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第215回医療保険部会資料(全体版)

医療保険部会 第215回 / 2026-09-11 開催 / 145ページ

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第 215 回社会保障審議会医療保険部会 議事次第 令 和 8 年 9 月 1 1 日 ( 金 ) 1 0 時 0 0 分 ~ 1 2 時 0 0 分 場 所 : 航 空 会 館 大 ホ ー ル ( 議 題 ) 1. OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について 2. 医療保険制度改革について ( 配布資料 ) 資 料 1 OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について 資 料 2 次期医療保険制度改革に向けて 参 考 資 料 基礎資料 社会保障審議会医療保険部会 委員名簿 いわむら まさひこ ◎ 岩村 正彦 東京大学名誉教授 本 うちぼり まさお 内堀 雅雄 全国知事会社会保障常任委員会委員長/福島県知事 委 のぐち はるこ 員 ○ 野口 晴子 早稲田大学政治経済学術院教授 はやし てっぺい 林 鉄兵 日本労働組合総連合会副事務局長 いながわ ひでかず 伊奈川 秀和 小田原短期大学ライフデザイン総合学科特任教授 おおすぎ かずし 大杉 和司 日本歯科医師会常務理事 かねこ ひさし 兼子 久 全国老人クラブ連合会理事 きたがわ ひろやす 北川 博康 全国健康保険協会理事長 きもり こくと 城守 国斗 日本医師会副会長 さねまつ たかのり 實松 尊徳 全国後期高齢者医療広域連合協議会会長/神埼市長 臨 しま ひろじ 島 弘志 日本病院会副会長 そでい たかこ 時 袖井 孝子 NPO法人高齢社会をよくする女性の会理事 たじま けんいち 田島 健一 全国町村会副会長・佐賀県白石町長 委 なかむら さやか 中村 さやか 上智大学経済学部教授 にん かずこ 員 任 和子 日本看護協会副会長 はら かつのり 原 勝則 国民健康保険中央会理事長 ふじい りゅうた 藤井 隆太 日本商工会議所社会保障専門委員会共同委員長 まえば やすゆき 前葉 泰幸 全国市長会相談役・社会文教委員/津市長 よこもと みつこ 横本 美津子 日本経済団体連合会社会保障委員会医療・介護改革部会長 よねかわ たかし 米川 孝 健康保険組合連合会副会長・専務理事 わたなべ だいき 渡邊 大記 日本薬剤師会副会長 (注) ◎印は部会長、○印は部会長代理である。 社会保障審議会医療保険部会 委員名簿 いしわた いさむ 石渡 勇 日本産婦人科医会会長 かめい よしまさ 亀井 良政 日本産科婦人科学会常務理事 におり ひなえ 専 新居 日南恵 NPO法人manma理事 みやがわ ゆみこ 門 宮川 祐三子 日本助産師会理事 委 あまの しんすけ 天野 慎介 全国がん患者団体連合会理事長 員 おおぐろ ひろし 大黒 宏司 日本難病・疾病団体協議会代表理事 たけかわ あつゆき 武川 篤之 日本アレルギー友の会理事長 やまぐち いくこ 山口 育子 ささえあい医療人権センターCOML理事長 (注) 専門委員は、それぞれ「医療保険制度における出産に対する支援の強化に関する事項」、「OTC類似薬の一部保険外療 養の実施に関する事項」のいずれかを専門事項とする。 令和8年9月11日 第215回社会保障審議会医療保険部会 資料1 OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について 厚生労働省 保険局 OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について 1 前回の医療保険部会における主なご意見 2 実施に向けた論点について 3 円滑な実施について 患者団体ヒアリング(令和8年9月3日実施)における主な意見 (文責:事務局) (日本アレルギー友の会) ○ アトピー性皮膚炎に対する保湿剤(ヘパリン類似物質・尿素)や、乾癬・掌蹠膿疱症等へのステロイド外用につい て別途の負担の対象外とされたことに感謝。 ○ アトピー性皮膚炎へのステロイド外用薬については、プロアクティブ療法が診療ガイドラインに明確に推奨されて いることなどをふまえ、別途の負担の対象外とすべき。 ○ 保湿剤やステロイドについては、接触皮膚炎・皮脂欠乏性湿疹等を含む慢性・再発性の湿疹・皮膚炎群全般を別途 の負担の対象外とすべき。 ○ OTC医薬品との代替性の判断は、診療実態と医学的・薬事的な観点から検討すべきではないか。 ○ OTC類似薬の見直しの検討においては、当事者である患者の声を適切に反映すること。 (ささえあい医療人権センターCOML) ○ 医師が医療用医薬品とOTC医薬品の効能効果の違いを把握しているとは限らないため、別途の負担の対象の場合 と対象外の場合を、医師が容易に判断できるようにすべき。 ○ 患者・国民への丁寧な説明のために、厚生労働省において医療機関や薬局が活用できる資材等を作成すべき。 ○ 医師によって判断のズレやばらつきが生じる可能性があるため、制度施行後に実態を検証すべき。 ○ 物価も高騰する中で受診控えにつながる可能性もあることから、別途の負担を薬剤料の4分の1から増やす場合は 実態調査を行い、過度な患者負担にならないよう検討をするべき。 2 医療保険部会(令和8年9月3日開催)における主なご意見 (文責:事務局) <円滑な実施> ○ パブリックコメントでも、電子カルテやレセプトコンピューターへの対応や、窓口トラブルに対する懸念など色々 な意見があった。現場・窓口における実務への影響に対して、丁寧な対応をお願いしたい。 ○ 制度開始前に、試験的な運用・結果検証を実施し、現場でどのような影響がでるのか把握し、可能な限り負担軽減 に繋げていただきたい。 <低所得者への配慮について> ○ 個人の事情に1つ1つ対応することには限界があり、生活保護受給者にすることは妥当。医療上の必要性という観 点では、他の制度で総合的にケアしていくべき。 ○ 全額保険給付の対象外とする議論もあった中で、負担を4分の1にとどめていただいたことには感謝している。 ○ 所得はプライバシーであり、医師が把握できる情報か検討が必要。 ○ 生活保護ではないが、限られた年金生活で生活している方もおり、必要な受診が妨げられていないかを検証すべき。 <別途の負担を求めない者・療養(長期使用・プロアクティブ療法・指定難病患者)について> ○ 提示された論点に沿って議論を進めていくことには賛成。 ○ プロアクティブ療法については皮膚科学会の診療ガイドラインにおいて既に推奨度1エビデンスレベルAとされて おり、計画的な間欠使用が位置づけられている。当該療法によって長期使用が必要となるケースについても配慮が必 要だと考えている。 ○ 小児がん患者は治癒を目指した強力な治療を経験し、晩期合併症が続く傾向にある。将来に向けて累積的な負担が 増えることは明らかなので、配慮をお願いしたい。 ○ 指定難病の確認方法については窓口で混乱が生じないよう、簡便で客観的に確認できる方法を示していただきたい。 3 医療保険部会(令和8年9月3日開催)における主なご意見 (文責:事務局) <制度導入後の検証・影響分析について> ○ 医療費抑制効果は限定的である一方、患者負担は大きい。難病患者では数百円程度の負担増でも行動変容につなが る可能性がある ○ 患者負担が家計や受診行動にどの程度影響するかが重要であり、データによる検証が必要である。 ○ 医療機関ごとに判断のずれや運用のばらつきが生じていないか、制度実施後に検証することが必要。 ○ 所得階層ごとの受診抑制、服薬中断、重症化について検証することが必要。 ○ 制度導入に伴う処方シフトの有無を検証し、意図しない処方変更が生じないよう対応してほしい。 <その他> ○ 販売後のスイッチOTCがすぐに対象医薬品になることには懸念。リスクもあるので段階を踏んで対応すべき。 ○ 医師の負担だけではなく、薬剤師の負担に対する配慮についても検討してほしい。 4 OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について 1 前回の医療保険部会における主なご意見 2 実施に向けた論点について 3 円滑な実施について 令和8年9月3日 実施に向けた論点について 資料1 第213回 社会保障審議会医療保険部会 ○ 中間とりまとめに対するパブリックコメントや臨時委員、患者団体等からは、対象医薬品の範囲、別途の負担を 求めない者・療養、医療現場の実務等について幅広い意見が寄せられた。 ○ これらの意見の多くについては、中間とりまとめにおいて示した基本的な考え方に基づき、既にその取扱いが整 理されている。他方で、制度の施行に際し、医療現場が円滑に運用できる仕組みとなるよう、寄せられた意見のうち、 その取扱いをさらに明確化する必要がある事項として、例えば、以下の3点を更に医療保険部会において議論しては どうか。 ① 長期使用に係る50週の確認の現場負担、がん治療終了後の後遺症に対する薬物療法、周期的・反復的な処方 等について意見が寄せられたことを踏まえ、「1年という単位の中で、 医師が年間を通じた症状の持続と治療 の継続性を確認し、当該対象医薬品の長期使用等が医療上必要である場合」の具体的な適用例の明確化について。 ② ステロイド外用薬は急性増悪時の短期使用が中心である一方で、アトピー性皮膚炎に対するステロイド外用薬 のプロアクティブ療法は、診療ガイドラインに位置づけられた計画的な間欠使用であることを踏まえ、長期使用 等の例外としてどのように整理するか。 ③ 指定難病患者等について、登録者証等の普及状況や医療現場の確認負担を踏まえ、患者が提示する書類により、 医療機関が簡便かつ客観的に確認できる方法をどのように整備するか。 ○ 検討に当たっては、引き続き必要な医療を確保するという観点に加え、以下の点を踏まえることとしてはどうか。 ・ 医療機関及び薬局における確認・判断が過度に複雑にならないこと ・ 医師又は医療機関による判断のばらつきを抑え、患者にとって負担の納得感が得られるようにすること ・ 他の別途の負担を求めない者・療養との間に、制度上の大きな不均衡が生じないこと 6 論点①「1年という単位の中で、 医師が年間を通じた症状の持続と治療の継続性を確認し、当該 対象医薬品の長期使用等が医療上必要である場合」の具体的な取扱い ○ 長期使用の配慮については、現場負担やがん治療終了後の後遺症に対する薬物療法、周期的・反復的な処方等にお ける取扱について意見が寄せられており、全国がん患者団体連合会からは「処方日数(50週)の基準のみで判断せ ず、治療歴との関連、臓器機能、医師の管理下にあること、代替可能性等を総合的に考慮すべき」との意見があっ た。 ○ この点については、中間とりまとめにおいて、症状が季節や環境要因によらず持続しており、医師の管理下で継続 的な治療が行われている状態を客観的に把握する基準として「症状の持続と治療の継続性について、1)少なくと も半年間の当該医薬品の使用の継続が確認され、2)当該医薬品の年間を通じた長期使用等(直近の実績を含め少 なくとも50週の継続)が医療上必要であると医師が認めている状態」である場合に別途の負担の対象外とすると整 理されており、年間おおむね50週という客観的な目安は維持しつつ、50週分の処方実績を一律に求めるのではなく、 少なくとも6か月程度の使用実績と、その後も年間を通じた使用が必要であるとの医師の医学的判断を組み合わせ て確認する取扱いとして明確化してはどうかとしている。 ○ また、これらの意見を踏まえ、長期使用の確認に当たっては、医師が過去の処方歴を網羅的に確認することを求め るものではなく、診療情報提供書、薬剤情報、お薬手帳、オンライン資格確認による薬剤情報等、診療時に患者が 示す把握可能な情報を活用して、過去の診療経過又は処方歴を確認することで足りることを明確化してはどうか。 ①治療歴が確認できない場合で初診から一定期間(6か月程度)の診療経過により今後の継続治療の必要性が確認された場合 50週 初診 6か月 負担の対象外 過去の通院歴がなく →少なくとも半年は負担の対象 →当該医薬品の年間を通じた長期使用等(直近の実績を含め少なくとも50週 治療歴がない場合 の継続)が医療上必要であると医師が認めた場合は負担の対象外。 →認めない場合は負担の対象。 ②長期継続治療歴を確認し、今後の継続治療の必要性が確認された場合 50週 治療開始 受診 6か月以上 負担の対象外 →当該医薬品の年間を通じた長期使用等(直近の実績を含め少なくとも50 週の継続)が医療上必要であると医師が認めた場合は負担の対象外 →認めない場合は負担の対象。 7 論点② ステロイド外用薬のプロアクティブ療法の整理について ○ パブリックコメントで「プロアクティブ療法(ステロイド外用薬)の使用の場合、対象外とすべき」と意見があっ た。 ○ アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024においては、プロアクティブ療法(週2回を間欠的に継続して使う療法) はガイドラインにおける急性期以降の有効性があると位置づけられている。再燃予防のため計画的・継続的に行われ る治療であることから、アトピー性皮膚炎に対して、プロアクティブ療法として通年にわたり定期的にステロイド外 用薬を使用する場合は、別途の負担の対象外としてはどうか。 ※ プロアクティブ療法:再燃を繰り返す皮疹に対して、急性期の治療によって寛解導入した後に、保湿外用薬によるスキンケアに加 え、ステロイド外用薬やタクロリムス外用薬を間歇的に(週2回など)塗布し、寛解状態を維持する治療法。 (別途の負担の対象となる例) ・プロアクティブ療法として一定期間(例:6か月間)間欠的に使用した後、中止した場合 ・症状が出現した場合にのみ使用するリアクティブ療法 8 (参考)ステロイド外用薬のプロアクティブ療法 ○アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024 ・プロアクティブ療法は、再燃を繰り返す皮疹に対して、急性期の治療によって寛解導入した後に、保湿外用薬に よるスキンケアに加え、ステロイド外用薬やタクロリムス外用薬を間歇的に(週2回など)塗布し、寛解状態を維 持する治療法である。 ・副作用の発現についても注意深い観察が必要であり、プロアクティブ療法は、アトピー性皮膚炎の皮膚症状の評 価に精通した医師自身か、皮膚症状の評価に精通した医師と連携することにより行われることが望ましい。 ○医師調査(Kaneko S, et al. L Cutan Immunol Allergy, 2024) ・日本の皮膚科医243名を対象に調査 ・寛解維持期にプロアクティブ療法を実施している医師は90%以上 ・一方で、寛解後の塗布部位は、炎症部位のみ:52.6%、周囲にも塗布:24.0%、特に指示なし等:23.4% ・治療終了基準を設定している医師は43%(97名) ・重症例・難治例では66.3%の医師が終了基準を定めていなかった ・継続期間の中央値は6か月だが、期間設定には一定の傾向はみられなかった ○患者調査(Murota H, et al. Dermatol Ther(Heidelb), 2026) ・アトピー性皮膚炎患者626名を対象に調査 ・湿疹改善後の医師からの指示は 中止(リアクティブ治療):42.3%(265名)、継続(プロアクティブ療法):34.2%(214名)、 特に指示なし:17.6%(110名)、その他・記憶なし:5.9%(37名) ・ガイドライン上のプロアクティブ療法に該当する患者は5.3%(33名) ・治療アドヒアランスは比較的良好で、多くの項目で60%以上 9 (参考)アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 出典:アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2024. 日皮会誌: 134(11), 2741-2843, 2024. 2802ページより。 10 (参考)患者調査(Murota H, et al. Dermatol Ther(Heidelb), 2026) 患者調査 ① 医師アンケート(実施する側)Frontiers Publishing Partnerships | Physicians’ perspectives and practice in atopic dermatitis manag… 2024年の日本の皮膚科医を対象とした調査では、 90%以上の医師がプロアクティブ療法を実施していると回答。 平均6ヶ月だが、期間はばらつきがあるため一貫性がないと。 ② 患者調査(実際の運用)Survey on the Actual Use of Topical Anti-Inflammatory Drugs Among Patients with Atopic Dermatitis - …Survey on the Actual Use of Topical Anti- Inflammatory Drugs Among Patients with Atopic Dermatitis - … 2025年に公表された日本の実態調査では、626名のアトピー 性皮膚炎患者を解析した結果、 •42.3%:湿疹が良くなったら中止する(リアクティブ療法) •34.2%:改善後もしばらく継続するよう指示 •17.6%:特に指示なし 改善後もしばらく継続するよう指示を受けた患者のうち、ガ イドライン上のプロアクティブ療法(週1~2回程度の間欠外 用)に該当すると考えられる患者は約5.3% 出典 ①Physicians’ perspectives and practice in atopic dermatitis management: a cross-sectional online survey in Japan。 11 ②Survey on the Actual Use of Topical Anti-Inflammatory Drugs Among Patients with Atopic Dermatitis 11 論点③ 指定難病患者等を客観的に確認できる方法 ○ 「指定難病又は指定難病に付随して発生する傷病に係る治療」を別途の負担の対象外とする場合においては、中間 とりまとめにおいて、特定医療費(指定難病)受給者証又は登録者証を確認できた場合に、別途の負担の対象外と することを想定している。 ※ 指定難病の患者のうち、一定の重症度基準を満たす者又は軽症であっても高額な医療を継続して必要とする者には、医療費助成の対象として受 給者証が交付される。一方で、登録者証は、医療費助成の対象となるか否かにかかわらず、指定難病の患者の申請に応じて交付される。 ○ 他方、難病法に基づく登録者証は近年開始された制度であり、現在登録者証を所持していない患者が申請を行う場 合には、発行までに一定の期間を要する。このため、施行時点において、指定難病患者であっても登録者証を所持 しておらず、別途の負担の対象外であることを確認できない場合が一定程度生じる可能性がある。 ○ このため、指定難病患者であることは、特定医療費(指定難病)受給者証又は登録者証により確認することを基本 としつつ、令和9年度末までの時限措置として、これらを所持していない場合には、登録者証等の申請に用いる臨 床調査個人票など、指定難病患者であることを確認できる書類による代替を認めてはどうか。なお、時限措置終了 後は、受給者証又は登録者証による確認のみとする。 ○ 代替確認に用いる客観的書類は、一般的に登録者証の申請に際して自治体が確認書類として用いているもの(診断 基準は満たすが重症度基準を満たさないこと等を理由とする不認定通知書、臨床調査個人票(写しを含む))とし てはどうか。 ※ 小児慢性特定疾病の医療費助成は原則18歳未満を対象とし、18歳に到達後も引き続き治療が必要と認められる場合に限り、20歳未満の者を含 むとされていることから、「こども」に該当しない18歳から20歳未満の方の別途の負担の対象外の確認方法については、医療費助成の受給者証又 は登録者証での確認を基本とする。 12 令和5年度 全国厚生労働関係部局長会議説明資料 13 OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について 1 前回の医療保険部会における主なご意見 2 実施に向けた論点について 3 制度の円滑な実施について 医療現場における円滑な制度運用に向けた対応(案) • 制度開始までに、電子カルテを使用する医療機関と紙カルテを使用する医療機関の双方において、全国共通の基準により負担が過 度なものとならずに別途の負担の対象・対象外を判断できる環境の整備に努める。 電子カルテを使用する医療機関 ○ 電子カルテを使用する医療機関において、制度開始までに本制度の円滑な運用の環境整備がなされるよう、厚生労働省において、対象 医薬品に係る薬剤コード、医療用医薬品とOTC医薬品の効能・効果が対応しない傷病名の一覧、レセプトに記載する別途の負担を求め ない理由の標準例等の電子カルテ及びレセプトコンピュータのベンダー等の改修に資する情報を国が公表する。 ○ これにより、対象医薬品が処方された場合に、電子カルテ・レセコンにおいて、年齢や国の公費負担医療の資格、傷病名その他の確認 可能な情報を参照し、別途の負担の対象外となる可能性を表示するとともに、効能・効果が対応しない場合や、別途の負担を求めない 者・療養に該当する場合には、その理由を選択できるようにするなど、医師の負担を軽減する仕組みをベンダー各社が構築できるよう、 国による必要な情報提供に努める。 ○ なお、がん、指定難病、長期使用等の医学的判断を要する事項については、電子カルテ・レセコンで自動的に最終判定するものではな く、システムが確認に必要な情報や選択肢を提示し、診療を踏まえて医師が最終的に判断することが基本である。 紙カルテを使用する医療機関 ○ 紙カルテ等を使用する医療機関おいても、制度開始までに本制度の円滑な運用の環境整備がなされるよう、厚生労働省において、対象 医薬品に係る薬剤コード、医療用医薬品とOTC医薬品の効能・効果が対応しない傷病名の一覧、レセプトに記載する別途の負担を求めな い理由の標準例等のレセプトコンピュータのベンダー等の改修に資する情報を国が公表する。 ○ 併せて、診察時に別途の負担の対象・対象外かが判断できるよう、①処方する医薬品が対象成分に該当し、効能・効果と対応するか、 ②患者又は療養が別途の負担を求めない要件に該当するかを順に確認できる、簡易なチェックシートを厚生労働省において作成してはど うか。一覧表及びチェックシートについては、医療機関が紙で印刷して診察室や受付等に備え付けることができる形式とする。 共通の対応 ○ 電子カルテ等のシステム対応及び紙カルテ向けの一覧表・チェックシートについては、制度開始前に医療機関、薬局及びシステムベン ダーに提供し、十分な準備期間を確保する。 ○ また、全国共通のQ&A、具体的な事例、処方箋及びレセプトへの記載方法、患者説明用資料等も厚生労働省において順次作成・公表し、 医療機関又は医師による判断のばらつきをできる限り抑え、患者にとっても負担の有無が分かりやすい運用とすることを努める。 15 医療現場における円滑な制度運用に向けた対応(案) 中間とりまとめにおいては、現場での判断に資する考え方の具体化を行っているところ。今後、中間とりまとめで示し た考え方を踏まえつつ、具体的な事例や判断の考え方を可能な限り明確化するとともに、医療現場への周知を図ることに より、医師又は医療機関による判断のばらつきを抑え、全国で統一的な運用がなされるよう取り組んでいく。 「がん治療中」の考え方の例 ・ 外来にて抗がん剤等の薬物療法を継続的に受けている場合 「がん治療中」に該当する場合 ・ 病理検査等によりがんと診断され、術前化学療法又は手術に向けた診療計画が既に 決定されている場合 ・ がん治療薬の副作用の支持療法(便秘、口内炎、皮膚障害等)を受けている場合 「がん又はその治療に関連して生 ・ がん治療に伴う好中球減少期の発熱、感染疑いの場合に使用するかぜ薬、解熱鎮痛 じた状態」に該当する場合 剤を処方する場合 ・ 緩和ケア治療を受けている場合 ・ 過去にがんの診断歴はあるが、現在は再発なく、定期受診のみ継続している場合 ・ がん術後で、定期的な画像検査等による経過観察を受けているものの、当該がんに 「がん治療中」に該当しない場合 対する薬物療法等の治療行為は終了している場合 ・ がんの疑い・再発疑いで精査中の場合 ・ 前がん病変の状態でがんの診断ではない場合 「がん又はその治療に関連して生 ・ がん治療中だが、がん治療との関連が薄い症状(花粉症、水虫、齲歯等)の場合 じた状態」に該当しない場合 ・ がん治療中だが、がん治療に伴わない一般的な症状(便秘、風邪、腰痛等)の場合 OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けた中間とりまとめ 令和8年8月6日 OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けた技術的検討会 16 「別途の負担を求めない者」と「求めない療養」の範囲について 令和8年7月8日 ①「がん治療中」に該当する場合と該当しない場合 第2回 OTC類似薬の保険給付の見直し 資料1 の実施に向けた技術的検討会 (参考)既存の公費負担医療の事例 ○ 自立支援医療(精神通院医療) 例えば、東京都においては精神通院医療では、対象範囲を「精神障害」だけでなく、精神障害の治療に関連して生じた病 態や、精神障害の症状に起因して生じた病態まで含める形で整理している。感染症、慢性の感染症、新生物、薬物副作用に よらないアレルギー、筋骨格系疾患は、一般的には精神障害に起因するものと考えがたいと整理されている。 質問 回答 胃薬を処方する場合は公費として認められるか。 精神障害の治療薬の副作用のための処方であれば公費の対象となります。 花粉症に対する治療は公費の対象か。 花粉症は、精神障害に起因して生じた病態とはいえないので公費の対象となりません。 原則は認められませんが、「精神疾患の治療によって生じた病態を治療する」目的で 下剤は公費の対象になるか あり、医師が必要と認めたものであれば、認められる可能性があります。 ※東京都自立支援医療(精神通院医療)のHPより ○ 指定難病 例えば、横浜市においては指定難病及び当該指定難病に付随して発症する傷病とされている。認定されている疾病及び付随 して発生する傷病以外の治療(風邪や虫歯等)にかかった医療費や薬代は給付の対象外とされている。 ※横浜市特定医療費(指定難病)助成制度【制度の概要やお知らせなど】のHPより ○ 結核医療 例えば、神戸市においては結核公費負担の対象となるものは抗結核薬、結核菌検査等に限定されている。抗結核薬の副作用 対応としてのビタミンB6や抗アレルギー薬は公費対象外と整理されている。 ※神戸市結核の公費負担請求(感染症法第37条の2)のHPより 17 参考資料 令和8年9月3日 第214回社会保障審議会医療保険部会 資料2 患者団体ヒアリング(令和8年8月27日実施)における主な意見 (文責:事務局) (全国がん患者団体連合会) ○ 2025年11月の乳がん患者の事例を踏まえて、がんの緩和ケア中は別途の負担対象外と整理していただき、感謝。 ○ がん治療が終了した後に、短期・中期的・間欠的な使用が必要となりうるケースがあるため、どう考えるか。その 際に処方日数(50週)の基準のみで判断せず、治療歴との関連、臓器機能、医師の管理下にあること、代替可能性な どを総合的に考慮するべき。 ○ 今後対象成分を拡大する際は、小児がん経験者への累積的な影響を事前に検証すべき。 (一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会) ○ 別途の負担の対象外に指定難病および小児慢性特定疾病の患者が明記されたことや指定難病の登録証で確認する運 用は重要な一歩である。 ○ 「指定難病及び当該指定難病に付随して発生する傷病」の基準が明確ではないため、医療機関や医師によって別途 の負担の対象外とする判断が異ならないようにする必要すべき。 ○ 指定難病に該当するかの判断は、受給者証及び登録者証に限定せず、カルテ等の記載など患者や医療機関が保有し ている書類で代替できるようにすべき。 ○ 指定難病患者が年間常に服用していなくても、頓服薬・予備薬として処方されている医薬品は、医療上の必要性を 十分に考慮して、長期使用等の対象に加えるべき。 ○「指定難病および当該指定難病に付随して発生する傷病」に限って別途負担を求めないのではなく、難病患者そのも のを別途負担の対象外として位置付け、必要な医療全体に配慮すべき。 19 令和8年9月3日 第214回社会保障審議会医療保険部会 資料2 医療保険部会(令和8年8月27日開催)における主なご意見 (文責:事務局) <中間とりまとめについて> ○ 中間とりまとめは丁寧に整理されていると考えており、議論の進め方に異論はない。 ○ 別途の負担を求めない処置等の一環で処方される場合を一定配慮をいただいたことは感謝。しかし、歯科治療が多様 化していることを踏まえ、患者や現場が理解できるよう、運用面について十分に周知しつつ、検討を進めていただきた い。 <円滑な実施について> ○ 国民にとって分かりやすい制度になるよう、具体的かつ分かりやすく基準を示し、周知徹底するべき。 ○ 国民に向けた国の広報は重要であり、資材を作成し提供するなどの取組をすべき。 ○ 現場の負担が最小限になるよう、電子カルテやレセコン等のシステム構築を進めるだけではなく、紙カルテを使用し ている医療機関への配慮もするべき。 ○ 制度施行前の運用の検証を検討するべき。 ○ 本制度の施行による患者の自己負担がどれくらい増えるのか、患者像ごとに具体的に示すべき。 ○ 本制度の施行による保険財政への影響を示すべき。 ○ 生活保護受給者以外の低所得者についても、高額療養費の見直しによる負担増などもあるなかで、負担能力に配慮す る必要があるのではないか。 ○ 本制度の施行により自己判断でOTC医薬品を使用する方が増える可能性がある。健康教育の推進やセルフメディ ケーションに対する普及活動も必要。 20 令和8年9月3日 第214回社会保障審議会医療保険部会 資料2 医療保険部会(令和8年8月27日開催)における主なご意見 (文責:事務局) <施行後の見直しについて> ○ 現時点では本制度の施行による経済効果が薄いと言わざるを得ず、給付の抑制を目的とするのであれば、制度の対象 医薬品の拡大などを検討するべき。 ○ こどもを一律に別途の負担の対象外にすることは公平性の観点から問題ではないか。非効率的な医療利用が減らない という問題もある。長期的にはこどもへの配慮の在り方も検討していくべき。 ○ 受診抑制により短期的に医療費が減っても、重症化等で中長期的な医療費が増える可能性があるため、制度施行後の 実態把握と検証を制度に組み込むべき。 21 中 医 協 総 ー 2 8 . 9 . 9 中医協総会(令和8年8月26日開催)における主なご意見 (文責:事務局) <制度について> ○ OTC類似薬の一部保険外療養の導入によって、患者の誤った判断によりOTC医薬品を使用し、必要な受診が遅れ るといった事象が増えないよう、医療機関の受診が常に念頭に置かれるものであることを周知すべき。 ○ 本制度の導入によって医療現場における診療に混乱が生じないよう、明確な基準設定と必要な周知を行うほか、医 療・調剤現場の事務負担の増加に対して必要な支援を行うことを検討するべき。 ○ 電子カルテ未導入の医療機関含め、すべての医療機関が本制度を運用できるよう、また、可能な限りシステム上で別 途の負担を対象か否かが判断できるよう、国においてチェックリストの作成やレセコン等のベンダーの改修に資する情 報提供を行い、必要な検証を行うべき。 ○ 保険薬局など別途の負担の支払いを求める窓口で混乱が生じないよう、国が必要な広報資材を作成し、保険者等の協 力も得ながら国民への周知をしっかりと行うべき。 ○ 患者にとって、自分が別途の負担の対象かが事前にわかるような環境整備が重要。 ○ 本制度について、被保険者間の公平性が保たれているか含め、制度導入による受療行動への影響を施行後も丁寧に検 証すべき。 <中間とりまとめについて> ○ 成人のアトピー患者の中には、ステロイド外用薬の通年の使用によって症状をコントロールしている場合もあり、こ うした使用は、別途の負担をの対象外とすることを対象とすべき。 ○ 長期使用の取扱いやOTC医薬品では対応できない効能効果の取扱いなどは整理が複雑であり、医療現場で判断が混 乱しないよう、丁寧な周知が必要。 ○ 別途の負担の対象外とした場合は、理由をレセプトに記載するようにすべき。また、それらのレセプト審査上の取扱 いも丁寧に整理すべき。 22 OTC類似薬の一部保険外療養の実務フロー(院外処方の場合) 保険医療機関 ❶ ❷ 外形的な基準の確認 医師による確認 処方する医薬品が対象 非該当 77成分に該当するか 別途の負担の対象外 該当 ・18歳年度末までの者か 該当 ・生活保護の医療扶助か ・対象外の理由をレセプトに 記載 非該当 処方の対象疾患は、OTC医薬品 該当 ・処方箋に対象外であること が対応していない効能・効果か を記載 ・がん、指定難病に関連する治療か 非該当 ・公費負担医療か 該当 ・処置、手術、検査に伴う処方(14日 以内分)か ・年間の服用等が医療上必要か ・(対象となる成分のみ)妊婦・妊娠の ・年齢や医療扶助か等はマイナ保険証や医療券等により把握可能 可能性・授乳か 別途の負担の対象 ・OTC医薬品が対応していない効能・効果の一覧等も国で公表 非該当 ・処方箋に対象外であるこ 診察踏まえ医師が確認 医師の判断に資する情報が可能な限り現場のシステム等に とを記載 反映されるよう、分かりやすい基準の設定・公表に努める。 国が判断基準、具体例等を示す 保険薬局 ❸ ❹ 患者への別途の負担の説明 別途の負担(薬剤費の4分の1の料金)の支払い (必要に応じ疑義照会) 23 ※ 制度が複雑化しないよう、OTC類似薬の一部保険外療養に該当する場合は、長期収載品の選定療養の特別の料金は求めないこととする。 別途の負担の対象となる医療用医薬品の成分一覧(77成分) OTC医薬品と成分・投与経路が同一で、一日最大用量が異ならない医療用医薬品を機械的に選定。 メーカー単位ではなく、有効成分単位で判定している。 No 有効成分 用途 36精製水 溶解剤 No 有効成分 用途 37炭酸水素ナトリウム 胃腸薬 1アシクロビル 抗ウイルス薬 38沈降炭酸カルシウム・コレカルシフェロール・炭酸マグネシウム カルシウム配合剤 2アシタザノラスト水和物 抗アレルギー薬 39チンク油 消炎薬 3アスコルビン酸 ビタミン剤 40デキサメタゾン ステロイド 4アンモニア水 鎮痛鎮痒収斂消炎剤 41 テルビナフィン塩酸塩 抗真菌薬 5イソコナゾール硝酸塩 抗真菌薬 42トコフェロール酢酸エステル ビタミン剤 6イソプロパノール 殺菌消毒剤 43トリアムシノロンアセトニド 口内炎・舌炎薬 7イトプリド塩酸塩 胃薬 44尿素 皮膚軟化剤 8イブプロフェン 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) 45白色ワセリン 軟膏基剤 9イブプロフェンピコノール 非ステロイド系消炎鎮痛剤 46ハチミツ 矯味剤 10インドメタシン 鎮痛消炎剤 47ピコスルファートナトリウム水和物 緩下剤 48ビサコジル 便秘薬 11エタノール 殺菌消毒剤 49ビダラビン 抗ウイルス薬 12エピナスチン塩酸塩 抗アレルギー薬 50ヒドロコルチゾン酪酸エステル ステロイド 13L-カルボシステイン 去痰薬 51 フェキソフェナジン塩酸塩 抗アレルギー薬 14塩酸テトラヒドロゾリン・プレドニゾロン 点鼻用血管収縮剤 52フェキソフェナジン塩酸塩・塩酸プソイドエフェドリン 抗アレルギー薬 15オキシコナゾール硝酸塩 抗真菌薬 53フェルビナク 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) 16オキシテトラサイクリン塩酸塩・ヒドロコルチゾン 抗生物質・副腎皮質ホルモン配合剤 54ブテナフィン塩酸塩 抗真菌薬 17オキシドール 殺菌消毒剤 55複方ヨード・グリセリン 口腔用殺菌消毒剤 18オリブ油 皮膚保護剤 56ブドウ酒 滋養強壮薬 19希ヨードチンキ 殺菌消毒剤 57フラボキサート塩酸塩 頻尿・残尿感薬 20クロトリマゾール 抗真菌薬 58フルチカゾンプロピオン酸エステル ステロイド 21クロラムフェニコール 抗生物質 59プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル ステロイド クロラムフェニコール・フラジオマイシン硫酸塩・プレド 60ベタメタゾン吉草酸エステル ステロイド 22 抗生物質 ニゾロン 61 ベタメタゾン吉草酸エステル・フラジオマイシン硫酸塩 ステロイド 23クロルヘキシジングルコン酸塩 殺菌消毒剤 62ヘパリン類似物質 血行促進・皮膚保湿剤 24ケトチフェンフマル酸塩 抗アレルギー薬 63ベポタスチンベシル酸塩 抗アレルギー薬 サリチルアミド・アセトアミノフェン・無水カフェイン・プ 64ペミロラストカリウム 抗アレルギー薬 25 総合感冒剤 ロメタジンメチレンジサリチル酸塩 65ベルベリン塩化物水和物・ゲンノショウコエキス 止瀉剤 26サリチル酸 寄生性皮膚疾患剤 66ベンザルコニウム塩化物 殺菌消毒剤 27サリチル酸メチル・dl-カンフル・トウガラシエキス 鎮痛消炎剤 67ホウ砂 眼科用剤 28サリチル酸メチル・l-メントール・dl-カンフル 鎮痛消炎剤 68ホウ酸 眼洗浄・消毒薬 サリチル酸メチル・l-メントール・dl-カンフル・グリチ 69ポビドンヨード 殺菌消毒剤 29 鎮痛消炎剤 ルレチン酸 70マルツエキス 乳幼児用便秘薬 30酸化マグネシウム 制酸・緩下剤 71 ミコナゾール硝酸塩 抗真菌薬 31酸化亜鉛 収れん・消炎・保護剤 72無水エタノール 殺菌消毒剤 32次亜塩素酸ナトリウム 殺菌消毒剤 73モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物 アレルギー性鼻炎治療薬 33ジクロフェナクナトリウム 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) 74ヨウ素 殺菌消毒剤 34消毒用エタノール 殺菌消毒剤 75ラメルテオン 睡眠導入剤 35静脈血管叢エキス 痔治療薬 76ロキソプロフェンナトリウム水和物 解熱消炎鎮痛剤 77ロラタジン 抗アレルギー薬 ※ 令和8年8月1日時点 24 ※ 令和7年12月25日に医療保険部会で公表した成分一覧から、薬価収載される医薬品の入れ替え、OTC医薬品の販売状況を踏まえポリエンホスファチジルコリンを削除、ラメルテオンを追加している。 令和8年9月11日 第215回社会保障審議会医療保険部会 資料2 次期医療保険制度改革に向けて 厚生労働省 保険局 経済財政運営と改革の基本方針2026 (令和8年7月21日 閣議決定)(主な箇所抜粋①) 第3章 責任ある積極財政に基づく「中長期経済財政計画」 1.「強い経済」の構築と「財政の持続可能性」の実現 (経済の成長力強化と名目の経済規模の拡大にふさわしい予算編成への転換) 「責任ある積極財政」の下、デフレ・低成長時代の一律抑制型の予算編成から、物価・賃金上昇を的確に反映し、経済の成長力強化と 名目の経済規模の拡大にふさわしい予算編成へ転換する。このため、令和8年度当初予算114から実現した経済・物価動向等の的確な反映 を更に進めるなど、必要な財政需要に確実に対応する。 その際、官公需における適切な価格転嫁を徹底するとともに、医療・介護・保育・福祉等の公定価格について、現場の人材確保、経営 の安定、サービスの質の確保に必要な対応を進める。あわせて、予算・税制における各種基準額や閾値について、物価・賃金上昇や経済 社会の変化を踏まえ、必要な点検・見直しを進める。 歳出規模の総額は、物価・賃金、名目経済規模、歳入見通し、政策効果、財政目標との整合性を踏まえ、経済の成長力強化と名目の経 済規模の拡大にふさわしいものとする。その上で、歳出の目安については、一律抑制型の上限としてではなく、予算全般において歳出改 革努力を継続する中で、伸ばすべき歳出と見直すべき歳出を峻別する、規律ある資源配分を実現する枠組みとする。 このため、租税特別措置や補助金等の点検・見直し115を進め、施策の優先順位を洗い直し、大胆に重点化する。危機管理投資・成長投 資を強化するとともに、予算編成プロセスにおいて、成長への寄与、民間投資の誘発効果等を精査し、我が国の予算を成長力強化に資す るものに変革していく。 社会保障関係費については、現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくとの方針の下、国費だけではなく、給付費全体、公 費・保険料負担、現役世代の可処分所得などを踏まえ、給付と負担の改革を継続していく。非社会保障関係費については、物価・賃金上 昇を適切に反映しつつ、上記の方針を踏まえ、PDCA・EBPMに基づき、既存事業の見直しと政策効果の高い分野への重点化を徹底 する。 ※114 令和8年度地方財政計画を含む。 ※115 見直しに当たっては、各府省庁は自己点検を反映して概算要求を行うとともに、見直し内容を予算編成プロセスにおいて精査した上で、具体化する。 1 経済財政運営と改革の基本方針2026 (令和8年7月21日 閣議決定)(主な箇所抜粋②) 第3章 責任ある積極財政に基づく「中長期経済財政計画」 2.全世代型社会保障の構築 (1)社会保障と税の一体改革の推進 (「給付付き税額控除」とそのつなぎ) 「給付付き税額控除」とそのつなぎ(飲食料品の消費税率等)については、今後予定されている社会保障国民会議の中間とりまとめを 踏まえ、本年8月上旬までを目途に、その方針を決定する。 (2)成長型経済に合わせた持続可能な社会保障制度 「強い経済」では、経済成長によって、物価と賃金が上昇していく。我が国の社会保障制度も、成長型経済に合わせて、持続可能な設 計に変えなければならない。 国民皆保険・皆年金を堅持し、年齢に関わらず能力に応じて公平に負担し合い、必要な方に必要なサービスが適切に提供される全世代 型社会保障を構築することによって、国民の命と健康、生活を守り、安心して働き、活躍し、挑戦できる基盤を整備する。働き方の多様 化や女性・高齢者の就労増加に対応し、働くことが報われる社会保障制度を目指す。給付と負担の全体像を含む全世代型社会保障の将来 的な姿を若者も含め国民に分かりやすく情報提供する。 連立政権合意書(令和7年10月20日)に盛り込まれた13の社会保障改革項目について合意された具体的な骨子118に基づき、2026年度中 に具体的な制度設計を行い、順次実行する。 具体的には、経済・物価動向等に適切に対応し、安心して医療・介護・福祉サービスを受けられる体制を整備することとあわせて、医 療・介護を中心とした社会保障制度改革を着実に実行することにより、現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくことを目指す。 このため、骨太方針2025と同様、経済・物価動向等を踏まえ、的確な対応を行いつつ、これまでの歳出改革努力を継続し、2027年度の社 会保障負担率が2025年度と比較して上昇しないよう取り組む。また、社会保障制度が果たす機能を損なわないよう配慮しつつ、社会保障 負担率の目標の検討を進め、これとあわせて、社会保障改革について2026年度中に改革項目の具体化と工程の明確化を図り、順次実施す る119。 ※118 「社会保障改革項目に関する具体的な骨子」(令和8年7月7日自由民主党・日本維新の会 社会保障制度改革協議体)。 ※119 特に、高齢化や高度化等への対応が必要な医療給付費については、経済が成長し賃上げが継続する「強い経済」の構築に向けた取組を進める中で、診療報 酬に経済・物価動向等を基本的に反映しつつも、医療給付費の対GDP比や雇用者報酬の伸びとの関係などを参照しつつ、医療費適正化計画の次期改定に向 けて抜本的な見直しを行うことを含め、改革を継続する。 2 経済財政運営と改革の基本方針2026 (令和8年7月21日 閣議決定)(主な箇所抜粋③) 第3章 責任ある積極財政に基づく「中長期経済財政計画」 2.全世代型社会保障の構築 (医療・介護等) 医療・介護・障害福祉等の分野の技術の発展と普及を支援し、DX/AX、多職種連携を含むチーム医療等による生産性の向上と職員 配置の柔軟化に向けた一層の取組を図るとともに、経営情報の見える化を進め、経営実態を把握した上で、物価と賃金の変動に適切に対 応し、経営の安定、処遇改善を図りつつ、社会保障制度改革を着実に実行する120。 その際、経済・物価の動向が2026年度診療報酬改定時の見通しから大きく変動し、医療機関等の経営状況に支障が生じた場合には、令 和9年度予算編成過程で診療報酬上の加減算を含む更なる必要な調整を行う。(中略)あわせて、医療・介護・保育・福祉等分野の必要 なエッセンシャルワーカーの確保を含めたサービス提供体制の全国的維持を図るための制度改革に速やかに着手する。 2040年に向けて、病床数の適正化を着実に実施した上で、2027年度以降の地域医療構想を踏まえた医療機関の連携・再編・集約化121を 促進するとともに、地域包括ケアシステムの深化を図り、地域の実情に応じた質の高い効率的な医療・介護サービス提供体制を構築する。 妊娠・出産の経済的負担軽減と安心・安全な小児・周産期医療提供体制の両立、救急医療体制の確保、ドクターヘリの安全で持続可能な 運航の確保、看取りなど人生の最終段階における患者中心の適切な医療・ケア、精神医療に関する地域医療構想を踏まえた取組、訪問看 護の適切な実施、中山間・人口減少地域での柔軟な介護・障害福祉サービスの提供を推進する。かかりつけ医機能の発揮や医師の地域・ 診療科偏在の更なる是正策、大学病院等からの医師派遣の推進を含めた総合的な医師偏在対策、地域の実情を考慮した2028年度以降の医 学部定員の削減に取り組む。歯科専門職の偏在対策等122の歯科医療提供体制の構築を図る。医療人材の実効的な養成・確保の方策につい て検討する123とともに、看護職員の質の向上124や潜在人材の活用を含む偏在対策等を推進する。介護・福祉分野の人材の養成・確保・定 着に取り組み125、業務効率化や、安全対策を始め勤務環境改善、経営の協働化・大規模化を支援する。医療分野においては、新たな地域 医療構想の下、将来需要を踏まえ、老朽化・災害対策を含む地域に不可欠な施設・設備の計画的な整備への必要な支援の在り方を検討す る。介護・福祉分野においても、老朽化・災害対策を含む施設・設備の計画的な整備を支援する。 ※120 具体的には、社会保障関係費については、給付と負担の改革努力を継続しつつ、高齢化による増加分に相当する伸びに経済・物価動向等を踏まえた対応に 相当する増加分を加算する。 ※121 有床診療所も含めて医療機関の役割分担の明確化を図ることを含む。 ※122 医歯薬連携等の推進、障害者等への歯科保健医療の充実、歯科技工所の質の向上・連携強化、歯科衛生士・歯科技工士の就労・離職対策を含む。 ※123 その際、医療人材の専門性の維持・向上につながる育成の在り方についても検討する。 ※124 特定行為研修の推進を含む。 ※125 社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方の検討を含む。 3 経済財政運営と改革の基本方針2026 (令和8年7月21日 閣議決定)(主な箇所抜粋④) 第3章 責任ある積極財政に基づく「中長期経済財政計画」 2.全世代型社会保障の構築 (医療・介護等) 医療保険制度では、70歳以上の高齢者の医療費窓口負担割合について、低所得者等の必要な受診が確保されるよう適切に配慮すること を前提として、原則3割となっている現役世代との間で年齢によらない真に公平な応能負担を実現する観点から見直しを行う。そのため の改革工程表を2026年末までに策定する126 127。介護保険制度では、2割負担の判断基準の見直しについて2026年度中に結論を得る。さら に、医療・介護保険における金融所得・資産の扱い、OTC類似薬の保険給付の見直しの施行とその状況等を踏まえた2027年度以降の対 象範囲の拡大に向けた検討など、「改革工程」128等に基づく取組を進める。先行バイオ医薬品について、バイオ後続品の普及促進に向け た環境整備の状況を踏まえ、保険給付の在り方の見直しを検討する。長期処方やリフィル処方箋の活用、地域フォーミュラリの全国展開、 休薬・減薬などの効果的・効率的な治療の促進等により、給付の効率化や適正化を図りつつ、質の高いサービスを提供する。セルフメ ディケーション推進の観点からの更なる医薬品・検査薬のスイッチOTC化に向けた実効的な方策を検討し、必要な措置を行う。 医療情報化推進方針を策定し、医療機関の情報システムの刷新、特定機能病院等の緊急的な対応を含めたサイバーセキュリティ対策を 進め、電子カルテ・電子処方箋の普及と情報連携、医薬品等のデータベースの構築、公費負担医療や予防接種・母子保健のデジタル化等、 医療・介護に関する情報の連携と二次利用を含む利活用の基盤を構築し、切れ目なく最適なサービスを効率的に提供する。 (略) ※126 その際、高齢者の就業率の上昇や健康寿命の延伸、医療費水準や受診状況の動向、高齢者に低所得が多いといった家計の状況等も踏まえ、必要な受診が確 保されるよう適切な配慮措置を講じつつ、外来特例の在り方や、負担割合の区切りとなる所得の見直し、年齢の引き上げなど窓口負担の抜本的な見直しにつ いて、現役世代の負担軽減の観点からの公費負担のあり方とともに総合的に検討を行い、その速やかな実現について令和8年末までに一定の結論を得る。ま た、マイナンバー制度を活用した所得・資産情報の把握基盤の整備を早急に進め、制度への反映を進める。 ※127 「社会保障改革項目に関する具体的な骨子」(令和8年7月7日自由民主党・日本維新の会 社会保障制度改革協議体)による。 ※128 「全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)」(令和5年12月22日閣議決定)。 4 経済財政運営と改革の基本方針2026 (令和8年7月21日 閣議決定)(主な箇所抜粋⑤) 第3章 責任ある積極財政に基づく「中長期経済財政計画」 2.全世代型社会保障の構築 (創薬・先端医療イノベーション) 創薬・先端医療への官民投資を拡大し、健康医療安全保障を実現する。「健康・医療戦略」130等を踏まえ、革新的な医薬品・医療機器 等の創出、例えば、米国の医薬品に係る最恵国待遇(MFN)価格政策など、足元、諸外国の医薬品をめぐる政策の動きがある中でも必 要な医薬品等が確実に上市される環境整備、特定重要物資を含む供給確保の必要性が高い医薬品等の国産化等による安定供給、先端技術 の実用化を目指す。バイオ後続品の国内生産体制の整備等を着実に進める。産業構造改革の推進による後発医薬品等の安定供給を図る。 創薬・先端医療を成長経済の牽引役として、研究開発力や製造・供給の強化、流通体制の強靱化、スタートアップ支援、人材育成、先 進医療の対象拡大、国際展開を総合的に推進する。全ゲノム解析131やiPS細胞等を活用した再生・細胞医療・遺伝子治療、免疫治療、 小児・希少疾病用医薬品やRI132、薬剤耐性菌を含む感染症対応の医薬品等の研究開発・生産等133とともに、創薬・医療機器開発・診断 へのAI利活用を推進する。国際水準の治験・臨床試験体制を整備し、国際共同治験の倍増を目指す。血しょう分画製剤の国内自給と小 中学生を含めた献血への理解促進に取り組む。 経済・物価動向等の影響を受ける市場実勢価格を薬価調査等により的確に把握した上で、創薬イノベーション、医薬品の安定供給と国 民負担の軽減の観点から、2027年度薬価改定を実施する。その際、費用対効果評価制度について、客観的な検証を進め、これも踏まえ、 制度の発展に向けた更なる見直しについて具体的に検討し、一定の結論を出す。我が国の医薬品市場の魅力を高める観点から、医薬品の 画期性に対する初収載時における適切な評価や特許期間中の薬価の在り方134を含め、革新的新薬のイノベーションの更なる評価について 検討を進める。 ※130 令和7年2月18日閣議決定。 ※131 日本ゲノム医療推進機構(GeMJ)による全ゲノムデータ・マルチオミクスデータ・臨床情報等を搭載した質の高いゲノム情報基盤の整備と、解析データの 利活用の取組を進める。 ※132 RI(ラジオアイソトープ)については、「医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプラン」(令和4年5月31日原子力委員会決定)を踏 まえ、開発・製造・安定供給・医療提供体制等の整備に必要な取組を進める。 ※133 「感染症危機対応医薬品等(ワクチン、治療薬、診断薬等)開発・生産体制強化戦略」(令和8年3月24日閣議決定)を踏まえた必要な法制度等の在り方 の検討。 ※134 市場拡大再算定及び持続可能性特例価格調整等。 5 経済財政運営と改革の基本方針2026 (令和8年7月21日 閣議決定)(主な箇所抜粋⑥) 第3章 責任ある積極財政に基づく「中長期経済財政計画」 2.全世代型社会保障の構築 (攻めの予防医療と疾病対策) 国民のWell-beingの向上と健康寿命の延伸を図り、誰もが社会の担い手として活躍できる日本を実現する。「攻めの予防医療」を推進 し、健康増進、肥満症を含む疾病予防、早期発見、早期介入及び行動変容に関係機関が連携して取り組む。栄養・食生活を含む健康リテ ラシーの向上、地域住民の健康増進に資する薬局機能及び薬剤師の果たす役割の強化、学齢期の健康診断の在り方の見直し135、予防接種、 HIVや性感染症の予防、下水サーベイランス等の感染症対策、がん検診や精密検査の受診率向上、循環器病・糖尿病を含む生活習慣病 等の予防、いわゆる国民皆歯科健診の具体化(歯周病検診の対象拡大や就労世代の歯科健診の更なる充実)、口腔と全身の健康の関係に 基づく歯科疾患対策・口腔健康管理136、認知症の早期診断・早期対応、予防・医療・介護を通じた切れ目のないリハビリテーション137、 PHRの利活用と情報連携を推進する。更年期世代の女性への医療の推進や女性の健康総合センターの機能強化、「プレコンセプション ケア推進5か年計画」138の工程表の策定と実行、企業と保険者のコラボヘルス、睡眠対策を含む健康経営の推進等139、予防・健康づくり を支えるヘルスケア産業の育成等140を図る141。 がん、脳卒中・心臓病その他の循環器病、慢性腎臓病、慢性閉塞性肺疾患、慢性疼痛、難病、アレルギー、依存症、難聴、睡眠障害等 の疾病対策142や移植医療対策を推進する。 ※135 小児期からの切れ目のない予防医療の観点を含む。 ※136 オーラルフレイル対策等を含む。 ※137 効果的な訪問リハビリテーションの充実を含む。 ※138 令和7年5月22日プレコンセプションケアの提供のあり方に関する検討会決定。性別を問わず、適切な時期に、性や健康に関する正しい知識を持ち、妊 娠・出産を含めたライフデザイン(将来設計)や将来の健康を考えて健康管理を行う概念であるプレコンセプションケアについて、5か年計画を決定。 ※139 運送業での睡眠時無呼吸対策、睡眠障害の医療アクセス向上と睡眠研究の推進、睡眠ガイド等の普及啓発、睡眠等のデータを活用したサービス創出のため のエビデンス構築支援など睡眠関連の市場拡大や企業支援も併せて一層取り組む。 ※140 いわゆる「統合医療」の研究及び普及啓発を含む。 ※141 「性差に由来する健康課題等への対応を推進するための論点整理」(令和8年5月25日攻めの予防医療に向けた性差に由来するヘルスケアに関する副大臣 等会議取りまとめ)を踏まえて取組を推進する。 ※142 先進医療で実施しているがん遺伝子パネル検査の標準治療開始前からの受診機会の拡大を含む。 6 経済財政運営と改革の基本方針2026 (令和8年7月21日 閣議決定)(主な箇所抜粋⑦) 第4章 当面の経済財政運営と令和9年度予算編成に向けた考え方 2.新たな予算編成の在り方と令和9年度の基本方針 (略) なお、社会保障関係費については、現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくとの方針の下、現場の人材確保、経営の安定、 サービスの質の確保等の観点から、医療、介護、保育、福祉等の公定価格等における適切な対応を図りつつ、国費だけではなく、給付費 全体、公費・保険料負担、現役世代の可処分所得などを踏まえ、給付と負担の改革を継続する。 (略) 7 経済財政運営と改革の基本方針2026 (令和8年7月21日 閣議決定)(主な箇所抜粋⑧) 第1章 マクロ経済運営の基本的考え方 2.将来世代への責任を果たす持続可能な経済社会の構築 (略) 強い経済、持続可能な財政と、質の高い全世代型社会保障とを同時に実現する社会保障改革を強化する。現役世代の保険料率の上昇を止 め、引き下げていくとの方針の下、給付と負担の見直しの検討、安心して必要なサービスを受けることのできる医療・介護提供体制の構 築、DXやAI・ロボティクスの活用を通じたサービスの質の向上、攻めの予防医療等に取り組む。 (略) 第2章 日本の成長力強化と安全・安心の確保 1.「強い経済」の実現 (AX/DXの推進、フロンティアの開拓) (略) 「デジタル社会の実現に向けた重点計画」21に基づき、技術革新に対応した自動運転社会の早期実現に向けた環境整備、信頼性あるデー タの利活用に関する環境整備、政府のデジタル基盤の強靱化・自律性向上やデジタル行財政改革を進める。 (略) ※21 令和8年7月21日閣議決定。 第2章 日本の成長力強化と安全・安心の確保 3.国民の安全・安心の確保 (4)外国人政策の推進 「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」109に基づき、一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱など問題のあ る行為に毅然と対応し、国民の不安や不公平感への対処に向けた取組を一層進める。 (略) ※109 令和8年1月23日外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議決定。 8 社会保障改革項目に関する具体的な骨子 (令和8年7月7日 署名)(①) 自由民主党・日本維新の会 社会保障制度改革協議体は、持続可能な社会保障制度のための改革を実行し、良質な医療・介護サービスを提 供しつつ、現役世代の保険料負担を含む国民負担の軽減を実現するため、連立政権合意書に盛り込まれた13の社会保障改革項目に関する具体 的な骨子について、以下の通り合意し、その内容の趣旨を「骨太方針2026」に反映する。 その上で、令和8年度中に具体的な制度設計を行い、順次実施するため、引き続き、本協議体における社会保障改革に関する真摯な協議を 継続する。 (1)保険財政健全化策推進(インフレ下での医療給付費の在り方と、現役世代の保険料負担抑制との整合性を図るための制度的対応) 経済・物価動向等に適切に対応し、安心して医療・介護・福祉サービスを受けられる体制を整備することとあわせて、医療・介護を中 心とした社会保障制度改革を着実に実行することにより、現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくことを目指す。このため、骨 太方針2025 と同様、経済・物価動向等を踏まえ、的確な対応を行いつつ、これまでの歳出改革努力を継続し、令和9年度の社会保障負担 率が令和7年度と比較して上昇しないよう取り組む。 また、社会保障制度が果たす機能を損なわないよう配慮しつつ、社会保障負担率の目標の検討を進め、これとあわせて、社会保障改革 について令和8年度中に改革項目の具体化と工程の明確化を図り、順次実施する。 特に、高齢化や高度化等への対応が必要な医療給付費については、経済が成長し賃上げが継続する「強い経済」の構築に向けた取組を 進める中で、診療報酬に経済・物価動向等を基本的に反映しつつも、医療給付費の対GDP比や雇用者報酬の伸びとの関係などを参照しつつ、 医療費適正化計画の次期改定に向けて抜本的な見直しを行うことを含め、改革を継続する。 (2)医療介護分野における保険者の権限及び機能の強化並びに都道府県の役割強化(①保険者の再編統合、②医療介護保険システムの全国 統合プラットフォームの構築、③介護保険サービスに係る基盤整備の責任主体を都道府県とする等) データに基づく効率的な保険運営体制を構築するため、保険者機能の強化、国民健康保険における都道府県内の保険料水準の完全統一 及び市町村の事務負担軽減や後期高齢者医療制度の運営主体のあり方などの保険者の再編統合(①)、医療・介護情報の共有等を実現する ための医療介護保険システムの全国統合プラットフォームの構築(②)及び介護保険サービスの基盤整備に関する責任主体の市町村から都 道府県への移行(③)について検討の上、実行することを中核として、医療介護分野における保険者の権限及び機能の強化、事務の広域化 並びに都道府県の役割強化を行う。 また、「効果が乏しいというエビデンスがあることが指摘されている医療」等について、データに基づいて保険者機能がより発揮でき るような環境整備を進める。 国民健康保険については、被保険者間の受益と負担の公平性を確保する観点から、都道府県内の保険料水準の完全統一について、令和 9年度に予定されている国保運営方針の中間改定において、全ての都道府県が具体的な実現時期を明記するための措置を講じるとともに、 現行「遅くとも令和18年度まで」としている完全統一時期を前倒して全国で達成できるよう必要な方策を行う。併せて、市町村の事務負担 軽減に向けた取組を進める。後期高齢者医療制度については、医療提供体制の構築や医療費適正化の取組の推進の主体が都道府県であるこ と、また、効率的な制度運営の観点から、その財政運営を含む運営主体の在り方について、地方自治体等の意見を踏まえて具体的な検討を 進め、令和10年末までに結論を得る。 9 9 社会保障改革項目に関する具体的な骨子 (令和8年7月7日 署名)(②) (3)病院機能の強化、創薬機能の強化、患者の声の反映及びデータに基づく制度設計を実現するための中央社会保険医療協議会の改革 データに基づく客観的かつ合理的な診療報酬決定プロセスを確立するため、中央社会保険医療協議会の機能を見直す。 具体的には、病院機能の強化の観点から、日本社会の各種医療機能を適切に反映した形での委員構成の見直しを含めた検討を行う。 また創薬機能の強化の観点から、令和8年度末までに社会保険医療協議会法の改正を含め、製薬、医療機器及び卸等の産業界の法令上 の位置づけを明確化するよう結論を得る。 更に、患者の声の反映及びデータに基づく制度設計の観点から、情報分析体制の強化や、医療経済系学会からの直接的な技術評価提案 を可能とする制度設計を検討する。 (4)医療費窓口負担に関する年齢によらない真に公平な応能負担の実現 70 歳以上の高齢者の医療費窓口負担割合について、低所得者等の必要な受診が確保されるよう適切に配慮することを前提として、原則 3割となっている現役世代との間で年齢によらない真に公平な応能負担を実現する観点から見直しを行う。そのための改革工程表を令和8 年末までに策定する。 その際、高齢者の就業率の上昇や健康寿命の延伸、医療費水準や受診状況の動向、高齢者に低所得が多いといった家計の状況等も踏ま え、必要な受診が確保されるよう適切な配慮措置を講じつつ、外来特例の在り方や、負担割合の区切りとなる所得の見直し、年齢の引き上 げなど窓口負担の抜本的な見直しについて、現役世代の負担軽減の観点からの公費負担のあり方とともに総合的に検討を行い、その速やか な実現について令和8年末までに一定の結論を得る。 また、マイナンバー制度を活用した所得・資産情報の把握基盤の整備を早急に進め、制度への反映を進める。 (5)年齢に関わらず働き続けることが可能な社会を実現するための「高齢者」の定義見直し 健康寿命の延伸や人口構造の変化を踏まえ、年齢に関わらず意欲ある者が働き続けられる生涯現役社会の実現を目指す。 このため、人口構造、健康状態、就労実態との整合性を踏まえ、社会保障及び労働分野の制度ごとに設けられている高齢者の年齢区分 等について、それぞれの趣旨や目的を踏まえつつ制度横断的に総点検を行い、有識者の意見を聴いた上で、必要に応じて引き上げ等を行う 方向で検討を行い、その結果を踏まえて、所要の措置を講ずる。そのための改革工程表を令和8年度末までに策定する。 10 10 社会保障改革項目に関する具体的な骨子 (令和8年7月7日 署名)(③) (6)人口減少下でも地方の医療介護サービスが持続的に提供されるための制度設計 人口減少により患者数が構造的に減少する地域においても、限られた人員・人材で質の高い医療・介護サービスを持続的に提供可能な 体制を構築する。 このため、医療・介護現場における生産性向上の取組等を加速するほか、職員配置基準の一層の柔軟化とともに、現行の出来高の診療 報酬体系では医療機関の運営が困難な地方の課題を踏まえ、アウトカム評価の充実と併せ、地域における提供体制の維持、予防・健康管理、 在宅医療、介護との連携等の評価の観点も含め、外来の包括報酬の在り方を検討し、所要の措置を講ずる。 併せて、医療保険制度を活用した医師確保支援や保険者が運営する医療機関の活用も含めた総合的な対応を検討する。 AI技術の活用も含めた医療・介護テクノロジーの社会実装に向けて、省力化投資プランも踏まえ、継続的に医療・介護分野の生産性向 上・省力化を実現し、職員の負担軽減や資質向上にもつなげることができるよう、実証・導入・伴走支援を行うとともに、介護における居 宅サービス等も含めた適切な評価のあり方を検討する。併せて、医療DX・介護DXを通じて、プラットフォームを整備し、地域における業務 の効率化を推進する。 (7)国民皆保険制度の中核を守るための公的保険の在り方及び民間保険の活用に関する検討 国民皆保険制度の理念を堅持しつつ、高度化・高額化する医療へのアクセスを確保するため、公的保険と民間保険の役割分担を検討す る。このため、公的保険を補完する民間保険の活用可能性、先進医療等の対象拡大、民間保険による補完が有効な領域(一部保険外療養と 民間保険の相互補完を含む)、利用者保護の在り方について財務省、厚労省、金融庁を含む関係省庁で検討を行う。具体的には、公的保険 を補完する民間保険の活用について、生命保険業界及び損害保険業界等を含む有識者の意見を聴取し、検討を行う。 (8)大学病院機能の強化(教育、研究及び臨床を行う医療従事者として適切な給与体系の構築等) 高度な医療を担いつつ教育研究を行うという大学病院の本来の役割・機能を踏まえた教育・研究・診療のバランスの在り方や診療規 模・医療機能の適正化など、大学病院のあるべき姿(コンセプト)の明確化について、文部科学省及び厚生労働省において検討し、令和8 年度中に結論を得る。 また、大学病院の機能強化に向けて、当初予算を通じて教育・研究を支援しつつ、各大学病院における手当創設等を通じた医療従事者 の抜本的な処遇改善の取組を推進する。 加えて、教育・研究・臨床の中核である大学病院の経営力強化や、医療従事者の適切な給与体系 の構築に向けては、大学病院の組織形態(法人形態を含む)や処遇改善の在り方等について、調査研究の結果を踏まえて検討し、令和8年 度中に結論を得る。なお、教育・研究・臨床が一体的に行われる大学病院として質の高い医療を提供している医療従事者としても適切な水 準と言える処遇体系となるよう環境を整備する。 大学病院が果たす機能を踏まえた診療報酬上の評価を充実させる。あわせて、患者が医師を選択することに関する選定療養の新設につ いて、次期診療報酬改定までに検討し、結論を得る。 1111 社会保障改革項目に関する具体的な骨子 (令和8年7月7日 署名)(④) (9)高度機能医療を担う病院の経営安定化と従事者の処遇改善(診療報酬体系の抜本的見直し) 昨年の自由民主党と日本維新の会の協議を踏まえ、令和7年度補正予算及び令和8年度診療報酬改定において、高度機能医療を担う病 院への支援の重点化を図ったところ。 救急医療、高度急性期医療、難病・先進医療等を担う病院の経営安定化と従事者の処遇改善を図るため、経営の安定化や従事者の処遇 改善等の効果検証を行い、それを踏まえた必要な対応として、医療機関の機能に応じた診療報酬体系の抜本的な見直しを行う。 具体的には、施設類型ごとにメリハリある評価など、医療機関の機能に応じた診療報酬体系について検討する。また、これらの報酬が、 病院の医療従事者の賃上げや人材確保に適切に結び付く仕組みを検討する。 (10)配偶者の社会保険加入率上昇及び生涯非婚率上昇等をも踏まえた第3号被保険者制度等の見直し 共働き世帯の増加など家族構成や働き方の多様化に適合した、働き方に中立的かつ公平な社会保障制度を早期に構築する。 このため、第3号被保険者制度については、その縮小に向け、マルチワーカーへの対応等を含めた短時間労働者等への被用者保険適用 拡大を早期に進展させるとともに、第3号被保険者に係る実態調査を実施し、令和8年度中にその結果をとりまとめ、課題の整理を行う。 同整理及びそれに関する具体的施策の企画立案等のため、第3号被保険者制度に関する検討会を令和8年夏頃を目途に立ち上げ、政策を推 進する。 (11)医療の費用対効果分析に係る指標の確立 医療技術や医薬品の革新と保険財政の持続可能性を両立させるため、費用対効果評価制度の発展に向けた更なる見直しについて具体的 な検討を進め、費用対効果分析の指標と活用方法を再構築する。 具体的には、これまでの評価手法のみならず、新たな評価手法等を含め、医療の費用対効果分析に係る指標を確立すべく、対象品目や 価格調整の範囲の拡大、診療ガイドラインへの反映を含めた医療現場での普及などについて、令和8年度末までに結論を出す。 更に、分析データの迅速かつ徹底的な情報公開や学会等を含む第三者による検証を含め、技術的・制度的課題を継続的に検証する仕組 みを構築する。 以上の検証を進めつつ、費用対効果にすぐれる品目については薬価を引き上げることで創薬環境の改善を図りつつ、追加的有用性(比 較技術に対する健康アウトカム指標での改善)が示されず費用が増加する品目は、令和8年9月までの検証結果を踏まえた価格調整を速や かに実施する。 また、医療DXによる価値を定量的に評価する方策の具体化に向けた検討を進める。 1212 社会保障改革項目に関する具体的な骨子 (令和8年7月7日 署名)(⑤) (12)医療機関の収益構造の増強及び経営の安定化を図るための医療機関の営利事業の在り方の見直し 医療法人の経営基盤を強化するため、医療機関の公益性を保ちつつ、経営安定化や地域課題解決に資する事業範囲の拡充につながるよ う、いわゆる医療機関の営利事業(附帯業務・附随業務等)に関する現行規制の見直しを行う。 具体的には、医療機関が保有する医学的知見や人材を活かし、地域の健康増進に貢献する事業等、地域の患者・住民の多様なニーズに 寄り添ったサービスを幅広く提供する事業を新たな収益源として位置づけられるよう、資金調達手段の多角化を促進するため、経営安定化 や地域課題解決に資する事業範囲の拡充について整理し、制度改正に向けた検討を進め、所要の措置を講ずる。 また、医療法人の理事長要件については、当該要件に係る国家戦略特別区域法の特例措置の全国展開を含め、事業経営に長け、かつ、 医療倫理を理解する人材も理事長に据えられるよう、一定要件下で非医師の理事長就任を速やかに可能とする。さらに、医療機関の経営情 報の見える化を推進するとともに、医療機関経営を支える人材の育成や、医療機関経営に関する資金・経営支援事業者の健全性を確保する 方策等、我が国における医療機関経営の健全化を推進する。 (13)医療機関における高度医療機器及び設備の更新等に係る現在の消費税負担の在り方の見直し 持続的かつ効率的な地域の医療提供体制の構築の観点から必要と認められる高度医療機器や設備更新、医療DX投資等について、医療機 関における控除対象外消費税の負担が一時的に大きくなる場合があることを念頭に、対応策を検討する。 具体的には、補助金、診療報酬及び税制上の措置による対応を含め、必要な支援の在り方を検討し、令和8年度末までに結論を得る。 特に、新たな地域医療構想の下、将来需要を踏まえ、地域に不可欠な施設の建て替え及び改修が計画的に進むよう、必要な支援の在り 方を検討する。 (以上) 13 日本成長戦略 (令和8年7月21日 閣議決定)(主な箇所抜粋①) Ⅱ.17の戦略分野における官民投資の促進 2.62の主要な製品・技術等の官民投資ロードマップの実行 (2)デジタル・サイバーセキュリティ 地方の社会経済を支える行政サービスやエッセンシャルサービスも含めたAX/DXの実現には、自律的なデジタル・エコシステム の実現が不可欠である。企業や公共領域等で管理されるデータを産業戦略上の焦点としてデータ基盤の高度化を推進するとともに、ク ラウド基盤の高度化を進めるほか、これらを支えるデジタル人材の育成と、新たな脅威に対応するセキュリティ産業基盤を強化する。 ⑤クラウドネイティブに最適化された医療DX基盤 ⅰ)重要性 大量のデータを必要とする創薬・医療機器の開発の基盤であるとともに、医療提供体制の効率化・質の向上、サイバー攻撃等に対 する強靱性確保が不可欠である。 ⅱ)勝ち筋・方向性 オンプレミス型10の医療機関情報システムをクラウドネイティブ型に刷新することにより、サイバーセキュリティ対策の強化、全国 的なデータ連携基盤の構築を図る。 ⅲ)主な目標 ・2028年度までに、電子カルテ未導入の200床以上の病院(療養病床等が中心の病院を除く。)について電子カルテ普及率100%を目 指す。 ・2030年までに、電子カルテ普及率約100%、地域の拠点病院のサイバーセキュリティ対策100%、大病院向けクラウドネイティブ型 製品の提供を目指す。 ⅳ)主な施策 ・認証されたクラウドネイティブ型電子カルテ製品の普及を促進する。また、大病院向けのクラウドネイティブ型製品の一体的・集 中的な開発・普及を支援する。 ・ネットワークの外部接続点の監視やサーバ等の管理強化など、サイバーセキュリティ対策を強化する。 ・全国医療情報プラットフォームの拡充など、ゲノムを含むデータ連携基盤・TRE環境11を整備するとともに、業務効率化のための病 院DXの推進、医療提供体制のDX化を進める。 ※10 院内に設置したサーバでシステムを管理・運用する方式。 ※11 Trusted Research Environment。機微なデータを安全に管理・分析するための隔離された解析環境。 14 日本成長戦略 (令和8年7月21日 閣議決定)(主な箇所抜粋②) Ⅱ.17の戦略分野における官民投資の促進 2.62の主要な製品・技術等の官民投資ロードマップの実行 (10)合成生物学・バイオ 合成生物学・バイオは、従来の生産プロセスを生物の力を活用して転換することで、健康医療・経済・食料安全保障やGX・循環型 経済の実現と、経済成長の両立に貢献することが期待される。「バイオエコノミー戦略」も踏まえながら、高付加価値領域での事業創 出を加速しつつ、政策的に合理性の高い汎用領域についても、市場創出を含めた産業化支援を並行して進めていく。 ②バイオ医薬品・再生医療等製品等 ⅰ)重要性 拡大する世界の医薬品市場は2022年に約200兆円の規模であり、バイオ分野は約4割を占める。国民の健康や生命に直結する分野で あり、健康医療安全保障上、供給途絶リスクを低減する自律性の確保が急務である。 ⅱ)勝ち筋・方向性 iPS細胞や抗体薬物複合体等の技術的強みをいかし、国内生産基盤を維持・構築し、製造受託実績を積み上げるとともに、新領域の 国産基盤技術開発、創薬ベンチャーのグローバル展開を促進して海外市場を獲得する。 ⅲ)主な目標 ・2040年の我が国企業の売上げについて、世界シェア10%、33.4兆円を目指す。 ⅳ)主な施策 ・創薬ベンチャーや新薬候補を生むプラットフォーム技術開発の支援を強化36する。 ・医薬品市場の魅力度向上による患者アクセスの改善に向けた、革新的新薬のイノベーションの更なる評価の検討、多様なモダリ ティのライフサイクルに配慮した薬事制度の柔軟な運用、先進医療制度を活用した新技術社会実装を進める。 ・革新的な基盤技術開発やバイオ人材の育成、AI・ロボティクスの活用等を含む国内製造拠点の整備37や製造受託実績獲得を支援 する。 ※36 医療上・技術上のニーズに沿った研究課題の設定、プロジェクトマネージャー配置、多段階選抜方式の導入、製薬企業とのM&A推進や医療・経済安全保障 の観点も踏まえた社会実装支援の強化。 ※37 重要品質特性を踏まえた評価・量産体制の構築を含む。 15 日本成長戦略 (令和8年7月21日 閣議決定)(主な箇所抜粋③) Ⅱ.17の戦略分野における官民投資の促進 2.62の主要な製品・技術等の官民投資ロードマップの実行 (11)創薬・先端医療 創薬・先端医療分野は、国民の健康に直結し、経済活動を支えるものであり、健康医療安全保障の構築に向け、医薬品産業を成長・ 基幹産業と位置付け、官民が一体となって取組を進める。あわせて、医療機器の研究開発エコシステムを確立する。また、健康寿命の 延伸や社会保障の担い手の確保につながる「攻めの予防医療」の徹底に取り組んでいく。 ①ファーストインクラス38製品・ベストインクラス39製品(医薬品、再生医療等製品) ⅰ)重要性 世界の医薬品市場は2022年に約200兆円の規模であり、ファーストインクラス製品・ベストインクラス製品を含む特許品の世界市場 は年平均9.6%で拡大している。同製品の供給確保を通じ、治療法が未確立の疾病にも対処することは、国民の健康の維持や健康医 療安全保障の実現に直結する。 ⅱ)勝ち筋・方向性 基礎研究力の強みや近年の治験への取組をいかし、実用化を担う人材の育成や、スタートアップ・国際共同治験における資金・制 度面の課題解消を図り、創薬シーズ創出から実用化まで一気通貫で進める環境を整備し、「世界直行型」の開発を実現する。 ⅲ)主な目標 ・我が国の医薬品市場の魅力度向上に向け、我が国の特許品の市場規模について、特許品の世界の成長に比肩する成長を目指す。 ・我が国企業の特許品市場規模について、世界市場と同水準の成長の実現を目指す。 ⅳ)主な施策 ・実用化を担う人材の育成や流動化を支援する。カーブアウト40シーズの活用や投資の呼び込み、製薬企業とのM&A支援など、スター トアップ支援を強化する。 ・免疫・再生医療等の基礎研究力強化、国際水準の治験実施体制整備、AMED41による研究開発資金の使途改善・大学と製薬企業との 橋渡し・実用化推進、対照群のデータ蓄積を含む難病・希少疾患領域の支援、データ連携基盤整備を含めたデータ利活用やAIに よる研究開発プロセスの高度化・効率化、新薬の国際展開42を図る。 ・患者アクセスの改善に向け革新的新薬のイノベーションの更なる評価を検討する。 ※38 全く新しい作用で世界で初めて承認されるもの。 ※39 同じ作用の製品の中で有用性が最も優れるもの。 ※40 製薬企業等の創薬シーズを切り分け、外部資本の導入等により新会社等で実用化する取組。 ※41 日本医療研究開発機構。 ※42 国際機関による国際調達やPMDAアジア医薬品・医療機器トレーニングセンター・海外事務所の活用を含む。 16 日本成長戦略 (令和8年7月21日 閣議決定)(主な箇所抜粋④) Ⅱ.17の戦略分野における官民投資の促進 2.62の主要な製品・技術等の官民投資ロードマップの実行 ⑤ライフログデータ等を活用したヘルスケア関連サービス) ⅰ)重要性 ウェアラブルデバイス等を用いたデジタルヘルスサービスの世界市場規模は現在約70兆円であり、2034年には350兆円規模になると の予測がある。健康医療安全保障の観点から、「攻めの予防医療」により国民が生涯にわたり元気に活躍できる社会を実現し、社会 保障制度を含めた社会の支え手を確保することが必要である。また、個人の健康データの情報保護の観点から、セキュリティの確保 が必要である。 ⅱ)勝ち筋・方向性 ヘルスケアサービスの効果に係るエビデンス構築による企業・保険者がサービスを選びやすい環境整備やサービス活用のインセン ティブ強化など、需給両面で対策に取り組み質の高いサービスの社会実装を進め、中長期的には海外市場に展開する。 ⅲ)主な目標 ・デジタルヘルスサービスの国内市場を拡大するため、企業・保険者による健康投資額を2025年の約1兆円から2040年までに約2倍 に拡大することを目指す。 ⅳ)主な施策 ・サービス効果のエビデンス構築、一定の質を担保したサービスの明確化、臨床での活用を目指した睡眠等のライフログデータ活用 のユースケース創出支援を行う。 ・地域拠点整備等のスタートアップ支援、女性の健康やがん検診・歯科健診のデータ等の利用基盤整備、国際展開、民間保険のヘル スケアサービス活用を推進する。 ・健康経営の普及促進、健康経営優良法人制度の評価手法や保険者インセンティブの在り方の検討、データヘルスに基づく効率的・ 効果的な保健事業の促進を行う。 17 日本成長戦略 (令和8年7月21日 閣議決定)(主な箇所抜粋⑤) Ⅲ.8つの分野横断的な課題の解決 5.労働市場改革 (1)現状と課題 労働供給制約下にある中、労働生産性の向上を図るとともに、労働者の希望に応じて、労働移動の円滑化や、心身の健康の維持を前 提とした労働参加の拡大を図る労働市場改革が必要である。中でも、17の戦略分野における投資を加速し、持続的成長につなげるため には、17の戦略分野にとどまらず、これらを支える建設や医療・介護・障害福祉を始めとした社会インフラ関連分野を含め、現場人材 から高度人材に至る幅広い人材の育成・確保や、省力化を含めた生産性向上に向けた取組を進めることが極めて重要である。そのため、 以下のような人材育成の取組を進めるとともに、建設や医療・介護・障害福祉等の分野において、持続的な賃上げを図り、必要な担い 手の確保を進めていく必要がある。 (2)対応の方向性 ①対応の方向性 労働市場改革と、新たな付加価値を生む投資や事業再編、イノベーションの促進等の産業構造改革とを一体で進める必要がある。こ うした観点から、ⅰ)処遇向上に向けたリ・スキリング支援や労働生産性向上、ⅱ)円滑な労働移動の促進、ⅲ)多様な人材の労働参 加の促進の3つの柱に取り組むことで、成長投資を牽引する専門人材と、投資の実行を支える現場人材の育成・確保を図る。 ②目標(KPI) ・総合的な指標として、5年間で労働生産性を15%上昇させる(2024年度:5,592.7円)とともに、労働供給量(マンアワーベース)の推 移が生産年齢人口の推移を上回るようにする。 ・ⅰ)に関して、人的資本投資を2029年度までに2.2万円とする(2024年度:1.9万円)。 ・ⅱ)に関して、パートタイムを除く一般労働者の転職入職率を2029年までに9.0%とする(2024年:8.3%)。また、転職により賃金が 増加した者の割合を2029年までに42.3%とする(2024年:40.5%)。 ・ⅲ)に関して、第一子出産前後の女性の継続就業率を2030年までに80.0%とする(2021年:69.5%)。また、70歳までの高年齢者就業 確保措置の実施率を2029年までに40.0%とする(2025年:34.8%)。 ③講ずるべき施策パッケージ ⅲ)多様な人材の労働参加の促進 (外国人の出入国在留管理の一体的な高度化) 外国人については、適正かつ円滑な受入れや秩序ある共生社会の実現に向け、出入国在留管理行政を担う職員の増員や地方出入国在 留管理局の組織の拡充を含めた体制強化を行う。また、入国・在留する外国人の実態把握、分析、関係機関との情報連携のため、2028 年度中の電子渡航認証制度(JESTA)の導入、2027年3月以降のマイナンバー等による情報連携の実施など、情報の電子化の徹底等の DXに取り組み、在留許可手数料の見直しやJESTA導入による手数料収入により確保した財源を継続的かつ安定的に活用しながら、出 入国在留管理の一体的な高度化を実現する。 18 日本成長戦略 (令和8年7月21日 閣議決定)(主な箇所抜粋⑥) Ⅲ.8つの分野横断的な課題の解決 7.賃上げ環境整備 (1)現状と課題 春季労使交渉での賃上げ率は3年連続で5%台の高水準だが、物価高騰による不確実性が続く中、実質賃金のプラス定着が課題であ る。 中小企業は雇用の7割、付加価値の5割を占める日本経済の屋台骨であり、中小企業の成長こそ日本の成長である。賃上げと成長投 資の好循環を生み出すことで地域の消費を喚起し、そして次の投資へとつながるメカニズムを早急に構築する必要がある。また、中小 企業は、地域経済を牽引し、17の戦略分野を始めとした成長産業のサプライチェーンを支える基盤的な存在でもあり、「地域未来戦 略」で形成される産業クラスターにおいても中小企業が連携していくことが必要である。こうした視点を踏まえ、政策スキームは、中 小企業経営者の目線に立ったものとする。一方で、今般の中東情勢やそれによる原油価格高騰などにより、中小企業の賃上げへの影響 が懸念される中、不確実性への不安を払拭し、賃上げを持続させるため、全国の中小企業の「稼ぐ力」の強化が不可欠である。 (2)対応の方向性 ①対応の方向性 国内投資を促進し、賃上げを通じて消費と企業収益の拡大、更なる投資拡大につなげる、「投資と賃上げの好循環」を加速させる。 そのために、17の戦略分野への投資やサプライチェーンへの参入や、地方を出発点としたAXに取り組み、変化に挑む中堅・中小企業 の「稼ぐ力」を強化していく必要がある。地政学リスクの高まりや大幅な物価高等のこれまでにない厳しい経営環境の中で、こうした 中堅・中小企業の経営者が予見可能性を確保し、「投資と賃上げの好循環」を実現できるよう、政府は、賃上げの責任を事業者に丸投 げせず、中堅・中小企業の「稼ぐ力」の強化を強力に後押ししていく。「労働供給制約社会における中堅・中小企業の「稼ぐ力」強化 戦略」にのっとり、政府として必要な予算を確保し、従来よりも力強い支援を安定的かつ切れ目なく行う用意がある姿勢を示す。 なお、労働供給制約社会においては、賃上げは単なる分配ではなく、人材を惹き付け、消費の拡大を通じた生産性向上投資を促し、 企業の行動変容を促進する「供給力強化」そのものであり、成長戦略の起点であることに留意しなければならない。 ②目標(KPI) ・2029年度までの間で、日本経済全体で、実質賃金で年1%程度の上昇、すなわち、持続的・安定的な物価上昇の下で、物価上昇を年 1%程度上回る賃金上昇を賃上げのノルム(社会通念)として我が国に定着させる。 ・中小企業の労働生産性(「稼ぐ力」)を2030年度までの5年間で15%増加させる。 ③講ずるべき施策パッケージ ⅵ)医療・介護・保育・福祉等における人材確保と賃上げの対応 令和7年度補正予算による医療・介護等支援パッケージや、令和8年度診療報酬改定、介護・障害福祉サービス等報酬改定による賃 上げ措置、保育士・幼稚園教諭等の処遇改善を着実に実施するとともに、今後の経済・物価動向等も踏まえつつ、2027年度以降も医 療・介護・保育・福祉等分野の現場職員の他職種と遜色のない処遇改善を推進する。あわせて、必要なエッセンシャルワーカーの確保 を含めたサービス提供体制の全国的維持を図るための制度改革に速やかに着手する。 19 規制改革実施計画 (令和8年7月21日 閣議決定) (主な箇所抜粋) 2.地方を伸ばし、暮らしを守る (2)健康・医療・介護 4 地域におけるオンライン診療の更なる普及・円滑化 前文 (略) a 厚生労働省は、オンライン診療受診施設でD to P with N を実施する場合における看護師等による診療の補助について、現状のD to P with N の運用状況に関する調査研究の結果を取りまとめ、その結果を踏まえつつ、以下の事項を含めて必要な留意事項の周知 及びガイドライン等の整備を行う。 ・オンライン診療受診施設として届出されたオンライン診療専用車両等においても、点滴、注射、血液検査、尿検査、超音波検査、心 電図検査などの一定の診療の補助行為が可能であることを明確化すること。 ・診療の補助行為を行うに当たって、オンライン診療受診施設やオンライン診療を実施する医療機関等に求める設備、体制等について は、医療の安全性を確保することを前提に、必要最小限のものとすること。 ・オンライン診療受診施設において診療の補助行為を行うに当たって前提となる医薬品及び医療機器の看護師等による一時的な保管・ 運搬を、医師・医療機関の管理責任の下、医療の安全性を確保することを前提に、必要最小限の条件の下で可能であることを明確 化すること。 b 厚生労働省は、a の措置等を踏まえ、適正なオンライン診療の更なる普及及び円滑化を実現するため、オンライン診療受診施設に おけるD to P with N 時の診療の補助行為について診療報酬上の取扱いを明確化することを含め、所要の措置を講ずる。 【a:引き続き検討を進め、令和9年上期までに調査研究結果を取りまとめ、令和9年結論・措置、b: 令和9年度結論・措置】 20 デジタル社会の実現に向けた重点計画 (令和8年7月21日 閣議決定) (主な箇所抜粋①) 第1 目指す社会の姿、取組の方向性と重点的な取組 4.取組の方向性と重点的な取組 (1)国のAX/DX基盤の高度化・強靭化 ⑤ 外国人政策を支える情報基盤 イ 在留審査・入国審査等に係る納付状況等の連携・活用 ○ 令和9年3月以降から順次、出入国在留管理庁が関係機関から国民健康保険料、国民年金保険料、地方税等の情報につい て、マイナンバー等を活用した情報連携により取得し、未納がある場合の納付勧奨や在留審査・入国審査に活用する仕組み を検討する。あわせて、まずは出入国在留管理庁において、出国時においてもこれらの情報を活用するための具体的な方策 や課題について検討を開始する。 (3)国民の暮らしのAX/DX推進(安全で便利な地域の暮らし) ① マイナンバーカードの普及・利用拡大及びマイナポータルの利便性向上等 イ マイナポータルの利便性向上・利用拡大等 ○ マイナポータルAPIについて、官民の様々なサービスにおけるデータ利用促進や適切なデータ利用を進め、さらには、デ ジタルヘルスサービスの拡大も図るため、令和8年度中の電子カルテ情報共有サービスの全国的な運用開始等を踏まえた利 用可能な機能や取得可能な情報の拡充や、これに伴う利活用の範囲や審査の適格性を担保するための審査体制の拡充や審査 プロセスの改善に取り組む。 (3)国民の暮らしのAX/DX推進(安全で便利な地域の暮らし) ③ 医療DXの推進 ア 電子カルテの推進・普及等 ○ 電子カルテ情報共有サービスについては、令和7年から開始したモデル事業を通じて把握した課題に対応し、令和8年度 中に、全国的な運用を開始する。また、令和9年度以降は、共有可能な情報の拡大(医療介護の連携、歯科医療機関や薬局 が有する情報の活用等)及びマイナポータルを活用した利便性向上に係る検討を進め、運用状況を踏まえつつ更なる改善を 図ることや、医療DXの基盤となるマイナ保険証の利便性の向上等を含め 、全国医療情報プラットフォームの機能拡充等に 取り組む。 21 デジタル社会の実現に向けた重点計画 (令和8年7月21日 閣議決定) (主な箇所抜粋②) 第1 目指す社会の姿、取組の方向性と重点的な取組 4.取組の方向性と重点的な取組 (3)国民の暮らしのAX/DX推進(安全で便利な地域の暮らし) ③ 医療DXの推進 ウ 電子処方箋の推進 ○ 電子処方箋利用者のUX向上による利用促進を目的として、マイナポータルを活用した電子処方箋の薬局への事前送付の方策 について、令和8年度中に必要な検討を行い、結論を得た上で、令和9年度以降に必要なシステム改修を行う。また、電子 処方箋を含む医療DXの推進に合わせて、保健医療福祉分野において公的資格の確認機能を有する電子署名・電子認証を行う 基盤である公開鍵基盤(HPKI)の継続的な安定稼働及び更なる普及に向けて令和8年度以降順次検討を進める。 (3)国民の暮らしのAX/DX推進(安全で便利な地域の暮らし) ③ 医療DXの推進 ク 医療費助成の受給者証とマイナンバーカードの一体化 ○ 法律にその実施根拠がある公費負担医療や子ども医療費等の地方公共団体が単独で設けた医療費等の助成制度の受給者証と してマイナンバーカードを利用可能とするため、令和8年度においては、新たに原子爆弾被爆者に対する医療の給付等を対 象制度に追加するためのマスタ整備・周知に取り組むとともに、全国規模での導入に向け参加自治体が1,400団体程度(都道 府県は全都道府県)となることを目指し、取組を進める。令和9年度以降も、未導入となる自治体や制度について早期の導 入を進める。 【施策例】 ・3-31 マイナンバーカードと健康保険証の一体化 ・3-34 診療報酬改定DX ・3-40 マイナポータルAPI接続による健診等情報の利活用 ・3-43 医療等情報の二次利用 22 デジタル社会の実現に向けた重点計画 (令和8年7月21日 閣議決定) (主な箇所抜粋③) 第1 目指す社会の姿、取組の方向性と重点的な取組 4.取組の方向性と重点的な取組 (3)国民の暮らしのAX/DX推進(安全で便利な地域の暮らし) ⑤ こども・子育て・教育DXの推進 ア 子育て支援施策など必要な情報をプッシュ型配信するための仕組みの構築 ○ 自治体が、居住する子育て世帯に対し、必要な情報をプッシュ型で届けることを可能とするため、自治体及び国の子育て支 援制度に係る情報を集約した子育て支援制度レジストリを整備する。具体的には、当該レジストリにおいて、令和7年度ま でに800を超える自治体の制度情報データを整備しているが、令和8年度中に全自治体分を整備するとともに、子育てアプリ との更なる連携を進める。 【施策例】 ・3-71 トータルデザインで目指す姿(スマートフォンで60秒で手続きが完結) (3)国民の暮らしのAX/DX推進(安全で便利な地域の暮らし) ⑦ 各分野におけるDX化の推進 ア 税務 (a)マイナンバーカード・マイナポータルを活用した確定申告の利便性向上 ○ UI、操作性等の改善により確定申告の一層の利便性向上を図るため、マイナポータル連携(控除証明書等のデータを一括 取得し、各種申告書の該当項目へ自動入力する機能)に必要な外部サービスとの連携設定の簡素化について、令和8年度中 を目途に要件を整理し、令和9年度以降の実現を目指す。あわせて、社会保険料控除の対象となる医療・介護保険料をマイ ナポータル連携の対象とするため、国税庁は厚生労働省等と連携し、令和8年度中を目途に要件を整理した上で、令和9年 度以降の実現を目指す。なお、マイナンバーカード・マイナポータルを用いたe-Taxの推進を図るため、マイナンバーカー ドが普及するまでの暫定的な措置である「ID・パスワードによる申告」は、令和8年分確定申告期における納税者への周知 の後、令和9年の早期に終了することとする。 ○ また、令和9年1月以降、給与支払報告書を市区町村に提出した場合、税務署に給与所得の源泉徴収票を提出したものと みなされ、eLTAXで提出された給与支払報告書が給与情報のマイナポータル連携の対象となることについて、政府を挙げて 企業等へ周知し、マイナポータル連携の利用拡大を図る。 【施策例】 ・3-119 社会保険・税手続のオンライン・デジタル化 23 U.E.N.O.Plan~攻めの予防医療厚生労働省関係施策~ 概要(1) : Understand, Exercise, Nourish and Optimize for Better Health ⚫ 「がん、循環器病をはじめとした生活習慣病」は、死因の約5割、一般医療費の約3割を占めており、「栄養・食生活」も含めた対策が必要。他方で、健康 寿命が延伸し、死因に占める老衰の割合の増加に伴い、人生100年時代をよりよく生きるために「認知症対策」や「リハビリテーションの推進」も重要であ る。また、全身の健康にもつながる「歯と口腔の健康」や就労やキャリア形成に影響を与える「更年期症状」など女性の健康課題への対策も求められている。 ⚫ 健康寿命の更なる延伸に向けて、国民一人ひとりが自身の健康を「自分ごと」として捉え、主体的に健康づくりに取り組むことができるよう、健康リテラ シーの向上を図るとともに、行政や保険者等による能動的な介入を強化し、実効的な行動変容を促進する「攻め」の取組を具体化するため、6つの領域を重 点領域として位置づける。これらの取組により就労や地域活動への参画が促進され、社会保障を支える基盤の維持・強化につなげていく。 歯科保健 いわゆる国民皆歯科健診の具体化 <歯周病で治療を受けている患者数> 1,135万4,000人(男性445万4,000人、女性689万9,000人) ⚫ 希望する国民が毎年、歯科健診を受けられるよう、自治体・医療保険者の双方で、簡易検査ツールを活用した 方法を「簡易歯科健診」として位置づけ、制度化 • 自治体:歯周病検診を5歳ごとに拡大するとともに、節目年齢に関わらず、未受診者等に対して簡易歯科健診等 を実施する自治体を支援 • 職域:簡易歯科健診を推進する観点から、予防の取組実績に応じて医療保険者の負担金を加算・減算する制度 見 に簡易歯科健診を追加 発 期 早 健康寿命の延伸 性差に由来するヘルスケア 更年期世代の女性を診療する一般診療医向けわが国初のガイダンス作成 社会保障制度を含めた 社会の支え手拡大 <更年期症状を自覚し始めてから3か月以内程度で医療機関を受診した人の割合> 40歳代・50歳代で約1割(女性) 受 診 ⚫ 関係学会の協力を得て作成した更年期世代の女性を診療する一般診療医向けのガイダンス(※男性中高年期の 勧 奨 健康課題についても同様に作成)を用いて、研修等を通じて共通的な考え方を周知するとともに、対応医療機関 を検索可能とする取組を進め、適切な医療につなげる。 ⚫ 心身の不調を抱える女性が、自らの症状や状態を記録するツールを開発するなどの取組を進める。 栄養・食生活 生活習慣病等の疾病リスク低減のためのわが国初の「食事ガイド」作成 <食塩摂取量(令和6年) > 男性:10.5g/日、女性:8.9g/日 ※日本は主要先進国の中で食塩摂取量が最も多い。 <野菜摂取量が350g未満の者の割合(令和6年) > 男性:73.8% 女性:78.0% ⚫ 生活習慣病リスク低減のための食事のポイントをまとめた「食事ガイド」を作成し、国民に周知 24 *令和9年度予算に関する事業の詳細については、今後の予算編成過程で検討。 U.E.N.O.Plan~攻めの予防医療厚生労働省関係施策~ 概要(2) : Understand, Exercise, Nourish and Optimize for Better Health がん・循環器病等 未受診者の原因究明と個人の就業状況に応じた受診勧奨 <がんの死亡者数(2024年)> 年間約38.4万人(男性約22.2万人、女性約16.2万人) <循環器病(心疾患及び脳血管疾患)の死亡者数(2024年) > 年間約32.9万人(男性約16.3万人、女性約16.7万人) がん ⚫ 令和10年度までに受診率60%、精密検査受診率90%の達成 ✓ 職場におけるがん検診の受診勧奨等の強化(大臣指針の改正) ✓ 保険者による取組を推進するため、事業者ー保険者連携の促進 ✓ 自治体による職域を含めた受診状況の把握、未受診者への受診勧奨の徹底 循環器病 ⚫ 令和11年度までに特定健診受診率70%の達成及び受診勧奨の促進 ✓ 特定健診等の生活習慣病に関する健診の受診促進 見 ✓ 保険者による健診、職場健診、後期高齢者健診等の場を活用した積極的な受診勧奨 発 期 ✓ 国立循環器病研究センターにおいて、情報の一元化及びポータルサイトを用いた情報発信 早 健康寿命の延伸 リハビリテーション 科学的分析を活用したリハビリテーションへの主体的な参加への支援 社会保障制度を含めた 社会の支え手拡大 <介護保険におけるリハビリテーションサービスの受給者数(令和7年)> 受 通所リハビリテーション:60.0万人 訪問リハビリテーション:15.3万人 診 勧 ⚫ リハビリテーションへの主体的な参加を支援するポータルサイト等の作成 奨 ⚫ 予防・医療・介護を通じた切れ目のないリハビリテーションの推進 認知症 新たな検査技術を活用し、早期診断・早期対応等を推進 <認知症及び軽度認知障害(MCI)の高齢者数の将来推計(2040年)> 認知症:584.2万人 MCI:612.8万人 ⚫ 早期診断・早期対応の社会実装に向けたモデル構築を進める ✓ 新たな検査技術(バイオマーカー)をモデル的に活用し、抗体薬投与の検査負担軽減と早期の治療開始の実現 を目指す ✓ (早期診断により)支援(福祉的支援・社会参加等)に早期につなぐ 共通した基盤となる取組 デデーータタヘヘルルススをを基基盤盤ととししたた「「AAII予予防防医医療療モモデデルル」」のの構構築築 ⚫ 保険者・地域の中小企業等における、がん・循環器病対策をはじめとした予防・健康づくりの取組を推進するた め、データヘルスを基盤とした「AI予防医療モデル」の構築・成果創出へ向けた保険者へのインセンティブの 在り方を検討する。 ⚫ 個人インセンティブに係る取組の推進 ⚫ 健康経営の視点にも立った「事業主・保険者連携」(コラボヘルス)の推進 25 *令和9年度予算に関する事業の詳細については、今後の予算編成過程で検討。 健康保険法等の一部を改正する法律(令和8年法律第31号)の検討規定 ◎健康保険法等の一部を改正する法律(令和8年法律第31号)(抄) 附 則 (検討) 第二条 政府は、この法律の公布後において、持続可能な医療保険制度を実現する観点から、社会経済情 勢の変化及び社会の要請に対応し、必要な保険給付等の適切な実施並びに世代間及び世代内の負担の公 平性の確保を図るための更なる改革について速やかに検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講 ずるものとする。 2 政府は、第一条の規定(前条第四号に掲げる改正規定に限る。次条第一項及び附則第十一条において 同じ。)による改正後の健康保険法第六十三条第二項第六号及び第八十六条第三項第一号の規定並びに 第八条の規定(前条第四号に掲げる改正規定に限る。次条第二項及び附則第二十五条において同じ。) による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律第六十四条第二項第六号及び第七十六条第三項第一号 の規定について、軽度の疾病等に係る要指導医薬品(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の 確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第四条第五項第三号に規定する要指導医薬品を いう。以下この項において同じ。)及び一般用医薬品(同項第四号に規定する一般用医薬品をいう。) (以下この項において「要指導医薬品等」という。)の服用に関する国民の理解並びに要指導医薬品等 に関する医師、歯科医師及び薬剤師の理解を深めるための取組の状況、医師若しくは歯科医師によって 使用され又はこれらの者の処方箋の交付を受けて使用すべき医薬品に係る要指導医薬品への転用に係る 状況等を勘案し、これらの規定に係る厚生労働大臣の定めの在り方等について検討し、その結果に基づ いて所要の措置を講ずるものとする。 3 前項に定める事項のほか、政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそ れぞれの法律(以下この項において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があ ると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ず るものとする。 2626 附帯決議について①(衆議院厚生労働委員会) 健康保険法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議 令和八年四月二十四日 衆議院厚生労働委員会 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一 出産の標準的な費用に係る給付体系の見直しに当たっては、妊産婦の経済的負担の軽減や妊産婦が納得感を持ってサービスを選択できる環境整備が重 要であり、その前提となるサービス内容と費用の見える化、それに基づく標準化を確実に実施し、安全・安心な出産ができる環境整備に向け、周産期医 療提供体制の確保に最大限努めること。また、当分の間、出産育児一時金の適用を受けることを可能とする経過措置については、妊産婦の選択に不利 益・不公平が生じたり、保険者に過度な事務負担が生じたりすることのないようにしつつ、厳しい労働・経営環境に置かれた分娩施設の状況と意向を十 分に踏まえること。さらに、新たな給付体系へ速やかに移行できるよう、国から分娩施設への丁寧な説明など、所要の措置を講ずること。 二 分娩施設の体制維持・確保、産科医の確保や地域偏在の解消など、周産期医療提供体制の整備は、国のインフラ整備に関わる問題であり、公費による 支援を含む必要な対応策を検討すること。 三 分娩費、出産時一時金等の金額の設定に当たっては、医療保険財政及び保険料負担への影響を十分に考慮するとともに、分娩施設を始めとする関係者 の意見を十分に踏まえること。とりわけ、地域における分娩施設の経営実態を踏まえた標準的費用の設定、加算措置その他必要な措置を講ずること。ま た、物価動向や人件費その他の経済状況の変化に適切に対応する観点から、関係者の意見も踏まえつつ、不断に見直すこと。 四 妊婦の希望に応じて安全・安心な出産ができる環境整備に向け、麻酔を実施する医師の確保や安全管理体制の標準化など、安全で質の高い無痛分娩や 痛みの緩和を目的とした処置の提供体制確保のための方策を講ずること。 五 多胎妊婦に対する妊婦健康診査について、単胎妊娠を前提とした現行制度との間に生じている経済的負担及び支援の地域間格差の実態を踏まえ、多胎 妊娠の医学的特性に応じた標準的な健診内容の在り方の検討を行うとともに、多胎妊婦健康診査支援事業の全国的な実施率向上に向けた具体的な方策や 国の関与の在り方を含め検討すること。また、民間団体等との連携による周知・支援体制の強化及び申請手続による当事者の負担の軽減に必要な措置を 検討すること。 27 附帯決議について②(衆議院厚生労働委員会) 六 医療機関における業務効率化・勤務環境改善への責務明確化に当たっては、医療機関における業務効率化・勤務環境改善への取組推進に向けて適切に 支援するとともに、現場の実態を幅広く把握・検証し、医療の安全性や質の担保、患者のプライバシー・個人情報の保護への留意とともに、現場労働者 の負担軽減に資する取組となるよう留意すること。 七 一部保険外療養の施行に当たっては、薬剤の支給において、要指導医薬品又は一般用医薬品との代替性の高いものであっても、配慮が必要な者への措 置は将来にわたって維持すること。また、国民の受診機会の確保、重症化の防止及び医療費への影響等を総合的に勘案し、患者に過度な負担を生じさせ ることのないよう十分配慮すること。さらに、制度導入後の影響について実態を把握・検証し、適時、ホームページ等で広く公表しつつ可逆的な見直し を含む必要に応じた見直しを行うこと。 八 一部保険外療養の対象範囲については、薬剤以外の診療行為を含めるべきではないという指摘もあったこと等を踏まえ、十分に検討すること。 九 一部保険外療養に係る対象薬剤や要配慮者の範囲、患者負担割合の検討に当たっては、患者・国民及び関係者に対して丁寧な説明を行い、その意見を 十分に踏まえること。また、検討過程の透明性を確保する観点から、検討のための資料及びデータ、前提条件等について出来る限り詳細に関係審議会等 に提出し、議論の内容を明らかにすること。 十 医療保険制度において、高額療養費等の制度が国民の生命及び生活を守る上で欠くことのできない中核的な役割を果たしていることに鑑み、将来の見 直しに際しても、高額療養費等の支給を受ける者が療養等に必要な費用の負担により生活に困窮することのないよう、高額療養費等の支給要件、支給額 その他高額療養費等の支給に関する事項は、高額療養費等の支給を受ける者の「療養等に必要な費用の負担が家計に与える影響」及び「必要かつ適切な 受診に与える影響」を考慮して定めること。また、その際には、高額療養費等の支給を受ける者の「給与等の収入の状況及び当該収入の変動状況」、 「子等の扶養に係る支出、とりわけ教育費に係る支出等の状況」及び「療養等の状況等の生活の実態」など、高額療養費等の支給を受ける者の多様性に 留意すること。さらに、高額療養費等の支給を受ける者の収入の状況等に応じ、きめ細かく、かつ、できる限り利便性に配慮した支給要件とすること。 加えて、高額療養費等の支給要件、支給額その他高額療養費等の支給に関する事項を定めるに当たっては、引き続き、その手続に当たり、高額療養費等 の支給額の算定に関する資料その他の必要な資料を提示して、高額療養費等の支給を受ける者、高額療養費等の支給を受ける者に対する医療に従事する 者、高額療養費等に関して学識経験を有する者、保険者や保険料納付者である労使等を社会保障審議会に参画させ、その意見を聴くための措置を講ずる こと。 十一 高額療養費制度の支給要件等の見直しに当たっては、多数回該当や年間上限に該当しない患者であっても必要な医療へのアクセスが阻害されないよ うに留意すること。また、制度の見直しによって、国民の健康状態の悪化や医療費の増大につながることのないよう、所得区分別、年齢別、疾病別など 詳細な影響を継続的に検証し、必要に応じて速やかに見直しを行うこと。さらに、制度の一層の機能強化に向け、保険者間の情報連携などの方策につい て検討を進めること。個人事業主の長期の療養の保障に向け、被用者保険との格差是正に向けて検討を進めること。 十二 高額療養費制度において、現役世代の負担軽減に向け、保険者変更に関わる多数回該当の初期化、合算可能レセプトに係る金額要件や歴月単位判定、 償還払いによる一時的負担など制度運用の改善に向けて継続的に検討を進めること。 28 附帯決議について③(衆議院厚生労働委員会) 十三 後期高齢者医療制度における金融所得の勘案に当たっては、公平な負担及び支払い能力に応じた負担の実現という観点から、持続可能な医療保険制 度の在り方を検討すること。制度導入後の後期高齢者の受診などへの影響について実態を把握・検証し、必要な見直しを行うこと。また、同制度にお いては、現在、現役並み所得の被保険者の給付費が公費負担の対象とならないことも踏まえ、高齢者の窓口負担割合の検討の中で現役世代の保険料負 担への配慮も含めた制度の在り方を検討し、所要の措置を講ずること。 十四 金融所得の公平な反映を目指す後期高齢者医療制度や国民健康保険の事務の実施について、デジタル技術の活用や都道府県国民健康保険団体連合会 の活用を推進するなど自治体の事務負担の軽減に努めること。その際、自治体支援を進めるため、同連合会の全国組織である公益社団法人国民健康保 険中央会の強化について、その在り方も含めて検討し、必要な措置を講ずること。 十五 全国健康保険協会への国庫補助の在り方については、国庫補助が財政基盤の安定につながってきたことや、保険者機能の十分な発揮の観点、その財 政運営の実態等も勘案しつつ検討するとともに、今回の改正による時限措置終了後における保険財政運営の在り方については、中長期的な視点で検討 すること。その際、きめ細かく有効な疾病予防・健康づくりの推進を可能とする体制を確立するよう努めること。 十六 子育て世帯の保険料負担の更なる軽減について、軽減措置の更なる拡充を含めた検討を進めること。 十七 国民健康保険制度の財政安定化基金の運用見直しについて、保険料抑制に向けて、制度導入後の影響について実態を把握・検証し、必要な見直しを 行うこと。 29 附帯決議について①(参議院厚生労働委員会) 健康保険法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議 令和八年五月二十八日 参議院厚生労働委員会 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一 医療保険制度の見直しに当たっては、給付と負担の在り方の見直しに加えて、医療機能の維持や医療従事者の確保といった医療提供体制の在り方、医 療の質の向上への対応を含め、医療全体をどのように維持し、国民皆保険制度を堅持していくかとの観点から、議論を行うこと。 二 出産の標準的な費用に係る給付体系の見直しに当たっては、妊産婦の経済的負担の軽減や妊産婦が納得感を持ってサービスを選択できる環境整備が重 要であり、その前提となるサービス内容と費用の見える化、それに基づく標準化を確実に実施し、安全・安心な出産ができる環境整備に向け、周産期医 療提供体制の確保に最大限努めること。また、当分の間、出産育児一時金の適用を受けることを可能とする経過措置については、できる限り多くの分娩 施設が新たな給付体系を選択するよう促すとともに、妊産婦の選択に不利益・不公平が生じたり、保険者に過度な事務負担が生じたりすることのないよ うにしつつ、厳しい労働・経営環境に置かれた分娩施設の状況と意向を十分に踏まえること。さらに、新たな制度の下で地域の周産期医療体制を維持・ 確保できるよう、国から分娩施設への支援や丁寧な説明など、所要の措置を講ずること。 三 分娩施設の体制維持・確保、産科医の確保や地域偏在の解消など、周産期医療提供体制の整備は、国のインフラ整備に関わる問題であり、公費による 支援を含む必要な対応策を検討すること。 四 分娩費、出産時一時金等の金額の設定に当たっては、医療保険財政及び保険料負担への影響を十分に考慮するとともに、分娩施設を始めとする関係者 の意見を十分に踏まえること。とりわけ、分娩経過が多様であることや、地域における分娩施設の経営実態を踏まえた標準的費用の設定、加算措置その 他必要な措置を講ずること。また、物価動向や人件費その他の経済状況の変化に適切に対応する観点から、関係者の意見も踏まえつつ、不断に見直すこ と。 五 妊婦の希望に応じて安全・安心な出産ができる環境整備に向け、麻酔を実施する医師の確保や安全管理体制の標準化など、安全で質の高い無痛分娩や 痛みの緩和を目的とした処置の提供体制確保のための方策を講ずること。 30 附帯決議について②(参議院厚生労働委員会) 六 医療機関における業務効率化・勤務環境改善への責務明確化に当たっては、医療機関における業務効率化・勤務環境改善への取組推進に向けて適切に 支援するとともに、現場の実態を幅広く把握・検証し、医療の安全性や質の担保、患者のプライバシー・個人情報の保護に留意し、幅広い医療機関にお いて適切に業務効率化・勤務環境改善が推進され、現場労働者の負担軽減に資する取組となるよう留意すること。 七 一部保険外療養の施行に当たっては、薬剤の支給において、要指導医薬品又は一般用医薬品との代替性の高いものであっても、適正な医療の提供を確 保するために必要なものについては、将来にわたって保険給付の対象とするとともに、配慮が必要な者への措置は将来にわたって維持すること。さらに、 国民の受診機会の確保、重症化の防止及び医療費への影響等を総合的に勘案し、患者に過度な負担を生じさせ、又は必要かつ適切な受診が抑制されるこ とのないようにするとともに、制度導入後の影響について実態を把握・検証し、適時、ホームページ等で広く公表しつつ可逆的な見直しを含む必要に応 じた見直しを行うこと。 八 一部保険外療養の対象範囲については、薬剤以外の診療行為を含めるべきではないという指摘もあったこと等を踏まえ、十分に検討すること。 九 一部保険外療養の導入に当たっては、医療用医薬品の給付を受ける患者とOTC医薬品で対応している患者との公平性の確保の観点から、イトプリド の妊婦に対する使用上の注意等を精査、検討すべきとの指摘があったことを踏まえ、イトプリドを妊婦に使用する際に別途の負担を求めない方向で整理 すること。 十 一部保険外療養の導入に当たっては、対象薬剤や要配慮者の範囲、患者負担割合を有効成分、効能効果、最大用量等を踏まえ精査、検討するとともに、 患者・国民及び関係者に対して丁寧な説明を行い、その意見を十分に踏まえること。また、検討過程の透明性を確保する観点から、検討のための資料及 びデータ、前提条件等について出来る限り詳細に関係審議会等に提出し、議論の内容を明らかにすること。 31 附帯決議について③(参議院厚生労働委員会) 十一 高額療養費等の制度は、重い疾病等に直面した場合であっても、日本国憲法第十三条が保障する個人の尊厳及び同第二十五条が保障する生存権が著 しく毀損されることのないよう、国民皆保険制度において国民の生命及び生活を守る上で欠くことのできない中核的な役割を果たしていることに鑑み、 将来の見直しに際しても、高額療養費等の支給を受ける者が療養等に必要な費用の負担により生活に困窮することのないよう、高額療養費等の支給要 件、支給額その他高額療養費等の支給に関する事項は、高額療養費等の支給を受ける者の「療養等に必要な費用の負担が家計に与える影響」及び「必 要かつ適切な受診に与える影響」を考慮して定めることとし、長期療養者をはじめ療養等に必要な費用の負担が家計の負担能力に応じたものとなるよ う配慮すること。また、その際には、高額療養費等の支給を受ける者の「給与等の収入の状況及び当該収入の変動状況」、「子等の扶養に係る支出、 とりわけ教育費に係る支出等の状況」及び「療養等の状況等の生活の実態」など、可能な限り受給者の多様性を把握しこれを踏まえた検討を行うこと。 さらに、高額療養費等の支給を受ける者の収入の状況等に応じ、きめ細かく、かつ、できる限り利便性に配慮した支給要件、支給方法等とすること。 加えて、高額療養費等の支給要件、支給額その他高額療養費等の支給に関する事項を定めるに当たっては、引き続き、その手続に当たり、高額療養費 等の支給額の算定に関する資料その他の必要な資料を提示して、高額療養費等の支給を受ける者、高額療養費等の支給を受ける者に対する医療に従事 する者、高額療養費等に関して学識経験を有する者、保険者や保険料納付者である労使等を社会保障審議会に参画させ、その意見を聴くための措置を 講ずること。 十二 高額療養費制度の支給要件等の見直しに当たっては、多数回該当や年間上限に該当しない患者であっても必要な医療へのアクセスが阻害されないよ うに留意すること。また、制度の見直しによって、国民の健康状態の悪化や医療費の増大につながることのないよう、所得区分別、年齢別、疾病別な ど詳細な影響を継続的に検証し、必要に応じて速やかに見直しを行うこと。さらに、制度の一層の機能強化に向け、保険者間の情報連携などの方策に ついて検討を進めること。個人事業主の長期の療養の保障に向け、被用者保険との格差是正に向けて検討を進めること。 十三 高額療養費制度において、現役世代の負担軽減に向け、保険者変更に関わる多数回該当の初期化、合算可能レセプトに係る金額要件や歴月単位判定、 償還払いによる一時的負担など制度運用の改善に向けて継続的に検討を進めること。 十四 高額療養費制度は、患者の医療費負担を軽減する政策であるとともに、家計消費への影響を緩和する効果のある政策であり、自己負担引上げは、医 療費を公的保険で支えるのか、患者負担や民間保険の比重を増やすのか等という問題であることを踏まえ、将来の見直しに際しては、医療保障の観点 に基づき、財政・経済全体の中における高額療養費制度の在り方という視点も踏まえた議論を進めること。 十五 高額な医療費や、疾病・治療の影響による収入減少・就業困難によって生活困窮や経済的に不安な状況に陥ることで、治療の継続、家族を含めた生 活の維持、子の養育等に大きく影響が出る事態に直面した患者やその家族を支援する観点から、相談支援窓口の整備及びアクセスの確保等に取り組む とともに、支援制度の十分な周知を図ること。 十六 後期高齢者医療制度における金融所得の勘案に当たっては、公平な負担及び支払い能力に応じた負担の実現という観点から、持続可能な医療保険制 度の在り方を検討するとともに、把握されていない所得を正確に捕捉する方策についても検討すること。制度導入後の後期高齢者の受診などへの影響 について実態を把握・検証し、必要な見直しを行うこと。また、同制度においては、現在、現役並み所得の被保険者の給付費が公費負担の対象となら ないことも踏まえ、高齢者の窓口負担割合の検討の中で現役世代の保険料負担への配慮も含めた制度の在り方を検討し、所要の措置を講ずること。 32 附帯決議について④(参議院厚生労働委員会) 十七 全国健康保険協会への国庫補助の在り方については、国庫補助が財政基盤の安定につながってきたことや、保険者機能の十分な発揮の観点、その財 政運営の実態等も勘案しつつ検討するとともに、今回の改正による時限措置終了後における保険財政運営の在り方については、中長期的な視点で検討 すること。その際、きめ細かく有効な疾病予防・健康づくりの推進を可能とする体制を確立するよう努めること。 十八 子育て世帯の保険料負担の更なる軽減について、軽減措置の更なる拡充を含めた検討を進めること。 十九 社会保障制度を将来にわたって持続可能なものにするため、近年の急激な社会・経済状況の変化に応じた、あるべき社会保障の理念とグランドデザ インに基づく、社会保障と税が一体となった改革の実現に向けて検討を進めること。 33 令和8年9月11日 第215回社会保障審議会医療保険部会 参考資料 2021年4月1日 基礎資料 厚生労働省 保険局 目次 ・日本の医療や健康の状況 健康・長寿の実現 保健医療の利用状況 ・日本の医療保険制度 ・医療保険制度が直面する環境変化 人口構造の変化による担い手の減少 医療需要の変化 物価・賃金の上昇 医療費の動向 保険料・所得の変化 ・これまでの医療保険制度改革 1 日本の医療や健康の状況 -健康・長寿の実現 - 2 主要国の65歳以上の人口割合(単位:%) 我が国の65歳以上の人口割合は、1990年には諸外国とほぼ同等であったが、急速にその割合が 増え、2040年には35%に達する。世界的にも高齢化が進んだ国である。 年 日本 アメリカ イギリス ドイツ フランス スウェーデン 平成2年 12.1 12.3 15.9 14.9 14.0 17.8 (1990年) 平成12年 17.4 12.2 15.9 16.5 16.0 17.3 (2000年) 平成22年 23.0 12.8 16.3 20.6 16.8 18.3 (2010年) 令和2年 28.6 16.1 18.6 21.8 20.7 20.1 (2020年) 令和12年 30.8 20.4 21.0 26.5 24.4 22.1 (2030年) 令和22年 34.8 22.0 23.4 29.6 27.0 24.4 (2040年) 出典:UN,World Population Prospects:The 2024 Revision ただし日本は、2020年までは総務省「国勢調査」、2025年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」の 3 出生中位・死亡中位仮定による推計結果による。 (参考)主要国の75歳以上の人口割合(単位:%) 年 日本 アメリカ イギリス ドイツ フランス スウェーデン 平成2年 4.8 5.2 7.0 7.1 6.7 8.0 (1990年) 平成12年 7.1 5.8 7.5 7.1 7.3 8.9 (2000年) 平成22年 11.0 5.9 7.8 9.0 8.9 8.5 (2010年) 令和2年 14.7 6.5 8.6 11.4 9.5 9.5 (2020年) 令和12年 18.8 9.4 10.4 12.5 12.9 11.7 (2030年) 令和22年 19.7 12.2 12.2 16.5 15.5 13.1 (2040年) 出典:UN,World Population Prospects:The 2024 Revision ただし日本は、2020年までは総務省「国勢調査」、2025年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」の 出生中位・死亡中位仮定による推計結果による。 4 平均寿命の国際比較 戦後諸外国と比較して低かった平均寿命は年を経るごとに延びてきた。世界的に見ても日本人は 長生きといえる。 昭和22年(1947年) 昭和30年(1955年) 昭和40年(1965年) 令和7年(2025年) 日本 50.06 63.60 67.74 81.35 アメリカ 64.6 66.6 66.8 76.5 (1948) (2024) イギリス 68.3 79.12 (1965-70) (2022-24) 男 ドイツ 67.41 78.47 (1963-65) (2022-24) フランス 61.87 65.04 67.8 80.3 (1946-49) (1952-56) スウェーデン 69.04 70.49 71.6 82.52 (1946-50) (1951-55) (1961-65) 日本 53.96 67.75 72.92 87.33 アメリカ 69.9 72.7 73.8 81.4 (1948) (2024) イギリス 74.6 83.02 (1965-70) (2022-24) 女 ドイツ 73.22 83.19 (1963-65) (2022-24) フランス 67.43 71.15 75.0 85.9 (1946-49) (1952-56) スウェーデン 71.58 73.43 75.7 85.55 (1946-50) (1951-55) (1961-65) (注) ドイツは1989年以前は旧西ドイツの値である。年次及び( )内は作成基礎期間。 5 出典:厚生労働省政策統括官付参事官付人口動態・保健社会統計室「簡易生命表の概況」、国連「Demographic Yearbook」 平均寿命と健康寿命の国際比較 日本は、先進7か国の中で、最も長い平均寿命、健康寿命となっている。 男性 女性 平均寿命(歳) 平均寿命(歳) 87.2 健康寿命(歳) 健康寿命(歳) 84.7 84.3 83.8 82.9 81.7 81.9 80.0 79.4 79.1 79.1 78.3 78.1 74.8 73.7 71.9 71.1 71.0 70.6 70.0 69.4 68.9 69.1 69.0 68.2 68.4 65.1 62.8 アメリカ イギリス イタリア カナダ ドイツ フランス 日本 アメリカ イギリス イタリア カナダ ドイツ フランス 日本 (資料出所)Global Health Observatory (GHO) data 6 (備考)平均寿命、健康寿命は2021年のデータ(2026年9月2日アクセス) 令和6年12月24日第4回 健康日本21 (第三次)推進専門委員会 資料1-1 平均寿命と健康寿命※の推移 ※日常生活に制限がない期間の平均 を一部改変 2.09歳延伸 2.24歳延伸 7 生活満足度と健康状態の関係 生活満足度を判断する際に重視した事項として、「健康状態」を選択した者の割合は13項目の中で最も多い。年齢階 層が高くなるほど重視する割合が高く、65歳以上では最も多く、40歳~64歳では「家計と資産」に次ぎ、39歳以下で は、「家計と資産」、「仕事と生活」に次いで選択した割合が多い。 重視事項の選択者の割合 重視事項の選択者の割合 (年齢階層別) 8 出典:内閣府 満足度・生活の質に関する調査報告書2024 日本の医療や健康の状況 -保健医療の利用状況- 9 ライフサイクルで見た医療保険のサービス(イメージ) 医療保険制度は、療養の給付等に加え、出産育児一時金・出産手当金や傷病手当金などにより、 国民の人生の様々な局面において支えている。 療養の給付等 特定健診・特定 保健指導等 出産育児一時金 出産手当金 傷病手当金 葬祭費・埋葬料 10 ライフサイクルでみた社会保険及び保育・教育等サービスの給付と負担のイメージ 300 給 付 250 老齢年金 児童手当 義務教育 出産関係 200 保育所 大学 幼稚園 高等学校 150 育児休業 介護 雇用保険 年 100 間 医療 金 額 50 ( 万 円 ) 0 50 保育所・幼稚園 100 費用負担 学校教育費等 負 の保護者負担 公的年金保険料 医療保険料 雇用保険料 介護保険料 担 医療費自己負担 (本人負担分) (本人負担分) (本人負担分) 直接税 消費税 (本人負担分) 介護自己負担 150 0歳 5歳 10歳 15歳 20歳 25歳 30歳 35歳 40歳 45歳 50歳 55歳 60歳 65歳 70歳 75歳 80歳 年齢 (出典)各種統計を基に、厚生労働省にて推計。 (注) 令和5年度(データがない場合は可能な限り直近)の実績をベースに1人当たりの額を計算している。 なお、こども・子育て支援については、「こども未来戦略」(令和5年12月22日閣議決定)の「加速化プラン」(令和6年度から令和8年度を集中取組期間に設定)に基づき、各種制度を拡充している ところであるが、令和5年度以降の取組については実績値がないため反映していない。また、当該取組の財源として令和8年度から徴収を開始する子ども・子育て支援金についても同様。 11 年齢階級別1人当たり年間外来受診回数(医科・歯科、2023年度) 0~4歳と60代前半の外来受診回数は同水準。高齢者の外来受診回数は、年齢に応じて増加する傾向。 12 受診率の推移 高齢者の受診率は、入院について低下傾向にある。 13 出典:厚生労働省 医療保険に関する基礎資料 がん罹患者数と仕事を持ちながら通院している者の推移 • がん患者の約3人に1人は20歳代~60歳代で罹患している。 • 2022年の調査では、悪性新生物の治療のため仕事を持ちながら通院している者は49.9万人で、2019年同調査と比較して、 約5.1万人増加した。特に、70歳以上の方の増加率が高く(1.2倍)、2016年同調査と比較すると2倍であった。 性別・年齢別がん罹患者数 仕事を持ちながら悪性新生物で通院している者【男性】 120000 計:19.1万人 (万人) 2023年診断年全罹患者数:993,469人 2016年調査:3.9 100000 15-64歳:236,211人 全体の23.8% 2019年調査:6.0 20-69歳:338,435人 全体の34.1% 7.0 7.3 80000 3.3 0.6 1.0 60000 15~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70歳以上 40000 仕事を持ちながら悪性新生物で通院している者【女性】 20000 計:30.8万人 11.5 (万人) 0 2016年調査:1.7 15-1920-2425―2930-3435-3940―4445-4950-5455-5960-6465-6970-74 7.2 6.6 2019年調査:3.3 男性(2023) 女性(2023) 男性(1975) 女性(1975) 3.7 1.7 注:1)2023年は「全国がん登録」に基づくデータ。 2)*性別不詳があるため男女の合計が総数と一致しない。 15~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70歳以上 注:1)入院者は含まない。2)「仕事あり」とは、調査の前月に収入を伴う 出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん罹患モニタリング集計(MCIJ)) 仕事を少しでもしたことをいい、被雇用者のほか、自営業主、家族従事者等を 「令和5年全国がん登録罹患数・率報告」(令和8年1月14日発行) 含む。なお、無給で自家営業の手伝いをした場合や、育児休業や介護休業のた 編集・国立がん研究センターがん対策研究所/発行・厚生労働省健康・生活衛生局がん・疾病対策課 め、一時的に仕事を休んでいる場合も「仕事あり」とする。 14 資料:厚生労働省「令和4年国民生活基礎調査」を基に同省健康局にて特別集計したもの がん患者の5年生存率 がん患者の生存率が上昇・改善している。 相対生存率:あるがんと診断された場合に治療でどのくらい生命を救えるかを示す指標の一つ 15 出典:公益財団法人がん研究振興財団 がんの統計2025 日本の健診(検診)制度の概要 全体像 ○医療保険者や事業主は、高齢者の医療の確保に関する法律、労働安全衛生法等の個別法に基づく健康診査(健康診断)を実施。 ○市町村は、健康増進法に基づき、特定健診の対象とならない者の健康診査を実施。 ○市町村は、健康増進法に基づき、一定年齢の住民を対象としてがん検診などの各種検診を実施。(医療保険者や事業主は任意に実施) 妊( 母子保健法 小娠乳 学~ 校出幼 【対象者】1歳6か月児、3歳児 産 就 学 後 1 児 等 【実施主体】市町村<義務> 前年 ※その他の乳幼児及び妊産婦に対しては、市町村が、必要に応じ、健康診査を実施又は健康診査を受けることを勧奨 ・) 児 学校保健安全法 童 生 【対象者】在学中の幼児、児童、生徒又は学生 ※就学時健診については小学校入学前の児童 徒 等 【実施主体】学校(幼稚園から大学までを含む。)<義務> 被保険者・被扶養者 うち労働者 その他 医療保険各法 労働安全衛生法 健康増進法 (健康保険法、国民健康保険法等) ~ 【対象者】常時使用する労働者※労働者にも受診義務あり 【対象者】住民 【対象者】被保険者・被扶養者 39 【実施主体】事業者 <義務> (生活保護受給者等を含む) 【実施主体】保険者<努力義務> 歳 ※一定の有害な業務に従事する労働者には特殊健康診断 【実施主体】市町村<努力義務> を実施 【種類】 特定健診 ※労働安全衛生法に基づく事業者健診を受けるべき者 ・歯周疾患検診 40 高齢者医療確保法 については、事業者健診の受診を優先する。事業者 ・骨粗鬆症検診 ~ 健診の項目は、特定健診の項目を含んでおり、労働 74 【対象者】加入者 ・肝炎ウイルス検診 安全衛生法に基づく事業者健診の結果を、特定健診 歳 【実施主体】保険者<義務> の結果として利用可能。 ・がん検診 (胃がん検診、子宮頸がん検診、肺がん 高齢者医療確保法 検診、乳がん検診、大腸がん検診) 75 【対象者】 被保険者 ・高齢者医療確保法に基づく特定健診の 歳 【実施主体】後期高齢者医療広域連合 非対象者に対する健康診査・保健指導 ~ <努力義務> ※上記以外に、歯周疾患検診、骨粗鬆症検診、肝炎ウイルス検診、がん検診について、保険者や事業主が任意で実施や助成を行っている。 16 医療保険者における予防・健康づくりの重要性 ⚫ 医療保険者は、保険給付と予防・健康づくりを一体的に実施する主体として、加入者の生活の安定と健康増進に貢献することが期待されている。 医療保険者 1 データヘルスのPDCA推進 治療 予防 (保険給付) (データヘルス) レセプト情報と特定健診結果等を有する保険者において、 健康・医療情報を活用してPDCAサイクルに沿った効果的 かつ効率的な保健事業を推進する。 2 総合的な保健事業の推進 対象が明確で既に 対象は環境、生活習慣等で 標準化・体系化されている。 これからパターン化が必要。 特定健診・保健指導の実施に加えて、がん検診や事業主 との連携などの取組を実施し、予防・健康づくりの取組を推 進する。 3 コラボヘルスの推進 レセプトデータに基づく データヘルスのPDCAをまわして 見える化 事業の体系化・パッケージ化 健康保険組合等の保険者と企業(事業主)が積極的に 確立された仕組みを運用し、 データヘルスを推進し、 連携し、明確な役割分担と良好な職場環境のもと、加入 施策決定に活用する段階 仕組みを確立する段階 者の予防・健康づくりを効果的・効率的に実行する。 17 特定健診・特定保健指導の概要 ▶ 根拠法 :高齢者の医療の確保に関する法律 ▶ 実施主体 :医療保険者 ▶ 対象 :40歳以上75歳未満の被保険者・被扶養者 ▶ 内容(健診) :高血圧症、脂質異常症、糖尿病その他の内臓脂肪の蓄積に起因する生活習慣病に関する 健康診査を実施。 ▶ 内容(保健指導) :健診の結果、健康の保持に努める必要がある者に対して特定保健指導を実施。 ▶ 実施計画 :医療保険者は6年ごとに特定健診等実施計画を策定 ▶ 計画期間 :第1期(2008年度~2012年度)、第2期(2013年度~2017年度) 第3期(2018年度~2023年度)、第4期(2024年度~2029年度) ▶ 検査項目 :質問票(服薬歴、喫煙歴等)、身体計測(身長、体重、BMI、腹囲) 理学的検査(身体診察)、血圧測定、血液検査、尿検査(尿糖、尿蛋白) ※ 血液検査の項目 ・ 脂質検査(空腹時中性脂肪、やむを得ない場合は随時中性脂肪 HDLコレステロール、LDLコレステロール) ・ 血糖検査(空腹時血糖又はHbA1c、やむを得ない場合は随時血糖) ・ 肝機能検査(AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GT(γ-GTP)) ※ 上記項目の他、一定の基準の下、医師が必要と認めた場合に、心電図検査等の詳細な検査を実施。 18 特定健診・特定保健指導の実施率の推移 【特定健診受診者数・特定健診実施率】 【特定保健指導終了者数・特定保健指導実施率】 (人) 2029年度 (人) 2029年度 50,000,000 70.0% 1,600,000 45.0% 全国目標 70% 全国目標 45% 1,434,051 45,000,000 59.9% 40.0% 1,400,000 60.0% 40,000,000 35.0% 1,200,000 50.0% 35,000,000 31,230,198 27.6% 30.0% 1,000,000 30,000,000 40.0% 25.0% 25,000,000 800,000 20.0% 30.0% 20,000,000 600,000 15.0% 15,000,000 20.0% 400,000 10.0% 10,000,000 10.0% 200,000 5.0% 5,000,000 0 0.0% 0 0.0% 19 特定健診受診者数 実施率 特定保健指導終了者数 実施率 20 出産育児一時金について 概要 • 出産育児一時金とは、健康保険法等に基づく保険給付として、健康保険や国民健康保険などの被保険者また はその被扶養者が出産したとき、出産に要する経済的負担を軽減するため、一定の金額が支給される制度。 • 出産育児一時金の支給額については、出産費用等の状況を踏まえ、弾力的な改定を実施するため、被用者保 険は政令、市町村国保は条例で、それぞれ規定。 • 令和5年4月から室料差額等を除いた全施設の平均出産費用等を勘案して定めており、原則50万円(本人 支給分48.8万円+産科医療補償制度の掛金分1.2万円)を支給。 <支給件数・支給額(令和5年度)> 支給件数(万件) 支 給 額 ( 億 円 ) 健康保険組合 24 1,191 協会けんぽ 32 1,572 共済組合 12 571 市町村国保 6 291 国保組合 2 92 計 77 3,720 ※1 支給額は原則50万円。 ※2 出産育児一時金に要する費用について、支給額の財源構成は保険料+後期高齢者医療制度からの出産育児交付金(令和8年度 21 からは支給に要する費用の約7%)となっている。 出典:「医療保険に関する基礎資料」 医療分野についての国際比較(2023年) 一人当たり医療費や、総医療費の対GDP比は、高齢化率は際だって高いにもかかわらず、米国やヨーロッパ4国と比 較して高くはなっていない。医療提供体制については、人口当たりの病床数が多く、病床あたりの医療職員数が少な い。また、平均在院日数が長く、外来診察回数も多い。 アメリカ イギリス ドイツ フランス スウェーデン 日本 一人当たり医療費(米ドル) 13,818 6,412 9,301 6,848 7,364 5,619 総医療費の対GDP比(%) 16.7 11.0 11.7 11.5 11.3 10.7 人口千人当たり総病床数 2.8※3 2.4 7.7 5.4 1.9 12.5 人口千人当たり臨床医師数 2.7※3 3.4 4.7 3.9 4.5※3 2.7※3 病床百床当たり臨床医師数 98.9※3 138.5 60.8 72.1 235.5※3 21.0※3 人口千人当たり臨床看護職員数 12.4# 9.1 12.3 9.6#※2 11.0 12.2※3 病床百床当たり臨床看護職員数 438.2#※3 374.9 159.8 171.8#※2 577.4※3 96.8※3 平均在院日数 6.6※3 8.3 9.0 9.1 5.5 26.3 平均在院日数(急性期) 6.0※3 7.5 7.5 5.5 5.3 15.7 人口一人当たり外来診察回数 3.5※3 5.0※1 9.7 5.4 2.4 12.1※3 出典:「OECD Data Explorer」(2026年2月13日閲覧) 注1:「※1」は2009年、「※2」は2021年、「※3」は2022年。注2:「#」は実際に臨床にあたる職員に加え、研究機関等で勤務する職員を含む。 注3:「一人当たり医療費(米ドル)」は、購買力平価である。注4:「病床百床当たり臨床医師数」は、臨床医師数を病床数で単純に割って100をかけた数値である。 22 注5:「病床百床当たり臨床看護職員数」は、臨床看護職員数(アメリカ、フランスは研究機関等で勤務する職員を含む)を病床数で単純に割って100をかけた数値である。 医療費全体の伸びの要因 ~高齢化率との相関~ 23 主要国の医療保障制度(概要) 24 日本の医療保険制度 25 医療保険制度の意義等について 医療保険制度の意義と財源 ○ 我が国は、社会保険方式による国民皆保険制度を通じて世界最高レベルの平均寿命と保健医療水準を実現。 ○ 医療費は、保険料・公費・自己負担で賄われている。 医療費の財源構成(令和5年度) ※ 上記における「医療給付費」は医療保険からの給付費であり、公費負担医療分や地方単独事業分は含んでいない。 また、「自己負担額」は医療保険に係る医療費から上記の「医療給付費」を除いたものとなっている。 出典:厚生労働省 医療費の見える化について 社会保険制度の特徴 ○ 社会保険制度のメリットとして、①サービスの受け手の権利性②負担への納得③所得の多寡に関わ らない普遍性が挙げられる。 社会保険制度は、公的扶助等の税財源で賄われる給付と比較すると、 ①保険料の対価としての給付であることから、サービスの受け手に権利性が認められること、 ②制度全体では給付水準と保険料負担が連動することから、負担についての納得が得られやすいこと、 ③個々人への給付が所得の多寡にかかわらずニーズに基づいて行われる普遍性 などのメリットがある。 出典:平成23年版 厚生労働白書 26 医療保険制度の体系 27 各保険者の比較 28 保険診療の流れ 保険診療における全体の流れについては、以下のフローチャートのとおり。 ① 保険料(掛金)の支払い 被保険者(患者) 医療保険者 ②診療サービス ②一部負担金 ④審査済の請求書 ⑤請求金額 (療養の給付) の支払い の送付 http://t2.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcSx4IlTTyM5z0vzoEXJbk7KuWEu63OTh2QSz9zsgBEq7w6Rs2bsTopg5Q の支払い 審査 http://t2.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcSx4IlTTyM5z0vzoEXJbk7KuWEu63OTh2QSz9zsgBEq7w6Rs2bsTopg5Q 保険医 ③ 診療報酬の請求 審査支払機関 保険医療機関等 (社会保険診療報酬支払基金 (病院、診療所、調剤薬局 等) 国民健康保険団体連合会) ⑥ 診療報酬の支払い 普段、患者が診療を受ける際に関与する部分 29 診療報酬の概要 (1) 診療報酬とは ○ 保険医療機関・保険薬局が保険医療サービスの対価として受け取る報酬 ○ 全ての保険医療機関・保険薬局に一律に適用される(全国一律) ○ 厚生労働大臣が中央社会保険医療協議会(中医協)の議論を踏まえ決定 (厚生労働大臣告示) (2)診療報酬の機能(点数表と関連する運用ルールなどの機能を含む) ① 個々の診療行為の価格を定める(価格表としての性格) ※ 技術、サービスを点数化して評価(1点10円) ② 保険診療の範囲・内容を定める(品目表としての性格) ※ 点数表に掲載されていない診療行為は保険診療として認められない ○ 技術・サービスの評価 (約5000項目) ○ 物の価格評価 (医薬品については薬価基準で価格を定める 約17000項目) (3)診療報酬の主な役割・影響 ① 医療サービス毎の報酬を規定 → 医療サービスの質・量に影響 ② 保険医療機関の医業収入を規定 → 保険医療機関の経営に影響 ③ 医療費(医療資源)を配分 → 医療提供体制の構築に影響 ④ サービス供給量と合わせて国民医療費を決定 → 国の予算(財政)に影響 30 医療費の一部負担(自己負担)割合について ○ それぞれの年齢層における一部負担(自己負担)割合は、以下のとおり。 ・ 75歳以上の者は、1割(現役並み所得者は3割、現役並み所得者以外の一定所得以上の者は2割)。 ・ 70歳から74歳までの者は、2割(現役並み所得者は3割。)。 ・ 70歳未満の者は3割。6歳(義務教育就学前)未満の者は2割。 一定以上現役並み 一般・低所得者 所得者 所得者 1割負担 2割負担 3割 75歳 負担 2割負担 70歳 3割負担 6歳 (義務教育就学後) 2割負担 31 高額療養費制度の概要 ⚫ 高額療養費制度は、家計に対する医療費の自己負担が過重なものとならないよう、医療機関の窓口において医療費の自己負 担を支払っていただいた後、月ごとの自己負担限度額を超える部分について、事後的に保険者から償還払い(※)される制 度。 (※1)入院の場合、医療機関の窓口での支払いを自己負担限度額までにとどめる現物給付化の仕組みを導入 (※2)外来でも、平成24年4月から、同一医療機関で自己負担限度額を超える場合に現物給付化を導入 ⚫ 自己負担限度額は、被保険者の所得に応じて設定される。 (例)70歳未満・年収約370万円~約510万円の場合(3割負担) 窓口負担 30万円 保険給付 医療費 高額 療養費 100万円 自己負担限度額 85,800円+(1,000,000円-286,000円※)×1% = 92,940円 窓口負担60万円 保険給付 医療費 高額療養費 200万円 自己負担限度額 85,800円+(2,000,000円-286,000円※)×1% = 102,940円 窓口負担90万円 保険給付 医療費 高額療養費 300万円 自己負担限度額 85,800円+(3,000,000円-286,000円※)×1% = 112,940円 ※85,800÷0.3=286,000 32 70歳以上の所得区分ごとの窓口負担割合・高額療養費 (令和8年8月~令和9年7月) 窓口負担 (参考) 高額療養費制度における自己負担限度額 割合 各区分の人数・割合 所得区分 70~ 75歳 年間上限 月額上限(世帯ごと) 70~74歳 75歳~ 74歳 ~ 外来特例 (世帯ごと) (月額・個人ごと) 収入に応じて 現役並み 85,800~270,300円+ 収入に応じて 約90万人 約140万人 3割 3割 - (医療費-286,000~901,000円)× 530,000~ 単身:年収約383万円~ (約11%) (約7%) 1% 1,680,000円 複数:年収約520万円~ <多数回該当:44,400~140,100円> 一般Ⅱ 単身:年収約200万円~ 約390万人 2割 約383万円 (約20%) 複数:年収約320万円~ 22,000円 61,500円 約490万人 約520万円 2割 530,000円 (年21.6万円) <多数回該当:44,400円> (約60%) 一般Ⅰ 約600万人 1割 単身:年収~約200万円 (約31%) 複数:年収~約320万円 低所得Ⅱ 11,000円 25,700円 約180万人 約510万人 2割 1割 290,000円 世帯全員が住民税非課税 (年9.6万) <多数回該当:24,600円> (約21%) (約26%) (年収約80万円~) 低所得Ⅰ 約60万人 約310万人 2割 1割 8,000円 15,700円 180,000円 世帯全員が住民税非課税 (約8%) (約16%) (年収~約80万円) (出典)各区分の人数・割合は「医療保険に関する基礎資料」(令和5年度)により作成。 33 ※ 障害認定により後期高齢者医療制度の被保険者となった方は「75歳~」に計上し、「70~74歳」には含まない。 ※70~74歳は一般Ⅱと一般Ⅰの区別は無い。 年齢階級別一人当たり医療費と自己負担額(令和5年度) ○ 高齢になるにつれて一人当たり医療費は高くなるが、一人当たり自己負担額のピークは60代後半。 ○ 70代以降は、医療費は高額になるにもかかわらず、一人当たり自己負担額は低く抑えられている。 年齢別階級別一人当たり医療費 年齢階級別一人当たり自己負担額 34 入院の医療費階級別レセプト件数の割合 ○ 100万円以上の高額な入院レセプトの割合は、医療保険制度によって大きな違いはない。 ○ さらに高額な200万円以上のレセプトに限ってみると、現役世代の加入する協会(一般)や組合健保の方が、後期 高齢者よりも割合が多い。 100万円以上 200万円以上 0.4% 協会(一般) 15.5% 15.9% 11.7% 17.9% 16.4% 6.5% 12.0% 3.6% 加入者平均年齢:38.9歳 0.4% 組合健保 18.0% 16.3% 12.1% 17.3% 15.6% 6.1% 10.8% 3.4% 加入者平均年齢:35.9歳 0.3% 国民健康保険 6.9% 11.1% 8.9% 29.3% 20.2% 7.2% 12.8% 3.2% 加入者平均年齢:54.2歳 0.2% 後期高齢者医療 5.5% 10.0% 8.9% 25.2% 25.2% 10.2% 12.8% 2.0% 加入者平均年齢:82.8歳 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% ~10万円 10~20万円 20~30万円 30~50万円 50~80万円 80~100万円 100~200万円 200~500万円 500万円~ 35 出典:厚生労働省 令和5年度医療給付実態調査報告 先進医療を経て保険収載された医療技術 先進医療を経て、保険収載された品目もあり、最先端の医療について、保険適用を行ってきた。 技術名 保険点数 前立腺針生検法 8,210点 (MRI撮影及び超音波検査融合画像によるもの) 187,500点 粒子線治療 (重粒子線治療の場合) 110,000点 ※ 187,500点 粒子線治療 (陽子線治療の場合) 110,000点 ※ ※実施する疾病によって点数が異なる <その他の例> ○「経カテーテル大動脈弁植込み術(弁尖の硬化変性に起因する重度大動脈弁狭窄症)」について ・ 平成22年から先進医療Bとして、評価療養の中で実施されたが、平成25年時点での年間実施件数は25件だった。 ・ 平成25年に、一部が保険収載された。足下の状況としては、第10回NDBオープンデータ(令和5年度のレセプト情報を集計) 上では、これを包含する診療報酬であるK555-2「経カテーテル弁置換術」の「2経カテーテル弁置換術(経皮的大動脈弁置換 術)」は14,580回算定されている。 36 ※なお、先進医療として実施していたものと保険収載したものとでは要件が異なるため、件数の単純比較はできない点に留意。 高額薬剤の保険収載 〇薬価上位5品目(令和8年5月20日時点) 現在薬価 薬価収載時 薬剤名 薬価収載日 (収載時薬価) ピーク時市場規模予測 304,972,042円 エレビジス点滴静注 2026/02/20 113億円 (304,972,042円) 167,077,222円 ゾルゲンスマ点滴静注 2020/05/20 42億円 (167,077,222円) 167,077,222円 ゾルゲンスマ髄注 2026/05/20 43億円 (167,077,222円) 72,716,528円 アクーゴ脳内移植用注 2026/05/20 28億円 (72,716,528円) 55,306,737円 アムシェプリ 2026/05/20 74億円 (55,306,737円) 37 市場拡大再算定 【市場拡大再算定のイメージ】:年間販売額が予想販売額の一定倍数を超えた場合等に、薬価を引下げ 薬価引下げ率 予想販売額 市場拡大再算定 年間販売額 比 原価計算 類似薬効 年間販売額が 方式 比較方式 予想販売額より 100億円超 10倍以上 10~25% - 薬価改定 も大きく拡大 薬価改定時の再算定 薬価改定 150億円超 2倍以上 10~25% 10~15% 市 ・効能追加等がなされた品目 場 薬 ・収載時に2年度目の販売予想額が 拡 ( 価 100億円※1又は150億円※2以上とさ 改 大 四 定 れた品目 350億円超 2倍以上 10~25% 10~15% 半 再 時 ・収載時に年間販売額が1,500億円 期 算 以 を超えると見込まれた品目及びそ 再 定 算 外 の薬理作用類似薬 市場拡大再算定 の 定 ) 再 市場拡大再算定又は持続可能性特例 100億円超 10倍以上 10~25% - 算 薬価を10%~引き下げ 定 価格調整対象品目の薬理作用類似薬 150億円超 2倍以上 10~25% 10~15% 1000億円超~ 1.5倍以上 10~25% 持 薬価改定時の再算定 1500億円以下 続 可 1500億円超 1.3倍以上 10~50%※3 能 ・効能追加等がなされた品目、 性 ・収載時に2年度目の販売予想額が 1000億円超~ 1.5倍以上 10~25% 特 100億円※1又は150億円※2以上とさ 1500億円以下 四 例 れた品目 半 価 期 ・収載時に年間販売額が1,500億円 格 再 を超えると見込まれた品目及びそ 初年度 2年度 3年度 4年度 5年度 調 算 の薬理作用類似薬※3 整 定 ・市場拡大再算定又は持続可能性特 1500億円超 1.3倍以上 10~50%※3 予想年間販売額 年間販売額 例価格調整対象品目の薬理作用類 似薬 ※1原価計算方式により算定された品目 ※2原価計算方式以外の方式により算定された品目 ※3年間販売額が予測販売額から10 倍以上かつ3,000 億円超に急拡大した場合に限り、上限値は66.7%38 協会けんぽの財政構造(令和6年度決算) 協会けんぽ全体の収入は約11.9兆円、支出は約11.2兆円であり、支出のうち約7.3兆円(約6.5割)が保険給付費に、約 3.6兆円(約3割)が高齢者医療への拠出金に充てられている。 収 入 11兆8,525億円 支出 11兆1,939億円 協会事務経費 その他 その他 国庫補助 0.1兆円 0.1兆円 0.0兆円 保健事業経費 1.2兆円 (0.9%) (0.5%) (0.2%) 0.2兆円 (9.9%) (1.5%) 高齢者医療 への拠出金等 (介護を除く) 3.6兆円 保険給付費 保険料収入 (32.3%) 7.3兆円 10.6兆円 (64.8%) (89.8%) 39 (注)端数整理のため、計数が整合しない場合がある。 健康保険組合の財政構造(令和6年度決算見込) 健保組合の経常収入は約9.3兆円、経常支出は約9.3兆円であり、支出のうち約4.8兆円(約5割)が保険給付費に、約 3.9兆円(約4割)が高齢者医療への拠出金に充てられている。 経常収入 9兆2,677億円 経常支出 9兆2,531億円 事務費 その他 その他 0.1兆円 保健事業費 0.1兆円 0.1兆円 (1.5%) 0.4兆円 (0.8%) (1.3%) (4.2%) 高齢者医療 保険給付費 への拠出金 4.8兆円 (介護を除く) (51.8%) 保険料収入 3.9兆円 9.1兆円 (41.7%) (98.7%) 40 (注)端数整理のため、計数が整合しない場合がある。 100億円 国民健康保険制度の財政の概要(令和9年度概算要求ベース) 単位 医療給付費等総額: 約101,700億円 ○普通調整交付金(7%) 市町村への地方財政措置:1,000億円 都道府県間の財政力の不均 保険者努力支援制度 財政安定化支援事業 衡を調整するために交付。 ○ 都道府県・市町村の医療費適正化、予 保険者努力支援制度 調整交付金(国) ○特別調整交付金(2%) 防・健康づくり等の取組状況に応じ支援。 (9%)※1 画一的な測定方法によって、 予算額:約1,300億円 7,600億円 措置できない都道府県・市町村 特別高額医療費共同事業 特別高額医療費 の特別の事情(災害等)を考慮 共同事業 して交付。 ○ 著しく高額な医療費(1件420万円超) について、都道府県からの拠出金を財源 前期高齢者交付金 に全国で費用負担を調整。国は予算の ○ 国保・被用者保険の65歳か 高額医療費負担金 範囲内で一部を負担。 国庫補助額:60億円 ら74歳の前期高齢者の偏在に 定率国庫負担 よる保険者間の負担の不均衡 高額医療費負担金 前期高齢者交付金 を、各保険者の加入者数に応 保険料 ○ 高額な医療費(1件90万円超)の発生 (32%) ※1 じて調整。 による国保財政の急激な影響の緩和を (22,200億円) 33,500億円 図るため、国と都道府県が高額医療費の 20,600億円 ※3 産前産後保険料免除制度 1/4ずつを負担。 法定外一般会計繰入 ○ 出産する被保険者に係る産前 事業規模:3,700億円、国庫補助額:900億円 約1,200億円※2 産後期間相当分の均等割保険料 子ども保険料軽減制度 及び所得割保険料を公費で支援。 産前産後保険料免除制度 事業規模:15億円、国庫補助額:8億円 ○ 未就学児に係る均等割保険料につい (国1/2、都道府県1/4、市町村1/4) て保険料額の5割を公費で支援。 都道府県繰入金 子ども保険料軽減制度 事業規模:80億円、国庫補助額:40億円 低所得者保険料軽減制度 (9%) ※1 (国1/2、都道府県1/4、市町村1/4) 保険者支援制度 5,800億円 ○ 低所得者の保険料軽減分を 保険者支援制度 公費で支援。 低所得者保険料軽減制度 事業規模:4,600億円 ○ 低所得者数に応じ、保険料額の一定 (都道府県3/4、市町村1/4) 割合を公費で支援。 50% 50% 事業規模:2,900億円、国庫補助額:1,400億円 公費負担額 (国1/2、都道府県1/4、市町村1/4) 45,000億円 国 計 : 32,100億円 ※1 それぞれ保険給付費等の9%、32%、9%の割合を基本とするが、定率国庫負担等のうち一定額について、財政調整機能を強化する観点から 国の調整交付金に振りかえる等の法律上の措置がある 都道府県計: 11,000億円 ※2 令和5年度決算における決算補填等の目的の一般会計繰入の額 ※3 退職被保険者を除いて算定した前期高齢者交付金額であり、実際の交付額とは異なる 市町村計 : 1,900億円 41 後期高齢者医療制度の財政の概要(令和8年度予算ベース) 医療給付費等総額 約19.5兆円 53% 47% 都道府県単位の広域連合 国調整交付金 調整交付金(国) (8%) 財政安定化基金 1.5兆円 ○普通調整交付金(調整交付金の9/10) ○保険料未納リスク、給付増リスクに対応 ・・・広域連合間の所得格差による財政力不 するため、国・都道府県・広域連合(保険料) 均衡を調整するために交付する。 が1/3ずつ拠出して、都道府県に基金 支援金 ○特別調整交付金(調整交付金の1/10) を設置し、貸付等を行う。 (40%) ・・・災害その他特別の事情を考慮して交付 支援金 定率国庫負担 する。 (40%) 0.2兆円程度(基金残高) (24%) 7.7兆円 4.6兆円 高額医療費に対する支援 ○高額な医療費による財政影響を緩和するた め、85万円を超えるレセプトに係る 医療費の一定部分について、国・都道府県 が1/4ずつ負担する。 ・保険基盤安定制度 0.5兆円 定率都道府県負担 (低所得者等の保険料軽減) 高額医療費に対する支援 (8%) 1.5兆円 特別高額医療費共同事業 保険料 ○保険基盤安定制度 ・低所得者等の保険料軽減 1.9兆円 定率市町村負担 ○著しく高額な医療費による財政影響を緩 ・・・均等割7割・5割・2割軽減、 (8%) 和するため、広域連合からの拠出により、 被扶養者の5割軽減(資格取得後2年間分) 1件400万円を超えるレセプトに係る 公 費 1.5兆円 <市町村1/4、都道府県3/4> 医療費の200万円超分について、財政 0.4兆円程度 調整を行う。(国費10億円) ※ 現役並み所得を有する高齢者の医療給付費には公費負担がなく、その分は現役世代の支援金による負担となっていることから、公費負担割合は47%となっている。 42 制度別の財政の概要(令和5年度) 医療保険制度間では、年齢構成による医療費の違いなどによる財政の負担を調整するために、負担を調整する仕組 みとなっています(前期調整額)。また後期高齢者に係る給付費の一部は他の制度も支援金という形で負担していま す(後期支援金)。 43 医療保険制度が直面する環境変化 ‐人口構造の変化による担い手の減少 ‐ 44 令和6年3月29日新たな地域医療構想等に関する検討会資料(一部改) 令和4年3月4日第8次医療計画等に関する検討会資料1(一部改) 省力化投資促進プラン マンパワー① 2025年以降、人材確保がますます課題となる ―医療―(抜粋) ○2040年には就業者数が大きく減少する中で、医療・福祉職種の人材は現在より多く必要となる。 需要面から推計した医療福祉分野の就業者数の推移 (参考)※3 需要面・供給面を勘案した 6,490 万人 「医療・福祉」の就業者数 ~(※1) 経済成長と労働参加が 6,082 万人 適切に進むケース 6,024 万人 ~(※1) ①多様な就労・社会参加 5,245 万人 6,665 万人 ②健康寿命の延伸 6,024 万人 ⇒男女ともに3年以上延伸し、 75歳以上に ③医療・福祉サービス改革 改革後の就業者数 ⇒単位時間当たりのサービス提供を 5%(医師は7%)以上改善 ・ 改革により生産性が 向上し、 ・ 医療・介護需要が 一定程度低下した場合 940 万人程度 1,070 万人程度 926 万人 うち 826 万人 ( 14~15 %程度) ( 18~20%程度) ~ 974万人 医療・福祉 ( 12 %) ※2 963 万人 ( 16%) 2018 2025 2040 2040 2040 年 年 ※1 総就業者数は独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働力需給の推計」(2019年3月)による。総就業者数のうち、下の数値は経済成長と労働参加が進まないケース、上の数値は進むケースを記載。 ※2 2018年度の医療・福祉の就業者数は推計値である。 ※3 独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働力需給の推計」は、2024年3月11日に新しい推計が公表されている。2024年3月推計では、成長実現・労働参加進展シナリオで、総就業者数は、2022年の6,724万人か ら2040年に6,734万人と概ね横ばいであり、「医療・福祉」の就業者数は、2022年の897万人から2040年に1,106万人と増加する推計となっている。現時点では、『需要面から推計した医療福祉分野の就業者数』 45 を更新したデータはないため、比較には留意が必要。 省力化投資促進プラン ―医療―(抜粋) 状況の変化(人口構造の変化(支え手の減少) ○ 将来の人口構造の変化に対応した医療提供体制を構築することが求められている。 ○ 人口は、全国的に生産年齢人口を中心に減少するが、85歳以上を中心に高齢者数は2040年頃のピークまで増加すると見込まれる。 ○ さらに、生産年齢人口の減少に伴い、医療従事者の確保が更に困難となることが見込まれ、働き方改革等による労働環境の改善や、医療 DX、タ スク・シフト/シェア等を着実に推進していくことが重要となる。 ⇒医療行為の合理化・省力化と、医療に係る事務作業の省力化の二つの観点に留意して省力化を検討 <人口構造の変化> <2025年→2040年の年齢区分別人口の変化の状況> (単位:万人) 年齢区分別人口の変化率の平均値 85歳~ 707 (+42.2%) 生産年齢人口 高齢人口 3,653 ●大都市型 -11.9% 17.2% 75歳~84歳 (▲15.6%) 1,447 1,006 ●地方都市型 -19.1% 2.4% 10,000 ●過疎地域型 -28.4% -12.2% 65歳~ 1,221 1,498 + 7.5% 3,928 大都市型 :人口が100万人以上(又は)人口密度が2,000人/km2以上 地方都市型:人口が20万人以上(又は)人口10~20万人(かつ)人口密度が200人/km2以上 過疎地域型:上記以外 1,701 15歳~64歳 50.0% 40.0% 高 30.0% 齢 人 5,000 7,310 20.0% 口 6,213 の 10.0% ▲15.0% 変 - 化 率 ▲10.0% ▲20.0% 高齢人口が減少する地域 0歳~14歳 ▲30.0% は5割程度(183区域) 1,363 1,142 0 ▲40.0% 2025 2040 ▲50.0%▲40.0%▲30.0%▲20.0%▲10.0% - 10.0% 20.0% 年 46 出典:総務省「国勢調査」「人口推計」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口令和5年推計」 生産年齢人口の変化率 医療保険制度が直面する環境変化 ‐医療需要の変化‐ 47 令和4年3月4日 第7回第8次医療計画等に関する検討会 資料1(一部改) 医療需要の変化① 入院患者数は、全体としては増加傾向にある 〇 全国での入院患者数は2040年にピークを迎えることが見込まれる。 65歳以上が占める割合は継続 的に上昇し、 2050年には約8割となることが見込まれる。 〇 2次医療圏によって入院患者数が最大となる年は様々であるが、既に2020年までに98の医療圏が、 また2035年までには236の医療圏がピークを迎えることが見込まれる。 入院受療率(人口10万対) 入院患者数が最大となる年 9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 上 0 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 以 - - 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5 6 6 7 7 8 8 1 5 - - - - - - - - - - - - - - - - 歳 0 5 0 5 0 5 0 5 0 5 0 5 0 5 0 5 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5 6 6 7 7 8 8 0 9 入院患者数推計 2,000 凡例 ) 人 千 ( 数 1,500 8 6 2 8 . . 8 6 % % ) % ( : : 2 2 0 0 2 2 0 5 年 年 以 に 前 最 に 大 最大 者 合 患 計 1,000 割 る :2030年に最大 推 め :2035年に最大 の 占 り た 500 の 者 :2040年以降に最大 当 齢 日 高 1 0 出典:厚生労働省「患者調査」(2017年)、総務省「住民基本台帳人口」(2018年)、「人口推計」(2017年)及び国立社会 保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(2023年推計)」を基に厚生労働省医政局地域医療計画課において推 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 計。 15歳未満 15歳以上65歳未満 65歳以上75歳未満 ※ 二次医療圏の患者数は、当該二次医療圏が属する都道府県の受療率が各医療圏に当てはまるものとして、将来の人口推計を用 いて算出。 75歳以上 65歳以上の割合 75歳以上の割合(再掲) ※ 福島県は相双、いわきの2医療圏を含む浜通り地域が一体として人口推計が行われているため、地域別の推計を行うに当たっ ては、これらの2地域を除く333の二次医療圏について集計。 48 令和6年3月29日新たな地域医療構想等に関する検討会資料(一部修正) 令和6年8月26日 第7回「新たな地域医療構想等に関する検討会」資料 医療需要の変化② 外来患者数は、既に減少局面にある医療圏が多い 〇 全国での外来患者数は2025年にピークを迎えることが見込まれる。65歳以上が占める割合は継続 的に上昇し、2050年には約6割となることが見込まれる。 〇 既に2020年までに224の医療圏では外来患者数のピークを迎えていると見込まれる。 14,000 外来受療率(通院)(人口10万対) 12,000 外来患者数が最大となる年 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0 歳 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 4 上 0 ~ ~ 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5 6 6 7 7 8 以 1 5 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 歳 0 5 0 5 0 5 0 5 0 5 0 5 0 5 0 5 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5 6 6 7 7 8 8 全国 外来患者数(通院のみ)(1日当たり・千人) 8,000 ) 人 凡例 千 6,000 ( ) :2020年以前に最大 数 % 者 60.6% ( :2025年に最大 患 合 計 4,000 割 :2030年に最大 推 る の 40.6% め :2035年に最大 り 占 た 当 2,000 の 者 :2040年以降に最大 日 齢 1 13.8% 高 出典:厚生労働省「患者調査」(2017年)、総務省「住民基本台帳人口」(2018年)、「人口推計」(2017年)及び国立社会保 障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(2023年推計)」を基に厚生労働省医政局地域医療計画課において推計。 0 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 ※ 二次医療圏の患者数は、当該二次医療圏が属する都道府県の受療率が各医療圏に当てはまるものとして、将来の人口推計を用い 年 て算出。 15歳未満 15歳以上65歳未満 65歳以上75歳未満 ※ 福島県は相双、いわきの2医療圏を含む浜通り地域が一体として人口推計が行われているため、地域別の推計を行うに当たって 75歳以上85歳未満 85歳以上 65歳以上の割合 は、これらの2地域を除く328の二次医療圏について集計。 75歳以上の割合(再掲) 85歳以上の割合(再掲) ※外来患者数は通院のみであり、訪問診療、往診等を含まない。 49 令和6年3月29日 第1回「新たな地域医療構想等に関する検討会」資料 医療需要の変化③ 在宅患者数は、多くの地域で今後増加する ○ 全国での在宅患者数は、2040年以降にピークを迎えることが見込まれる。 ○ 在宅患者数は、多くの地域で今後増加し、2040年以降に237の二次医療圏において在宅患者数の ピークを迎えることが見込まれる。 訪問診療を受ける患者数が 訪問診療受療率(人口10万対) 最大となる年 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 訪問診療利用者数推計 120 97.6% ) 人 100 91.3% 凡例 千 ( :2020年以前に最大 数 80 ) 者 % :2025年に最大 患 ( 計 推 60 合 割 :2030年に最大 の る り 40 め :2035年に最大 た 占 当 日 20 の 者 :2040年以降に最大 1 齢 高 0 出典:厚生労働省「患者調査」(2017年)、総務省「住民基本台帳人口」(2018年)、「人口推計」(2017年)及び国立社会 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(2023年推計)」を基に厚生労働省医政局地域医療計画課において推 計。 15歳未満 15歳以上65歳未満 65歳以上75歳未満 ※ 二次医療圏の患者数は、当該二次医療圏が属する都道府県の受療率が各医療圏に当てはまるものとして、将来の人口推計を用 75歳以上 65歳以上の割合 75歳以上の割合(再掲) いて算出。 ※ 福島県は相双、いわきの2医療圏を含む浜通り地域が一体として人口推計が行われているため、地域別の推計を行うに当たっ ては、これらの2地域を除く333の二次医療圏について集計。 50 訪問看護の必要量について 第4回在宅医療及び医療・介護連携 資料 に関するワーキンググループ 令 和 4 年 7 月 2 0 日 改 ○ 訪問看護の利用率は、年齢と共に増加している。 ○ 訪問看護の利用者数の推計において、2025年以降に後期高齢者の割合が7割以上となることが見込まれる。 ○ 訪問看護の利用者数は、多少の地域差はあるものの、多くの二次医療圏(198の医療圏)において2040年以降 にピークを迎えることが見込まれる。 年齢階級別の訪問看護の利用率(2019年度) 訪問看護の利用者数が最大となる年 14.0 ) 12.0 対 万 10.0 0 1 8.0 口 人 6.0 ・ 4.0 月 / 2.0 数 件 0.0 ト 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 歳 上 プ 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 4 9 5 0 以 セ レ ・ ~ 0 ~ 5 0 ~ 1 1 5 ~ 1 1 0 ~ 2 2 5 ~ 2 2 0 ~ 3 3 5 ~ 3 3 0 ~ 4 4 5 ~ 4 4 0 ~ 5 5 5 ~ 5 5 0 ~ 6 6 5 ~ 6 6 0 ~ 7 7 5 ~ 7 7 0 ~ 8 8 5 ~ 8 8 0 ~ 9 9 5 0 ~ 9 1 0 0 歳 1 千 医療保険分(医療機関から) 医療保険分(訪問看護STから) 介護保険分 ( 凡例 年齢階級別の訪問看護の将来推計(医療保険+介護保険) :2020年以前に最大 85.3% 1,200 100% :2025年に最大 ) 月 :2030年に最大 数/ 1,000 80% ) 件 % :2035年に最大 ト プ セ 800 73.6% 60% ( 合 割 :2040年以降に最大 レ 600 る ・ め 千 40% 占 【出典】 ( 400 の 利用率:NDB,介護DB及び審査支払機関(国保中央会・支払基金)提供訪問看護レセプトデータ(2019年度訪問看護分)、 数 者 住民基本台帳に基づく人口(2020年1月1日時点)に基づき、算出。 者 20% 齢 用 200 高 推計方法:NDBデータ(※1)、審査支払機関提供データ(※2)、介護DBデータ(※3)及び住民基本台帳人口(※4)を 利 基に作成した2019年度の性・年齢階級・都道府県別の訪問看護の利用率を、二次医療圏別の将来推計人口(※5)に機械的に 計 0 0% 適用して推計。なお、福島県については、東日本大震災等の影響により、市町村別人口がないことから推計を行っていない。 推 ※1 2019年度における在宅患者訪問看護・指導料、同一建物居住者在宅患者訪問看護・指導料及び精神科訪問看護・指導料 2020 2025 2030 2035 2040 のレセプトを集計。 ※2 2019年度における訪問看護レセプトを集計。 ※3 2019年度における訪問看護費または介護予防訪問看護費のレセプトを集計。 15歳未満 15歳以上65歳未満 65歳以上75歳未満 75歳以上 65歳以上の割合 75歳以上の割合 ※4 2020年1月1日時点の住民基本台帳人口を利用。 ※5 国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30年推計)」(出生中位・死亡中位)を利用。 51 医療保険制度が直面する 環境変化 ‐物価・賃金の上昇 ‐ 52 消費者物価指数の長期トレンド 消費者物価指数は、90年代後半以降横ばい傾向が続いていたが、22年以降上昇傾向にある。 53 出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構 早わかり グラフでみる長期労働統計 賃金の長期トレンド 給与額は、2000年以降低下傾向にあったっが、22年以降上昇傾向にある。 54 出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構 早わかり グラフでみる長期労働統計 医療関係職種の給与の推移について (万円) 40 39.6 38.6 38 37.3 37.0 36.9 36.6 5.3万円の差 36.2 36.3 36.1 35.7 36 35.5 35.2 35.0 35.0 34.1 33.7 34 34.3 32.7 4.9万円の差 32.3 32.0 31.7 31.9 31.6 32 31.4 31.2 31.0 30.0 30 30.1 28 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年 全産業平均 医療関係職種(医師・歯科医師・薬剤師・看護師・准看護師を除く) 出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」に基づき保険局医療課において作成。 注1)「賞与込み給与」は、「きまって支給する現金給与額(労働協約、就業規則等によってあらかじめ定められている支給条件、算定方法によって支給される現金給与額)」に、「年間賞与その他特別給与額(前年 1年間(原則として1月から12月までの1年間)における賞与、期末手当等特別給与額(いわゆるボーナス))」の1/12を加えて算出した額。 注2)「10人以上規模企業における役職者」を除いて算出。「医療関係職種(医師・歯科医師・薬剤師・看護師・准看護師を除く)」とは、「診療放射線技師・臨床検査技師・理学療法士,作業療法士,言 語聴覚士,視能訓練士、歯科衛生士、歯科技工士、栄養士、看護補助者(看護助手)」の加重平均。 55 医療保険制度が直面する 環境変化 ‐医療費の動向‐ 56 医療費の動向 57 医療費の伸び率の要因分解 58 参 考 中医協 薬-4 8 . 7 . 8 国民医療費、薬剤費等の推移 70 30 28.5 国民医療費(兆円) 薬剤費(兆円)※1 27.0 26.1 薬剤費比率(%) 推定乖離率(%)※2 60 24.5 23.3 22.6 21.9 21.5 22.1 21.4 21.7 21.2 22.3 21.1 21.921.7 22.121.9 21.922.0 21.2 21.6 22.3 21.8 21.9% 国 50 20.1 20.2 20.620.7 21.2 19.6 19.6 薬 民 医 48.1 兆円 20剤 17.8 費 療 比 費 40 率 ・ 14.5 ・ 薬 推 剤 13.1 定 費 30 乖 ( 離 兆 9.5 円 8.8 9.1 10 率 8.0 8.4 8.4 8.2 8.0 8.0 ( ) 20 7.1 6.9 7.2 7.6 7.0 % 6.3 6.0 ) 5.2 4.8 % 10 6.94 6.73 7.28 6.97 6.74 5.95 6.02 6.08 6.40 6.39 6.92 6.90 7.31 7.10 7.40 7.38 8.01 7.88 8.44 8.49 8.85 8.95 9.56 9.22 9.46 9.19 9.58 9.569.80 9.91 10.51兆円 0 0 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 元 2 3 4 5 6 7 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 3 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 和 和 和 和 和 和 和 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 令 令 令 令 令 令 令 ※1 薬剤費には、DPCを始めとする薬剤費が包括して算定される場合は含まれていない。 ※2 薬価調査で得られた平均乖離率をその年度の推定乖離率としている。 令和元年度の推定乖離率は、平成30年4月の薬価に対する乖離を示す。 59 医療保険制度が直面する環境変化 -保険料・所得の変化- 60 協会けんぽ・健保組合の保険料率の推移 ⚫ 協会けんぽの令和8年度における平均保険料率は9.9%。平成22年度から平成24年度にかけて上昇し、その後令和7年度まで10.0%で 推移してきたが、令和8年度に0.1%減少した。 ⚫ 健保組合の令和8年度予算早期集計における平均保険料率は9.3%。平成15年度に1.0パーセント減少し、平成19年度以降は毎年上昇 していたが、近年はほぼ横ばいとなっている。 (単位:%) 11.0 協会けんぽ(平均) 10.5 10.010.010.010.010.010.010.010.010.010.010.010.010.010.0 9.9 10.0 9.5 9.5 9.3 9.0 9.2 9.2 9.2 9.2 9.2 9.3 9.3 9.3 9.3 9.3 9.1 8.5 8.5 8.5 8.5 8.5 8.5 9.0 8.4 8.4 8.9 8.5 8.3 8.2 8.2 8.2 8.2 8.2 8.2 8.2 8.2 8.2 8.2 8.2 8.2 8.7 健保組合(平均) 8.5 8.5 8.5 8.5 8.6 8.6 8.0 8.2 8.2 8.2 8.3 8.3 8.3 8.3 8.4 8.3 8.0 7.5 7.7 7.5 7.5 7.4 7.4 7.5 7.0 7.3 7.3 6.5 6.0 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 R6 R7 R8 組合保険料率(%) 協会保険料率(%) ※健保組合については、平成元年度から令和5年度までは決算、令和6年度は決算見込、令和7年度は予算、令和8年度は予算早期集計の数値を使用している。 ※平成15年度に保険料率が下がっているのは、総報酬制(賞与にも月収と同じ保険料率を賦課)の導入によるもの(政管健保では、実質的に0.7%の保険料率の引上げ)。 ※協会けんぽについては、平成19年度までは政府管掌健康保険の数値を使用している。 61 協会けんぽと健康保険組合の平均総報酬額の推移(平成20年度以降) 62 出典:健康保険・船員保険被保険者実態調査 国民健康保険料(税)の負担の変化 (%) (円) 146,461 11.0 保 160,000 145,547 1 50,271 1 48,014 1 43,895 143,14 1 5 4 3,362 145,441 1 41,991 1 42,908 1 42,287 139,583 1 39,449 1 39,213 138,3671 38,239 145,974 10.5 保 険 140,000 10.5 10.2 10.3 10.5 10.2 10.4 10.2 138,028 10.3 10.0 険 10.1 10.1 10.1 120,000 9.9 9.5 9.8 料 料 9.7 9.5 100,000 9.4 9.0 ( ( 101,117 対 税 税 80,000 7 8 9 . , 7 790 8 8 5 . , 9 448 85,123 83,065 83,485 84,265 86,576 86,687 85,880 88,178 89,709 89,563 90,283 91,150 91,310 93,062 94,381 8 8 . .5 0 す ) ) 60,000 調 調 7.5 る 定 40,000 定 7.0 割 額 20,000 6.5 合 額 の 0 6.0 所 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 R1 R2 R3 R4 R5 R6 得 保険料(税)調定額(1世帯あたり) 保険料(税)調定額(1人あたり) に 調定額の所得に対する割合(1世帯あたり) 平均所得(令和5年) 保険料(税)調定額 保険料(税)調定額 (令和6年度) の所得に対する割合 1世帯当たり① 1人当たり 1世帯当たり③ 1人当たり 1世帯当たり ③/① 全世帯 1,411千円 977千円 145,974円 101,117円 10.3% 2割軽減世帯 1,040千円 625千円 132,136円 79,397円 12.7% 5割軽減世帯 623千円 381千円 67,462円 41,192円 10.8% 7割軽減世帯 102千円 82千円 23,262円 18,658円 22.7% (注)令和6年度国民健康保険実態調査報告による。 63 ここでいう「所得」とは、総所得金額及び山林所得金額並びに他の所得と区分して計算される所得の金額(基礎控除前)による前年所得である。 保険料(税)調定額に介護納付金に係る部分は含まれていない。 国民健康保険の被保険者一人当たり所得額の推移(平成20年度以降) 国保被保険者一人当たり所得額 (千円) 1,200 1,150 1,143 1,100 1,078 1,056 1,050 1,075 1,017 1,054 1,039 15~64歳 1,000 970 973 974 974 65~69歳 942 968 976 70~74歳 950 942 937 918 9309 41 900 893 905 890 850 852 847 841 820 828 800 平成20年度 平成22年度 平成24年度 平成26年度 平成28年度 平成30年度 令和2年度 令和4年度 令和6年度 出典:厚生労働省 国民健康保険実態調査 64 (注) 「所得」とは、収入から必要経費、給与所得控除、公的年金等控除等を差し引く等して得られた所得(基礎控除前)をいう。 後期高齢者1人当たり保険料、現役1人当たり支援金の推移 平成22年度改定 平成24年度改定 平成26年度改定 平成28年度改定 平成30年度改定 令和2年度改定 令和4年度改定 令和6年度改定 令和8年度改定 単位:円 8,500 7989 後期高齢者一人当たり保険料 7591 (150) 8,000 (142) 7228 7,500 (136) 6588 6563 7,000 6351 6365 (124)(123) 6019 (119) (119) 6305 6,500 5843 5895 (113) 6118(194) 5699 5726 (111) 5849 (188) 5576 5563 5567 (110) 5687 (183) 6,000 (107) 5332 (107) (105) (104) (104) 5326 (175) 5236 5258 5241 (100) 5083 5,500 (98) (99) (98) 5024 4888 (164) 4802 (156) (155) 4695 (150) (148) 5,000 4483 4421 (144) 4211 (138) 4125 (136) 現役世代一人当たり 4,500 3853 3967 (130) 支援金 (127) (122) 3667 (119) 3466 4,000 (113) (107) 2980 3,500 (100) 3,000 2,500 ※ 後期高齢者一人当たり保険料額は、平成20~令和7年度は後期高齢者医療制度被保険者実態調査報告に基づく実績額(令和7年度は速報値)。令和8年度は、保険料改定時見込み(医療分のみ)。 ※ 現役世代一人当たり支援金額は、平成20~令和6年度は確定賦課、令和7年度及び令和8年度は概算賦課ベース。 ※ 現役世代一人当たり支援金額の伸びは、満年度化の影響排除のため、平成20年度の金額に12/11を乗じたものを基準に計算。 ※ 平成28年度の現役世代一人当たり支援金額は、平成28年10月以降の適用拡大を含めた金額。 65 ※ ()内の数値は、平成20年度の数値を100とした場合の指数。 後期高齢者医療制度の被保険者1人当たり所得額の推移(平成20年度以降) ※ 所得とは、収入から必要経費、給与所得控除、公的年金等控除等を差し引く等して得られた所得(基礎控除前)である。 ※ 各年度に掲げる所得は前年の1月~12月までの所得である。 66 出典:厚生労働省「後期高齢者医療制度被保険者実態調査」 高齢者医療への拠出負担の推移(健保組合) ○ 健保組合の義務的経費に占める高齢者医療への拠出負担割合は、44.7%(令和8年度予算ベース)となっている。 法定給付費 義務的経費に占める 後期高齢者支援金(老人保健拠出金) 高齢者医療分の割合 前期高齢者納付金 高齢者医療分 億円 退職者給付拠出金 50000 42.6% 41.8%42.1%41.8% 43.2%42.7%42.3% 41.5%41.3% 43.5% 44.3%44.4% 45.1% 45.8%46.6%46.7%46.9%46.7%46.7%46.7%46.8%47.4%46.3%45.5%45.0%45.1%44.6%44.7% 40.5% 45000 36.5% 37.6%38.0% 34.9% 33.7%33.9%33.7%34.2% 31.8% 40000 35000 30000 25000 20000 15000 10000 5000 0 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 R6 R7 R8 (概算) ※義務的経費は、法定給付費、前期高齢者納付金(平成19年度以前は退職者給付拠出金)及び後期高齢者支援金(平成19年度以前は老人保健拠出金)の合計額。 平成20年度以降については、経過措置として存続している退職者給付拠出金及び老人保健拠出金の額も含めている。 ※法定給付費は、令和6年度までは実績額を、令和7年度及び令和8年度は概算額を用いている。 67 ※後期高齢者支援金等は、令和6年度までは医療給付費等実績に基づいた確定額。令和7年度及び令和8年度は概算額を用いている。 ※後期高齢者支援金について、平成20年度及び平成21年度は加入者割、平成22年度~26年度は3分の1総報酬割、平成27年度は2分の1総報酬割、平成28年度は3分の2総報酬割、平成29年度以降は全面総報酬割としている。 ※前期高齢者納付金について、令和6年度以降は3分の1報酬調整としている。また、前期高齢者に係る後期支援金分は前期納付金に含まれている。 高齢者医療への拠出負担の推移(協会けんぽ) ○ 協会けんぽの義務的経費に占める高齢者医療への拠出負担割合は、33.6%(令和8年度予算ベース)となっている。 法定給付費 後期高齢者支援金(老人保健拠出金) 前期高齢者納付金 高齢者医療分 義務的経費に占める 億円 退職者給付拠出金 高齢者医療分の割合 80000 39.0%38.8%39.4%39.6% 41.7%41.2% 40.4% 39.6%39.2%39.0%39.1%38.9%39.4% 40.2%40.6%40.3%46.9% 46.7% 36.8% 46.7%36.6%46.8%36.4% 70000 34.2% 35.6%35.1%34.9%34.5% 33.8%33.6% 32.4% 31.3% 30.2% 28.7%29.0%28.9%29.4% 60000 27.5% 50000 40000 30000 20000 10000 0 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 R6 R7 R8 (概算) ※義務的経費は、法定給付費、前期高齢者納付金(平成19年度以前は退職者給付拠出金)及び後期高齢者支援金(平成19年度以前は老人保健拠出金)の合計額。 平成20年度以降については、経過措置として存続している退職者給付拠出金及び老人保健拠出金の額も含めている。 ※法定給付費は、令和6年度までは実績額を、令和7年度及び令和8年度は概算額を用いている。 68 ※後期高齢者支援金等は、令和6年度までは医療給付費等実績に基づいた確定額。令和7年度及び令和8年度は概算額を用いている。 ※後期高齢者支援金について、平成20年度及び平成21年度は加入者割、平成22年度~26年度は3分の1総報酬割、平成27年度は2分の1総報酬割、平成28年度は3分の2総報酬割、平成29年度以降は全面総報酬割としている。 ※前期高齢者納付金について、令和6年度以降は3分の1報酬調整としている。また、前期高齢者に係る後期支援金分は前期納付金に含まれている。 家計の金融資産 家計における金融資産は増加しており、株式等の証券が占める割合が増加している 家計の金融資産の推移 金融資産に占める現金・預金、証券の割合 (兆円) 3,000 100% 2,386 2,500 80% その他 保険・年金・定型保証 2,000 1,549 60% 15% 25% 証券 1,500 証券 600 ・債務証券 ・投資信託 40% ・株式等 1,000 235 51% 47% 現金・預金 1,126 現金・預金 20% 500 794 0 0% 2008年3月 2026年3月 2008年3月 2026年3月 (出典)日本銀行「資金循環」 69 高齢者の受診・所得の状況 ✓ 高齢者の受診日数は減少しているが、外来受診日数は現役世代に比べると多い。 令和5年度 出典:厚生労働省 医療保険に関する基礎資料 ✓ 高齢者の所得は増加傾向にあるが、バラツキは大きい。 後期高齢者の1人当たり所得の推移 25.0% 22% 75歳以上個人の収入額の分布 20.0% 16% 15% 14%14% 15.0% 平均値:175万円 10.0% 8% 中央値:137万円 4% 5.0% 2% 1%1%1%1%0%0%0%0%0%0% 0.0% 満 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 上 未 0 1 5 1 0 2 5 2 0 3 5 3 0 4 5 4 0 5 0 6 0 7 0 8 0 9 0 0 0 5 0 0 以 円 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 1 1 2 円 万 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ~ ~ ~ 万 0 5 5 0 1 5 1 0 2 5 2 0 3 5 3 0 4 5 4 0 5 0 6 0 7 0 8 0 0 9 0 0 0 0 0 5 0 0 0 ※ 所得とは、収入から必要経費、給与所得控除、公的年金等控除等を差し引く等して得られた所得(基礎 1 1 2 70 控除前)である。 出典:厚生労働省「後期高齢者医療制度被保険者実態調査」 出典:厚生労働省「令和4年 国民生活基礎調査」を特別集計 後期高齢者の所得等の状況(2008年度と2025年度の比較) ○ 所得なしが減少し、所得200万円未満までの層が増加。また、年金収入80万円以上300万円未満の層が増加。 ○ 主な所得種類別の被保険者の割合をみると、「所得なし」が減少し、「給与所得」や「雑所得(年金等)」が増加。 所得階級別の被保険者の割合 年金収入階級別の被保険者の割合 ※ 「所得なし」は、必ずしも収入が無いということではなく、収入から公的年金等控除等を差し引く等し ※ 年金収入には、課税対象とならない障害年金及び遺族年金が含まれていないことから、「なし」 て得られた所得(基礎控除前所得)が無い被保険者をいう。 は、必ずしも年金収入が無いということではない。 ※ 本図は、所得不詳の被保険者を除いて集計している。 主な所得種類別の被保険者の割合 ※ 本図は、所得不詳の被保険者を除いて集計している。 71 ※ 各年度に掲げる所得は前年の1月~12月までの所得である 出典:厚生労働省「後期高齢者医療制度被保険者実態調査」 高齢者の就業率の推移(平成20年以降) ○ 70~74歳、75~79歳の就業率は、後期高齢者医療制度施行時の65~69歳、70~74歳の就業率と同程度に上昇。 60~64歳 65~69歳 70~74歳 80.0% 75~79歳 80~84歳 74.0% 74.3% 74.9% 73.0% 70.3% 71.0% 71.5% 68.8% 70.0% 66.2% 63.6% 62.2% 60.7% 58.9% 60.0% 57.2% 57.0% 57.1% 57.4% 57.7% 54.5% 53.6% 52.0% 49.6% 50.3% 50.8% 48.4% 50.0% 46.6% 44.3% 率 42.8% 41.5% 業 40.1% 就 38.7% 40.0% 36.2% 36.2% 36.4% 36.3% 37.1% 36.2% 35.1% 33.5% 34.0% 32.2% 32.5% 32.6% 30.2% 30.0% 27.2% 24.9% 25.0% 24.0% 21.8% 21.8% 22.0% 22.7% 23.0% 23.3% 22.1% 20.8% 20.0% 19.2% 20.0% 16.6% 17.5% 17.8% 18.1% 14.7% 15.2% 12.8% 12.8% 12.8% 13.1% 13.2% 13.3% 13.1% 13.6% 8.1% 8.4% 8.9% 9.6% 9.8% 9.8% 10.2% 9.8% 10.0% 7.5% 7.1% 7.4% 7.1% 7.2% 7.2% 7.4% 6.7% 7.0% 7.0% 0.0% H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 R5 R6 R7 72 出典:総務省統計局「労働力調査」 (注)1.年平均の値。2.「就業率」とは、各年齢階級の人口に占める就業者の割合をいう。 これまでの医療保険制度改革 73 社会保障関係費の伸び 財政制度等審議会財政制度分科会資料より 制度改正による減(令和8年度) 制度改正による減(令和5年度) 計:▲1500億円 計:▲1500億円 制度改正による減(令和3年度) 計:▲1300億円 <主なもの> <主なもの> 制度改正による減(平成29年度) 計:▲1400億円 <主なもの> ・毎年薬価改定(▲700億円) ・薬価改定(▲1100億円) <主なもの> ・毎年薬価改定(▲1000億円) ・雇用調整助成金特例見直し(▲300億円) ・高額療養費制度の見直し ・オプジーボ薬価引き下げ (▲200億円) ・介護保険制度改正(▲110億円) ・保険者機能強化推進交付金(介護)(▲100億円) (▲300億円) ・高額療養費の見直し(▲220億円) ・食品類似薬の保険給付 ・後期高齢者医療の保険料軽減特例の見直し(▲190億円) 制度改正による減(令和7年度) 見直し(▲100億円) ・介護納付金の総報酬割の導入(▲440億円) 制度改正による減(令和2年度) 計:▲1300億円 制度改正による減(令和4年度) 計:▲1100億円 ・長期収載品の選定療養の ・協会けんぽ国庫補助の見直し(▲320億円) <主なもの> 計:▲2200億円 ・毎年薬価改定(▲600億円) 拡大(▲100億円) ・介護納付金の総報酬割の拡大(▲610億円) <主なもの> ・薬価改定等(▲600億円) 制度改正による減(平成28年度) 計:▲1700億円 ・薬価改定等(▲1600億円) 制度改正による減(令和6年度) ・生活保護基準の段階的見直し(▲30億円) ・薬価改定等(▲1500億円) ・後期高齢者医療の患者負担 計:▲1400億円 ・協会けんぽ国庫補助の見直し (▲200億円) 割合見直し(▲300億円) ・薬価改定等(▲1300億円) 制度改正による減(令和元年度) 計:▲1300億円 ・被用者保険の適用拡大等 (注10) <主なもの> (▲300億円) 制度改正による減(平成27年度)計:▲1700億円 ・介護納付金の総報酬割の拡大(▲610億円) ・リフィル処方箋の導入 <主なもの> ・薬価改定等(▲500億円) (▲100億円) ・介護報酬改定(適正化分)(▲1130億円) ・生活保護基準の段階的見直し(▲30億円) ・協会けんぽ国庫補助の見直し(▲460億円) 制度改正による減(平成30年度) 制度改正による減(平成26年度) 計:▲1700億円 計:▲1300億円 <主なもの> ・薬価制度の抜本改革、 ・薬価改定(▲1300億円) 薬価改定等 (▲1300億円) ・「7対1入院基本料」算定病床の要件の厳格化 (▲200億円) 制度改正による減(平成25年度) 社会保障 計:▲1200億円 社会保障 関係費 ・生活保護の適正化(▲1200億円) 社会保障 関係費 ※平成27年度までの効果額を含む。 社会保障 関係費 39.1兆円 社会保障 関係費 社会保障 関係費 38.3兆円 社会保障 関係費 37.7兆円 社会保障 関係費 36.9兆円 (注3) 社会保障 関係費 36.3兆円 (注2) 社会保障 社 関 会 係 保 費 障 社 関 会 係 保 費 障 社 関 会 係 保 費 障 関係費 34.0兆円 35.8兆円 35 ( . 注 8 6 兆 ) 円 社会保障 社会保障 関係費 33.0兆円 (注5) 関係費 関係費 31.5兆円 32.0兆円 32.5兆円 (注5) (注1) 30.5兆円 28.9兆円 29.1兆円 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度 令和5年度 令和6年度 令和7年度 令和8年度 部分が、平成25 部分が、平成28 部分が令和元~3年度の実質的 部分が令和4~6年度の実質的 部分が、経済・物価動向等への 部分が、経済・物価動向 ~27年度の実質的な ~30年度の実質的な な伸び(社会保障の充実等を除く)であり、 な伸び(社会保障の充実等を除く)であり、 配慮分を含めた令和7年度の実質的な 等を踏まえた対応を含めた令和 伸び(社会保障の充実 伸び(社会保障の充実 令和元年度:+0.47兆円程度 令和4年度:+0.44兆円程度 (注7) 伸び(社会保障の充実等を除く)であり、 8年度の実質的な伸び(社会保障 等を除く)であり、 等を除く)であり、 令和2年度:+0.40兆円程度 令和5年度:+0.41兆円程度 令和7年度:+0.54兆円程度 (注9) の充実等を除く)であり、 年+0.5兆円程度 年+0.5兆円程度 令和3年度:+0.37兆円程度 (注7) 令和6年度:+0.37兆円程度 ※経済・物価動向等への配慮として 令和8年度:+0.77兆円程度 0.25兆円をいわゆる自然増に加算 (注10) (注1)年金国庫負担2分の1ベースの予算額。 (注2)基礎年金国庫負担の受入超過による精算(▲0.3兆円)の影響を含めない。 (注3)高齢者の医療費自己負担軽減措置等に係る経費の当初予算化(+0.4兆円)の影響を含めない。 (注4)社会保障関係費の計数には、社会保障の充実等を含む。(注5)令和元・2年度の社会保障関係費の計数は、臨時・特別の措置を除く。 (注6)令和2年度まで社会保障関係費として分類していた1,200億円程度の経費について、経費区分の変更を行ったため、除外している。 (注7)新型コロナウイルス感染症の影響を受けた足元の医療費動向を踏まえ、医療費に係る国庫負担分を令和3年度においては▲2000億円、令和4年度においては▲700億円程度減少させたベースと比較している。 (注8)令和元年度~令和6年度の社会保障関係費の実質的な伸びは、年金スライド分を除く。 (注9)令和7年度は国会における修正後。 (注10)経済・物価動向等を踏まえた対応による増加分0.29兆円(年金スライド分除く)を加算。 74 医療保険制度改革の経過について 施行年度 改正概要 平成20年度 高齢化により増え続ける高齢者医療費を、公費、現役世代(保険者)の支援金、高齢者の保 (2008年度) 険料で支える高齢者医療制度を創設 平成22年度 高齢者医療制度を支える各保険者の支援金を、頭割だけではなく、一部(1/3)所得を勘案し (2010年度) て配分する「総報酬割」を導入 その後、順次所得を勘案する範囲を拡大し、平成29年度から全面総報酬割 平成26年度 高額療養費制度について、現役世代(70歳未満)の所得区分の細分化 (2014年度) (70~74歳の2割負担導入と同時に改正) 70~74歳患者負担について、新たに70歳になる方から2割負担 平成29年度、平成30年度 70歳以上の高額療養費制度について、限度額引き上げ(29年度)、現役並世帯の所得区分細 (2017年度、2018年度) 分化、一般区分の外来上限額引上げ(30年度) 令和4年度 75歳以上の一定以上所得者について2割負担を導入 (2022年度) ※課税所得28万かつ年金収入+その他の合計所得金額200万以上(現並除く) 令和6年度 出産育児一時金に要する費用の一部を後期高齢者医療制度が支援する仕組みを導入 (2024年度) 前期高齢者財政調整についても、一部(1/3)所得を勘案して調整 「後期高齢者の一人あたり保険料」と「現役世代一人あたり支援金」の伸び率が同じになる よう「高齢者負担率」を見直し 長期収載品について、後発品との差額の1/4を別途負担する仕組みを創設 令和8年度 OTC医薬品との代替性が特に高い薬剤を用いた療養等について、薬剤費の一部を保険給付外 (2026年度) とする一部保険外療養を創設 後期高齢者医療制度における金融所得の勘案 出産の標準的な費用に係る給付体系の見直し 高額療養費の支給要件等を定める際には、特に長期療養者の家計への影響が適切に考慮され るよう、法律上明確化 75 医療保険制度の患者一部負担の推移 平成 平成 ~昭和47年 昭和58年2月 平成18年 昭和48年1月~ 平成9年9月~ 平成13年1月~ 14年 15年 平成20年4月~ 令和4年10月~ 12月 ~ 10月~ 10月~ 4月~ 老人医療費 老人医療費支給制度 老人保健制度 後期高齢者医療制度 支給制度前 (老人福祉法) 7 5 歳 1割負担 国 3割 以 1割負担 (現役並み所得者3割、 保 上 (現役並み所得者3割) 現役並み所得者以外の一定 所得以上の者2割) 定率1割負担 高 →1,000円/ (月額上限付き) 齢 日 定率1割負 入院300円/日 *診療所は定額 定率1割負担 者 担 なし 制を選択可 (現役並み所得者2 → 500円/日 (現役並み所 外来400円/月 薬剤一部負担の廃 割) (月4回まで) 得者3割) 7 2割負担 止 +薬剤一部負担 0 (現役並み所得者3割) 被 高額医療費創設 ~ ※平成26年3月末までに 用 7 定額 4 70歳に達している者は1割 者 負担 歳 (平成26年4月以降70歳になる者から2割) 本 人 入院3割 国 3割 外来3割+薬剤一部負担 保 高額療養費創設(S48~) (3歳未満の乳幼児2割 (H14年10月~)) 7 若 被用 3割 0 3割 者 定額 →1割(S59~) 入院2割 薬剤一部負 3割 歳 被 (義務教育就学前2割) 人 本 高額療養費創設 外来2割+薬剤一部負担 担の廃止 未 用 人 満 者 5割 家 被用 3割(S48~) 入院2割 族 者 →入院2割(S56~) 外来3割+薬剤一部負担 家 高額療養費創設 (3歳未満の乳幼児2割 族 外来3割(S48~) (H14年10月~)) (注)・昭和59年に特定療養費制度を創設。将来の保険導入の必要性等の観点から、従来、保険診療との併用が認められなかった療養について、先進的な医療技 術等にも対象を拡大し、平成18年に保険外併用療養費制度として再構成。 ・平成6年10月に入院時食事療養費制度創設、平成18年10月に入院時生活療養費制度創設 ・平成14年10月から3歳未満の乳幼児は2割負担に軽減、平成20年4月から義務教育就学前へ範囲を拡大 76 医療費適正化計画(概要)について 国民の適切な医療の確保を図る観点から、医療費適正化を総合的かつ計画的に推進するため、 国・都道府県は、医療費適正化計画を定めている。 ▶ 根拠法 :高齢者の医療の確保に関する法律 ▶ 作成主体 :国、都道府県 ▶ 計画期間 :6年 ※第1期・第2期は5年 (第1期:2008-2012年度、第2期:2013-2017年度、第3期:2018-2023年度、第4期:2024-2029年度) ▶ 主な記載事項:①医療費の見込み ②住民の健康の保持の推進に関する目標・取組 ③医療の効率的な提供の推進に関する目標・取組 ④医療計画を踏まえ見込まれる病床の機能の分化及び連携の推進の成果 【第4期医療費適正化計画の目標・取組】 取組 特定健診・特定保健指導の実施率 住民の健康の保持の推進 メタボの該当者・予備群 たばこ対策、予防接種、重症化予防、高齢者の疾病・介護予防など 後発医薬品及びバイオ後続品の使用促進 医薬品の適正使用 医療の効率的な提供の推進 医療資源の効果的・効率的な活用 医療・介護の連携を通じた効果的・効率的なサービス提供 77 国民健康保険における保険料水準の統一に関する進捗状況 国保においては、平成30年度の制度改革により、年度間の保険料の変動の抑制等を図るため、保険者の規模について、都道府県と市町村が 共同で運営する仕組みとし、安定的な財政運営を確保する観点から、都道府県単位での保険料水準の統一に向けた取組を進めている。 進捗状況(R8現在) <進捗状況ごとの都道府県数> 統一達成団体 未定・ ⚫ 完全統一(2府県) 達成 目標設定 調整中 大阪府、奈良県 完全統一 2 19 26 ⚫ 納付金ベースの統一(12道県(完全統一達成を除く)) 北海道、青森県、宮城県、群馬県、埼玉県、三重県、滋賀県、兵庫県、広島県、香川県、高知県、長崎県 納付金 14 25 8 <各都道府県の目標設定状況> 都道府県 納付金 完全統一 都道府県 納付金 完全統一 都道府県 納付金 完全統一 都道府県 納付金 完全統一 北海道 達成 R12 東京都 R12 未定 滋賀県 達成 R9 香川県 達成 R18 青森県 達成 R12 神奈川県 R9 R18 京都府 未定 未定 愛媛県 R11 未定 岩手県 R11 R12~17 新潟県 R12 未定 大阪府 達成 達成 高知県 達成 R12 宮城県 達成 R12 富山県 R12 未定 兵庫県 達成 R12 福岡県 未定 未定 秋田県 R15 未定 石川県 調整中 未定 奈良県 達成 達成 佐賀県 R9 R12 山形県 R11 未定 福井県 R10 R12 和歌山県 R9 R12 長崎県 達成 未定 福島県 R11 R11 山梨県 R12 R12 鳥取県 R11 未定 熊本県 R9 R12 茨城県 未定 未定 長野県 R12 未定 島根県 未定 未定 大分県 R9 R11 栃木県 R10 未定 岐阜県 R11 未定 岡山県 調整中 未定 宮崎県 調整中 未定 群馬県 達成 R15 静岡県 R12 未定 広島県 達成 R12~17 鹿児島県 R15 未定 埼玉県 達成 R12 愛知県 R11 未定 山口県 R12 未定 沖縄県 未定 未定 千葉県 R11 未定 三重県 達成 未定 徳島県 R11 未定 ※厚生労働省保険局国民健康保険課調べ (参考)「保険料水準統一加速化プラン(第3版)」における目標年度に関する記載 ⚫ 納付金ベースの統一:現行の国保運営方針期間中(令和6年度~11年度(令和12年度保険料算定まで))に、各都道府県における「納付金ベースの統一」を行う。 ⚫ 完全統一:全国において、次期国保運営方針期間(令和12~17年度)の中間年度(令和15年度保険料算定)までに完全統一を達成し、実現が困難な場合にも、遅 くとも令和17年度(令和18年度保険料算定)までに確実に「完全統一」を達成する。 78 国保保険者(市町村)による予防・健康づくり、保険料収納の取組 国保保険者(市町村)による予防・健康づくりや保険料収納の取組状況には差異があることから、保険者機能の強化を図るため、平成30年 国保制度改革に基づき、予防・健康インセンティブの強化等を行う保険者努力支援制度が本格実施された。 特定健診実施率別市町村数 特定保健指導実施率別市町村数 国保保険料(税)収納率別市町村数 (2023年度) (2023年度) (2024年現年分) 800 600 700 682 700 493 583 600 500 542 600 564 397 500 390 400 500 326 400 400 300 292 311 300 300 214 200 200 131 200 100 100 81 100 100 53 31 0 0 0 ※国保保険料(税)収納率別市町村数については、一般被保険 資料出所:厚生労働省「2023年度特定健康診査・特定保健指導の実施状況(保険者別)」、「国民健康保険事業状況報告」 者及び退職被保険者等分の2024年の現年分のデータ。また、広 79 域連合単位の場合がある。 薬価調査における後発医薬品の使用割合(数量ベース) 88.8% 90% 85.0% 80.2% 79.0%79.0% 78.3% 80% 76.7% 72.6% 70% 65.8% 60% 56.2% 50% 46.9% 39.9% 40% 35.8% 34.9% 32.5% 30% 2005.9 2007.9 2009.9 2011.9 2013.9 2015.9 2017.92018.92019.92020.92021.92022.92023.92024.92025.9 (H17.9) (H19.9) (H21.9) (H23.9) (H25.9) (H27.9) (H29.9)(H30.9) (R1.9) (R2.9) (R3.9) (R4.9) (R5.9) (R6.9) (R7.9) 80 健康保険法等の一部を改正する法律 (令和8年法律第31号) の概要 令和8年6月5日公布 改正の趣旨 持続可能な医療保険制度の実現に向けて、必要な保険給付等の適切な実施と世代間や世代内での負担の公平性の確保を図るため、一部保 険外療養の創設、後期高齢者医療における金融所得の保険料等への勘案、出産に係る給付体系の見直し、国民健康保険における子どもに係 る均等割保険料等の軽減の拡充等の措置を講ずるほか、医療機関の業務効率化と勤務環境改善の取組等に係る措置を講ずる。 改正の概要 1.より公平な負担の実現、効率的な給付の確保 【健康保険法、国民健康保険法、高齢者の医療の確保に関する法律等】 ① OTC医薬品との代替性が特に高い薬剤を用いた療養等について、薬剤費の一部を保険給付外とする一部保険外療養を創設する。 ② 後期高齢者医療において、上場株式の配当等の金融所得を保険料の算定や窓口負担割合等の判定に公平に反映するため、金融所得の支払に係る 報告書等(法定調書)を金融機関等がオンラインにより後期高齢者医療広域連合へ提出する義務等を設ける。 2.出産等の次世代支援や現役世代からの予防・健康づくりの拡充 【健保法、船員保険法、国保法、母子保健法等】 ① 出産に伴う妊婦の経済的負担を軽減するため、出産の標準的な費用に係る給付体系の見直し等を行う。 ② 妊婦健診に伴う妊婦の経済的負担を軽減するため、妊婦健診(望ましい基準内)の実施に係る標準額を定める等の環境の整備をするほか、サー ビス及び費用の見える化を進める。※こども家庭庁所管事項 ③ 国民健康保険制度において、子どもに係る均等割保険料(税)の5割を軽減する措置の対象を、未就学児から高校生年代まで拡充する。 ④ 現役世代の予防・健康づくりを強化するため、全国健康保険協会が取り組む保健事業に関する責務を明確化する。 3.必要な医療の提供の確保 【健保法、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律、医療法等】 ① 高額療養費の支給要件等を定める際には、特に長期療養者の家計への影響が適切に考慮されるよう、法律上明確化する。 ② 業務効率化・勤務環境改善に取り組む医療機関を支援する新たな事業を地域医療介護総合確保基金に設けるほか、計画を作成し業務効率化・勤 務環境改善を推進する病院を厚生労働大臣が認定する仕組みを設ける。併せて、医療機関は業務効率化・勤務環境改善に努めるものとする。 4.その他 【健保法、国保法、高確法等】 ① 全国健康保険協会の平均保険料率の引き下げとあわせ、令和8年度から令和10年度までの時限措置として、全国健康保険協会への国庫補助に係 る特例減額の控除額を引き上げる特例措置を講じる。 ② 国民健康保険組合に対する国庫補助について、一定の場合に、現行の補助率の下限よりも低い補助率を例外的に適用する。 ③ 国民健康保険の財政安定化基金(本体基金分)について、納付金(保険料)の抑制のための取崩しを認める。 等 このほか、平成19年の雇用保険法等の一部改正法で改正を要した船員保険法第76条第6項について、規定の形式的修正を行う。 施行期日 令和9年4月1日(ただし、2④及び4①は公布日、3①は令和8年8月1日、3②の一部は令和9年1月1日、1①は公布後1年以内に 政令で定める日、2①及び②は公布後2年以内に政令で定める日、1②は公布後5年以内に政令で定める日等) 81 全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)(令和5年12月22日 閣議決定)の概要 • 能力に応じて全世代が支えあう「全世代型社会保障」の構築に向け、将来世代も含めた全世代の安心を保障し、社会保障制度の持続可能性を 高めるため、「時間軸」に沿って、今後取り組むべき課題をより具体化・深化させた「改革工程」を取りまとめ。 • 3つの「時間軸」で実施(①来年度(2024年度)に実施する取組、②加速化プランの実施が完了する2028 年度までに実施について検討する 取組、③2040年頃を見据えた、中長期的な課題に対して必要となる取組) • 上記②の取組は、2028 年度までの各年度の予算編成過程において、実施すべき施策を検討・決定 2024年度に実施する取組 2028年度までに検討する取組 ※2040年頃を見据えた中長期的取組は省略 (労働市場や雇用の在り方の見直し) 働き方に中立 (勤労者皆保険の実現に向けた取組) 的な社会保障 •「同一労働同一賃金ガイドライン」等の必要 •短時間労働者への被用者保険の適用に関する企業規模要件の撤廃等 な見直しの検討 制度等の構築 •フリーランス等の社会保険の適用の在り方の整理 ・年収の壁に対する取組 等 •「多様な正社員」の拡充に向けた取組 等 (生産性の向上、効率的なサービス提供、質の向上) •医療DXによる効率化・質の向上 ・生成AI等を用いた医療データの利活用の促進 •医療機関、介護施設等の経営情報の更なる見える化 •前期財政調整における報酬調整の導入 •医療提供体制改革の推進(地域医療構想、かかりつけ医機能が発揮される制度整備) •後期高齢者負担率の見直し •介護の生産性・質の向上 ※上記2項目は法改正実施済み •イノベーションの推進、安定供給の確保と薬剤保険給付の在り方の見直し •国保の普通調整交付金の医療費勘案等 ・国保の都道府県保険料率水準統一の更なる推進 •介護保険制度改革 •介護保険制度改革(ケアマネジメントに関する給付の在り方、軽度者への生活援助サービス等に (第1号保険料負担の在り方) 関する給付の在り方) •介護の生産性・質の向上 •サービス付き高齢者向け住宅等における介護サービス提供の適正化 医療・介護制 度等の改革 (ロボット・ICT活用、経営の協働化・大規模 •福祉用具貸与のサービスの向上 ・生活保護の医療扶助の適正化等 化、人員配置基準の柔軟化等) •障害福祉サービスの地域差の是正 •イノベーションの適切な評価などの更なる薬 (能力に応じた全世代の支え合い) 価上の措置を推進するための長期収載品の保 •介護保険制度改革(利用者負担(2割負担)の範囲、多床室の室料負担) 険給付の在り方の見直し •医療・介護保険における金融所得の勘案や金融資産等の取扱い •診療報酬改定、介護報酬改定、障害福祉サー ビス等報酬改定の実施 •医療・介護の3割負担(「現役並み所得」)の適切な判断基準設定等 •入院時の食費の基準の見直し等 •障害福祉サービスの公平で効率的な制度の実現 •生活保護制度の医療扶助の適正化 (高齢者の活躍促進や健康寿命の延伸等) •高齢者の活躍促進 ・疾病予防等の取組の推進や健康づくり等 •経済情勢に対応した患者負担等の見直し(高額療養費自己負担限度額の見直し/入院時の食費の 基準の見直し) 等 •重層的支援体制整備事業の更なる促進 「地域共生社 •孤独・孤立対策の推進 会」の実現 •社会保障教育の一層の推進 •身寄りのない高齢者等への支援 等 82 •住まい支援強化に向けた制度改正 等

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出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)

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