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中 医 協 費 - 1 - 2
2 9 . 6 . 1 4
医薬品の費用対効果評価の
一定の仮定をおいたイメージ
~医薬品Aの場合~
1
費用対効果評価の流れについて
費用対効果評価の対象となった品目については、企業によるデータ提出後、再分析を行い、
総合的評価を行う。
<評価の一連の流れ(イメージ)>
対象品目の選定
1.企業によるデータ提出
2.再分析
3.総合的評価(アプレイザル)
2
医薬品Aにかかる費用対効果評価の流れ
<評価の一連の流れ(イメージ)>
1.企業によるデータ提出
対象品目の選定
2.再分析
1.企業によるデータ提出
3.総合的評価(アプレイザル)
2.再分析
3.総合的評価(アプレイザル)
3
1.企業によるデータ分析条件
・ 医薬品Aは、疾患Xに対する治療薬である。
医薬品Aの概要 ・ 疾患Xは小児特有の疾患であり、各種医薬品で治療されているが予後が悪い。
・ 医薬品Aは医薬品Bを置き換える治療薬と想定。
分析対象疾患・集団 疾患Xの患者
比較対照 医薬品B
システマティックレビュー 実施あり
分析に使用した主要な臨床研究 疾患Xに対し、医薬品A及び医薬品Bによる治療を比較した無作為化比較試験
分析期間 生涯
費用の範囲 公的医療の立場からの公的医療費
効果指標 質調整生存年(QALY)
4
1-1.システマティックレビュー
疾患Xにおける医薬品A及び医薬品Bに関わる全ての研究を網羅的に収集してレビューを実施し、分析に
使用する質の高い臨床研究を抽出。
システマティックレビュー
質の高い臨床研究を抽出
研究1 研究2 研究3 研究4 ・・・ 研究n
1-2.分析に使用した主な臨床研究
<研究3(例)>
無増悪生存期間 全生存期間
(中央値) (中央値)
医薬品A
12ヶ月 24ヶ月
250例 結
果
疾患X患者
R 評
500例
価
医薬品B
6ヶ月 15ヶ月
250例
無作為割付
5
1-3.効果及び費用の算出
疾患Xの患者に対して医薬品Aや医薬品Bによる治療を行った場合の費用や効果について、臨床研究等の
データから算出する。
<効果(QALY)の算出>(イメージ)
QOL
<各健康状態の患者割合>(イメージ)
患者割合 医薬品A
医薬品B
100%
QALY
(面積)
死亡
時間
<費用(公的医療費)の算出>(イメージ)
費用
医薬品B
医薬品A
無増悪 増悪
0%
時間
・・・ ・・・
6 時間
2.増分費用効果比(ICER)の算出
医薬品Bから医薬品Aに治療が置き換わった場合の効果及び費用の増分を算出し、増分費用効果比(ICE
R)を算出する。
1,000万円 - 800万円 (費用がどのくらい増加するか)
増分費用効果比
= = 500万円/QALY
(ICER)
1.6QALY - 1.2QALY (効果がどのくらい増加するか)
費用(円)
医薬品A
1,000万
800万
医薬品B
1.2 1.6
効果(QALY)
効果 増分効果 費用 増分費用 ICER
(QALY) (QALY) (円) (円) (円/QALY)
医薬品A 1.6 0.4 1,000万 200万 500万
医薬品B 1.2 - 800万 - -
7
医薬品Aにかかる費用対効果評価の流れ
<評価の一連の流れ(イメージ)>
1.企業によるデータ提出
対象品目の選定
2.再分析
1.企業によるデータ提出
3.総合的評価(アプレイザル)
2.再分析
3.総合的評価(アプレイザル)
8
1.第三者による再分析
<比較対照技術について>
疾患Xの患者に対して医薬品Aによる治療を行った場合の生涯にかかる公的医療費について、企業はモデルケースから
総費用が1,000万と推計していたが、再分析において複数のデータを用いて別のモデルで推計すると1,100万円であった。
<企業による費用算出>(イメージ) <再分析による費用算出>(イメージ)
費用 医薬品B 費用 医薬品Aの 医薬品B
費用が増加
医薬品A 医薬品A
医薬品Aの場
合の再入院等
・・・ ・・・ の頻度を修正 ・・・ ・・・
時間 時間
【QALYを用いたICER(増分費用効果比)算出】
医薬品Aによる治療を行った場合の費用を1,100万円としたところ、ICERが増加(費用対効果が悪化)。
効果 増分効果 費用 増分費用 ICER
(QALY) (QALY) (円) (円) (円/QALY)
医薬品A 1.6 0.4 1,100万 300万 750万
医薬品B 1.2 - 800万 - -
9
医薬品Aにかかる費用対効果評価の流れ
<評価の一連の流れ(イメージ)>
1.企業によるデータ提出
対象品目の選定
2.再分析
1.企業によるデータ提出
3.総合的評価(アプレイザル)
2.再分析
3.総合的評価(アプレイザル)
10
1.総合的評価(アプレイザル)の手順
総合的評価では、科学的な観点からの検証及び倫理的、社会的影響等に関する観点からの検証を行い、
総合評価を行う。
<評価の一連の流れ(イメージ)>
科学的な観点からの検証
対象品目の選定
企業によるデータ提出
倫理的、社会的影響等
再分析
に関する観点からの検証
総合的評価(アプレイザル)
総合評価
11
2.総合的評価(アプレイザル)における評価結果について
医薬品Aの費用対効果評価については、科学的な観点からの検証及び倫理的、社会的影響等に関する観
点からの検証を行い、総合評価にて「費用対効果は受け入れ可能である」とした。
ICER
科学的な観点からの検証
費用対効果が悪い ○ 分析手法は科学的に妥当。
とされる領域
医薬品A ○ 医薬品Aによる治療を行った場合の生涯に
かかる総費用については、再分析で推計し
た1,100万円が妥当と評価。
費用対効果が良い
とされる領域 倫理的、社会的影響等に関する観点からの検証
○ 予後の悪い小児特有の疾患であり、配慮が
必要。
※ ここでは、ICERの値 750万円/QALYは
「費用対効果が悪い」に該当するものと仮定している。
総合評価
増分費用効果比からは医薬品Aは医薬品Bと比較して「費用対効果は悪い」が、予後が悪い小児特有の疾
患Xを対象とした治療薬であることから配慮が必要であり、総合評価としては、「費用対効果評価は受け入れ
可能である」とする。
12
(参考)
13
費用効果分析の手順
中医協 費-1参考
2 8 . 4 . 2 7
① 評価対象の医療技術及び比較対照の医療技術について、「費用」と「効果」 を別々に積算
② 増分費用効果比(ICER; Incremental Cost-Effectiveness Ratio)を評価
(1)
b - a (費用がどのくらい増加するか) それぞれの
増分費用効果比
= 計算方法を
(ICER)
B – A (効果がどのくらい増加するか) 定義付け
(2)
評価対象の
費用
医療技術
b
b – a
(比較対照よりどのくらい費
用が増加するか)
a
B - A
A B
比較対照技術 (比較対照よりど 効果
のくらい健康状態
が改善するか) 14
(1) 「費用」の取扱い
中医協 費-1参考(改)
2 8 . 4 . 2 7
公的医療費のみを費用に含めることを原則とし、公的介護費用や当該疾患によって仕事等
ができない結果生じる生産性損失は、基本分析においては含めない。
ただし、公的介護費や生産性損失を含めた分析を同時に提出してもよい。
原則として費用に含めるもの 必要に応じて費用に含めるもの
公的医療費
公的介護費
本人や家族等の生産性損失(当該治療
原則①:公的医療費は医療技術だけでなく、関連 期間中に仕事等ができない等)
する医療費も考慮する。
その他の関連する医療費
(生産性損失について)
医療技術 外来・入 検査の 他の治療
その他
• 生産性損失は、含める範囲や推計方法により、値
の費用 院の費用 費用 の費用
が異なってしまい、データ提出者にとって有利な分
析が行われる可能性もある。
費用=関連する医療費も全て含む
• 生産性損失を含めた分析を行うとされている国で
原則②:経時的な費用も考慮する。 も、実際には分析に含めていないことが多い。
費 • 生産性損失が医療費と比べて大きすぎる場合、費
費用=1年目+2年目+3年目+
用 用のほとんどを生産性損失を占めることになり、医
10万円 … +n年目
療費の効率性の観点での評価が困難になる。
7万円
5万円
……
15
0 1 2 3 n年
(QALYの利点)
ある健康状態でのQALY =【QoLスコア】 × 【生存年数】
• 多くの疾患で使用できる。
• 生存年数と生活の質(QoL)の双方を考慮する。 • 複数の効果やトレードオフ
を同時に評価できる。
• QoLについては、1を完全な健康、0を死亡とする「QoLスコア(効用値)」
を用いる。 • 結果の解釈がしやすい。
【健康状態が一定のとき】
1
0.7
QoLが0.7の状態で
2年間生存
2 (年)
QALY = 0.7 x 2 =1.4
QoL
(2) 「効果」の取扱い
中医協 費-1参考
2 8 . 4 . 2 7
効果指標は質調整生存年 (QALY; Quality-adjusted life year) を基本としつつ、疾患や医薬
品・医療機器等の特性等に応じて、その他の指標も用いることができる。
QALYの計算方法
【健康状態が変化するとき】
ス
コ
ア U(t)
T
T
QALY u(t)dt (曲線下の面積)
16
0
この資料について
出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)
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