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資料2 病床転換助成事業について

医療保険部会 第199回 / 2025-10-02 開催 / 17ページ

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令和7年10月2日 第199回社会保障審議会医療保険部会 資料2 病床転換助成事業について 厚生労働省 保険局 1.病床転換助成事業について 病床転換助成事業のあり方について 令和7年6月19日 第195回社会保障審議会医療保険部会 資料2 ⚫ 平成18年の医療保険制度改革において、長期療養の適正化(いわゆる社会的入院の是正)が課題とされ、医療の必要性に応じ た機能分担(療養病床の再編成)を推進することとされ、転換の支援措置の一つとして、病床転換助成事業(以下「本事業とい う」。)が開始された。その後、3度の事業延長を行い、現状、令和8年3月31日までとされている。令和5年度末時点で、病 床転換支援金の余剰金の総額は約44.7億円である一方、都道府県に交付される病床転換助成交付金の総額は約20.4億円となって いる。 ⚫ 調査研究の結果、 ・ 今後病床転換の予定があると回答した医療機関は限定的であった。一方で、現時点では判断を保留している医療機関も存在す るのではないかという指摘もあった。 ・ 本事業を活用した医療機関からは、本事業が地域の利用ニーズの充足に貢献したほか、設備・サービスの充実や経営判断の後 押しにつながった等の効果が示された。 ・ 手続きの煩雑さや補助額の低さが本事業の課題として挙げられ、また、療養病床以外からの転換も本事業の対象にしてほしい という要望が挙げられた。 ⚫ 前回の事業期限延長時(第173回社会保障審議会医療保険部会)、本事業については、2025年までの地域医療構想の期間に合 わせて、事業を2年間延長するとなった。その際に本事業のあり方や、病床転換支援金の余剰金の保険者等への具体的な返還のあ り方については、引き続き検討を行うとなっている。 ⚫ 介護療養病床(介護療養型医療施設)が令和5年度末で廃止されると同時に、療養病床から介護施設等への転換に係る介護保険 事業計画における総量規制の適用除外や医療療養病床から介護医療院への転換における介護医療院の施設基準の緩和措置が終了、 医療療養病床における医療法上の人員配置標準や診療報酬の施設基準の経過措置についても令和5年度末で終了している。 ⚫ 「新たな地域医療構想に関するとりまとめ」(令和6年 12 月 18 日)においては、現行の地域医療構想の取組については、令 和8年度も継続することとし、新たな地域医療構想に2027(令和9)年度から順次取組を開始することとしている。また、新た な地域医療構想における慢性期医療(療養病床)については、「今後増加する在宅医療の需要に対応する観点からも、限りある資 源を活用することが重要であり、地域の慢性期医療・在宅医療の需要に対して、在宅医療・介護等のデータも踏まえ、地域の資源 の状況に応じて、療養病床だけでなく、在宅医療や介護施設・高齢者向け住まい等とあわせて構築していくこと」とされている。 ⚫ 病床の再編や介護保険施設の創設に関しては既存の支援制度が存在する(例:医療介護総合確保基金) ⚫ 仮に事業を延長するとしても、事業者の転換に向けた各種作業や準備期間を踏まえると、相当程度の期間が必要と考えられる。 ⚫ 以上の点を踏まえ、今後の本事業についてどのような対応が適当か。 2 第195回社会保障審議会医療保険部会 主な委員の意見 (文責:事務局) 第195回医療保険部会(令和7年6月19日)では、事業廃止や延長の意見をいただいたところである。 ⚫ 以前の医療保険部会で、機能しているとは思えないと発言したため、今回、効果検証を行っていただいた。今後、病床転換の予定があるという医療 機関が少ない、手続きの煩雑さを踏まえると、やはり事業は機能していない。地域医療構想を踏まえた対応は必要だが、総合確保基金がある。 このため、廃止するべき。 ⚫ 事業延長を繰り返してきたが、事業の活用実績が芳しくないのを前回部会で指摘した。ニーズが限定的という意見があるので、既存の制度が存在す る以上、前回同様に延長するのはない。様々な意見を踏まえると、事業は適宜適切にスクラップ&ビルトしていく必要。 ⚫ 調査研究事業の委員に入っていたので、その点を踏まえて。この事業自体に否定的な意見は少なかった。一方、事業があるから転換するという因果 関係にはなっていない。タイミングや手続きに問題がある。これまでの使われ方を見ると、一定の周期があるのでは、国が方針を示したら、それを踏 まえて転換しているという印象。施策との関連性が重要。地域医療構想等、医療提供体制については現在進行形で続いている状況であるため、事業継 続については悩ましいところではあるが、継続していくのであれば、既存事業とのデマケや、この事業の売りをしっかり見せて周知していく必要。 ⚫ 高齢者人口、要介護認定者数は増えていく一方、入院患者数は減少していく。そうした中、新たな地域医療構想では医療介護連携の強化がうたわれ ている。そのために、一部の病院では病床削減、介護施設への転換を検討している。いずれの選択肢にしても、財政支援は必要。本年度に持ち越され たが、病床適正化支援事業は手厚いが、病床削減が条件であり、また介護施設への転換は対象外。介護保険施設への転換は、介護保険事業計画との整 合性も考える必要はあるが、病床転換助成事業は延長していくことが適切。利用率が低い理由としては、事業の周知不足、手続きの煩雑さ、補助の申 請と事業スケジュールのずれ等様々指摘されている。都道府県行政がしっかり周知すること、手続きの簡素化、窓口の一本化、そうすればこの事業は 使われるのでは。医療機関の経営は厳しい、必要病床数や医療介護の連携の必要性を踏まえると、医療療養以外の病床への対象拡大も検討してほ しい。 ⚫ 新たな地域医療構想においては、介護施設への転換を支援するこの事業は、選択肢として必要。この事業の在り方については、調査研究事業 を踏まえるとともに、新たな地域医療構想を踏まえて、医療機関が使いやすいような制度設計を。 ⚫ 新たな地域医療構想や医療介護連携の施設整備のニーズを踏まえて対応を検討する必要。延長の場合は、新たに徴収することはせず、引き続き剰余 金を活用しつつ、事業終了の際は剰余金の返還を検討すべき。 ⚫ 医療機関の回答率21.6%があまりにも低いので、このような調査で得られた回答は、医療機関全体を代表しているとは思えず、信頼性の高いデー タとは言えない。偏ったデータになっている気もする。調査の在り方というか、短い質問で絶対回答してもらうよう義務付けるとか、同じような調査 を小規模でやって、回答率が低い場合は、当事者の意見はパブコメで募るということもあるのでは。今までやってきて、目立った効果がないなら中止 もあるが、継続の場合は、地域で不足している介護施設に転換する場合に対して、より手厚く支援するという方法もあるのでは。 3 2.事業の今後について 病床転換助成事業の見直しの方針について ⚫ 「新たな地域医療構想に関するとりまとめ」(令和6年 12 月 18 日)においては、現行の地域医療構想の取組について、令和 8年度も継続することとし、新たな地域医療構想については、2027(令和9)年度から順次取組を開始することとしている。ま た、新たな地域医療構想における慢性期医療(療養病床)については、「今後増加する在宅医療の需要に対応する観点からも、限 りある資源を活用することが重要であり、地域の慢性期医療・在宅医療の需要に対して、在宅医療・介護等のデータも踏まえ、地 域の資源の状況に応じて、療養病床だけでなく、在宅医療や介護施設・高齢者向け住まい等とあわせて構築していくこと」とされ ている。 ⚫ とりまとめを踏まえた新たな地域医療構想の行く末やそれに向けた医療機関の状況、85歳以上の増加や人口減少を踏まえると、 現時点においてはまだ介護施設への転換ニーズが見込まれることから、新たな地域医療構想における病床再編・医療提供体制の構 築にも寄与しつつ、医療費適正化を推進するための事業として引き続き実施していく必要がある。 ⚫ また、事業を延長する場合は、事業者の転換に向けた各種作業や準備期間を踏まえ、前回延長期間である2年以上の期間が必要 と考えられる。 ⚫ なお、同様に病床削減・転換への助成を行う地域医療介護総合確保基金等においては、介護医療院に転換する病床が補助金額の 算定に当たり対象から除外されている。 ⚫ 病床転換助成事業は令和8年度以降も継続することとし、新たな地域医療構想が令和9年度から開始され、第9次医療計画が 令和12年度からであることを踏まえ、新規申請期限を令和11年度末(2030年3月末)までとしてはどうか。 ※ 複数年度にかけて病床転換を行う場合は、最長令和14年度末(2033年3月末)までの事業を助成する。 ⚫ その上で、事業実績や令和6年度の実態調査・効果検証結果を踏まえ、①対象病床の要件や②補助単価の見直しを行うことと してはどうか。 ⚫ 病床転換助成事業は平成20年に開始し、また実態調査・効果検証の結果を踏まえて今般のような対象病床の拡大や補助単価の 見直しなどの改善を行うのであれば、上記期限における事業終了も視野に入れつつ、それまでに十分に活用されるようより一 層の周知を行ってはどうか。 5 ①病床転換助成事業の対象病床について ⚫ 現在、病床転換助成事業の対象病床は、基本的に療養病床としつつ、療養病床とともに同一病院(又は同一診療所)内にあり、 療養病床とともに転換を図ることが合理的であると考えられる一般病床のみ含むことが可能とされている。 ⚫ 一方で、 ① 前回延長時においては、地域医療構想による病床の機能分化と連携の推進による医療提供体制の構築も踏まえつつ、地域医 療構想の期間に応じて事業期間が延長されている。 ② 医療費適正化計画においては、「医療計画に基づく病床の機能分化・連携の推進の成果」について都道府県が取り組む事業 として病床転換助成事業が挙げられており、 2026年度以降の新たな地域医療構想においても引き続き、病床の機能分化・連 携の推進、ひいては医療費適正化に資する事業として都道府県が取り組むべきものである。 ③ 介護医療院に転換した医療療養病床と介護療養病床以外の病床は、平成30年4月1日から令和6年4月1日までの間に599で あった(介護医療院開設状況:令和6年4月1日時点)ことから、一般病床から介護医療院への転換ニーズが引き続き一定想定 される。また、第195回医療保険部会等においても、医療界側から「一般病床も対象に含めてほしい」旨の要望があった。 介護医療院移行調査:転換元の情報 累積 合計 介護療養 老人性認知症疾 医療療養病床(療医療療養病床(経 介護療養病床 介護療養型老 医療療養病床 医療療養病床・介護 廃止 病床(病 患療養病棟(精 養病棟入院料1又 過措置が適応され その他のベッド 新設 (診療所) 人保健施設 (診療所) 療養病床以外の病床 院) 神病床) は2を算定) ている) 平成31年度 0 6491 111 0 1833 832 723 34 3 0 1 令和元年度 -130 14638 241 112 3016 2548 1074 78 3 0 28 令和2年度 -584 24,290 428 112 4,608 3,946 1,466 238 93 0 261 令和3年度 -1,170 27,901 532 112 5,075 4,569 1,503 272 230 426 592 令和4年度 -1490 29778 664 294 5104 5105 1548 286 384 926 1131 令和6年4月1日 -2663 32775 949 828 5209 6739 1727 378 599 1722 2257 ※ 厚生労働省老健局老人保健課「介護医療院の開設状況について」各年度の4月1日時点を抜粋して医療介護連携政策課にて作成 一般病床すべてを病床転換助成事業の対象としてはどうか。 6 ②一般病床・療養病床から介護医療院への転換による費用想定 ⚫ 診療報酬と介護報酬の基本料で比較をすると、以下の図の通り。 ・ 診療報酬は、一般病床においても急性期入院基本料1,688~1,404点に450点(14日以内)等の加算が上乗せ。 ・ 介護報酬は、介護医療院(Ⅰ型)1,375~694単位/日又は介護医療院( Ⅱ型)1,261~648単位/日に初期加算30 単位/日等が上乗せ。 ⚫ 実際に給付した日額で比較すると、 ・ 一般病床は1件あたり費用は58,620円/日、療養病床を有する病院は28,230円/日。 ・ 介護医療院は受給者一人あたり費用額は13,345円/日(405.9千円/月)。 ※ 出典:令和6年社会医療診療行為別統計の概況、令和5年度介護給付費等実態統計の概況 (一般病床の1件あたり費用は、令和6年社会医療診療行為別統計の概況における一般病院の1日当たり点数から算出。) 【一般病床】 【療養病床】 【介護医療院】 1,688~1,404点 1,375単位 1,964~830点 ~694単位 1,261単位 ~648単位 看護: 看護: 7対1~10対1 450点 20対1 看護: 看護: (14日以内) 6対1以上 初期加算 6対1以上 =30対1相当 192点 350点/300点 =30対1相当 (15~30日) (14日以内) 30単位/日 入所後 30日 急性期一般入院料1~6 療養病棟入院基本料1 介護医療院(Ⅰ型)介護医療院(Ⅱ型) 初期加算 (例)急性期一般入院料1(看護7対1) (例)Ⅰ型介護医療院サービス費(Ⅰ)要介護5、多床室 2,138点/日(14日以内) 1,405単位/日(初期加算30単位) 7 60,012点/30日 42,150単位/30日(初期加算900単位) ②病床転換助成事業の補助単価の引き上げについて ⚫ 現行の病床転換助成事業は、転換時に廃止した病床1床あたりについて、改修50万円、創設100万円、改築120万円を単価とす る補助を実施。なお、この単価は事業が開始された平成20年度から変更されておらず、令和6年度の実態調査・効果検証結果で は、補助額の低さも課題として挙げられている。 ⚫ 当該単価は、当時の「地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金及び地域介護・福祉空間推進交付金」の先進的事業支援特例交 付金(老健局)の単価と同額であるがその後に増額。また、令和5年度で廃止された地域医療介護総合確保基金の介護療養型医療 施設等転換整備事業(主に介護療養型医療施設から介護医療院への転換補助)は最終的に改修122万円、創設244万円、改築302 万円まで増額。 ⚫ 療養病床から転換した介護医療院に係る施設基準(療養室、廊下幅、耐火建築物、エレベーター)の緩和措置は令和5年度末で 終了しており、施設基準に合わせた改築等が必要。さらに、一般病床の施設基準は療養病床と比較して療養室や廊下等の面積が狭 く機能訓練室等が不要であるため、一般病床から介護医療院等への転換時には療養病床よりも工事規模が大きくなる可能性がある。 単価を増額(介護療養型医療施設等転換整備事業の単価額を参考)してはどうか。 (単位:万円) 改修 創設 改築 現行の単価 50 100 120 単価案 120 240 300 8 2021年4月1日 参考資料 9 病床転換助成事業の概要 • 療養病床の転換を支援するため、医療機関が医療療養病床から介護保険施設等へ転換する場合に、その整 備費用を都道府県が助成する事業※ ※ 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)附則第2条に基づく事業。 • 費用負担割合は、国:都道府県:保険者=10:5:12 対象となる病床 対象となる転換先施設 ①療養病床(介護療養型医療施設を除く) ①介護医療院 ②一般病床のうち、療養病床とともに同一病院(又は同一 転換 ②ケアハウス 診療所)内にあり、療養病床とともに転換を図ることが合 ③介護老人保健施設 理的であると考えられるもの ④有料老人ホーム (居室は原則個室とし、1人当たりの床面積が、概ね13㎡以上であること) 転換に係る整備費用を助成 ※ 有料老人ホームであるサービス付き高齢者向け住宅を含む。 【補助単価(1床あたり)】 ⑤特別養護老人ホーム ①改修 50万円 ⑥ショートステイ用居室(特別養護老人ホームに併設するものに限る) (躯体工事に及ばない室内改修(壁撤去等)) ⑦認知症高齢者グループホーム ②創設 100万円 ⑧小規模多機能型居宅介護事業所 (新たに施設を整備) ⑨複合型サービス事業所 ③改築 120万円 ⑩生活支援ハウス (既存の施設を取り壊して、新たに施設を整備) ⑪サービス付き高齢者向け住宅(④の有料老人ホームであるもの以外の住宅) 事業スキーム 病床転換助成交付金(12/27) 交付 病床転換支援金等 (病床転換支援金・事務費拠出金) 交付金(10/27) 保険者 支払基金 国 都道府県(5/27) 医療機関 10 病床転換助成事業の経緯 • 病床転換助成事業については、平成20年度に事業を開始して以降これまでに3度、事業期限を延長してお り、現在の事業期限は令和7年度末。 H20.4.1 H22~ H22.12.2 H25.4.1 H28.12.20 H30.4.1 R6.4.1 「 健 第 康 病 四 事 療 ( 事 事 保 床 病 十 ① 業 養療転 業 業 事 業 の 経 険 法 等 改 正 法 一 部 転 換 助 成 事 業 の 開 始 ( 平 成 二 十 四 年 度 ま 床 転 換 支 援 金 の 徴 収 三 回 医 療 保 険 部 会 事 業 延 長 に つ い て 議 ② 剰 余 金 の 保 険 者 等 へ 延 長 平 成 年 度 2 ( 9 病 床 の 在 り 方 等 に 関 養 病 床 の 在 り 方 等 に 換 支 援 措 置 継 続 の 方 剰 余 金 の 返 還 延 長 令 和 5 年 度 ま ( に つ い て 引 剰 余 金 の 保 延 長 令 和 年 度 ( 7 施 で 停 論 の ま す関針 規 で き険 ま 緯 行 ) 止 返 で る す 定 ) 続者 で 還 ) る の き等 ) 議 に 特 整 検へ つ 論 別 備 討の い の 部 ( 返 て 整 法 還 会 議 理 改 の ) 論 」 正 詳 ) 細 病 床 転 7,000 6,473 6,223 350 病 事 換 支 援 6,000 5,905 5,666 5,536 5,435 5,337 5,320 5,254 5,105 4,928 4,814 4,696 4,583 4,474 300 床 転 換 業 金 の 5,000 287 250 助 成 剰 4,000 200 交 の 余 2,663 225 209 付 金 3,000 189 150 金 状 の ( 総 2,000 150 100 単 額 115 124 114 114 位 況 ( 1,000 99 102 50 : 単 位 0 66 55 79 42 72 0 百 万 : 円 百 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 ) 万 円 病床転換支援金の剰余金の総額 病床転換助成交付金 ) ※上記の病床転換支援金とは別に病床転換助成関係事務費拠出金を保険者から徴収しており、被保険者1人当たり換算では、平成20年は0.6円のところ、平成29年度は0.3円、令和 11 5年度は0.1円、令和7年度は0.03円と減少傾向になっている。 病床転換助成事業の活用実績 • 病床転換助成事業は、これまで合計7465床(※)の医療療養病床の転換(主な転換先は介護医療院)に活用され ている。地域医療構想の取組が始まって以降、活用実績が増加し、地域医療構想の取組や医療費適正化の取組に活用 されてきた。他方、都道府県で実施する病床転換助成事業の意向調査においても活用希望がなく、実績の少ない都道 府県がある等の状況を踏まえると、事業の周知・理解不足等の課題があると考えられる。 ○ 病床転換助成事業を活用した転換病床数(H20~R6) ○ 転換先施設の割合(H20~R6) (病床数) 約400床/年 約550床/年 1200 地域医療構想 3.1% 990 8.2% 1000 介護医療院 797 800 介護老人保健施設 632 631 556 46.3% 600 516 519 502 517 432 認知症高齢者グループ 388 400 211 235 259 42.4% ホーム 171 その他 200 96 13 0 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 R2 R3 R4 R5 R6 ○ 都道府県ごとの病床転換助成事業の活用実績(H20~R6) 700 672 600 534 547 472 500 380 400 340 291 262 1 2 3 0 0 00 0 0 32 231 61 57 189 143 100124 164 0 188 52 196 108 98 59 65 48 0 0 81 193 20 92 18 166 225208 0 93 110 97 188 16 165 196 16 19 149 0 道 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 都 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 府 府 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 海 森 手 城 田 形 島 城 木 馬 玉 葉 京 川 潟 山 川 井 梨 野 阜 岡 知 重 賀 都 阪 庫 良 山 取 根 山 島 口 島 川 媛 知 岡 賀 崎 本 分 崎 島 縄 北 青 岩 宮 秋 山 福 茨 栃 群 埼 千 東 奈 新 富 石 福 山 長 岐 静 愛 三 滋 京 大 兵 奈 歌 鳥 島 岡 広 山 徳 香 愛 高 福 佐 長 熊 大 宮 児 沖 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 神 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 和 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 鹿 7 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 3 3 3 3 3 3 3 3 3 4 4 4 4 4 4 4 4 0 6 1 3 4 ※ 病床数は、令和5年度までは実績確定数。令和6年度は交付決定数。複数年の工事は病床数を按分して各年度に計上。 12 病床転換助成事業等に関する実態調査・効果検証等調査研究事業について ・第173回医療保険部会(令和5年12月14日)において、 ①病床転換助成事業を活用して各都道府県でどのように病床転換を進めていくか、また、地域包括ケアの観点から どのように生活の場となる転換先施設を整備していくのか。 ②病床転換の取組によりどのような効果があるのか、医療費適正化や介護施設整備のニーズに対してどの程度効果 があるのか(あったのか) 等といった旨の指摘があったことを踏まえ、昨年度、病床転換助成事業等に関する実態調査・効果検証等調査研究 事業を実施。 <調査目的> 病床転換助成事業の効果検証を行うとともに、療養病床等で長期入院している実態を把握し、各都道府県において地 域包括ケアに取り組む上で療養病床と介護施設等の整備がどのように検討されているのか、それによる医療費の適正化効 果についてどのように考えているのか、その実態調査・効果検証を行った。 <調査手法> 都道府県及び全国の療養病床を有する医療機関を対象に、病床転換助成事業の活用状況・今後の活用予定等を伺うア ンケート調査及び病床転換助成事業の効果や課題等を伺うヒアリング調査を実施。調査票の作成やヒアリング対象、報告 書の作成等にあたっては、検討委員会(※)を設置し議論を行った。 ※検討会委員(敬称略・五十音順):池端 幸彦(日本慢性期医療協会 副会長)、伊奈川 秀和(東洋大学福祉社会デザイン学部社会福祉 学科 教授)、中俣 和幸(鹿児島県 医療審議監)、春木 匠(健康保険組合連合会政策部 担当部長) <回答率等> 都道府県に対するアンケート調査:回答数 42都道府県、回答率89.4%(アンケート送付数:47都道府県) 医療機関に対するアンケート調査:回答数 439施設(病院385施設、有床診療所54施設)、 回答率21.6%(アンケート送付数:2083(病院1740施設、有床診療所343施設)※) ヒアリング調査:6都道府県、8医療機関 ※医療法上の療養病床を有する病院・有床診療所である4,123施設(2022年8月時点の都道府県公開情報に基づく)を都道府県別に病院・ 有床診療所数を按分の上1/2を無作為抽出し配布対象を選定 13 病床転換助成事業等に関する実態調査・効果検証等調査研究事業の結果概要 令和7年度末に病床転換助成事業が期限を迎えることを踏まえ、令和6年度、病床転換助成事業等に関する実態調 査・効果検証等調査研究事業を実施したところ、都道府県及び医療機関より以下のような回答があった。 <都道府県アンケート・ヒアリング> ⚫ 今後の病床転換助成事業の活用や療養病床の転換の見通しについて、「2026年度以降に病床転換を検討している医療機関や市町村 等について情報や相談が寄せられている」と回答した都道府県は16.7%である一方、「現時点で助成事業の利用や病床転換に関する具 体的な意向は把握していないが、今後、病床転換助成事業の活用を希望する医療機関が現れる可能性は高くない」と回答した都道府県 は52.4%であった。 ⚫ 事業の効果については、「医療費適正化効果に対する回答は難しいが、本助成事業を活用して介護療養型老健を整備した実績を考慮 すると、介護保険施設の充実には一定程度寄与したと認識」「介護提供体制の構築という観点からは(病床転換助成事業による)効果 があった」といった回答があった。 ⚫ 事業の課題については、「事務的な手続きの簡素化の観点から、病床機能再編支援事業のような基金を活用した事業になるとありが たい。」「過去に病床転換助成事業の利用を検討していた医療機関が、事業に当たっての手間や時間がかかる割に補助額が少ないため、 自費で行った方がよいとの理由から利用を取り下げた例があった。」「(当助成事業が活用されない理由として)各施設が希望する転 換のスケジュールと病床転換助成事業のスケジュールが合致しないことが多かった。」といった回答があった。 ⚫ 事業の今後の見通しについては、「医療需要が減少し介護需要が増加していくことを踏まえると、慢性期機能を担う医療機関が介護 施設に転換していく動きは今後起きてくる可能性は否定できない。」「一般病床のみも病床転換助成事業の対象とすれば、医療機関か らの需要が増えるかもしれない。」といった回答があった。 <医療機関アンケート・ヒアリング> ⚫ 転換を検討している医療機関にとって望ましいと思う支援策について、「転換に係る整備に対する支援」との回答が57.9%と最も多 く、次いで「転換後の運営に対する支援」との回答が40.8%であった。 ⚫ 事業の課題・今後の展望については、「病床を介護保険施設に転換しようとする場合、医療計画・地域医療構想・介護保険事業計 画・精神保健福祉行政関連のそれぞれを確認する必要があり、相互にタイミングがずれると使える助成事業も活用ができなくなって しまう。」「療養病床以外からの転換も対象になれば活用することも検討できる。」といった回答があった。 14 項目 病床転換助成事業 病床機能再編支援事業(単独支援給付金支給事業) 目的 医療費適正化 地域医療構想 ①療養病床(介護療養型医療施設を除く) ②一般病床のうち、療養病床とともに同一病院(又は同一診療所)内 転換元 ①療養病床②一般病床 にあり、療養病床とともに転換を図ることが合理的であると考えられ るもの 介護医療院、ケアハウス、介護老人保健施設、有料老人ホーム、特別 養護老人ホーム、ショートステイ用居室(特別養護老人ホームに併設す なし(必ず介護施設へ転換するわけではない) 転換先 るものに限る) 、認知症高齢者グループホーム、小規模多機能型居宅 介護事業所、複合型サービス事業所、生活支援ハウス、サービス付き 高齢者向け住宅 高度急性期機能、急性期機能及び慢性期機能(以下「対象3区分」とい う。)と報告した病床数の減少を伴う病床機能再編 ① 地域医療構想調整会議で必要な取組であると認めたものであること。 交付要件 対象病床を減少させて、入所定員を増加させた場合。 ② 許可病床数が、平成30 年度病床機能報告における対象3区分として報 告された稼働病床数の合計の90%以下であること。 補助対象経費 必要な整備費又は整備請負費及び整備事務費 なし ①病床稼働率に応じて金額が変更:1床あたり1,140千円~2,280千円 ②一日平均実働病床数以下まで病床数が減少する場合は、一日平均実働 【補助単価(1床あたり)】 病床数以下の病床数の減少については、1床当たり2,280 千円を交付す ①改修 50万円 る。 (躯体工事に及ばない室内改修(壁撤去等)) ③上記①及び②の算定に当たっては、以下の病床数を除くこと。 補助単価 ②創設 100万円 ・ 回復期機能、介護医療院に転換する病床数 (新たに施設を整備) ・ 過去に令和2年度病床機能再編支援補助金における地域医療構想を推 ③改築 120万円 進するための (既存の施設を取り壊して、新たに施設を整備) 病床削減支援給付金及び本事業の支給対象となった病床数 ・ 同一開設者の医療機関へ病床を融通した場合、その融通した病床数 15 施設・設備基準 比較 一般病床 介護医療院 療養病床 指定基準 指定基準 指定基準 診察室 各科専門の診察室 医師が診察を行うのに適切なもの 各科専門の診察室 定員4名以下、床面積8.0m2/人以上 病室・ 定員4名以下、床面積6.4m2/人以上 ※転換の場合、大規模改修まで 定員4名以下、床面積6.4m2/人以上 療養室 6.4m2/人以上で可 機能訓練 - 40m2以上 40m2以上 室 談話室 - 談話を楽しめる広さ 談話を楽しめる広さ 施 食堂 - 入所定員1人あたり1m2以上 入院患者1人あたり1m2以上 設 設 浴室 - 身体の不自由な者が入浴するのに適したもの 身体の不自由な者が入浴するのに適したもの 備 レクリエーショ 十分な広さ ンルーム 手術室、処置室、臨床検査施設、エックス線装 処置室、臨床検査施設、エックス線装置、調 手術室、処置室、臨床検査施設、エックス線装 その他 置、調剤所、診療に関する諸記録、分娩室及 剤所 置、調剤所、診療に関する諸記録、分娩室及 医療設備 び新生児の入浴施設(産婦人科又は産科を有 び新生児の入浴施設(産婦人科又は産科を有 する病院に限る。) する病院に限る。) 給食施設、消毒施設、洗濯施設、消火用の機 洗面所、便所、サービスステーション、調理室、 給食施設、消毒施設、洗濯施設、消火用の機 他設備 械又は器具 洗濯室又は洗濯場、汚物処理室 械又は器具 診療の用に供する電気、光線、熱、蒸気又は 診療の用に供する電気、光線、熱、蒸気又は 診療の用に供する電気、光線、熱、蒸気又は 医療の ガスに関する構造設備、放射線に関する構造 ガスに関する構造設備、放射線に関する構造 ガスに関する構造設備、放射線に関する構造 構造設備 設備 設備 設備 構 造 廊下 廊下幅: 1.8m、中廊下は2.1m 廊下幅: 1.8m、中廊下の場合は2.7m 廊下幅: 1.8m、中廊下は2.7m 設 ※経過措置 廊下幅: 1.2m、中廊下1.6m ※転換の場合 廊下幅:1.2m、中廊下1.6m ※経過措置 廊下幅: 1.2m、中廊下1.6m 備 (3階以上に病室がある場合) 原則、耐火建築物(2階建て又は平屋建ての (3階以上に病室がある場合) 耐火構造 建築基準法に基づく特定主要構造部:耐火構 うち特別な場合は準耐火建築物) 建築基準法に基づく主要構造部:耐火建築物 造 ※転換の場合、特例あり 注 介護医療院の特例は廃止されている。 16

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