド 脊椎ロッド 36,500 ×2 73,000 36,500 ×1 36,500 (テザー) 脊椎スクリュー・ 脊椎スクリュー・ 79,100 ×8 632,800 79,100 ×16 1,265,600 固定型 可動型 トランスバース 脊椎固定用材料 61,600 ×2 123,200 36,200 ×8 289,600 固定器 椎体ステープル 合計 1,461,800 合計 958,900 ロッド2本 テザー1本 26 3. その他 その他の保険医療材料等専門組織からの意見について 令和5年7月26日 材料専門部会 保険医療材料等専門組織からの意見より 1. イノベーションに対する評価等について (1) 臨床上有用な医療機器等に対する評価について 臨床データ等を踏まえた実際の有用性に基づいた革新的な医療機器に対する評価を引き続き推 進するとともに、薬価制度も参考に、原価計算方式の際の研究開発費の取扱いのあり方について 検討を進めていくこととしてはどうか。 【業界意見】 原価計算方式の際の研究開発費の取扱いを検討する際には、イノベーションの促進にブレーキがか かることのないように配慮いただきたい。 例えば、薬価の原価計算制度では、医薬品業界の平均値を参考に研究開発費を希望することに なっているが、医療機器は臨床試験を行う場合と行わない場合等で、研究開発費に大きなバラツ キがあるので、医療機器の特性に配慮した取扱いにしていただきたい。 27 3. その他 その他の保険医療材料等専門組織からの意見について 令和5年7月26日 材料専門部会 保険医療材料等専門組織からの意見より 4. その他 (1) 既存の機能区分の見直し 臨床上の位置づけや安定供給の観点等を踏まえ、市場実勢価格や市場規模等にも配慮しつつ、 機能区分の細分化、不採算、合理化及び定義の見直し等について、保険医療材料等専門組織 で検討することとしてはどうか。 C申請により新たに区分が設定されたものを、既存の区分と統合すること(合理化)は、イノベーテ ィブな製品の価格を引下げ、そうではない製品の価格を引上げるというイノベーション評価と逆行した 制度と言える。 過去に合理的な根拠が示されないまま合理化された事例があった。 【提案】 合理的な根拠に基づく機能区分の見直しまで否定するものではない。合理化の検討に至った具体 的な理由を共有いただくことで、機能区分見直しの透明性・予見性の確保をお願いしたい。 C区分で新規に設定された機能区分は、一定期間を経るまでは区分の見直しは行わないでいただ きたい。 28 3. その他 その他の保険医療材料等専門組織からの意見について 令和5年7月26日 材料専門部会 保険医療材料等専門組織からの意見より 4. その他 (4) 保険適用の手続きについて 医療機器の保険適用希望のうち区分B2(既存機能区分・変更あり)として希望のあったもの及 び体外診断用医薬品の保険適用希望のうち区分E2(既存項目・変更あり)として希望のあった ものについて、内容が軽微な変更にとどまる場合は、保険医療材料等専門組織への報告によって 保険適用される場合があることについて明確化してはどうか 。 保険医療材料等専門組織からのご提案に賛同する。 【提案】 区分A3(既存技術・変更あり)も区分B2と同様の検討をお願いしたい。 保険医療材料等専門組織へは基本的に報告とし、例外的なもののみ審議される仕組みにしてい ただきたい。 29

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