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中央社会保険医療協議会 総会(第 518 回) 議事次第
令和4年3月23日(水)11:00~
於 オンライン開催
議 題
○先進医療会議からの報告について
○患者申出療養評価会議からの報告について
○費用対効果評価専門組織からの報告について
○新薬の費用対効果評価該当性に関する取扱いについて
○最適使用推進ガイドラインについて
○令和2年度 DPC 導入の影響評価に係る調査「退院患者調査」の結果
報告について
○被災地における特例措置について
○入院医療等の調査・評価分科会の所掌事務の変更等について
○処遇改善(その1)について
第107回先進医療会議(令和4年2月3日)における先進医療Aの科学的評価結果
保険給付される 保険外併用
保険給付されない
整理 費用※2 療養費分 その他
技術名 適応症等 申請医療機関 費用※1※2 受付日 総評
番号 (「保険外併用療養費 に係る一部 (事務的対応等)
(「先進医療に係る費用」)
に係る保険者負担」) 負担金※2
子宮内膜刺激胚移植法:
英ウィメンズセ
Stimulation of Endometrium
340 胚移植を必要とする不妊症 ントラルファティ 4万円 - - R3.8.30 適 別紙資料1
–Embryo Transfer;
リティクリニック
(SEET法)
ミオ・ファティリ
341 タイムラプス 胚移植を必要とする不妊症 2万3千円 - - R3.8.31 適 別紙資料2
ティ・クリニック
胚移植を受ける不妊症患者 英ウィメンズセ
342 子宮内膜スクラッチ (これまで反復して着床・妊娠に ントラルファティ 3万円 - - R3.10.4 適 別紙資料3
至らないものに限る) リティクリニック
胚移植を受ける不妊症患者 医療法人社団
PICSI (Physiologic intracytoplasmic sperm (胚移植後に反復して流産を認 神徳会 芝公園
344 2万4千円 - - R3.11.30 適 別紙資料4
injection) めたもの、あるいは奇形精子を かみやまクリ
伴うものに限る) ニック
胚移植を受ける不妊症患者
京野アートクリ
345 子宮内膜受容能検査(ERA) (これまで反復して着床・妊娠に 13万8千円 - - R4.1.4 適 別紙資料5
ニック高輪
至らないものに限る)
神谷レディース
346 子宮内細菌叢検査 慢性子宮内膜炎疑い 5万6千円 - - R4.1.4 適 別紙資料6
クリニック
※1 医療機関は患者に自己負担を求めることができる。
※2 典型的な1症例に要する費用として申請医療機関が記載した額。(四捨五入したもの。)
【備考】
○ 先進医療A
1 未承認等の医薬品、医療機器若しくは再生医療等製品の使用又は医薬品、医療機器若しくは再生医療等製品の適応外使用を伴わない医療技術(4に掲げるものを除く。)
2 以下のような医療技術であって、その実施による人体への影響が極めて小さいもの(4に掲げるものを除く。)
(1)未承認等の体外診断薬の使用又は体外診断薬の適応外使用を伴う医療技術
(2)未承認等の検査薬の使用又は検査薬の適応外使用を伴う医療技術
(3)未承認等の医療機器の使用又は医療機器の適応外使用を伴う医療技術であって、検査を目的とするもの
○ 先進医療B
3 未承認等の医薬品、医療機器若しくは再生医療等製品の使用又は医薬品、医療機器若しくは再生医療等製品の適応外使用を伴う医療技術(2に掲げるものを除く。)
4 医療技術の安全性、有効性等に鑑み、その実施に係り、実施環境、技術の効果等について特に重点的な観察・評価を要するものと判断されるもの
1
先進医療A評価用紙(第1-1号)
評価者 構成員: 佐藤 典宏 先生
先進技術としての適格性
先 進 医 療 子宮内膜刺激胚移植法:Stimulation of Endometrium – Embryo Transfer;
の 名 称 (SEET法)
○A.妥当である。
適 応 症
B.妥当でない。(理由及び修正案: )
A.従来の技術を用いるよりも大幅に有効。
有 効 性 ○B.従来の技術を用いるよりもやや有効。
C.従来の技術を用いるのと同程度、又は劣る。
○A.問題なし。(ほとんど副作用、合併症なし)
安 全 性 B.あまり問題なし。(軽い副作用、合併症あり)
C.問題あり(重い副作用、合併症が発生することあり)
○A.当該分野を専門とし経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行える。
B.当該分野を専門とし数多く経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば
技 術 的
行える。
成 熟 度
C.当該分野を専門とし、かなりの経験を積んだ医師を中心とした診療体制を
とっていないと行えない。
社会的妥当性
(社会的倫理 ○A.倫理的問題等はない。
的 問 題 B.倫理的問題等がある。
等 )
A.罹患率、有病率から勘案して、かなり普及している。
現 時 点 で の
○B.罹患率、有病率から勘案して、ある程度普及している。
普 及 性
C.罹患率、有病率から勘案して、普及していない。
既に保険導入されている医療技術に比較して、
効 率 性 A.大幅に効率的。
B.やや効率的。 ○判定困難
C.効率性は同程度又は劣る。
将来の保険収 ○A.将来的に保険収載を行うことが妥当。
載 の 必 要 性 B.将来的に保険収載を行うべきでない。
総合判定: ○適・ 条件付き適・ 否
コメント: 特定不妊治療における胚移植の一方法として既に多くの施設で実施
されている(厚労省研究班調査で実施施設38.9%)。現時点で明らか
総 評 な有効性は示されていないが、安全性には大きな問題はなく、先進
医療で有効性を証明することには意義があると考えられる。なお、
「効率性」の判断を「判定困難」としたのは、現時点で保険導入さ
れている特定不妊治療の医療技術が存在せず、比較が困難なためで
ある。
2
先進医療A評価用紙(第1-1号)
評価者 技術委員:北脇 城 先生
先進技術としての適格性
先 進 医 療 子宮内膜刺激胚移植法:Stimulation of Endometrium – Embryo Transfer;
の 名 称 (SEET法)
A.妥当である。
適 応 症
B.妥当でない。(理由及び修正案: )
A.従来の技術を用いるよりも大幅に有効。
有 効 性 B.従来の技術を用いるよりもやや有効。
C.従来の技術を用いるのと同程度、又は劣る。
A.問題なし。(ほとんど副作用、合併症なし)
安 全 性 B.あまり問題なし。(軽い副作用、合併症あり)
C.問題あり(重い副作用、合併症が発生することあり)
A.当該分野を専門とし経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行える。
B.当該分野を専門とし数多く経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行
技 術 的
える。
成 熟 度
C.当該分野を専門とし、かなりの経験を積んだ医師を中心とした診療体制を
とっていないと行えない。
社会的妥当性
(社会的倫理 A.倫理的問題等はない。
的 問 題 B.倫理的問題等がある。
等 )
A.罹患率、有病率から勘案して、かなり普及している。
現 時 点 で の
B.罹患率、有病率から勘案して、ある程度普及している。
普 及 性
C.罹患率、有病率から勘案して、普及していない。
既に保険導入されている医療技術に比較して、
効 率 性 A.大幅に効率的。
B.やや効率的。
C.効率性は同程度又は劣る。
将来の保険収 A.将来的に保険収載を行うことが妥当。
載 の 必 要 性 B.将来的に保険収載を行うべきでない。
総合判定: 適 ・ 条件付き適・ 否
コメント:SEET法は一般的に安全かつ簡便な手法であると考えられる。一方
総 評 で、いかなる臨床背景を持つ症例の胚移植においても妊娠率が上昇するのか、あ
るいは特定の反復着床不全においてのみ有用なのかという点についてはエビデ
ンスが不足している。保険収載にあたっては、RCT等によるエビデンス構築が求
められる。
3
様式第5号
先進医療の内容 (概要)
先進医療の名称:子宮内膜刺激胚移植法:Stimulation of Endometrium –Embryo Transfer;
(SEET法)
適応症:胚移植を必要とする不妊症
内容:
(先進性)
生殖補助医療における反復不成功例のなかに、形態良好胚を移植しているにもかかわらず妊
娠にいたらない着床不全症例が存在する。着床不全の原因のうち、子宮および卵管側の器質的
要因として子宮粘膜下筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮内膜症、子宮奇形、卵管水腫などが挙げ
られる。一方、機能的要因として性ステロイドホルモンや胚因子の刺激に対する子宮内膜の反
応異常に起因する胚受容能の異常がなど考えられている。これらのうち胚由来因子の欠如また
は減少による子宮内膜の胚受容能の低下に起因する着床率低下を改善する方法として、1999年
に滋賀医科大学にて二段階胚移植が考案された。二段階胚移植は着床周辺期の胚と子宮内膜は
シグナル交換(クロストーク)をしており、胚は着床に向けて子宮内膜の局所環境を修飾して
いることを示したマウスを用いた基礎研究に基づいている。二段階胚移植法ではday2に初期胚
を移植し、残りの胚は培養を継続し、引き続きday5に胚盤胞を移植する。初期胚にはクロスト
ークにより子宮内膜の胚受容能を高める働きを期待し、継続培養によって選択された胚盤胞が
より高い確率で着床することを期待している。以来、特に反復ART不成功例に対する移植方法
として他施設にても用いられ良好な成績を挙げており、誌上報告もなされている。しかしなが
ら、二段階胚移植法は少なくとも胚を2個移植するため多胎の問題を回避することはできなか
った。近年、多胎予防を目的として単一胚移植が推奨されるようになってきた。単一胚移植を
行う場合は、初期胚移植か胚盤胞移植のいずれかを行うことになるが、これらの移植方法では
二段階胚移植法のように胚と子宮内膜の相互作用を利用することができない。この問題を克服
するために新たに考案した方法が子宮内膜刺激胚移植法:Stimulation of Endometrium –
Embryo Transfer; (SEET)である。
近年、胚培養液上清には子宮内膜胚受容能促進に関与する胚由来因子が存在することが報告
されている。そこで、胚培養液上清を子宮腔内に注入することにより子宮内膜が刺激を受け、
胚受容に適した環境に修飾される可能性があると考え、胚盤胞移植(BT)に先立ち胚培養液上
清を子宮腔内に注入する方法を考案し、これを子宮内膜刺激胚移植法:Stimulation of
Endometrium –Embryo Transfer; SEETと命名した。
胚盤胞移植は継続培養により移植胚の選択が容易になることや、胚発生と子宮内膜が同調す
ることなどにより、高い着床率を得ることができるとされる移植方法である。しかしながら、
その妊娠率は50%前後にとどまっている。胚盤胞移植における着床不全の機能的原因として、
移植胚盤胞の子宮内での発生停止や透明帯から孵化できないなどの胚に起因する要因と、子宮
環境の不全による要因などが考えられる。
着床に適切な子宮内膜の分化、すなわちimplantation windowは性ステロイドホルモンの制
御のみならず、胚と子宮内膜のクロストークによって導き出されると考えられており、クロス
4
トークは初期胚の段階からなされているとも考えられている。ところが、ホルモン調節周期に
おける胚盤胞移植では、性ステロイドによる子宮内膜の分化は行われているものの、胚盤胞が
移植されて初めてクロストークが開始するため、子宮内膜の着床準備が遅れ、着床不全が起き
妊娠不成立となる、または着床遅延が生じている可能性がある。
Zhang らはday3移植例とday5移植例の妊娠周期でのhCG濃度を比較し、day5の方が低値
であることを報告している。かれらは、day5移植例のhCG濃度が低値であるのは長期培養に
よる胚へのダメージが原因であると考察しているが、胚と子宮内膜のクロストークの開始が
day5移植ではday3移植に比べて遅れるために生じたことに起因する着床遅延によるものと考
えることもできよう。私どもの研究においても、妊娠判定日(day30)におけるhCG値が
SEETではBTと比べ有意に高値となったことより、BTに対し、SEETでは培養液注入時よ
りクロストークが開始するため、適時着床が成立しBTと比較して着床時期が早くなったこと
が推察できる。SEETは胚由来因子により子宮内膜のimplantation windowに作用し胚受容能
を亢進している可能性があると考えている。
SEETは簡便で副作用もなく、BTと比較して妊娠率・着床率が高くなるため、臨床的に有
用な移植法となりうると考えている。
(概要)
対象:胚移植を必要とする不妊症
方法:
体外受精により作出された受精卵を体外で5~6日間培養し、得られた胚盤胞は一旦凍結保存す
る。この際に体外培養に使用された培養液(当院ではSAGE 1-Stepメディウムを約50~100
㎕使用)を、胚盤胞とは別の容器に封入した後に凍結保存しておく。この培養液(リンス液と
いう)の中に、受精卵が成長する過程に排出される伝達物質が含まれていると考えられる。
胚盤胞移植(凍結融解胚移植)は自然排卵周期またはホルモン補充周期で行う。
自然排卵周期の場合は月経開始10日目頃より数回の診察を経て排卵日が確定すれば、排卵後2
~3日目にリンス液を子宮内に注入する。さらに排卵後4~5日目に凍結保存した胚盤胞を1個
融解して移植を行う。
ホルモン補充周期では月経開始2日目から卵胞ホルモン製剤の投与を開始し、月経12~14日目
の診察でホルモン値や子宮内膜厚の確認後問題なければ月経15日目より黄体補充を開始する。
黄体補充開始後2~3日目に、リンス液を子宮内に注入する。さらに黄体補充開始後4~5日目
に、凍結保存しておいた胚盤胞を1個融解して移植を行う。
排卵または黄体補充開始後15日目頃に血中hCGを測定し妊娠判定を行う。妊娠判定が陰性
であれば、観察は終了とする。
妊娠判定が陽性となれば、引き続き経過を観察し超音波検査により胎嚢が確認できれば臨床妊
娠と判定し観察終了とする。胎嚢が確認できなければ化学流産として観察は終了とする。
5
(効果)
妊娠率の向上が期待できる。
(先進医療にかかる費用)
先進医療にかかる費用は39,910円である。
6
子宮内膜刺激胚移植法:
Stimulation of Endometrium –Embryo Transfer;
法の概要図
SEET
【概要】
本技術は体外受精治療に体外受精により作出された受精卵を体外で5~6日間培養
し、得られた胚盤胞は一旦凍結保存する。この際に体外培養に使用された培養液を
凍結保存しておく。この培養液(リンス液という)には子宮内膜胚受容能促進に関与
する胚由来因子が存在し、これを子宮内に注入することで子宮内膜とのクロストーク
が開始され、胚受容に適した環境に修飾される可能性があると考えられ、妊娠率の
向上が期待できる。
7
保険収載までのロードマップ
先進医療技術名:子宮内膜刺激胚移植法
Stimulation of Endometrium –Embryo Transfer; (SEET法)
先進医療での適応疾患:体外受精-胚移植を必要とする不妊症(反復着床不全を含む)
臨床研究 先進医療
多
施
・ 試験名:Stimulation of ・ 試験名:
endometrium embryo transfer can 子宮内膜刺激胚移植法: 設 保
improve implantation and Stimulation of Endometrium – 共
pregnancy rates for patients Embryo Transfer; (SEET法) 険
同
undergoing assisted reproductive ・ 試験デザイン:
technology for the first time with a 単施設前向き観察研究 研 収
high-grade blastocyst ・ 期間:2022.4.1~2023.3.31 究
・ 試験デザイン:RCT 3群比較試験 ・ 被験者数:1,000症例 載
・ 期間:2007.4~2008.3 ・ 主要評価項目:臨床妊娠率
※単施設前向き
被験者数:144
・ 副次評価項目:
観察研究の結果
結果の概要:SEETは、ART患 者の着床率
血中hCG陽性率、有害事象の発現
を評価し、
とPRを高めるための効果的な方法である可
能性が示唆された。 率ほか 更なるエビデンス
構築を行う。
当該先進医療における 欧米での現状
薬事承認:米国(無) 欧州(無)
選択基準:胚移植を受ける不妊症患者
ガイドライン記載:(無)
除外基準:これまでの治療経過より感染のリスクが高いと判断された症例
予想される有害事象:下腹部痛、出血を伴うことがある。また、ごくまれに感染 国内のガイドライン記載(有)
(子宮付属器炎、卵管周囲炎、骨盤腹膜炎)を起こすことがある 日本生殖医学会:SEET法の有効性を示唆
する報告もあるため、治療オプションの一
つとして考慮される(推奨レベルC)
8
○先進医療A評価用紙(第1-1号)
評価者 構成員: 福井 次矢 先生
先進技術としての適格性
先 進 医 療
タイムラプス
の 名 称
適 応 症 A.妥当である。
B.妥当でない。(理由及び修正案: )
A.従来の技術を用いるよりも大幅に有効。
B.従来の技術を用いるよりもやや有効。
有 効 性
C.従来の技術を用いるのと同程度、又は劣る。
A.問題なし。(ほとんど副作用、合併症なし)
安 全 性
B.あまり問題なし。(軽い副作用、合併症あり)
C.問題あり(重い副作用、合併症が発生することあり)
A.当該分野を専門とし経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行える。
B.当該分野を専門とし数多く経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば
技 術 的
行える。
成 熟 度
C.当該分野を専門とし、かなりの経験を積んだ医師を中心とした診療体制を
とっていないと行えない。
社会的妥当性
(社会的倫理 A.倫理的問題等はない。
的 問 題 B.倫理的問題等がある。
等 )
A.罹患率、有病率から勘案して、かなり普及している。
現 時 点 で の
B.罹患率、有病率から勘案して、ある程度普及している。
普 及 性
C.罹患率、有病率から勘案して、普及していない。
既に保険導入されている医療技術に比較して、
効 率 性 A.大幅に効率的。
B.やや効率的。
C.効率性は同程度又は劣る。
将来の保険収 A.将来的に保険収載を行うことが妥当。
載 の 必 要 性
B.将来的に保険収載を行うべきでない。
総合判定: 適・ 条件付き適・ 否
コメント: 将来的には、臨床的妊娠率や生産率といった最終的アウトカムを主
総 評
要評価項目とした研究を行うべきと思う。
9
先進医療A評価用紙(第1-1号)
評価者 技術委員:北脇 城 先生
先進技術としての適格性
先 進 医 療
タイムラプス
の 名 称
A.妥当である。
適 応 症
B.妥当でない。(理由及び修正案: )
A.従来の技術を用いるよりも大幅に有効。
有 効 性 B.従来の技術を用いるよりもやや有効。
C.従来の技術を用いるのと同程度、又は劣る。
A.問題なし。(ほとんど副作用、合併症なし)
安 全 性 B.あまり問題なし。(軽い副作用、合併症あり)
C.問題あり(重い副作用、合併症が発生することあり)
A.当該分野を専門とし経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行える。
B.当該分野を専門とし数多く経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行
技 術 的
える。
成 熟 度
C.当該分野を専門とし、かなりの経験を積んだ医師を中心とした診療体制を
とっていないと行えない。
社会的妥当性
(社会的倫理 A.倫理的問題等はない。
的 問 題 B.倫理的問題等がある。
等 )
A.罹患率、有病率から勘案して、かなり普及している。
現 時 点 で の
B.罹患率、有病率から勘案して、ある程度普及している。
普 及 性
C.罹患率、有病率から勘案して、普及していない。
既に保険導入されている医療技術に比較して、
効 率 性 A.大幅に効率的。
B.やや効率的。
C.効率性は同程度又は劣る。
将来の保険収 A.将来的に保険収載を行うことが妥当。
載 の 必 要 性 B.将来的に保険収載を行うべきでない。
総合判定: 適 ・ 条件付き適・ 否
コメント:タイムラプスを用いることにより、大きな妊娠率/出生率改善が
総 評 得られるというエビデンスの構築にはいまだ至っていない。保険収載にあたって
は、RCT等によるエビデンス構築が必要であると考える。さらに、高額な機器導
入が必要であることから、保険収載にあたっては、効率性も勘案されるべきであ
る。
10
様式第5号
先進医療の内容 (概要)
先進医療の名称:タイムラプス
適応症:胚移植を必要とする不妊症
内容:
(先進性)
2008 年頃からタイムラプスによる胚の観察が行われ始め、1 日 1 回程度の形態学的観察より、
タイムラプスのほうが正確な胚の評価が可能であることが明らかになっている。
胚をインキュベーターから出さずにこれらのタイムラプスによる評価から、移植胚の選択を行う
ことにより、通常の観察による胚の選択に比べて妊娠率が20%向上するという報告もある。タイ
ムラプスによる胚の評価は、移植する胚の選定に有用であると考えられる。
しかし、タイムラプスによる胚の評価の基準は各施設によってさまざまであり、評価基準を作成
することが必要である。
(概要)
1)対象:胚移植を必要とする不妊症
2)各症例への実施:
体外受精や顕微授精後の卵子をタイムラプス装置搭載型培養器と従来型培養器を用いて培
養し、Pronucleus(PN)出現、細胞分裂様式、多核、割球間のサイズ、胚盤胞の細胞数、卵割に
要する時間などを比較検討する。
3)分析結果の評価:
タイムラプス搭載型培養器で得られた胚の形態的評価と従来型培養器での胚の形態学的観
察による評価をもとに選択した胚を移植し、生産率等を比較する。
(効果)
臨床的妊娠率の上昇、培養成績の向上、着床率・生産率の上昇
(先進医療にかかる費用)
先進医療に係る費用は23,000円である。
11
医療技術の概要図
タイムラプス
申請医療機関:ミオ・ファティリティ・クリニック
12
保険収載までのロードマップ
先進医療技術名:タイムラプス
先進医療での適応疾患:胚移植を必要とする不妊症
先進医療
臨床研究
・ 試験名:タイムラプス培養器と通常培養器での体外培養成績の比較に
関する多施設共同研究
保
・ 研究名:高解像度のタイ
・ 試験デザイン:多施設前向きランダム化比較試験
ムラプス撮像による胚発育
・ 期間:2022年4月~2023年12月末日
の評価 険
・ 被験者数:200例
・ 観察研究
・ 主要評価項目:分割率、良好分割胚率、胚盤胞発生率、有効利用率
・ 期間:2003.4~2014.12
(胚移植、凍結胚の割合) 収
・ 被験者数:272胚
・ 副次評価項目:臨床的妊娠率、着床率、生産率
・ 結果の概要:
【安全性評価】 載
高解像度のタイムラプス撮
流産率、早産率、多胎妊娠率、異所性妊娠の発生率、
像により、胚の詳細な発生
胎児奇形(染色体異常、形態異常、解剖学的異常)の発生率
(正常、異常)を理解できた。
無侵襲なこの手法により詳
多施設共同研究
細な画像評価を行うことで、
妊娠率が改善する可能性が ・AMED成育疾患克服等総合研究事業
「卵子活性化・タイムラプス・ERAの有効性・安全性検証による生殖補助医療のエビデンス創出」
ある。
・試験デザイン:前方視的コホート多施設共同研究
・期間:2022年4月~2024年3月
・被験者数:100例
・主要評価項目:臨床妊娠率
・副次評価項目:培養成績(分割率、良好分割胚率、胚盤胞発生率、有効利用率)及び臨床成績(着床率、生産率)
選択基準:
欧米での現状
1)日本産科婦人科学会の定めるART適応基準に合致する患者
ガイドライン記載:(有)
2)採卵により得られた卵子から、正常受精卵数が4個以上の患者
欧州生殖医学会(ESHRE)のガイド
3)研究の参加に配偶者と共に文書による同意の取得が可能な患者
除外基準: ライン (2019)では、タイムラプス培養
1) 夫婦両方の染色体検査の結果、いずれかに均衡型構造異常が認められる患者 は、生殖医療に不可欠な手法となっ
2) 重篤な合併症を有する患者 てきたと結論付けている。
3) その他、研究責任者又は研究分担者が不適切と判断した患者
進行中の臨床試験(無)
予想される有害事象:無し ※本法はすべて体外で行われるため、患者への直接的な侵襲はない。
13
先進医療A評価用紙(第1-1号)
評価者 構成員: 横井 香平 先生
先進技術としての適格性
先 進 医 療
子宮内膜スクラッチ
の 名 称
適 応 症 A.妥当である。
B.妥当でない。(理由及び修正案: )
A.従来の技術を用いるよりも大幅に有効。
有 効 性
B.従来の技術を用いるよりもやや有効。
C.従来の技術を用いるのと同程度、又は劣る。
A.問題なし。(ほとんど副作用、合併症なし)
安 全 性
B.あまり問題なし。(軽い副作用、合併症あり)
C.問題あり(重い副作用、合併症が発生することあり)
A.当該分野を専門とし経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行える。
B.当該分野を専門とし数多く経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば
技 術 的
行える。
成 熟 度
C.当該分野を専門とし、かなりの経験を積んだ医師を中心とした診療体制を
とっていないと行えない。
社会的妥当性
(社会的倫理 A.倫理的問題等はない。
的 問 題 B.倫理的問題等がある。
等 )
A.罹患率、有病率から勘案して、かなり普及している。
現 時 点 で の
B.罹患率、有病率から勘案して、ある程度普及している。
普 及 性
C.罹患率、有病率から勘案して、普及していない。
既に保険導入されている医療技術に比較して、
効 率 性 A.大幅に効率的。
B.やや効率的。
C.効率性は同程度又は劣る。
将来の保険収 A.将来的に保険収載を行うことが妥当。
載 の 必 要 性
B.将来的に保険収載を行うべきでない。
総合判定: 適・ 条件付き適・ 否
コメント:本研究は単施設の観察研究であり、また患者さんの状態も一定しな
総 評 い可能性が高いため、その有用性を自施設の本法非実施群と比較し
て検証するのは難しいのではと危惧する。本研究で有用性が示唆さ
れた場合には、保険収載にあたって多施設によるエビデンスの構築
が必要と考える。
14
先進医療A評価用紙(第1-1号)
評価者 技術委員:北脇 城 先生
先進技術としての適格性
先 進 医 療
子宮内膜スクラッチ
の 名 称
A.妥当である。
適 応 症
B.妥当でない。(理由及び修正案: )
A.従来の技術を用いるよりも大幅に有効。
有 効 性 B.従来の技術を用いるよりもやや有効。
C.従来の技術を用いるのと同程度、又は劣る。
A.問題なし。(ほとんど副作用、合併症なし)
安 全 性 B.あまり問題なし。(軽い副作用、合併症あり)
C.問題あり(重い副作用、合併症が発生することあり)
A.当該分野を専門とし経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行える。
B.当該分野を専門とし数多く経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行
技 術 的
える。
成 熟 度
C.当該分野を専門とし、かなりの経験を積んだ医師を中心とした診療体制を
とっていないと行えない。
社会的妥当性
(社会的倫理 A.倫理的問題等はない。
的 問 題 B.倫理的問題等がある。
等 )
A.罹患率、有病率から勘案して、かなり普及している。
現 時 点 で の
B.罹患率、有病率から勘案して、ある程度普及している。
普 及 性
C.罹患率、有病率から勘案して、普及していない。
既に保険導入されている医療技術に比較して、
効 率 性 A.大幅に効率的。
B.やや効率的。
C.効率性は同程度又は劣る。
将来の保険収 A.将来的に保険収載を行うことが妥当。
載 の 必 要 性 B.将来的に保険収載を行うべきでない。
総合判定: 適 ・ 条件付き適・ 否
コメント:本法は一般的に安全かつ簡便な手法であると認められる。欧米で
総 評
も広く行われているが、格式ある複数の大規模RCTでは妊娠率の有意な上昇は得
られなかった。そのような背景のもとで、妊娠率上昇効果を、単一施設、one arm、
かつ60例という少ない症例数で示そうとする研究計画には改良の余地がある。
15
様式第5号
先進医療の内容 (概要)
先進医療の名称:子宮内膜スクラッチ
適応症:胚移植を受ける不妊症患者のうち、これまで反復して着床・妊娠に至らないもの
内容:
(先進性)
生殖補助医療における反復不成功例のなかに、形態良好胚を移植しているにもかかわらず妊娠
にいたらない着床不全症例が存在する。着床不全の原因のうち、子宮および卵管側の器質的要因
として子宮粘膜下筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮内膜症、子宮奇形、卵管水腫などが挙げられる。
一方、機能的要因として性ステロイドホルモンや胚因子の刺激に対する子宮内膜の反応異常に起
因する胚受容能の異常などが考えられている。この問題に対処するためのさまざまなアプローチ
が検討されており、最近のいくつかの研究では、原因不明の再発性着床障害のある患者の着床率
と妊娠転帰の両方を、局所子宮内膜スクラッチにより改善できることが示されている。
2003年に実施されたAmihai Barashらによる研究2)では、生検カテーテルを使用してIVF
患者の子宮内膜をサンプリングすると、その後の IVF-胚移植サイクル中に妊娠する可能性が大
幅に増加したことが報告されている。また、Neelam Potdarらによる研究3)においては、原因
不明の着床障害が繰り返された症例を対象とし、子宮内膜スクラッチの有効性を評価するために
実施されたシステマティックレビュー及びメタアナリシスでは、卵巣刺激周期の前周期における
局所子宮内膜スクラッチが、有益な効果をもたらすことが報告されている。
(概要)
胚移植を行う予定の前周期の黄体期に、婦人科用剥離子(子宮内膜細胞採取具)を子宮頸管よ
り挿入し、子宮の形状に沿って子宮内膜腔にゆっくりと進め、デバイスを同じ方向に数回回転さ
せることによりスクラッチを行う。
翌周期に胚移植を行い、胚移植後 10~14 日後頃に血中 hCG を測定し妊娠判定を行う。妊娠
判定が陰性であれば、観察は終了とする。
妊娠判定が陽性となれば、引き続き経過を観察し超音波検査により胎嚢が確認できれば臨床妊
娠と判定し観察終了とする。胎嚢が確認できなければ化学流産として観察は終了とする。胚移植
当たりの臨床妊娠率を算出し、日本産科婦人科学会より報告されている胚移植による妊娠率との
比較を行い有用性の検証を行う。
(効果)
胚盤胞移植における妊娠率の向上が期待できる。
(先進医療にかかる費用)
先進医療に係る費用は 30,300円 である。
16
子宮内膜スクラッチの概要図
【概要】
局所子宮内膜損傷が原因不明の反復着床障害のある患者の着床率と妊娠転帰の
改善できることが示されている。胚移植が予定されている前周期の黄体期に子宮内
膜スクラッチを実施し、翌周期に胚移植を行うことで臨床妊娠率の向上が期待できる
可能性がある。
①胚移植を予定している前周期の黄体期 ②子宮内膜スクラッチを実施した翌周期
子宮内膜スクラッチを実施 胚移植を実施
17
保険収載までのロードマップ
先進医療技術名:子宮内膜スクラッチ
先進医療での適応疾患:胚移植を受ける不妊症患者のうち、
これまで反復して着床・妊娠に至らないもの
臨床研究 先進医療
・ 試験名:子宮内膜スクラッチ
・ 試験名Effects of endometrial
・ 試験デザイン:
保
injury on frozen‐thawed blastocyst
多施設共同非ランダム化比較対照研究
transfer in hormone replacement
・ 期間:2022.4.1~2025.3.31
険
cycles. 松本由紀子ほか
・ 被験者数:340例(実施群・非実施群各170例)
・ 試験デザイン:無作為割付
・ 主要評価項目:臨床妊娠率
収
2群間比較試験
・ 期間:2013.2~2013.6
・ 副次評価項目:血中hCG陽性率、
被験者数:124 流産率、 載
結果の概要:凍結融解胚盤胞移植を受け 異所性妊娠の発生率、
た女性の妊娠率を増加させ、流産率を減少 有害事象の発現率ほか
させました。
当該先進医療における
選択基準:・胚移植時の年齢が39歳以下である
・胚移植を受ける不妊症患者のうち、これまで良好胚盤胞移植を1回以上行っ
たものの着床・妊娠に至らない症例 欧米での現状
薬事承認:米国(無) 欧州(無)
・良好胚盤胞(day5グレード3BB以上)を用いた凍結融解胚盤胞移植を予定
している症例 等 ガイドライン記載:(無)
除外基準:・PGT-Aを行った胚を移植予定の症例
国内ガイドライン記載:(有)
・2個胚移植を行う症例
日本生殖医学会:着床に与える影響は定
・他の子宮内膜刺激(SEET法など)を実施予定の症例 等 まっていない(推奨度レベルC)
予想される有害事象:下腹部痛、出血を伴うことがある。また、ごくまれに感染(子宮
内膜炎、子宮付属器炎、卵管周囲炎、骨盤腹膜炎)を起こすことがある
18
先進医療A評価用紙(第1-1号)
評価者 構成員: 新井 一 先生
先進技術としての適格性
先 進 医 療
PICSI (Physiologic intracytoplasmic sperm injection)
の 名 称
A.妥当である。
適 応 症 B.妥当でない。(理由及び修正案: )
A.従来の技術を用いるよりも大幅に有効。
B.従来の技術を用いるよりもやや有効。
有 効 性
C.従来の技術を用いるのと同程度、又は劣る。
A.問題なし。(ほとんど副作用、合併症なし)
B.あまり問題なし。(軽い副作用、合併症あり)
安 全 性
C.問題あり(重い副作用、合併症が発生することあり)
A.当該分野を専門とし経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行える。
B.当該分野を専門とし数多く経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば
技 術 的
行える。
成 熟 度
C.当該分野を専門とし、かなりの経験を積んだ医師を中心とした診療体制を
とっていないと行えない。
社会的妥当性
(社会的倫理 A.倫理的問題等はない。
的 問 題 B.倫理的問題等がある。
等 )
A.罹患率、有病率から勘案して、かなり普及している。
現 時 点 で の
B.罹患率、有病率から勘案して、ある程度普及している。
普 及 性
C.罹患率、有病率から勘案して、普及していない。
既に保険導入されている医療技術に比較して、
効 率 性 A.大幅に効率的。
B.やや効率的。
C.効率性は同程度又は劣る。
A.将来的に保険収載を行うことが妥当。
将来の保険収 B.将来的に保険収載を行うべきでない。
載 の 必 要 性
総合判定: 適・ 条件付き適・ 否
コメント: 2019年にLancetに掲載されたICSIとPICSIに関するRCT論文では、両者に妊娠
総 評 率や出産率に有意差はみられず、PICSIを広く用いることは推奨できないと結論されている
(Lancet 2019;416-22)。このLancet論文の結果を覆してPICSIの有用性を確認するにはかなりの
困難が予測されることから、単独施設ではなく多施設共同のもとICSIとPICSIを比較するRCT
を実施し日本発のエビデンスが創出されることを期待したい。
19
先進医療A評価用紙(第1-1号)
評価者 技術委員:北脇 城 先生
先進技術としての適格性
先 進 医 療
PICSI (Physiologic intracytoplasmic sperm injection)
の 名 称
A.妥当である。
適 応 症
B.妥当でない。(理由及び修正案: )
A.従来の技術を用いるよりも大幅に有効。
有 効 性 B.従来の技術を用いるよりもやや有効。
C.従来の技術を用いるのと同程度、又は劣る。
A.問題なし。(ほとんど副作用、合併症なし)
安 全 性 B.あまり問題なし。(軽い副作用、合併症あり)
C.問題あり(重い副作用、合併症が発生することあり)
A.当該分野を専門とし経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行える。
B.当該分野を専門とし数多く経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行
技 術 的
える。
成 熟 度
C.当該分野を専門とし、かなりの経験を積んだ医師を中心とした診療体制を
とっていないと行えない。
社会的妥当性
(社会的倫理 A.倫理的問題等はない。
的 問 題 B.倫理的問題等がある。
等 )
A.罹患率、有病率から勘案して、かなり普及している。
現 時 点 で の
B.罹患率、有病率から勘案して、ある程度普及している。
普 及 性
C.罹患率、有病率から勘案して、普及していない。
既に保険導入されている医療技術に比較して、
効 率 性 A.大幅に効率的。
B.やや効率的。
C.効率性は同程度又は劣る。
将来の保険収 A.将来的に保険収載を行うことが妥当。
載 の 必 要 性 B.将来的に保険収載を行うべきでない。
総合判定: 適 ・ 条件付き適・ 否
コメント:本来求められる妊娠率上昇や流産率減少については、世界的に十
総 評
分なエビデンスが得られていない中で、本研究においても副次評価項目とし、良
好胚形成率を主要評価項目としている点は、むしろ慎重な研究計画であり評価で
きる。
20
様式第5号
先進医療の内容 (概要)
先進医療の名称:PICSI (Physiologic intracytoplasmic sperm injection)
適応症:胚移植を受ける不妊症患者(胚移植後に反復して流産を認めたもの、あるいは奇形精子
を伴うものに限る)
内容:
(先進性)
ICSI における精子の選別は、手技を行う胚培養士が顕微鏡下で精子の形態と運動性を評価し
選別を行う形態学的選別が主流である。しかしながら、形態学的にbest lookingな精子が必ずし
も良好な精子とは限らないとの報告がある。さらに ICSI では in vivo や体外受精の過程で自然
に行われている成熟精子の選別を省略してしまっている。このことから、形態学的評価のみで精
子を選別し ICSI を行うと本来卵子の中に侵入できない未成熟な精子が注入されてしまう可能性
がある。その結果として、受精率や胚の発生率が低下し流産率が増加するという報告もある。
卵子に注入する精子は成熟を完了していることが望ましい。成熟を完了した精子は、原形質膜
のリモデリング、細胞質の押し出し、核の成熟が起きていて高密度のヒアルロン酸レセプターが
発現しており透明帯とヒアルロン酸の両方に接着することができる。この特徴を利用して生理学
的に精子を選別する方法が Huszar らにより報告され、PICSI (Physiologic intracytoplasmic
sperm injection) として広く行われるようになった。ヒアルロン酸を利用した精子選別は特別な
器具や染色は必要なく簡便であり、選別した精子を直ちに使用することが可能である。すなわち
PICSIは、精子の形態学的評価だけではなく、成熟度をその場で判別しながら卵子に注入できる
という点で従来のICSIよりも先進性がある。
(概要)
1)対象及びランダム化
・ICSI適応患者で、ICSI後に反復流産や着床不全がみられた患者。または、夫が奇形精子症の
患者を対象とする。説明後同意が得られた対象をICSI群とPICSI群の2群にランダムに振り分
ける。
2)卵子・精子の処理
・採卵の3時間後にヒアルロニダーゼを使用して裸化を行い。第一極体が放出されている卵子を
成熟卵とし、ICSIの対象とする。
・採卵の朝に採精してもらい 15~30 分液化させた後マクラーカウンティングチャンバーで一般
精液検査を行う。正常形態率は精液の塗抹標本作成後にDiff-Quikで染色を行い、strict criteria
に準じて求める。
・精子の処理は Isolate2 層法で行い、再度洗浄した後に沈渣を 0.5ml に調整してインキュベー
トしておく。
3)HBAアッセイ
・調整後精子はICSIの前にHBA○R Assayを使用してHBAスコアを求める。
・ヒアルロン酸がコーティングされているスライドガラスに調整後精子を 5~10μℓ滴下し、カ
バーガラスを被せる。
・室温またはインキュベーターでしばらく静置し、ヒアルロン酸に結合している運動精
子の割合を求める。
21
4)ICSI手技と胚培養
・精子の選別、不動化、インジェクションピペット内への充填は ICSI 群では PVP を PICSI 群
ではSpermSlowTMを使用する。
・ICS 群の精子選別は、PVP の上端まで泳ぎ上がった中で形態の良好な精子を培養士が目で見
て行う。
・PICSI群の精子選別は、SpermSlowTMとGamete Bufferのドロップの境界でヒアルロン酸の
3次元ネット構造に捕まり限りなくゆっくり動いている精子を選んでいく。
・精子の注入を終えた卵子は、single step mediumを使用し30μℓでドロップ培養を行う。
5)胚凍結と胚移植
・培養5日目から6日目に胚盤胞になった胚をvitrification法で凍結保存する。
・胚移植は原則として凍結融解単一胚移植にて行い、移植の際はグレードの高い胚盤胞から優先
的に移植し両群に偏りが生じないように注意して行う。
6)評価項目と評価タイミング
・評価する項目と評価するタイミングは以下の通り行う。
① Day1
正常受精の確認。雌性前核と雄性前核の両方が確認できた胚(2PN胚)を正常受精卵と判断する。
受精率は、正常受精卵数/MⅡ卵子数×100 (%)で算出する。
② Day3
形態評価によりグレード1胚率を求める。Veeckの分類に基づきDay3における胚の分割速度も
考慮し、割球の数は6細胞以上、割球の大きさが均等でfragmentの無い胚をグレード1胚とす
る。グレード1胚率は、グレード1胚数/正常受精卵数×100 (%)で算出する。
③ Day5
Gardner の分類に基づき、胚盤胞の形態評価を行う。3BB 以上の胚盤胞へ発生した割合を求め
る。胚盤胞到達率は、3BB以上の胚盤胞数/継続培養数×100 (%)で算出する。
④ 妊娠率と流産率
移植後14日目前後の血中hCG濃度が陽性で、移植から6~8週の時点で胎嚢(GS)が確認できた
時点で臨床的妊娠と判断し、妊娠率を求める。妊娠率は、臨床的妊娠数/移植数×100 (%)で算出
する。臨床的妊娠後、流産が起きた場合は流産率として記録する。流産率は、流産数/臨床的妊娠
数×100 (%)で算出する。
⑤HBAスコア
処理後の精子を ICSI または PICSI に使用する前に HBA○R Assay を用いて HBA スコアを求め
る。HBAスコアは合計で200個の精子をカウントし、ヒアルロン酸に結合した運動精子/ヒアル
ロン酸に結合した運動精子+ヒアルロン酸に結合していない運動精子×100(%)で算出する。
(効果)
ICSI後に反復流産や着床不全を経験した患者を対象に、ICSI群とPICSI群の成績を前方視的
かつ無作為に比較することで PICSI が胚発育能を向上させ流産率を低下させるために有効であ
るのかを示すことができるようになる。それによって、ICSI 後に反復流産や着床不全を経験し
た患者に次回採卵時の治療選択として PICSI の情報を提供することが可能となる。奇形精子患
者においても、射出精子の中に含まれている成熟精子を PICSI で選別し卵子に注入することが
可能となり、結果的に流産率の減少が期待できるようになると考えられる。
22
(先進医療にかかる費用)
先進医療に係る費用は23,751円である。
23
医療技術の概要図
PICSI (Physiologic intracytoplasmic sperm injection)
申請医療機関:芝公園かみやまクリニック
【概要】PICSIは顕微授精の際に、DNA損傷の少ない成熟精子はヒアルロン酸に結合できるという特徴を利用し、ヒアルロン
酸に接着した精子を選別することで異数性胚の発生割合を下げ、流産率を低下させると報告されている。
成熟精子の特徴 PICSI
・原形質膜の再構築が完了していて透明帯
Physiologic=生理的な
とヒアルロン酸に結合できる。 期待できる効果
・余分な細胞質を持たず、形態が良好である。
・成熟精子はヒアルロン酸と透明帯に結合できる。
・核タンパクがヒストンからプロタミンに置き換 成熟精子を選別し注入すると…
わっている。
・DNA鎖に断片化が少なく、染色体の ICSIにおいて
disomy,diploidyの頻度が4~5分の1である。 ⇒精子の生理的な性質を利用し、透明帯等で自然 DNA損傷の少ない精子
に行われている選別に近い形で精子を選別する。 を注入できる!!
☆ICSIの際、選択するのが理想である。
結果的に⇒
・異数性胚の発生割合を下げる。
・流産率を低下させる。
ICSIにおける精子選別の実際
・ICSIを行うエンブリオロジストの経験や主観が大き
い。
・形態学的評価に頼る割合が高い。 ヒアルロン酸を使うメリット
・in vivoやC-IVFでは、必ず透明帯を通過してから卵
・ヒアルロン酸は、卵丘細胞複合体や女性生殖道内などに元々存在
細胞質内に侵入していく。
する生体内成分であるため、安全性が高い。
・ICSIでは、透明帯の選別を省略してしまっている。
・精子の不動化や選別に使われているPVPより細胞毒性が低い。
24
保険収載までのロードマップ
先進医療技術名:PICSI (Physiologic intracytoplasmic sperm injection)
先進医療での適応疾患:胚移植を受ける不妊症患者(胚移植後に反復して流産を
認めたもの、あるいは奇形精子を伴うものに限る)
関係学会等の関与による
多施設共同研究
臨床研究 先進医療
・ 試験名:ICSIにおける ・ 試験名:胚移植後の反復流産患者における
SpermSlowTMを用いた成熟精子選
PICSIの治療効果に関する前方視的ランダム比
保
別と臨床成績の検討 較試験
・ 試験デザイン:ランダム比較試験 ・ 試験デザイン:前向きランダム比較試験
険
・ 期間:2008年1月~2009年7月 ・ 期間:2022年4月1日~2026年3月31日
・ 被験者数:130症例 ・ 被験者数:132周期(各群66周期)
収
・ 結果の概要:ヒアルロン酸を用い
・ 主要評価項目:ICSI群とPICSI群、各群のDay3
て精子を選別した群の方が対照群
に おけるグレード1胚率
載
と比較して受精率、Day3良好胚獲 ・ 副次評価項目: ICSI群とPICSI群、各群の受
得率が有意に高く、流産はヒアルロ
精率、胚盤胞到達率、妊娠率、流産率、HBAス
コア
ン酸を用いて精子を選別した群で
ははみみらられれななかかっったた。。
当該先進医療における
選択基準:胚移植を受ける不妊症患者(胚移植後に反復
欧米での現状
して流産を認めたもの、あるいは奇形精子を伴うものに
薬事承認:米国(有) 欧州(有)
限る)
ガイドライン記載:(有)
除外基準:TESE/TESA/PESAの対象となる男性不妊患
生殖補助医療における高度な精子選択技術を行う
者。凍結融解精子を使用する患者。採卵前の30日以内に
試験試薬を使用した患者。 ことを考慮してもよいが十分な根拠はない。(C)
予想される有害事象:特になし。
25
先進医療A評価用紙(第1-1号)
評価者 構成員: 福田 敬 先生
先進技術としての適格性
先 進 医 療
子宮内膜受容能検査(ERA)
の 名 称
○A.妥当である。
適 応 症
B.妥当でない。(理由及び修正案: )
A.従来の技術を用いるよりも大幅に有効。
有 効 性 ○B.従来の技術を用いるよりもやや有効。
C.従来の技術を用いるのと同程度、又は劣る。
A.問題なし。(ほとんど副作用、合併症なし)
安 全 性 ○B.あまり問題なし。(軽い副作用、合併症あり)
C.問題あり(重い副作用、合併症が発生することあり)
○A.当該分野を専門とし経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行える。
B.当該分野を専門とし数多く経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば
技 術 的
行える。
成 熟 度
C.当該分野を専門とし、かなりの経験を積んだ医師を中心とした診療体制を
とっていないと行えない。
社会的妥当性
(社会的倫理 ○A.倫理的問題等はない。
的 問 題 B.倫理的問題等がある。
等 )
A.罹患率、有病率から勘案して、かなり普及している。
現 時 点 で の
○B.罹患率、有病率から勘案して、ある程度普及している。
普 及 性
C.罹患率、有病率から勘案して、普及していない。
既に保険導入されている医療技術に比較して、
効 率 性 A.大幅に効率的。
○B.やや効率的。
C.効率性は同程度又は劣る。
将来の保険収 ○A.将来的に保険収載を行うことが妥当。
載 の 必 要 性 B.将来的に保険収載を行うべきでない。
総合判定: 適・ 条件付き適・ 否
コメント: これまでにもある程度実施されている方法であり、胚移植における
妊娠率や出産率の向上が期待できる技術であるが、しっかりとした
総 評
エビデンスが必要である。ERA実施後のReceptive群とNon-Receptive
群の比較の方法や、ERAを実施しない場合との比較などの解析も検討
すべきではないか。
26
先進医療A評価用紙(第1-1号)
評価者 技術委員:矢冨 裕 先生
先進技術としての適格性
先 進 医 療
子宮内膜受容能検査(ERA)
の 名 称
A.妥当である。
適 応 症
B.妥当でない。(理由及び修正案: )
A.従来の技術を用いるよりも大幅に有効。
有 効 性 B.従来の技術を用いるよりもやや有効。
C.従来の技術を用いるのと同程度、又は劣る。
A.問題なし。(ほとんど副作用、合併症なし)
安 全 性 B.あまり問題なし。(軽い副作用、合併症あり)
C.問題あり(重い副作用、合併症が発生することあり)
A.当該分野を専門とし経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行える。
B.当該分野を専門とし数多く経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行
技 術 的
える。
成 熟 度
C.当該分野を専門とし、かなりの経験を積んだ医師を中心とした診療体制を
とっていないと行えない。
社会的妥当性
A.倫理的問題等はない。
(社会的倫理
B.倫理的問題等がある。
的 問 題 等 )
A.罹患率、有病率から勘案して、かなり普及している。
現 時 点 で の
B.罹患率、有病率から勘案して、ある程度普及している。
普 及 性
C.罹患率、有病率から勘案して、普及していない。
既に保険導入されている医療技術に比較して、
効 率 性 A.大幅に効率的。
B.やや効率的。
C.効率性は同程度又は劣る。
将来の保険収 A.将来的に保険収載を行うことが妥当。
載 の 必 要 性 B.将来的に保険収載を行うべきでない。
総合判定: 適 ・ 条件付き適・ 否
コメント:
総 評
個別化胚移植の進歩に寄与しうる医療技術と考えられる。本技術に基づいて適切
な胚移植を実施することにより、着床率等が改善する可能性があるが、さらなる
エビデンス構築が必要である。
27
様式第5号
先進医療の内容 (概要)
先進医療の名称:子宮内膜受容能検査(ERA)
適応症:胚移植を受ける不妊症患者(これまで反復して着床・妊娠に至らないものに限る)
内容:
(先進性)
子宮内膜受容能検査(ERA)に基づき個別化胚移植(pET)を行うという概念は、2013年に初めて
報告され、反復して着床・妊娠に至らない一部の不妊症患者では、「着床の窓」(WOI)のずれが、
着床不全の原因となることが示唆された。
(概要)
吸引用子宮カテーテルを用いて、子宮内膜を採取する。
ホルモン補充周期の場合は、エストロゲン投与により一定の厚さに子宮内膜を肥厚させ、その後、
プロゲステロン投与開始後6日目(120時間目)で子宮内膜採取を行う。自然採卵周期の場合はLH
サージ後7日目またはhCG投与後の6日目に採取するが、自然周期では、血中LHが不規則に
上昇する症例もあり、医師により判断が異なる症例があるため、ホルモン補充周期のみで ERA
を実施とする。
採取した子宮内膜を検体とし、次世代シークエンサーをもちいて236遺伝子を網羅的に解析し、
内膜組織がReceptive(受容期)かNon-receptive(非受容期)かを評価する。
また、Non-receptiveの際はどのくらいReceptiveまでに差があるかも評価を行う。
子宮内膜が着床を受容する期間に周期を同期させ、胚移植を行うことで着床率の向上を目指す。
(効果)
本検査結果に基づいて適切な時期に胚移植を行うことにより、着床率等が改善する可能性があ
る。
(先進医療にかかる費用)
先進医療に係る費用は137,500円である。
28
子宮内膜受容能検査(ERA)
子宮内膜を採取し、次世代シークエンサーを用いて236遺伝子を網羅的に解析し、
内膜組織がReceptive(受容期)であるのか、Non-receptive(非受容期)で
あるのかを評価する検査技術。
● ERA検査の流れ
Pre-Receptive Receptive Post-Receptive
移植時期を遅らせる 移植時期を早める
最適な移植時期
子宮内膜から検体を採取 236個の遺伝子発現を解析
● ERAの実施により期待できるメリット
・ 胚移植を行う最適なタイミングについて、子宮内膜日付診(従来の方法)と比較し、より正確な判定が
可能となる。
・ 当該検査結果に基づいて胚移植を行うことにより、着床率等の改善が得られる可能性がある。
29
薬事承認申請までのロードマップ
先進医療技術名:子宮内膜胚受容能検査(ERA)
試験薬または試験機器:子宮内膜胚受容能検査プログラムシステム(仮称)
先進医療での適応疾患:胚移植を受ける不妊症患者
(これまで反復して着床・妊娠に至らないものに限る)
臨床研究 先進医療
・・ 試験名・試験デザイン:5-yyeeaarr
薬
・ 試験名:子宮内膜受容能検査(ERA)の有用性確認のため
multicentrerandomized
controlled trial comparing の前向き研究(多施設合同研究)
事
personalized, frozen and fresh ・ 試験デザイン:多施設前向き試験
blastocyst transfer in IVF
・ 期間:2022年4月~2024年3月末 承
3群比較試験・期間:2013~
2017・被験者数:569 ・ 被験者数:450例(ERA実施群)+450例(ERA非実施群)
認
・ 結果の概要:初回に胚盤胞移 ・ 主要評価項目:ERA検査結果および検出率、ERA検査結果判明
植を行った患者を、ERAによるPET
後直近の胚移植あたり妊娠率
誘導、FET、新鮮胚移植に無作為 申
副次評価項目:ERA実施後の症例あたり累積妊娠率、妊娠継続率、
割付し、ERAによるPET誘導群に
おける累積妊娠率が93.6%と有 流産率、出生率、移植回数、採卵時及び移植時年齢、移植胚等 請
意意にに高高かかっったた。。
当該先進医療における 分析性能試験
選択基準:対象は以下の条件を満たす症例とする。
・42歳以下の女性 A genomic diagnostic tool for human endometrial receptivity
based on the transcriptomic signature. FertilSteril. 2011
・Gardner分類で良好胚(4BB以上)をホルモン補充周期で凍結融解胚移植する症例
Jan;95(1):50-60, 60.e1-15.
・過去に胚移植(新鮮胚移植、凍結胚移植を問わず)を2回行い、妊娠反応が得られない症例
・子宮内膜胚受容能の検出精度
除外基準:以下のいずれかに該当する症例は除外する。 ・子宮内膜胚受容能検出プログラムの正常稼働
1)重篤な合併症を有する症例
2)子宮因子(子宮奇形、粘膜下筋腫)症例 欧米での現状
薬事承認:米国(無) 欧州(無) 進行中の臨床試験(有)
3)抗リン脂質抗体検査で異常がある症例
4)夫婦いずれかに染色体検査で異常がある症例 米国生殖医学会(ASRM)及び欧州生殖医学会(ESHRE)のガイドライン
5)精巣内精子回収術によって得た精子を使用している症例
における記載なし。
6)その他、研究担当医師が適切ではないと判断した症例
予想される有害事象:術後出血、子宮内感染、非常に稀に子宮穿孔 ※ 本邦の生殖医療ガイドラインにおいては、推奨度Cと評価がされている。
30
先進医療A評価用紙(第1-1号)
評価者 構成員: 横井 香平 先生
先進技術としての適格性
先 進 医 療
子宮内細菌叢検査
の 名 称
○ A.妥当である。
適 応 症
B.妥当でない。(理由及び修正案: )
A.従来の技術を用いるよりも大幅に有効。
有 効 性 ○ B.従来の技術を用いるよりもやや有効。
C.従来の技術を用いるのと同程度、又は劣る。
A.問題なし。(ほとんど副作用、合併症なし)
安 全 性 ○ B.あまり問題なし。(軽い副作用、合併症あり)
C.問題あり(重い副作用、合併症が発生することあり)
○ A.当該分野を専門とし経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行える。
B.当該分野を専門とし数多く経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば
技 術 的
行える。
成 熟 度
C.当該分野を専門とし、かなりの経験を積んだ医師を中心とした診療体制を
とっていないと行えない。
社会的妥当性
(社会的倫理 ○ A.倫理的問題等はない。
的 問 題 B.倫理的問題等がある。
等 )
A.罹患率、有病率から勘案して、かなり普及している。
現 時 点 で の
B.罹患率、有病率から勘案して、ある程度普及している。
普 及 性
○ C.罹患率、有病率から勘案して、普及していない。
既に保険導入されている医療技術に比較して、
効 率 性 A.大幅に効率的。
○ B.やや効率的。
C.効率性は同程度又は劣る。
将来の保険収 ○ A.将来的に保険収載を行うことが妥当。
載 の 必 要 性 B.将来的に保険収載を行うべきでない。
総合判定: 適・○ 条件付き適・ 否
コメント:子宮内細菌叢検査は一般的に安全かつ簡便な手法であり、その結果
に基づいた子宮内細菌叢の適正化は妊孕性の向上に寄与する可能性
総 評 があると思われる。一方で、いかなる臨床背景を持つ患者においても
妊娠率が上昇するのか、あるいは特定の患者においてのみ有用なの
かという点についてはエビデンスが不足している。本研究で有用性
が示唆された場合には、保険収載にあたって多施設によるエビデン
スの構築が必要と考える。
31
先進医療A評価用紙(第1-1号)
評価者 技術委員:村田 満 先生
先進技術としての適格性
先 進 医 療
子宮内細菌叢検査
の 名 称
○A.妥当である。
適 応 症
B.妥当でない。(理由及び修正案: )
A.従来の技術を用いるよりも大幅に有効。
有 効 性 ○B.従来の技術を用いるよりもやや有効。
C.従来の技術を用いるのと同程度、又は劣る。
○A.問題なし。(ほとんど副作用、合併症なし)
安 全 性 B.あまり問題なし。(軽い副作用、合併症あり)
C.問題あり(重い副作用、合併症が発生することあり)
A.当該分野を専門とし経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行える。
○B.当該分野を専門とし数多く経験を積んだ医師又は医師の指導下であれば行
技 術 的
える。
成 熟 度
C.当該分野を専門とし、かなりの経験を積んだ医師を中心とした診療体制を
とっていないと行えない。
社会的妥当性
(社会的倫理 ○A.倫理的問題等はない。
的 問 題 B.倫理的問題等がある。
等 )
A.罹患率、有病率から勘案して、かなり普及している。
現 時 点 で の
B.罹患率、有病率から勘案して、ある程度普及している。
普 及 性
○C.罹患率、有病率から勘案して、普及していない。
既に保険導入されている医療技術に比較して、
効 率 性 ○A.大幅に効率的。
B.やや効率的。
C.効率性は同程度又は劣る。
将来の保険収 ○A.将来的に保険収載を行うことが妥当。
載 の 必 要 性 B.将来的に保険収載を行うべきでない。
総合判定: ○適 ・ 条件付き適・ 否
コメント:技術的には確立されていると考えられ、導入されれば不妊の原因
究明が進み、一定数の患者に対して治療が可能となる期待が持てる。検査の侵襲
総 評
も少なく、倫理的に大きな問題は見当たらない。有効性については既に有効例が
示されているが現時点ではやや有効と判定した。今後のデータ集積に期待した
い。技術的成熟度については数多く経験を積んだ医師が必要と考える。NGSによ
る解析で従来よりも効率的な子宮内の細菌環境の情報が得られると予想される。
32
様式第5号
先進医療の内容 (概要)
先進医療の名称:子宮内細菌叢検査
適応症:慢性子宮内膜炎疑い
内容:
(先進性)
子宮内膜マイクロバイオーム検査(Endometrial Microbiome Metagenomic Analysis;以下
EMMA)や感染性慢性子宮内膜炎検査(Analysis of Infectious Chronic Endometritis;以下
ALICE)が検査法は、採取された子宮内膜の検体からDNAを抽出した後に増幅し、次世代シー
クエンサー(new generation sequencer:NGS)を用い細菌の目印となる16SリボソームRNA
遺伝子の遺伝子配列を同定する検査である。子宮内に存在する菌は腟よりも菌量が大変少なく、
20~60%の細菌は培養では検出できないと言われているが、この技術を用いることで、細菌Data
Bank に登録されている全ての菌種を同定することができ、子宮内膜細菌叢を分析し、培養不可
能な細菌も検出することが可能となる。EMMA は子宮内に存在する各細菌の分類および相対的
定量化も行い、存在する細菌の菌生バランスや存在量などを総合的に判断する。ALICE 検査が
陽性である患者は現在CEの状態である、またはCEとなるリスクが高率であると判断される。
ALICEを行う意義としては、CEの原因となるうる細菌を早期に検出し、診断されずに放置され
る子宮内膜炎発症のハイリスク患者を見つけ出し、かつ個別化された治療を提案することであ
る。該当する細菌は、Enterobacteriaceae 属の Esherichia と Klebsiella、Enterococcus、
Chlamydia、Mycoplasma、Neiseria、Ureaplasma、Staphylococcus、Streptococusの9種が対
象となっている。
これまでの報告では慢性子宮内膜炎(Chronic Endometritis;以下 CE)や子宮内膜細菌叢の異
常は生殖補助医療を受けている患者では約 30%、さらに、反復着床不全(RIF)および 不育症
(RPL)患者での有病率は60%に達すると言われている。現時点におけるCEの診断は、病理検
査・子宮鏡・細菌培養検査などにより総合的に判断がされており、CE の症例に対し子宮内膜掻
爬術などの外科的治療や抗菌薬投与等が治療として行われている。子宮内膜掻破術は複数回行う
と子宮内膜の菲薄化や癒着のリスクが上昇する。抗菌薬の長期投与の問題点としては耐性菌の出
現や常在菌である Lactobacillus 属の消滅が懸念される。EMMA/ALICE では NGS 技術を利用
し、これまで無菌と考えられていたほど少ない量の細菌について詳細に子宮内膜細菌を測定し、
子宮内が妊娠に適している状態かどうか細菌叢を検査する手段である。さらには細菌の特定によ
り広域抗菌薬の不必要な投与を避けることができ、患者への身体的・経済的負担の軽減、さらに
は菌交代現象の予防にも繋がる。適正な環境であるかどうかを判断し妊娠に向かうことは着床
率、妊娠継続率の向上と、流産率の低下が期待される。
<EMMA/ALICEの結果パターン>
検査のパターン EMMAの結果 ALICEの結果
1 NORMAL NEGATIVE
2 ABNORMAL NEGATIVE
3 ABNORMAL POSITIVE
33
4 MILD DYSBIOTIC NEGATIVE
5 NORMAL…ULTRALOW NEGATIVE
6 NON-INFORMTIVE NON-
INVALID SAMPLE INFORMTIVE
INVALID SAMPLE
パターン1が最も良い環境で、推奨治療の必要がない。パターン2、3は Lactobacillus 属菌
が少なく、他の菌の存在割合が多いため推奨治療として抗菌薬等による治療があげられる。パタ
ーン4、5は子宮内の絶対的な菌の量が少ない状態であり、絶対量によって分けられる。パター
ン4、5でも妊娠は成立すると言われているが、Lactobacillus属の絶対数が少ない状態である。
パターン6は提出検体で検査ができなかった場合であるが、適切に検体を採取することで検体不
良は低減させることができ、Igenomix・Japanでの現在の検体不良は0.1%未満と報告されてい
る。この結果をもとに、患者個々の状態に応じて治療などの介入が必要かどうかを担当医が判断
し、患者に結果説明し、治療計画を立てる。
(概要)
検査は外来検査である。子宮体部がん検診のように子宮内から内膜を吸引して提出する。検査
のタイミングとしては、受精卵が着床する時期の細菌叢を調べることを目的としているため、月
経周期の 15−25 日頃の黄体ホルモン作用後を推奨している。また、十分な検体量が得られるよ
う、内膜の厚さは7mm以上が望ましい。
このような点に注意して行うため手技としては以下の方法で行う。
①経腟超音波にて子宮内膜厚を測定し、子宮の方向性を確認する。
②腟鏡診を腟に挿入し、腟内細菌の混入を防ぐため、腟内を生理食塩水を用いて洗浄する。
③吸引式子宮内膜組織採取器を用いて、子宮内膜を含む子宮内腔液を採取する。
④採取した検体を検査試薬に注入し、10℃以下で4時間以上保存する。
⑤検体をクール便で検査会社に発送。
⑥検体到着後はDNA抽出を行い、次世代シークエンサー(new generation sequencer:NGS)
を用いて、子宮内腔液に含まれる細菌の16S リボソーム RNA解析を行うことで、Lactobacillus
属の占める割合及び、その他細菌叢の分布を明らかにする。
(先進医療にかかる費用)
先進医療に係る費用は56,100円である。
34
子宮内細菌叢検査の概要図
○ 子宮内膜の細菌叢が、正常であるのか、異常であるのかを判断する検査技術。
・ 乳酸桿菌の比率が高い状態を正常とする。
・ 乳酸桿菌の比率が低い状態、菌共生バランスの失調状態、または病原菌 が存在している
状態を異常とする。
○ 検査結果は、同時に行われるEMMA(Endometrial Microbiome Metagenomic
Analysis)/ALICE(Analysis of infection Chronic Endometritis)にて判定する。
・ EMMAでは、子宮内膜検体における乳酸桿菌( Lactobacilli )の割合、特に多く検出された
細菌10種類程の割合を検出する。
・ ALICEでは、Enterococcus 属菌、腸内細菌科(大腸菌や肺炎桿菌など)、Streptococcus属菌、
Staphylococcus属菌、Mycoplasma属菌、Ureaplasma属菌、Chlamydia属菌、Neisseria属菌の8
種を検出する。
検査の流れ(イメージ)
子宮内膜生検 DNA抽出 NGS解析 報告
検査結果を踏まえて、
※
治療方針を策定
※ 明らかな子宮内細菌叢の異常が検出されなければ生殖補助医療を行うが、子宮
内細菌叢の異常が検出されれば、まずは生活指導や抗生剤治療等を検討する。
35
薬事承認申請までのロードマップ
先進医療技術名:子宮内細菌叢検査
試験薬または試験機器:子宮内細菌叢検査プログラムシステム(仮称)
先進医療での適応疾患:慢性子宮内膜炎疑い
先進医療
臨床研究
・ 試験名:子宮内細菌叢検査としての子宮内マイクロバイオーム検査(以下、EMMA)と
・ 試験名:EMMA/ALICE for 感染性慢性子宮内膜炎検査(以下、ALICE)の有効性
RIF or RPL in Japan 2019 ・ 試験デザイン:前方視的コホート研究 薬
(UMIN000036050) ・ 期間:2022年4月から2023年3月
・ 試験デザイン:前方視的 ・ 被験者数:150症例
事
コホート研究 ・ 主要評価項目:継続妊娠率:子宮内細菌叢正常群と治療介入群(Lactobacillus<90%に対する治
・ 期間:2018年7月から2019 療介入後)の継続妊娠率の比較
年7月 ・ 副次評価項目:
承
・ 被験者数:反復着床不全 【有効性評価】
患者計129 ① 子宮内細菌の検出率
・ 結果の概要:EMMA/ALICE ② 抗生剤による治療介入を要した割合 認
③ 着床率、臨床的妊娠率
を施行群で抗生剤治療が
④ 子宮内細菌叢の異常が検出された患者において、抗生剤治療が推奨される患者割合と推奨抗生
推奨された患者は27.9%で
剤の種類の検証。また実際に結果後抗生剤治療した場合、使用した抗生剤の種類と治療後の細菌 申
あった。EMMA/ALICE未施
叢の変化についての検証
行群との比較において、継 ⑤ 子宮鏡にてCE診断とEMMA/ALICEとの一致率の検証
請
続妊娠率が統計的有意に ⑥ 反復着床不全患者、反復流産患者、CEの疑われる症例、難治性不妊患者における子宮内細菌叢
EMMA/ALICE施行群で高 と腟培養の相関性の比較
かった。 【安全性評価】
有害事象(迷走神経反射、性器出血、感染症、子宮穿孔等)の発生頻度
当該先進医療における選択基準: 試験名:子宮内マイクロバイオーム検査(以下、EMMA)と感染性
慢性子宮内膜炎を疑う患者のうち、以下のいずれかに該当するもの 慢性子宮内膜炎検査(以下、ALICE)の有効性評価試験JISART多
・体外受精-胚移植治療を受けており2回以上移植を行っても臨床的妊娠のない 施設共同研究(UMIN000036917)
反復着床不全 試験デザイン:前方視野的コホート研究
分析性能
・2回以上の流産既往症例 ・子宮内細菌叢検査の検出精度試験
試験
・子宮内細菌叢検出プログラムの正常稼働試験
・細菌性腟症難治症例
・子宮鏡検査で慢性子宮内膜炎(CE)を疑う症例
欧米での現状
除外基準:
薬事承認:米国(無) 欧州(有)
・重篤な合併症を有する症例 ガイドラインの記載 欧米:無、米国:無
・子宮因子(子宮奇形や粘膜筋腫)を有する症例
生殖医学会ガイドライン記載:(有)
予想される有害事象:検査に伴う出血、疼痛、迷走神経反射など
→本検査の不妊治療における有効性については、明らかになっていない。(C)
36
令和3年6月30日時点で実施されていた患者申出療養の実績報告について
令和3年度 (令和2年7月1日~令和3年6月30日 ) 実績報告より
患者申出療養
① 患者申出療養技術数 ( 令和3年6月30日現在 ) 8種類
② 患者申出療養機関数 ( 令和3年6月30日現在 ) 23施設
※1
③ 総金額 (④+⑤) 約1.9億円
④ 保険外併用療養費の総額 ( 保険診療分 ) 約1.0億円
⑤ 患者申出療養費用の総額 約1.0億円
⑥ 総金額のうち患者申出療養費用の割合 ( ⑤ / ③ ) 50.2%
※1 1施設で複数の患者申出療養を実施している場合でも、1施設として計上している。
1
令和3年6月30日時点で実施されていた患者申出療養の実績報告について
令和3年度 ( 令和2年7月1日~令和3年6月30日 ) 実績報告等より
患者申出療養
① 患者申出療養技術数 (令和2年6月30日現在) 7種類
② 新規承認技術数 1種類
③ 保険収載技術数 -
④ 実施取り下げ技術数 -
⑤ 削除技術数 -
⑥ 患者申出療養技術数 (令和3年6月30日現在) 8種類
2
< 過去5年間の実績 >
保険外併用療養
実績報告 実施医療 患者申出療養 全医療費のうち患者申
技術数 全患者数 総金額 費の総額
対象期間 機関数 の総額 出療養分の割合
(保険診療分)
平成29年6月30日時点で実施され H28.7.1~H29.6.30
4 21施設 111人 約2.2億円 約1.6億円 約0.6億円 26.1%
ていた患者申出療養の実績 (12ヵ月)
平成30年6月30日時点で実施され H29.7.1~H30.6.30
4 23施設 84人 約2.3億円 約1.6億円 約0.7億円 32.2%
ていた患者申出療養の実績 (12ヵ月)
令和元年6月30日時点で実施され H30.7.1~R1.6.30
7 24施設 38人 約0.5億円 約0.3億円 約0.2億円 41.4%
ていた患者申出療養の実績 (12ヵ月)
令和2年6月30日時点で実施され R1.7.1~R2.6.30
7 21施設 78人 約0.6億円 約0.3億円 約0.3億円 52.4%
ていた患者申出療養の実績 (12ヵ月)
令和3年6月30日時点で実施され R2.7.1~R3.6.30
8 23施設 208人 約1.9億円 約1.0億円 約1.0億円 50.2%
ていた患者申出療養の実績 (12ヵ月)
3
令和3年度(令和2年7月1日~令和3年6月30日)の患者申出療養の費用
患者申出療養 平 均 1件あたりの 実 施
告示 患者申出療養技術名 総合計 実施件数
開始年月日 費用の総額 入院期間 患者申出療養費用 医療機関数
番号 (適応症) (円) (件)
(円) (日) (円) (機関数)
パクリタキセル腹腔内投与及び静脈内投与並びにS―1内服
1 併用療法 平28.10.14 13,644,189 3,181,548 17.3 10 318,155 7
(腹膜播種又は進行性胃がん)
耳介後部コネクターを用いた植込み型補助人工心臓による療
2 法 平29.3.3 - - - 0 - -
(重症心不全)
リツキシマブ静脈内投与療法
3 平29.5.2 6,412,030 5,880,948 2.3 4 1,470,237 1
(難治性天疱瘡)
インフィグラチニブ経口投与療法
4 平30.12.14 529,340 348,000 - 1 348,000 1
(進行固形がん)
経皮的乳がんラジオ波焼灼療法
5 平31.3.6 21,586,279 11,695,056 4.6 29 403,278 7
(早期乳がん)
マルチプレックス遺伝子パネル検査による遺伝子プロファイリ
6 ングに基づく分子標的治療 令1.10.1 145,945,560 73,127,629 7.2 162 451,405 11
(根治切除が不可能な進行固形がん)
トラスツズマブ エムタンシン静脈内投与療法
7 令2.6.19 2,590,074 2,588,064 - 1 2,588,064 1
(乳房外パジェット病)
エヌトレクチ二ブ経口投与療法
8 令2.7.21 3,606,440 776,000 46.0 1 776,000 1
(脳腫瘍)
合 計 194,313,912 97,597,245 208 6,355,139 29
4
令和3年度(令和2年7月1日~令和3年6月30日)の患者申出療養の
開始年月日、終了予定日、協力医療機関数及び年間実施件数
年間実施件数
告示 患者申出療養技術名 協力医療 (令和2年7月~令
臨床研究中核病院名 開始年月日 終了予定日
番号 (適応症) 機関数 和3年6月までの
実績)
パクリタキセル腹腔内投与及び静脈内投与並びに
1 S―1内服併用療法 東京大学医学部附属病院 平28.10.14 令4.10.14 8 10
(腹膜播種又は進行性胃がん)
耳介後部コネクターを用いた植込み型補助人工心
2 臓による療法 大阪大学医学部附属病院 平29.3.3 令3.12.31 - 0
(重症心不全)
リツキシマブ静脈内投与療法
3 慶應義塾大学病院 平29.5.2 令5.3.31 - 4
(難治性天疱瘡)
インフィグラチニブ経口投与療法
4 名古屋大学医学部附属病院 平30.12.14 令7.6.12 - 1
(進行固形がん)
経皮的乳がんラジオ波焼灼療法
5 国立がん研究センター中央病院 平31.3.6 令8.2.28 6 29
(早期乳がん)
マルチプレックス遺伝子パネル検査による遺伝子
6 プロファイリングに基づく分子標的治療 国立がん研究センター中央病院 令1.10.1 令10.8.31 11 162
(根治切除が不可能な進行固形がん)
トラスツズマブ エムタンシン静脈内投与療法
7 慶應義塾大学病院 令2.6.19 令7.3.31 - 1
(乳房外パジェット病)
エヌトレクチ二ブ経口投与療法
8 名古屋大学医学部附属病院 令2.7.21 令9.1.20 - 1
(脳腫瘍)
※ 終了予定日は、実施計画の変更状況等の反映を踏まえ、今後変更する可能性がある。
5
1年間(令和2年7月1日~令和3年6月30日)の実施件数が
0件である患者申出療養技術に係る医療機関の今後の対応方針等
(参考)
告示 技術名 臨床研究中核病院名 実施医療機関名 0件の理由 医療機関の今後の対応方針 昨年度の実績
番号 (実施可能であるすべての
医療機関の実績)
研究再開にあたり変更した選択除外基準を満たす患者選定を進
耳介後部コネクターを用いた 2例死亡症例があり研究を一旦中止し、令和2年2月
め、研究を実施する予定である。
2 植込み型補助人工心臓による 大阪大学医学部附属病院 大阪大学医学部附属病院 26日に研究再開となった。再開後、現時点で該当す 0件
療法 る症例は無いため。実施件数は0件となっている。
※第29回患者申出療養評価会議において、取り下げを報告済み
6
医薬品等の費用対効果評価案について 中医協 総-3-1
4 . 3 . 2 3
うち有用性系 市場規模 総会での
品目名 効能・効果 収載時価格 費用対効果評価区分 頁
加算率 (ピーク時予測) 指定日
エンハーツ H1(市場規模が
① 乳癌、胃癌※ 165,074円 5% 129億円 2020/5/13 2
(第一三共) 100億円以上)
※ 「化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」
「がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌(令和2年9月25日に効能追加)」
1
医薬品等の費用対効果評価案について
対象品目名:エンハーツ点滴静注用100mg (トラスツズマブ デルクステカン)
製造販売業者名:第一三共株式会社
効能又は効果:
A「化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」
B「がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌」
ICER(円/QALY)の 患者割合
対象集団 比較対照技術
区分※1、2 (%)*
A 化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌(標準的な治療が困難な場合に限る)※3
トラスツズマブ 750万円/QALY以上
(a)三次治療以降 58.9
+ビノレルビン 1,125万円/QALY未満
B がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌
(b)三次治療の化学療法を実施する、HER2陽性 1,125万円/QALY以上
ニボルマブ 31.5
(IHC 3+)の患者 1,500万円/QALY未満
(c)三次治療の化学療法を実施する、HER2陽性
ニボルマブ 費用増加※4 9.5
(IHC 2+かつISH+)の患者
※1 価格決定に当たっては、その時点における対象品目並びに比較対照技術の最新の価格及びその価格を用いたICERの区分
を用いる。
※2 決定されたICERの区分について、価格決定の時点における対象品目及び比較対照技術の最新の価格を用いて、機械的に
再計算し、区分が変更される場合がある。
※3 分析枠組みで設定された「HER2陽性の手術不能又は再発乳癌患者のうち、抗HER2療法を実施した二次治療を行う集団」
については、本品目の費用対効果評価から除外することが妥当と費用対効果評価専門組織において判断した。
※4 比較対照技術に対し効果が同等であり、かつ費用が増加するもの。
* NDBに基づく患者割合
(補足)分析対象集団のICERの区分(有用性系加算等の価格調整係数)
2
(参考)エンハーツ点滴静注用の費用対効果評価案策定に係る主な検討事項
1.分析枠組みについて
A「化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」
対象とす (a)二次治療
る疾患 (b)三次治療以降
決定され
(a)(b)トラスツズマブ+化学療法(ビノレルビン)※
比較対照
た分析枠
※化学療法については、当該分析対象集団に対し、トラスツズマブと組み合わせて一般的に
技術
組み
使用されることのあるもののうち、最も安価なもの。
その他 (a)(b)ラパチニブ+カペシタビンを比較対照技術とした感度分析
B「がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌」
対象とす (c)三次治療の化学療法を実施する、HER2陽性(IHC 3+)の患者
る疾患 (d)三次治療の化学療法を実施する、HER2陽性(IHC 2+かつISH+)の患者
決定され 比較対照
(c)(d)ニボルマブ
た分析枠 技術
組み (c)(d)「三次治療の化学療法を実施する、HER2 陽性*の治癒切除不能な進行又
その他 は再発の胃癌患者」を分析対象集団とした感度分析
* [IHC3+] 又は [IHC2+ かつ ISH+]
2.分析枠組みに係る専門組織での主な検討事項
(ⅰ)分析対象集団Aに係る主な論点
○ 比較対照技術について
(専門組織(1回目)の見解)
・ ラパチニブ+カペシタビン併用療法は選択肢の一つであるが、各レジメン間の有効性
に関するエビデンスが十分に示されていない。比較対照技術についてはトラスツズマ
ブ+化学療法の組み合わせは広くおこなわれていることから最も安価な抗HER2薬であ
るトラスツズマブ+化学療法の組み合わせとするべき。
(企業からの不服意見)
・ 有効性に関するエビデンスが十分でない場合、比較対照技術は単一のレジメンとして
最も広く使用されているラパチニブ+カペシタビンを選択するべき。
(専門組織(2回目)の見解)
・ 比較対照技術については、分析ガイドラインを踏まえ、比較対照技術については最も
安価な抗HER2薬であるトラスツズマブ+化学療法※の組み合わせとするべき。
※化学療法については、当該分析対象集団に対し、トラスツズマブと組み合わせて一般的に使用されることのあるもの
のうち、最も安価なものとする。
3.費用対効果評価結果案策定に係る専門組織での主な検討事項
3
○ 公的分析から以下の再分析結果の報告があった。
この結果を基に費用対効果評価専門組織で検討を行った。
対象集団 比較対照技術 ICER(円/QALY)の区分
A 化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌(標準的な治療が困難な場合に限る)
トラスツズマブ
二次治療 分析不能
+ビノレルビン
トラスツズマブ
三次治療以降 分析不能
+ビノレルビン
B がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌
三次治療の化学療法を実施する、HER2陽性(IHC3+) 1,125万円/QALY以上
ニボルマブ
の患者 1,500万円/QALY未満
三次治療の化学療法を実施する、HER2陽性(IHC2+
ニボルマブ 費用増加※
かつISH+)の患者
※ 比較対照技術に対し効果が同等であり、かつ費用が増加するもの。
(公的分析の見解)
・ 分析対象集団Aのうち「三次治療以降」の集団について利用できるデータが単群試験のみ
で不確実性が大きく、比較対照群を含め、その他利用可能なデータは存在しないため、現状
では分析不能である。現在エンハーツ点滴静注用に関する無作為化比較試験が進行中であり、
その結果に基づき評価を行うべき。
(ⅰ)分析対象集団A及びBに共通する主な論点
○ 患者割合について
(専門組織の見解)
・ 患者割合についてはNDBを基に算出されており、公的分析の再分析結果が妥当であ
る。
(企業の不服意見)
・ なし
(ⅱ)分析対象集団Aに係る主な論点
○ 分析対象集団Aのうち「二次治療」の集団の取扱いについて
(専門組織の見解)
・ 当該集団について企業及び公的分析が「分析不能」としたことは妥当であり、患者割
合等も踏まえ、本品の費用対効果評価に当たっては、当該集団を除いて費用対効果評価
案を策定することが妥当である。
(企業の不服意見)
4
・ なし
○ 分析対象集団Aのうち「三次治療以降」の集団の取扱いについて
(専門組織の見解)
・ 公的分析の見解にある無作為化比較試験の結果を待つには期間を要し、本品の診療実
態が変わり枠組みが実態に合わなくなる可能性が考えられる。公的分析の指摘する不確
実性は理解できるが、分析不能とするのではなく、企業分析の枠組みで公的分析が検討
を行った結果を採用し、一定の結論を出すべき。
(企業の不服意見)
・ なし
(ⅲ)分析対象集団Bに係る主な論点
○ 科学的妥当性について
(専門組織の見解)
・ 企業分析では、背景情報は調整されているものの、介入研究と観察研究を併せてお
り、間接比較として観察研究を用いたことにより比較対照技術が過小評価されている可
能性がある。そのためネットワークメタ解析を用いた公的分析による再分析結果が、よ
り科学的妥当性がある。
(企業の不服意見)
・ なし
<参考:本資料に係る留意事項>
・ 総合的評価では、企業分析及び公的分析双方とも一定の科学的妥当性が認められている。
・ 「専門組織での主な検討事項」は、双方の主な見解の相違部分を抜粋したものである。
・ 費用対効果評価の詳細については、国立保健医療科学院から公表される報告書を参照されたい。
(以上)
5
中医協 総-3-2
エンハーツ点滴静注用の費用対効果評価について
4 . 3 . 2 3
○ 効能追加があったエンハーツ点滴静注用について費用対効果評価の経緯は以下のとおり。
経緯
令和2年5月13日 総会での指定日(乳癌)
9月25日 効能追加(胃癌)
9月 専門組織(ⅰ)(分析枠組み決定(乳癌))
9か月
12月 専門組織(ⅰ)(分析枠組み決定(胃癌))
令和3年2月12日 企業分析(乳癌)提出
3月 専門組織(ⅱ)(企業分析結果確認(乳癌))
6月14日 企業分析(胃癌)提出
7月 専門組織(ⅱ)(企業分析結果確認(胃癌))
9月17日 公的分析(乳癌)提出
令和4年1月28日 公的分析(胃癌)提出
2月 専門組織(ⅲ)(総合的評価(乳癌・胃癌))
3月23日 中医協総会において総合的評価案審議予定
1
(参考)エンハーツ点滴静注用の費用対効果評価について
9か月(企業分析)※1
標準的な
3~6か月※1 3~6か月※1
期 間
(分析枠組みの決定) (企業分析) 3か月又は6か月(公的分析)
<専 <専
中 分門 企 企門
医 析組 業 業組 公
協 分 の織 分 分織 的
保 企 析 公 分
析 枠( 析(
乳癌 険 < 前 組 ⅰ 業 結 の ⅱ 的 析
収 品 分 果 分 結
載 目
協 み)
析 提
確)
析 果
選 議 等 出 認 提 専
定 決 > 出 門
組
> 定
織
>
令和3年2月12日 令和3年9月17日 (
ⅲ
令和2年5月13日 令和2年9月 令和3月3月
)
(企業分析) 3か月又は6か月(公的分析)
<
総
合
<専 <専
的
分門 企門
企 評
析組
業
業組 公
的 価
分 の織 分 分織 >
効 析 枠( 企 析 析( 公 分
胃癌 能 前 組 ⅰ 業 結 の ⅱ 的 析
追 分 果 分 結
加
協 み)
析 提
確)
析 果
議
等 出 認 提
決 > 出
定
>
令和3年6月14日 令和4年1月28日
令和2年9月25日 令和2年12月 令和3年7月 令和4年2月
2
※1 「分析前協議」と「分析の枠組みに基づく企業分析」の合計の期間は9か月を上回らないこととする。
中 医 協 総 - 5 中医協 総-3参考1
エンハーツの企業分析提出の遅れについて
3. 9. 15(改) 4 . 3 . 2 3
経緯
令和2年5月13日 総会での指定日(乳癌)
9月25日 効能追加(胃癌)
9か月
令和3年2月12日 企業分析(乳癌)提出日
2月13日 企業分析提出期限
6月14日 企業分析(胃癌)提出日
企業の主な説明内容
効能追加があったが、分析枠組みを決定するための分析前協議で十分な議論を行うため
には、追加効能の承認内容が定まっている必要があり、追加効能の承認から分析枠組み
決定までは、品目選定から初発効能の分析枠組み決定までと同程度の期間(3か月程
度)が必要となる。
枠組みが決定してからでないと具体的な分析作業を開始することはできないため、追加効
能においても初発効能と同程度の企業分析期間(6か月程度)が必要である。
効能追加は品目指定後に行われるものであるため、品目指定から9か月以内に追加効
能に係る企業分析結果を提出することは極めて困難であった。
費用対効果評価専門組織における妥当性の検証(令和3年7月)
効能追加があり、新たな分析モデルの構築が必要であることや効能追加が決定されるまで
事前準備ができないことに関しては一定程度理解ができるため、提出期限までに分析デー
タ等を提出できなかった当該理由は妥当である。
1
エンハーツについて(令和2年5月13日選定) 中 医 協 総 - 5 参 考 中 医 協 総 - 3 参 考 2
3 . 9 . 1 5 ( 改 ) 4 . 3 . 2 3
成分名
トラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え)
効能・効果
○化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌
(標準的な治療が困難な場合に限る)
○がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌
※効能追加(令和2年9月25日)
算定方式 類似薬効比較方式
補正加算 有用性加算5%
本剤は、トラスツズマブ エムタンシン(遺伝子組換え)による治療歴のあるHER2陽
性の手術不能又は再発乳癌患者に対して奏効が認められたことから、治療方法の改善が
示されていると考えられる。ただし、奏効率の結果を基に、本薬の延命効果に関する評価を
行うことは困難であることから、有用性加算(Ⅱ)(A=5%)とすることが妥当と判断
した。
算定薬価 100 mg 1瓶 165,074円 (1日薬価:21,224円)
市場規模予測 ピーク時 8年度 1.3千人 129億円
費用対効果評価への該当性 H1(市場規模が100億円以上)
1
費用対効果評価対象品目(評価終了品目を除く)
(令和4年3月1日時点)
No. 総 定 会指 品目名 効能・効果 収載時価格※1 うち有 算 用 率 性系加 ( 市 ピ 場 ー 規 ク時 模 予 費用対効果評価区分 総 指 会 定 で 日 の 現状
測)
1 8 カボメティクス 腎細胞癌、 8,007.60円(20mg錠) 10% 127億円 H1(市場規模が 2020/5/13 公的分析中※4
(武田薬品工業) 肝細胞癌※4 22,333.00円(60mg錠) 100億円以上)
2 9 エンハーツ 乳癌、胃癌※3 165,074円 5% 129億円 H1(市場規模が 2020/5/13 公的分析中※3
(第一三共) 100億円以上)
ゾルゲンスマ
3 10 脊髄性筋萎縮症 167,077,222円 50% 42億円 H3(単価が高い) 2020/5/13 分析中断
(ノバルティスファーマ)
4 13 リベルサス 2型糖尿病 1 3 4 3 3 4 . . 2 2 0 0 円 円 ( ( 3 7 m m g g 錠 錠 ) ) 5% 116億円 H1(市場規模が 2020/11/11 公的分析中
(ノボノルディスクファーマ) 100億円以上)
501.30円(14mg錠)
5 15 エムガルディ 片頭痛 45,165円(120mg1mL1キット) なし 173億円 H1(市場規模が 2021/4/14 公的分析中
(日本イーライリリー) 44,940円(120mg1mL1筒) 100億円以上)
6 17 ポライビー リンパ腫 298,825円(30mg) 5% 120億円 H1(市場規模が 2021/5/12 企業分析中
(中外製薬) 1,364,330円(140mg) 100億円以上)
7 18 ダラキューロ 多発性骨髄腫、全身性ALアミ 432,209円 5% 370億円 H1(市場規模が 2021/5/12 企業分析中※5
(ヤンセンファーマ) ロイドーシス※5 100億円以上)
8 19 アリケイス 肺非結核性抗酸菌症 42,408.40円 10%×0.2※2 177億円 H1(市場規模が 2021/5/12 企業分析中
(インスメッド) (2%) 100億円以上)
9 22 アジョビ 片頭痛 41,356円(225mg1.5mL1筒) なし 137億円 H5(エムガルディの類 2021/8/4 分析は行わない(エムガル
(大塚製薬) 似品目) ディの評価に準じる)
10 23 アイモビーグ 片頭痛 41,356円(70mg1mL1キット) なし 153億円 H5(エムガルディの類 2021/8/4 分析は行わない(エムガル
(アムジェン) 似品目) ディの評価に準じる)
11 24 レベスティブ 短腸症候群 79,302円(3.8mg1瓶) 5%×0.2※2 60億円 H2(市場規模が 2021/8/4 企業分析中
(武田薬品工業) (1%) 50億円以上)
12 25 ベクルリー SARS-CoV-2による感染症 63,342円(100mg1瓶) なし 181億円 H1(市場規模が 2021/8/4 企業分析中
(ギリアド・サイエンシズ) 100億円以上)
Micra 経カテーテルペーシング
H2(市場規模が
13 26 システム ※6 1,170,000円 10% 77億円 2021/10/13 企業分析中
50億円以上)
(日本メドトロニック)
14 27 レットヴィモ 非小細胞肺癌、甲状腺癌※8、 3,680.00円(40mgカプセル) 5% 156億円 H1(市場規模が 2021/11/17 企業分析中※8
(日本イーライリリー) 甲状腺髄様癌※8 6,984.50円(80mgカプセル) 100億円以上)
15 28 パドセブ 尿路上皮癌 99,609円 10% 118億円 H1(市場規模が 2021/11/17 分析前協議中
(アステラス製薬) 100億円以上)
ExpediumVerse Fenestrated
16 29 Screw システム ※7 101,000円 5% 76億円 H2(市場規模が 2021/12/8 分析前協議中
50億円以上)
(ジョンゾン・エンド・ジョンソン)
※1 収載時価格は、キット特徴部分の原材料費除いた金額。
※2 加算係数(製品総原価の開示度に応じた加算率)・・・開示度80%以上:1.0、50~80%:0.6、50%未満:0.2
※3 胃癌については令和2年9月25日に効能追加され、公的分析中。
※4 肝細胞癌については令和2年11月27日に効能追加され、公的分析中。
※5 全身性ALアミロイドーシスについては令和3年8月25日に効能追加され、分析前協議中。
※6 主な使用目的:本品は、カテーテルを用いて経皮的に右心室内に留置される電極一体型の植込み型心臓ペースメーカである。なお、本品は撮像可能条件に適合する場合にのみ限定的にMRI検査が可能となる機器である。
※7 主な使用目的:本品は、胸椎、腰椎および仙椎における、変性疾患(すべり症、脊柱管狭窄症等)、外傷、腫瘍等による不安定性を有する患者、または脊柱変形(脊椎側弯症等)を有する患者に対して、脊椎の一時的な固定、支持またはアライメント補正を目的に使用する。当該患者に
おいて、骨粗鬆症、骨量減少症又は悪性脊椎腫瘍により骨強度が低下し、骨内におけるスクリューの固定性が損なわれるおそれがある脊椎に対しては、骨セメントとともに使用する。
※8 甲状腺癌及び甲状腺髄様癌については令和4年2月25日に効能追加され、分析前協議中 2
費用対効果評価終了品目
(令和4年3月1日時点)
総会 市場規模 費用対効果評価 総会での
No. 品目名 効能・効果 調整前価格 調整後価格 適用日
指定 (ピーク時予測) 区分 指定日
1 1 テ ( リ グ ル ラク ジ ソ・ ー スミ 1 ス 0 ク 0 ラ エ イン リ ) プタ COPD 肺 ( 疾 慢 患 性 ) 閉塞性 236億円 H1(市 円 場 以 規 上 模 ) が100億 2019/5/15 8 4 , , 8 1 5 8 3 3 . . 8 5 0 0 円 円 ( ( 3 1 0 4 吸 吸 入 入 1 1 キ キ ッ ッ ト ト ) ) 4 8 , , 1 8 6 0 0 5 . . 8 1 0 0 円 円 ( ( 1 3 4 0 吸 吸 入 入 1 1 キ キ ッ ッ ト ト ) ) 2021/7/1
キムリア
2 2 白血病 72億円 H3(単価が高い) 2019/5/15 34,113,655円 32,647,761円 2021/7/1
(ノバルティスファーマ)
3 3 ユルトミリス 発作性夜間ヘモグロ 331億円 H1(市場規模が100億 2019/8/28 730,894円 699,570円 2021/8/1
(アレクシオンファーマ) ビン尿症 円以上)
4 4 ビレーズトリエアロスフィア COPD(慢性閉塞性 189億円 H5(テリルジーの類 2019/8/28 4,150.30円 4,127.60円 2021/7/1
(アストラゼネカ) 肺疾患) 似品目)
5 12 エナジア 気管支喘息 251億円 H5(テリルジーの類 2020/8/19 291.90円(中用量) 290.30円(中用量) 2021/7/1
(ノバルティスファーマ) 似品目) 333.40円(高用量) 331.50円(高用量)
6 14 テリルジー200エリプ COPD(慢性閉塞性 130億円 H5(テリルジーの類 2021/2/10 4,764.50円(14吸入1キット) 4,738.50円(14吸入1キット) 2021/7/1
(グラクソ・スミスクライン) 肺疾患) 似品目) 10,098.90円(30吸入1キット) 10,043.30円(30吸入1キット)
7 16 イエスカルタ リンパ腫 79億円 H5(キムリアの 2021/4/14 34,113,655円 32,647,761円 2021/4/21
(第一三共) 類似品目)
8 20 ブレヤンジ リンパ腫 82億円 H5(キムリアの 2021/5/12 34,113,655円 32,647,761円 2021/5/19
(セルジーン) 類似品目)
9 5 トリンテリックス うつ病・うつ状態 227億円 H1(市場規模が 2019/11/13 168.90円(10mg錠) 161.70円(10mg錠) 2021/11/1
(武田薬品工業) 100億円以上) 253.40円(20mg錠) 242.50円(20mg錠)
82.90円(2.5mg錠)
10 6 コララン 慢性心不全 57.5億円 H2(市場規模が 2019/11/13 145.40円(5mg錠) 変更なし -
(小野薬品工業) 50億円以上)
201.90円(7.5mg錠)
65.70円(50mg錠)
11 11 エンレスト 慢性心不全 141億円 H5(コラランの 2020/8/19 115.20円(100mg錠) 変更なし -
(ノバルティスファーマ) 類似品目)
201.90円(200mg錠)
131.50円(2.5mg錠)
12 21 ベリキューボ 慢性心不全 95億円 H5(エンレストの類 2021/8/4 230.40円(5mg錠) 変更なし -
(バイエル薬品) 似品目)
403.80円(10mg錠)
13 7 ノクサフィル※1 深在性真菌症※2 112億円 H1(市場規模が 2020/4/8 3,109.10円(100mg錠) 3,094.90円(100mg錠) 2022/2/1
(MSD) 100億円以上)
※1 ノクサフィルは内用薬(ノクサフィル錠100mg)のみが費用対効果評価対象。
※2 「造血幹細胞移植患者又は好中球減少が予測される血液悪性腫瘍患者における深在性真菌症の予防」及び「真菌症(侵襲性アスペルギルス症、フサリウム症、ムーコル症、コクシジオイデス症、クロモブラストミコーシス、菌腫)の治療(侵襲性
アスペルギルス症については令和3年9月27日に効能追加)」
3
費用対効果評価の分析・評価の流れ
9ヵ月(企業分析)※1
標準的な 3~6か月※1 3~6か月※1 3ヵ月又は6ヵ月 (総合的評価
3ヵ月
期 間 (公的分析)
(分析枠組みの決定) (決定された分析の枠組みに基づく企業分析) 及び価格決定)
企 業 (医薬品、医療機器)
専
専 専
門
門 門
組
組 組
織 中
織 織
医
( (
ⅰ ⅱ ( 協
中 ⅲ
) )
医 分析前協議 )
< < 公的分析 < 価
<
協
分 分析の枠組みに 企 評
保 ・企業分析の 総
険 ・企業が分析の枠組み案 析 基づき、 業 検証(レ 合 価 格
収 品 < ・提 を 出 提 さ 出 れた枠組み案に の 枠 企業が分析を実施 分 析 ビュー) 的 評 決
載 目 基づく協議、論点整理 組 の ・再分析 価 定 調
み 確 > ・
選 ・協議内容は文書で記録 等 認
価 整
定 決 必要な協議 > 必要な協議
格
> 定
> 決
定
>
厚生労働省・国立保健医療科学院(保健医療経済評価研究センター)
※1 「分析前協議」と
「分析の枠組みに基づく
企業分析」の合計の期
臨床の専門家 (2)⑥ 公的分析班 間は9ヶ月を上回らない
こととする。
4
医薬品、医療機器及び再生医療等製品の
費用対効果評価に関する取扱いについて(抜粋)
(令和2年2月7日医政発0207第5号、保発0207第6号)
2 製造販売業者による分析
(2) 製造販売業者による分析
③ 分析データ等の提出
製造販売業者は、中央社会保険医療協議会総会において対象品目が指定された日から、
分析方法、条件及びICER(対象品目の増分費用効果比をいう。以下同じ。)を含む分
析結果のデータ(以下「分析データ等」という。)を、原則として9か月以内に費用対効果
評価専門組織に提出しなければならない。
製造販売業者は、提出期限までに分析データ等を提出することができなかった場合には、
分析データ等を提出する際に、その理由を付さなければならない。費用対効果評価専門組
織は、当該理由の妥当性を検証し、当該検証結果を中央社会保険医療協議会総会に報
告する。
4 費用対効果評価専門組織の開催
(2) 製造販売業者の分析データ等の審査
① 費用対効果評価専門組織は、次の事項について、製造販売業者から提出された分析
データ等の内容を専門的見地から審査する。
ア 分析中の協議の内容
イ 分析方法の妥当性(分析枠組みに基づく分析方法であることの確認等)
ウ 分析データ等の科学的妥当性
エ 報告期限までに分析データ等が報告されなかった場合には、その理由の妥当性
5
中 医 協 総 - 4
4 . 3 . 2 3
新薬の費用対効果評価該当性に関する
取扱いについて
1
費用対効果評価の対象品目の選定について
エブリスディについて
※令和3年8月4日中医協において審議
販売名 :エブリスディドライシロップ60mg(成分名:リスジプラム)
製造販売業者:中外製薬(株)
効能・効果 :脊髄性筋萎縮症 【指定難病】
算定薬価 :60mg1瓶 974,463.70円
※薬価算定組織での費用対効果評価への該当性(案)
市場規模予測:102億円(予測投与患者数:416人)
(ピーク時) → 該当しない(指定難病に対する治療のみに用いるもの)
<現行ルール概要>
区分 選定基準
H1 ・ピーク時市場規模(予測):100億円以上
新規収載品(制度 H2 ・ピーク時市場規模(予測):50億円以上100億円未満
化以後に収載)
・著しく保険償還価格が高いもの又は国立保健医療科学院の意見を参考にして評価に重要な影響を与える知見が
H3
得られたと判断されたものとして、中医協総会において費用対効果評価の対象とすることが適当とされた品目
既収載品(制度化 ・市場規模が1000億円以上の品目
H4
以前に収載) ・その他、著しく単価が高い等、中医協総会において費用対効果評価の対象とすることが適当とされた品目
類似品目 H5 ・H1~H4区分の対象品目を比較対照として算定された医薬品
以下に該当する医薬品は、原則としてHTAの対象としない。
・ 指定難病に対する治療のみに用いるもの
・ 血友病の治療に係る製剤又はこれに類するもの
・ 抗HIV薬
・ 小児のみに用いる医薬品
ただし、これらのうち(i)販売額が350億円以上又は(ii)著しく保険償還価格が高い品目等は、中医協総会においてHTAの対象として適当と認められれ
ば、対象とすることが可能。 2
収載時薬価と患者当たり年間薬剤費の比較
市場規模50億円超で、指定難病であることから費用対効果評価の対象外となった品目
ピーク時 ピーク時 患者当たり
収載日 品目 収載時薬価 対象疾患
市場規模 患者数 年間薬剤費
トランスサイレチン型家族性アミロイドポリ
R01.08 オンパットロ点滴静注2mg/mL 986,097 89億円 279人 約3,200万円
ニューロパチー【指定難病】
FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症【指定
R01.11 クリースビータ皮下注30mg 911,812 75億円 443人 約1,700万円
難病】
R02.05 ビルテプソ点滴静注250mg 91,136 54億円 128人 約4,200万円 デュシェンヌ型筋ジストロフィー【指定難病】
R02.08 エンスプリング皮下注120mgシリンジ 1,532,660 54億円 423人 約1,300万円 視神経脊髄炎スペクトラム障害【指定難病】
R03.04 オラデオカプセル150mg 74,228.20 67億円 246人 約2,700万円 遺伝性血管性浮腫【指定難病】
R03.05 イズカーゴ点滴静注用10mg 251,030 85億円 110人 約7,700万円 ムコ多糖症Ⅱ型【指定難病】
R03.05 ユプリズナ点滴静注100mg 3,495,304 59億円 317人 約1,900万円 視神経脊髄炎スペクトラム障害【指定難病】
R03.08 エブリスディドライシロップ60mg 974,463.70 102億円 416人 約2,500万円 脊髄性筋萎縮症【指定難病】
非活動期又は軽症の活動期クローン病患者におけ
R03.11 アロフィセル注 5,620,004 52億円 920人 約570万円
る複雑痔瘻の治療【指定難病】
※ 過去に、指定難病であるがHTAの対象としたもの
・ゾルゲンスマ(脊髄性筋萎縮症):H3区分(著しく保険償還価格が高い(収載時薬価1.67億円))
・ユルトミリス(発作性夜間ヘモグロビン尿症):H1区分(年間販売額が350億円を超えると予想される)
3
中 医 協 総 - 3
ゾルゲンスマの費用対効果評価に係る取扱いについて
4 . 1 . 2 8
<ゾルゲンスマの費用対効果評価の経緯>
○ 2020年5月13日に、中医協総会において費用対効果評価の対象品目としてH3(著しく保険償還価格が
高いもの)指定された(※)。
※ 適応である脊髄性筋萎縮症は指定難病であるが、著しく保険償還価格が高いものとして、中医協総会
において指定された。
○ 2021年10月の費用対効果評価専門組織で、製造販売業者から提出された分析データ等及び公的分析結果
については、一定の科学的妥当性はあるものの、薬事承認時等のデータでは、費用対効果評価における長期
有効性に関するデータが不足していることから、必要なデータ収集を行うこととし、分析を中断とする決定
案が策定された(※) 。
※ 費用対効果評価において日本のゾルゲンスマの臨床実態を反映したデータが必要であるが、薬事承認
時等のデータは、日本での臨床実態を反映した長期有効性に関するデータが不足しており、追加データ
が必要。
○ 2021年12月の費用対効果評価専門組織で、追加データの収集計画案が策定された(※)。
※ 分析再開には、既存の海外臨床試験と同程度以上の日本人長期データ、症例数の集積が必要と考える。
したがって、年間10-20例、5年間のデータを収集するとして、2026年5月までデータ収集を計画。
<方針>
○ ゾルゲンスマの費用対効果評価について、費用対効果評価専門組織での結果を踏まえ、追加のデータを
収集するために、分析を一旦中断とする。
○ 2026年5月まで必要なデータ収集を行い、年1回、費用対効果評価専門組織で進捗状況について報告を
行う(その間に必要なデータが集まった場合には、早期に分析を再開する)。
○ 必要なデータが集まった時点で速やかに分析を行い、その結果を、中医協総会に報告する。
4
費用対効果評価への該当性の取扱い
指定難病に対する医薬品の費用対効果評価の該当性について、
財政影響が大きい品目を対象とするという観点では、年間販売額に基準が存在し、エブリスディは
基準(350億円)より大幅に小さい。
制度設計時に、指定難病については、対象患者数が少ないことから一定の配慮が必要とされてい
る。
患者あたりの年間薬剤費で比較すると、エブリスディはこれまでの指定難病の医薬品と比べて高額と
はいえない。
「著しく保険償還価格が高い品目」については、これまで費用対効果評価専門部会等において、単
価(薬価)の高い品目を指すものとして取り扱っている。
※ なお、エブリスディと同じく脊髄性筋萎縮症を適応とするゾルゲンスマの費用対効果評価では、薬事承認時等のデータは、日本での臨
床実態を反映した長期有効性に関するデータが不足していることから、追加のデータを収集するため、分析が一時中断されている。
これまでの指定難病の医薬品との比較等を踏まえ、エブリスディについてはHTAの対象とはしないこととしてはどう
か。
5
参考資料
6
医薬品、医療機器及び再生医療等製品の費用対効果評価に関する取扱いについて
(医政発0209第5号 保発0209第6号 令和4年2月9日)
1 対象品目の指定
(1)対象品目の指定基準
医薬品、医療機器及び再生医療等製品については、次のいずれにも該当する品目を、中央社会保険医療協議会総会において、費
用対効果評価の対象として指定する。
① 次のいずれかの区分に該当すること。
(略)
② ア又はイに該当しないこと。ただし、ア又はイに該当するもののうち、年間販売額が350 億円以上の品目又は著しく保険償還
価格が高い品目等として、中央社会保険医療協議会総会において費用対効果評価の対象とすることが適当と認められたものにつ
いては、①のアからオまでの区分に準ずる区分の対象品目として指定する。
ア 治療方法が十分に存在しない疾病(難病の患者に対する医療等に関する法律(平成26 年法律第50 号)第5条第1項に規定す
る指定難病をいう。以下同じ。)に対する治療のみに用いるもの、血友病の治療に係る血液凝固因子製剤、血液凝固因子抗体
迂回活性複合体若しくはこれに類するもの又は抗HIV薬
イ 医薬品等の効能及び効果若しくは当該効能及び効果に係る用法及び用量又は医療機器等の使用目的若しくは効果に、小児(幼
児、乳児、新生児及び低出生体重児を含む。以下同じ。)に係るものが明示的に含まれている医薬品等又は医療機器等(以下
「小児に係る用法・用量等が承認された医薬品等又は医療機器等」という。)であって、小児のみに用いるもの
7
費用対効果評価の対象品目の指定基準
○ 医療保険財政への影響度を重視する観点及び薬価・材料価格制度を補完する観点から、革新性が高く、財政影響が大きい医
薬品・医療機器を費用対効果評価の主な対象とする。
○ 基準については、対象となる品目数や現在の費用対効果評価に係る体制等を踏まえ、以下の通りとする。
類似薬効方式
区分 原価計算方式 選定基準
(類似機能区分)
H1 ・ピーク時市場規模(予測):100億円以上
・ピーク時市場規模(予測):50億円以上100
(ⅰ)新規収載品 H2 有用性系加算(※2)
有用性系加算(※2) 億円未満
:制度化以後に収 が算定、または開
が算定
載される品目(※1) 示度50%未満 ・分析枠組み決定後に効能追加されたもの又は
H3 著しく単価が高い等の中医協総会において必
要と判断された品目(※3)
(ⅱ)既収載品: ・市場規模が1,000億円以上の品目
算定方式によらず、有用性系
制度化以前に収載 H4 ・その他、著しく単価が高い等の中医協総会に
加算(※2)が算定された品目
された品目 おいて必要と判断された品目(※3)
・代表品目(※4)を比較対照として算定された医
薬品
類似品目 H5 H1~H4区分の類似品目
・代表品目(※4)を比較対照として算定され、同
一機能区分に分類される医療機器
(※1) 保険収載時にピーク時市場規模(予測)が選定の要件に該当しなかった品目であっても、市場規模の拡大により、年間の市場規模が50億円を超えた場
合は対象とする。その場合、年間の市場規模に応じてH1又はH2区分として位置付ける
(※2) 画期性加算、有用性加算、改良加算(ハ)(医療機器)のいずれかが算定された品目を対象とする
(※3) 分析枠組み決定後に効能追加されたもの又は著しく単価が高い品目、すでに費用対効果評価を行った品目のうち、評価終了後に評価に大きな影響を与
える知見が得られ、再評価が必要であると認められた品目など、優先的に検証することが必要と中医協総会が判断した品目
(※4) H1~H4区分における費用対効果評価の対象品目 8
除外基準及び配慮が必要な品目について
○ 治療方法が十分に存在しない疾病のみ等に用いられる品目及び小児のみに用いられる品目については、費用対効果評価の
対象から除外することとされている。
○ 適応症の一部に、治療方法が十分に存在しない疾病等や小児疾患が含まれ、分析対象集団として分析を行った場合及び抗
がん剤等については、価格調整における配慮の要否について、総合的な評価を行うこととされている。
・適応症の一部に、治療方法
・治療方法が十分に存在しない疾病 が十分に存在しない疾病等
対象品目 のみ等(※1)に用いられる品目 (※1)や小児疾患(※2)が含 ・抗がん剤(※3)
・小児のみに用いられる品目(※2) まれ、分析対象集団として
分析を行った場合
当該品目を費用対効果評価
対応 価格調整における配慮の要否について総合的な評価を行う(※5)
の対象から除外する(※4)
(※1) 指定難病に対する治療のみに用いるもの、血友病又はHIV感染症を対象とする品目。
(※2) 日本における小児用法・用量承認が取得されている品目。
(※3) 承認された効能効果において悪性腫瘍が対象となっており、悪性腫瘍患者を対象に分析を行った場合に配慮を行う。
(※4) ただし、市場規模の大きな品目(350億円以上)、単価が高い品目等については、中医協総会の判断により費用対効果評価の対象とする。
(※5) 「公的介護費や生産性損失」を含めた分析結果については、国内の知見に基づき行われたものに限り、併せて提出することは可能とする。価格調整に
は用いないが、提出された分析結果は公表し、事例を集積した上で、今後の仕組みの参考とする。
9
新医薬品の薬価算定について
整理番号 21-08-内-1
薬 効 分 類 119 その他の中枢神経系用薬(内用薬)
成 分 名 リスジプラム
新薬収載希望者 中外製薬(株)
販 売 名
エブリスディドライシロップ60mg(60mg1瓶)
(規格単位)
効能・効果 脊髄性筋萎縮症
通常、生後2カ月以上2歳未満の患者にはリスジプラムとして、0.2mg/k
gを1日1回食後に経口投与する。
主な用法・用量 通常、2歳以上の患者にはリスジプラムとして、体重20kg未満の患者では
0.25mg/kgを、体重20kg以上の患者では5mgを1日1回食後に経
口投与する。
算
定
中医協 総-4参考
4 . 3 . 2 3
算定方式 類似薬効比較方式(Ⅰ)
成分名:ヌシネルセンナトリウム
会社名:バイオジェン・ジャパン(株)
販売名(規格単位) 薬価(1日薬価)
比 較 薬
スピンラザ髄注12mg 9,493,024円
(12mg5mL1瓶) (60,680円)
※比較薬の1日薬価は病型、日齢ごとの1日薬価を患者比率で加重平均して算出した。
剤形間比 類似薬に適当な剤型間比がない:1
有用性加算(Ⅱ)(A=5%)
補正加算 (加算前) (加算後)
60mg1瓶 928,060.70円 → 974,463.70円
外国平均
なし
価格調整
60mg1瓶 974,463.70円(1日薬価:63,714.40円)
算定薬価
※ 算定に当たっては、本剤の用量を年齢ごとの1日用量を患者比率で加重平均して算出し、1日薬価合せを
行った。
外 国 価 格 新薬収載希望者による市場規模予測
60mg1瓶
予測年度 予測本剤投与患者数 予測販売金額
独国 10,943.06ユーロ 1,367,882.50円
(ピーク時)
外国平均価格 1,367,882.50円
10年度 416人 102億円
(参考)
60mg1瓶
米国(AWP)13,404.52ドル 1,420,879.10円 最初に承認された国(年月):
米国(2020年8月)
(注1)為替レートは令和2年7月~令和3年6月の平均
(注2)米国(AWP)は従来参照していたRED BOOKの価格
製造販売承認日 令和3年6月23日 薬価基準収載予定日 令和3年8月12日
1
薬価算定組織における検討結果のまとめ
算定方式 類似薬効比較方式(Ⅰ) 第一回算定組織 令和3年7月13日
最
類
似
薬
選
定
の
妥
当
性
新薬 最類似薬
成分名 リスジプラム ヌシネルセンナトリウム
イ.効能・効果 脊髄性筋萎縮症 左に同じ
左に同じ
ロ.薬理作用 SMNタンパク質の発現増加作用
2’-O-(2-メトキシエチル)修飾
され、ホスホロチオアートジエステ
ハ.組成及び
ル結合により連結された18残基 化学構造
のアンチセンスオリゴヌクレオチ
ド
ニ.投与形態 内用 注射
剤形 ドライシロップ剤 注射薬
用法 1日1回経口投与 髄腔内投与
補
正
加
算
画 期 性 加 算
該当しない
(70~120%)
有用性加算(Ⅰ)
該当しない
(35~60%)
該当する(A=5%)
[ハ.治療方法の改善(利便性)、:③-c = 1p]
有用性加算(Ⅱ)
既存薬と異なり、本剤は経口投与製剤であるため入院を伴うことなく投
(5~30%)
与が可能であり、患者にとって利便性が高いと言える。以上から、有用性
加算(Ⅱ)(A=5%)を適用することが適当と判断した。
市場性加算(Ⅰ)
該当しない
(10~20%)
市場性加算(Ⅱ)
該当しない
(5%)
小 児 加 算
該当しない
(5~20%)
先駆け審査指定制度加算
該当しない
(10~20%)
新薬創出・適応外薬
該当する(主な理由:希少疾病用医薬品として指定)
解 消 等 促 進 加 算
費用対効果評価への
該当しない
該 当 性
当初算定案に対する
新薬収載希望者の
不 服 意 見 の 要 点
第二回算定組織 令和 年 月 日
上 記 不 服 意 見 に
対 す る 見 解
2
中医協 総-5-1
4 . 3 . 2 3
最適使用推進ガイドライン
ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)
(販売名:キイトルーダ点滴静注 100 mg)
~腎細胞癌~
令和元年12月(令和4年2月改訂)
厚生労働省
目次
1. はじめに P2
2. 本剤の特徴、作用機序 P3
3. 臨床成績 P4
4. 施設について P13
5. 投与対象となる患者 P15
6. 投与に際して留意すべき事項 P16
1
1. はじめに
医薬品の有効性・安全性の確保のためには、添付文書等に基づいた適正な使用が求め
られる。さらに、近年の科学技術の進歩により、抗体医薬品などの革新的な新規作用機
序医薬品が承認される中で、これらの医薬品を真に必要な患者に提供することが喫緊の
課題となっており、経済財政運営と改革の基本方針2016(平成28年6月2日閣議決定)
においても、革新的医薬品等の使用の最適化推進を図ることとされている。
新規作用機序医薬品は、薬理作用や安全性プロファイルが既存の医薬品と明らかに異
なることがある。このため、有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間、
当該医薬品の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに、副作
用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件を満たす医療機関で使用
することが重要である。
したがって、本ガイドラインでは、開発段階やこれまでに得られている医学薬学的・
科学的見地に基づき、以下の医薬品の最適な使用を推進する観点から必要な要件、考え
方及び留意事項を示す。
なお、本ガイドラインは、独立行政法人医薬品医療機器総合機構、公益社団法人日本
臨床腫瘍学会、一般社団法人日本臨床内科医会及び一般社団法人日本泌尿器科学会の協
力のもと作成した。
対象となる医薬品:キイトルーダ点滴静注100 mg(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝
子組換え))
対象となる効能又は効果:根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
対象となる用法及び用量:他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人には、ペムブロ
リズマブ(遺伝子組換え)として、1 回 200 mg を 3 週間間隔又
は1回400 mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。
製 造 販 売 業 者:MSD株式会社
2
2.本剤の特徴、作用機序
キイトルーダ点滴静注100 mg(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)、以下「本
剤」という。)は、PD-1(programmed cell death-1)とそのリガンドであるPD-L1及びPD-
L2との結合を直接阻害する、ヒト化IgG4モノクローナル抗体である。
PD-1 経路は T 細胞免疫監視機構から逃れるためにがん細胞が利用する主な免疫制御
スイッチで、PD-1 は、健康な状態において活性型 T 細胞の細胞表面に発現し、自己免
疫反応を含む不必要又は過剰な免疫反応を制御する。すなわち、PD-1 はリガンドと結
合することにより抗原受容体によるシグナル伝達を負に制御する受容体である。PD-L1
の正常組織における発現はわずかであるが、多くのがん細胞では T 細胞の働きを抑え
るほど過剰に発現している。がん細胞におけるPD-L1の高発現は、腎細胞癌、膵臓癌、
肝細胞癌、卵巣癌、非小細胞肺癌などの様々ながんで予後不良因子であり、低い生存率
との相関性が報告されている。
複数のがんの臨床的予後とPD-L1発現の相関性から、PD-1とPD-L1の経路は腫瘍の
免疫回避において重要な役割を担うことが示唆されており、新たながん治療の標的とし
て期待されている。
本剤は、PD-1とPD-L1及びPD-L2の両リガンドの結合を阻害することにより、腫瘍
微小環境中の腫瘍特異的細胞傷害性 T リンパ球を活性化させ、抗腫瘍免疫を再活性化
することで抗腫瘍効果を発揮する。
本剤の作用機序に基づく過度の免疫反応による副作用等があらわれ、重篤又は死亡に
至る可能性がある。本剤の投与中及び投与後には、患者の観察を十分に行い、異常が認
められた場合には、発現した事象に応じた専門的な知識と経験を持つ医師と連携して適
切な鑑別診断を行い、過度の免疫反応による副作用が疑われる場合には、副腎皮質ホル
モン剤の投与等の適切な処置を行う必要がある。
3
3.臨床成績
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌の承認時に評価を行った主な臨床試験の成績を
示す。
【有効性】
① 国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-426試験)
化学療法歴のない根治切除不能又は転移性*1の淡明細胞型腎細胞癌患者861例(日本
人94例を含む)を対象に、スニチニブリンゴ酸塩(以下「スニチニブ」という。)*2を
対照として、本剤とアキシチニブとの併用投与(以下「本剤/アキシチニブ」という。) *3
の有効性及び安全性が検討された。主要評価項目は全生存期間(以下「OS」という。)
及び無増悪生存期間(以下「PFS」という。)とされ、本剤/アキシチニブは、スニチニ
ブと比較して、OS及びPFSを有意に延長した(表1、図1及び図2)。
*1:American Joint Committee on Cancer病期分類に基づく病期Ⅳ
*2:50 mg 1日1回4週間投与後2週間休薬
*3:本剤200 mg 3週間間隔(以下「Q3W」という。)で静脈内投与し、アキシチニブを5 mg
1日2回(以下「BID」という。)経口投与した。アキシチニブの投与量は、5 mg 1日
2回で連続する2コース(6週間)以上忍容性があり、Grade 2を超えるアキシチニブの
副作用が認められず、かつ血圧が150/90 mm Hg以下に管理された場合、7 mg BIDへの
増量を可能とした。また同様の基準を用い、10 mg BIDへの増量も可能とした。アキシ
チニブは、副作用の症状、重症度等に応じて休薬又は減量(3 mg BID、次に2 mg BID)
も可能とした。
表1 有効性成績(KEYNOTE-426試験)
本剤/アキシチニブ群 スニチニブ群
(432例) (429例)
中央値(月) NE NE
[95%CI] [NE, NE] [NE, NE]
OS*1 ハザード比*2 0.53
[95%CI] [0.38, 0.74] -
P値*3 0.00005
中央値(月) 15.1 11.0
[95%CI] [12.6, 17.7] [8.7, 12.5]
PFS*1, *4 ハザード比*2 0.69
[95%CI] [0.56, 0.84] -
P値*3 0.00012
CI:信頼区間、NE:推定不可、*1:中間解析時のデータ(2018年8月24日カットオフ)、*2:層
別Cox比例ハザードモデルによるスニチニブ群との比較、*3:層別ログランク検定、*4:RECIST
ガイドライン1.1版に基づく盲検下独立中央判定
4
図1 OSの中間解析時のKaplan-Meier曲線(KEYNOTE-426試験)
図2 PFSの中間解析時のKaplan-Meier曲線(KEYNOTE-426試験)
5
ス ニ チ ニ ブ
本 剤 2 0 0 m g Q 3 W 及 び ア キ シ チ ニ ブ
本剤200 mgQ3W及びアキシチニブ
スニチニブ
② 国際共同第Ⅲ相試験(E7080-307/KEYNOTE-581試験)
化学療法歴のない根治切除不能又は転移性の淡明細胞型腎細胞癌患者*1 712 例(日本
人 73 例を含む)を対象に、スニチニブ*2を対照として、本剤とレンバチニブメシル酸
塩(以下「レンバチニブ」という。)の併用投与(以下「本剤/レンバチニブ」という。)
*3の有効性及び安全性が検討された。本剤/レンバチニブは、主要評価項目とされたPFS、
副次評価項目の一つとされた OS を、スニチニブと比較して有意に延長した(表 2、図
3及び図4)。
*1:腫瘍組織において組織学的又は細胞学的に淡明細胞が確認された患者が対象とされた。
*2:50 mg 1日1回4週間投与後2週間休薬
*3:本剤200 mg Q3Wで静脈内投与し、レンバチニブを20 mg 1日1回経口投与した。
表2 有効性成績(E7080-307/KEYNOTE-581試験)
本剤/レンバチニブ群 スニチニブ群
(355例) (357例)
中央値(月) 23.9 9.2
[95%CI] [20.8, 27.7] [6.0, 11.0]
PFS*1, *2 ハザード比*3 0.39
[95%CI] [0.32, 0.49] -
P値*4 <0.0001
中央値(月) NE NE
[95%CI] [33.6, NE] [NE, NE]
OS*5 ハザード比*3 0.66
[95%CI] [0.49, 0.88] -
P値*4 0.0049
CI:信頼区間、NE:推定不可、*1:RECIST ガイドライン1.1版に基づく盲検下独立中央判定、
*2:2020年8月28日カットオフ、*3:層別 Cox 比例ハザードモデルによるスニチニブとの比較、
*4:層別ログランク検定によるP値(両側)、*5:中間解析時のデータ(2020年8月28日カット
オフ)。
6
図3 OSのKaplan-Meier曲線(E7080-307/KEYNOTE-581試験)
図4 PFSのKaplan-Meier曲線(E7080-307/KEYNOTE-581試験)
7
【安全性】
①国際共同第Ⅲ相試験(KEYNOTE-426試験)
有害事象は本剤/アキシチニブ群 422/429 例(98.4%)及びスニチニブ群 423/425 例
(99.5%)に認められ、治験薬との因果関係が否定できない有害事象は、それぞれ413/429
例(96.3%)及び 415/425 例(97.6%)に認められた。いずれかの群で発現率が 5%以上
の副作用は下表のとおりであった。
表3 いずれかの群で発現率が5%以上の副作用(KEYNOTE-426試験)(安全性解析対象集団)
器官別大分類 例数(%)
(SOC: System Organ Class) 本剤/アキシチニブ群 スニチニブ群
基本語(PT: Preferred Term) 429例 425例
(MedDRA ver.21.0) 全 Grade Grades 3-4 Grade 5 全 Grade Grades 3-4 Grade 5
全副作用 413 (96.3) 269 (62.7) 4(0.9) 415 (97.6) 244 (57.4) 7(1.6)
血液およびリンパ系障害
貧血 12 (2.8) 1 (0.2) 0 69 (16.2) 13 (3.1) 0
白血球減少症 5 (1.2) 0 0 37 (8.7) 6 (1.4) 0
好中球減少症 6 (1.4) 1 (0.2) 0 79 (18.6) 28 (6.6) 0
血小板減少症 8 (1.9) 0 0 94 (22.1) 22 (5.2) 0
内分泌障害
甲状腺機能亢進症 52 (12.1) 4 (0.9) 0 14 (3.3) 0 0
甲状腺機能低下症 135 (31.5) 1 (0.2) 0 119 (28.0) 0 0
胃腸障害
腹痛 23 (5.4) 3 (0.7) 0 16 (3.8) 0 0
便秘 31 (7.2) 0 0 29 (6.8) 0 0
下痢 210 (49.0) 31 (7.2) 0 175 (41.2) 19 (4.5) 0
口内乾燥 17 (4.0) 0 0 22 (5.2) 0 0
消化不良 12 (2.8) 0 0 48 (11.3) 1 (0.2) 0
胃食道逆流性疾患 6 (1.4) 0 0 34 (8.0) 3 (0.7) 0
悪心 91 (21.2) 2 (0.5) 0 111 (26.1) 4 (0.9) 0
口内炎 61 (14.2) 3 (0.7) 0 86 (20.2) 9 (2.1) 0
嘔吐 34 (7.9) 1 (0.2) 0 56 (13.2) 3 (0.7) 0
一般・全身障害および投与部位の状態
無力症 50 (11.7) 6 (1.4) 0 54 (12.7) 12 (2.8) 0
疲労 130 (30.3) 10 (2.3) 0 142 (33.4) 21 (4.9) 0
粘膜の炎症 55 (12.8) 4 (0.9) 0 90 (21.2) 7 (1.6) 0
発熱 16 (3.7) 0 0 24 (5.6) 0 0
臨床検査
ALT増加 102 (23.8) 52 (12.1) 0 54 (12.7) 11 (2.6) 0
AST増加 97 (22.6) 29 (6.8) 0 59 (13.9) 7 (1.6) 0
血中クレアチニン増加 24 (5.6) 0 0 30 (7.1) 1 (0.2) 0
血中甲状腺刺激ホルモン増加 22 (5.1) 0 0 22 (5.2) 0 0
好中球数減少 3 (0.7) 1 (0.2) 0 48 (11.3) 29 (6.8) 0
血小板数減少 14 (3.3) 1 (0.2) 0 76 (17.9) 31 (7.3) 0
体重減少 41 (9.6) 6 (1.4) 0 36 (8.5) 0 0
白血球数減少 1 (0.2) 0 0 37 (8.7) 11 (2.6) 0
代謝および栄養障害
食欲減退 94 (21.9) 9 (2.1) 0 106 (24.9) 2 (0.5) 0
低リン酸血症 6 (1.4) 2 (0.5) 0 26 (6.1) 11 (2.6) 0
筋骨格系および結合組織障害
関節痛 52 (12.1) 3 (0.7) 0 15 (3.5) 2 (0.5) 0
筋肉痛 23 (5.4) 0 0 16 (3.8) 0 0
神経系障害
味覚異常 40 (9.3) 1 (0.2) 0 129 (30.4) 0 0
頭痛 35 (8.2) 3 (0.7) 0 33 (7.8) 1 (0.2) 0
8
器官別大分類 例数(%)
(SOC: System Organ Class) 本剤/アキシチニブ群 スニチニブ群
基本語(PT: Preferred Term) 429例 425例
(MedDRA ver.21.0) 全 Grade Grades 3-4 Grade 5 全 Grade Grades 3-4 Grade 5
腎および尿路障害
蛋白尿 66 (15.4) 11 (2.6) 0 39 (9.2) 6 (1.4) 0
呼吸器、胸郭および縦隔障害
咳嗽 32 (7.5) 1 (0.2) 0 12 (2.8) 0 0
発声障害 98 (22.8) 1 (0.2) 0 12 (2.8) 0 0
呼吸困難 28 (6.5) 2 (0.5) 0 16 (3.8) 2 (0.5) 0
鼻出血 19 (4.4) 0 0 32 (7.5) 0 0
皮膚および皮下組織障害
皮膚乾燥 27 (6.3) 1 (0.2) 0 35 (8.2) 0 0
手掌・足底発赤知覚不全症候群 119 (27.7) 22 (5.1) 0 168 (39.5) 15 (3.5) 0
そう痒症 53 (12.4) 1 (0.2) 0 18 (4.2) 0 0
発疹 46 (10.7) 1 (0.2) 0 38 (8.9) 1 (0.2) 0
血管障害
高血圧 179 (41.7) 91 (21.2) 0 184 (43.3) 78 (18.4) 0
なお、本剤/アキシチニブ群において間質性肺疾患12例(2.8%)、大腸炎・小腸炎・
重度の下痢40例(9.3%)、神経障害(ギラン・バレー症候群等)2例(0.5%)、肝機能
障害(ALT及びAST増加などの肝機能検査値異常を含む)150例(35.0%)、甲状腺機
能障害165例(38.5%)、下垂体機能障害5例(1.2%)、副腎機能障害10例(2.3%)、
1型糖尿病1例(0.2%)、腎機能障害(尿細管間質性腎炎等)9例(2.1%)、筋炎・横
紋筋融解症4例(0.9%)、重症筋無力症4例(0.9%)、心筋炎2例(0.5%)、ぶどう膜
炎1例(0.2%)及びinfusion reaction 2例(0.5%)が認められた。また、重度の皮膚障害
(皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑、類天疱瘡等)、膵炎、脳炎・髄膜炎、重篤な血液障害
(免疫性血小板減少性紫斑病、溶血性貧血、赤芽球癆、無顆粒球症等)、血球貪食症候
群及び結核は認められなかった。本副作用発現状況は関連事象(臨床検査値異常を含む)
を含む集計結果を示す。
9
②国際共同第Ⅲ相試験(E7080-307/KEYNOTE-581試験)
有害事象は本剤/レンバチニブ群 351/352 例(99.7%)及びスニチニブ群 335/340 例
(98.5%)に認められ、治験薬との因果関係が否定できない有害事象は、それぞれ341/352
例(96.9%)及び 313/340 例(92.1%)に認められた。いずれかの群で発現率が 5%以上
の副作用は下表のとおりであった。
表4 いずれかの群で発現率が5%以上の副作用(E7080-307/KEYNOTE-581試験)
(安全性解析対象集団)
器官別大分類 例数(%)
(SOC: System Organ Class) 本剤/レンバチニブ群 スニチニブ群
基本語(PT: Preferred Term) 352例 340例
(MedDRA ver.23.0) 全 Grade Grades 3-4 Grade 5 全 Grade Grades 3-4 Grade 5
全副作用 341 (96.9) 252 (71.6) 4 (1.1) 313 (92.1) 200 (58.8) 0
血液およびリンパ系障害
貧血 20 (5.7) 3 (0.9) 0 44 (12.9) 11 (3.2) 0
白血球減少症 4 (1.1) 0 0 21 (6.2) 7 (2.1) 0
好中球減少症 8 (2.3) 1 (0.3) 0 42 (12.4) 18 (5.3) 0
血小板減少症 13 (3.7) 1 (0.3) 0 51 (15.0) 18 (5.3) 0
内分泌障害
甲状腺機能亢進症 22 (6.3) 0 0 8 (2.4) 0 0
甲状腺機能低下症 150 (42.6) 4 (1.1) 0 79 (23.2) 0 0
胃腸障害
腹痛 39 (11.1) 4 (1.1) 0 12 (3.5) 1 (0.3) 0
便秘 24 (6.8) 1 (0.3) 0 20 (5.9) 0 0
下痢 192 (54.5) 29 (8.2) 0 151 (44.4) 15 (4.4) 0
口内乾燥 28 (8.0) 0 0 10 (2.9) 0 0
消化不良 26 (7.4) 0 0 42 (12.4) 0 0
胃食道逆流性疾患 8 (2.3) 0 0 26 (7.6) 0 0
悪心 94 (26.7) 6 (1.7) 0 94 (27.6) 2 (0.6) 0
口内炎 113 (32.1) 6 (1.7) 0 127 (37.4) 7 (2.1) 0
嘔吐 56 (15.9) 5 (1.4) 0 45 (13.2) 3 (0.9) 0
一般・全身障害および投与部位の状態
無力症 71 (20.2) 16 (4.5) 0 54 (15.9) 11 (3.2) 0
疲労 113 (32.1) 11 (3.1) 0 109 (32.1) 13 (3.8) 0
末梢性浮腫 17 (4.8) 1 (0.3) 0 17 (5.0) 0 0
発熱 16 (4.5) 0 0 18 (5.3) 1 (0.3) 0
臨床検査
ALT増加 34 (9.7) 11 (3.1) 0 30 (8.8) 6 (1.8) 0
アミラーゼ増加 53 (15.1) 26 (7.4) 0 26 (7.6) 9 (2.6) 0
AST増加 33 (9.4) 9 (2.6) 0 30 (8.8) 2 (0.6) 0
血中クレアチニン増加 23 (6.5) 1 (0.3) 1 (0.3) 17 (5.0) 0 0
血中甲状腺刺激ホルモン増加 38 (10.8) 0 0 17 (5.0) 0 0
リパーゼ増加 50 (14.2) 34 (9.7) 0 34 (10.0) 24 (7.1) 0
好中球数減少 8 (2.3) 6 (1.7) 0 39 (11.5) 19 (5.6) 0
血小板数減少 20 (5.7) 3 (0.9) 0 57 (16.8) 18 (5.3) 0
体重減少 70 (19.9) 21 (6.0) 0 19 (5.6) 0 0
白血球数減少 10 (2.8) 1 (0.3) 0 30 (8.8) 6 (1.8) 0
代謝および栄養障害
食欲減退 123 (34.9) 12 (3.4) 0 84 (24.7) 5 (1.5) 0
高コレステロール血症 18 (5.1) 1 (0.3) 0 2 (0.6) 1 (0.3) 0
高トリグリセリド血症 30 (8.5) 10 (2.8) 0 23 (6.8) 14 (4.1) 0
筋骨格系および結合組織障害
関節痛 60 (17.0) 4 (1.1) 0 22 (6.5) 0 0
筋肉痛 38 (10.8) 3 (0.9) 0 8 (2.4) 0 0
神経系障害
10
器官別大分類 例数(%)
(SOC: System Organ Class) 本剤/レンバチニブ群 スニチニブ群
基本語(PT: Preferred Term) 352例 340例
(MedDRA ver.23.0) 全 Grade Grades 3-4 Grade 5 全 Grade Grades 3-4 Grade 5
味覚不全 38 (10.8) 1 (0.3) 0 88 (25.9) 1 (0.3) 0
頭痛 38 (10.8) 0 0 28 (8.2) 1 (0.3) 0
腎および尿路障害
蛋白尿 97 (27.6) 26 (7.4) 0 41 (12.1) 10 (2.9) 0
呼吸器、胸郭および縦隔障害
咳嗽 19 (5.4) 0 0 8 (2.4) 0 0
発声障害 87 (24.7) 0 0 9 (2.6) 0 0
呼吸困難 23 (6.5) 4 (1.1) 0 11 (3.2) 1 (0.3) 0
鼻出血 18 (5.1) 0 0 30 (8.8) 0 0
肺臓炎 18 (5.1) 6 (1.7) 1 (0.3) 0 0 0
皮膚および皮下組織障害
皮膚乾燥 17 (4.8) 0 0 21 (6.2) 0 0
手掌・足底発赤知覚不全症候群 99 (28.1) 14 (4.0) 0 122 (35.9) 11 (3.2) 0
そう痒症 47 (13.4) 1 (0.3) 0 19 (5.6) 1 (0.3) 0
発疹 77 (21.9) 12 (3.4) 0 37 (10.9) 2 (0.6) 0
斑状丘疹状皮疹 24 (6.8) 4 (1.1) 0 5 (1.5) 0 0
黄色皮膚 0 0 0 31 (9.1) 0 0
血管障害
高血圧 184 (52.3) 89 (25.3) 0 133 (39.1) 61 (17.9) 0
なお、本剤/レンバチニブ群において間質性肺疾患19例(5.4%)、大腸炎・小腸炎・
重度の下痢36例(10.2%)、重度の皮膚障害(中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候
群、多形紅斑、類天疱瘡等)2例(0.6%)、劇症肝炎・肝不全・肝機能障害・肝炎・硬
化性胆管炎 79 例(22.4%)、甲状腺機能障害 156 例(44.3%)、下垂体機能障害 3 例
(0.9%)、副腎機能障害 18 例(5.1%)、1 型糖尿病 1 例(0.3%)、腎機能障害(尿細
管間質性腎炎、糸球体腎炎等)8例(2.3%)、膵炎8例(2.3%)、筋炎・横紋筋融解症
3 例(0.9%)、重症筋無力症 1 例(0.3%)、脳炎・髄膜炎 3 例(0.9%)、心筋炎 3 例
(0.9%)及びinfusion reaction 5例(1.4%)が認められた。また、神経障害(ギラン・バ
レー症候群等)、ぶどう膜炎、重篤な血液障害(免疫性血小板減少性紫斑病、溶血性貧
血、赤芽球癆、無顆粒球症等)、血球貪食症候群及び結核は認められなかった。本副作
用発現状況は関連事象(臨床検査値異常を含む)を含む集計結果を示す。
11
【用法・用量】
本剤の母集団薬物動態モデルを利用したシミュレーションにより、本剤 200 mg を
Q3W、400 mgを6週間間隔(以下「Q6W」という。)又は10 mg/kg(体重)を2週間
間隔(以下「Q2W」という。)で投与した際の本剤の血清中濃度が検討された。その結
果、本剤 400 mg を Q6W で投与した際の本剤の定常状態における平均血清中濃度(以
下「C 」という。)は、本剤200 mgをQ3Wで投与した際のC と類似すると予測
avg,ss avg,ss
された(下表)。また、本剤400 mgをQ6Wで投与した際の本剤の定常状態における最
高血清中濃度(以下「C 」という。)は、本剤200 mgをQ3Wで投与した際のC
max,ss max,ss
と比較して高値を示すと予測されたものの、日本人患者において忍容性が確認されてい
る用法・用量である本剤10 mg/kg(体重)をQ2Wで投与した際のC と比較して低
max,ss
値を示すと予測された(下表)。さらに、悪性黒色腫患者を対象に本剤400 mg をQ6W
で投与した海外第Ⅰ相試験(KEYNOTE-555試験)より得られた実測値に基づく薬物動態
パラメータは、シミュレーションにより予測した薬物動態パラメータと類似した(下表)。
加えて、複数のがん種における臨床試験成績に基づき、本剤の曝露量と有効性又は安全
性との関連を検討する曝露反応モデルが構築され、本剤200 mgをQ3W又は400 mgを
Q6W で投与した際の曝露量と有効性又は安全性との関連について検討された結果、上
記の用法・用量の間で有効性及び安全性に明確な差異はないと予測された。
表5 本剤の薬物動態パラメータ
用法・用量
Cmax Cavg Cmin Cmax,ss Cavg,ss Cmin,ss
(µg/mL) (µg/mL) (µg/mL) (µg/mL) (µg/mL) (µg/mL)
59.1 27.9 18.1 92.8 50.4 30.9
200 mg Q3W†
(58.5, 59.7) (27.7, 28.1) (17.8, 18.3) (91.7, 94.1) (49.8, 51.0) (30.5, 31.4)
123 32.4 10.6 148 50.7 20.3
400 mg Q6W†
(122, 124) (32.0, 32.7) (10.4, 10.8) (146, 149) (50.1, 51.3) (19.8, 20.9)
400 mg Q6W 136.0‡ 14.9§
NA NA NA NA
(実測値) (135.6, 136.4) (14.4, 15.4)
220 144 119 428 279 197
10 mg/kg Q2W†
(218, 223) (143, 145) (117, 121) (424, 433) (276, 282) (193, 200)
†:n=2,993、100回のシミュレーションにより算出された幾何平均値の中央値(2.5%点, 97.5%点)、Cmax :初回投
与後の最高血清中濃度、Cavg :初回投与後の平均血清中濃度、Cmin :初回投与後(サイクル2 投与前)の最低血清
中濃度、Cmax,ss :定常状態における最高血清中濃度、Cavg,ss :定常状態における平均血清中濃度、Cmin,ss :定常状態に
おける最低血清中濃度
‡:56例の幾何平均値(95%信頼区間)
§:41例の幾何平均値(95%信頼区間)
NA:該当なし
12
4.施設について
医薬品リスク管理計画(RMP)に基づき、本剤の医薬品安全性監視活動への協力体制
がある施設であって、本剤の投与が適切な患者を診断・特定し、本剤の投与により重篤
な副作用を発現した際に対応することが必要なため、以下の①~③のすべてを満たす施
設において使用するべきである。
① 施設について
①-1 下記の(1)~(5)のいずれかに該当する施設であること。
(1) 厚生労働大臣が指定するがん診療連携拠点病院等(都道府県がん診療連携拠点病院、
地域がん診療連携拠点病院、地域がん診療病院など)
(2) 特定機能病院
(3) 都道府県知事が指定するがん診療連携病院(がん診療連携指定病院、がん診療連携
協力病院、がん診療連携推進病院など)
(4) 外来化学療法室を設置し、外来化学療法加算1又は外来化学療法加算2の施設基準
に係る届出を行っている施設
(5) 抗悪性腫瘍剤処方管理加算の施設基準に係る届出を行っている施設
①-2 腎細胞癌の化学療法及び副作用発現時の対応に十分な知識と経験を持つ医師(下
表のいずれかに該当する医師)が、当該診療科の本剤に関する治療の責任者として配置
されていること。
表
医師免許取得後 2 年の初期研修を修了した後に 5 年以上のがん治療の臨床研修を
行っていること。うち、2年以上は、がん薬物療法を主とした臨床腫瘍学の研修を
行っていること。
医師免許取得後 2 年の初期研修を修了した後に 4 年以上の泌尿器科学の臨床研修を行
っており、うち、2年以上は、腎細胞癌のがん薬物療法を含むがん治療の臨床研修を行
っていること。
② 院内の医薬品情報管理の体制について
医薬品情報管理に従事する専任者が配置され、製薬企業からの情報窓口、有効性・安
全性等薬学的情報の管理及び医師等に対する情報提供、有害事象が発生した場合の報告
業務、等が速やかに行われる体制が整っていること。
13
③ 副作用への対応について
③-1 施設体制に関する要件
間質性肺疾患等の重篤な副作用が発生した際に、24 時間診療体制の下、当該施設又
は連携施設において、発現した副作用に応じて入院管理及びCT等の副作用の鑑別に必
要な検査の結果が当日中に得られ、直ちに対応可能な体制が整っていること。
③-2 医療従事者による有害事象対応に関する要件
がん診療に携わる専門的な知識及び技能を有する医療従事者が副作用モニタリング
を含めた苦痛のスクリーニングを行い主治医と情報を共有できるチーム医療体制が整
備されていること。なお、整備体制について、がん患者とその家族に十分に周知されて
いること。
③-3 副作用の診断や対応に関して
副作用(間質性肺疾患に加え、大腸炎・小腸炎・重度の下痢、劇症肝炎・肝不全・肝
機能障害・肝炎・硬化性胆管炎、腎機能障害(尿細管間質性腎炎、糸球体腎炎等)、内
分泌障害(下垂体機能障害、甲状腺機能障害、副腎機能障害)、1型糖尿病、ぶどう膜炎、
筋炎・横紋筋融解症、膵炎、重度の皮膚障害(中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候
群、多形紅斑、類天疱瘡等)、infusion reaction、脳炎・髄膜炎、重症筋無力症、神経障害
(ギラン・バレー症候群等)、心筋炎、重篤な血液障害(免疫性血小板減少性紫斑病、
溶血性貧血、赤芽球癆、無顆粒球症等)、血球貪食症候群、結核等)に対して、当該施
設又は近隣医療機関の専門性を有する医師と連携し(副作用の診断や対応に関して指導
及び支援を受けられる条件にあること)、直ちに適切な処置ができる体制が整っている
こと。
14
5.投与対象となる患者
【有効性に関する事項】
① 本剤の他の抗悪性腫瘍剤との併用投与は下記の患者において有効性が示されてい
る。
• アキシチニブ又はレンバチニブとの併用投与:化学療法歴のない根治切除不能
又は転移性の腎細胞癌患者
② 下記に該当する患者に対する本剤の投与及び使用方法については、本剤の有効性が
確立されておらず、本剤の投与対象とならない。
術後補助療法
本剤の単独投与
アキシチニブ又はレンバチニブ以外の抗悪性腫瘍剤との併用投与
【安全性に関する事項】
① 下記に該当する患者については本剤の投与が禁忌とされていることから、投与を行
わないこと。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
② 治療前の評価において下記に該当する患者については、本剤の投与は推奨されない
が、他の治療選択肢がない場合に限り、慎重に本剤を使用することを考慮できる。
間質性肺疾患の合併又は既往のある患者
胸部画像検査で間質影を認める患者及び活動性の放射線肺臓炎や感染性肺炎
等の肺に炎症性変化がみられる患者
自己免疫疾患の合併、又は慢性的な若しくは再発性の自己免疫疾患の既往歴の
ある患者
臓器移植歴(造血幹細胞移植歴を含む)のある患者
結核の感染又は既往を有する患者
Karnofsky Performance Status 70%未満(注1)の患者
(注1)Karnofsky Performance Status(PS)
Score 定義
100 正常。疾患に対する患者の訴えがない。臨床症状なし。
正常の活動が可能。特別な看護が必要ない。 90 軽い臨床症状はあるが、正常活動可能
80 かなり臨床症状があるが、努力して正常の活動可能
労働することは不可能。自宅で生活できて、看 70 自分自身の世話はできるが、正常の活動・労働することは不可能
護はほとんど個人的な欲求によるものである。 60 自分に必要なことはできるが、ときどき介助が必要
様々な程度の介助を必要とする。 50 病状を考慮した看護および定期的な医療行為が必要
40 動けず、適切な医療および看護が必要
身の回りのことを自分でできない。施設あるい 30 全く動けず、入院が必要だが死はさしせまっていない
は病院の看護と同等の看護を必要とする。疾患 20 非常に重症、入院が必要で精力的な治療が必要
が急速に進行している可能性がある。 10 死期が迫っている
0 死
15
6.投与に際して留意すべき事項
① 添付文書等に加え、製造販売業者が提供する資料等に基づき本剤の特性及び適正使
用のために必要な情報を十分に理解してから使用すること。
② 治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得
てから投与すること。
③ 主な副作用のマネジメントについて
間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、初期症
状(息切れ、呼吸困難、咳嗽等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十
分に行うこと。また、必要に応じて胸部 CT、血清マーカー等の検査を実施す
ること。
infusion reactionがあらわれることがある。infusion reactionが認められた場合に
は、適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察
すること。
甲状腺機能障害、下垂体機能障害及び副腎機能障害があらわれることがあるの
で、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に内分泌機能検査(TSH、遊離
T3、遊離T4、ACTH、血中コルチゾール等の測定)を実施すること。
劇症肝炎、肝不全、肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎があらわれることがある
ので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査(AST、ALT、
γ-GTP、Al-P、ビリルビン等の測定)を実施すること。
ぶどう膜炎(虹彩炎及び虹彩毛様体炎を含む)等の重篤な眼障害があらわれる
ことがあるので、定期的に眼の異常の有無を確認すること。また、眼の異常が
認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。
本剤の投与により、過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態
があらわれることがある。異常が認められた場合には、発現した事象に応じた
専門的な知識と経験を持つ医師と連携して適切な鑑別診断を行い、過度の免疫
反応による副作用が疑われる場合には、本剤の休薬又は中止、及び副腎皮質ホ
ルモン剤の投与等を考慮すること。なお、副腎皮質ホルモンの投与により副作
用の改善が認められない場合には、副腎皮質ホルモン以外の免疫抑制剤の追加
も考慮すること。
投与終了後、数週間から数カ月経過してから副作用が発現することがあるため、
本剤の投与終了後にも副作用の発現に十分に注意すること。
1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス
に至ることがあるので、口渇、悪心、嘔吐等の症状の発現や血糖値の上昇に十
分注意すること。1型糖尿病が疑われた場合には投与を中止し、インスリン製
剤の投与等の適切な処置を行うこと。
④ 本剤の臨床試験において、KEYNOTE-426 試験では投与開始から 12 週目、以降は
54週目まで6週ごと、その後12週ごと、E7080-307/KEYNOTE-581試験では投与
開始から8週間ごとに有効性の評価を行っていたことを参考に、本剤投与中は定期
的に画像検査で効果の確認を行うこと。
16
中医協 総-5-1参考
4 . 3 . 2 3
最適使用推進ガイドラインの取扱いに係る通知について
平成29 年9月13日中央社会保険医療協議会了承
1.本制度の趣旨
医薬品は、添付文書等に基づいた適正な使用が求められる。また、昨今、革新的かつ非
常に高額な医薬品が登場しているが、こうした医薬品に対して、国民負担や医療保険財政
に与える影響が懸念されており、経済財政運営と改革の基本方針 2016 においても、革新的
医薬品の使用の最適化推進を図ることとされている。
また、革新的な新規作用機序を有する医薬品は、薬理作用や安全性プロファイルが既存
の医薬品と明らかに異なることがある。したがって、有効性及び安全性に関する情報が十
分蓄積するまでの間、当該医薬品の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用
するとともに、副作用が発現した際に必要な対応を迅速にとることが可能な一定の要件を
満たす医療機関で使用することが重要である。
そのため、新規作用機序を有する革新的な医薬品については、当該医薬品の最適な使用
を推進する観点から必要な患者及び医療機関等の要件、考え方及び留意事項を示すガイド
ライン(以下「GL」という。)を審査と並行して作成する。
2.対象医薬品
本制度の趣旨を踏まえ、以下の観点を総合的に判断。投与対象となる患者数が非常に多
く、多施設で使用される可能性が高い医薬品を対象とする。
① 薬理作用が既存の医薬品と比較して大きく異なる
② 安全性のプロファイルが既存の医薬品と比較して大きく異なり、使用の上で特別な注
意が必要
③ 既存の医薬品と比較した有効性が著しく高い
④ 既存の医薬品と比較した臨床的位置づけが異なり、より広い患者に使用される可能性
が高い
⑤ 他の疾患を対象とした開発(効能又は効果の追加)等による使用患者の拡大の可能性
3.手続き
対象となると考えられる医薬品が承認申請された場合、直近の薬事・食品衛生審議
会の担当部会に報告。
関係学会等及びPMDA にGL案の検討を依頼。
対象医薬品の承認について審議等を行う部会で GL 案を事務局が説明、了承を得る。
対象医薬品の薬価収載の審議を行う中央社会保険医療協議会(以下「中医協」)総会
でGL案を事務局が報告、了承を得る。
※効能追加等の一部変更承認の場合には、中医協には事後的に報告する。
対象医薬品の薬価収載までに、保険適用上の留意事項と GLを通知。
1
中医協 総-5-2
4 . 3 . 2 3
最適使用推進ガイドライン
ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)
(販売名:キイトルーダ点滴静注 100 mg)
~高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する固形癌~
令和4年2月
厚生労働省
目次
1. はじめに P2
2. 本剤の特徴、作用機序 P3
3. 臨床成績 P4
4. 施設について P8
5. 投与対象となる患者 P10
6. 投与に際して留意すべき事項 P12
1
1. はじめに
医薬品の有効性・安全性の確保のためには、添付文書等に基づいた適正な使用が求め
られる。さらに、近年の科学技術の進歩により、抗体医薬品などの革新的な新規作用機
序医薬品が承認される中で、これらの医薬品を真に必要な患者に提供することが喫緊の
課題となっており、経済財政運営と改革の基本方針2016(平成28年6月2日閣議決定)
においても、革新的医薬品等の使用の最適化推進を図ることとされている。
新規作用機序医薬品は、薬理作用や安全性プロファイルが既存の医薬品と明らかに異
なることがある。このため、有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間、
当該医薬品の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに、副作
用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件を満たす医療機関で使用
することが重要である。
したがって、本ガイドラインでは、開発段階やこれまでに得られている医学薬学的・
科学的見地に基づき、以下の医薬品の最適な使用を推進する観点から必要な要件、考え
方及び留意事項を示す。
なお、本ガイドラインは、独立行政法人医薬品医療機器総合機構、公益社団法人日本
臨床腫瘍学会、一般社団法人日本臨床内科医会及び一般社団法人日本癌治療学会の協力
のもと作成した。
対象となる医薬品:キイトルーダ点滴静注100 mg(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝
子組換え))
対象となる効能又は効果:がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)
を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)
対象となる用法及び用量:通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1
回200 mgを3週間間隔又は1回400 mgを6週間間隔で30分間
かけて点滴静注する。
製 造 販 売 業 者:MSD株式会社
2
2.本剤の特徴、作用機序
キイトルーダ点滴静注100 mg(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)、以下「本
剤」という。)は、PD-1(programmed cell death-1)とそのリガンドであるPD-L1及びPD-
L2との結合を直接阻害する、ヒト化IgG4モノクローナル抗体である。
PD-1経路はT細胞免疫監視機構から逃れるためにがん細胞が利用する主な免疫制御
スイッチで、PD-1 は、健康な状態において活性型 T 細胞の細胞表面に発現し、自己免
疫反応を含む不必要又は過剰な免疫反応を制御する。すなわち、PD-1 はリガンドと結
合することにより抗原受容体によるシグナル伝達を負に制御する受容体である。PD-L1
の正常組織における発現はわずかであるが、多くのがん細胞では T 細胞の働きを抑え
るほど過剰に発現している。がん細胞におけるPD-L1の高発現は、腎細胞癌、膵臓癌、
肝細胞癌、卵巣癌、非小細胞肺癌などの様々ながんで予後不良因子であり、低い生存率
との相関性が報告されている。
複数のがんの臨床的予後と PD-L1 発現の相関性から、PD-1 と PD-L1 の経路は腫瘍
の免疫回避において重要な役割を担うことが示唆されており、新たながん治療の標的と
して期待されている。
本剤は、PD-1とPD-L1及びPD-L2の両リガンドの結合を阻害することにより、腫瘍
微小環境中の腫瘍特異的細胞傷害性 T リンパ球を活性化させ、抗腫瘍免疫を再活性化
することで抗腫瘍効果を発揮する。
本剤の作用機序に基づく過度の免疫反応による副作用等があらわれ、重篤又は死亡に
至る可能性がある。本剤の投与中及び投与後には、患者の観察を十分に行い、異常が認
められた場合には、発現した事象に応じた専門的な知識と経験を持つ医師と連携して適
切な鑑別診断を行い、過度の免疫反応による副作用が疑われる場合には、副腎皮質ホル
モン剤の投与等の適切な処置を行う必要がある。
3
3.臨床成績
がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(以下「TMB-High」という。)を有
する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)の承認時に評価を行った
主な臨床試験の成績を示す。
【有効性】
国際共同第Ⅱ相試験(KEYNOTE-158試験)
化学療法歴*1のある進行・再発の固形癌患者(がん種ごとに分けたA~Lの各グルー
プ*2において約 200~1,595 例)を対象に、本剤 200 mg 3 週間間隔(以下「Q3W」とい
う。)投与の有効性及び安全性が検討された。本剤の有効性は、FoundationOne CDxによ
りTMBスコア*3が10 mutations/megabase(mut/Mb)以上と算出された場合にTMB-High
と判定することとし、解析計画に従って、グループ A~J に登録された固形癌患者につ
いて解析が行われた。
TMB-High を有する 102 例(日本人 6 例を含む)及び TMB-High を有しない 689 例
(日本人 71 例を含む)における、主要評価項目である RECIST ガイドライン 1.1 版に
基づく中央判定による奏効率の結果(2019年6月27日データカットオフ)は表1のと
おりであった。
*1:一次治療として標準的に実施されている化学療法並びに日常診療で用いられている手
術及び放射線療法を含む治療に抵抗性又は不耐容の患者が組み入れられた。
*2:各グループにおいて、それぞれ以下の患者が組み入れられた。
A:肛門癌(扁平上皮癌)、B:胆道癌(胆嚢及び胆管の腺癌、ただしファーター膨大部腫瘍
を除く)、C:肺、虫垂、小腸、結腸、直腸及び膵臓由来の神経内分泌腫瘍(高分化型又は中
分化型神経内分泌腫瘍)、D:子宮内膜癌(肉腫又は間葉系腫瘍を除く)、E:子宮頸癌(扁
平上皮癌)、F:外陰癌(扁平上皮癌)、G:小細胞肺癌、H:中皮腫、I:甲状腺癌、J:唾液
腺癌(肉腫又は間葉系腫瘍を除く)、K:高頻度マイクロサテライト不安定性(以下「MSI-
High」という。)を有する進行性固形癌(結腸・直腸癌を除く)、L(中国のみ):MSI-Highを
有する進行性固形癌
*3:5%以上のアレル頻度で検出された同義変異及び非同義変異から、生殖細胞系列の変異
及び既知又は機能的意義があると考えられる変異を除いた百万塩基あたりの変異の数
(mut/Mb)
表1 有効性成績(KEYNOTE-158試験)
TMB-High Non TMB-High
102例 689例
CR 4(3.9) 11(1.6)
PR 26(25.5) 32(4.6)
例数 SD 14(13.7) 228(33.1)
(%) Non-CR/Non-PD* 0 3(0.4)
PD 48(47.1) 349(50.7)
NE 10(9.8) 66(9.6)
奏効率(CR+PR)(%)
29.4(20.8, 39.3) 6.2(4.6, 8.3)
(95%CI)
CR:完全奏効、PR:部分奏効、SD:安定、PD:疾患進行、NE:評価不能、CI:信頼区間
*:中央判定で登録時点では測定病変なしとされ、治験薬投与後にNon-CR/Non-PDと評価され
た患者。
4
TMB-High を有する 102 例(日本人 6 例を含む))及び TMB-High を有しない 689 例
(日本人71例を含む)における、RECISTガイドライン1.1版に基づく中央判定による
がん種別の奏効率の結果(2019年6月27日データカットオフ)は表2のとおりであっ
た。
表2 がん種別の有効性成績(KEYNOTE-158試験)
TMB-High Non TMB-High
がん種 例数(%) 奏効(CR+PR) 例数(%) 奏効(CR+PR)
102例 (奏効率(%)) 689例 (奏効率(%))
小細胞肺癌 34(33.3) 10(29.4) 42(6.1) 4(9.5)
子宮頸癌 16(15.7) 5(31.3) 59(8.6) 7(11.9)
子宮内膜癌 15(14.7) 7(46.7) 67(9.7) 4(6.0)
肛門癌 14(13.7) 1(7.1) 75(10.9) 8(10.7)
外陰癌 12(11.8) 2(16.7) 60(8.7) 2(3.3)
神経内分泌腫瘍 5(4.9) 2(40.0) 82(11.9) 1(1.2)
唾液腺癌 3(2.9) 1(33.3) 79(11.5) 3(3.8)
甲状腺癌 2(2.0) 2(100) 78(11.3) 3(3.8)
中皮腫 1(1.0) 0 84(12.2) 9(10.7)
胆道癌 0 - 63(9.1) 2(3.2)
-:推定不可
5
【安全性】
国際共同第Ⅱ相試験(KEYNOTE-158試験)
有害事象は103/105例(98.1%)に、副作用は67/105例(63.8%)に認められた。発現
率が5%以上の副作用は下表のとおりであった。
表3 発現率が5%以上の副作用(KEYNOTE-158試験)(安全性解析対象集団)
器官別大分類(SOC: System Organ Class) 例数(%)
基本語(PT: Preferred Term) 105例
(MedDRA ver.23.0) 全Grade Grade 3-4 Grade 5
全副作用 67 (63.8) 15 (14.3) 1 (1.0)
内分泌障害
甲状腺機能亢進症 7 (6.7) 0 0
甲状腺機能低下症 13 (12.4) 0 0
胃腸障害
下痢 8 (7.6) 0 0
悪心 6 (5.7) 0 0
一般・全身障害および投与部位の状態
無力症 13 (12.4) 1 (1.0) 0
疲労 17 (16.2) 0 0
代謝および栄養障害
食欲減退 11 (10.5) 0 0
筋骨格系および結合組織障害
筋肉痛 6 (5.7) 0 0
皮膚および皮下組織障害
そう痒症 12 (11.4) 0 0
発疹 9 (8.6) 0 0
なお、間質性肺疾患4例(3.8%)、大腸炎・小腸炎・重度の下痢3例(2.9%)、劇症肝
炎・肝不全・肝機能障害・肝炎・硬化性胆管炎5例(4.8%)、甲状腺機能障害15例(14.3%)、
副腎機能障害 1 例(1.0%)、1 型糖尿病 1 例(1.0%)、腎機能障害(尿細管間質性腎炎、
糸球体腎炎等)1例(1.0%)及びinfusion reaction 1例(1.0%)が認められた。また、重
度の皮膚障害(中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑、類天疱瘡等)、
神経障害(ギラン・バレー症候群等)、下垂体機能障害、膵炎、筋炎・横紋筋融解症、重
症筋無力症、脳炎・髄膜炎、ぶどう膜炎、心筋炎、重篤な血液障害(免疫性血小板減少
性紫斑病、溶血性貧血、赤芽球癆、無顆粒球症等)、血球貪食症候群及び結核は認めら
れなかった。本副作用発現状況は関連事象(臨床検査値異常を含む)を含む集計結果を
示す。
6
【用法・用量】
本剤の母集団薬物動態モデルを利用したシミュレーションにより、本剤 200 mg を
Q3W、400 mgを6週間間隔(以下「Q6W」という。)又は10 mg/kg(体重)を2週間
間隔(以下「Q2W」という。)で投与した際の本剤の血清中濃度が検討された。その結
果、本剤 400 mg を Q6W で投与した際の本剤の定常状態における平均血清中濃度(以
下「C 」という。)は、本剤200 mgをQ3Wで投与した際のC と類似すると予測
avg,ss avg,ss
された(下表)。また、本剤400 mgをQ6Wで投与した際の本剤の定常状態における最
高血清中濃度(以下「C 」という。)は、本剤200 mgをQ3Wで投与した際のC
max,ss max,ss
と比較して高値を示すと予測されたものの、日本人患者において忍容性が確認されてい
る用法・用量である本剤10 mg/kg(体重)をQ2Wで投与した際のC と比較して低
max,ss
値を示すと予測された(下表)。さらに、悪性黒色腫患者を対象に本剤400 mg をQ6W
で投与した海外第Ⅰ相試験(KEYNOTE-555試験)より得られた実測値に基づく薬物動態
パラメータは、シミュレーションにより予測した薬物動態パラメータと類似した(下表)。
加えて、複数のがん種における臨床試験成績に基づき、本剤の曝露量と有効性又は安全
性との関連を検討する曝露反応モデルが構築され、本剤200 mgをQ3W又は400 mgを
Q6W で投与した際の曝露量と有効性又は安全性との関連について検討された結果、上
記の用法・用量の間で有効性及び安全性に明確な差異はないと予測された。
表6 本剤の薬物動態パラメータ
用法・用量
Cmax Cavg Cmin Cmax,ss Cavg,ss Cmin,ss
(µg/mL) (µg/mL) (µg/mL) (µg/mL) (µg/mL) (µg/mL)
59.1 27.9 18.1 92.8 50.4 30.9
200 mg Q3W†
(58.5, 59.7) (27.7, 28.1) (17.8, 18.3) (91.7, 94.1) (49.8, 51.0) (30.5, 31.4)
123 32.4 10.6 148 50.7 20.3
400 mg Q6W†
(122, 124) (32.0, 32.7) (10.4, 10.8) (146, 149) (50.1, 51.3) (19.8, 20.9)
400 mg Q6W 136.0‡ 14.9§
NA NA NA NA
(実測値) (135.6, 136.4) (14.4, 15.4)
220 144 119 428 279 197
10 mg/kg Q2W†
(218, 223) (143, 145) (117, 121) (424, 433) (276, 282) (193, 200)
†:n=2,993、100回のシミュレーションにより算出された幾何平均値の中央値(2.5%点, 97.5%点)、Cmax :初回投
与後の最高血清中濃度、Cavg :初回投与後の平均血清中濃度、Cmin :初回投与後(サイクル2 投与前)の最低血清
中濃度、Cmax,ss :定常状態における最高血清中濃度、Cavg,ss :定常状態における平均血清中濃度、Cmin,ss :定常状態に
おける最低血清中濃度
‡:56例の幾何平均値(95%信頼区間)
§:41例の幾何平均値(95%信頼区間)
NA:該当なし
7
4.施設について
本調査を含め、医薬品リスク管理計画(RMP)に基づく本剤の医薬品安全性監視活動
への協力体制がある施設であって、本剤の投与が適切な患者を診断・特定し、本剤の投
与により重篤な副作用を発現した際に対応することが必要なため、以下の①~③のすべ
てを満たす施設において使用するべきである。
① 施設について
①-1 下記の(1)~(5)のいずれかに該当する施設であること。
(1) 厚生労働大臣が指定するがん診療連携拠点病院等(都道府県がん診療連携拠点病院、
地域がん診療連携拠点病院、地域がん診療病院など)
(2) 特定機能病院
(3) 都道府県知事が指定するがん診療連携病院(がん診療連携指定病院、がん診療連携
協力病院、がん診療連携推進病院など)
(4) 外来化学療法室を設置し、外来化学療法加算1又は外来化学療法加算2の施設基準
に係る届出を行っている施設
(5) 抗悪性腫瘍剤処方管理加算の施設基準に係る届出を行っている施設
①-2 対象となるがん種での化学療法及び副作用発現時の対応に十分な知識と経験を
持つ医師(下表のいずれかに該当する医師)が、当該診療科の本剤に関する治療の責
任者として配置されていること。
表
医師免許取得後 2 年の初期研修を修了した後に 5 年以上のがん治療の臨床研修を
行っていること。うち、2年以上は、がん薬物療法を主とした臨床腫瘍学の研修を
行っていること。
医師免許取得後 2 年の初期研修を修了した後に 4 年以上の臨床経験を有している
こと。うち、3年以上は、対象となるがん種領域でのがん薬物療法を含むがん治療
の臨床研修を行っていること。
② 院内の医薬品情報管理の体制について
医薬品情報管理に従事する専任者が配置され、製薬企業からの情報窓口、有効性・安
全性等薬学的情報の管理及び医師等に対する情報提供、有害事象が発生した場合の報告
業務、等が速やかに行われる体制が整っていること。
③ 副作用への対応について
③-1 施設体制に関する要件
間質性肺疾患等の重篤な副作用が発生した際に、24 時間診療体制の下、当該施設又
は連携施設において、発現した副作用に応じて入院管理及びCT等の副作用の鑑別に必
要な検査の結果が当日中に得られ、直ちに対応可能な体制が整っていること。
8
③-2 医療従事者による有害事象対応に関する要件
がん診療に携わる専門的な知識及び技能を有する医療従事者が副作用モニタリング
を含めた苦痛のスクリーニングを行い主治医と情報を共有できるチーム医療体制が整
備されていること。なお、整備体制について、がん患者とその家族に十分に周知されて
いること。
③-3 副作用の診断や対応に関して
副作用(間質性肺疾患に加え、大腸炎・小腸炎・重度の下痢、劇症肝炎・肝不全・肝
機能障害・肝炎・硬化性胆管炎、腎機能障害(尿細管間質性腎炎、糸球体腎炎等)、内
分泌障害(下垂体機能障害、甲状腺機能障害、副腎機能障害)、1型糖尿病、ぶどう膜炎、
筋炎・横紋筋融解症、膵炎、重度の皮膚障害(中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候
群、多形紅斑、類天疱瘡等)、infusion reaction、脳炎・髄膜炎、重症筋無力症、神経障害
(ギラン・バレー症候群等)、心筋炎、重篤な血液障害(免疫性血小板減少性紫斑病、
溶血性貧血、赤芽球癆、無顆粒球症等)、血球貪食症候群、結核等)に対して、当該施
設又は近隣医療機関の専門性を有する医師と連携し(副作用の診断や対応に関して指導
及び支援を受けられる条件にあること)、直ちに適切な処置ができる体制が整っている
こと。
9
5.投与対象となる患者
【有効性に関する事項】
① 下記の患者において本剤の有効性が示されている。
がん化学療法後に増悪したTMB-Highを有する進行・再発の固形癌(標準的な
治療が困難な場合に限る)
なお、TMB-High に関する本剤のコンパニオン診断薬等として、販売名:
FoundationOne CDxがんゲノムプロファイルが承認されている。
検査にあたっては、関連学会のガイドライン等の最新の情報を参考に、先行の化
学療法等による TMB 検査結果への影響及び検査に用いる検体の採取時期について
確認すること。
② 下記に該当する患者に対する本剤の投与及び使用方法については、本剤の有効性が
確立されておらず、本剤の投与対象とならない。
手術の補助療法
他の抗悪性腫瘍剤と併用して投与される患者
10
【安全性に関する事項】
① 下記に該当する患者については本剤の投与が禁忌とされていることから、投与を行
わないこと。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
② 治療前の評価において下記に該当する患者については、本剤の投与は推奨されない
が、他の治療選択肢がない場合に限り、慎重に本剤を使用することを考慮できる。
間質性肺疾患の合併又は既往のある患者
胸部画像検査で間質影を認める患者及び活動性の放射線肺臓炎や感染性肺炎
等の肺に炎症性変化がみられる患者
自己免疫疾患の合併、又は慢性的な若しくは再発性の自己免疫疾患の既往歴の
ある患者
臓器移植歴(造血幹細胞移植歴を含む)のある患者
結核の感染又は既往を有する患者
ECOG Performance Status 3-4(注1)の患者
(注1)ECOGのPerformance Status(PS)
Score 定義
0 全く問題なく活動できる。発病前と同じ日常生活が制限なく行える。
肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる。
1
例:軽い家事、事務作業
2 歩行可能で自分の身の回りのことはすべて可能だが作業はできない。日中の50%以上はベッド外で過ごす。
3 限られた自分の身の回りのことしかできない。日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす。
4 全く動けない。自分の身の回りのことは全くできない。完全にベッドか椅子で過ごす。
11
6.投与に際して留意すべき事項
① 添付文書等に加え、製造販売業者が提供する資料等に基づき本剤の特性及び適正使
用のために必要な情報を十分に理解してから使用すること。
② 治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得
てから投与すること。
③ 主な副作用のマネジメントについて
間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、初期症
状(息切れ、呼吸困難、咳嗽等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十
分に行うこと。また、必要に応じて胸部 CT、血清マーカー等の検査を実施す
ること。
infusion reactionがあらわれることがある。infusion reactionが認められた場合に
は、適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察
すること。
甲状腺機能障害、下垂体機能障害及び副腎機能障害があらわれることがあるの
で、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に内分泌機能検査(TSH、遊離
T3、遊離T4、ACTH、血中コルチゾール等の測定)を実施すること。
劇症肝炎、肝不全、肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎があらわれることがある
ので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査(AST、ALT、
γ-GTP、Al-P、ビリルビン等の測定)を実施すること。
ぶどう膜炎(虹彩炎及び虹彩毛様体炎を含む)等の重篤な眼障害があらわれる
ことがあるので、定期的に眼の異常の有無を確認すること。また、眼の異常が
認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。
本剤の投与により、過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態
があらわれることがある。異常が認められた場合には、発現した事象に応じた
専門的な知識と経験を持つ医師と連携して適切な鑑別診断を行い、過度の免疫
反応による副作用が疑われる場合には、本剤の休薬又は中止、及び副腎皮質ホ
ルモン剤の投与等を考慮すること。なお、副腎皮質ホルモンの投与により副作
用の改善が認められない場合には、副腎皮質ホルモン以外の免疫抑制剤の追加
も考慮すること。
投与終了後、数週間から数カ月経過してから副作用が発現することがあるため、
本剤の投与終了後にも副作用の発現に十分に注意すること。
1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス
に至ることがあるので、口渇、悪心、嘔吐等の症状の発現や血糖値の上昇に十
分注意すること。1型糖尿病が疑われた場合には投与を中止し、インスリン製
剤の投与等の適切な処置を行うこと。
④ 本剤の臨床試験において、KEYNOTE-158試験では投与開始から1年間は9週間ご
と、1 年以降は 12 週間ごとに有効性の評価を行っていたことを参考に、本剤投与
中は定期的に画像検査で効果の確認を行うこと。
12
中医協 総-5-3
4 . 3 . 2 3
効能・効果の追加等に係る最適使用推進GLに基づく
保険適用上の留意事項について
1 概要
○ 最適使用推進GLが策定された医薬品については、平成 28 年11月16日
中医協総会において、最適使用推進GLの内容を踏まえた保険適用上の留
意事項を通知することとされた。
○ 今般、キイトルーダ点滴静注について、「根治切除不能又は転移性の腎細
胞癌」におけるレンバチニブとの併用療法の追加及び「がん化学療法後に増
悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌」に
係る効能・効果の追加に伴い最適使用推進GLの改訂が行われたので、それ
らに係る保険適用上の留意事項を改正した。
2 対象品目の概要
品目 企業 留意事項を改正した効能・効果
・根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
・がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝
キイトルーダ点滴静注100 mg MSD(株)
子変異量(TMB-High)を有する進行・再
発の固形癌
3 留意事項の内容
(1) 共通
基本的考え方として、対象品目について、最適使用推進GLに従って使
用する旨を明記。(今回の改正で変更なし)
(2) 診療報酬明細書の摘要欄に記載を求める事項
1) 根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
以下の事項を記載するよう規定した。
本製剤を他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合には、その旨
2) がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有す
る進行・再発の固形癌
以下の事項を記載するよう規定した。
① 医療施設の要件のいずれに該当するか。
(参考)最適使用推進ガイドライン ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)~高い腫瘍遺伝子変異量
(TMB-High)を有する固形癌~(抄)
① 施設について
1
①-1 下記の(1)~(5)のいずれかに該当する施設であること。
(1) 厚生労働大臣が指定するがん診療連携拠点病院等(都道府県がん診療連携拠点病院、地域がん
診療連携拠点病院、地域がん診療病院など)
(2) 特定機能病院
(3) 都道府県知事が指定するがん診療連携病院(がん診療連携指定病院、がん診療連携協力病院、
がん診療連携推進病院など)
(4) 外来化学療法室を設置し、外来化学療法加算1又は外来化学療法加算2の施設基準に係る届出
を行っている施設
(5) 抗悪性腫瘍剤処方管理加算の施設基準に係る届出を行っている施設
② 治療の責任者の要件のいずれに該当するか。
(参考)最適使用推進ガイドライン ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)~高い腫瘍遺伝子変異量
(TMB-High)を有する固形癌~(抄)
①-2 対象となるがん種での化学療法及び副作用発現時の対応に十分な知識と経験を持つ医師(下表
のいずれかに該当する医師)が、当該診療科の本剤に関する治療の責任者として配置されている
こと。
表
・医師免許取得後2年の初期研修を修了した後に5年以上のがん治療の臨床研修を行っている
こと。うち、2年以上は、がん薬物療法を主とした臨床腫瘍学の研修を行っていること。
・医師免許取得後2年の初期研修を修了した後に4年以上の臨床経験を有していること。うち、
3 年以上は、対象となるがん種領域でのがん薬物療法を含むがん治療の臨床研修を行ってい
ること。
③ TMB-High を確認した検査の実施年月日。
4 留意事項通知の発出日及び適用日
発出日:令和4年2月25日
適用日:発出日
2
中医協 総-5-3参考
4 . 3 . 2 3
最適使用推進GLの医療保険制度上の取扱いについて
平成 28年11 月16日中央社会保険医療協議会了承
平成 29年3月15 日中央社会保険医療協議会了承(一部改正)
1 最適使用推進GLの医療保険制度上の取扱い
○ 最適使用推進GLが作成される医薬品については、最適使用推進GLを
踏まえた内容を保険適用上の留意事項として医療課長が通知することとす
る(留意事項通知)。
※ 今年度、最適使用推進GLが試行的に作成される医薬品は、オプジーボ点滴静注
及びレパーサ皮下注(これらの類薬を含む)
○ 留意事項通知においては、最適使用推進GLをそのまま引用するのでは
なく、最適使用推進GLに記載された内容から、単なる参考情報等を除い
た上で、
① 最適使用推進GLの実効性確保
② 経済性・医薬品の特性を踏まえた保険適用の在り方
③ 実臨床における医師の判断
に係る観点から必要な修正等を行い、医療保険制度上必要な事項を具体的
に記載することとする。
2 留意事項通知発出までの手続き
○ 最適使用推進GL(案)が取りまとめられた段階で、その内容について
中医協総会で御議論いただき、留意事項通知を発出する。ただし、効能・
効果の追加に係る最適使用推進GLについては、当該GL及びこれに基づ
く留意事項通知の発出後、中医協総会に報告する。
※ オプジーボ点滴静注については、年内に最終案を作成予定
○ 留意事項通知の発出から適用までは、医療機関等における在庫管理の観
点から、必要な期間を経過措置として設けることとする。
1
中 医 協 総 - 6
4 . 3 . 2 3
令和2年度 DPC 導入の影響評価に係る調査「退院患者調査」の
結果報告について
<概要>
○ 令和2年度に実施された DPC導入の影響評価に関する調査「退院患者調査」に
ついてとりまとめを行った。
○ 平成 25 年 12 月 13 日中医協総会で報告を行った通り、下記の観点で集計を行
った。この他、集計に使用した期間の DPC データに係る診断群分類毎・医療機
関毎の集計表を例年公表しており、令和2年度分のデータを年度内に公表予定。
「定例報告に係る集計方法」
1. 集計の際の施設類型の考え方
・「DPC対象病院(大学病院本院群・DPC特定病院群・DPC 標準病院群別)・
DPC準備病院・出来高算定病院」
2.集計項目
・在院日数
・病床利用率
・救急車による搬送(割合・1施設あたり患者数)
・救急医療入 院(割合・患者数)
・他院からの紹介
・退院時転帰
・入院経路
・退院先の状況
・再入院種別
・再転棟種別
1
1. 背景
○ DPC導入の影響評価等を行うことを目的として、診断群分類の妥当性の検証及び診療内
容の変化等を評価するため、令和2年4月から令和3年3月までの退院患者について調
査を行った。
2. 各集計の集計方法・結果
○ 目的と方法
・ 平成25年12 月13日中医協総会への報告に基づき、モニタリング項目(定例報
告)について集計している。
・ 令和2年度(令和2年 4 月~令和3年3月)における DPC 包括払いの対象となる病
棟等の退院患者(約 1400 万件)のうち、包括払いの対象とならない病棟への移動
があった患者等を除外したデータ(約 1100万件)を分析の対象としている。
・ 経年比較のため平成 28年度から令和2年度分のデータを集計している。
○ 調査対象施設数※1
病床規模(右) 100床以上 200床以上 300床以上 400床以上
100床未満 500床以上 合計
施設類型(左) 200床未満 300床未満 400床未満 500床未満
大学病院本院群 - - - 1 - 81 82
DPC特定病院群 - 1 3 20 35 97 156
DPC標準病院群 336 473 306 219 113 70 1517
対象病院合計値 336 474 309 240 148 248 1755
DPC準備病院※2 170 66 11 1 - - 248
出来高算定病院※3 3121 177 11 3 1 - 3313
※1 当該年度中において退院患者調査より辞退した医療機関は除外
※2 今後DPC対象病院となるよう準備している病院
※3 DPC対象病院及びDPC準備病院以外のDPCデータを提出する病院
2
モニタリング項目(定例報告)
モニタリングの集計項目として「在院日数」、「病床利用率」、「入院経路」、「退院時転帰」、「退
院先の状況」、「再入院種別」、「再転棟種別」とし、【表1】~【表7】まで経年的な推移を集計した。
【表 1】在院日数の平均※
施設類型 平成28年度 平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度
大学病院本院群 13.11 12.79 12.43 12.21 12.25
DPC特定病院群 11.87 11.66 11.46 11.37 11.46
DPC標準病院群 12.26 12.04 11.87 11.77 11.99
DPC準備病院 13.05 12.87 12.66 12.58 12.44
出来高算定病院 13.85 13.80 13.58 13.57 13.34
※ 施設類型毎の在院日数の平均
【表 2】病床利用率※
施設類型 平成28年度 平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度
大学病院本院群 82.4% 82.9% 82.3% 82.3% 74.9%
DPC特定病院群 85.8% 86.3% 85.9% 85.8% 77.9%
DPC標準病院群 80.1% 81.3% 81.0% 81.0% 73.4%
DPC準備病院 76.8% 78.2% 78.6% 78.8% 72.8%
出来高算定病院 76.5% 76.8% 76.5% 75.4% 69.4%
※ 施設類型毎に退院患者数を包括払いの対象となる病床数で除した値(合併分割病院など年間データでの欠
損が存在する医療機関は除く)
3
【表 3-1】救急車による搬送の割合・1ヶ月あたり患者数※
施設類型 平成28年度 平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度
大学病院本院群 8.8% 9.0% 9.1% 9.1% 9.2%
(1施設当たり患者数) 111.7 117.8 122.6 125.8 113.1
DPC特定病院群 16.9% 17.2% 17.5% 17.5% 18.4%
(1施設当たり患者数) 180.8 188.3 194.8 196.3 182.8
DPC標準病院群 17.4% 17.8% 18.2% 18.4% 19.6%
(1施設当たり患者数) 62.9 64.6 65.9 66.4 61.3
DPC準備病院 14.2% 14.5% 14.9% 15.2% 15.6%
(1施設当たり患者数) 17.0 17.2 17.6 17.7 16.6
出来高算定病院 13.1% 13.2% 13.2% 12.9% 12.7%
(1施設当たり患者数) 6.6 6.4 5.6 5.0 4.2
※ 施設類型毎に救急車で搬送された患者数を集計対象となった退院患者数で除した値。1 施設あたり患者数
は1ヵ月あたりの救急車で搬送された退院患者の数。
【表 3-2】救急医療入院の割合・1ヶ月あたり患者数※
施設類型 平成28年度 平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度
大学病院本院群 12.4% 12.4% 12.2% 12.6% 13.4%
(1施設当たり患者数) 156.1 161.7 165.2 173.9 164.3
DPC特定病院群 26.8% 27.8% 28.2% 28.7% 29.7%
(1施設当たり患者数) 287.4 303.6 314.3 322.9 295.4
DPC標準病院群 26.9% 27.6% 27.8% 28.7% 30.4%
(1施設当たり患者数) 97.6 99.9 100.5 103.6 95.2
DPC準備病院 22.0% 22.1% 22.0% 21.6% 22.0%
(1施設当たり患者数) 26.2 26.2 26.0 25.1 23.3
出来高算定病院 19.8% 19.6% 19.1% 18.0% 16.8%
(1施設当たり患者数) 10.0 9.6 8.1 7.0 5.5
※ 施設類型毎に救急医療入院の退院患者(※※)数を集計対象となった退院患者数で除した値。1施設あたり
患者数は1ヵ月あたりの救急医療入院の退院患者数。
※※ 救急医療入院の患者:救急医療管理加算の算定相当となる患者
4
【表 3-3】他院からの紹介ありの割合・1ヶ月あたり患者数※
平成30年
施設類型 平成28年度 平成29年度 令和元年度 令和2年度
度
大学病院本院群 74.4% 75.3% 75.7% 77.8% 78.5%
(1施設当たり患者数) 940.4 982.3 1,023.1 1,074.5 965.6
DPC特定病院群 64.3% 65.7% 67.1% 68.6% 68.7%
(1施設当たり患者数) 689.5 718.1 747.3 770.7 682.9
DPC標準病院群 51.8% 52.7% 53.5% 54.7% 55.3%
(1施設当たり患者数) 187.6 191.0 193.4 197.6 173.2
DPC準備病院 36.6% 36.7% 38.1% 38.5% 39.9%
(1施設当たり患者数) 43.6 43.5 45.1 44.7 42.2
出来高算定病院 30.7% 30.9% 30.7% 30.5% 31.0%
(1施設当たり患者数) 15.5 15.1 13.0 11.9 10.2
※ 施設類型毎に他院から紹介された患者数を集計対象となった退院患者数で除した値。1 施設あたり患者数
は1ヵ月あたりの他院から紹介された退院患者数。
【表 4】退院時転帰(治癒・軽快)の割合※
施設類型 平成28年度 平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度
大学病院本院群 77.8% 77.6% 77.3% 77.3% 76.9%
DPC特定病院群 80.8% 81.1% 81.0% 80.6% 80.3%
DPC標準病院群 81.7% 81.8% 81.7% 81.7% 81.2%
DPC準備病院 78.7% 78.8% 78.9% 79.6% 79.0%
出来高算定病院 77.1% 77.0% 77.2% 78.3% 78.5%
※ 施設類型毎に転帰が「治癒・軽快」である退院患者数を集計対象となった退院患者数で除した値
5
【表 5-1】退院先の状況「自院の外来」※
施設類型 平成28年度 平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度
大学病院本院群 83.0% 83.3% 83.0% 82.6% 82.3%
DPC特定病院群 73.9% 73.6% 73.9% 74.2% 74.5%
DPC標準病院群 69.9% 69.7% 69.5% 69.7% 69.9%
DPC準備病院 66.3% 66.4% 66.2% 67.6% 68.0%
出来高算定病院 62.4% 62.8% 63.0% 63.3% 64.8%
※ 施設類型毎に退院先が自院の外来である退院患者数を集計対象となった退院患者数で除した値
【表 5-2】退院先の状況「転院」※
施設類型 平成28年度 平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度
大学病院本院群 5.8% 6.0% 6.0% 6.1% 6.3%
DPC特定病院群 7.6% 8.0% 8.0% 8.2% 8.8%
DPC標準病院群 6.2% 6.4% 6.6% 6.8% 7.4%
DPC準備病院 6.0% 6.2% 6.5% 6.7% 7.1%
出来高算定病院 6.4% 6.5% 6.6% 6.7% 6.7%
※ 施設類型毎に退院後に他の医療機関へ転院した退院患者数を集計対象となった退院患者数で除した値
6
【表 6】再入院種別※
施設類型 平成28年度 平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度
大学病院本院群 計画的 10.0% 10.3% 10.6% 10.7% 11.4%
計画外 3.3% 3.3% 3.3% 3.3% 3.4%
DPC特定病院群 計画的 8.1% 8.3% 8.3% 8.4% 8.9%
計画外 4.2% 4.3% 4.2% 4.2% 4.2%
DPC標準病院群 計画的 6.9% 7.0% 6.8% 6.9% 7.3%
計画外 4.5% 4.4% 4.4% 4.4% 4.4%
DPC準備病院 計画的 6.1% 6.2% 6.1% 6.0% 6.5%
計画外 4.1% 4.0% 4.0% 3.8% 3.8%
出来高算定病院 計画的 4.7% 5.1% 5.1% 5.1% 5.4%
計画外 4.3% 4.3% 4.0% 4.0% 4.0%
※ 施設類型毎に前回の包括払いの対象となる病棟から退院し、包括払いの対象となる病棟に4週間以内に再
入院した退院患者数(計画的な再入院、計画外の再入院別)を集計対象となった退院患者数で除した値。
【表 7】再転棟種別※
施設類型 平成28年度 平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度
大学病院本院群 計画的 0.01% 0.01% 0.01% 0.01% 0.01%
計画外 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00%
DPC特定病院群 計画的 0.01% 0.01% 0.01% 0.01% 0.01%
計画外 0.01% 0.01% 0.01% 0.01% 0.01%
DPC標準病院群 計画的 0.02% 0.02% 0.03% 0.03% 0.04%
計画外 0.08% 0.08% 0.09% 0.09% 0.11%
DPC準備病院 計画的 0.05% 0.06% 0.07% 0.07% 0.06%
計画外 0.20% 0.24% 0.22% 0.23% 0.25%
出来高算定病院 計画的 0.07% 0.07% 0.07% 0.08% 0.11%
計画外 0.31% 0.29% 0.27% 0.28% 0.34%
※ 施設類型毎に包括払いの対象となる病棟から退棟し、退院せずに、4 週間以内に包括払いの対象となる病
棟に再入棟した退院患者数(計画的な再転棟、計画外の再転棟別)を集計対象となった退院患者数で除した
値。
7
中 医 協 総 - 7
令和2年7月豪雨に伴う被災地特例措置の利用状況(その1)
4 . 3 . 2 3
令和2年7月豪雨に伴う被災地特例措置を利用している保険医療機関数(令和4年4月時点(見込み))
合計: ・0保険医療機関 (当該措置の延べ利用数1)
・0保険薬局 (当該措置の延べ利用数6)
特例措置の利用状況(実績のあったもの):調剤
調剤 特例措置の概要 利用数
1 仮設の建物による保 保険薬局の建物が浸水等したため、これに代替する仮設の建物等において、引き続き当該保険 0(熊本▲1)
険診療等 薬局として保険調剤等を実施できることとする。
1
令和2年7月豪雨に伴う被災地特例措置の利用状況(その2)
特例措置の利用状況(実績のないもの)
医科、歯科 特例措置の概要 利用数
2 定数超過入院 医療法上の許可病床数を超えて患者を入院させた場合でも、当面、入院基本料及び特定入院料 利用なし
の減額措置の対象としない。
3 月平均夜勤時間数 被災者を受け入れたことにより入院患者が一時的に急増等し、入院基本料の施設基準のうち月 利用なし
(被災者受入の場合) 平均夜勤時間数(72時間以下)について、1割以上の一時的な変動があった場合においても、当
面、変更の届出を不要とする。
4 月平均夜勤時間数 被災地に職員を派遣したため一時的に職員数が不足し、入院基本料の施設基準のうち月平均夜 利用なし
(被災地派遣の場合) 勤時間数(72時間以下)について、1割以上の一時的な変動があった場合においても、当面、変更
の届出を不要とする。
5 看護配置 被災者を受け入れたことにより入院患者が一時的に急増等したため、1日当たり勤務する看護師 利用なし
(被災者受入の場合) 及び准看護師又は看護補助者(以下「看護要員」という。)の数、看護要員の数と入院患者の比率
並びに看護師及び准看護師の数に対する看護師の比率について、1割以上の一時的な変動が
あった場合においても、当面、変更の届出を不要とする。
6 看護配置 被災地に職員を派遣したことにより一時的に職員数が不足したため、1日当たり勤務する看護師 利用なし
(被災地派遣の場合) 及び准看護師又は看護補助者(以下「看護要員」という。)の数、看護要員の数と入院患者の比率
並びに看護師及び准看護師の数に対する看護師の比率について、1割以上の一時的な変動が
あった場合においても、当面、変更の届出を不要とする。
7 病棟以外への入院 被災地の保険医療機関において、会議室等の病棟以外の場所に患者を入院させた場合、特例と 利用なし
して、その保険医療機関が届出を行っている入院基本料のうち、当該患者が本来入院するべき病
棟の入院基本料を算定する。
8 他の病棟への入院 被災地の保険医療機関において、医療法上、本来入院できない病棟に入院させた場合や、診療 利用なし
(被災地) 報酬上、その病棟の施設基準の要件を満たさない患者を入院させた場合、入院基本料について
特例的な算定を可能とする。
2
令和2年7月豪雨に伴う被災地特例措置の利用状況(その3)
特例措置の利用状況(実績のないもの)
医科、歯科 特例措置の概要 利用数
9 他の病棟への入院 被災地以外の保険医療機関において、医療法上、本来入院できない病棟に入院させた場合や、 利用なし
(被災地以外) 診療報酬上、その病棟の施設基準の要件を満たさない患者を入院させた場合、入院基本料につ
いて特例的な算定を可能とする。
10 平均在院日数 被災地の保険医療機関において、平均在院日数が入院基本料等の施設基準を満たさなくなった 利用なし
(被災地) 場合にも、特例的に従来の入院基本料等を算定する。
11 平均在院日数 被災地以外の保険医療機関において、被災地の保険医療機関から転院の受け入れを行った場 利用なし
(被災地以外) 合には、当該患者を除いて平均在院日数を計算する 。
12 特定入院料の取扱い 被災地及び被災地以外の保険医療機関において、災害等やむを得ない事情により特定入院料 利用なし
の届出を行っている病棟に診療報酬上の要件を満たさない状態の患者が入院した場合には、当
該患者を除いて施設基準の要件を満たすか否かを判断することができる。
13 転院受け入れの場合 被災地及び被災地以外の保険医療機関において、被災地の他の保険医療機関が災害等の事 利用なし
の入院日 情により診療の継続が困難となり、当該他の保険医療機関から転院の受け入れを行った場合に、
特別の関係にあるか否かに関わらず、当該保険医療機関に入院した日を入院の日とする。
14 透析に関する他医療 被災地の保険医療機関から慢性透析患者を受け入れた場合・被災により透析設備が使用不可 利用なし
機関受診 能となった場合に、特例的に、当該被災地の保険医療機関において透析を目的とした他医療機
関受診の際の入院基本料等の減額を行わない。
調剤 特例措置の概要 利用数
2 処方箋 処方せんを持参しない患者に対して、医療機関と連絡を取ること等により保険調剤を実施できる 利用なし
こととする。
3
令和2年7月豪雨に伴う被災地特例措置の今後の取扱いについて(案)
特例措置利用の解消に向けた取り組み状況、対応案について
○ 令和3年9月15日の中医協総会にて、熊本県内の保険薬局(1施設(熊本県))が「仮設の建物による保険
診療等」を行っている現状を鑑み、特例措置を令和4年3月31日まで延長した。
○ 当該保険薬局について、現状を確認したところ、令和4年4月1日付けで新規の保険薬局として指定が行
われる予定であることから、被災地特例措置利用の延長は希望しない、との報告を受けたところ。
○ こうしたことを踏まえ、令和2年7月豪雨に伴う被災地特例措置については、令和4年3月31日で終了する
こととしてはどうか。
4
中 医 協 総 - 8
4 . 3 . 2 3
入院医療等の調査・評価分科会の所掌事務の変更等について
1.背景
○ 入院医療等の調査・評価分科会(以下、入院分科会という。)については、平成 30
年度の再編以降、以下の所掌事務を担い、その下に2つの作業グループを置いて技
術的な検討課題の議論を実施している。
診療報酬調査専門組織運営要綱(抜粋)
(平成30 年5月23日施行)
(所掌事務)
第1条 診療報酬調査専門組織は、診療報酬体系の見直しに係る技術的課題
に関し、次の各号に掲げる事項等について、専門的な調査及び検討を行う。
1 DPC導入の評価及び影響の検証等を含む入院医療等の評価
2 医療機関のコスト
3 医療技術の評価
4 医療機関等の消費税負担
5 その他の技術的課題
(平成 30年7月 18日中央社会保険医療協議会総会了承)
診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会の設置について(抜粋)
2. 検討事項
(1)DPC/PDPS の導入の評価及び影響の検証を含む入院医療の診療報酬に関す
る技術的な検討
(2)DPC(診断群分類)、医療機関別係数等に関する調査研究・結果分析等を踏
まえた技術的な検討
(3)データ提出加算の提出データ、医療ニーズやアウトカム等の指標等に関す
る調査研究・結果分析等を踏まえた技術的な検討
(4)その他、入院医療の診療報酬に関する技術的な検討に際して必要な事項
等
(平成 30年7月 18日中央社会保険医療協議会総会了承)
● 診療情報・指標等作業グループ
1)診療実績データの分析に関する事項
・ 診療実績データ(DPCデータ)等を活用し、医療内容の評価指標や指
標測定のための手法等に関する調査研究・分析
2)データの利活用の在り方に関する事項
・ 診療実績データを提出する病棟の種類が拡大したことを踏まえた DPC
1
退院患者調査における報告内容について
3)その他、データ提出に係る診療情報や指標に関する事項
● DPC/PDPS等作業グループ
1) DPC/PDPS の運用に関する事項
・ 医療機関別係数のフォローアップについて
・ DPC/PDPS の対象病院の要件について
2) DPC退院患者調査に関する事項
・ DPC退院患者調査における報告内容について
・ 病院情報の公表の取組について
3)その他DPC/PDPS に関する事項
2.課題及び対応の必要性
○ 今般、かかりつけ医機能や生活習慣病管理等、外来医療に関する検討の必要性が高
まっていることや、外来データ提出加算等の新たな仕組みも開始されることとなっ
ている。
○ 入院医療に関する提出データの分析や診療報酬改定による影響等の調査・分析な
ど、技術的な課題に関する議論は、入院分科会において行われており、同様な分析
対応の求めもある。
3.対応(案)
○ 上記に鑑み、検討の効率性等も踏まえつつ、以下のような対応を行うこととしては
どうか。
(1) 入院分科会の名称を「入院・外来医療等の調査・評価分科会」に改めた上で、所
掌事務に外来医療も含めることとする。
現行 改正案
(所掌事務) (所掌事務)
第1条 (略) 第1条 (略)
1 DPC導入の評価及び影響の検証 1 DPC導入の評価及び影響の検証
等を含む入院医療等の評価 等を含む入院医療並びに外来医療等
の評価
(2) 入院分科会の下に置いている作業グループについて、引き続き現行の2種類を置
くこととした上で、診療実績データの分析に関する事項等については、診療情
報・指標等作業グループにおいて検討することとする。
(3) 必要に応じて、委員を追加することとする。
2
中医協 総-8参考
中央社会保険医療協議会の関連組織 4 . 3 . 2 3
中央社会保険医療協議会 総会 (昭和25年設置)
聴
報 報 意
取
告 告 見
専門部会 小委員会 専門組織
特に専門的事項を調査審議させるため必要があるとき、 特定の事項についてあらかじめ意見調整を行う必要があるとき 薬価算定、材料の適用及び技術的
中医協の議決により設置 中医協の議決により設置 課題等について調査審議する必要
があるとき、有識者に意見を聴くこ
診療報酬改定結果 薬価専門部会 診療報酬基本問題 調査実施小委員会 とができる
検証部会 小委員会
所掌:医療経済実態調査につい 薬価算定組織
所掌:診療報酬が医療現場等に与え 所掌:薬価の価格算定ルール 所掌:基本的な問題についてあら てあらかじめ意見調整を 所掌:新薬の薬価算定等について
た影響等について審議 を審議 かじめ意見調整を行う 行う の調査審議
設置:平成17年 設置:平成2年 設置:平成3年 設置:昭和42年 設置:平成12年
会長:永瀬伸子(お茶の水女子大学 会長:中村洋(慶應義塾大学大学院 会長:小塩隆士(一橋大学経済 会長:秋山美紀(慶應義塾大学環境 委員長:前田愼(横浜市立大学医学
基幹研究院人間科学系教授) 経営管理研究科教授) 研究所教授) 情報学部教授) 部消化器内科主任教授)
委員:公益委員のみ 委員:支払:診療:公益=4:4:4 委員:支払:診療:公益=5:5:6 委員:支払:診療:公益=5:5:4 委員:保険医療専門審査員
時期:4半期に一度の薬価収載、
開催:改定の議論に応じて開催 開催:改定の議論に応じて開催 開催:改定の議論に応じて開催 開催:調査設計で開催 緊急収載等に応じて、月1
平成26年度6回 平成26年度3回 平成26年度7回 平成26年度3回 回程度
平成27年度4回 平成27年度13回 平成27年度9回 平成27年度1回
平成28年度3回 平成28年度13回 平成28年度3回 平成28年度3回
平成29年度3回 平成29年度15回 平成29年度7回 平成29年度1回 保険医療材料等専門組織
平成30年度3回 平成30年度7回 平成30年度4回 平成30年度3回
令和元年度 2回 令和元年度13回 令和元年度5回 令和元年度1回 所掌:特定保険医療材料及び対外
令和2年度 3回 令和2年度12回 令和2年度4回 令和2年度3回 診断用医薬品の保険適用
についての調査審議
費用対効果評価 保険医療材料 聴 意 診療報酬調査専門組織 設置:平成12年
取 見 委員長::小澤壯治(多摩丘陵病院
専門部会 専門部会 副院長)
所掌:診療報酬体系の見直しに係る技術的課題の調査・検討 委員:保険医療専門審査員
所掌:医療保険制度における 所掌:保険医療材料の価格算 設置:平成15年 委員:保険医療専門審査員 時期:4半期に一度の保険収載等
費用対効果評価導入の 定ルールを審議 に応じて、月1回程度
在り方について審議 設置:平成11年
設置:平成24年 会長:関ふ佐子(横浜国立大学大学
会長:飯塚敏晃(東京大学大学院 院国際社会科学研究院教授) ■医療技術評価分科会 時期:年1回程度 費用対効果評価専門組織
経済学研究科教授) 委員:支払:診療:公益=4:4:4 会長:福井次矢(東京医科大学茨城医療センター 病院長)
所掌:医薬品及び医療機器の
委員:支払:診療:公益 開催:改定の議論に応じて開催 ■医療機関のコスト調査分科会 時期:年1回程度 費用対効果評価について
=6:6:4 平成26年度 4回 会長:田中滋(慶應義塾大学名誉教授) (平成29年8月18日退任) 調査審議
開催:改定の議論に応じて開催 平成27年度 9回 設置:平成28年
■医療機関等における消費税負担に関する分科会
平成26年度 8回 平成28年度 1回 委員長:田倉智之(東京大学大学
平成27年度10回 平成29年度12回 会長:飯塚敏晃(東京大学大学院経済学研究科教授) 院医学系研究科特任教授)
平成28年度 5回 平成30年度 6回 ■入院医療等の調査・評価分科会 委員:保険医療専門審査員
平成29年度11回 令和元年度10回 会長:尾形裕也(九州大学名誉教授) 時期:1年に数回程度
平成30年度 3回
令和2年度 0回
令和元年度 0回
令和2年度 0回
1
中 医 協 総 - 9
4 . 3 . 2 3
処遇改善(その1)
1
1.これまでの経緯について
2.論点
2
「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」 抜粋
(令和3年11月19日閣議決定)
Ⅲ.未来社会を切り拓く「新しい資本主義」の起動
2.分配戦略~安心と成長を呼ぶ「人」への投資の強化~
(2)公的部門における分配機能の強化等
①看護、介護、保育、幼児教育など現場で働く方々の収入の引上げ等
看護、介護、保育、幼児教育など、新型コロナウイルス感染症への対応と少子高齢化への対応が重なる最前
線において働く方々の収入の引上げを含め、全ての職員を対象に公的価格の在り方を抜本的に見直す。民間部
門における春闘に向けた賃上げの議論に先んじて、保育士等・幼稚園教諭、介護・障害福祉職員を対象に、賃上
げ効果が継続される取組を行うことを前提として、収入を3%程度(月額9,000 円)引き上げるための措置48を、来
年2月から前倒しで実施する。
看護については、まずは、地域でコロナ医療など一定の役割を担う医療機関に勤務する看護職員を対象に、
賃上げ効果が継続される取組を行うことを前提として、段階的に収入を3%程度引き上げていくこととし、収入を
1%程度(月額4,000 円)引き上げるための措置49を、来年2月から前倒しで実施した上で、来年10 月以降の更な
る対応について、令和4年度予算編成過程において検討し、必要な措置を講ずる。
48 他の職員の処遇改善にこの処遇改善の収入を充てることができるよう柔軟な運用を認める。
49 看護補助者、理学療法士・作業療法士等のコメディカルの処遇改善にこの処遇改善の収入を充てることができるよう柔軟な運用を認める。
3
看護職員等処遇改善事業補助金の概要
◎対象期間 令和4年2月~9月の賃金引上げ分(以降も、別途賃上げ効果が継続される取組みを行う)
◎補助金額 対象医療機関の看護職員(常勤換算)1人当たり月額平均4,000円の賃金引上げに相当する額
※ 4,000円の賃金引上げに伴う社会保険料の事業主負担の増加分も含む
◎対象となる医療機関:以下の全ての要件を満たす医療機関
✔ 地域でコロナ医療など一定の役割を担う医療機関であること:一定の救急医療を担う医療機関(救急医療管理加算を算定する救急搬送件数200台
/年以上の医療機関及び三次救急を担う医療機関)
✔ 令和4年2・3月分(令和3年度中)から実際に賃上げを行っていること(医療機関は都道府県に賃上げを実施した旨の用紙を提出。メール等
での提出も可能。)。なお、令和4年2月分の支給に間に合わない場合は、3月に一時金等により支給することを可能とする。
✔ 令和4年4月分以降は、賃上げ効果の継続に資するよう、補助額の2/3以上をベースアップ等(基本給又は決まって毎月支払われる手当による賃
金改善)に使用すること。なお、就業規則(賃金規程)改正に一定の時間を要することを考慮し、令和4年2・3月分は一時金等による支給を
可能とする。
◎賃金改善の対象となる職種
✔ 看護職員(看護師、准看護師、保健師、助産師)
✔ 医療機関の判断により、看護補助者、理学療法士・作業療法士等のコメディカル(※)の賃金改善に充てることが可能
(※)看護補助者、理学療法士及び作業療法士のほか、以下の職種が対象。
視能訓練士、言語聴覚士、義肢装具士、歯科衛生士、歯科技工士、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士、管理栄養士、栄養士、精神保健福祉士、社会福祉士、介護福祉
士、保育士、救急救命士、あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師、柔道整復師、公認心理師、その他医療サービスを患者に直接提供している職種(診療エックス線技師、衛生
検査技師、メディカルソーシャルワーカー、医療社会事業従事者、介護支援専門員、医師事務作業補助者といった職種が該当するものと想定)
◎申請方法 対象医療機関が都道府県に対して、看護職員・その他職員の月額の賃金改善額の総額(対象とする職員全体の額)を記載した計画書を提出
◎報告方法 対象医療機関が都道府県に対して、賃金改善実施期間終了後、看護職員・その他職員の月額の賃金改善額の総額(対象とする職員全体の
額)を記載した実績報告書を提出
【執行のイメージ】
◎補助金の交付方法 ① 申請(処遇改善計画書等を提出)
対象医療機関は都道府県に対して申請を行い、都道府県 ※令和3年度中に賃上げ実施が条件(申請前に用紙提出)
から対象医療機関に対して補助金を交付(国費10/10、
約215.6億円)
対
② 交付決定、補助金の概算交付(補助率10/10)
象 都
◎申請・交付スケジュール
医 道
✔ 賃上げ開始月(2・3月)に、その旨の用紙を都道府
療 府
県に提出 機 ③ 賃金改善実施期間終了後、報告(処遇改善実績報告書を提出) 県
✔ 実際の申請は、都道府県における準備等を勘案し、令 関 ※ 余剰分が生じた場合は、余剰分を返還
和4年4月から受付、6月から補助金を交付 ※ ベースアップ等要件を満たさない場合は、全額又は一部を返還
✔ 賃金改善実施期間終了後、処遇改善実績報告書を提出
4
「公的価格評価検討委員会中間整理」 抜粋
(令和3年12月21日)
4.今後の処遇改善について
(2)処遇改善の方向性
(略)
他方、従前より全産業平均を上回る賃金水準である看護師については、今般の経済対策を踏まえ、まずは、地
域でコロナ医療など一定の役割を担う医療機関に勤務する看護職員について、収入を3%程度引き上げていくべ
きである。
(略)
また、看護師の処遇改善に関して、今回の処遇改善の取組が確実に賃上げにつながることを担保することを、
令和4年度診療報酬改定の中で検討すべきである。その際、今回の経済対策において柔軟な運用を認めているこ
ととの整合性を図るべきである。
(略)
今後は、更なる財政措置を講じる前に、医療や介護、保育・幼児教育などの分野において、国民の保険料や税
金が効率的に使用され、一部の職種や事業者だけでなく、現場で働く方々に広く行き渡るようになっているかど
うか、費用の使途の見える化を通じた透明性の向上が必要である。また、デジタルやICT技術、ロボットの活
用により、現場で働く方々の負担軽減と業務の効率化を進めていくことも必要である。
本委員会は、こうした処遇改善に向けた政策手法を実現する観点から、それぞれの分野における費用の見える
化やデジタル等の活用に向けた課題等について検討し、来夏までに方向性を整理することとする。
5
令和3年12月22日大臣折衝事項(抄)
診療報酬改定
1.診療報酬 +0.43%
※1 うち、※2~5を除く改定分 +0.23%
各科改定率 医科 +0.26%
歯科 +0.29%
調剤 +0.08%
※2 うち、看護の処遇改善のための特例的な対応 +0.20%
※3 うち、リフィル処方箋(反復利用できる処方箋)の導入・活用促進による効率化 ▲0.10%(症状が安定している患者について、医師の処方に
より、医療機関に行かずとも、医師及び薬剤師の適切な連携の下、一定期間内に処方箋を反復利用できる、分割調剤とは異なる実効的な方策を導
入することにより、再診の効率化につなげ、その効果について検証を行う)
※4 うち、不妊治療の保険適用のための特例的な対応 +0.20%
※5 うち、小児の感染防止対策に係る加算措置(医科分)の期限到来 ▲0.10%
なお、歯科・調剤分については、感染防止等の必要な対応に充てるものとする。
2.薬価等
➀ 薬価 ▲1.35%
※1 うち、実勢価等改定 ▲1.44%
※2 うち、不妊治療の保険適用のための特例的な対応 +0.09%
➁ 材料価格 ▲0.02%
なお、上記のほか、新型コロナ感染拡大により明らかになった課題等に対応するため、良質な医療を効率的に提供する体制の整備等の観点から、次の項目
について、中央社会保険医療協議会での議論も踏まえて、改革を着実に進める。
・ 医療機能の分化・強化、連携の推進に向けた、提供されている医療機能や患者像の実態に即した、看護配置7対1の入院基本料を含む入院医
療の評価の適正化
・ 在院日数を含めた医療の標準化に向けた、DPC制度の算定方法の見直し等の更なる包括払いの推進
・ 医師の働き方改革に係る診療報酬上の措置について実効的な仕組みとなるよう見直し
・ 外来医療の機能分化・連携に向けた、かかりつけ医機能に係る診療報酬上の措置の実態に即した適切な見直し
・ 費用対効果を踏まえた後発医薬品の調剤体制に係る評価の見直し
・ 薬局の収益状況、経営の効率性等も踏まえた多店舗を有する薬局等の評価の適正化
・ OTC類似医薬品等の既収載の医薬品の保険給付範囲の見直しなど、薬剤給付の適正化の観点からの湿布薬の処方の適正化
6
令和3年12月22日大臣折衝事項(抄)
看護における処遇改善について
看護職員の処遇改善については、「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」(令和3年11月19日閣議決定)及び「公的価格評価
検討委員会中間整理」(令和3年12月21日)を踏まえ、令和4年度診療報酬改定において、地域でコロナ医療など一定の役割を担う
医療機関(注1)に勤務する看護職員を対象に、10月以降収入を3%程度(月額平均12,000円相当)引き上げるための処遇改善の
仕組み(注2)を創設する。 これらの処遇改善に当たっては、介護・障害福祉の処遇改善加算の仕組みを参考に、予算措置が確実に賃
金に反映されるよう、適切な担保措置を講じることとする。
(注1)救急医療管理加算を算定する救急搬送件数200台/年以上の医療機関及び三次救急を担う医療機関
(注2)看護補助者、理学療法士・作業療法士等のコメディカルの処遇改善にこの処遇改善の収入を充てることができるよう柔軟な運用を認める。
7
国費150億円程度 令和4年度介護報酬改定による処遇改善 社保審-介護給付費分科会
※改定率換算+1.13%
第208回(R4.2.28) 資料1
○ 介護・障害福祉職員の処遇改善については、「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」を踏まえ、令和4年10月以降について臨時の報酬改定を行い、
収入を3%程度(月額平均9,000円相当)引き上げるための措置を講じることとする。
○ これらの処遇改善に当たっては、予算措置が執行面で確実に賃金に反映されるよう、適切な担保策(注)を講じることとする。
(注)現行の処遇改善加算(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)を取得していることに加えて、具体的には、賃金改善の合計額の3分の2以上は、基本給又は決まって毎月支払われる手当の引上げによ
り改善を図るなどの措置を講じる。
◎加算額 対象介護事業所の介護職員(常勤換算)1人当たり月額平均9,000円の賃金引上げに相当する額。
対象サービスごとに介護職員数(常勤換算)に応じて必要な加算率を設定し、各事業所の介護報酬にその加算率を乗じて単位数を算出。
◎取得要件
• 処遇改善加算Ⅰ~Ⅲのいずれかを取得している事業所(現行の処遇改善加算の対象サービス事業所)
• 賃上げ効果の継続に資するよう、加算額の2/3は介護職員等のベースアップ等(※)に使用することを要件とする。
※ 「基本給」又は「決まって毎月支払われる手当」の引上げ
◎対象となる職種
• 介護職員
• 事業所の判断により、他の職員の処遇改善にこの処遇改善の収入を充てることができるよう柔軟な運用を認める。
◎申請方法 各事業所において、都道府県等に介護職員・その他職員の月額の賃金改善額を記載した計画書(※)を提出。
※月額の賃金改善額の総額(対象とする職員全体の額)の記載を求める(職員個々人の賃金改善額の記載は求めない)
◎報告方法 各事業所において、都道府県等に賃金改善期間経過後、計画の実績報告書(※)を提出。
※月額の賃金改善額の総額(対象とする職員全体の額)の記載を求める(職員個々人の賃金改善額の記載は求めない)
【執行のイメージ】
◎交付方法
対象事業所は都道府県等に対して申請し、対象事業所に対して報
① 申請(処遇改善計画書等を提出)
酬による支払(国費約1/4:150億円程度(令和4年度 介 都
分))。 護 道
② 報酬による支払(国費約1/4)
◎申請・交付スケジュール 事 府
✔ 申請は、令和4年8月に受付、10月分から毎月支払(実際の 業 県
③ 賃金改善期間後、報告(処遇改善実績報告書を提出)
支払は12月から) 所 ※要件を満たさない場合は、加算の返還 等
✔ 賃金改善期間後、処遇改善実績報告書を提出。 8
処遇改善のための加算額を賃金改善に充てる仕組み
社保審-介護給付費分科会
第207回(R4.2.7) 参考資料1
○「処遇改善加算」・「特定処遇改善加算」について、処遇改善計画書と実績報告書の提出を求め、処遇改善のための加算
額が確実に職員の処遇改善に充てられることを担保している。
【指定権者】 【保険者】
都道府県等 市町村等
審
情 査
事 業 者 の
報 ・
委
共 支
託
有 払
い
国保連
(報酬請求に係る審査・支払い)
9
令和4年3月15日
検討の視点
第4回公的価格評価検討委員会 資料
○ 医療や介護、保育・幼児教育などの分野における費用の見える化やデジタル活用に向
けて、以下の観点から課題を検討すべきではないか。
○ 費用の見える化については、一定の時間を要するため、外部委託して検討を進めるこ
とが適当ではないか。
費用の見える化
人件費以外の費用や積立金の分析
設備・減価償却費
材料費・医薬品費
委託費
積立金 等
人件費の職種間の配分状況
収入・支出及び資産の関係
計算書類・事業報告書の記載項目の充実による見える化
デジタル活用
デジタル・ICT機器等の活用による質の向上と業務省力化・人員配置の効率化
10
1.これまでの経緯について
2.論点
11
処遇改善についての課題及び論点
(処遇改善)
〇 「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」(令和3年11月19日閣議決定)に基づき、令和3年度補正予算において、
賃上げ効果が継続される取組を行うことを前提として、地域でコロナ医療など一定の役割を担う医療機関(※1)の看
護職員の収入を1%程度(月額平均4,000円相当)引き上げるための措置(看護職員等処遇改善補助金)が講じられ
ている。
(※1)救急医療管理加算を算定する救急搬送件数200台/年以上の医療機関及び三次救急を担う医療機関
〇 また、昨年末の大臣折衝事項では、看護の処遇改善のための特例的な対応として、改定率+0.20%としたうえで、
・ 「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」及び「公的価格評価検討委員会中間整理」(令和3年12月21日)を踏
まえ、令和4年度診療報酬改定において、地域でコロナ医療など一定の役割を担う医療機関 に勤務する看護
(※2)
職員を対象に、10月以降収入を3%程度(月額平均12,000円相当)引き上げるための処遇改善の仕組み を創
(※3)
設する
・ これらの処遇改善に当たっては、介護・障害福祉の処遇改善加算の仕組みを参考に、予算措置が確実に賃金に反
映されるよう、適切な担保措置を講じることとする
(※2)救急医療管理加算を算定する救急搬送件数200台/年以上の医療機関及び三次救急を担う医療機関
(※3)看護補助者、理学療法士・作業療法士等のコメディカルの処遇改善にこの処遇改善の収入を充てることができるよう柔軟な運用を認める。
こととされている。
【論点】
○ 看護の処遇改善について、診療報酬において対応するに当たり、技術的検討を進めていく必要があることから、
入院・外来医療等の調査・評価分科会において必要な調査・分析を行い、検討を進めることとしてはどうか。
12
この資料について
出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)
当サイトが保存しているのは、PDFから取り出した文字だけです。 これは言葉で探せるようにするためのもので、 厚生労働省が公表した資料そのものではありません。 図表・画像・レイアウトは失われています。
正確な内容は、必ず厚生労働省のPDFをご確認ください。