← 資料を探す  /  保険医療材料専門部会 第121回の一覧

材-4 材-4

保険医療材料専門部会 第121回 / 2023-08-30 開催 / 26ページ

この資料の本物(PDF)は厚生労働省にあります。

図や表を含め、正しい形で読めるのはこちらです。

PDFを開く(厚生労働省)↗
取り出した文字を見る(12,873字)

⚠️ これはPDFから文字だけを取り出したものです。 表や図の形は失われ、行が入り組んで読みにくくなっています。 探すためのものとお考えください。 内容を確かめるときは、上のPDFをご覧ください。

中医協 材-4 5 . 8 . 3 0 中央社会保険医療協議会 保険医療材料専門部会 意見陳述資料 体外診断用医薬品 令和5年8月30日 (一社)日本臨床検査薬協会 (一社)米国医療機器・IVD 工業(AMDD) IVD委員会 欧州ビジネス協会(EBC) 医療機器・IVD委員会 本日の提案事項 企業の開発意欲を維持するため、有用性の高い検査を適切に評価する 有用性の高い検査の早期市場導入の実現 必要性の高い検査が持続的かつ安定的に供給可能な点数を維持して 下支えする A.検査のイノベーション評価の仕組みの整備 ① 検査における有用性・革新性の評価方法の検討 ② チャレンジ申請制度の導入 B.保険適用審査の適正化(「保材専」待ちの解消) C. 悪性腫瘍遺伝子検査における「包括的な評価の見直し」および「下 支え制度の導入」 D. その他の検査を取り巻く課題 1. 「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」の実効性を高めるために 2.POCT検査による充実した地域医療への貢献 2 A.イノベーション評価 ①有用性・革新性の評価 状 況 • 体外診断用医薬品においては、保険適用希望書作成にあたり、「特定保険医療材料における基準 材料価格の算定における原価計算方式」の係数を用いて、「様式2-2:試薬の価格」に従い、積 み上げ方式にて点数計算を行っている。しかしながら、特定保険医療材料のような、画期性加算、有 用性加算、改良加算、市場性加算などの加算の仕組みがない。そのため、革新的な体外診断用医 薬品を開発しても現行のルールの中ではイノベーション評価がなされていない。 • 近年の科学技術の進歩に伴う患者や医療施設に貢献できる革新的な体外診断用医薬品を開発し 続けるための開発コストの確保、開発のインセンティブの予見性等が担保されないことから、次世代製 品開発のモチベーションが維持できない。 課 題 中医協資料 抜粋 開発モチベーションを担保し、革新的な体外診 断用医薬品を早期に国内導入するためには、 臨床検査においても、革新性・有用性・市場性 評価をする必要がある イノベーション評価システムの確立 → 3 A.イノベーション評価 ①有用性・革新性の評価 提 案 ① • 体外診断用医薬品に関して、有用性・革新性を評価する仕組みを要望する。 • 評価する仕組みとして特定保険医療材料の「新規機能区分に係る補正加算について」に 倣い、体外診断用医薬品に適応させたイノベーションの評価基準を検討頂きたい。 「有効性安全性」「社会的必要性」「経済性・効率性」への評価軸を有する特材の補正加算制度を元に作成した、 体外診断用医薬品の保険上の付加的準用技術料の評価軸(案)を参考資料(p.21~23)に記載。 1.画期性・有用性評価 診断・治療に顕著な進歩・改善をもたらす 新規項目 2.改良評価 既存収載品に比べて検査プロセスが改善 される項目 3.市場性評価 医療的アンメットニーズであるが検体数が 少ないことが想定されている項目 ※ 評価イメージ図 :具体的な評価軸は参考資料(p.21~23)参照 4 A.イノベーション評価 ①有用性・革新性の評価 ー 市場性評価について ー 提 案 ② 医療的アンメットニーズである、測定検体数が少ないことが想定される項目の開発・上市を 推進するため、市場性評価を行い、加算を要望する。 開発促進の障害になる事象に関する検証(アンケートより) • 点数に対する予見性がない • 利益が多く見込めない項目に対する開発投資には慎重にならざるをえない (市場規模が小さく企業規模が小さいため、検体数が多いことが想定される製品の開発を優先) • 加算は上限10%等ではなく、予測される販売数も考慮したインセンティブがつくことが必要 (検査数が極端に少ない項目もあることから、測定数に応じた加算が必要) • 実際に想定より検査数が少なかったとしても販売中止も困難 (1社のみで販売する可能性が高い) 市場性加算とその後の推察 • 検査数が少なく企業が開発してこなかった検査は予見性等が高まることにより一部開発の可能性あり • 市場性加算があっても開発に躊躇する場合 • 緊急対応 (エボラ出血熱、ジカ熱、エムポックス等々) • 承認申請などに対し、手当をされている場合もあるが、時限的対応の場合も多く企業側の負担が多いため、何らかの 保証(国の買い取り等)が重要。→ ほとんど販売されなくても販売中止も困難:抗原等原料、ラインの確保等々 5 A.イノベーション評価 ①有用性・革新性の評価 ー 市場性評価について ー 開発導入を躊躇・断念した項目について 国内導入・開発を断念した事例について、前回の調査で「躊躇・断念した事例がある」と回答 があった42社に改めて追加調査(2023/5/25-6/8)を行った。 今後の開発の方向性等が他社に知られる懸念もある中で具体的な回答をいただけた背景に は、市場性加算導入に対する各企業の関心・期待が非常に高いものがあると考えている。 感染症分類 疾患・診断目的 内 容 検 体 数 新 1類 エボラ出血熱 ウイルス検出 国内発症例 なし 興 感 ジカ熱:実績2013年 染 4類 ジカ熱 ウイルス検出 症 3例(発症例) 感染状況が不透明なため、 4類 サル痘 抗原検査 具体的な想定に至らず 分 類 疾患・診断目的 内 容 検 体 数 感 がんの分子標的薬について標的分子の検査(抗原検査) 希少疾患 希少がん 50-100テスト/年 染 その治療を受けられるかというコンパニオン診断 症 以 真性多血症(PV) 外 5-6千人の対象疾患から 希少疾患 本態性血小板血症(ET) 診断補助(CALR遺伝子、MPL遺伝子検出) さらに絞り込まれたテスト数 原発性骨髄線維症(PMF) アアンンメメッットトニニーーズズででああるる製製品品のの開開発発がが実実際際にに躊躊躇躇・・断断念念さされれてていいるる。。 6 A.イノベーション評価 ② 使用実績を踏まえた評価(チャレンジ申請) 背景・現状 1. 特材について新規C1申請に対し、使用実績を踏まえて保険収載後に再度評価を行うことができる仕組み(チャ レンジ申請)が創設され、令和4年度には技術料に一体として包括して評価される医療機器に関してもチャレン ジ申請が導入された(以下参照)。 2. 一方、同様に技術料である体外診断用医薬品の再評価は学会提案に基づき行われるが、体外診断用医薬品 においても検査による患者への臨床的効果等が示される診療報酬項目も存在する(p.9)。 当該技術に関し、 臨床上の有用性が市販後に証明された際は、イノベーションを適切かつ迅速に評価する観点や、体外診断用医 薬品に関する保有情報、関連学会の技術取り扱い状況を総合的に判断し、技術料の再評価を企業から申請す る方が望ましい場合もある。 C2チャレンジ申請に関する前回改定時の議論 保険医療材料専門部会(令和3年9月22日) 中医協(令和3年12月22日) 令和4年度保険医療材料 制度改革の骨子(案) 技術料に一体として包括して評価される 医療機器についても、製造販売業者が チャレンジ申請を希望する場合には、保 険医療材料等専門組織でチャレンジ申 請の権利の付与に関する審議を行うこと ができるようにすることとする。 7 A.イノベーション評価 ② 使用実績を踏まえた評価(チャレンジ申請) 課 題 体外診断用医薬品においても、収載時には医療アウトカムに対するエビデンスが不十分であり、収載後 にデータを集積することでエビデンスを確立できる場合がある。 提 案 • 医療機器のC2チャレンジに準ずるかたちで、技術料に包括される体外診断用医薬品においても、イノベーシ ョンを適切に評価し、よりよい検査の開発につなげる観点から、チャレンジ申請の制度を設けていただけないか。 • チャレンジ申請制度を適用するにあたっては、企業の臨床試験以外の多様なエビデンス(文献報告等)を 用いた申請も認めていただきたい。 チャレンジ申請対象:検査による患者への臨床的効果等が収載後に示される例 チャレンジ申請の観点(案) 該当するケースの例 収載後に、新規および既存の検査方法に基づく運用方法(検査プロセス)の改善により、医療ア 算定要件の変更 ウトカムを向上。治療成績のデータ蓄積後に、算定要件の見直しを行う(低侵襲な検査など) 収載後に従来の同一項目の検査と異なるもしくは追加的な有用性(早期診断など)が示された 別項目の算定 場合に、その差分が認められる検査法を対象とした新たな技術料を新設 具体的事例:心筋トロポニン I, T(次スライド参照) 収載後に、患者アウトカムに直結した有用性が認められた場合、臨床的有用性に対する価値を再 臨床的有用性の評価に伴う増点 評価し、増点する 8 具体的な有用性等については参考資料(p.21~23)参照 使用実績を踏まえた評価が必要な事例: 検査項目名:心筋トロポニンI、心筋トロポニンT(TnT)定性・定量 ≪検査の概要≫ トロポニンは心筋の構成成分であり、心筋特異性が高い。これが血液中に出現する場合には、急性心筋梗塞や不安 定狭心症などによって、心筋が傷害されていることを意味する。 従来品 新製品(高感度) 新製品(高感度) 高感度化前の 高感度化による 高感度化による トロポニン 有用性が確立しておらず 有用性が確立 E3申請 E1申請 チャレンジ申請相当 E3申請相当だが、 新規薬事申請には 従来製品: 当たらない 通常感度のトロポニン 発症後6時間 2009年 新製品: での診断に有用 高感度トロポニン 製造販売承認 発症後2時間 発症後6時間 での診断に有用 での診断に有用 臨床的意義に関するエビデンスが集積し、患者の診療フ ローが変化するとともに、患者アウトカムと関連性も確立 2013年: 2014年: 2018年: ST上昇型急性心筋梗塞の診療に関す 経皮的冠動脈形成術・冠動脈ステン 急性冠症候群ガイドライン るガイドライン ト留置術の算定要件 •「搬入時の数値が高値で •「超急性期(発症後2時間以内)の •心筋トロポニンが高値であることが要 あるほど死亡リスクが高い」 診断に有用であることが示されている」 件として追加(詳細は参考資料) 検査の高感度化により、超急性期(発症後2時間以内)の診断にも有用であることが示された。 エビデンス集積後に「別項目での算定」について、チャレンジ申請を考慮可能な事例 9 チャレンジ申請の流れ 【通常のスキーム+チャレンジ申請の妥当性判断スキーム】 チャレンジ申請の権利が認められた後のスキーム 薬事承認 保険医療材料等専門組織 (データ収集の進捗状況について定期的な報告) 「保険適用希望書」の提出 (将来的な再評価の希望) チャレンジ申請 評価の見直し チャレンジ申請 (再評価の希望) (収載時の評価を下回る場合) の権利の放棄 E1(既存), E2(新方法), E3(新項目、改良項目) 第1回保険医療材料等専門組織 第1回保険医療材料等専門組織 (決定区分の判断) ( 製造販売業者 追 製造販売業者は は収載後のデ 加 審議の内容及び結果 意見を述べること 決定案の通知 ータ収集及び の 評価軸に対する採用、不採用の通知 エ ができる その評価計画 ビ を提示 デ 不服がない場合 不服がある場合 ン ス 収 不服がない場合 不服がある場合 集 第2回保険医療材料等専門組織 ) 医療技術評価分科会 審議の内容及び結果 第2回保険医療材料等専門組織 第二回があるか不明 中医協の了承 将来的な再評価 決定案の通知 の希望 中医協の了承 点数の変更 点数の変更なし 保険適用 10 B. 保険適用審査の適正化(「保材専」待ちの解消) 背景・現状 • 診療報酬改定前の1月~3月は保険医療材料等専門組織(保材専)での審査がされない • 保材専での審査枠に限りがあるため、審査の順番待ちにより保険適用が遅れることがある(特に、診 療報酬改定後は非常に混み合い、数ヶ月待たされることもある) • 現行通知における標準的な事務処理期間はE3、E2ともに5ヶ月となっており、実情と合っていない。 保険適用時期が予見できない 当該製品の事業性に影響を及ぼす・事業性が不透明 (事業化を断念するケースも・・・) 保険適用の遅延 有用な検査が医療現場に届くのが遅れる(患者の不利益) 「保材専での審議」の待ち時間の解消が必要 提 案 • 「保材専」待ちの状況を緩和するための対策を検討いただきたい(例:保材専が開催されない期 間前後の月の審査枠を追加する等) • 保材専で審議が必要な案件を整理し、審査期間の予見性をより向上させていただきたい 区分E2(既存項目・変更あり)として希望のあったものについて、内容が軽微な変更にとどま る場合に実施されている “E2軽微” について明確化(フローの明文化、該当性基準の明 示等)いただきたい 該当性基準(案): ・ 区分E2として希望のあったもののうち、測定方法のみが新しい品目 審査期間の予見性向上のため、E2軽微についても ”標準的な事務処理期間”を明示いただき たい (例:E3・5ヶ月、E2・4ヶ月、E2軽微・2ヶ月) 11 B. 保険適用審査の適正化(「保材専」待ちの解消) 課 題 • 保材専での審査枠に限りがあるため、審査の順番待ちにより保険適用が遅れることがある。 • 保材専での審議のタイミングが、保材専未開催時期に重なってしまった場合、数ヶ月間の保材専待ちの状況が 発生している。 • 診療報酬改定後は非常に混み合い、さらに数ヶ月待たされることもある。 「保材専」待ちの状況 <例年の状況> 診療報酬改定 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 保材専 保材専 保材専 保材専 保材専未開催時期 保材専 保材専 保材専 保材専 保材専 混 混 ◎ ◎ ◎ ◎ さらに、待たされる ◎ ◎ ◎ 薬 保 医 保 可能性も・・・ 保 中 保 事 険 療 材 材 医 険 事前相談 保材専待ち 保材専待ち 承 適 課 専 専 協 収 認 用 ヒ で で 載 希 ア の の 望 リ 審 審 書 ン 議 有用な検査が医療現場 議 受 グ に届くのが遅れる 理 有用な検査が医療現場に届くのが遅れないようにするため、「保材専」待ちの状況を緩和するための対策 を検討いただきたい(例:保材専が開催されない期間前後の月の審査枠を追加する等) 12 B. 保険適用審査の適正化(「保材専」待ちの解消) “E2軽微”のフロー及び該当性基準を明示していただきたい 課 題 ※該当性基準(案) 事前相談 実際にE2軽微のフローは運 区分E2(既存項目・変更あ 用されているものの、該当性 り)として希望のあったもののう 基準及びフローが明示されて ち、測定方法のみが新しい品目 保険適用希望書の受理 いない (対象患者、対象検体種等の 変更を伴わないもの) YES NO 内容が軽微な変更にとどまっているか? E2軽微 測定方法のみが新しい品目※か? 通常E2 医療課ヒアリング(省略) 医療課ヒアリング 保材専(報告) 保材専(審議) 翌月1日~ 翌月 保険収載 中医協(E2では省略) 期 間 「審査期間」の短縮 (約2ヶ月) 翌月1日~ 短 (医療課ヒアリングの省略、保材専の報告事項化) 保険収載 縮 現状の所用時間 E2軽微:1.7ヶ月 通常E2:3.6ヶ月 13 (中央値、業界調べ) “軽微フロー”(E2軽微)による審査期間の短縮 ~ 業界調べ:タイムクロック調査の結果 ~ 6 0 審査期間の予見性向上のため、E2軽微についても ”標準的な事務処理期間”を 明示いただきたい (例:E3・5ヶ月、E2・4ヶ月、E2軽微・2ヶ月) 14 ] 月 [ 間 期 た し や 費 B. 保険適用審査の適正化(「保材専」待ちの解消) 9 ヒ ア リ ン グ E2 (n=7) 最小値 2.233 25% パーセンタイル 2.533 中央値 3.633 3 75% パーセンタイル 5.133 最大値 8.067 審査に係る事務処理期間 E2軽微 (n=5) (保険適用希望書受理~保険収載) 最小値 1.567 E2 > E2軽微 25% パーセンタイル 1.650 中央値 1.733 E2 E2軽微 75% パーセンタイル 1.900 (n=7) (n=5) 最大値 1.933 C. 悪性腫瘍遺伝子検査における「包括的な評価の見直し」および 「下支え制度の導入」 背 景 悪性腫瘍遺伝子検査は、治療法選択のみならず悪性腫瘍の診断、病型分類/鑑別など様々な 医療上の用途で活用されている 多項目同時遺伝子検査やがんパネル検査等、検査技術の発展により革新的な検査が次々と臨 床で実用化されている 新たな治療薬/治療法の開発に伴い個別化医療が進展し、それに連動して検査対象遺伝子や 検査の位置づけ、検査タイミングなど検査形態がますます多様化していく ⇒ 革新的な検査の実臨床での応用が期待される分野 現 状 多種多様な悪性腫瘍遺伝子検査が、「D004-2 悪性腫瘍組織検査」の「処理が容易なもの」 「処理が複雑なもの」のわずか2項目にまとめられている。そのため、それぞれの項目に含まれて いる検査のバラつき(使用用途、コスト)が大きくなっている。 測定技術及び臨床的有用性が異なるにもかかわらず、単項目検出検査と多項目同時検出検 査が同じ取扱いとなっている。 次世代シークエンス法やリアルタイムPCR法が「処理が容易」「処理が複雑」 の両方に含まれてお り、「処理が容易」「処理が複雑」の定義があいまい。 コンパニオン診断に代表される必須の検査の場合、供給停止となった場合の医療への影響が大き いため供給維持を強く求められる。 事業性・採算性の悪化により、供給停止あるいは供給困難となるリスクの高い製品がある。 ⇒ 保険点数の予見性が低く、事業計画が立てられない 15 C. 悪性腫瘍遺伝子検査における「包括的な評価の見直し」および 「下支え制度の導入」 課 題 1. 臨床的意義や測定技術などが異なる多種多様な悪性腫瘍遺伝子検査が存在するにもかかわら ず、個々の検査の価値に基づいた適切な評価がされにくい仕組みとなっている 2. 治療方針の決定や診断に関わる必須の検査であるにもかかわらず、開発/製造/流通に係るコス ト及び品質確保された製品の供給体制維持に必要なコストの評価が不十分なため、事業性/ 採算性が悪化し安定供給リスクが高くなる検査がある ⇒ 先進的、革新的技術を用いた製品(検査)が提供されなくなる/できなくなる 提 案 ① 「悪性腫瘍遺伝子検査」に含まれる様々な検査を適切に評価するために、個々の検査 項目/技術に対して適切に価値/意義を評価する仕組みが必要ではないか 第1案:他の検査項目と同様、個々の検査項目を個別に評価する 第2案:「処理が容易」「処理が複雑」の定義を明確化し、点数表を見直す ② コンパニオン診断をはじめとして、治療方針の決定や診断に関わる必須の検査が安定供 給できるよう、不採算品目再算定の制度導入が必要ではないか 16 D-1. 「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」の実効性を高めるために 背 景 • 薬剤耐性(AMR)対策アクションプランが改定され、微生物検査の重要性が改めて記載された。 • 抗微生物薬の適正使用において微生物検査、特に感受性検査は有用であることから、『感染対策向上加 算』等のAMR対策の推進を意図した加算の算定要件には、「微生物学的検査の適宜利用」「微生物検 査・臨床検査の利用の適性化」が盛り込まれている。 課 題 • アクションプラン、感染対策向上加算には、迅速な薬剤感受性検査等の報告をどのようにAMR対策、適正 な薬剤選択に活用するか等の具体的な記載がない • 耐性菌検査が不採算のため感染対策に十分に活用されていない • 迅速薬剤感受性検査が保険上で重要視されておらず、迅速感受性検査の研究開発投資が進んでいない • 施設によっては実施体制が整っておらず、「新興・再興感染症対策」「AMR対策」に資する微生物検査を開 発・市場提供しても、本来の性能を発揮できないことがある。 薬剤耐性(AMR)対策アクションプランの実効性を高めるために診療報酬改定で具体的施策が必要 提 案 耐性菌検出検査実施料の増点を図る 迅速な薬剤感受性検査報告に加算を設ける 感染対策向上加算の施設基準に「微生物検査の院内実施」の要件を追加する 重症化の恐れのある微生物感染症に対して積極的検査(監視培養含め)を行った場 合は保険適用とし、かつ出来高算定とする 17 D-1. 「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」の実効性を高めるために “迅速な微生物検査の活用” と “積極的検査” の必要性 AMR対策に対応できる製品を供給しているので、耐性菌発生の抑制・拡散 防止及び患者アウトカムの向上にもっと有効活用して頂きたい 提 案① 耐性菌検出検査、迅速感受性検査の迅速活用推進 耐性菌検出検査実施料の増点/迅速な薬剤感受性検査報告に加算 提 案② 微生物検査の院内実施体制の充実 感染対策向上加算の施設基準に「微生物検査の院内実施」の要件を追加 提 案➂ 積極的検査(入院前検査、術前検査等)の実施 重症化の恐れのある微生物感染症に対して積極的検査(監視培養含め)を 行った場合は保険適用とし、かつ出来高算定とする 院 随時報告 内 微 抗菌薬の選択 迅速かつ 耐性菌発生の抑制 生 適切な ・起因菌の特定 耐性菌拡散の防止 感染防止対策の 診療・感染 物 ・薬剤感受性 選択 対策 患者アウトカムの向上 検 ・耐性菌の検出 査 18 D-2.POCT※検査による充実した地域医療への貢献 ※ Point of Care Testing ≪背 景≫ • 地域包括ケアシステムの構築のためには、「地域医療の充実」が必要であり、かつ地域の病院で行われ る医療と診療所のシームレスな連携が不可欠である。 ≪状 況≫ • クリニック、在宅で活用できるPOCT対応検査機器・試薬が販売され、臨床検査に基づく診療が可能と なり、クリニック、在宅医療の現場においても質の高い検査を普及させることにより「質の高い医療」の提 供が可能となっている。 • クリニック、在宅医療の現場でPOCT検査を行うことは、早期の病態把握に貢献でき、医療資源の有効 活用という面においても貢献できる。 ≪課 題≫ • クリニック、在宅で使用されるPOCT検査は病院で行われる検査と診療報酬上同一扱いだが、検査に 用いられる検査機器、試薬はそれぞれ異なっており、検査を実施するコストがPOCTの方が高い。 • 医療法においては、診療所において検体検査の精度の確保を求められているが診療報酬上病院での 検査に対しては検査の精度を確保するための手当があるが、クリニック、在宅には現行制度がない 提 案 品質精度が担保されたPOCT検査をクリニック、在宅領域で行うために届けるため、POCT検査 に現行検査とは異なる仕組みを考慮頂きたい。 ⇒ 例)POCT検体管理加算(精度が担保された検査)、院外迅速検体加算 19 参考資料 20 p.4 参考資料 A.イノベーション評価 ①有用性・革新性の評価 1.画期性・有用性評価: 既存収載品と比して診断・治療に顕著な進歩・改善をもたらす項目 要 件 内 容 イノベーションの例示 従来検出できなかった異常を検知し、疾患等を診断でき 新規の体外診断用 イ 新規項目 る検査。治療薬選択を可能にする検査 医薬品(画期性) 検査法の無かった疾患に対する検査 sFlt-1/PlGF比 診断精度の向上による早期発見: 感染症におけるウインドピリオドの短縮、 疾病の早期発見 高感度化による早期発見 ※資料:p.9 心筋トロポニンI、心筋トロポニンT(TnT)定性・定量 新生児マススクリーニング検査(先天代謝異常症など) 診断精度の向上: 疾病見落としの減少 感染症におけるサブタイプの追加 ロ 既収載検査に比して 高い有用性、革新性 新たな病型分類(鑑 従来の診断の細分化が可能であり、細分化された診断に (有用性) 別) 基づいた治療を選択できる。 既存の検査方法が適用できない患者への新たな検査方 患者不利益の解消 法の提示、非侵襲性検体の使用 緊急性 心筋等の緊急検査 TATの短縮などによる早期治療の開始 時間の短縮・即時検査 ベットサイド、在宅等小型、軽量、簡易検査 21 p.4 参考資料 A.イノベーション評価 ①有用性・革新性の評価 2.改良評価: 既存収載品で検査プロセスが改善される項目 要 件 内 容 イノベーションの例示 血液→尿、 患者への貢献 患者負担の軽減 子宮頸管スメア→尿道スメア (非侵襲検査) • 患者の負担低減、低侵 尿、血液→唾液等 ※資料:p.26 襲な検査 組織 → 血液 RAS遺伝子変異(血漿) 検体の変更 イ • 操作性等が向上し、在宅 脊髄液 → 血液・尿 での診断(療養)を安全 患者負担の軽減 かつ容易とする 新生児、小児等への適用の追加 (使用検体量の削減) 技術向上等により ベッドサイド、在宅、開業医の行う簡易検査に 可能になった即時検査 よる時間の短縮・即時検査 医療従事者への貢献 施設の規模に関わらず客観的な診断、 自動化 検査技師以外の看護師等でも夜間などに検 • 自動化による業務効率化 査が可能 • 医療従事者の働き方改 ロ 革に資する 非放射線化 • 医療従事者の安全に対し 感染性廃棄物等への て留意されている 暴露の軽減 22 p.4 参考資料 A.イノベーション評価 ①有用性・革新性の評価 3.市場性評価: 医療的アンメットニーズである検体数が少ないことが想定されている項目 要 件 内 容 説 明 希少疾病に対する検査 ただし希少疾病のスクリーニング検査等検査数は多いものは対 希少疾病 象外。 (例示:メープルシロップ尿症、年間100例。スクリーニングにおい 検体数が少ない検査 ては、乳幼児80万人全員に検査) 2次検査や3次検査等に使用する場合や重症者の 検査数の少ない項目 みに使用する等により検査数が少ない項目 23 p.9 参考資料 使用実績を踏まえた評価が必要な事例: 検査項目名:心筋トロポニンI、心筋トロポニンT(TnT)定性・定量 2014年:経皮的冠動脈形成術、経皮的冠動脈ステント留置術 について、 心筋トロポニンT(TnT)又は心筋トロポニンIが高値であることが条件として追加された 24 診断精度(95% CI), % 25 JuilicherP,etal.BMJ2017;7:e013653. より一部改変 ルド ,)IC %59(費療医 高感度トロポニン検査による診断精度の向上は医療費 の削減をもたらした 診断精度は94%に向上 医療費は 標準(従来感度): 約500ドル 患者到着6時間後に 削減 トロポニンIを従来感度の 製品で測定 短期入院は7.5%削減、 心臓病棟への入院は 高感度:患者到着2時間後に 25%削減された トロポニンI を高感度製品で測定 ※ LoD(検出限界)以下の患者・ADP*該 当患者を除外 積面下線曲COR )citsiretcarahc-gnitarepo-revieceR( pp..99 参参考考資資料料 使用実績を踏まえた評価が必要な事例: 心筋トロポニンI、心筋トロポニンT(TnT)定性・定量の有用性 高感度のトロポニン測定系は、発症後2~4時間以内で 救急搬送された胸部痛患者を、来院時及び1時間後 あっても、優れた検出感度・特異性を示す の高感度トロポニン値で分類すれば、30日後・2年後 までの予後(生存率)が想定できる(心筋梗塞の 診断) Abbott Architect Troponin I RocheHigh-SensitiveTroponinT 高感度 Roche Troponin I Siemens Troponin I Ultra Roche Troponin T 標準(従来)測定系 胸部痛発症後の時間経過[hours] Tobias Reichlin et al. N Engl J Med 2009;361:858より一部改変 *ADP(早期診断プロトコル): 血栓溶解心筋梗塞(TIMI)リスクスコアが1以下、 ベースラインおよび2時間 トロポニンが診断用カットオ フ値以下、かつ来院時の心電図が正常であれば、 その患者は対象外として除外する )%(率存生 時間経過[days] 除外群 (0h:<12ng/mL かつDelta 1h:<3ng/mL) 経過観察群 (他群に当てはまらない中間値) 陽性群(0h:≧52ng/mL かつDelta 1h:≧5ng/mL) 時間経過[months] )%(率存生 0hは救急外来受診時、Delta 1hは最初の1時間以内の高感度トロポニンの絶対変化 Fred S. Apple, Clinical Chemistry 55:7 1303-1306, 2009 p.22 参考資料 使用実績を踏まえた評価が必要な事例: RAS遺伝子変異(血漿) ≪検査の概要≫ 進行再発大腸がん患者において、抗EGFR抗体薬は1st lineで用いられているが、RAS変異があると治療効果が無い ことから、投与判断前にRAS変異を検査することが推奨されている(例:セツキシマブの効能又は効果(RAS遺伝子 野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌) ≪保険適用申請時に評価された臨床上の有用性≫ デジタル PCR 法とフローサイトメトリー法を組み合わせた高感度な血漿中のRAS遺伝子変異検査であり、組織検体の 入手が困難な患者や再生検による合併症のリスクが高い患者で、低侵襲かつ迅速に治療薬投与判断が可能 改良評価 イ. 患者への貢献 ≪現状と課題≫ 従来の分子標的薬開発は、組織検査の結果を元に適用患者 の選択をしてきた。 そのため技術的な改良により血液を用いた検査が開発されても、 保険上の扱いは「組織を用いた検査が困難な場合」であり評価は限定的 (初回保険適用時は組織と血液の分析学的な同等性を示せても、介入に よる長期予後のアウトカムの説明は困難) 迅速かつ低侵襲なメリットは医師も理解しており、血液検査に基づく治療選択の前向きなエビデンス蓄積も開始され始め ている。 リキッドバイオプシーによるゲノム解析の有用性を証明|国立がん研究センター (ncc.go.jp) 血漿と組織のそれぞれのRAS遺伝子変異に基づいた治療成績が変わらない又は勝っているというエ ビデンス蓄積後に「組織検査が困難な場合」という制限の見直しのチャレンジ申請を考慮可能な事例 26

この資料について

出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)

当サイトが保存しているのは、PDFから取り出した文字だけです。 これは言葉で探せるようにするためのもので、 厚生労働省が公表した資料そのものではありません。 図表・画像・レイアウトは失われています。

正確な内容は、必ず厚生労働省のPDFをご確認ください。