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第 199 回社会保障審議会医療保険部会
議事次第
令 和 7 年 1 0 月 2 日 ( 木 )
1 0 時 0 0 分 ~ 1 2 時 0 0 分
場所:航空会館7階大ホール
( 議 題 )
1. 医療保険制度改革について
2. 病床転換助成事業について
3. 特定健康診査に相当する健康診査に係る結果送付の電子化
4. 個人の予防・健康づくりに向けたインセンティブについて
( 配布資料 )
資 料 1 医療保険制度改革について
資 料 2 病床転換助成事業について
資 料 3 特定健康診査に相当する健康診査に係る結果送付の電子化
資 料 4 個人の予防・健康づくりに向けたインセンティブについて
社会保障審議会医療保険部会 委員名簿
いながわ ひでかず
伊奈川 秀和 国際医療福祉大学医療福祉学部教授
うちぼり まさお
内堀 雅雄 全国知事会社会保障常任委員会委員長/福島県知事
おおすぎ かずし
大杉 和司 日本歯科医師会常務理事
かねこ ひさし
兼子 久 全国老人クラブ連合会理事
きくち よしみ
○ 菊池 馨実 早稲田大学理事・法学学術院教授
きたがわ ひろやす
北川 博康 全国健康保険協会理事長
きもり こくと
城守 国斗 日本医師会常任理事
こうの ただやす
河野 忠康 全国町村会理事/愛媛県久万高原町長
さの まさひろ
佐野 雅宏 健康保険組合連合会会長代理
しま ひろじ
島 弘志 日本病院会副会長
そでい たかこ
袖井 孝子 NPO法人高齢社会をよくする女性の会理事
たなべ くにあき
◎ 田辺 国昭 東京大学大学院法学政治学研究科教授
なかむら さやか
中村 さやか 上智大学経済学部教授
にん かずこ
任 和子 日本看護協会副会長
はら かつのり
原 勝則 国民健康保険中央会理事長
ふじい りゅうた
藤井 隆太 日本商工会議所社会保障専門委員会委員
まえば やすゆき
前葉 泰幸 全国市長会相談役・社会文教委員/津市長
むらかみ ようこ
村上 陽子 日本労働組合総連合会副事務局長
よこお としひこ
横尾 俊彦 全国後期高齢者医療広域連合協議会前会長
よこもと みつこ
横本 美津子 日本経済団体連合会社会保障委員会医療・介護改革部会長
わたなべ だいき
渡邊 大記 日本薬剤師会副会長
◎印は部会長、○印は部会長代理である。 (五十音順)
令和7年10月2日 第199回社会保障審議会医療保険部会 資料1
医療保険制度改革について
厚生労働省 保険局
医療保険部会(2025年9月18日、9月26日開催)における主なご意見①
(文責:事務局)
(注)主な御意見を事務局で整理したもの。(御意見の趣旨を踏まえて文言を整理している。)
下線部分は9月26日(金)医療保険部会資料からの追記・修正部分。
【1.世代間・世代内のより公平性を確保した全世代での支え合う仕組の整備】
○ 人口構造の変化等を踏まえ、支える側と支えられる側の考え方を変えていき、給付と負担のバランス・世代間のバランスを見直していく
必要がある。負担構造の見直しにあたっては、財源面での裏付けも含め、どのように自己負担・保険料・公費のバランスを取るか検討が必
要。
○ 特に高額な医療にかかる場合の負担能力については、資産や被扶養者数なども勘案する必要があるのではないか。
○ 国民の理解を得る上では、現役世代の負担の軽減と能力に応じた全世代での支え合い、相互共助が重要。
○ これまでの高齢者中心の社会保障から、全世代支援型の社会保障へ再構築することは急務。高齢化や医療の高度化等によって今後も医療
費の増加が見込まれるため、現役世代、特に被保険者の納得性を確保していくことが重要であり、後期高齢者医療制度など現行制度の抜本
的見直し等を進めて行くことが必要。
○ 医療保険制度においては、公平性・公正性をできる限り確保することが極めて重要。
○ 「所得の再分配」こそが社会保障の根幹であり、基本的な役割。
○ 特に75歳以上の後期高齢者にとっては、健康状態の悪化が深刻な問題となり得て、医療費の負担も大きくなるため、配慮が必要。
1
医療保険部会(2025年9月18日、9月26日開催)における主なご意見②
(文責:事務局)
(注)主な御意見を事務局で整理したもの。(御意見の趣旨を踏まえて文言を整理している。)
下線部分は9月26日(金)医療保険部会資料からの追記・修正部分。
【2.医療保険の持続可能性を確保するための保険給付のあり方】
○ 医療保険は短期保険として捉えるだけではなく、政府管掌健康保険において中期財政運営が議論されたように、人口構造の変化等の要因
を含めて中長期的に捉えて考えていく必要性がある。
○ 中期・長期の財政見通しも含め、国全体としてあるべき姿を探求することが喫緊の課題。
○ 高齢化や高額薬剤などの医療の高度化により医療費が増大していくことが見込まれる中では、費用対効果や経済性を考慮した医薬品の使
用促進やOTC類似薬の保険適用除外、低価値・無価値医療の利用の抑制など、保険給付範囲の見直しについても当然手をつけるべき。
○ 費用対効果や経済性を十分に考慮することが重要。例えば、長期収載品の選定療養の更なる見直し、バイオ後続品の使用促進なども検討
すべき重要な項目。
○ バイオ後続品の使用促進においては、薬剤師等との連携による丁寧な対応が不可欠。単純な試算や目的値の設定だけでは対応が困難であ
り、使用促進の方法については、後発医薬品とは異なるアプローチが必要。
○ 軽症でかつ少額な治療では患者による過剰な医療利用が生じやすいと思われるが、医療保険の在り方として、少額な治療では患者の自己
負担の割合を多くし、高額な医療では必ずしも自己負担を大きくしないという経済学的な考え方を考慮する必要がある。保険の役割として、
小さなリスクより大きなリスクへの保障が重要であり、その原則を国民の皆様にもご理解をいただく必要がある。
○ 低価値医療・無価値医療について、分かりやすく客観的なデータに基づき議論を進めるべき。
2
医療保険部会(2025年9月18日、9月26日開催)における主なご意見③
(文責:事務局)
(注)主な御意見を事務局で整理したもの。(御意見の趣旨を踏まえて文言を整理している。)
下線部分は9月26日(金)医療保険部会資料からの追記・修正部分。
【2.医療保険の持続可能性を確保するための保険給付のあり方】(続き)
○ OTC類似薬の保険給付範囲の在り方の見直しについては、必要な受診の確保や患者負担の議論に加え、薬の過剰摂取、飲み合わせリスク
も考慮した慎重な検討が必要。
○ 給付と負担の見直しについて検討を行う場合、必要な医療への受診抑制につながることがないよう、特に低所得者に十分配慮した制度の
あり方を検討する必要がある。
○ 全世代型社会保障の構築にあたっては国民の安心や生活の安定を支えるセーフティネットという役割を決して損なうことのないよう十分
留意した上で、増加する社会保障給付の重点化や効率化を含め、持続可能性を高めるための制度見直しに引き続き取り組むことが不可欠。
○ 医療については、早期発見・早期治療が基本であり、重症者に重点をおく形でいくと、患者による間違った判断等が生じ得、結果多額の
医療費を要することにもなり得るため、慎重な検討が必要ではないか。
○ 医療の進化については、確実な財源確保が必要。医療技術の評価のあり方について、改めて検討・見直しを進める必要がある。
3
医療保険部会(2025年9月18日、9月26日開催)における主なご意見④
(文責:事務局)
(注)主な御意見を事務局で整理したもの。(御意見の趣旨を踏まえて文言を整理している。)
なお下線部分は9月26日(金)医療保険部会資料からの追記・修正部分。
【3.現役世代からの予防・健康づくりの促進とヘルスリテラシーの促進、制度の理念等への理解の促進 】
○ 将来を担う世代が希望を持てる制度を目指すためには、小中学生を含む学生や現役世代のうちから医療・健康についての意識醸成、予防
が必要。自分の健康を守るために取り組み、ヘルスリテラシーを高め、予防やセルフメディケーション、適切な受診等に努めていただくこ
とが大事。
○ 広く国民に対して、上手な医療のかかり方、医薬品の適正使用などについて積極的に啓発が必要。健康寿命・平均寿命の延伸につながる
特定健診・特定保健指導、生活習慣病の重症化予防等の取組をより一層推進することも必要。
○ 日本人の健康意識や健康状態が国際的にも高いとなると、今後更なる改善には限界があり、予防医療に注力すれば医療費・社会保障費の
問題が解決するというのは楽観的。また予防医療が医療費を抑制することのエビデンスについても精査が必要。
○ 国民、国、医療保険者、医療提供者、事業主等々、全てのステークホルダーが危機感を共有して、皆保険制度の存続に向けて取り組んで
いく必要がある。若い世代については、どういうシステムになっているか、世代間の助け合いであるとか、世代内の助け合いであるとか、
そういうことについて教育制度の中で教えていく必要がある。
○ 社会保障教育においては、医療・介護といった直接的な給付と負担の仕組みである社会保険の枠組みの中で、「支え合いの理念」を伝え
ていくという視点も必要。
○ 制度の詳細以前に、社会保険の原理・原則について対話し、きちんと理解していただくことが重要。 例えば保険料に関しては「応能負担
の原則」があり、税とは異なり上限が設けられるとともに、低所得の方にも一定の負担をお願いするという仕組み。社会保険の原理・原則
の理解が不十分であると一部負担や各種基準などの複雑性から制度の理解が進みにくくなる。
○ 国民皆保険体制は、患者・医療機関の従事者を含めたすべての国民が制度について理解し、負担について納得することが重要。
4
医療保険部会(2025年9月18日、9月26日開催)における主なご意見⑤
(文責:事務局)
(注)主な御意見を事務局で整理したもの。(御意見の趣旨を踏まえて文言を整理している。)
なお下線部分は9月26日(金)医療保険部会資料からの追記・修正部分。
【4.医療現場を取り巻く環境の変化への対応 】
○ 中長期的な視点から、国民皆保険制度と医療提供体制の持続可能性の確保を考えていただきたい。医療機関の経営状況が悪化し、限られ
た医療資源の体制が崩れてしまってから再構築することは困難であり、良質な医療を国民に提供するために、安定して体制を維持できるよ
うな制度改革をお願いしたい。
○ 保険医療機関等は診療報酬によって運営されており、物価や人件費の上昇の影響を価格転化できず深刻な経営難に陥っている状況。社会
経済情勢に応じ、診療報酬の臨時的な改定や、国による補助制度の創設を・拡充など早急な対策が必要。
○ 昨今、経済成長と賃上げという、これまでと異なるフェーズに移りつつある。近年の賃上げは保険料収入の増加につながっており、持続
的な社会保障制度の構築には持続的な経済成長は不可欠。医療費の増加が国民負担の増加につながり、経済成長と賃上げを阻害する事態は
避けなければならない。経済成長と社会保障の好循環を満たしていく必要がある。
○ 医療提供側の改革も不可欠。
○ 医療保険制度改革を進める上で、国として医療DXを推進することは極めて重要。サービスの効率化や質の向上が図られ、患者・利用者
にとってのメリットになることに加え、医療現場が抱える課題の解消にも寄与し、持続可能な医療保険制度の構築につながる。
○ 将来にわたり安定的に医療を提供するためには、医療を担う人材確保が不可欠であり、医療従事者が専門性を発揮し、医療の質を担保で
きる体制を構築することが急務。
○ 医療DXの推進も必要であるが、地域偏在等の是正のため高齢医療職の医療の継続も重要と考える。
○ 給付と負担の牽連性が求められる保険料を、医療提供体制にどこまで投入ができるのか、検討が必要ではないか。保険料拠出の受益性を
維持しつつ、何を、どこまで負担するかについて検討が必要ではないか。 5
今後の議論の進め方について(案)
○ 我が国は、誰もが安心して医療を受けることができる世界に誇るべき国民皆保険を実現し、世界最長の平
均寿命や高い保健医療水準を達成してきた。
○ この成果を次世代にも継承していくために、中長期的な視点にたち目指すべき方向性を踏まえた上で、医
療保険制度について社会・経済環境の変化に応じた必要な改革を積み重ねていくことが必要。特に、日本経
済が新たなステージに移行しつつある中での物価や賃金の上昇、人口構造の変化や人口減少を踏まえた医療
需要の変化や人材の確保、現役世代の負担の抑制努力の必要性を踏まえた対応は喫緊の課題。
○ 制度の見直しにあたっては、負担能力に応じた負担を通じた所得再分配機能の強化、予防・健康づくりの
さらなる後押し、セーフティネット機能の確保、医療DXの推進など医療提供の効率化、社会保険の原理・原
則を含め制度をわかりやすく説明していくこと等により、幅広い世代の制度への納得感と制度の持続可能性
を高めていくことが必要。
○ こうしたことから、以下の4つの視点を踏まえ、医療保険部会での議論を進めていくこととしてはどうか。
1.世代内、世代間の公平をより確保し全世代型社会保障の構築を一層進める視点
2.高度な医療を取り入れつつセーフティネット機能を確保し命を守る仕組みを持続可能とする視点
3.現役世代からの予防・健康づくりや出産等の次世代支援を進める視点
4.患者にとって必要な医療を提供しつつ、より効率的な給付とする視点
6
令和7年10月2日 第199回社会保障審議会医療保険部会 資料2
病床転換助成事業について
厚生労働省 保険局
1.病床転換助成事業について
病床転換助成事業のあり方について
令和7年6月19日 第195回社会保障審議会医療保険部会 資料2
⚫ 平成18年の医療保険制度改革において、長期療養の適正化(いわゆる社会的入院の是正)が課題とされ、医療の必要性に応じ
た機能分担(療養病床の再編成)を推進することとされ、転換の支援措置の一つとして、病床転換助成事業(以下「本事業とい
う」。)が開始された。その後、3度の事業延長を行い、現状、令和8年3月31日までとされている。令和5年度末時点で、病
床転換支援金の余剰金の総額は約44.7億円である一方、都道府県に交付される病床転換助成交付金の総額は約20.4億円となって
いる。
⚫ 調査研究の結果、
・ 今後病床転換の予定があると回答した医療機関は限定的であった。一方で、現時点では判断を保留している医療機関も存在す
るのではないかという指摘もあった。
・ 本事業を活用した医療機関からは、本事業が地域の利用ニーズの充足に貢献したほか、設備・サービスの充実や経営判断の後
押しにつながった等の効果が示された。
・ 手続きの煩雑さや補助額の低さが本事業の課題として挙げられ、また、療養病床以外からの転換も本事業の対象にしてほしい
という要望が挙げられた。
⚫ 前回の事業期限延長時(第173回社会保障審議会医療保険部会)、本事業については、2025年までの地域医療構想の期間に合
わせて、事業を2年間延長するとなった。その際に本事業のあり方や、病床転換支援金の余剰金の保険者等への具体的な返還のあ
り方については、引き続き検討を行うとなっている。
⚫ 介護療養病床(介護療養型医療施設)が令和5年度末で廃止されると同時に、療養病床から介護施設等への転換に係る介護保険
事業計画における総量規制の適用除外や医療療養病床から介護医療院への転換における介護医療院の施設基準の緩和措置が終了、
医療療養病床における医療法上の人員配置標準や診療報酬の施設基準の経過措置についても令和5年度末で終了している。
⚫ 「新たな地域医療構想に関するとりまとめ」(令和6年 12 月 18 日)においては、現行の地域医療構想の取組については、令
和8年度も継続することとし、新たな地域医療構想に2027(令和9)年度から順次取組を開始することとしている。また、新た
な地域医療構想における慢性期医療(療養病床)については、「今後増加する在宅医療の需要に対応する観点からも、限りある資
源を活用することが重要であり、地域の慢性期医療・在宅医療の需要に対して、在宅医療・介護等のデータも踏まえ、地域の資源
の状況に応じて、療養病床だけでなく、在宅医療や介護施設・高齢者向け住まい等とあわせて構築していくこと」とされている。
⚫ 病床の再編や介護保険施設の創設に関しては既存の支援制度が存在する(例:医療介護総合確保基金)
⚫ 仮に事業を延長するとしても、事業者の転換に向けた各種作業や準備期間を踏まえると、相当程度の期間が必要と考えられる。
⚫ 以上の点を踏まえ、今後の本事業についてどのような対応が適当か。 2
第195回社会保障審議会医療保険部会 主な委員の意見
(文責:事務局)
第195回医療保険部会(令和7年6月19日)では、事業廃止や延長の意見をいただいたところである。
⚫ 以前の医療保険部会で、機能しているとは思えないと発言したため、今回、効果検証を行っていただいた。今後、病床転換の予定があるという医療
機関が少ない、手続きの煩雑さを踏まえると、やはり事業は機能していない。地域医療構想を踏まえた対応は必要だが、総合確保基金がある。
このため、廃止するべき。
⚫ 事業延長を繰り返してきたが、事業の活用実績が芳しくないのを前回部会で指摘した。ニーズが限定的という意見があるので、既存の制度が存在す
る以上、前回同様に延長するのはない。様々な意見を踏まえると、事業は適宜適切にスクラップ&ビルトしていく必要。
⚫ 調査研究事業の委員に入っていたので、その点を踏まえて。この事業自体に否定的な意見は少なかった。一方、事業があるから転換するという因果
関係にはなっていない。タイミングや手続きに問題がある。これまでの使われ方を見ると、一定の周期があるのでは、国が方針を示したら、それを踏
まえて転換しているという印象。施策との関連性が重要。地域医療構想等、医療提供体制については現在進行形で続いている状況であるため、事業継
続については悩ましいところではあるが、継続していくのであれば、既存事業とのデマケや、この事業の売りをしっかり見せて周知していく必要。
⚫ 高齢者人口、要介護認定者数は増えていく一方、入院患者数は減少していく。そうした中、新たな地域医療構想では医療介護連携の強化がうたわれ
ている。そのために、一部の病院では病床削減、介護施設への転換を検討している。いずれの選択肢にしても、財政支援は必要。本年度に持ち越され
たが、病床適正化支援事業は手厚いが、病床削減が条件であり、また介護施設への転換は対象外。介護保険施設への転換は、介護保険事業計画との整
合性も考える必要はあるが、病床転換助成事業は延長していくことが適切。利用率が低い理由としては、事業の周知不足、手続きの煩雑さ、補助の申
請と事業スケジュールのずれ等様々指摘されている。都道府県行政がしっかり周知すること、手続きの簡素化、窓口の一本化、そうすればこの事業は
使われるのでは。医療機関の経営は厳しい、必要病床数や医療介護の連携の必要性を踏まえると、医療療養以外の病床への対象拡大も検討してほ
しい。
⚫ 新たな地域医療構想においては、介護施設への転換を支援するこの事業は、選択肢として必要。この事業の在り方については、調査研究事業
を踏まえるとともに、新たな地域医療構想を踏まえて、医療機関が使いやすいような制度設計を。
⚫ 新たな地域医療構想や医療介護連携の施設整備のニーズを踏まえて対応を検討する必要。延長の場合は、新たに徴収することはせず、引き続き剰余
金を活用しつつ、事業終了の際は剰余金の返還を検討すべき。
⚫ 医療機関の回答率21.6%があまりにも低いので、このような調査で得られた回答は、医療機関全体を代表しているとは思えず、信頼性の高いデー
タとは言えない。偏ったデータになっている気もする。調査の在り方というか、短い質問で絶対回答してもらうよう義務付けるとか、同じような調査
を小規模でやって、回答率が低い場合は、当事者の意見はパブコメで募るということもあるのでは。今までやってきて、目立った効果がないなら中止
もあるが、継続の場合は、地域で不足している介護施設に転換する場合に対して、より手厚く支援するという方法もあるのでは。
3
2.事業の今後について
病床転換助成事業の見直しの方針について
⚫ 「新たな地域医療構想に関するとりまとめ」(令和6年 12 月 18 日)においては、現行の地域医療構想の取組について、令和
8年度も継続することとし、新たな地域医療構想については、2027(令和9)年度から順次取組を開始することとしている。ま
た、新たな地域医療構想における慢性期医療(療養病床)については、「今後増加する在宅医療の需要に対応する観点からも、限
りある資源を活用することが重要であり、地域の慢性期医療・在宅医療の需要に対して、在宅医療・介護等のデータも踏まえ、地
域の資源の状況に応じて、療養病床だけでなく、在宅医療や介護施設・高齢者向け住まい等とあわせて構築していくこと」とされ
ている。
⚫ とりまとめを踏まえた新たな地域医療構想の行く末やそれに向けた医療機関の状況、85歳以上の増加や人口減少を踏まえると、
現時点においてはまだ介護施設への転換ニーズが見込まれることから、新たな地域医療構想における病床再編・医療提供体制の構
築にも寄与しつつ、医療費適正化を推進するための事業として引き続き実施していく必要がある。
⚫ また、事業を延長する場合は、事業者の転換に向けた各種作業や準備期間を踏まえ、前回延長期間である2年以上の期間が必要
と考えられる。
⚫ なお、同様に病床削減・転換への助成を行う地域医療介護総合確保基金等においては、介護医療院に転換する病床が補助金額の
算定に当たり対象から除外されている。
⚫ 病床転換助成事業は令和8年度以降も継続することとし、新たな地域医療構想が令和9年度から開始され、第9次医療計画が
令和12年度からであることを踏まえ、新規申請期限を令和11年度末(2030年3月末)までとしてはどうか。
※ 複数年度にかけて病床転換を行う場合は、最長令和14年度末(2033年3月末)までの事業を助成する。
⚫ その上で、事業実績や令和6年度の実態調査・効果検証結果を踏まえ、①対象病床の要件や②補助単価の見直しを行うことと
してはどうか。
⚫ 病床転換助成事業は平成20年に開始し、また実態調査・効果検証の結果を踏まえて今般のような対象病床の拡大や補助単価の
見直しなどの改善を行うのであれば、上記期限における事業終了も視野に入れつつ、それまでに十分に活用されるようより一
層の周知を行ってはどうか。
5
①病床転換助成事業の対象病床について
⚫ 現在、病床転換助成事業の対象病床は、基本的に療養病床としつつ、療養病床とともに同一病院(又は同一診療所)内にあり、
療養病床とともに転換を図ることが合理的であると考えられる一般病床のみ含むことが可能とされている。
⚫ 一方で、
① 前回延長時においては、地域医療構想による病床の機能分化と連携の推進による医療提供体制の構築も踏まえつつ、地域医
療構想の期間に応じて事業期間が延長されている。
② 医療費適正化計画においては、「医療計画に基づく病床の機能分化・連携の推進の成果」について都道府県が取り組む事業
として病床転換助成事業が挙げられており、 2026年度以降の新たな地域医療構想においても引き続き、病床の機能分化・連
携の推進、ひいては医療費適正化に資する事業として都道府県が取り組むべきものである。
③ 介護医療院に転換した医療療養病床と介護療養病床以外の病床は、平成30年4月1日から令和6年4月1日までの間に599で
あった(介護医療院開設状況:令和6年4月1日時点)ことから、一般病床から介護医療院への転換ニーズが引き続き一定想定
される。また、第195回医療保険部会等においても、医療界側から「一般病床も対象に含めてほしい」旨の要望があった。
介護医療院移行調査:転換元の情報 累積 合計
介護療養 老人性認知症疾 医療療養病床(療医療療養病床(経
介護療養病床 介護療養型老 医療療養病床 医療療養病床・介護
廃止 病床(病 患療養病棟(精 養病棟入院料1又 過措置が適応され その他のベッド 新設
(診療所) 人保健施設 (診療所) 療養病床以外の病床
院) 神病床) は2を算定) ている)
平成31年度 0 6491 111 0 1833 832 723 34 3 0 1
令和元年度 -130 14638 241 112 3016 2548 1074 78 3 0 28
令和2年度 -584 24,290 428 112 4,608 3,946 1,466 238 93 0 261
令和3年度 -1,170 27,901 532 112 5,075 4,569 1,503 272 230 426 592
令和4年度 -1490 29778 664 294 5104 5105 1548 286 384 926 1131
令和6年4月1日 -2663 32775 949 828 5209 6739 1727 378 599 1722 2257
※ 厚生労働省老健局老人保健課「介護医療院の開設状況について」各年度の4月1日時点を抜粋して医療介護連携政策課にて作成
一般病床すべてを病床転換助成事業の対象としてはどうか。
6
②一般病床・療養病床から介護医療院への転換による費用想定
⚫ 診療報酬と介護報酬の基本料で比較をすると、以下の図の通り。
・ 診療報酬は、一般病床においても急性期入院基本料1,688~1,404点に450点(14日以内)等の加算が上乗せ。
・ 介護報酬は、介護医療院(Ⅰ型)1,375~694単位/日又は介護医療院( Ⅱ型)1,261~648単位/日に初期加算30
単位/日等が上乗せ。
⚫ 実際に給付した日額で比較すると、
・ 一般病床は1件あたり費用は58,620円/日、療養病床を有する病院は28,230円/日。
・ 介護医療院は受給者一人あたり費用額は13,345円/日(405.9千円/月)。
※ 出典:令和6年社会医療診療行為別統計の概況、令和5年度介護給付費等実態統計の概況
(一般病床の1件あたり費用は、令和6年社会医療診療行為別統計の概況における一般病院の1日当たり点数から算出。)
【一般病床】 【療養病床】 【介護医療院】
1,688~1,404点
1,375単位
1,964~830点 ~694単位 1,261単位
~648単位
看護:
看護:
7対1~10対1 450点
20対1 看護:
看護:
(14日以内)
6対1以上
初期加算 6対1以上
=30対1相当
192点 350点/300点 =30対1相当
(15~30日) (14日以内) 30単位/日
入所後
30日
急性期一般入院料1~6 療養病棟入院基本料1 介護医療院(Ⅰ型)介護医療院(Ⅱ型) 初期加算
(例)急性期一般入院料1(看護7対1) (例)Ⅰ型介護医療院サービス費(Ⅰ)要介護5、多床室
2,138点/日(14日以内) 1,405単位/日(初期加算30単位)
7
60,012点/30日 42,150単位/30日(初期加算900単位)
②病床転換助成事業の補助単価の引き上げについて
⚫ 現行の病床転換助成事業は、転換時に廃止した病床1床あたりについて、改修50万円、創設100万円、改築120万円を単価とす
る補助を実施。なお、この単価は事業が開始された平成20年度から変更されておらず、令和6年度の実態調査・効果検証結果で
は、補助額の低さも課題として挙げられている。
⚫ 当該単価は、当時の「地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金及び地域介護・福祉空間推進交付金」の先進的事業支援特例交
付金(老健局)の単価と同額であるがその後に増額。また、令和5年度で廃止された地域医療介護総合確保基金の介護療養型医療
施設等転換整備事業(主に介護療養型医療施設から介護医療院への転換補助)は最終的に改修122万円、創設244万円、改築302
万円まで増額。
⚫ 療養病床から転換した介護医療院に係る施設基準(療養室、廊下幅、耐火建築物、エレベーター)の緩和措置は令和5年度末で
終了しており、施設基準に合わせた改築等が必要。さらに、一般病床の施設基準は療養病床と比較して療養室や廊下等の面積が狭
く機能訓練室等が不要であるため、一般病床から介護医療院等への転換時には療養病床よりも工事規模が大きくなる可能性がある。
単価を増額(介護療養型医療施設等転換整備事業の単価額を参考)してはどうか。
(単位:万円)
改修 創設 改築
現行の単価 50 100 120
単価案 120 240 300
8
2021年4月1日
参考資料
9
病床転換助成事業の概要
• 療養病床の転換を支援するため、医療機関が医療療養病床から介護保険施設等へ転換する場合に、その整
備費用を都道府県が助成する事業※
※ 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)附則第2条に基づく事業。
• 費用負担割合は、国:都道府県:保険者=10:5:12
対象となる病床 対象となる転換先施設
①療養病床(介護療養型医療施設を除く)
①介護医療院
②一般病床のうち、療養病床とともに同一病院(又は同一
転換
②ケアハウス
診療所)内にあり、療養病床とともに転換を図ることが合
③介護老人保健施設
理的であると考えられるもの
④有料老人ホーム
(居室は原則個室とし、1人当たりの床面積が、概ね13㎡以上であること)
転換に係る整備費用を助成 ※ 有料老人ホームであるサービス付き高齢者向け住宅を含む。
【補助単価(1床あたり)】 ⑤特別養護老人ホーム
①改修 50万円 ⑥ショートステイ用居室(特別養護老人ホームに併設するものに限る)
(躯体工事に及ばない室内改修(壁撤去等)) ⑦認知症高齢者グループホーム
②創設 100万円 ⑧小規模多機能型居宅介護事業所
(新たに施設を整備) ⑨複合型サービス事業所
③改築 120万円
⑩生活支援ハウス
(既存の施設を取り壊して、新たに施設を整備)
⑪サービス付き高齢者向け住宅(④の有料老人ホームであるもの以外の住宅)
事業スキーム
病床転換助成交付金(12/27)
交付
病床転換支援金等
(病床転換支援金・事務費拠出金)
交付金(10/27)
保険者 支払基金 国 都道府県(5/27) 医療機関
10
病床転換助成事業の経緯
• 病床転換助成事業については、平成20年度に事業を開始して以降これまでに3度、事業期限を延長してお
り、現在の事業期限は令和7年度末。
H20.4.1 H22~ H22.12.2 H25.4.1 H28.12.20 H30.4.1 R6.4.1
「
健 第
康 病 四 事 療 ( 事 事
保 床 病 十
①
業
養療転
業 業
事 業 の 経 険 法 等 改 正 法 一 部 転 換 助 成 事 業 の 開 始 ( 平 成 二 十 四 年 度 ま 床 転 換 支 援 金 の 徴 収 三 回 医 療 保 険 部 会 事 業 延 長 に つ い て 議 ② 剰 余 金 の 保 険 者 等 へ 延 長 平 成 年 度 2 ( 9 病 床 の 在 り 方 等 に 関 養 病 床 の 在 り 方 等 に 換 支 援 措 置 継 続 の 方 剰 余 金 の 返 還 延 長 令 和 5 年 度 ま ( に つ い て 引 剰 余 金 の 保 延 長 令 和 年 度 ( 7
施
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)
論 」 正 詳
) 細
病
床
転 7,000 6,473 6,223 350 病
事 換 支 援 6,000 5,905 5,666 5,536 5,435 5,337 5,320 5,254 5,105 4,928 4,814 4,696 4,583 4,474 300 床 転 換
業 金 の 5,000 287 250 助 成
剰 4,000 200 交
の 余 2,663 225 209 付
金 3,000 189 150 金
状 の (
総 2,000 150 100 単
額 115 124 114 114 位
況 ( 1,000 99 102 50 :
単 位 0 66 55 79 42 72 0 百 万
: 円
百 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 )
万
円 病床転換支援金の剰余金の総額 病床転換助成交付金
)
※上記の病床転換支援金とは別に病床転換助成関係事務費拠出金を保険者から徴収しており、被保険者1人当たり換算では、平成20年は0.6円のところ、平成29年度は0.3円、令和
11
5年度は0.1円、令和7年度は0.03円と減少傾向になっている。
病床転換助成事業の活用実績
• 病床転換助成事業は、これまで合計7465床(※)の医療療養病床の転換(主な転換先は介護医療院)に活用され
ている。地域医療構想の取組が始まって以降、活用実績が増加し、地域医療構想の取組や医療費適正化の取組に活用
されてきた。他方、都道府県で実施する病床転換助成事業の意向調査においても活用希望がなく、実績の少ない都道
府県がある等の状況を踏まえると、事業の周知・理解不足等の課題があると考えられる。
○ 病床転換助成事業を活用した転換病床数(H20~R6) ○ 転換先施設の割合(H20~R6)
(病床数) 約400床/年 約550床/年
1200 地域医療構想
3.1%
990
8.2%
1000 介護医療院
797
800
介護老人保健施設
632 631
556 46.3%
600 516 519 502 517
432 認知症高齢者グループ
388
400
211 235 259 42.4% ホーム
171 その他
200 96
13
0
H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 R2 R3 R4 R5 R6
○ 都道府県ごとの病床転換助成事業の活用実績(H20~R6)
700 672
600 534 547
472
500
380
400 340
291
262
1 2 3 0 0 00 0 0 32 231 61 57 189 143 100124 164 0 188 52 196 108 98 59 65 48 0 0 81 193 20 92 18 166 225208 0 93 110 97 188 16 165 196 16 19 149
0
道 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 都 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 府 府 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県
海 森 手 城 田 形 島 城 木 馬 玉 葉 京 川 潟 山 川 井 梨 野 阜 岡 知 重 賀 都 阪 庫 良 山 取 根 山 島 口 島 川 媛 知 岡 賀 崎 本 分 崎 島 縄
北 青 岩 宮 秋 山 福 茨 栃 群 埼 千 東 奈 新 富 石 福 山 長 岐 静 愛 三 滋 京 大 兵 奈 歌 鳥 島 岡 広 山 徳 香 愛 高 福 佐 長 熊 大 宮 児 沖
1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 神 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 和 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 鹿 7
0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 3 3 3 3 3 3 3 3 3 4 4 4 4 4 4 4
4 0 6
1 3 4
※ 病床数は、令和5年度までは実績確定数。令和6年度は交付決定数。複数年の工事は病床数を按分して各年度に計上。 12
病床転換助成事業等に関する実態調査・効果検証等調査研究事業について
・第173回医療保険部会(令和5年12月14日)において、
①病床転換助成事業を活用して各都道府県でどのように病床転換を進めていくか、また、地域包括ケアの観点から
どのように生活の場となる転換先施設を整備していくのか。
②病床転換の取組によりどのような効果があるのか、医療費適正化や介護施設整備のニーズに対してどの程度効果
があるのか(あったのか)
等といった旨の指摘があったことを踏まえ、昨年度、病床転換助成事業等に関する実態調査・効果検証等調査研究
事業を実施。
<調査目的>
病床転換助成事業の効果検証を行うとともに、療養病床等で長期入院している実態を把握し、各都道府県において地
域包括ケアに取り組む上で療養病床と介護施設等の整備がどのように検討されているのか、それによる医療費の適正化効
果についてどのように考えているのか、その実態調査・効果検証を行った。
<調査手法>
都道府県及び全国の療養病床を有する医療機関を対象に、病床転換助成事業の活用状況・今後の活用予定等を伺うア
ンケート調査及び病床転換助成事業の効果や課題等を伺うヒアリング調査を実施。調査票の作成やヒアリング対象、報告
書の作成等にあたっては、検討委員会(※)を設置し議論を行った。
※検討会委員(敬称略・五十音順):池端 幸彦(日本慢性期医療協会 副会長)、伊奈川 秀和(東洋大学福祉社会デザイン学部社会福祉
学科 教授)、中俣 和幸(鹿児島県 医療審議監)、春木 匠(健康保険組合連合会政策部 担当部長)
<回答率等>
都道府県に対するアンケート調査:回答数 42都道府県、回答率89.4%(アンケート送付数:47都道府県)
医療機関に対するアンケート調査:回答数 439施設(病院385施設、有床診療所54施設)、
回答率21.6%(アンケート送付数:2083(病院1740施設、有床診療所343施設)※)
ヒアリング調査:6都道府県、8医療機関
※医療法上の療養病床を有する病院・有床診療所である4,123施設(2022年8月時点の都道府県公開情報に基づく)を都道府県別に病院・
有床診療所数を按分の上1/2を無作為抽出し配布対象を選定
13
病床転換助成事業等に関する実態調査・効果検証等調査研究事業の結果概要
令和7年度末に病床転換助成事業が期限を迎えることを踏まえ、令和6年度、病床転換助成事業等に関する実態調
査・効果検証等調査研究事業を実施したところ、都道府県及び医療機関より以下のような回答があった。
<都道府県アンケート・ヒアリング>
⚫ 今後の病床転換助成事業の活用や療養病床の転換の見通しについて、「2026年度以降に病床転換を検討している医療機関や市町村
等について情報や相談が寄せられている」と回答した都道府県は16.7%である一方、「現時点で助成事業の利用や病床転換に関する具
体的な意向は把握していないが、今後、病床転換助成事業の活用を希望する医療機関が現れる可能性は高くない」と回答した都道府県
は52.4%であった。
⚫ 事業の効果については、「医療費適正化効果に対する回答は難しいが、本助成事業を活用して介護療養型老健を整備した実績を考慮
すると、介護保険施設の充実には一定程度寄与したと認識」「介護提供体制の構築という観点からは(病床転換助成事業による)効果
があった」といった回答があった。
⚫ 事業の課題については、「事務的な手続きの簡素化の観点から、病床機能再編支援事業のような基金を活用した事業になるとありが
たい。」「過去に病床転換助成事業の利用を検討していた医療機関が、事業に当たっての手間や時間がかかる割に補助額が少ないため、
自費で行った方がよいとの理由から利用を取り下げた例があった。」「(当助成事業が活用されない理由として)各施設が希望する転
換のスケジュールと病床転換助成事業のスケジュールが合致しないことが多かった。」といった回答があった。
⚫ 事業の今後の見通しについては、「医療需要が減少し介護需要が増加していくことを踏まえると、慢性期機能を担う医療機関が介護
施設に転換していく動きは今後起きてくる可能性は否定できない。」「一般病床のみも病床転換助成事業の対象とすれば、医療機関か
らの需要が増えるかもしれない。」といった回答があった。
<医療機関アンケート・ヒアリング>
⚫ 転換を検討している医療機関にとって望ましいと思う支援策について、「転換に係る整備に対する支援」との回答が57.9%と最も多
く、次いで「転換後の運営に対する支援」との回答が40.8%であった。
⚫ 事業の課題・今後の展望については、「病床を介護保険施設に転換しようとする場合、医療計画・地域医療構想・介護保険事業計
画・精神保健福祉行政関連のそれぞれを確認する必要があり、相互にタイミングがずれると使える助成事業も活用ができなくなって
しまう。」「療養病床以外からの転換も対象になれば活用することも検討できる。」といった回答があった。 14
項目 病床転換助成事業 病床機能再編支援事業(単独支援給付金支給事業)
目的 医療費適正化 地域医療構想
①療養病床(介護療養型医療施設を除く)
②一般病床のうち、療養病床とともに同一病院(又は同一診療所)内
転換元 ①療養病床②一般病床
にあり、療養病床とともに転換を図ることが合理的であると考えられ
るもの
介護医療院、ケアハウス、介護老人保健施設、有料老人ホーム、特別
養護老人ホーム、ショートステイ用居室(特別養護老人ホームに併設す
なし(必ず介護施設へ転換するわけではない)
転換先 るものに限る) 、認知症高齢者グループホーム、小規模多機能型居宅
介護事業所、複合型サービス事業所、生活支援ハウス、サービス付き
高齢者向け住宅
高度急性期機能、急性期機能及び慢性期機能(以下「対象3区分」とい
う。)と報告した病床数の減少を伴う病床機能再編
① 地域医療構想調整会議で必要な取組であると認めたものであること。
交付要件 対象病床を減少させて、入所定員を増加させた場合。
② 許可病床数が、平成30 年度病床機能報告における対象3区分として報
告された稼働病床数の合計の90%以下であること。
補助対象経費 必要な整備費又は整備請負費及び整備事務費 なし
①病床稼働率に応じて金額が変更:1床あたり1,140千円~2,280千円
②一日平均実働病床数以下まで病床数が減少する場合は、一日平均実働
【補助単価(1床あたり)】
病床数以下の病床数の減少については、1床当たり2,280 千円を交付す
①改修 50万円
る。
(躯体工事に及ばない室内改修(壁撤去等))
③上記①及び②の算定に当たっては、以下の病床数を除くこと。
補助単価 ②創設 100万円
・ 回復期機能、介護医療院に転換する病床数
(新たに施設を整備)
・ 過去に令和2年度病床機能再編支援補助金における地域医療構想を推
③改築 120万円
進するための
(既存の施設を取り壊して、新たに施設を整備)
病床削減支援給付金及び本事業の支給対象となった病床数
・ 同一開設者の医療機関へ病床を融通した場合、その融通した病床数
15
施設・設備基準 比較
一般病床 介護医療院 療養病床
指定基準 指定基準 指定基準
診察室 各科専門の診察室 医師が診察を行うのに適切なもの 各科専門の診察室
定員4名以下、床面積8.0m2/人以上
病室・
定員4名以下、床面積6.4m2/人以上 ※転換の場合、大規模改修まで 定員4名以下、床面積6.4m2/人以上
療養室
6.4m2/人以上で可
機能訓練
- 40m2以上 40m2以上
室
談話室 - 談話を楽しめる広さ 談話を楽しめる広さ
施 食堂 - 入所定員1人あたり1m2以上 入院患者1人あたり1m2以上
設
設
浴室 - 身体の不自由な者が入浴するのに適したもの 身体の不自由な者が入浴するのに適したもの
備
レクリエーショ
十分な広さ
ンルーム
手術室、処置室、臨床検査施設、エックス線装 処置室、臨床検査施設、エックス線装置、調 手術室、処置室、臨床検査施設、エックス線装
その他 置、調剤所、診療に関する諸記録、分娩室及 剤所 置、調剤所、診療に関する諸記録、分娩室及
医療設備 び新生児の入浴施設(産婦人科又は産科を有 び新生児の入浴施設(産婦人科又は産科を有
する病院に限る。) する病院に限る。)
給食施設、消毒施設、洗濯施設、消火用の機 洗面所、便所、サービスステーション、調理室、 給食施設、消毒施設、洗濯施設、消火用の機
他設備
械又は器具 洗濯室又は洗濯場、汚物処理室 械又は器具
診療の用に供する電気、光線、熱、蒸気又は 診療の用に供する電気、光線、熱、蒸気又は 診療の用に供する電気、光線、熱、蒸気又は
医療の
ガスに関する構造設備、放射線に関する構造 ガスに関する構造設備、放射線に関する構造 ガスに関する構造設備、放射線に関する構造
構造設備
設備 設備 設備
構
造 廊下 廊下幅: 1.8m、中廊下は2.1m 廊下幅: 1.8m、中廊下の場合は2.7m 廊下幅: 1.8m、中廊下は2.7m
設 ※経過措置 廊下幅: 1.2m、中廊下1.6m ※転換の場合 廊下幅:1.2m、中廊下1.6m ※経過措置 廊下幅: 1.2m、中廊下1.6m
備
(3階以上に病室がある場合) 原則、耐火建築物(2階建て又は平屋建ての
(3階以上に病室がある場合)
耐火構造 建築基準法に基づく特定主要構造部:耐火構 うち特別な場合は準耐火建築物)
建築基準法に基づく主要構造部:耐火建築物
造 ※転換の場合、特例あり
注 介護医療院の特例は廃止されている。
16
令和7年10月2日 第199回社会保障審議会医療保険部会 資料3
特定健康診査に相当する健康診査に係る結果送付の電子化
厚生労働省 保険局
現行の特定健康診査の取り扱いについて
⚫ 保険者は40歳以上の加入者に対して特定健康診査を実施する義務がある一方、特定健康診査に相当する健康診査(人間
ドック等)の結果の提出を受けたときはその限りでないとされているが、法律上、書面で提出するよう規定されている。
【法】
(特定健康診査)
特定健康診査
第二十条 保険者は、特定健康診査等実施計画に基づき、厚生労働省令で定めるところにより、四十歳以上の加入者に
に相当する
対し、特定健康診査を行うものとする。ただし、加入者が特定健康診査に相当する健康診査を受け、その結果を証明す
健康診査
る書面の提出を受けたとき、又は第二十六条第二項の規定により特定健康診査に関する記録の送付を受けたときは、こ
の限りでない。
【法】
(他の法令に基づく健康診断との関係)
第二十一条 保険者は、加入者が、労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)その他の法令に基づき行われる特
定健康診査に相当する健康診断を受けた場合又は受けることができる場合は、厚生労働省令で定めるところにより、
前条の特定健康診査の全部又は一部を行つたものとする。
2 略
(特定健康診査等に関する記録の提供)
第二十七条 略
2 略
3 保険者は、特定健康診査等の適切かつ有効な実施を図るため、加入者を使用している事業者等(厚生労働省令で定
事業主健診
める者を含む。以下この項及び次項において同じ。)又は使用していた事業者等に対し、厚生労働省令で定めるとこ
ろにより、労働安全衛生法その他の法令に基づき当該事業者等が保存している当該加入者に係る健康診断に関する記
録の写しその他これに準ずるものとして厚生労働省令で定めるものを提供するよう求めることができる。
4 略
【実施省令】
(事業者等が行う記録の写しの提供)
第十四条 略
2 法第二十七条第三項の規定により健康診断に関する記録の写しの提供を求められた事業者等は、同条第四項の規定
により当該記録の写しを提供するに当たっては、電磁的方法により作成された当該健康診断に関する記録を記録した
光ディスクを送付する方法その他の適切な方法により行うものとする。
※「法」は高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)、「実施基準」は特定健康診査及び特定保健指導の実施に関する基準(平成19年厚生労働省令第157号)をいう。 1
特定健康診査に相当する健康診査に係る結果送付の電子化
仮に健診医療機関がペーパーレス化によるPDFでの健診結果返却のみの場合、加入者が紙を印刷することになるため、加
入者等の利便性向上やコスト削減などのため、事業主健診と同様に電子情報での提出を原則とすることとしてはどうか。
【事業主健診の場合】
現在、特定健康診査に相当する健康診査等(人間ドック
等)が約115万件/年あり、法令上書面提出とされている。 事業主・健診機関
健診データ 保険者
の提出 健診データ
3.7% 支払基金
【電子(原則)・紙】 の格納 国保中央会
受 診 【電子】
加入者
オンライン資格確認等
システム
【相当する健康診査の場合】
健診機関
健診データ
の格納
健診データ 保険者 【電子】
の提出
【電子(原則)・紙】
96.3%
受 診
特定健診(事業主健診等含む。) 加入者
特定健診に相当する健康診査等
※厚生労働省委託事業である2025年度特定健診等事業効果検証及び医療費の地域
2
差等の「見える化」等調査研究等業務において2023年度特定健診のNDBを集計
令和7年10月2日 第199回社会保障審議会医療保険部会 資料4
2021年4月1日
個人の予防・健康づくりに向けたインセンティブについて
厚生労働省 保険局
個人の予防・健康づくりに向けたインセンティブの経緯
○ 平成28年4月施行の国保法等改正法で、健保法等において、加入者に予防・健康づくりのインセンティブを提供する取組
について、保険者の努力義務として位置付け
○ 平成28年5月「個人の予防・健康づくりに向けたインセンティブを提供する取組に係るガイドライン」を策定し、取組を
広げるための効果的な事例を紹介
◎持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律(平成27年法律第31号)
○健康保険法の一部改正 ※傍線部分を改正で追加(国保法、共済各法も同様に改正)
第百五十条 保険者は、高齢者の医療の確保に関する法律第二十条の規定による特定健康診査及び同法第二十四条の規定による特定保健指導(以下こ
の項及び第百五十四条の二において「特定健康診査等」という。)を行うものとするほか、特定健康診査等以外の事業であって、健康教育、健康相
談及び健康診査並びに健康管理及び疾病の予防に係る被保険者及びその被扶養者(以下この条において 「被保険者等」という。)の自助努力につ
いての支援その他の被保険者等の健康の保持増進のために必要な事業を行うように努めなければならない。
◎持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議
(平成27年5月26日 参議院厚生労働委員会)
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
四 2 保健事業において保険者が実施する予防・健康づくりのインセンティブの強化に当たっては、保険者に対し好事例の周知に積極的に取り組
むとともに、必要な医療を受けるべき者が受診を抑制し、重症化することがないよう、インセンティブ付与の在り方について十分検討すること。
個人にインセンティブを提供する取組に係るガイドライン≪主なポイント≫
1 個人への分かりやすい情報提供
・ICT等も活用しながら、分かりやすく健診結果を提供し、健康に対する問題意識を喚起することが重要(グラフの活用・検査値の意味の説明等)
2 個人へのインセンティブの評価・提供方法等
・本人の疾病リスクではなく、予防・健康づくりの積極的な取組を重視して評価することが必要(健康教室への参加、体重や食事内容の継続的な記録等)
※必要な医療を受けるべき者が受診を抑制し、重症化を招くことがないよう、単に医療機関を受診していないことを評価することは慎む必要
・インセンティブの報酬の内容を個人の価値観に合わせて、魅力的なものとすることが必要(健康グッズ、社会的な表彰、商品券等)
※金銭的な価値が高すぎる報酬の付与(現金給付等)は、報酬を得ることのみが目的化しやすく、慎重に考えることが必要
3 取組を広げるための推進方策
・口コミの誘発による参加者の増加や、民間企業を活用した事例の紹介
例)「市政だより」といった広報誌のみの広告から、商店街ののぼり旗やバスの車内広告等の媒体を活用し、口コミを誘発した事例
例)健康づくりを行うとポイントがたまり、協力店舗からお得なサービス(洗車半額・マッサージの割引き等)が受けられる事例 1
保険者における予防・健康づくり等のインセンティブの見直し
○ 2015年国保法等改正において、保険者種別の特性を踏まえた保険者機能をより発揮しやすくする等の観点から、①市町村国
保について保険者努力支援制度を創設し、糖尿病重症化予防などの取組を客観的な指標で評価し、支援金を交付する(2016年
度から前倒し実施を検討)、②健保組合・共済の後期高齢者支援金の加算・減算制度についても、特定健診・保健指導の実施
状況だけでなく、がん検診や事業主との連携などの取組を評価する(施行は2020年度から)仕組みに見直すこととした。
〈2015年度まで〉
保険者
健康保険組合・共済組合 協会けんぽ 国保(市町村) 後期高齢者医療広域連合
種別
後期高齢者支援金の加算・減算制度
⇒ 特定健診・保健指導の実施率がゼロの保険者は加算率0.23% ⇔ 減算率は0.05%
〈2016、2017年度〉 ※全保険者の特定健診等の実施率を、2017年度実績から公表
保険者
健康保険組合・共済組合 協会けんぽ 国保(市町村) 後期高齢者医療広域連合
種別
2017年度に試行実施 2018年度以降の取組を前倒し実施 2018年度以降の取組を前倒
同上
(保険料への反映なし) (2016年度は150億円、2017年度は250億円)し実施(20~50億円)
〈2018年度以降〉
保険者
健康保険組合・共済組合 協会けんぽ 国保(都道府県・市町村) 後期高齢者医療広域連合
種別
後期高齢者支援金の 加入者・事業主等の行動努力 保険者努力支援制度を創設 各広域連合の取組等を特別
加算・減算制度の見直し に係る評価指標の結果を都道 (特別調整交付金も活用して、総 調整交付金に反映
手法等 ⇒ 加算率:段階的に引上げ、 府県支部ごとの保険料率に反 額1,000億円規模) (100億円)
2020年度に最大10% 映
減算率:最大10%
共通 ①特定健診・保健指導、②特定健診以外の健診(がん検診、歯科健診など)、 ③糖尿病等の重症化予防、④ヘルスケアポイント
指標 などの個人へのインセンティブ等、⑤重複頻回受診・重複投薬・多剤投与等の防止対策、⑥後発医薬品の使用促進
・被扶養者の健診実施率向上 医療機関への受診勧奨を受け 高齢者の特性(フレイルな
独自
・事業主との連携(受動喫煙防止等) た要治療者の医療機関受診率 保険料収納率向上等 ど)を踏まえた保健事業の
指標
等の取組を評価 等 実施等
2
関連指標達成割合の推移
【個人インセンティブ関連指標(市町村国保)】
共通指標④ 広く加入者に対して行う予防・健康づくりの取組の実施状況
① 一般住民の自主的な予防・健康づくりを推進するため、住民の予防・健康づくりの取組や成果に応じてポイントを付与し、そのポイント数に応
じて報奨を設ける等の事業を実施し、事業の実施後、当該事業が住民の行動変容につながったかどうか効果検証を行った上で、当該検証に基づき
事業改善を行うなどPDCAサイクルで事業の見直しを実施している場合
90%
82.7% 82.7% 83.6% 86.8%
80.9%
80%
68.5%
70%
※ 2018~2021年度については、
事業の実施とPDCAサイクルの実
60% 施が独立した指標として設定され
ていたため、両方の指標を満たす
2018(H30) 2019(H31) 2020(R2) 2021(R3) 2022(R4) 2023(R5) 割合を記載
【個人インセンティブ関連指標(健保組合・共済組合)】 【個人インセンティブ関連指標(広域連合)】
大項目6 加入者に向けた健康づくりの働きかけ
共通指標④ 被保険者の主体的な健康づくりに対する広域連合による働き
⑤ インセンティブを活用した事業の実施
かけ、個人への分かりやすい情報提供の実施
以下の2つの取組を実施していること
① 被保険者の予防・健康づくりの取組や成果に対しポイントを付与す
a. 加入者の予防・健康づくりの取組や成果に対しポイント等を付与し、
る等個人へのインセンティブの提供の取組を実施した者の属する市町
そのポイント等に応じて報酬を設ける等の事業を実施
村数が管内市町村数の5割を超えているか。
b. 事業の実施後、当該事業が加入者の行動変容に繋がったかどうか、効
果検証を行った上で、当該検証に基づき事業改善を行うなどPDCAサ ② ①について達成していないが、取組を実施した者の属する市町村数
イクルで事業の見直しを実施 が複数あるか。
80%
100%
60% 41.7% 46.4% 48.8% 80% 51.1% 61.7% 61.7%
60%
40% 31.9% 29.8%
40%
45.6%
20% 38.9% 41.6% 20%
0%
0%
2020(R2) 2022(R4) 2023(R5)
2021(R3) 2022(R4) 2023(R5)
健保組合a,b 共済組合a,b ①管内市町村数の5割を超えている ②市町村数が複数ある
※1 上記指標は2021年度(令和3年度)から新設されたものであり、2020年度(令和2
年度)以前は個人インセンティブに特化した指標を設けていないため、データなし。 3
※1 指標②は、2023年度(令和5年度)から廃止。
個人の予防・健康づくりに向けたインセンティブ(今後の取組み)
○ 健康長寿社会の構築に向け、国民一人ひとりが、「自らの健康は自らがつくる」という意識を持ち、それぞれの年齢や健康
状態等に応じて、具体的な行動として第一歩を踏み出すことが重要。平成28年4月施行の国保法等改正法で、健保法等にお
いて、加入者に予防・健康づくりのインセンティブを提供する取組について、保険者の努力義務として位置付け。
○ 平成28年5月、「個人の予防・健康づくりに向けたインセンティブを提供する取組に係るガイドライン」を策定し、さら
に平成30年度からの保険者インセンティブの見直しに当たって、ヘルスケアポイントなどの個人へのインセンティブ等を保
険者共通の評価指標に採用している。保険者インセンティブにおける個人インセンティブ関連指標達成割合は健保組合
(2021年度38.9%→2023年度45.6%) ・共済組合(2021年度41.7%→2023年度48.8%) 、市町村国保(2018年度
68.5%→2023年度86.8%)、広域連合(2021年度51.1%→2023年度61.7%)と年々上昇しているが、保険者によって差があり
さらに促進させる必要がある。
○ 個人へのインセンティブ提供に関する研究論文(国内)を試行的に検索したところ、インセンティブを活用した健康づくり
に着目した研究は散見されるものの、個人への効果を定量的に示した研究は少ない。
⚫ 「加西市で実施されたインセンティブ付与型健康づくり事業の効果の評価」(2024年)
・兵庫県加西市で実施する健康づくり事業の参加者のBMIやコレステロール値等の健康評価指標を比較。
・肥満傾向のグループは歩数に応じて獲得できる報酬ポイント(買い物等で使用できるポイント)は低い一方、BMIやLDLコレステ
ロール値が減少した者の割合が多かった。
今後の取組み
◎ 保険者における個人インセンティブの取組をより推進するため、保険者を通じて個人が主体的に健康づくりを進めるための様々な方策
について、国内外の個人インセンティブの事例・エビデンスを収集し、個人インセンティブの設計の在り方や評価手法について保険者や
事業者等の意見を聴きながら、好事例の横展開や個人インセンティブのガイドラインの改正を進めていく。
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2021年4月1日
参考資料
特定健診・特定保健指導の保険者種類別の実施状況(2023年度)
※上段( )内は、2023年度保険者数
(1)特定健診の保険者種類別の実施率
下段( )内は、2023年度特定健診対象者数
総数 市町村国保 国保組合 全国健康保険協会 船員保険 健保組合 共済組合
(3,358保険者) (1,738保険者) (159保険者) (1保険者) (1保険者) (1,374保険者) (85保険者)
(5,210万人) (1,595万人) (134万人) (1,815万人) (4.2万人) (1,236万人) (426万人)
2023年度 59.9% 38.2% 51.9% 58.7% 52.8% 82.9% 82.6%
2022年度 58.1% 37.5% 51.0% 57.1% 52.2% 82.0% 81.4%
2021年度 56.5% 36.4% 49.0% 55.9% 52.0% 80.5% 80.8%
2020年度 53.4% 33.7% 45.7% 52.3% 51.3% 77.9% 79.2%
2019年度 55.6% 38.0% 49.8% 53.7% 52.9% 79.0% 79.5%
2018年度 54.7% 37.9% 49.4% 52.2% 49.9% 78.2% 79.2%
2008年度 38.9% 30.9% 31.8% 30.1% 22.8% 59.5% 59.9%
(2)特定保健指導の保険者種類別の実施率 ※( )内は、2023年度特定保健指導対象者数
総数 市町村国保 国保組合 全国健康保険協会 船員保険 健保組合 共済組合
(519万人) (67万人) (13万人) (201万人) (0.6万人) (182万人) (56万人)
2023年度 27.6% 29.1% 13.1% 19.0% 15.0% 35.4% 35.1%
2022年度 26.5% 28.8% 13.5% 17.5% 14.3% 34.0% 34.5%
2021年度 24.6% 27.9% 13.2% 16.5% 13.4% 31.1% 31.4%
2020年度 23.0% 27.9% 11.6% 16.0% 11.7% 27.0% 30.8%
2019年度 23.2% 29.3% 10.1% 15.6% 10.3% 27.4% 30.7%
2018年度 23.2% 28.8% 10.1% 16.8% 8.4% 25.9% 30.8%
2008年度 7.7% 14.1% 2.4% 3.1% 6.6% 6.8% 4.2%
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この資料について
出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)
当サイトが保存しているのは、PDFから取り出した文字だけです。 これは言葉で探せるようにするためのもので、 厚生労働省が公表した資料そのものではありません。 図表・画像・レイアウトは失われています。
正確な内容は、必ず厚生労働省のPDFをご確認ください。