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中医協 総-1-2
パキロビッドの費用対効果評価に係る分析再開について
7 . 1 1 . 1 4
<パキロビッドの費用対効果評価の経緯>
○ 令和5年3月8日に、中医協総会において費用対効果評価の対象品目としてH1(市場規模が100億円以上)指定された。
○ 令和6年8月23日に、費用対効果評価専門組織で以下のとおり議論された。
企業分析は、評価対象技術(ニルマトレルビル/リトナビル:パキロビッドの一般名)及び比較対照技術(モルヌピラビ
ル)の第3相試験の間接比較により、入院および死亡の減少について追加的有用性を有すると評価したが、これらの臨床
試験はデルタ株流行以前にワクチン未接種者が対象で、分析枠組みの分析対象集団と合致しなかった。
オミクロン株流行下での本薬剤の有効性について、製造販売業者が観察研究を含むシステマティックレビューの結果を
示し、オミクロン株流行以降のデータが収集できる可能性があるものの、英国で行われているランダム化比較試験
(RCT)であるPANORAMIC試験が患者登録を完了しており、この結果を踏まえた検討を行うため、一定期間分析を中断
することが妥当である。
中断の期間については、 PANORAMIC試験における他の患者集団において、患者の登録完了から結果が出るまでの期間
が約1年間であったことから、1年程度が妥当である。
〇 令和6年9月11日に、中医協総会において、期間を最大1年間とした分析中断が承認された。
<現状と方針>
〇 令和7年9月2日、国立保健医療科学院から、PANORAMIC試験を実施している英国オックスフォードの研究班に、データ
の公表について問合わせたところ、現在論文投稿中と回答があり、公表の時期は不明であった。
〇 令和7年9月26日、費用対効果評価専門組織で以下のとおり議論された。
費用対効果評価において、システマティックレビューの結果、適切なRCTが存在しない場合、観察研究による結果でア
ウトカムを比較して、追加的有用性を評価することとなっている。
分析中断期間中に、オミクロン株流行下でのリアルワールドデータが公表されており、これらのデータを活用すること
が可能である。
当初定めた中断期間を経過したことから、パキロビッドの費用対効果評価に係る分析を再開してはどうか。その際、利
用可能なデータを使用してはどうか。
公的分析による新たな分析のシステマティックレビュー及び再分析に係る期間については、通常のプロセスにおける公
的分析による再分析を実施することを考慮し、3ヶ月が妥当ではないか。
なお、PANORAMIC試験結果が公表され、費用対効果評価に重要な影響を与える知見と費用対効果評価専門組織で判断
された場合は、H3区分として品目指定し、再評価することを検討してはどうか。
〇 以上を踏まえ、本薬剤について分析を再開することとしてはどうか。
1
医薬品、医療機器及び再生医療等製品の費用対効果評価に関する取扱いについて(抜粋)
1 対象品目の指定
(1)対象品目の指定基準
医薬品、医療機器及び再生医療等製品については、次のいずれにも該当する品目を、中央社会保険医療協議会総会において、費用対効
果評価の対象として指定する。
① 次のいずれかの区分に該当すること。
ア~イ 略
ウ H3区分 平成 31 年4月1日以降に保険適用された品目のうち、アのⅰからⅲまでのい ずれかに該当するものであって、著しく
保険償還価格が高いもの、4(1)に規定する分析 令 和 6 年 2 月 1 4 日 中 央 社 会 保 険 医 療 協 議 会 了 解 2 枠組み決定よ
り後に効能が追加されたもの又は費用対効果評価終了後に国立保健医療科学 院の意見を参考にして評価に重要な影響を与える知見が
得られたと判断されたものとして、 中央社会保険医療協議会総会において費用対効果評価の対象とすることが適当と認められ たも
の(H1区分又はH2区分に該当するものを除く。)
4 費用対効果評価専門組織の開催
(5)分析中断、評価中止及び分析再開に係る決定案の策定
①~⑤ 略
⑥ 中央社会保険医療協議会総会において分析中断とされた品目について、製造販売業者は定められた期間内にデータを集積する。製造販
売業者は、集積したデータに基づいて、次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に掲げる事項を費用対効果評価専門組織に報告する。
ア 分析再開が可能なもの
定められた期間内に必要なデータが集積され、分析の再開が見込まれる場合、製造販売業者は、集積したデータを費用対効果評
価専門組織に報告する。費用対効果評価専門組織は、②から⑤までの手続に準じて、分析再開の要否に係る決定案を策定し、中央
社会保険医療協議会総会に報告する。中央社会保険医療協議会総会において分析再開が決定された場合、分析再開が決定された日
の翌日から、2から4(製造販売業者による分析、公的分析、費用対効果評価専門組織の開催)までの手続により、対象品目の分
析を行う。
イ 分析再開が不可能なもの
定められた期間内に必要なデータが集積されず、分析の再開が見込まれない場合、製造販売業者は、費用対効果評価専門組織に
その旨を報告する。費用対効果評価専門組織は、製造販売業者の報告を踏まえ、②から⑤までの手続に準じて評価中止の要否にか
かる決定案を策定し、中央社会保険医療協議会総会に報告する。なお、評価中止が認められない場合、対象品目は最も小さな価格
調整係数に該当するものとみなして価格調整を行う。
ウ 分析中断期間を延長するもの
定められた期間内に製造販売業者による分析の再開に必要なデータ集積が行われなかったものの、期間の延長により必要なデー
タ集積が行われ、分析の再開が見込まれる場合、費用対効果評価専門組織において、②から⑤までの手続に準じて期間の延長の要
否及びその期間についての決定案を策定し、中央社会保険医療協議会総会に報告する。
2
中央社会保険医療協議会における費用対効果評価の分析ガイドライン2024年度版(抜粋)
5 追加的有用性
5.1 費用対効果を検討するにあたっては、評価対象技術の比較対照技術に対する追加的な有用性がデータによって示されているか、示されていな
いかをまず評価する。
5.2 追加的な有用性を検討する際に、「4.」で選定した比較対照技術に対するRCTのシステマティックレビュー(Systematic review: SR)を
実施し、追加的有用性の有無を評価する。適切なものであれば公開されていない臨床研究や治験の結果等を含めてよい。
5.2.1 SRを実施する際には、リサーチクエスチョン(Research question:RQ)を明確に提示する。例えばPICO(P:患者(Patient),
I:介入(Intervention),C:比較対照(Comparator),O:アウトカム(Outcome))などで構造化されたRQを定義する。
5.2.2 評価対象技術あるいは「4.」で選定した比較対照技術とアウトカムが同等であると考えられる同一作用機序あるいは同一機能区分等の
類似技術について、協議の上で適切と判断されれば、それらをSRにおける介入(I)あるいは比較対照(C)に含めてもよい。
5.2.3 「5.2.1」におけるアウトカム(O)指標は、臨床的な有効性・安全性・健康関連QOLの観点のうち、評価対象技術の特性を評価する
上で、適切なもの(真のアウトカム指標など)を用いる。
5.2.4 PRISMA(Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses)声明の原則に従い、研究の組み
入れ基準 ・除外基準、使用したデータベース、検索式、論文選択のプロセス(情報フロー図を含む)等を記載する。
5.2.5 信頼できる既存のSRが存在する場合、それらを活用することは可能であるが、RQに合致するか、最新の文献まで含まれているか等を検
討した上で、そのまま使用するあるいは追加的なSRを実施して研究を追加する等の検討を行う。
5.2.6 実施することが適切な場合は、対比較のメタアナリシスを用いて各試験を統合した結果を提示する。その場合、用いた統計手法、異質性
の評価、フォレストプロット、統合した値とその信頼区間等を明らかにする。
5.2.7 SRにおける文献検索終了時点は、分析枠組みが決定された後から製造販売業者による分析提出までの一時点に決める。
5.2.8 「5.2.7」の文献検索期間終了後に費用対効果評価において重要と考えられる臨床研究(症例数の多い主要な研究結果、現在の知
見と異なる結果が得られた信頼性の高い研究等)が公表等された場合、公的分析においてはその影響等を考慮し、それらを含めることを検
討する。
5.3 「5.2」のSRの結果、適切なものが存在しない場合、「5.2」のプロセスに基づき、アウトカムを比較した非RCT(観察研究等)のSRを実施し、
追加的有用性を評価する。
5.3.1 非RCTはRCTと比べて種々のバイアスが入りやすいので、研究の質(研究デザイン、群間での患者背景の差異、統計解析手法、患者
数や施設数等)について十分に説明しなければならない。
5.3.2 レセプトやレジストリーなど既存の大規模なデータベース(リアルワールドデータ)を用いた研究については、研究の質にばらつきがあることか
ら、データベースの性質、国内外における医療環境の差異、変数やイベントの定義、その妥当性やバリデーションの有無、解析手法、日本への
結果の外挿可能性等について十分に説明しなければならない。
3
費用対効果評価の分析・評価の流れ
3月(90日)
9月(270日) 又は6月(180日) 2~3月
(企業分析)※1 (公的分析) 程度
標準的な 3月程度※1 6月程度※1
期 間
(分析枠組みの決定) (決定された分析枠組みに基づく企業分析)
企 業 (医薬品、医療機器)
中
医
価
分析前協議
協
格 ・企業が分析の枠組み案を
提出 調
・提出された枠組み案に基
づく協議、論点整理
整
・協議内容は文書で記録
厚生労働省・国立保健医療科学院(保健医療経済評価研究センター)
臨床の専門家 公的分析班
※1 「分析前協議」と「分析の枠組みに基づく企業分析」の合計の期間は9月を上回らないこととする。
※2 公的分析の結果、再分析まで実施した場合を示している。
<
評
価
決
定
>
専
門
組
織
(
ⅲ
)
< 総
合
的
評
価
>
中
医
協
保 険
収
載
<
品
目
指
定
>
専
門
組
織
(
企業分析 公的分析 ・分析の枠組みに基づ ・企業分析の
き、企業が分析を実 検証(レビュー)
施 ・再分析
ⅰ
)
< 分 析
の
枠
組
み
の
決
定
>
専
門
組
織
(
ⅱ
)
< 企 業
分
析
及
び
検
証
の
確
認
>
※
中
医
協
再 分
析
2
<
価
格
決
定
>
必要な協議 必要な協議
追
加
分
析
4
この資料について
出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)
当サイトが保存しているのは、PDFから取り出した文字だけです。 これは言葉で探せるようにするためのもので、 厚生労働省が公表した資料そのものではありません。 図表・画像・レイアウトは失われています。
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