資料3 後期高齢者医療制度における金融所得の公平な反映のスケジュ-ルについて
医療保険部会 第218回 / 2026-10-16 開催 / 9ページ
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令和8年10月16日 第218回社会保障審議会医療保険部会 資料3
2021年4月1日
後期高齢者医療制度における金融所得の公平な反映の
スケジュールについて
厚生労働省 保険局
健康保険法等の一部を改正する法律 (令和8年法律第31号) の概要 令和8年6月5日公布
改正の趣旨
持続可能な医療保険制度の実現に向けて、必要な保険給付等の適切な実施と世代間や世代内での負担の公平性の確保を図るため、一部保
険外療養の創設、後期高齢者医療における金融所得の保険料等への勘案、出産に係る給付体系の見直し、国民健康保険における子どもに係
る均等割保険料等の軽減の拡充等の措置を講ずるほか、医療機関の業務効率化と勤務環境改善の取組等に係る措置を講ずる。
改正の概要
1.より公平な負担の実現、効率的な給付の確保
【健康保険法、国民健康保険法、高齢者の医療の確保に関する法律等】
① OTC医薬品との代替性が特に高い薬剤を用いた療養等について、薬剤費の一部を保険給付外とする一部保険外療養を創設する。
② 後期高齢者医療において、上場株式の配当等の金融所得を保険料の算定や窓口負担割合等の判定に公平に反映するため、金融所得の支払に係る
報告書等(法定調書)を金融機関等がオンラインにより後期高齢者医療広域連合へ提出する義務等を設ける。
2.出産等の次世代支援や現役世代からの予防・健康づくりの拡充
【健保法、船員保険法、国保法、母子保健法等】
① 出産に伴う妊婦の経済的負担を軽減するため、出産の標準的な費用に係る給付体系の見直し等を行う。
② 妊婦健診に伴う妊婦の経済的負担を軽減するため、妊婦健診(望ましい基準内)の実施に係る標準額を定める等の環境の整備をするほか、サー
ビス及び費用の見える化を進める。※こども家庭庁所管事項
③ 国民健康保険制度において、子どもに係る均等割保険料(税)の5割を軽減する措置の対象を、未就学児から高校生年代まで拡充する。
④ 現役世代の予防・健康づくりを強化するため、全国健康保険協会が取り組む保健事業に関する責務を明確化する。
3.必要な医療の提供の確保
【健保法、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律、医療法等】
① 高額療養費の支給要件等を定める際には、特に長期療養者の家計への影響が適切に考慮されるよう、法律上明確化する。
② 業務効率化・勤務環境改善に取り組む医療機関を支援する新たな事業を地域医療介護総合確保基金に設けるほか、計画を作成し業務効率化・勤
務環境改善を推進する病院を厚生労働大臣が認定する仕組みを設ける。併せて、医療機関は業務効率化・勤務環境改善に努めるものとする。
4.その他
【健保法、国保法、高確法等】
① 全国健康保険協会の平均保険料率の引き下げとあわせ、令和8年度から令和10年度までの時限措置として、全国健康保険協会への国庫補助に係
る特例減額の控除額を引き上げる特例措置を講じる。
② 国民健康保険組合に対する国庫補助について、一定の場合に、現行の補助率の下限よりも低い補助率を例外的に適用する。
③ 国民健康保険の財政安定化基金(本体基金分)について、納付金(保険料)の抑制のための取崩しを認める。 等
このほか、平成19年の雇用保険法等の一部改正法で改正を要した船員保険法第76条第6項について、規定の形式的修正を行う。
施行期日
令和9年4月1日(ただし、2④及び4①は公布日、3①は令和8年8月1日、3②の一部は令和9年1月1日、1①は公布後1年以内に
政令で定める日、2①及び②は公布後2年以内に政令で定める日、1②は公布後5年以内に政令で定める日等) 1
後期高齢者医療制度における金融所得の勘案について
趣旨・概要
⚫ 金融所得のうち上場株式の配当などは、確定申告の有無により保険料・窓口負担等が変わる不公平
が発生しており是正が必要。
⚫ 後期高齢者医療制度において、金融機関等に対し所得税法などの規定により税務署長に提出が義務
付けられている報告書等(法定調書)を、保険者(後期高齢者医療広域連合)へオンライン提出す
る義務を課すこと等により、上場株式の配当等の金融所得を保険料の算定や窓口負担割合等の判定
に公平に反映。
●後期高齢者医療制度における勘案状況 ●法定調書を活用した金融所得勘案のスキーム
窓口負担・保険料
所得の種類 (現行制度の流れ)
への反映
(
(
年金 広 保険料・窓口
市税 市町村民税 保
給与所得 ○ 町部 険 域 負担割合等に
不動産所得 村局 課税所得 者 連 反映
合
など )
)
○
(確定申告する場合は市 国保中央会 金融所得を公平に反映
町村が所得把握が可能) オンライン (法定調書情報から
上場株式の配当等 法定調書データベース
提出義務化
の金融所得 × 金 において計算)
融
(源泉徴収のみで確定申 機 法定 法定調書
告しない場合は市町村 関 調書 データベース(仮称)
等
が所得把握が不可能)
(金融所得の流れ)
2
オンライン提出義務化の施行日と窓口負担等への反映スケジュール(案)
●オンライン提出義務化と窓口負担への反映のイメージ ●法定調書の種類と提出期限
オンライン
提出義務化
初回
施行日 反映日
2 法 2 2 2 2 2 2
0 0 0 0 0 0 0
2 案 2 2 2 2 3 3
6 成 7 8 9 9 0 0
. . . . . . .
4 立 4 1 1 8 1 8
仕様等検討 法定調書DB構築
金融機関等システム改修
e-Taxシステム改修
広域標準システム改修
後期支援システム等改修
法定
調書
29.1末に提出される「年次提出分」を29.8から窓口等へ反映
29.1末に提出される28年分の年単 保険料・窓口負担
位の金融所得が記載された法定調書 への反映 ※ 枚数ベースで約8割
法定
調書
※2030年8月以降
29.2~30.1末に提出される29年分
保険料・窓口負担 はすべての法定調書の
金融所得が記載された法定調書
への反映 金融所得を反映
3
金融所得の保険料等への勘案に伴う対応 保険局 高齢者医療課(内線3229)
令和9年度概算要求額 56億円(-)
()内は前年度当初予算額
令和7年度補正予算 ー円
うち投資枠 56億円
1 事業の目的
後期高齢者医療制度における金融所得の勘案を目的として、制度改正等に対応するためのシステム改修等を実施する。
2 事業の概要・スキーム
令和8年5月に成立した健康保険法等の一部を改正する法律
(令和8年法律第31号)において盛り込まれた後期高齢者医療
制度における金融所得の勘案の施行のため、確定申告がされて
いない金融所得情報をデータ連携により取得し、後期高齢者医
療制度における保険料算定等に必要な所得へ反映できるよう、
関連するシステムの開発・改修を行う。
※「自維政調会長間合意」等において、年齢にかかわらず公平
な応能負担を実現するための第一歩として、まずは後期高齢
者医療制度の窓口負担割合や保険料等への金融所得を反映す
ることとされている。関係省庁における実務的な検討を行っ
た上で医療保険部会で議論を行い、金融機関等に対し税法な
どの規定により税務署に提出が義務付けられている法定調書
を活用する方式により、まずは後期高齢者医療制度において、
保険料や窓口負担割合等に金融所得を反映することとしてい
る。
法定調書DB:金融所得情報を個人ごとに名寄せ
自治体システム:新たな税項目を連携するシステム改修
金融機関等システム:オンライン提出に関連するシステム改修 等
3 実施主体等
● 実施主体 : 国民健康保険中央会、自治体、金融機関等
● 補助率 : 国 10/10(国民健康保険中央会、自治体)、国 1/2(金融機関等) 4
参考資料
国会審議での主な御指摘
健康保険法等の一部を改正する法律の法案審議において、衆議院・参議院厚生労働委員会におけ
る金融所得勘案に関する主な指摘事項は、以下の通り。
○ 金融所得の後期高齢者医療制度における窓口負担割合・保険料等への反映について、早期に
実施すべき。
○ 国民健康保険制度や介護保険制度等における金融所得の勘案についても検討すべき。
○ 金融所得の勘案にあたり、必要となる金融機関や自治体等におけるシステム整備についても
国が支援すべき。
等
6
附帯決議について
健康保険法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(抄) 令和八年四月二十四日 衆議院厚生労働委員会
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
十三 後期高齢者医療制度における金融所得の勘案に当たっては、公平な負担及び支払い能力に応じた負担の実現という
観点から、持続可能な医療保険制度の在り方を検討すること。制度導入後の後期高齢者の受診などへの影響について
実態を把握・検証し、必要な見直しを行うこと。また、同制度においては、現在、現役並み所得の被保険者の給付費
が公費負担の対象とならないことも踏まえ、高齢者の窓口負担割合の検討の中で現役世代の保険料負担への配慮も含
めた制度の在り方を検討し、所要の措置を講ずること。
十四 金融所得の公平な反映を目指す後期高齢者医療制度や国民健康保険の事務の実施について、デジタル技術の活用や
都道府県国民健康保険団体連合会の活用を推進するなど自治体の事務負担の軽減に努めること。その際、自治体支援
を進めるため、同連合会の全国組織である公益社団法人国民健康保険中央会の強化について、その在り方も含めて検
討し、必要な措置を講ずること。
健康保険法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(抄) 令和八年五月二十八日 参議院厚生労働委員会
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
十六 後期高齢者医療制度における金融所得の勘案に当たっては、公平な負担及び支払い能力に応じた負担の実現という
観点から、持続可能な医療保険制度の在り方を検討するとともに、把握されていない所得を正確に捕捉する方策につい
ても検討すること。制度導入後の後期高齢者の受診などへの影響について実態を把握・検証し、必要な見直しを行うこ
と。また、同制度においては、現在、現役並み所得の被保険者の給付費が公費負担の対象とならないことも踏まえ、高
齢者の窓口負担割合の検討の中で現役世代の保険料負担への配慮も含めた制度の在り方を検討し、所要の措置を講ずる
こと。
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法定調書データベース(仮称)の開発・運用の主体について
高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)(抄)
(報告書等に関する事項の報告)
第百三十八条の二 前条第一項の規定によるもののほか、次の表の上欄に掲げる者(他の法令の規定により当該者とみなされた者がある場合にあつては、当該みなされた者。
次項において「提出義務者」という。)は、同表の中欄に掲げる規定に基づき同表の下欄に掲げる書類(以下この条において「報告書等」という。)を税務署長に提出するとき
は、当該報告書等に記載すべきものとされる事項(被保険者その他の厚生労働省令で定める者に係る厚生労働省令で定める事項に限る。以下この条及び次条第一項におい
て「報告事項」という。)を、同表の中欄に掲げる規定に規定する期日までに、厚生労働省令で定める電子情報処理組織を使用する方法その他厚生労働省令で定める方法
により、厚生労働省令で定める後期高齢者医療広域連合に報告しなければならない。
金融商品取引業者等(租税特別措置法(昭和三十二 租税特別措置法第三十七条の十一の三第七項 租税特別措置法第三十七条の十一の三第七項に規定す
年法律第二十六号)第三十七条の十一の三第三項第一 る報告書
号に規定する金融商品取引業者等をいう。)
所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第二百二十 所得税法第二百二十五条第一項 所得税法第二百二十五条第一項に規定する調書(同項
五条第一項第一号及び第二号に規定する者 第一号及び第二号に規定する支払に関するものであつて租
税特別措置法第八条の四第一項に規定する上場株式等
の配当等(以下この表において「上場株式等の配当等」と
いう。)に係るものに限る。)
信託の受託者(所得税法第二百二十七条に規定する信 所得税法第二百二十七条 所得税法第二百二十七条に規定する計算書(上場株式
託の受託者をいう。) 等の配当等に係るものに限る。)
業務に関連して他人のために名義人として所得税法第二十 所得税法第二百二十八条第一項 所得税法第二百二十八条第一項に規定する調書(上場
三条第一項に規定する利子等又は同法第二十四条第一 株式等の配当等に係るものに限る。)
項に規定する配当等の支払を受ける者
2 提出義務者(提出すべき報告書等の枚数が少ないと見込まれる者として厚生労働省令で定める者に限る。)が、前項の表の中欄に掲げる規定に基づき税務署長に対し報
告書等の提出(租税特別措置法第四十二条の二の二第一項第一号に掲げる方法であつて厚生労働省令で定めるものをもつて行われたものに限る。)をしたときは、当該提
出を受けた税務署長は、遅滞なく、厚生労働省令で定めるところにより、当該報告書等に係る報告事項を前項の後期高齢者医療広域連合に提供するものとする。この場合に
おいては、その提出の日において、同項の規定による報告がされたものとみなす。
(指定法人への委託)
第百三十八条の三 後期高齢者医療広域連合は、前条第一項の規定による報告及び同条第二項の規定による提供の受理に関する事務並びに報告事項に係る情報の収集
又は整理に関する事務を指定法人に委託することができる。
=
公益社団法人 国民健康保険中央会 ※法定調書データベースの開発・運用を担う
8
この資料について
出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)
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