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令和8年9月16日 第216回社会保障審議会医療保険部会 資料1
OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について
厚生労働省 保険局
OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に
向けたとりまとめ(案)
OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けたとりまとめ(案)
検討の経緯について
⚫ OTC類似薬の保険給付の見直しについては、昨年度の社会保障審議会医療保険部会において議論がなされ、
・ 見直しの対象となるOTC類似薬は、OTC医薬品と成分・投与経路が同一で、一日最大用量が異ならない医療用医薬
品(77 成分)とすること
・ 当該OTC類似薬を使用する方に当該OTC類似薬の薬剤費の4分の1を保険外の別途の負担としてお支払いいただ
くこと
・ 引き続き必要な医療が確保されるよう、こども、がん患者や難病患者など配慮が必要な慢性疾患を抱えている方、低
所得者、入院患者、医師が対象医薬品の長期使用等が医療上必要と考える方等に対しては、別途の負担を求めない配慮
を行うこと
とされ、令和7年12月25日に社会保障審議会医療保険部会において、議論の整理を公表した。
⚫ これらを踏まえ、本年6月に公布された健康保険法等の一部を改正する法律(令和8年法律第31号)において、適正な
医療の提供を確保しつつ、公平かつ効率的な保険給付を行う必要性に鑑みその要する費用のうち一部を保険給付の対
象としないものとする「一部保険外療養」が創設され、対象となるOTC類似薬を使用する場合に、薬剤費の4分の1の別
途の負担をお支払いいただく新たな仕組みが令和9年3月から施行することとなった。
⚫ OTC類似薬の一部保険外療養については、制度の実施までに整理すべき論点が存在し、具体的には、
・ 一部保険外療養の対象となる医療用医薬品(77成分)については、OTC医薬品とOTC類似薬(医療用医薬品)の間
で、同一の成分であっても、それぞれの承認されている効能・効果の範囲や、添付文書に記載されている効能・効果の記
載ぶりが異なる場合があり、このような場合における別途の負担の取扱いについてどのように整理するか
・ 別途の負担を求めない範囲について、どのような者のどのような療養について別途の負担を求めないことが適当か
という論点が存在した。
⚫ これらの論点について、医学的、薬学的等の観点から検討を行うべく、医学・薬学等の有識者から構成される「OTC類
似薬の保険給付の見直しの実施に向けた技術的検討会」を立ち上げ、令和8年6月以降、計4回の議論を重ね、令和8年8
月6日に別途の負担の対象となる場合と対象外になる場合の基本的な考え方について、「OTC類似薬の保険給付の実施
に向けた中間とりまとめ」を策定・公表した。
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OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けたとりまとめ(案)
検討の経緯について(つづき)
⚫ 社会保障審議会医療保険部会においては、本年8月以降、本中間とりまとめの内容を踏まえ、OTC類似薬の一部保険
外療養の別途の負担の対象・対象外となる範囲や適切な実務の在り方等の検討を行ってきた。
⚫ 医療保険部会での検討に当たっては、患者や国民の立場といったより幅広い観点から検討すべく
・ 全国がん患者団体連合会、日本難病・疾病団体協議会、日本アレルギー友の会、ささえあい医療人権センターCOML
の代表者に専門委員として議論に参画いただき、中間とりまとめを含めた本制度への意見を聴取するほか、
・ 医療保険部会に先立って事務局が実施した、中間とりまとめへのパブリックコメント(897件)の主な意見の精査
等を通じて、本制度が、適正な医療を確保しつつ、医療保険制度の持続可能性の確保につながる仕組みとなるよう、慎重
に検討を行った。
⚫ その結果、医療保険部会の議論においては、以下の内容で本制度を実施すべきと結論を得た。
・ 別途の負担の対象となる場合、対象外となる場合の考え方は、中間とりまとめで示された内容を基本とすること。
・ その上で、以下の事項については、医療保険部会で議論した内容を成案とすること。
1. 長期使用として別途の負担の対象外となる場合の基準の明確化
2. ステロイド外用薬におけるプロアクティブ療法等の別途の負担の取扱い
3. 指定難病患者等であることの確認方法の柔軟な対応
4. 円滑な実施に向けた国による必要な情報提供や周知広報の実施
・ 低所得者への配慮について、本制度は、患者負担が急激に上昇しないよう、別途の負担を薬剤費の4分の1に設定す
るとともに、がん患者や難病患者、障害者自立支援医療等の公費負担医療の対象者、対象医薬品の長期使用が医療上
必要な者等を別途の負担の対象外とするなど、医療上の必要性等の観点から、引き続き必要な医療が確保されるよう
配慮した制度設計としており、本制度の施行後において、様々な配慮を講じた本制度の導入による受療行動への影響等
について把握・分析を行うこととする。
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OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けたとりまとめ(案)
1. 長期使用として別途の負担の対象外となる場合の基準の明確化
⚫ 中間とりまとめにおいて、「1年という単位の中で、 医師が年間を通じた症状の持続と治療の継続性を確認し、当該対
象医薬品の長期使用等が医療上必要である場合」は、別途の負担の対象外と示したところ、具体的には、「少なくとも初
診から6か月間にわたり、症状の持続又は反復と対象医薬品の継続的又は反復的な使用が確認され、当該医薬品の通年
で使用すること(直近の実績を含め少なくとも1年の継続)が医療上必要であると医師が認めている場合には、年間処方
日数がおおむね 1年を満たしていない時点でも、本要件に該当することが可能と整理」と示していた。
⚫ この点について、医療保険部会においては、患者団体の専門委員等から、処方日数(1年)の基準のみで判断するので
はなく、治療歴との関連、医師の管理下にあること等を総合的に考慮すべきとの意見があった。
⚫ 当該意見を踏まえ、医療保険部会で検討を行い、「年間処方日数がおおむね50週(1年)」とは、過去1年分の処方実績
の確認を一律に求めるのではなく、年間を通じた使用の必要性を判断するための目安であることを明確化する。
⚫ 具体的には、過去の処方実績として確認する期間は少なくとも6か月程度とし、初診・再診の別にかかわらず、この期
間における対象医薬品の使用実績を確認した上で、その後も年間を通じた使用が必要であると医師が医学的に判断した
場合には、別途の負担の対象外とすることができる取扱いとする。
①服薬歴が確認できない場合で初診から一定期間(6か月程度)の診療経過により今後の継続治療の必要性が確認された場合
50週(1年)
初診
6か月 負担の対象外
過去の通院歴がなく →少なくとも半年は負担の対象→当該医薬品の年間を通じた長期使用等(直近の実績を含め少なくとも1年の継続)が
治療歴がない場合 医療上必要であると医師が認めた場合は負担の対象外
→今後半年以内の治療終了が見込まれ、上記に該当しない場合は負担の対象
②長期継続服薬歴を確認し、今後の継続治療の必要性が確認された場合(例:他医療機関から転医して受診する場合)
50週(1年)
治療開始
受診
6か月以上 負担の対象外
→当該医薬品の年間を通じた長期使用等(直近の実績を含め少なくとも1年の継続)
が医療上必要であると医師が認めた場合は負担の対象外
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今後半年以内の治療終了が見込まれ、上記に該当しない場合は負担の対象
OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けたとりまとめ(案)
2. ステロイド外用薬におけるプロアクティブ療法等の別途の負担の取扱い
⚫ 「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」では、ステロイド外用薬は、アトピー性皮膚炎治療の基本となる薬剤であ
り、炎症や痒みを軽減する寛解導入療法を行い、さらに保湿剤なども併用し、その寛解状態を維持していくとされている。
⚫ 中間とりまとめにおいては、「ステロイド外用薬は別途の負担の対象として整理する。」と示していた。
⚫ この点について、医療保険部会において、患者団体の専門委員等の意見やパブリックコメントにおける意見において、
プロアクティブ療法など、アトピー性皮膚炎に対する計画的・継続的なステロイド外用薬の使用は、標準的な治療として
位置付けられており、別途の負担の対象外として取扱うべきとの意見があった。
⚫ 「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」では、プロアクティブ療法は寛解維持を目的として計画的・継続的に行わ
れる治療として位置付けられている。このため、必要な医療を確保する観点から、アトピー性皮膚炎に対し、プロアクティ
ブ療法等として通年にわたり定期的にステロイド外用薬を使用している場合には、別途の負担の対象外とする。
<プロアクティブ療法>
プロアクティブ療法は、再燃を繰り返す皮疹に対して、急性期の
治療によって寛解導入した後に、保湿外用薬によるスキンケアに
加え、ステロイド外用薬やタクロリムス外用薬を間歇的に(週2回
など)塗布し、寛解状態を維持する治療法である。
参考:アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024. 日皮会誌:134(11),
2741-2843, 2024. 2769, 2770ページより抜粋。
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OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けたとりまとめ(案)
3. 指定難病患者等であることの確認方法の柔軟な対応
⚫ 中間とりまとめにおいては、「指定難病又は指定難病に付随して発生する傷病に係る治療」については、別途の負担の
対象外とすることとし、「難病法に基づく医療費助成の対象か否かを問わず、指定難病患者については、指定難病の登録
者証等により確認する」ことと示した。
⚫ この点について、医療保険部会においては、指定難病患者等に対する取扱いについては、患者団体の専門委員等から、
必要な医療が確保されるよう、指定難病患者の範囲や確認方法について明確化すべきとの意見があった。
⚫ 登録者証は、難病法に基づく、指定難病患者であることを証明するものであり、同法の医療費助成の対象とならない
方も交付を受けられるものであるが、登録者証の交付は近年開始された制度であり、新たに申請する場合には交付まで
一定の期間を要する。このため、制度開始当初においては、指定難病患者であっても登録者証等による確認ができない
場合が一定程度生じることが見込まれる。
⚫ そのため、指定難病患者であることは特定医療費(指定難病)受給者証・登録者証による確認を原則としつつ、令和9年
度末までの経過的な取扱いとして、指定難病患者であることを客観的に確認できる一定の書類による代替確認を認め
る。 また、確認書類は、患者が提示する客観性が担保されたものに限定し、医療機関による指定難病に該当するかの医
学的な確認や、過度な事務負担を求めない取扱いとする。なお、令和10年度以降は、特定医療費(指定難病)受給者証又
は登録者証による確認のみとする。
※ 小児慢性特定疾病の医療費助成は原則18歳未満を対象とし、18歳に到達後も引き続き治療が必要と認められる場合に限り、20歳未満の者を含む
とされていることから、「こども」に該当しない18歳から20歳未満の方の別途の負担の対象外の確認方法についても、指定難病と同様に、医療費助成
の受給者証又は登録者証での確認を基本とする。
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OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けたとりまとめ(案)
4. 円滑な実施に向けた国による必要な情報提供や周知広報の実施
⚫ 中間とりまとめにおいては、制度の実施に当たり、必要な医療を確保しつつ、医療機関及び薬局における実務負担が過
度なものとならないよう配慮することが必要であると示していた。
⚫ 医療保険部会においては、患者団体の専門委員を含めた各員、医療関係者等からは、制度の趣旨には理解を示す意見
があった一方で、現場における確認事務や医師による判断が過度に複雑となることへの懸念が示された。別途の負担の
対象・対象外の判断方法、確認書類、レセプトへの記載方法等については、全国共通の取扱いを示すべきとの意見があっ
た。
⚫ そのため、厚生労働省において、電子カルテ及びレセプトコンピュータを使用する医療機関において円滑な運用が可能
となるよう、対象医薬品に係る薬剤コード、効能・効果が対応しない傷病名の一覧、別途の負担を求めない場合のレセプ
トへの記載の標準例等を国が公表し、システム上で対象・対象外の判断を支援できる環境整備を進める。また、紙カルテ
を使用する医療機関においても円滑な運用が可能となるよう、対象成分の一覧表及び簡易なチェックシート等を作成す
る。
⚫ なお、がん、指定難病、長期使用等の医学的確認を要する事項については、システムにより自動判定するものではなく、
システムが確認に必要な情報を提示し、診療を踏まえて医師が最終的に確認することになるため、医師ごとの判断に幅
が生じないよう、厚生労働省において、医師の判断に資する標準的な考え方等を示す。
⚫ その他、施行に向けては、厚生労働省において、全国共通のQ&A、処方箋及びレセプトへの記載方法、患者説明資料等
を整備することにより、医療機関、医師による判断のばらつきや薬剤師による調剤等に混乱が生じないよう、分かりやす
い運用方法を丁寧に示すほか、本制度の理解が進むよう、患者・国民に対する丁寧な周知広報を行う。
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OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けたとりまとめのポイント
OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けた中間とりまとめ (令和8年8月6日OTC類似薬の保険給付の見直しの実施
に向けた技術的検討会)の方向性を基本とし、専門委員(患者団体)ヒアリングを踏まえ、下記の事項について、その取扱いを
明確化する。
長期使用者への配慮
1.長期使用で別途の負担の対象外となる場合の基準の明確化
年間処方日数がおおむね50週(1年)という客観的な目安は維持しつつ、50週(1年)分の処方実績を一律に求めるのではなく、
少なくとも6か月程度の使用実績があり、その後も年間を通じた使用が必要であるとの医師の医学的判断があれば、50週(1年)
に達する前でも、別途の負担の対象外とすることが可能と明確化する。
2.ステロイド外用薬におけるプロアクティブ療法等の別途の負担の取扱い
アトピー性皮膚炎について、皮膚保湿剤等の使用のみならず、プロアクティブ療法等として通年にわたり定期的にステロイド外用
薬を使用している場合も、別途の負担の対象外とすることを明確化。
指定難病患者等であることの確認方法の明確化
指定難病患者等であることの確認方法は、自治体の発行する受給者証又は登録者証を原則とするが、当面の間(令和9年度末ま
で)は、その他の指定難病患者であることを客観的に確認できる書類による確認も認める。
医療現場における円滑な制度運用
1.電子カルテ・レセコンの改修に資する情報公開
医療現場での医師による別途の負担の対象か否かの判断に係る負担が可能な限り軽減されるよう、対象医薬品の一覧、別途の
負担の対象外とするOTC医薬品では対応できない効能効果・傷病名の一覧、別途の負担を求めない場合のレセプトへの記載方法
等について、国が作成・公表し、電子カルテ・レセコンベンダーによる必要な改修の実施に繋げる。また、電子カルテ未導入の医療
機関向けに、別途の負担の対象か否かの判断に資する簡易なチェックシート等を作成・公表する。
2.周知啓発
医療現場向け、患者・国民向けに広報資材等を国が作成・公表し、施行までに制度の周知に努める。
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OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について(医療保険部会とりまとめ)
医療保険制度の持続可能性を確保する観点から、 OTC医薬品と成分、投与経路が同一で、一日最大用量が異ならない医療用医薬品
(OTC類似薬)を使用する場合には、原則として別途の負担(薬剤費の4分の1)を求める「一部保険外療養」を令和9年3月から実施する。
制度の仕組み 別途の負担の対象外となる場合
⚫ 患者が対象となるOTC類似薬を使用する場合は、別途の負担として ⚫ 引き続き必要な医療を確保する観点から、以下に該当する場合は、
薬剤費の4分の1を求める。 別途の負担の対象外とする。
⚫ 対象医薬品は、 OTC医薬品と成分、投与経路が同一で、一日最大用 ⚫ OTC医薬品では対応できない効能・効果の場合
量が異ならない医療用医薬品77成分1042品目(抗アレルギー薬、
具体例 医療用医薬品の効能・効果 OTC医薬品の効能・効果
鎮痛消炎剤、胃腸薬、去痰薬、皮膚保湿剤等)
フェキソフェナ アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾 花粉、ハウスダスト(室内塵)などに
※ OTC医薬品と医療用医薬品の同一性の判断は、メーカー単位ではなく成分単位で比較している。 ジン塩酸塩(抗 患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、ア よる次のような鼻のアレルギー症状
アレルギー薬) トピー性皮膚炎)に伴うそう痒 の緩和:くしゃみ、鼻水、鼻づまり
(参考)
技術料 OTC類似薬 負担のイメージ 見直し前 見直し後
OTC医薬品
蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、アトピー性皮膚炎)に伴うそ
解熱鎮痛薬
7~9割 保険外併用療養費として 別 (5日分) 50円 70円 約500円 う痒の場合は、OTC医薬品にない効能効果のため別途の負担の対象外
保険給付 途 去痰薬(5日分) 50円 70円 約1,500円
の ⚫ 別途の負担を求めない者・療養に該当する場合
負 便秘薬
360円 550円 約2,000円
1~3割 患者の保険内自己負担 担 (30日分) ・18歳に達する日以後最初の3月31日までのこども
抗アレルギー薬
(30日分) 540円 790円 約1,000円 ・生活保護受給者が医療扶助を受ける場合
薬剤費の4分の1
※ 3割負担の場合。別途初診料や調剤基本料などの技術料等が生じる。 ・がん又はがんに関連する治療(関連のない症状は負担対象)
※ 薬価は同一成分で最も使用されている品目の薬価を使用
※ OTC医薬品は、確認できた範囲におけるネット上での最安の額を記載
・指定難病又は指定難病に関連する治療(関連のない症状は負担対象)
円滑な実施に向けた国の取組
・国の公費負担医療における使用(公費負担医療でない場合は負担対象)
⚫ 長期使用の基準や指定難病患者等の確認方法等の別途の負担の対象 ・入院中(退院時処方を含む)の使用
外となる場合の考え方について整理の上、公表する。 ・処置、手術、検査に伴う14日分までの使用
⚫ 別途の負担の対象か否かの判断等の医療現場の実務負担が軽減され ・年間を通じた対象医薬品の長期使用等が医療上必要である場合
るよう、対象医薬品の一覧や、効能・効果が対応しない傷病名の一覧 内服薬:50週(1年)を超える場合(少なくとも半年の使用実績があり、今後も年間を通じた
などの、電子カルテ・レセコンベンダーの必要なシステム改修に資する 処方の必要があると医師が判断した場合を含む。)は別途の負担の対象外
情報の公開を行う。 外用薬:内服薬と同様に年間を通じた使用があり、長期使用にエビデンスがある場合(アト
ピー性皮膚炎への皮膚保湿剤、プロアクティブ療法としてのステロイド外用薬等)を
⚫ 医療現場や国民・患者が混乱しないよう、広報資材の作成・公表など丁 除き負担対象
※ 重度の変形性膝関節症への湿布、アトピー性皮膚炎以外への皮膚保湿剤等の使用は、重
寧な周知を行う。
症患者への長期使用の実態を踏まえ、令和10年度末までの経過措置として別途の負担
の対象外とする。診療ガイドラインのエビデンスの状況等を踏まえ、必要な見直しを行う。
⚫ 本制度の導入によって、受療行動にどのような影響を与えたか、処方
・OTC医薬品の添付文書に「服用しないこと」と記載されている「妊婦」、「妊娠してい
シフトの状況を含め、施行後に検証を行い必要な見直しを行う。
る可能性がある女性」、「授乳婦」に類似薬を処方する場合(例:イトプリド)
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参考資料
令和8年 第214回社会保障審議会 資料
9月3日 医療保険部会 2
患者団体ヒアリング(令和8年8月27日実施)における主な意見
(文責:事務局)
(全国がん患者団体連合会)
○ 2025年11月の乳がん患者の事例を踏まえて、がんの緩和ケア中は別途の負担対象外と整理していただき、感謝。
○ がん治療が終了した後に、短期・中期的・間欠的な使用が必要となりうるケースがあるため、どう考えるか。その
際に処方日数(50週)の基準のみで判断せず、治療歴との関連、臓器機能、医師の管理下にあること、代替可能性な
どを総合的に考慮するべき。
○ 今後対象成分を拡大する際は、小児がん経験者への累積的な影響を事前に検証すべき。
(一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会)
○ 別途の負担対象外に指定難病および小児慢性特定疾病の患者が明記されたことや指定難病の登録証で確認する運用
は重要な一歩である。
○ 「指定難病及び当該指定難病に付随して発生する傷病」の基準が明確ではないため、医療機関や医師によって別途
の負担の対象外とする判断が異ならないようにする必要すべき。
○ 指定難病に該当するかの判断は、受給者証及び登録者証に限定せず、カルテ等の記載など患者や医療機関が保有し
ている書類で代替できるようにすべき。
○ 指定難病患者が年間常に服用していなくても、頓服薬・予備薬として処方されている医薬品は、医療上の必要性を
十分に考慮して、長期使用等の対象に加えるべき。
○「指定難病および当該指定難病に付随して発生する傷病」に限って別途負担を求めないのではなく、難病患者そのも
のを別途負担の対象外として位置付け、必要な医療全体に配慮すべき。
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令和8年 第215回社会保障審議会 資料
9月11日 医療保険部会 1
患者団体ヒアリング(令和8年9月3日実施)における主な意見
(文責:事務局)
(日本アレルギー友の会)
○ アトピー性皮膚炎に対する保湿剤(ヘパリン類似物質・尿素)や、乾癬・掌蹠膿疱症等へのステロイド外用につい
て別途の負担の対象外とされたことに感謝。
○ アトピー性皮膚炎へのステロイド外用薬については、プロアクティブ療法が診療ガイドラインに明確に推奨されて
いることなどをふまえ、別途の負担の対象外とすべき。
○ 保湿剤やステロイドについては、接触皮膚炎・皮脂欠乏性湿疹等を含む慢性・再発性の湿疹・皮膚炎群全般を別途
の負担の対象外とすべき。
○ OTC医薬品との代替性の判断は、診療実態と医学的・薬事的な観点から検討すべきではないか。
○ OTC類似薬の見直しの検討においては、当事者である患者の声を適切に反映すること。
(ささえあい医療人権センターCOML)
○ 医師が医療用医薬品とOTC医薬品の効能効果の違いを把握しているとは限らないため、別途の負担の対象の場合
と対象外の場合を、医師が容易に判断できるようにすべき。
○ 患者・国民への丁寧な説明のために、厚生労働省において医療機関や薬局が活用できる資材等を作成すべき。
○ 医師によって判断のズレやばらつきが生じる可能性があるため、制度施行後に実態を検証すべき。
○ 物価も高騰する中で受診控えにつながる可能性もあることから、別途の負担を薬剤料の4分の1から増やす場合は
実態調査を行い、過度な患者負担にならないよう検討をするべき。
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令和8年 第214回社会保障審議会 資料
9月3日 医療保険部会 2
医療保険部会(令和8年8月27日開催)における主なご意見
(文責:事務局)
<中間とりまとめについて>
○ 中間とりまとめは丁寧に整理されていると考えており、議論の進め方に異論はない。
○ 別途の負担を求めない処置等の一環で処方される場合を一定配慮をいただいたことは感謝。しかし、歯科治療が多様
化していることを踏まえ、患者や現場が理解できるよう、運用面について十分に周知しつつ、検討を進めていただきた
い。
<円滑な実施について>
○ 国民にとって分かりやすい制度になるよう、具体的かつ分かりやすく基準を示し、周知徹底するべき。
○ 国民に向けた国の広報は重要であり、資材を作成し提供するなどの取組をすべき。
○ 現場の負担が最小限になるよう、電子カルテやレセコン等のシステム構築を進めるだけではなく、紙カルテを使用し
ている医療機関への配慮もするべき。
○ 制度施行前の運用の検証を検討するべき。
○ 本制度の施行による患者の自己負担がどれくらい増えるのか、患者像ごとに具体的に示すべき。
○ 本制度の施行による保険財政への影響を示すべき。
○ 生活保護受給者以外の低所得者についても、高額療養費の見直しによる負担増などもあるなかで、負担能力に配慮す
る必要があるのではないか。
○ 本制度の施行により自己判断でOTC医薬品を使用する方が増える可能性がある。健康教育の推進やセルフメディ
ケーションに対する普及活動も必要。
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令和8年 第214回社会保障審議会 資料
9月3日 医療保険部会 2
医療保険部会(令和8年8月27日開催)における主なご意見
(文責:事務局)
<施行後の見直しについて>
○ 現時点では本制度の施行による経済効果が薄いと言わざるを得ず、給付の抑制を目的とするのであれば、制度の対象
医薬品の拡大などを検討するべき。
○ こどもを一律に別途の負担の対象外にすることは公平性の観点から問題ではないか。非効率的な医療利用が減らない
という問題もある。長期的にはこどもへの配慮の在り方も検討していくべき。
○ 受診抑制により短期的に医療費が減っても、重症化等で中長期的な医療費が増える可能性があるため、制度施行後の
実態把握と検証を制度に組み込むべき。
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令和8年 第215回社会保障審議会 資料
9月11日 医療保険部会 1
医療保険部会(令和8年9月3日開催)における主なご意見
(文責:事務局)
<円滑な実施>
○ パブリックコメントでも、電子カルテやレセプトコンピューターへの対応や、窓口トラブルに対する懸念など色々
な意見があった。現場・窓口における実務への影響に対して、丁寧な対応をお願いしたい。
○ 制度開始前に、試験的な運用・結果検証を実施し、現場でどのような影響がでるのか把握し、可能な限り負担軽減
に繋げていただきたい。
<低所得者への配慮について>
○ 個人の事情に1つ1つ対応することには限界があり、生活保護受給者にすることは妥当。医療上の必要性という観
点では、他の制度で総合的にケアしていくべき。
○ 全額保険給付の対象外とする議論もあった中で、負担を4分の1にとどめていただいたことには感謝している。
○ 所得はプライバシーであり、医師が把握できる情報か検討が必要。
○ 生活保護ではないが、限られた年金生活で生活している方もおり、必要な受診が妨げられていないかを検証すべき。
<別途の負担を求めない者・療養(長期使用・プロアクティブ療法・指定難病患者)について>
○ 提示された論点に沿って議論を進めていくことには賛成。
○ プロアクティブ療法については皮膚科学会の診療ガイドラインにおいて既に推奨度1エビデンスレベルAとされて
おり、計画的な間欠使用が位置づけられている。当該療法によって長期使用が必要となるケースについても配慮が必
要だと考えている。
○ 小児がん患者は治癒を目指した強力な治療を経験し、晩期合併症が続く傾向にある。将来に向けて累積的な負担が
増えることは明らかなので、配慮をお願いしたい。
○ 指定難病の確認方法については窓口で混乱が生じないよう、簡便で客観的に確認できる方法を示していただきたい。
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令和8年 第215回社会保障審議会 資料
9月11日 医療保険部会 1
医療保険部会(令和8年9月3日開催)における主なご意見
(文責:事務局)
<制度導入後の検証・影響分析について>
○ 医療費抑制効果は限定的である一方、患者負担は大きい。難病患者では数百円程度の負担増でも行動変容につなが
る可能性がある
○ 患者負担が家計や受診行動にどの程度影響するかが重要であり、データによる検証が必要である。
○ 医療機関ごとに判断のずれや運用のばらつきが生じていないか、制度実施後に検証することが必要。
○ 所得階層ごとの受診抑制、服薬中断、重症化について検証することが必要。
○ 制度導入に伴う処方シフトの有無を検証し、意図しない処方変更が生じないよう対応してほしい。
<その他>
○ 販売後のスイッチOTCがすぐに対象医薬品になることには懸念。リスクもあるので段階を踏んで対応すべき。
○ 医師の負担だけではなく、薬剤師の負担に対する配慮についても検討してほしい。
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医療保険部会(令和8年9月11日開催)における主なご意見
(文責:事務局)
<論点>
○ 患者団体の皆さまの声に対して柔軟に対応いただき、感謝。
○ 3つの論点について、事務局案に異論なし。
○ 長期使用について、50週という数字ではなく概ね1年という表現にするのはどうか。
○ 「1年という単位の中で、 医師が年間を通じた症状の持続と治療の継続性を確認し、当該対象医薬品の長期使用等
が医療上必要である場合」について形式的なものにならないよう、具体的な取り扱いについて現場に周知してほしい。
○ アトピー性皮膚炎のプロアクティブ療法におけるステロイドの長期使用を別途の負担の対象外とすることは適切。
○ プロアクティブ療法において、ステロイド外用薬のランク変更により成分が変更された場合、使用実績として考え
ることは適切。
○ 代替確認に用いる客観的書類は必ずしも手元に残るものではなく、また現時点では登録者証に関する周知も少ない。
今後周知を進めて患者の利益になるようにしてほしい。
○ 難病の確認方法については、登録者証の普及状況について確認の上、場合によっては時限措置の延長も検討すべき。
<制度の円滑な実施について>
○ 薬局において使用する分かりやすい患者説明資料等も作成してほしい。
○ 国民の理解が得られるよう、制度の導入の背景を含め広報周知してほしい。
○ できるだけ早期に病院・診療所・薬局にわかりやすいポスターを貼りだしてほしい。リーフレットやパンフレット
の用意もお願いしたい。
○ 紙カルテの診療所への配慮をお願いしたい。
○ 医師の負担だけではなく、薬剤師の負担に対する配慮についても検討してほしい。
○ 医師、医療機関による判断のばらつきがないか制度開始後の検証を求める。
17
医療保険部会(令和8年9月11日開催)における主なご意見
(文責:事務局)
<その他>
○ 合理的な取り組み、ぜひ成功させてその先も深めてほしい。
○ 患者の追加負担の総額がいくらになるのか明確にすべき。また、追加負担の上限を決めておけば、すべての患者に
対して予期できなかった過大な負担増加を避けることもできるのではないか。
○ この制度だけで負担の上限を考えるのではなく、高額療養の見直しも含め全体として考えるべき。
○ 多くの例外を設けると、例外とならなかった方との間で不平等が生じる上に制度としてわかりにくい。
○ 電子処方箋等の基盤整備を推進してほしい。本制度を公平かつ円滑に運用するための検証に必要なデータは可能な
限り自動で蓄積される仕組みが重要である。基盤整備は、単なる事務効率化のためだけではなく、公平な運用と
Evidence Baced Medicine推進のためのインフラとして進めていただく必要がある。
○ セルフメディケーションを推進し、受診行動の変容を促すという視点は重要である。
○ 対象医薬品の選定は、実務上や患者の分かりやすさの観点も踏まえ、個別製品ではなく、成分、投与経路及び最大
用量を基本として成分単位での整理に異論なし。
18
健康保険法等の一部を改正する法律(令和8年法律第31号)の概要
改正の趣旨
持続可能な医療保険制度の実現に向けて、必要な保険給付等の適切な実施と世代間や世代内での負担の公平性の確保を図るため、一部保
険外療養の創設、後期高齢者医療における金融所得の保険料等への勘案、出産に係る給付体系の見直し、国民健康保険における子どもに係
る均等割保険料等の軽減の拡充等の措置を講ずるほか、医療機関の業務効率化と勤務環境改善の取組等に係る措置を講ずる。
改正の概要
1.より公平な負担の実現、効率的な給付の確保
【健康保険法、国民健康保険法、高齢者の医療の確保に関する法律等】
① OTC医薬品との代替性が特に高い薬剤を用いた療養等について、薬剤費の一部を保険給付外とする一部保険外療養を創設する。
② 後期高齢者医療において、上場株式の配当等の金融所得を保険料の算定や窓口負担割合等の判定に公平に反映するため、金融所得の支払に係る
報告書等(法定調書)を金融機関等がオンラインにより後期高齢者医療広域連合へ提出する義務等を設ける。
2.出産等の次世代支援や現役世代からの予防・健康づくりの拡充
【健保法、船員保険法、国保法、母子保健法等】
① 出産に伴う妊婦の経済的負担を軽減するため、出産の標準的な費用に係る給付体系の見直し等を行う。
② 妊婦健診に伴う妊婦の経済的負担を軽減するため、妊婦健診(望ましい基準内)の実施に係る標準額を定める等の環境の整備をするほか、サー
ビス及び費用の見える化を進める。※こども家庭庁所管事項
③ 国民健康保険制度において、子どもに係る均等割保険料(税)の5割を軽減する措置の対象を、未就学児から高校生年代まで拡充する。
④ 現役世代の予防・健康づくりを強化するため、全国健康保険協会が取り組む保健事業に関する責務を明確化する。
3.必要な医療の提供の確保
【健保法、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律、医療法等】
① 高額療養費の支給要件等を定める際には、特に長期療養者の家計への影響が適切に考慮されるよう、法律上明確化する。
② 業務効率化・勤務環境改善に取り組む医療機関を支援する新たな事業を地域医療介護総合確保基金に設けるほか、計画を作成し業務効率化・勤
務環境改善を推進する病院を厚生労働大臣が認定する仕組みを設ける。併せて、医療機関は業務効率化・勤務環境改善に努めるものとする。
4.その他
【健保法、国保法、高確法等】
① 全国健康保険協会の平均保険料率の引き下げとあわせ、令和8年度から令和10年度までの時限措置として、全国健康保険協会への国庫補助に係
る特例減額の控除額を引き上げる特例措置を講じる。
② 国民健康保険組合に対する国庫補助について、一定の場合に、現行の補助率の下限よりも低い補助率を例外的に適用する。
③ 国民健康保険の財政安定化基金(本体基金分)について、納付金(保険料)の抑制のための取崩しを認める。 等
このほか、平成19年の雇用保険法等の一部改正法で改正を要した船員保険法第76条第6項について、規定の形式的修正を行う。
施行期日
令和9年4月1日(ただし、2④及び4①は公布日、3①は令和8年8月1日、3②の一部は令和9年1月1日、1①は公布(令和8年6
月)後1年以内に政令で定める日、2①及び②は公布後2年以内に政令で定める日、1②は公布後5年以内に政令で定める日等) 19
一部保険外療養の創設
趣旨・概要
⚫ ①医療用医薬品の給付を受ける患者とOTC医薬品で対応している患者との公平性の確保
②現役世代を中心とする保険料負担上昇の抑制
の観点から行うもの。
⚫ OTC医薬品(要指導医薬品又は一般用医薬品)との代替性が特に高い薬剤を用いた療養その他の適正
な医療の提供を確保しつつ、公平かつ効率的な保険給付を行う必要性に鑑みその要する費用のうち一
部を保険給付の対象としないものとする療養として厚生労働大臣が定めるもの(「一部保険外療養」
という。)を創設。(令和9年3月施行を想定)
○ 特別の料金の対象となる医薬品の範囲・特別の料金の設定
対象医薬品の範囲:77成分(1,042品目)
主な対応症状は、鼻炎、胃痛・胸やけ、便秘、解熱・痛み止め、風邪症状全般、腰痛・肩こり、みずむし、口
内炎、皮膚のかゆみ・乾燥肌 等。
技術料 薬剤料
特別の料金:対象薬剤の薬剤費の1/4
特
別
の
料
定率負担 自己負担 金
薬剤料の4分の1
○ 配慮が必要な者
こども、がん患者や難病患者など配慮が必要な慢性疾患を抱えている方、低所得者、入院患者、医師が対象医薬
品の長期使用等が医療上必要と考える方等に対する配慮を検討。
※上記の事項については、告示事項。
※選定療養に係る「特別の料金」には別途消費税がかかっている。
※上記の事項に係る厚生労働大臣の定めの在り方等について検討し、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする検討規定を法附則で規定。 20
※品目は令和8年8月1日時点
関係条文
<健康保険法第63条第2項第6号> ※一部保険外療養の定義
2 次に掲げる療養に係る給付は、前項の給付に含まれないものとする。
六 要指導医薬品(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第四条第五項第三号に規定する
要指導医薬品をいう。)又は一般用医薬品(同項第四号に規定する一般用医薬品をいう。)との代替性が特に高い薬剤を用いた療養その他の適正な医療の
提供を確保しつつ、公平かつ効率的な保険給付を行う必要性に鑑みその要する費用のうち一部を保険給付の対象としないものとする療養として厚生労働大
臣が定めるもの(以下「一部保険外療養」という。)
<健康保険法第63条第8項> ※対象となる療養を定める際の配慮事項
8 厚生労働大臣は、第二項第六号の定めをするに当たっては、所得の状況、病状の程度、治療の内容その他の療養を受ける者の事情を踏まえた療養となるよう
配慮するものとする。
<健康保険法第86条第3項第1号ロ> ※別途の負担の額の考慮事項
3 一部保険外療養を受けた場合(当該一部保険外療養と併せて評価療養、患者申出療養又は選定療養を受けた場合を含む。)における保険外併用療養費の額は、
第一号に掲げる額から第二号に掲げる額を控除した額(当該療養に食事療養が含まれるときは当該控除した額及び前項第二号に掲げる額の合算額、当該療養
に生活療養が含まれるときは当該控除した額及び同項第三号に掲げる額の合算額)とする。
一 イに掲げる額からロに掲げる額を控除した額
イ 当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)につき第七十六条第二項の定めを勘案して厚生労働大臣が定めるところにより算定した費用の額(その額が
現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)
ロ 医療費の動向及び医療保険の財政状況並びに療養を受ける者の事情その他の事項を考慮して保険給付の対象としない費用として厚生労働大臣が定めると
ころにより算定した額
二 前号に掲げる額に第七十四条第一項各号に掲げる場合の区分に応じ、同項各号に定める割合を乗じて得た額(療養の給付に係る同項の一部負担金について
第七十五条の二第一項各号の措置が採られるべきときは、当該措置が採られたものとした場合の額)
21
別途の負担の対象となる医療用医薬品の成分一覧(77成分)
OTC医薬品と成分・投与経路が同一で、一日最大用量が異ならない医療用医薬品を機械的に選定。
メーカー単位ではなく、有効成分単位で判定している。
No 有効成分 用途
36精製水 溶解剤
No 有効成分 用途
37炭酸水素ナトリウム 胃腸薬
1アシクロビル 抗ウイルス薬
38沈降炭酸カルシウム・コレカルシフェロール・炭酸マグネシウム カルシウム配合剤
2アシタザノラスト水和物 抗アレルギー薬 39チンク油 消炎薬
3アスコルビン酸 ビタミン剤 40デキサメタゾン ステロイド
4アンモニア水 鎮痛鎮痒収斂消炎剤 41 テルビナフィン塩酸塩 抗真菌薬
5イソコナゾール硝酸塩 抗真菌薬 42トコフェロール酢酸エステル ビタミン剤
6イソプロパノール 殺菌消毒剤 43トリアムシノロンアセトニド 口内炎・舌炎薬
7イトプリド塩酸塩 胃薬 44尿素 皮膚軟化剤
8イブプロフェン 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) 45白色ワセリン 軟膏基剤
9イブプロフェンピコノール 非ステロイド系消炎鎮痛剤 46ハチミツ 矯味剤
10インドメタシン 鎮痛消炎剤
47ピコスルファートナトリウム水和物 緩下剤
48ビサコジル 便秘薬
11エタノール 殺菌消毒剤
49ビダラビン 抗ウイルス薬
12エピナスチン塩酸塩 抗アレルギー薬
50ヒドロコルチゾン酪酸エステル ステロイド
13L-カルボシステイン 去痰薬
51 フェキソフェナジン塩酸塩 抗アレルギー薬
14塩酸テトラヒドロゾリン・プレドニゾロン 点鼻用血管収縮剤
52フェキソフェナジン塩酸塩・塩酸プソイドエフェドリン 抗アレルギー薬
15オキシコナゾール硝酸塩 抗真菌薬
53フェルビナク 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
16オキシテトラサイクリン塩酸塩・ヒドロコルチゾン 抗生物質・副腎皮質ホルモン配合剤 54ブテナフィン塩酸塩 抗真菌薬
17オキシドール 殺菌消毒剤 55複方ヨード・グリセリン 口腔用殺菌消毒剤
18オリブ油 皮膚保護剤 56ブドウ酒 滋養強壮薬
19希ヨードチンキ 殺菌消毒剤 57フラボキサート塩酸塩 頻尿・残尿感薬
20クロトリマゾール 抗真菌薬 58フルチカゾンプロピオン酸エステル ステロイド
21クロラムフェニコール 抗生物質 59プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル ステロイド
クロラムフェニコール・フラジオマイシン硫酸塩・プレド 60ベタメタゾン吉草酸エステル ステロイド
22 抗生物質
ニゾロン 61 ベタメタゾン吉草酸エステル・フラジオマイシン硫酸塩 ステロイド
23クロルヘキシジングルコン酸塩 殺菌消毒剤 62ヘパリン類似物質 血行促進・皮膚保湿剤
24ケトチフェンフマル酸塩 抗アレルギー薬 63ベポタスチンベシル酸塩 抗アレルギー薬
サリチルアミド・アセトアミノフェン・無水カフェイン・プ 64ペミロラストカリウム 抗アレルギー薬
25 総合感冒剤
ロメタジンメチレンジサリチル酸塩 65ベルベリン塩化物水和物・ゲンノショウコエキス 止瀉剤
26サリチル酸 寄生性皮膚疾患剤 66ベンザルコニウム塩化物 殺菌消毒剤
27サリチル酸メチル・dl-カンフル・トウガラシエキス 鎮痛消炎剤 67ホウ砂 眼科用剤
28サリチル酸メチル・l-メントール・dl-カンフル 鎮痛消炎剤 68ホウ酸 眼洗浄・消毒薬
サリチル酸メチル・l-メントール・dl-カンフル・グリチ 69ポビドンヨード 殺菌消毒剤
29 鎮痛消炎剤
ルレチン酸 70マルツエキス 乳幼児用便秘薬
30酸化マグネシウム 制酸・緩下剤 71 ミコナゾール硝酸塩 抗真菌薬
31酸化亜鉛 収れん・消炎・保護剤 72無水エタノール 殺菌消毒剤
32次亜塩素酸ナトリウム 殺菌消毒剤 73モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物 アレルギー性鼻炎治療薬
33ジクロフェナクナトリウム 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) 74ヨウ素 殺菌消毒剤
34消毒用エタノール 殺菌消毒剤
75ラメルテオン 睡眠導入剤
35静脈血管叢エキス 痔治療薬
76ロキソプロフェンナトリウム水和物 解熱消炎鎮痛剤
77ロラタジン 抗アレルギー薬
※ 令和8年8月1日時点
22
※ 令和7年12月25日に医療保険部会で公表した成分一覧から、薬価収載される医薬品の入れ替え、OTC医薬品の販売状況を踏まえポリエンホスファチジルコリンを削除、ラメルテオンを追加している。
令和8年 第212回社会保障審議会 資料
6月18日 医療保険部会 1
OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けた技術的検討会の設置について
一部保険外療養の施行に向けては、専門家の意見を聞きつつ技術的な検討を行うべく、有識者の参集を得て検討会を開催する。
検討会における議論は、医療保険部会及び中央社会保険医療協議会にも報告し、議論する。
構成員 (五十音順、敬称略) 検討事項
イイジマ薬局 開設者 飯島 裕也 (1)77成分の医療用医薬品とOTC医薬品における効能効果の違い
横浜市立大学 医学部 教授 稲森 正彦 の整理
東京女子医科大学 医学部 教授 岡崎 賢
(2)別途の負担を求めない者と療養の範囲の整理
京都府立医科大学 北部キャンパス長 加藤 則人
(3)その他
池上総合病院 口腔感染センター長 金子 明寛
近藤医院 院長 近藤 太郎 事務局
北里大学 薬学部 教授 成川 衛
・ 本検討会は、厚生労働省保険局長が開催する。
日本総研 調査部 主任研究員 成瀬 道紀
杏林大学 医学部 教授 谷垣 伸治
・ 本検討会の庶務は、厚生労働省保険局医療介護連携政策課及
東北大学 理事・副学長 張替 秀郎
び医療課で行い、必要に応じ、医薬局医薬品審査管理課及び医
はせがわ整形外科運動器エコークリニック 顧問 長谷川 利雄
藤岡耳鼻咽喉科医院 院長 藤岡 治 政局医薬産業振興・医療情報企画課の協力を得る。
合名会社 光栄堂薬局 代表社員 堀川 壽代
開催実績
日本医療伝道会衣笠病院グループ 理事 武藤 正樹
京都大学 医学研究科 教授 武藤 学
第1回検討会 2026年6月25日
第2回検討会 2026年7月8日
第3回検討会 2026年7月22日
※ 必要に応じ、構成員以外の学識経験者及び実務経験者等の出席を求める
第4回検討会 2026年8月5日
こととする。
中間とりまとめ 2026年8月6日
23
OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けた技術的検討会 「中間とりまとめ」(概要)
検討の前提
• 健保法改正で、OTC医薬品と成分、投与経路が同一で、一日最大用量が異ならない医療用医薬品(約77成分)を使用す
る場合には、原則として別途の負担(薬剤費の4分の1)を求めることとした。
必要な受診が確保されるよう、効能効果の対応関係・別途の負担を求めない範囲等を検討し、中間的にとりまとめた
1.OTC医薬品では対応できない効能効果 2.がん、難病患者への使用等
医療用医薬品とOTC医薬品では、効能効果が異なる場合があ 別途の負担の対象外とする者・療養の具体的な範囲について
り、各成分毎に効能効果の対応関係を検討した。 検討した。
効能効果の違い(例)(青字はOTC医薬品にない効能効果) 別途の負担を求めない者・療養(例)
対象成分 医療用医薬品の効能効果 OTC医薬品の効能効果
◆ がん患者(がんと関連ない症状は負担対象)
フェキソフェ アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚 花粉、ハウスダスト(室内塵)など
ナジン塩酸塩 疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒 による次のような鼻のアレル
(抗アレル 症、アトピー性皮膚炎)に伴うそ ギー症状の緩和:くしゃみ、鼻水、 ◆ 指定難病患者(軽度者も含む。)(指定難病と関連ない症状は負担対象)
ギー薬) う痒 鼻づまり
◆ 国の公費負担医療の受給者(公費負担と関連ない症状は負担対象)
蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、アトピー性皮膚炎)に伴
うそう痒の場合は、別途の負担の対象外
◆ 入院中(退院時を含む)の処方
血栓性静脈炎、血行障害に基づ きず・火傷のあとの皮膚のしこ
く疼痛と炎症性疾患(注射後の り・つっぱり(顔面を除く)、手指 ◆ 処置等に伴う14日分までの処方
硬結並びに疼痛)、肥厚性瘢痕・ のあれ、ひじ・ひざ・かかと・くる
ヘパリン
ケロイドの治療と予防、進行性指 ぶしの角化症、手足のひび・あか
類似物質 内服薬:50週を超える場合は別途の負担の対象外
掌角皮症、皮脂欠乏症、外傷(打 ぎれ、乾皮症、小児の乾燥性皮 ◆
(保湿剤)
撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・ ふ、しもやけ(ただれを除く)、打 長 外用薬:長期使用にエビデンスがある場合を除き負担対象
腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜 ち身・捻挫後のはれ・筋肉痛・関 期
※ただし、一定の重症患者への長期使用の実態を踏まえ、湿布・皮膚保湿剤
頸(乳児期)、凍瘡 節痛 使
等は別途の負担の対象外とする令和10年度末までの経過措置を講じて、
用
それまでに診療ガイドラインのエビデンスの状況等を踏まえ、必要な見直
血栓性静脈炎、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並
しを行う。
びに疼痛)、筋性斜頸(乳児期)の場合は、別途の負担の対象外
◆ OTC添付文書に「服用しない」と記載されている「妊婦」、「妊娠してい
る可能性がある女性」、「授乳婦」(例:イトプリド)
3.現場の実務・患者の納得感
現場の実務が複雑になり、医師によって判断が分かれると、患者の納得が得られないため、できるだけ統一的な仕組みとすべき。
24
今後、「中間とりまとめ」を医療保険部会等に報告し、令和8年秋頃を目途に結論を得る予定
OTC類似薬の一部保険外療養の実務フロー(院外処方の場合)
保険医療機関
❶ ❷
外形的な基準の確認 医師による確認
処方する医薬品が対象 非該当
77成分に該当するか
別途の負担の対象外
該当 ・18歳年度末までの者か 該当
・生活保護の医療扶助か ・対象外の理由をレセプトに
記載
非該当 処方の対象疾患は、OTC医薬品 該当 ・処方箋に対象外であること
が対応していない効能・効果か を記載
・がん、指定難病に関連する治療か
非該当
・公費負担医療か
該当
・処置、手術、検査に伴う処方(14日
以内分)か
・年間の服用等が医療上必要か
・(対象となる成分のみ)妊婦・妊娠の
・年齢や医療扶助か等はマイナ保険証や医療券等により把握可能
可能性・授乳婦か 別途の負担の対象
・OTC医薬品が対応していない効能・効果の一覧等も国で公表
非該当 ・処方箋に対象であること
診察踏まえ医師が確認
医師の判断に資する情報が可能な限り現場のシステム等に を記載
反映されるよう、分かりやすい基準の設定・公表に努める。 国が判断基準、具体例等を示す
保険薬局
❸ ❹
患者への別途の負担の説明 別途の負担(薬剤費の4分の1の料金)の支払い
(必要に応じ疑義照会)
※ 制度が複雑化しないよう、OTC類似薬の一部保険外療養に該当する場合は、長期収載品の選定療養の特別の料金は求めないこととする。 25
中 医 協 総 - 2
処方箋様式の見直しについて 8 . 9 . 9
処方箋様式を改正し、「一部保険外療養」欄を追加する。令和9年3月以降に対象医薬品を処方する場合は、別途の負担の対象である場
合は「○」を、別途の負担の対象外である場合は「ー」を処方箋に記載することとする。
処方箋記載のイメージ
・対象のOTC類似薬を処方する場合
変更不可 一部保険外
患者希望 処方欄
(医療上必要) 療養
○ ← OTC類似薬の一部保険外療養の別途の負担の対象
品目名
ー ← OTC類似薬の一部保険外療養の別途の負担の対象外
・長期収載品でありOTC類似薬でもある場合
← OTC類似薬の一部保険外療養の別途の負担の対象
○
(長期収載品の選定療養は対象外)
品目名
× ー ← 長期収載品の選定療養の特別の料金の対象(患者希望)
※処方箋様式は当面の間、変更前の様式を使用することを可能とする
× ー ← 長期収載品の選定療養の特別の料金の対象外(医療上必要)
経過措置を設ける。
26
この資料について
出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)
当サイトが保存しているのは、PDFから取り出した文字だけです。 これは言葉で探せるようにするためのもので、 厚生労働省が公表した資料そのものではありません。 図表・画像・レイアウトは失われています。
正確な内容は、必ず厚生労働省のPDFをご確認ください。