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中 医 協 費 - 1 中医協 費-1 参考2-1
3 . 8 . 4 3 . 9 . 1 5
中央社会保険医療協議会 意見陳述資料
費用対効果評価制度に関する意見
2021年8月4日
日本製薬団体連合会
日本製薬工業協会
1
費用対効果評価の活用に対する基本認識
我が国においては、薬価基準制度により薬価を決定している。
一方で、諸外国においては、企業が設定した価格の妥当性や
保険償還の可否を判断する手段の一つとして費用対効果評
価が実施されている。
費用対効果評価の結果は保険償還の可否の判断に用いる
のではなく、いったん保険収載した上で価格調整に用いることと
して、2019年より運用が開始された。
現行の薬価基準制度を基本として、費用対効果評価制度が
導入された経緯があることから、薬価基準制度との整合性を踏
まえ、新薬の価値評価のあくまで補足的な手法として、限定的
に用いられるべきものと考える。
2
令和4年度診療報酬改定に向けて
2019年4月より費用対効果評価制度の運用が開始され、現
在、数品目の評価結果が公表されたところである。
公表された事例より運用上の課題がみられることから、まずはこ
れらの精査を行うべきであり、令和4年度診療報酬改定におい
て費用対効果評価制度の基本的な枠組みを変えることは時
期尚早であると考える。
課題について検証・解決がされていないため、対象品目の拡大
は行うべきではない。
3
個別項目に対する意見
4
分析の枠組みについて
課題認識等
臨床試験や実臨床から乖離した分析対象集団に細分化された事例や、ガイドラインで示された
「代替されると想定されるもののうち、治療効果がより高く、臨床現場等において幅広く使用されて
いるもの」から逸脱した比較対照技術が選定されている事例が確認された。これらの取扱いにより、
科学的に妥当な費用対効果評価の結果を得ることができなくなると考える。
また、企業が事前に想定できない分析の枠組みとされた場合、臨床試験データ等をそれに合わせ
て再解析した上で、企業分析を行う必要があることから、現在設定されている期間では分析が終
了しないことがある。
企業と国立保健医療科学院が十分な協議を行い、臨床的・科学的に妥当な分
析の枠組み決定に向けた、より有益な運用を検討する必要がある。
例えば、企業が望む際には、臨床専門家や医療経済専門家の同席を初回の分
析前協議から認めるなどの運用が望まれる。
決定された分析の枠組みが、対象となる臨床試験のデザインと大きく異なる場合
等については、その度合いに応じて企業の分析期間が再設定される運用が必要で
ある。
5
比較対照技術の選定について
課題認識等
ガイドラインにおいては「代替されると想定されるもののうち、治療効果がより高く、臨床現場
等において幅広く使用されているものを選定することが原則的な考え方」とされているが、臨
床での使用実態が乏しいにも関わらず、最も安価なものを比較対照技術として選定した例
がみられた。
費用対効果評価は、実臨床において幅広く使用され、評価対象技術に置き換わ
る技術を比較対照技術とすることが基本であると認識している。
代替されると想定されるもののうち、治療効果だけでなく「臨床現場等において幅
広く使用されているもの」を比較対照技術とする原則を守った運用とする必要があ
る。
【中央社会保険医療協議会における費用対効果評価の分析ガイドライン第2版より抜粋】
4.1 評価を行う際の比較対照技術は、評価対象技術が分析対象集団への治療として導入された時点
で代替されると想定されるもののうち、治療効果がより高く、臨床現場等において幅広く使用されてい
るものを選定することが原則的な考え方である。
4.1.3 ただし、「4.1」において、一意に決めることが難しい場合は、無作為化比較試験(Randomized
controlled trial: RCT)等における比較対照技術、価格算定上の類似技術、費用対効果の程
度等も考慮して最も妥当と考えられる比較対照技術を両者の協議により選定する。
6
専門組織における検討内容について
課題認識等
費用対効果評価専門組織意見書(2)専門組織における検討内容について
専門組織(ⅱ)について、公的分析による検証(レビュー)が終了した時点で開催することとして
はどうか。専門組織(ⅱ)は、企業からの報告とともに、公的分析からの検証結果及び再分析の
案について報告を受け、再分析の具体的な内容に対する指摘や追加分析の必要性に関する判断
を行うこととしてはどうか。
企業からの不服意見書の提出について、(中略)専門組織(ⅱ)及び(ⅲ)における企業から
の不服意見書の提出の機会は、引き続き確保することとしつつ、専門組織(ⅲ)においては、新た
な事実の報告など、特に専門組織が認めた場合に限り、会議を開催し、不服意見の聴取を行うこ
ととしてはどうか。
専門組織(ⅱ)を公的分析期間中に実施するのであれば、企業分析結果のみ
ならず、公的分析からの検証結果への意見を述べる必要があり、企業へのレビュー
結果の伝達から開催まで十分な準備期間を確保できるよう配慮をお願いしたい。
専門組織(ⅲ)における総合的評価案への不服意見の聴取は、分析の枠組み
や比較対照技術の選定など、企業が想定していない内容となる事例があることか
ら、現行どおり企業の希望に基づき行われるべきである。
7
効能追加時の取扱いについて
課題認識等
費用対効果評価専門組織意見書(6)効能追加時の取扱いについて
効能追加に係る分析期間の延長について、「当初の効能」に係る分析期間中に一定の準備が可能であ
ることを踏まえ、妥当と考えられる期間を設定することとしてはどうか。
複数の効能追加がなされた場合については、「当初の効能」に係る企業分析期間(品目の指定から9か
月)内の効能追加についてのみ分析の対象とすることとしてはどうか(それを超えて効能追加がなされた場
合、2つ目以降の効能に係る分析期間中であっても、分析の対象としない。この場合、H3区分の規定
に基づき、評価終了後に改めて品目の指定の可否を検討することとしてはどうか。)。
効能追加においては、「当初の効能」と異なる分析の枠組みの検討、枠組み決定
後の企業分析が必要である。すなわち、効能追加であっても「当初の効能」と別に
新たに費用対効果評価を実施することとなり、「当初の効能」と同様の時間や労力
等を要する。
よって、「当初の効能」に係る分析期間中に一定の準備が可能であるとの認識はな
く、効能追加から企業分析の提出までの期間は少なくとも9ヶ月は必要と考える。
なお、企業分析期間を超えて効能追加がなされた場合の品目の指定のあり方につ
いては、個別品目の状況等を踏まえ慎重に検討されるべきである。
8
費用対効果評価結果の薬価への反映について
課題認識等
薬価算定時に投与間隔の延長に対して有用性加算が付されたが、一方で費用対効果評
価においては、投与間隔の延長により定量的な健康関連QOLの改善を示すものではないこ
とから、追加的有用性を評価することが困難とされ「費用増加」と判定された事例があった。
本事例の価格調整については「1500万円/QALY以上」と同様の取扱いとされた。
薬価算定時の有用性加算に関する観点と費用対効果評価における観点は異な
るので、仮に費用対効果評価の結果により価格調整されることになったとしても、薬
価算定時の評価(有用性加算)が否定されるものではない。
薬剤の投与間隔の延長等により、患者の利便性が大きく向上していても、QALY
等の指標で評価することが困難である場合もある。
したがって、追加的有用性を評価することが困難とされた場合は、評価することが妥
当で追加的有用性がないとされた場合とは別の取扱いとすべきであり、価格調整
係数を新設することなどが考えられる。
9
比較対照技術に対して費用が削減される品目
(Dominant)等の扱いについて
課題認識等
一部の対象集団においてDominantとなった場合であっても、分析結果とは関係のない厳
しい条件により、 Dominantという結果が十分に加味されないまま価格調整されている。
一部の対象集団でDominantとなった場合においては、費用対効果に優れること
が示されたということであり、その評価(Dominant)が十分に価格調整に反映され
る仕組みとしていただきたい。
例えば、一部の対象集団がDominantとなった場合は、定められた条件に関わら
ず、引下げの対象外とするなどといった対応が考えられる。
10
その他の個別項目に対する意見
患者割合に係るデータの取扱いと公表について
費用対効果評価の透明性の確保には異論はなく、企業は患者割合に係るデータのすべてを専門組
織に提示するとともに、細部に至るまで精査を受けている。
新しい治療方法等を提供するような薬剤の場合には、疫学調査などの公表可能なデータが存在せず、
企業が調査会社に委託したデータなどを用いて患者割合を算出せざるを得ないこともご理解いただきた
い。
分析期間超過時の価格調整における取扱いについて
分析に際し、企業は鋭意努力を行いながら対応している。分析期間が超過する理由の妥当性の検
討にあたっては、個別の品目の状況等も十分に考慮した上で慎重に判断すべきである。
分析の枠組みが当初の想定と大きく異なる場合、設定されている期間では分析が終了しないこともあ
るなど、分析期間に係る課題や実態について、まずは十分な検証を行うべきである。
11
この資料について
出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)
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