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中央社会保険医療協議会 総会(第 625 回)議事次第
令和7年 11 月7日(金)
10:00~
議 題
○外来について(その3)
○入院時の食費・光熱水費について(その1)
○個別事項について(その6)入院から外来への移行
中医協 総ー1
7 . 1 1 . 7
外来(その3)
1. 療養・就労両立支援指導料について
2. 情報通信機器を用いた診療について
2
1. 療養・就労両立支援指導料について
2. 情報通信機器を用いた診療について
3
治療と仕事の両立支援対策
➢ガイドライン・マニュアルの作成・周知啓発
両立支援の進め方
企業向けのガイドライン、企業・医療機関の連携のためのマ
⓪両立支援の検討は、
ニュアル等
労働者の申出から
企業 始まる。 医療機関
①勤務情報
➢都道府県の産業保健総合支援センターによる
企業支援
治療と仕事の両立支援の専門スタッフを配置し、専門的研修 労働者
主治医
や相談対応、事業場への訪問による制度導入支援等の企業支援 (人事、産業医等の産業保健スタッフ)
③両立支援プラン作成 ②意見書
を実施
➢両立支援コーディネーターの養成
両立支援コーディネーターによる支援
労働者健康安全機構において研修を実施
労働者(患者) 主治医
➢診療報酬
(人事、産業医等の産業保健スタッフ)
➢地域両立支援推進チームの設置
企 業 相談支援
相談支援 カウンセリングのイラスト(女性医師) 医療機関
相談支援 支援機関等
各都道府県労働局を事務局とし、自治体、医療機関、支援機
関等との連携した取組の推進
企業の両立支援コーディネーター 支援機関の両立支援コーディネーター 医療機関の両立支援コーディネーター
➢ポータルサイト「治療と仕事の両立支援ナビ」 ・人事労務担当者 ・社会保険労務士 ・医療ソーシャルワーカー
・産業保健スタッフ ・産業カウンセラー ・看護師
・キャリアコンサルタント
事業場や医療機関の取組事例等、総合的な情報発信
4
治 療 と 仕 事 の 両 立 支 援 の 流 れ
「勤務情報提供書」・「主治医意見書」を用いる場合
⓪ 両立支援の申し出
(配慮を受けたいという意思表示)
➎ 両立支援プ ➋ 勤務情報提供書
ランの作成
❶ 勤務情報提供支援
主治医や産業医
の意見を踏まえ
(人事)(産業医等)
具体的な両立支
❸ 主治医意見書
援の検討・実施
企 業 労働者 主治医
➍ 主治医意見書の提出
「治療と仕事の両立支援カード」を用いる場合
⓪ 両立支援の申し出
(配慮を受けたいという意思表示)
❶ カード(勤務情報)
➍ 両立支援プ
の提出
ランの作成 (企業の産業医等又は人事労務担当者等の確認)
主治医や産業医
の意見を踏まえ
(人事)(産業医等)
具体的な両立支
❸ カードの提出 ➋ カード(意見書)
援の検討・実施
企 業 労働者 主治医
の発行
5
※必要に応じて、従来の、勤務情報提供書の提出及び勤務情報提供書に基づく主治医意見書の発行
治 療 と 仕 事 の 両 立 支 援 カ ー ド 様 式 ( 見 開 き 面 )
6
療養・就労両立支援指導料
B001-9 療養・就労両立支援指導料
1 初回 800点
2 2回目以降(初回算定日の属する月又はその翌月から起算して3月を限度) 400点
➢ 就労中の患者の療養と就労の両立支援のため、患者と患者を雇用する事業者が共同して作成した勤務情報を記載した文書の内容を踏
まえ、就労の状況を考慮して、療養上の指導を行うこと及び当該患者が勤務する事業場において選任されている産業医等(※)に就
労と療養の両立に必要な情報を提供すること並びに診療情報を提供した後の勤務環境の変化を踏まえ療養上必要な指導を行った場合
を評価するもの。
(※)労働安全衛生法に規定する産業医、総括安全衛生管理者、衛生管理者、安全衛生推進者、衛生推進者、労働者の健康管理等を行う保健師
対象となる疾患
悪性新生物、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血その他の急性発症した脳血管疾患、肝疾患(経過が慢性なものに限る。)、心疾患、糖尿病、若
年性認知症、指定難病その他これに準ずる疾患
② ①の文書を主治医に渡す
① 勤務情報を記載した文書を作成
産業医等 労働者/患者 主治医
③・⑤ 就労の状況を考慮して
療養上の指導を実施
④ 当該患者の就労と治療の両立に必要な情報の提供を行う
(文書の提供又は診察に同席した産業医等への説明)
相談支援加算 50点
➢ 当該患者に対して、看護師、社会福祉士、精神保健福祉士又は公認心理師が相談支援を行った場合に算定する。
【施設基準】
専任の看護師、社会福祉士、精神保健福祉士又は公認心理師を配置していること。なお、当該職員は「患者サポート体制充実加算」
に規定する職員と兼任であっても差し支えない。また、当該職員は、国又は医療関係団体等が実施する研修であって、厚生労働省の
定める両立支援コーディネーター養成のための研修カリキュラムに即した研修を修了していること。
7
療養・就労両立支援指導料の算定回数
○ 療養・就労両立支援指導料の算定回数は、平成30年の新設以降、増加傾向にあるものの、低調
な水準となっている。
○ 相談支援加算の届出医療機関数は増加傾向であるが、算定回数は低調な水準となっている。
療養・就労両立支援料の算定回数
(算定回数/月) (算定回数/月) 相談支援加算の算定回数・届出医療機関数 (医療機関数)
160 600
200
508
140
457 500
150
120 397
116 351 400
100 89 100 88
72 81 80 256 75 300
50 0 0 61 57
0 10 19 3 6 3 38 3 0 0 2 5 1 1 5 0 9 4 6 0 0 200
平成30年 令和元年 令和2年 令和3年 令和4年 令和5年 令和6年 17 100
20
療養・就労両立支援指導料 初回
0 3 6 12 24 31 0
療養・就労両立支援指導料 初回 情報通信機器を用いた場合
令和2年 令和3年 令和4年 令和5年 令和6年
療養・就労両立支援指導料 2回目以降
療養・就労両立支援指導料 2回目以降 情報通信機器を用いた場合 算定回数 届出医療機関数(病院) 届出医療機関数(診療所)
これまでの主な改定内容 対象疾患
平成30年 がん患者の治療と仕事の両立の推進等の観点から評価を新設 悪性新生物
診療情報を提供した後の勤務環境の変化を踏まえ指導を行った場合(2回目以降)の評価を新設
悪性新生物、脳卒中、肝疾患、
令和2年 対象疾患に脳血管疾患、肝疾患、指定難病を追加
指定難病
相談支援加算の新設
対象疾患に心疾患、糖尿病及び若年性認知症を追加 悪性新生物、脳卒中、肝疾患、指
令和4年 情報提供先に事業場の衛生推進者を追加 定難病、心疾患、糖尿病、
相談支援加算の対象職種に、精神保健福祉士又は公認心理師を追加 若年認知症
8
出典:(届出医療機関数)保険局医療課調べ(各年7月1日時点の届出状況)(算定回数)社会医療診療行為別統計(令和5年以前は6月審査分、令和6年は8月審査分)
がん診療連携拠点病院等における療養・就労両立支援指導料の状況
診調組 入-1参考
7 . 5 . 2 2 改
○ 都道府県がん診療連携拠点病院、地域がん診療連携拠点病院、特定領域がん診療連携拠点病院及
び地域がん診療病院であって、令和6年8月~10月に「療養・就労両立支援指導料」を算定した
と回答した施設は0%であった。
○ 算定しない理由としては、「指導を行うことができる看護師、社会福祉士、精神保健福祉士又は
公認心理師の確保が困難なため」が最も多く、次いで「就労上の留意点に係る指導を行うことが
困難なため」「患者から、勤務情報を記載した文書を受け取ることが困難なため」が多かった。
療養・就労両立支援指導料の算定(令和6年8月~10月)(n=39)
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
算定あり 算定なし
療養・就労両立支援指導料の算定をしない理由(n=38)
0% 20% 40% 60% 80% 100%
患者から、勤務情報を記載した文書を受け取ることが困難なため 26.3%
治療や疾患の経過に伴う状態変化 に応じた就労上の留意点に係る指導を行うことが困難なため 28.9%
患者の事業場の産業医等に情報提供するための文書を作成することが困難なため 13.2%
療養・就労両立支援の必要性について、患者から同意を得ることが困難なため 5.3%
指導を行うことができる看護師、社会福祉士、精神保健福祉士又は公認心理師の確保(※)が困難なため 52.6%
当該指導料の存在を知らない 7.9%
その他 15.8%
※療養・就労両立支援指導料の算定にあたっては、「就労上の留意点に係る指導」を、医師又は医師の指示を受けた看護師、社会福祉士、精神保健福祉士若しくは公認心理師が行う必要がある。
9
出典:令和6年度入院・外来医療等における実態調査 (外来調査(施設票))
療養・就労両立支援指導料算定患者の主傷病名
○ 療養・就労両立支援指導料を算定した患者の主傷病名は、悪性腫瘍が最も多く、次いで脳血管疾
患が多かった。算定患者のうち、精神疾患を併存する患者は約2%であった。
令和6年6月~令和7年5月
No. 傷病名基本名称 ICD10
実患者数 構成割合(%)
計 療養・就労両立支援指導料算定患者数 1,491 100
悪性腫瘍 481 32.26
脳血管疾患 224 15.02
指定難病 80 5.37
再掲 糖尿病 42 2.82
肝疾患 15 1.01
若年性認知症 10未満 -
精神疾患 36 2.41
1 乳癌 C509 86 5.77
2 乳房上外側部乳癌 C504 51 3.42
3 被殻出血 I610 27 1.81
4 脳梗塞 I639 26 1.74
5 脳出血 I619 22 1.48
6 乳房上内側部乳癌 C502 21 1.41
6 アテローム血栓性脳梗塞 I633 21 1.41
8 糖尿病 E14 19 1.27
9 2型糖尿病 E11 17 1.14
10 高血圧症 I10 15 1.01
11 うっ血性心不全 I500 13 0.87
12 卵巣癌 C56 12 0.8
12 心原性脳塞栓症 I634 12 0.8
14 狭心症 I209 11 0.74
14 下葉肺癌 C343 11 0.74
16 急性骨髄性白血病 C920 10 0.67
16 脳皮質下出血 I610 10 0.67
16 脳出血後遺症 I691 10 0.67
16 乳房下外側部乳癌 C505 10 0.67
10
出典:NDBデータ(令和6年6月~令和7年5月診療分)※複数の主傷病名が記載されている場合はそれぞれカウントしている。
両立支援に携わった経験のある疾患
○ 両立支援コーディネーターが両立支援に携わった経験のある疾患は、「がん」が最も多く、次い
で「うつ病などのこころの病気」「脳卒中」「指定難病」が多かった。
両立支援コーディネーターが両立支援に携わった経験のある疾患
(n=16,116)
その他 若年性認知症
肝疾患(支援開始時に肝がんであったものを除く)
2% 2%
3%
骨折などの外傷
がん(悪性腫瘍)
7%
24%
心疾患
9%
糖尿病
9%
うつ病などのこころの病気
21%
指定難病
11%
脳卒中(脳血管疾患)
12%
資料出所:厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課「両立支援コーディネーター基礎研修修了者フォローアップ調査」
11
(調査期間:令和5年12月4日~令和5年12月22日、webアンケート、対象:コーディネーター修了者、回答者6,479人(回収率36.6%))
「治療と仕事の両立支援」の疾患別の留意事項等について
○ 「事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン」(平成28年2月公表)の参考
資料として、主な疾患の留意すべき事項(基礎情報、治療や症状に対する留意事項等)を示してい
る。
○ また、各疾患において、マニュアルや手引きが作成されている。
「事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン」(厚生労働省)
がん ○留意事項(平成28年2月作成) 難病 ○留意事項(平成30年3月作成)
脳血管疾患 ○留意事項(平成29年3月作成) 心疾患 ○留意事項(令和2年3月作成)
肝疾患 ○留意事項(平成29年3月作成) 糖尿病 ○留意事項(令和2年3月作成)
アレルギー疾患・ 〇アレルギー疾患・関節リウマチに罹患した労働者と患者の養育者に対する治療と就労の両立支援マニュアル(令和3年3月作成)
関節リウマチ (平成30年~令和2年度厚生労働科学研究費補助金 免疫・アレルギー疾患政策研究事業)
〇若年性認知症における治療と仕事の両立に関する手引き(令和3年12月作成)
若年性認知症
(令和3年度厚生労働省 老人保健健康増進等事業「若年性認知症疾者の就労支援のための調査研究事業」)
〇不妊治療を受けながら働き続けられる職場づくりのためのマニュアル(令和7年3月作成)
不妊症
(令和6年度 厚生労働省委託事業 不妊治療を受けやすい休暇制度等環境整備推進事業)
〇 <治療と仕事の両立支援>メンタルヘルス不調者の主治医向け支援マニュアル(令和7年3月作成)
精神疾患
(令和6年度 厚生労働省委託事業 治療と仕事の両立支援に係るガイドライン及びマニュアルの作成検討事業)
〇慢性腎臓病(CKD)における治療と仕事の両立に関する手引き(令和7年10月作成)
腎疾患
(令和5~7年度厚生労働科学研究費補助金 腎疾患政策研究事業) 12
2回目以降指導について、現行要件以上の期間に指導した事例
令和5年度において、算定期間(初回から3月以内)を満たさなかったため算定できなかったが、それ以外の算定要
件は満たしている指導を実施した事例(表1)は、平均指導期間6.8ヶ月(表2) 、指導期間は5ヶ月間が最も多く
(表3) 、疾患では悪性腫瘍が最も多かった(表4) 。
(表1)概要 (表2)平均指導期間
事例No. 初回月から最終指導月のカウント(ヶ月) 初回 2回目以降① 2回目以降② 2回目以降③ 疾患名 平均 6.8ヶ月
1 20 2月 8月 翌3月 翌10月 悪性腫瘍
(事例No.1を除く平均) 6.1ヶ月
2 8 4月 6月 7月 11月 悪性腫瘍
3 8 4月 7月 11月 - 悪性腫瘍
(表3)指導期間別件数
4 8 5月 6月 8月 12月 悪性腫瘍
5 8 6月 9月 12月 翌1月 悪性腫瘍 初回月から最終指導月のカウント(ヶ月) 件
6 8 2月 9月 - - 指定難病 5 9
7 7 6月 12月 - - 悪性腫瘍 8 5
8 7 6月 12月 - - 悪性腫瘍 7 3
9 7 9月 10月 翌3月 - 悪性腫瘍 20 1
10 6 2月 5月 7月 - 悪性腫瘍
6 1
11 5 11月 翌3月 - - 悪性腫瘍
4 1
12 5 1月 4月 5月 - 悪性腫瘍
13 5 11月 12月 3月 - 悪性腫瘍
(表4)疾患別件数
14 5 4月 5月 6月 8月 悪性腫瘍
15 5 12月 翌4月 - - 悪性腫瘍 疾患名 件
16 5 11月 翌1月 翌2月 翌3月 心疾患 悪性腫瘍 15
17 5 11月 12月 翌1月 翌3月 心疾患
心疾患 3
18 5 11月 12月 翌1月 翌3月 心疾患
指定難病 1
19 5 4月 5月 6月 8月 糖尿病
20 4 2月 5月 - - 悪性腫瘍 糖尿病 1
資料出所:労働基準局安全衛生部労働衛生課 独自調査
13
(調査年月:令和6年2月、webアンケート、対象:産業医科大学、国立がん研究センター、がん研究会有明病院、労災病院12機関)
療養・就労両立支援指導料についての課題と論点
(療養・就労両立支援指導料について)
• 「療養・就労両立支援指導料」は、就労中の患者の療養と就労の両立支援のため、患者と患者を雇用する事業
者が共同して作成した勤務情報を記載した文書の内容等を踏まえ療養上必要な指導を行った場合を評価するも
の。その算定回数は、平成30年の新設以降、増加傾向にあるものの、低調な水準となっている。
• がん診療連携拠点病院等における、療養・就労両立支援指導料を算定しない理由は、「指導を行うことができ
る看護師、社会福祉士、精神保健福祉士又は公認心理師の確保が困難なため」が最も多く、次いで「就労上の
留意点に係る指導を行うことが困難なため」「患者から、勤務情報を記載した文書を受け取ることが困難なた
め」が多かった。
• 両立支援コーディネーターが両立支援に携わった経験のある疾患は、「がん」が最も多く、次いで「うつ病な
どのこころの病気」「脳卒中」「指定難病」が多かった。
• 「事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン」(平成28年2月公表)の参考資料として、主
な疾患の留意すべき事項(基礎情報、治療や症状に対する留意事項等)を示している。また、各疾患において、
マニュアルや手引きが作成されている。
• 算定期間(初回から3月以内)を満たさなかったため算定できなかったが、それ以外の算定要件は満たしてい
る事例の平均指導期間は、6.8ヶ月であった。
【論点】
○ 「療養・就労両立支援指導料」の算定対象疾患は、悪性新生物等の7疾患に限られているが、就労の状況を
考慮した療養上の指導を必要とする患者はこれらの疾病の罹患患者に限られないことを踏まえ、患者に関する勤
務情報が事業者の確認を受けた上で医療機関に提供されることや、就業の継続に配慮が必要な患者が対象となる
こと等を前提として、療養・就労両立支援をさらに推進するため指導に至るプロセスや、対象疾患の限定を見直
すことについてどう考えるか。
○ 2回目以降指導について、算定上限である3月以上の期間に渡って指導が継続されている実態を踏まえ、そ
の算定上限を見直すことについてどのように考えるか。
14
1. 療養・就労両立支援指導料について
2. 情報通信機器を用いた診療について
15
2.情報通信機器を用いた診療について(その1)
2-1.D to P
2-2.D to P with D
2-3.D to P with N
2-4.個別事項
16
2.情報通信機器を用いた診療について(その1)
2-1.D to P
2-2.D to P with D
2-3.D to P with N
2-4.個別事項
17
これまでの情報通信機器を用いた診療に関する主な意見
<令和7年7月16日 中医協総会>
○ オンライン診療の適切な推進の観点では、協力医療機関との連携や、対面診療への切り替えが必要
に応じて十分になされているか検証することが必要である。
○ D to P with Dについて、悪性腫瘍等で専門診療が必要な場合に、遠方の医療機関に受診できない場
合に、地域のかかりつけ医と専門医を繋ぐ等の活用事例が考えられることや、電子処方箋だけでなく
医療情報連携ネットワークの拡充が見込まれること等を踏まえ、地域における活用事例も参考に対象
を拡大することの検討が必要である。
○ D to P with Nについても、今後の人口減少社会を見据え、人口減少地域における在宅医療への活
用が地域の実情に応じて広がるようにしてくべきである。
<入院・外来医療等の調査・評価分科会 検討結果(とりまとめ)>
○ D to P with Dについて、医療的ケア児に対する診療や訪問診療における耳鼻科等の疾患に対する
評価が考えられるのではないか。
18
都道府県・二次医療圏別の情報通信機器を用いた診療の算定状況
○ 患者と医療機関の住所の二次医療圏が同一の場合は24.6%であり、所在する都道府県が同一の場合は48.9%
であった。
○ 医療機関住所が東京都の場合、患者所在地が東京都と異なる割合が高いのに対し、医療機関住所が東京都以外
の場合、患者住所地が同一都道府県である割合が高い。
当該医療機関と患者の都道府県・二次医療圏で分類した場合の初・再診料等の算定回数
同一の場合 異なる場合 総計
患者と医療機関の所在する都道府県 69,515(48.9%) 72,659(51.1%)
142,174
患者と医療機関の所在する二次医療圏 35,014(24.6%) 107,160(75.4%)
全国 東京都(医療機関住所) 東京都以外(医療機関住所)
二次医療圏 二次医療圏 二次医療圏
総計 総計 総計
同一 異なる 同一 異なる 同一 異なる
初
診 都道 同一 7,299 15,847 23,146 同一 1,949 11,157 13,106 10,040
都道 都道 同一 5,350 4,690
料
府県 異なる - 31,176 31,176 府県 異なる - 27,936 27,936 府県 (75.6%)
総計 7,299 47,023 54,322 (68.1%) 異なる - 3,240 3,240
総計 1,949 39,093 41,042 総計 5,350 7,930 13,280
二次医療圏 二次医療圏 二次医療圏
総計 総計 総計
同一 異なる 同一 異なる 同一 異なる
再
診 都道 同一 27,715 18,654 46,369 同一 5,876 11,353 17,229 29,140
料 都道 都道 同一 21,839 7,301
等 府県 異なる - 41,483 41,483 府県 異なる - 32,488 32,488 府県 (76.4%)
(65.3%) 異なる - 8,995 8,995
総計 27,715 60,137 87,852
19
総計 5,876 43,841 49,717 総計 21,839 16,296 38,135
出典:NDBデータ(令和6年9~11月診療分)
情報通信機器を用いた初診料等の算定回数(年齢分布)
診調組 入-1
7.6.19
○ 情報通信機器を用いた初診料の年齢構成について、対面診療では40歳未満の割合が50%であるのに対し、情報
通信機器を用いた場合は74%となっている。
〇 情報通信機器を用いた再診料・外来診療の年齢構成について、対面診療では60歳以上の割合が63%であるのに
対し、情報通信機器を用いた場合は20%となっている。
初診料(対面診療)
40歳未満が74%
初診料(情報通信機器を用いた診療)
再診料(電話等再診を除く)・外来診療料(対面診療)
60歳以上が20%
再診料・外来診療料(情報通信機器を用いた診療)
0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%
0~9歳 10~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳 80~89歳 90歳以上
20
出典:令和5年度NDBオープンデータ
医療機関・患者住所地別の情報通信機器を用いた診療の算定状況
○ 情報通信機器を用いた診療の年齢構成について、患者と医療機関の所在する都道府県が異なる場合、医療機関
住所が東京都の場合は40歳未満の割合が相対的に高く、60歳以上の割合が相対的に低い。
情報通信機器を用いた診療の年齢構成割合(医療機関・患者住所地別)
医療機関・
患者住所地
0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%
(医療機関住所地)
40歳未満が74.8% 60歳以上が2.9%
東京
初
診
料
東京以外
都道府県
が異なる
40歳未満が65.1% 60歳以上が4.3%
場合
東京
再
診
料
等
東京以外
東京
初
診
都道府県 料 東京以外
が同一の
場合
再 東京
診
料
東京以外
等
0~9歳 10~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳 80歳以上
21
出典:NDBデータ(令和6年9~11月診療分)
情報通信機器を用いた診療 施設基準の定例報告①
○ 情報通信機器を用いた診療に係る報告書によると、「自身では対応困難な疾患・病態の患者や緊急性がある場
合」として他の医療機関へ紹介を実施した割合は、患者の所在が医療機関と異なる場合のほうが、同一市町村・
特別区である場合よりも高かった(0.59% vs 0.49%)。
○ 直接の対面診療を行える体制整備の例として、他医療機関での対応を依頼する場合に、事前合意がある場合や、
事前合意によらず医療機関への連絡を実施している場合がみられた。一方で、患者に対し他医療機関への受診を
指示するのみの対応も見られた。
0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000 700,000
患者の所在が医療機関と同一の場合
診療件数
289,171 405,595
患者の所在が医療機関と異なる場合
0.49% 1,423件 0.59% 2,411件
(注)診療件数が年間12件以上であった医療機関であって、診
療報告の誤差が小さい医療機関(2,990施設)を対象として集
「自身では対応困難な疾患・病態の患者や緊急性がある場合」として、
計。診療件数の合計は694,766件で同時期のNDBデータにおけ
他の医療機関へ紹介を実施した件数
る初・再診料等の総算定回数(1,373,634回)の50.6%を占める。
患者の所在が当該医療機関と異なる市町村又は特別区である場合の直接の対面診療を行える体制整備の例
具体例
⑴ 当該医療機関での対応 • 当該医療機関への受診 • 当該医師の電話対応
• 患家への往診 • 24時間の救急応需体制の整備
⑵ 他医療機関での対応 • 緊急時の受入医療機関として事前合意あり • 事前合意はないが、当該医療機関から他医療機関
• 緊急時(狭心症患者の胸痛等)は救急要請 へ電話・FAXでの受入確認や診療情報提供書の送
• 患者に対し他医療機関への受診を指示 付を実施
• 医療情報ネット「ナビイ」の利用
⑶ その他 • 当該医療機関のかかりつけ患者に限って実施
• 来院の必要がない再診時に限って実施
• 再診患者に対し、対面診療と組み合わせて実施
22
出典:情報通信機器を用いた診療に係る報告書(8月報告)令和5年8月~令和6年7月の診療実績より
令和7年9月11日 第4回地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料1
オンライン診療の適切な実施に関する指針における対面診療の必要性
○ オンライン診療の適切な実施に関する指針では、基本理念として対面診療を適切に組み合わせてオン
ライン診療を行うことが求められており、指針上、最低限遵守する事項として以下のような記載がある。
オンライン診療の提供に関する事項
医師-患者関係/患者合意
• オンライン診療を実施する都度、医師が医学的な観点から実施の可否を判断し、オンライン診療を行うことが適切でないと
判断した場合はオンライン診療を中止し、速やかに適切な対面診療につなげること。【Ⅴ1(1)②ⅲ、P.12】
適用対象
• オンライン診療の実施の可否の判断については、安全にオンライン診療が行えることを確認しておくことが必要であること
から、オンライン診療が困難な症状として、一般社団法人日本医学会連合が作成した「オンライン診療の初診に適さない症
状」等を踏まえて医師が判断し、オンライン診療が適さない場合には対面診療を実施する(対面診療が可能な医療機関を紹
介する場合を含む。)こと。【Ⅴ1(2)②ⅱ、P.13】
診察方法
• 医師がオンライン診療を行っている間、患者の状態について十分に必要な情報が得られていると判断できない場合には、速
やかにオンライン診療を中止し、直接の対面診療を行うこと。【Ⅴ1(6)②ⅰ、P.19】
オンライン診療の提供体制に関する事項
医師の所在
• 患者の急病急変時に適切に対応するため、患者が速やかにアクセスできる医療機関において直接の対面診療を行える体制を
整えておくこと。【Ⅴ2(1)②ⅱ、P.21】
出典:厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(令和5年3月一部改訂)
23
情報通信機器を用いた診療 施設基準の定例報告②
○ 医師が当該医療機関外で情報通信機器を用いた診療を実施した場合、当該医師が所有・所属する他の医療機関
から実施する場合が54.9%であった。その他の回答として、訪問診療車内の他、国外で実施した例も見られた。
医師が当該医療機関外で情報通信機器を用いた診療を実施した場合
0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0%
常勤
66.1% 33.9%
非常勤
勤務形態
0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0%
医師の自宅等
所有・所属する他の医療機関
診療を実施した場所 39.2% 54.9% 5.9%
その他
訪問診療車内、出張先、国外(アメリカ・オーストラリア)等
A000 初診料 [算定要件]
○ 「注1」のただし書に規定する情報通信機器を用いた診療については、以下のアからキまでの取扱いとする。
ア (略)
イ 情報通信機器を用いた診療は、原則として、保険医療機関に所属する保険医が保険医療機関内で実施すること。なお、
保険医療機関外で情報通信機器を用いた診療を実施する場合であっても、オンライン指針に沿った適切な診療が行われ
るものであり、情報通信機器を用いた診療を実施した場所については、事後的に確認可能な場所であること。
ウ~キ (略)
24
出典:情報通信機器を用いた診療に係る報告書(8月報告)令和5年8月~令和6年7月の診療実績より
医療広告やオンライン診療における処方
○ オンライン診療の適切な実施に関する指針において、不適切な例として、特定の医薬品について禁忌の確認を行うのに
十分な情報が得られてないにもかかわらず、オンライン診療のみで処方する例が挙げられている。
○ 医療広告ガイドライン等において、処方箋医薬品等を必ず受け取れると期待させる広告は誇大広告に該当するとされて
いる。
医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書
オンライン診療の適切な実施に関する指針 (第5版)令和7年3月 厚生労働省
(厚生労働省 令和5年3月一部改訂)
1.オンライン診療の提供に関する事項
⑸ 薬剤処方・管理
④ 不適切な例
ⅰ 略
ⅱ 勃起不全治療薬等の医薬品を、禁忌の確認を行うのに十分な情報が得
られていないにもかかわらず、オンライン診療のみで処方する例。
医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に
関する指針(医療広告ガイドライン) 令和6年9月13日最終改正
第3 禁止される広告について
1 禁止の対象となる広告の内容
⑶ 誇大な広告(誇大広告)
法第6条の5第2項第2号に規定する「誇大な広告」とは、必ずしも
虚偽ではないが、施設の規模、人員配置、提供する医療の内容等につい
て、事実を不当に誇張して表現していたり、人を誤認させる広告を意味
するものであり、医療広告としては認められない。
「人を誤認させる」とは、一般人が広告内容から認識する「印象」や
「期待感」と実際の内容に相違があることを常識的判断として言えれば
足り、誤認することを証明したり、実際に誤認したという結果までは必
要としない。
25
情報通信機器を用いた初診に係る傷病名
診調組 入-1
7.6.19
○ 情報通信機器を用いた初診と対面診療における初診に係る傷病名の上位20位は以下のとおり。
情報通信機器を用いた初診における傷病名としては急性上気道炎が21.5%と最多であった。
○ 対面診療における傷病名と比較すると、呼吸器感染症に類する傷病名が占める割合が多い。
令和6年度 令和6年度
No. 傷病名 7月診療月 No. 傷病名 7月診療月
回数 構成比% 回数 構成比%
計 情報通信機器を用いた初診の算定回数 100.0% 計 対面による初診の算定回数 100.0%
1 急性上気道炎 12,214 21.5% 1 COVID-19 1,537,680 6.9%
2 COVID-19 5,090 9.0% 2 急性気管支炎 807,739 3.6%
3 適応障害 3,133 5.5% 3 急性上気道炎 747,594 3.3%
4 手足口病 2,138 3.8% 4 アレルギー性鼻炎 610,533 2.7%
5 急性気管支炎 1,935 3.4% 5 近視性乱視 586,053 2.6%
6 急性胃腸炎 1,344 2.4% 6 急性咽頭喉頭炎 491,660 2.2%
7 急性咽頭炎 1,212 2.1% 7 湿疹 452,709 2.0%
8 気管支喘息 1,181 2.1% 8 急性咽頭炎 356,724 1.6%
9 尋常性ざ瘡 1,053 1.9% 9 気管支喘息 349,538 1.6%
10 感冒 988 1.7% 10 急性副鼻腔炎 339,804 1.5%
11 多汗症 942 1.7% 11 アトピー性皮膚炎 310,623 1.4%
12 じんま疹 895 1.6% 12 耳垢栓塞 195,555 0.9%
13 湿疹 883 1.6% 13 咽頭炎 193,892 0.9%
14 アレルギー性鼻炎 865 1.5% 14 アレルギー性結膜炎 181,197 0.8%
15 アトピー性皮膚炎 847 1.5% 15 皮脂欠乏性湿疹 174,503 0.8%
16 不眠症 794 1.4% 16 変形性膝関節症 167,690 0.7%
17 口唇ヘルペス 596 1.0% 17 じんま疹 167,040 0.7%
18 うつ病 526 0.9% 18 遠視性乱視 166,920 0.7%
19 うつ状態 525 0.9% 19 尋常性ざ瘡 158,923 0.7%
20 膀胱炎 515 0.9% 20 結膜炎 157,712 0.7%
※複数の主傷病名が記載されている場合はそれぞれカウントしている。対面診療にない傷病名のうち、令和4年5月診療分にもない傷病名は黄色で示している。 26
出典:NDBデータ(令和6年7月診療分)
情報通信機器を用いた再診・外来診療料に係る傷病名
診調組 入-1
7.6.19
○ 情報通信機器を用いた再診料・外来診療料と対面による再診料・外来診療料に係る傷病名の上位20位は以下の
とおり。情報通信機器を用いた再診料・外来診療料における傷病名としては適応障害が9.1%と最多であった。
○ 対面診療における傷病名と比較すると、精神疾患に類する傷病名が占める割合が高い。
令和6年度 令和6年度
No. 傷病名 7月診療月 No. 傷病名 7月診療月
回数 構成比% 回数 構成比%
情報通信機器を用いた再診料・外来診 対面による再診料・外来診療料の
計 100.0% 計 100.0%
療料の算定回数 算定回数
1 適応障害 8,003 9.1% 1 高血圧症 9,545,663 9.2%
2 高血圧症 4,833 5.5% 2 変形性膝関節症 2,689,408 2.6%
3 気管支喘息 3,660 4.2% 3 気管支喘息 2,207,287 2.1%
4 うつ病 3,257 3.7% 4 2型糖尿病 1,953,540 1.9%
5 アレルギー性鼻炎 3,252 3.7% 5 高コレステロール血症 1,832,608 1.8%
6 不眠症 2,855 3.3% 6 慢性胃炎 1,762,346 1.7%
7 月経困難症 2,496 2.9% 7 糖尿病 1,675,078 1.6%
8 うつ状態 1,803 2.1% 8 アレルギー性鼻炎 1,551,541 1.5%
9 アトピー性皮膚炎 1,761 2.0% 9 腰部脊柱管狭窄症 1,442,194 1.4%
10 急性上気道炎 1,752 2.0% 10 慢性腎不全 1,402,271 1.4%
11 睡眠時無呼吸症候群 1,635 1.9% 11 うつ病 1,196,874 1.2%
12 慢性胃炎 1,629 1.9% 12 肩関節周囲炎 1,153,572 1.1%
13 湿疹 1,397 1.6% 13 高脂血症 1,153,564 1.1%
14 片頭痛 1,299 1.5% 14 狭心症 1,076,890 1.0%
15 COVID-19 1,209 1.4% 15 脂質異常症 1,029,275 1.0%
16 尋常性ざ瘡 1,171 1.3% 16 変形性腰椎症 1,021,543 1.0%
17 スギ花粉症 1,055 1.2% 17 アトピー性皮膚炎 937,661 0.9%
18 不安神経症 1,008 1.2% 18 骨粗鬆症 934,318 0.9%
19 急性気管支炎 948 1.1% 19 近視性乱視 896,805 0.9%
20 パニック障害 898 1.0% 20 慢性心不全 821,488 0.8%
※複数の主傷病名が記載されている場合はそれぞれカウントしている。対面診療にない傷病名のうち、令和4年5月診療分にもない傷病名は黄色で示している。 27
出典:NDBデータ(令和6年7月診療分)
(参考1)オンライン診療で初診から診断書を発行可能としている医療機関
診調組 入-1
7.6.19
28
(参考2)オンライン診療のみでピルを処方可能としている医療機関
29
令和6年度診療報酬改定 Ⅱ-1 医療DXの推進による医療情報の有効活用、遠隔医療の推進-⑩
情報通信機器を用いた診療の施設基準の見直し
情報通信機器を用いた診療の施設基準の見直し
➢ 「オンライン診療の適切な実施に関する指針」及び情報通信機器を用いた診療の実態を踏まえ、情報
通信機器を用いた診療の施設基準に、情報通信機器を用いた診療の初診の場合には、向精神薬を処
方しないことをウェブサイト等に掲示していることを追加する。
現行 改定後
【情報通信機器を用いた診療】 【情報通信機器を用いた診療】
[施設基準] [施設基準]
第1 情報通信機器を用いた診療 第1 情報通信機器を用いた診療
1 情報通信機器を用いた診療に係る施設基準 1 情報通信機器を用いた診療に係る施設基準
(1) 情報通信機器を用いた診療を行うにつき十分な体制が整備 (1) 情報通信機器を用いた診療を行うにつき十分な体制が整
されているものとして、以下のア~ウを満たすこと。 備されているものとして、以下のア~ウを満たすこと。
ア~ウ (略) ア~ウ (略)
(新設) エ 情報通信機器を用いた診療の初診の場合には向精神薬
を処方しないことを当該保険医療機関のウェブサイト等
に掲示していること。
(参考)オンライン診療の適切な実施に関する指針(平成30年3月(令和5年3月一部改訂))
(5)薬剤 処方・管理
②最低限遵守する事項
ⅰ 現にオンライン診療を行っている疾患の延長とされる症状に対応するために必要な医薬品については 、 医師の判断により、オンライン診療による処方を
可能とする。患者の心身の状態の十分な評価を行うため、初診からのオンライン診療の場合及び新たな疾患に対して医薬品の処方を行う場合は 、一般社団
法人日本医学会連合が作成した「オンライン診療の初診での投与について十分な検討が必要な薬剤」等の関係学会が定める診療ガイドラインを参考に行う
こと。
ただし 、 初診の場合には以下の処方は行わないこと。
・ 麻薬及び向精神薬の処方
・ 基礎疾患等の情報が把握できていない患者に対する、特に安全管理が必要な薬品(診療報酬における薬剤管理指導料の「1」の対象となる薬剤)の処方
・ 基礎疾患等の情報が把握できていない患者に対する8日分以上の処方
また、重篤な副作用が発現するおそれのある医薬品の処方は特に慎重に行うとともに、処方後の患者の服薬状況の把握に努めるなど、そのリスク管理に最
大限努めなければならない。
30
ⅱ 医師は、患者に対し、現在服薬している医薬品を確認しなければならない。この場合、患者は医師に対し正確な申告を行うべきである。
中医協 総-6-2
7 . 1 . 2 9
電子処方箋について
電子処方箋とは、オンライン資格確認等システムを拡張し、現在紙で行われている処方箋の運用を、電子で実施する仕
組み。オンライン資格確認等システムで閲覧できる情報を拡充し、患者が直近処方や調剤をされた内容の閲覧や、当該
データを活用した重複投薬等チェックの結果確認が可能に。(令和5年(2023年)1月~運用開始)
Step①本人確認/同意 Step④情報の閲覧 Step⑤本人確認/同意
マイナンバ マイナンバ
ーカード ーカード
マイナポータルや
電子版お薬手帳アプリ
患者
患者 患者
資格確認書/健康保険証 資格確認書/健康保険証
Step⑥処方箋の取得
Step②処方・調剤された情報や Step⑦処方・調剤された情報や
重複投薬等チェック結果の参照 電子処方箋管理サービス 重複投薬等チェック結果の参照
HPKI HPKI
電子カルテ 薬局システム
システムなど 薬剤師
医師・歯科医師
Step③処方箋の登録 Step⑧調剤内容の登録
オンライン資格確認等システム
病院・診療所 支払基金・国保中央会 薬局
31
2.情報通信機器を用いた診療について(その1)
2-1.D to P
2-2.D to P with D
2-3.D to P with N
2-4.個別事項
32
これまでの情報通信機器を用いた診療に関する主な意見
<令和7年7月16日 中医協総会>
○ オンライン診療の適切な推進の観点では、協力医療機関との連携や、対面診療への切り替えが必要
に応じて十分になされているか検証することが必要である。
○ D to P with Dについて、悪性腫瘍等で専門診療が必要な場合に、遠方の医療機関に受診できない
場合に、地域のかかりつけ医と専門医を繋ぐ等の活用事例が考えられることや、電子処方箋だけでな
く医療情報連携ネットワークの拡充が見込まれること等を踏まえ、地域における活用事例も参考に対
象を拡大することの検討が必要である。
○ D to P with Nについても、今後の人口減少社会を見据え、人口減少地域における在宅医療への活
用が地域の実情に応じて広がるようにしてくべきである。
<入院・外来医療等の調査・評価分科会 検討結果(とりまとめ)>
○ D to P with Dについて、医療的ケア児に対する診療や訪問診療における耳鼻科等の疾患に対する
評価が考えられるのではないか。
33
遠隔連携診療料
中医協 総-3
7.7.16
1 診断を目的とする場合 750点 2 その他の場合 500点
注1 1については、別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関において、対面診療を行っている入院中の患者以外
の患者であって、別に厚生労働大臣が定めるものに対して、診断を目的として、患者の同意を得て、当該施設基準を満たす難病又
はてんかんに関する専門的な診療を行っている他の保険医療機関の医師に事前に診療情報提供を行った上で、当該患者の来院時に、
情報通信機器を用いて、当該他の保険医療機関の医師と連携して診療を行った場合に、当該診断の確定までの間に3月に1回に限
り算定する。
注2 2については、別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関において、対面診療を行っている入院中の患者以外
の患者であって、別に厚生労働大臣が定めるものに対して、治療を行うことを目的として、患者の同意を得て、当該施設基準を満
たす難病又はてんかんに関する専門的な診療を行っている他の保険医療機関の医師に事前に診療情報提供を行った上で、当該患者
の来院時に、情報通信機器を用いて、当該他の保険医療機関の医師と連携して診療を行った場合に、3月に1回に限り算定する。
[対象患者] [算定要件]
注1 ・ 指定難病の疑いがある患者 ・ 患者に対面診療を行っている保険医療機関の医師が、他の保険
・ てんかん(外傷性のてんかん及び知的障害を有す 医療機関の医師に診療情報の提供を行い、連携して診療を行う
る者に係るものを含む。)の疑いがある患者 ことについて、あらかじめ患者に説明し同意を得ること。
・ 連携して診療を行う他の保険医療機関の医師は、厚生労働省の
注2 ・ 指定難病の患者
定める情報通信機器を用いた診療に係る指針に沿って診療を行
・ てんかんの患者(知的障害を有する者に限る。)
うこと。
[対象医療機関] ※連携先の医療機関
・ 当該診療報酬の請求については、対面による診療を行っている
・ 難病診療連携拠点病院、難病診療分野別拠点病院及び
保険医療機関が行うものとし、当該診療報酬の分配は相互の合
難病医療協力病院
議に委ねる。
・ てんかん診療拠点機関
主治医のもとで遠隔地の医師が
主治医のもとに定期的に通院
オンライン診療を行う(初診も可)
事前に主治医が遠隔地の
医師に情報提供を行う
連携した診療について
34
患者説明・同意
遠隔連携診療料の算定回数
診調組 入-1
7.6.19
○ 遠隔連携診療料の算定回数は以下のとおり。
35
31
30
25
20
18
15
12
10 10
9
10
5
-
-
0
令和2年度 令和3年度 令和4年度 令和5年度 令和6年度
遠隔連携診療料(診断を目的) 遠隔連携診療料(その他)
(※)令和6年度は4月~11月まで
35
出典:NDBデータ
遠隔医療に期待される役割(特にD to P with Dを含むオンライン診療)
○ 「オンライン診療その他の遠隔医療の推進に向けた基本方針」(令和5年6月)において、遠隔医療に期待さ
れる役割として以下のとおり整理されている。
○ また、D to P with D 型の特徴として、医療資源が限られる地域においても専門の医師等による診察を受ける
ことができることや、主治医等にとって、専門の医師等との情報共有がスムーズとなることが挙げられている。
出典:厚生労働省「オンライン診療その他の遠隔医療の推進に向けた基本方針」(令和5年6月) 36
令和6年度厚生労働省委託事業「遠隔医療にかかる調査・研究事業 報告書」令和7年3月
遠隔医療に期待される役割(特にD to D等の医師同士が関わる類型)
○ 遠隔医療のうち特に D to D 等の医師同士が関わる類型においては、医療機関同士・医師同士で連携して診療
を提供することにより、専門的な医療を人口の集積によらず地理的障害を越えて提供できることが期待される。
【D to D型の様々な類型】
遠隔放射線画像診断、遠隔病理画像診断、遠隔コンサルテーション・遠隔カンファレンス、遠隔救急支援、遠隔ICU 等
出典:厚生労働省「オンライン診療その他の遠隔医療の推進に向けた基本方針」(令和5年6月) 37
令和6年度厚生労働省委託事業「遠隔医療にかかる調査・研究事業 報告書」令和7年3月
診療報酬における遠隔医療への対応
診調組 入-1
7.6.19改
診療形態 診療報酬での対応
情報通信機器を用いて画像等の送受信を行い特定 ・遠隔画像診断
領域の専門的な知識を持っている医師と連携して診 画像を他医療機関の専門的な知識を持つ医師に送信しその読影・診断結果を受信した場合
療を行うもの ・遠隔病理診断
医師対医師
術中迅速病理検査において、標本画像等を他医療機関の専門的な知識を持っている医師に
送信し、診断結果を受信した場合(その後、顕微鏡による観察を行う。)
(D to D)
・遠隔ICU(特定集中治療室遠隔支援加算)
・その他(超急性期脳卒中加算、脳血栓回収療法連携加算、遠隔脳波診断)
[D to P] ・情報通信機器を用いた初診料・再診料・外来診療料
患者側に医療従事者の同席なしで、・情報通信機器を用いた医学管理料
医師と患者間で診療を行う ・情報通信機器を用いた在宅時医学総合管理料
訪問診療と情報通信機器を用いた診療を組み合わせた在宅診療計画を作成し、当該計画に
基づき、計画的な療養上の医学管理を行うことを評価
・情報通信機器を用いた通院精神療法(再診)
※ 電話等による再診
情報通信機器 患者の病状の変化に応じ療養について医師の指示を受ける必要のある場合であって、患者
等から電話等により治療上の意見を求められて指示をした場合に算定が可能
を用いた診療
医師対患者 [D to P with D] ・遠隔連携診療料
患者が医師といる場合のオンライ ・遠隔連携遺伝カウンセリング
(D to P)
ン診療
[D to P with N] ・看護師等遠隔診療補助加算(再診料等)
患者が看護師等といる場合のオン
ライン診療
情報通信機能を備えた機器を用いて患 ・遠隔モニタリング加算(心臓ペースメーカー指導管理料、在宅患者酸素療
情報通信機器 者情報の遠隔モニタリングを行うもの 法指導料、在宅患者持続陽圧呼吸療法、在宅自己腹膜灌流指導管理料、在
を用いた遠隔 宅血液透析指導管理料)
モニタリング 対象患者に対して、情報通信機器を備えた機器を活用したモニタリングを行い、療養上必
38
要な指導管理を行った場合
診療報酬における遠隔医療への対応
○ これまでのD to P with D 型及びD to D 型の遠隔医療に対する診療報酬上の評価については、以下のとおり。
遠隔医療の診療形態 目的 診療報酬上の取扱(概要)
患者が医師といる場 希少疾病の リアルタ 遠隔連携診療料 【希少疾病患者に対する専門の医師を含む医師2名による診療連携を評価】
合のオンライン診療 診療連携 イムの ・ 難病患者及びてんかん患者の診断又は治療を行うことを目的として、専門的な診療を行ってい
[D to P with D] 診療連携 る他の施設の医師に事前に診療情報を提供した上で、当該患者の来院時に、オンライン診療で当
該他の施設の医師と連携して診療を行った場合に算定。
遠隔連携遺伝 遺伝カウンセリング加算(遠隔連携遺伝カウンセリング) 【施設基準の緩和】
カウンセリング ・ 難病に関する検査に係る遺伝カウンセリングについて、疑われる疾患に関する十分な知識等を
有する他の施設の医師に事前に診療情報を提供した上で、オンライン診療で遺伝カウンセリング
を行った場合に、遺伝カウンセリング加算を算定。
医師対医師 遠隔画像診断 画像診断 遠隔画像診断、保険医療機関間の連携による病理診断、脳波検査判断料1 【施設基準の緩和】
[D to D] 遠隔病理診断 支援 ・ 被支援施設が支援施設の施設基準で規定する画像診断管理加算、病理診断管理加算、脳波検査
遠隔脳波診断 判断料を算定。
➢ 情報通信機器を用い
て画像等の送受信を 遠隔ICU リアルタ 特定集中治療室遠隔支援加算 【治療室内に専任常勤医師が配置されている場合と同程度の評価】
行い特定領域の専門 イムの ・ 特定集中治療室管理料のうち、治療室内に専任の常勤医師が配置されない区分において、遠隔
的な知識を持ってい 診療支援 モニタリングにより支援施設から支援を受けた場合に加算を算定。
る医師と連携して診
脳卒中の 超急性期脳卒中加算 【施設基準の緩和】
療を行うもの
遠隔救急支援 ・ 医師少数区域等に所在する被支援施設が、脳外科的処置が可能な支援施設と連携している場合
に、脳卒中の専門的な医師の要件及び脳外科的処置を実施できる体制の要件を緩和
脳血栓回収療法連携加算 【転院搬送し、手術を実施した場合に限り評価】
・ 医師少数区域等に所在する一次搬送施設が基幹施設との連携により脳梗塞患者の血栓回収療法
の適応を判断した上で、必要に応じて転院搬送し、基幹施設で血栓回収療法が実施された場合に
加算を算定。
エキスパートパ 診断支援 がんゲノムプロファイリング評価提供料 【施設基準の緩和に相当】
ネル(がん遺伝 ・ 「がんゲノム医療中核拠点病院等の整備について」(令和4年8月1日健発0801第18号)に
子パネル検査) て、がんゲノム医療連携病院のうち自施設でエキスパートパネルが実施できない施設は連携する
がんゲノム医療中核拠点病院又はがんゲノム医療拠点病院に依頼して実施することとされている。
(補足)その他の診療連携・診療支援の形態として、診療情報提供による医療機関連携や、セカンドオピニオンが考えられる。 39
D to P with D 型及び D to D 型の遠隔医療の推進にあたって考慮すべき視点
○ D to P with D 型及び D to D 型の遠隔医療を保険診療において推進するにあたっては、どのような視点を考
慮するべきか。
○ 医療上の有用性があることとともに、遠隔医療でしか提供できない非代替性があること、または、遠隔医療に
より医療の効率性が高まること等を考慮する必要があるのではないか。
○ その他、どのような視点を考慮すべきと考えられるか。
考え方 例
必要と考え 有用性 ➢ 遠隔医療で提供されることにより、提供される ➢ 専門の医師が、対面診療を行う医師に助言を行
られる視点 治療がより有効な方向に変化しうること うことで、診断・治療がより適切な方向に変化
の例
しうる場合
※ なお、有用性が発揮されるためには、遠隔
医療で提供される場合に、必要な質が確保 ➢ 画像の読影など、専門の医師が地理的に遠隔に
されることが前提となる。 いても、対面と同等の技術の発揮が可能な場合
効率性 ➢ 遠隔医療で提供する方が効率的であること ➢ 通院が困難な患者に対し、専門の医師が、対面
い で在宅医療を行う医師に対し、専門的な事項に
ず
ついて助言を行う場合
れ
非代替性 か ➢ 遠隔医療でしか提供できないこと ➢ 専門の医師がいない、遠隔地の医療機関におい
て、専門の医師が対面診療を行う医師に対し、
緊急に必要な助言を行う場合
安全性 ➢ 遠隔医療でも安全に提供できること ➢ 診断・治療に必要な情報量を必要なタイミング
で伝達でき、専門医が不在でも安全に治療でき
る場合
➢ 対面診療が必要になった際には速やかに対面診
療を提供できる場合
配慮すべき 継続性 ➢ 患者が継続的に医療を受けることに資すること ➢ 支援が患者の医療の継続性を阻害しない場合
視点の例
※ 上記に加え、医療提供体制における位置づけが明らかであることが望ましい。 40
D to P with D 型及び D to D 型の遠隔医療の活用が想定されるシーン
○ 遠隔医療のうち、D to P with D 型及び D to D 型の遠隔医療について、有用性や、非代替性/効率性
などの視点を踏まえると、以下のような場面での活用が想定されるのではないか。
D to P with D型のオンライン診療 D to D型の遠隔医療
○ 具体的なシーンとしては、次のような場合が考えられるのでは ① 検査・画像診断支援
ないか。 ➢ 検査・画像診断等に関する専門の医師がいない被支援施設の
医師に代わり、専門施設の専門の医師が検査・画像診断等を実
➢ 希少性の高い疾患等であり、地理的に近隣の医療機関では診
施する場合。
断・治療が困難な疾患について、専門の医師と地域のかかりつけ
→非支援施設の患者に、専門施設と同等の診断技術の提供が期
医と連携して治療方針を決定する場合
待される<有用性>
→かかりつけ医を受診する患者に、専門の医師の診療技術の提供
→集約的に診断を行うことで、各医療機関で行うよりも効率的
が期待される<有用性>
に実施できる場合も想定される<効率性>
→地理的に専門医への受診が困難な患者が、専門的な診療を受け
(例)遠隔画像診断、遠隔病理診断、遠隔脳波診断等、エキスパートパ
ることができる<非代替性>
ネル(がん遺伝子パネル検査)
(例)指定難病、てんかん、希少がん、医療的ケア児(者)等
➢ 在宅医療において、一部の診療科や多職種チームでなければ対
② 診療支援
応困難な場合
➢ 緊急性が高い病態の患者に専門の医師の助言により治療方針
→外来の受診が困難な患者に、専門の医師の診療技術の提供が期
が変更となり得る場合に、リアルタイムに患者の診療情報を共
待される<有用性>
有し、専門の医師が被支援施設の医師に専門的な助言を行う
→専門医が往診を行うよりも効率的である<効率性>
→専門の医師の診断技術の提供により患者のアウトカムが向上
(例)眼科、皮膚科、耳鼻咽喉科等の診療科、緩和ケアチーム等
することが期待される<有用性>
→専門の医師が不在の施設の患者について、緊急に必要な専門
的判断を提供できる<非代替性>
(例)遠隔ICU、超急性期脳卒中加算
※こうした遠隔医療の活用に当たっては、質の確保や安全性の確保が前提となる。
41
患者が医師といる場合の情報通信機器を用いた診療(D to P with D)の実施状況 診調組 入-1
7.6.19改
○ 過去1年間にD to P with Dによるオンライン診療を実施した医療機関は1.0%であった。
〇 遠隔連携診療料を算定できる状況(てんかん患者、難病患者)以外でも医療的ケア児との連携や、
訪問診療における眼科・皮膚科・耳鼻科等の専門医と連携している事例も見られた。
過去1年間において、患者が自院に来院したとき又は訪問診療を実施したときに、ビデオ通話が可能な
情報通信機器を用いて、事前に診療情報提供を行った他の医療機関の医師と連携し、診療を行った実績(n=3,546)
37 3,509
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
実績がある 実績がない
連携を行った状況(n=26、複数回答)
0% 10% 20% 30% 40% 50%
てんかん患者に対して、てんかん診療拠点機関の医師との連携
26.9%
難病に対して、難病診療連携拠点病院等の医師との連携
7.7%
その他の疾患の患者に対して、大学病院・専門病院等の医師との連携
50.0%
医療的ケア児(者)に対して、小児科・小児外科医師との連携
3.8%
訪問診療における眼科、皮膚科、耳鼻科等の専門医との連携
15.4%
その他の疾患:循環器疾患・呼吸器疾患の術後患者、先天性心疾患、皮膚疾患等
42
出典:令和6年度入院・外来医療等における実態調査
令和7年9月11日 第4回地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料1
皮膚科領域における現状、課題、方向性 日本皮膚科学会 提供資料
ニーズ等
・ 日本臨床皮膚科医会及び日本看護協会が実施した調査によると、訪問看護を利用する566名の在宅療養者のうち、何らかの皮膚疾
患を有していたのは399名(70.5%)であり、代表的な疾患は皮膚真菌症222名(33.6%)、湿疹・皮膚炎群208名(31.5%)、褥瘡
48名(7.3%)、爪のトラブル43名(7.3%)等がみられた。また、皮膚疾患が未治療であったのは114(28.1%)で、理由としては
本人・家族が希望しない場合の他、「近くに往診する皮膚科医がいない」「皮膚科は往診しないと思っていた」等があった。
取組事例
・ 一般的なビデオ通話システム及びWebカメラを利用した ・ 岩手医科大学、新潟大学、和歌山県立医科大学、島根大学、長
皮膚疾患をもつ患者の遠隔での診断について、皮膚科専門 崎大学では、遠隔地の地域医療機関と連携し、皮膚疾患に関する
医は他のグループ(内科専門医、皮膚科専攻医)と比較し 遠隔診療を支援。遠隔医療の中でも、専門医の診療を必要とする
て診断精度が高かった。【D to P】 皮膚疾患の占める割合が多かった。【D to D、D to P】
<皮膚科の遠隔医療で
<岩手医大と地域の連携> <和歌山県立医大の取組>
必要な設備>
岩手医科大学
光学顕微鏡 テレビ会議装置
皮膚科
陸前高田診療所
(現在閉鎖)
111Km
局所観察用カメラ、
陸前高田病院
参考:新潟大学の報告 ダーモスコープ 参考:岩手医大及び和歌山県立医大の取組
課題や今後の方向性
・ 前述の在宅医療の場面をはじめとして、さまざまな地域における皮膚科医療へのニーズは十分に存在しているものの、往診を含
む地域医療機関における皮膚科診療の提供には、患者および皮膚科医それぞれのアクセス不良など様々な課題も示唆されている。
・ 在宅医療のほか、外来・入院中の患者を含め、オンライン診療の活用により、皮膚科の専門的医療へのアクセスを改善し、皮膚
科専門医のリソースを効率的に活用することは有益。そのためには、皮膚科診療を支援するためのインフラ(遠隔対応検査機器、
高解像度対応オンライン診療システム)、診療補助に当たる看護師の研修、ニーズがある患者・医療機関と皮膚科医療のマッチン
グ等も重要。
43
2.情報通信機器を用いた診療について(その1)
2-1.D to P
2-2.D to P with D
2-3.D to P with N
2-4.個別事項
44
診調組 入-1
(参考)規制改革実施計画(令和7年6月13日閣議決定)
7.6.19
Ⅱ 実施事項
1.地方創生
(3)健康・医療・介護
No.1 地域におけるオンライン診療の更なる普及及び円滑化
C 厚生労働省は、オンライン診療に係る診療報酬上の評価について、以下の指摘があることを
踏まえ、明確化や見直しの要否を検討し、必要に応じて所要の措置を講ずる。
・現行のオンライン診療指針上、D to P with N において医師の指示による点滴、注射、血液検
査、尿検査等の診療の補助行為を看護師等が行うことは可能とされているが、当該補助行為
に係る診療報酬の算定方法に不明確な部分がある。
・在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料については、関連学会の指針においてオンライン診療での
疾病管理の有効性・安全性を担保するために、診断、症状の改善及びCPAP(持続的気道
陽圧)の使用状況の確認ができるまでは対面診療を実施することとされていることを踏まえ、
オンライン診療を行う場合であっても、対面診療を併せて実施することを前提とした算定要
件となっており、外来栄養食事指導料については対面とオンラインを組み合わせた指導計画
策定が算定要件とされている。一方でこれらの算定要件は、オンライン診療の特性を十分に
活かした活用が進まない一因となっている。
45
オンライン診療の適切な実施に関する指針(抄)意見交換 資料-2参考
R 5 . 5 . 1 8
オンライン診療の提供体制に関する事項 患者が看護師等といる場合のオンライン診療
1.考え方等
患者が看護師等といる場合のオンライン診療(以下「D to P with N」という。)は、患者の同意の下、オンライン診療時に、患者は看護
師等が側にいる状態で診療を受け、医師は診療の補助行為を看護師等に指示することで、予測された範囲内における治療行為や予測されて
いない新たな症状等に対する検査が看護師等を介して可能になるもの。
D to P with Nにおいても、指針に定められた「最低限遵守すべき事項」等に則った診療を行うこと。
2.実施可能な診療の補助行為
医師の指示による診療の補助行為の内容としては、「診療計画」及び訪問看護指示書に基づき、予測された範囲内において診療の補助行
為を行うこと。
オンライン診療を行った際に、予測されていない新たな症状等が生じた場合において、医師が看護師等に対し、診断の補助となり得る追
加的な検査を指示することは可能である。
3.提供体制
D to P with Nを行う医師は、原則、訪問診療等を定期的に行っている医師であり、看護師等は同一医療機関の看護師等あるいは訪問看護
の指示を受けた看護師等である。
46
出典:オンライン診療の適切な実施に関する指針(平成30年3月(令和4年1月一部改訂))
D to P with Nとして想定される診療形態
○ オンライン診療の適切な実施に関する指針に沿って実施した場合に想定されるD to P with Nの看護師等の所属先として、
医師と同一の医療機関の場合と、訪問看護の指示を受けた訪問看護ステーションの場合が考えられる。
○ また、看護師等が患者の居宅を訪問する場合については、訪問看護指示書及び訪問看護計画に基づく定期的な訪問とし
て看護師等が患者の居宅を訪問した際にオンライン診療を実施する場合と、事前に予定された訪問看護がない場合に看護
師等が患者の居宅に訪問し、オンライン診療を実施する場合等が想定される。
医師と同一の医療機関の看護師等の場合 訪問看護の指示を受けた訪問看護ステーションの看護師等の場合
医療機関 居宅 医療機関 居宅
看護師等が
居宅を訪問(※)
オンライン オンライン
診療 診療
訪問看護
の指示 看護師等が
(参考)上記形態のほか、患者が医師が不在の時間帯に医療機関に受
居宅を訪問(※)
診した場合に、オンライン診療を実施することも考えられる。 訪問看護ステーション
別の医療機関や居宅等 医療機関
(※)看護師等が患者の居宅を訪問する場合における、
訪問看護との関係
状況 想定される事例
訪問看護指示書及び訪問看護計 ✓ 訪問時に緊急に医師の診察が必
画に基づく定期的な訪問(訪問 要であると判断した場合
オンライン
看護) ✓ 予め訪問看護と医師の診察を同
診療
時刻に予定している場合
予定された訪問看護がない場合 ✓ 医師の診察の補助の目的で訪問
患者は医療機関を受診 した場合 47
訪問看護の仕組み
中医協 総-2
7.8.27
○ 訪問看護は、疾病又は負傷により居宅において継続して療養を受ける状態にある者に対し、その
者の居宅において看護師等が行う療養上の世話又は必要な診療の補助をいう。
○ サービス提供は、病院・診療所と訪問看護ステーションの両者から行うことができる。
○ 利用者は年齢や疾患、状態によって医療保険又は介護保険の適応となるが、介護保険の給付は医
療保険の給付に優先することとしており、要介護被保険者等については、末期の悪性腫瘍、難病
患者、急性増悪等による主治医の指示があった場合などに限り、医療保険の給付により訪問看護
が行われる。
小児等40歳未満の者及び、
要介護・要支援者
要介護者・要支援者以外
利用者
訪問看護利用者 約48.4万人※1
訪問看護利用者 約74.4万人※2
訪問看護療養費 訪問看護費
医療保険より給付 介護保険より給付
病院・診療所 訪問看護ステーション
サービス
提供者
指示 指示書
医 師
出典:(※1)訪問看護療養費実態調査をもとに保険局医療課にて作成(令和5年6月審査分より推計) 48
(※2)介護給付費等実態統計(令和5年6月審査分)
訪問看護に関する報酬体系
中医協 総-2参考
7 . 8 . 2 7
指定訪問看護事業所(訪問看護ステーション) 病院・診療所
【訪問看護基本療養費】 【在宅患者訪問看護・指導料】
(週3日目まで) 5,550 円 在宅患者 (週3日目まで) 580 点
訪問看護基本療養費(Ⅰ)
(週4日目以降) 6,550 円 訪問看護・指導料 (週4日目以降) 680 点
※准看護師の場合は基本療養費-500円、在宅患者訪問看護・指導料-50点 ※理学療法士等の場合は日数によらず5,550円
※専門性の高い看護師による訪問(緩和ケア、褥瘡ケア、人工肛門・人工膀胱ケア)は12,850円又は1,285点(月1回)
2人まで (週3日目まで) 5,550 円 2人まで (週3日目まで) 580 点
(週4日目以降) 6,550 円 同一建物居住者 (週4日目以降) 680 点
訪問看護基本療養費(Ⅱ)
訪問看護・指導料
3人以上 (週3日目まで) 2,780 円 3人以上 (週3日目まで) 293 点
(週4日目以降) 3,280 円 (週4日目以降) 343 点
※准看護師の場合は基本療養費-500円、在宅患者訪問看護・指導料-50点(3人以上は-250円、-25点) ※理学療法士等の場合は日数によらず5,550円(3人以上は2,780円)
※専門性の高い看護師による訪問(緩和ケア、褥瘡ケア、人工肛門・人工膀胱ケア)は12,850円又は1,285点(月1回)
(月の初日) 機能強化型1 13,230 円
機能強化型2 10,030 円
機能強化型3 8,700 円
訪問看護管理療養費 機能強化型以外 7,670 円
(2日目以降) 訪問看護管理療養費13,000 円
訪問看護管理療養費22,500 円
訪問看護基本療養費(Ⅲ) (入院中1回又は2回) 8,500 円 退院前訪問指導料 (入院中1回又は2回) 580 点
※在宅療養に備えて一時的に外泊している患者(基準告示第2の2に規定する者に 退院後訪問指導料 (1回につき) 580 点
限る)に対して訪問看護を行う場合(准看護師でも同額)
訪問看護同行加算 (退院後1回に限り) 20 点
難病等複数回訪問加算 ※同一建物内3人以上で低い額を算定 難病等複数回訪問加算 ※同一建物内3人以上で低い点数を算定
基 緊急訪問看護加算 緊急訪問看護加算
加
本
算 長時間訪問看護加算 長時間訪問看護・指導加算
療
(
養 複数名訪問看護加算 ※同一建物内3人以上で低い額を算定 複数名訪問看護・指導加算 ※同一建物内3人以上で低い点数を算定
例
) 費 夜間・早朝訪問看護加算 夜間・早朝訪問看護加算
の 加
深夜訪問看護加算 深夜訪問看護加算
算
部
24時間対応体制加算
管 分
加
理 (
算 退院支援指導加算 ※長時間の場合は高い額を算定
療 例
(
養 在宅患者緊急時等カンファレンス加算 ) 在宅患者緊急時等カンファレンス加算
例
費
)
の 専門管理加算 専門管理加算
訪問看護情報提供療養費 訪問看護医療DX情報活用加算 訪問看護医療DX情報活用加算
49
訪問看護ターミナルケア療養費、遠隔死亡診断補助加算 在宅ターミナルケア加算、遠隔死亡診断補助加算
D to P with Nで実施される診療の補助行為
○ 平成28年度診療報酬改定において、医師の指示に基づき、在宅医療において看護師等が医師の診療日以外の日に行った
検体採取や、使用した特定保険医療材料及び薬剤に関する診療報酬上の取扱が明確化された。
○ 令和7年度厚生労働科学特別研究事業の調査によると、患者が看護師といる場合のオンライン診療において、看護師が
実際に実施したことのある診療の補助行為として、検査としては採血、咽頭拭い液を用いた検査、尿検査、心電図等が挙
げられ、処置・注射としては点滴注射、創傷処置、皮膚科軟膏処置等が挙げられた。
特定保険医療材料等の算定の明確化(平成28年度診療報酬改定)
訪問看護等
薬剤 初診、再診又は在宅医療において、患者の診療を担う医師の指示に基づき、当該医師の診療日以外の日に訪問看
護ステーション等の看護師等が、患者に対し点滴又は処置等を実施した場合は、当該保険医療機関において、点滴
特定保険医療材料
又は処置等に用いた薬剤及び特定保険医療材料(患者に使用した分に限る)の費用を算定できることとする。
検体検査 初診、再診又は在宅医療において、患者の診療を担う医師の指示に基づき、当該医師の診療日以外の日に訪問看
護ステーション等の看護師等が、患者に対し検査のための検体採取等を実施した場合は、当該保険医療機関におい
て、検体検査実施料の費用を算定できることとする。(当該医療機関は、検体採取に当たって必要な試験管等の材
料を患者に対して支給する。)
D to P with Nで実施される診療の補助行為の例(調査項目抜粋)(n=81)
検査 注射 処置(項目抜粋)
0 10 20 30 40 50 0 20 40 60 0 10 20 30 40 50
血液検査 47 皮内、皮下、筋肉内注射 18 創傷処置 32
動脈血採血 1 絆創膏固定術 9
静脈内注射
尿検査 21 15 爪甲除去 7
培養検査 6 動脈注射 0 酸素吸入 10
咽頭拭い液を用いた検査 26
皮膚科軟膏処置 13
点滴注射
超音波検査 10 24
バルーンカテーテル管理 10
心電図 21 中心静脈注射(CVポート
含む) 5 一時的導尿 11
残尿測定 4
ダーモスコピー 1 経験なし 摘便 10
50
経験なし 22 経験なし 43
その他
その他 6 0 その他 1
出典:令和7年度厚生労働科学特別研究事業「オンライン診療における安全性の向上と実効性の確保のために重要な診療情報や看護師が果たす役割の検討のための研究
50
(研究代表者:原田昌範)」
2.情報通信機器を用いた診療について(その1)
2-1.D to P
2-2.D to P with D
2-3.D to P with N
2-4.個別事項
51
(参考)規制改革実施計画(令和7年6月13日閣議決定) 診調組 入-1
7.6.19改
Ⅱ 実施事項
1.地方創生
(3)健康・医療・介護
No.1 地域におけるオンライン診療の更なる普及及び円滑化
C 厚生労働省は、オンライン診療に係る診療報酬上の評価について、以下の指摘があることを
踏まえ、明確化や見直しの要否を検討し、必要に応じて所要の措置を講ずる。
・現行のオンライン診療指針上、D to P with N において医師の指示による点滴、注射、血液検
査、尿検査等の診療の補助行為を看護師等が行うことは可能とされているが、当該補助行為
に係る診療報酬の算定方法に不明確な部分がある。
・在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料については、関連学会の指針においてオンライン診療での
疾病管理の有効性・安全性を担保するために、診断、症状の改善及びCPAP(持続的気道
陽圧)の使用状況の確認ができるまでは対面診療を実施することとされていることを踏まえ、
オンライン診療を行う場合であっても、対面診療を併せて実施することを前提とした算定要
件となっており、外来栄養食事指導料については対面とオンラインを組み合わせた指導計画
策定が算定要件とされている。一方でこれらの算定要件は、オンライン診療の特性を十分に
活かした活用が進まない一因となっている。
52
令和2年度診療報酬改定 Ⅰ-4 業務の効率化に資するICTの利活用の推進 -③
外来栄養食事指導(情報通信機器の活用)の見直し
外来栄養食事指導料の見直し
➢ 栄養食事指導の効果を高めるため、外来における栄養食事指導における継続的なフォローアッ
プについて、情報通信機器等を活用して実施した場合の評価を見直す。
現行 改定後
【外来栄養食事指導料】 【外来栄養食事指導料】
イ 初回 260点 イ 初回 260点
ロ 2回目以降 200点 ロ 2回目以降
(1) 対面で行った場合 200点
[算定要件] (2) 情報通信機器を使用する場合 180点
注 別に厚生労働大臣が定める基準を満たす保険医療機関におい [算定要件]
て、入院中の患者以外の患者であって、別に厚生労働大臣が定 注1 別に厚生労働大臣が定める基準を満たす保険医療機関において、入院中
めるものに対して、医師の指示に基づき管理栄養士が具体的な の患者以外の患者であって、別に厚生労働大臣が定めるものに対して、医師
献立等によって指導を行った場合に、初回の指導を行った月に の指示に基づき管理栄養士が具体的な献立等によって指導を行った場合に、
あっては月2回に限り、その他の月にあっては月1回に限り算定 初回の指導を行った月にあっては月2回に限り、その他の月にあっては月1回
する。 に限り算定する。
2 ロの(2)については、医師の指示に基づき管理栄養士が電話等によって必要な
指導を行った場合に、月1回に限り算定する。
算定の例
初診 栄養指導 栄養指導 栄養指導 再診※ 栄養指導
栄養指導(対面) (電話等) (電話等) (電話等) 栄養指導(対面) (電話等)
2週 2週 4週 4週 4週
260点 180点 180点 180点 200点 180点
※:外来受診時は、対面での栄養食事指導を実施 53
令和4年度診療報酬改定 Ⅲ-2 医療におけるICTの利活用・デジタル化への対応-⑧
情報通信機器等を用いた外来栄養食事指導の評価の見直し
外来栄養食事指導料の要件の見直し
➢ 初回から情報通信機器等を用いて栄養食事指導を行った場合の評価を見直す。
現行 改定後
【外来栄養食事指導料】 【外来栄養食事指導料】
イ 外来栄養食事指導料1 イ 外来栄養食事指導料1 ロ 外来栄養食事指導料2
(1)初回 260点 (1)初回 (1)初回
(2)2回目以降 ①対面で行った場合 260点 ①対面で行った場合 250点
①対面で行った場合 200点 ②情報通信機器等を用いた場合 235点 ②情報通信機器等を用いた場合 225点
②情報通信機器を用いた場合 180点 (2)2回目以降 (2)2回目以降
ロ 外来栄養食事指導料2 ①対面で行った場合 200点 ①対面で行った場合 190点
(1)初回 250点 ②情報通信機器等を用いた場合 180点 ②情報通信機器等を用いた場合 170点
(2)2回目以降 190点
[算定要件] [算定要件]
注3 イの(2)の②については、保険医 注4 イの(1)の②及び(2)の②については、入院中の患者以外の患者であって、別に
療機関の医師の指示に基づき当該保険 厚生労働大臣が定めるものに対して、保険医療機関の医師の指示に基づき当該保険医療
医療機関の管理栄養士が電話又は情報 機関の管理栄養士が電話又は情報通信機器によって必要な指導を行った場合に、初回の
通信機器等によって必要な指導を行っ 指導を行った月にあっては月2回に限り、その他の月にあっては月1回に限り算定する。
た場合に、月1回に限り算定する。
注4 ロについては、診療所において、入 注5 ロの(1)の①及び(2)の①については、入院中の患者以外の患者であって、別に
院中の患者以外の患者であって、別に 厚生労働大臣が定めるものに対して、保険医療機関(診療所に限る。)の医師の指示に
厚生労働大臣が定めるものに対して、 基づき当該保険医療機関以外の管理栄養士が具体的な献立等によって指導を行った場合
保険医療機関の医師の指示に基づき当 に、初回の指導を行った月にあっては月2回に限り、その他の月にあっては月1回に限
該保険医療機関以外の管理栄養士が具 り算定する。
体的な献立等によって指導を行った場
合に、初回の指導を行った月にあって 注6 ロの(1)の②及び(2)の②については、入院中の患者以外の患者であって、別に
は月2回に限り、その他の月にあって 厚生労働大臣が定めるものに対して、保険医療機関(診療所に限る。)の医師の指示に
は月1回に限り算定する。 基づき当該保険医療機関以外の管理栄養士が電話又は情報通信機器によって必要な指導
(新設) を行った場合に、初回の指導を行った月にあっては月2回に限り、その他の月にあって
は月1回に限り算定する。
54
情報通信機器等を用いた外来栄養食事指導料の概要
B001・9 外来栄養食事指導料
入院中の患者以外の患者であって、別に厚生労働大臣が定めるものに対して、医師の指示に基づき管理栄養士が初回にあっては概
ね30分以上、2回目以降にあっては概ね20分以上、療養のために必要な栄養の指導を行った場合に算定
【対象患者】 ※別表第三
⚫ 疾病治療の直接手段として、医師の発行する食事箋に基づき提供された適切 腎臓食、肝臓食、糖尿食、胃潰瘍食、貧血食、膵臓食、脂質異常症食、痛風食、て
な栄養量及び内容を有する別表第三※に掲げる特別食を必要とする患者 んかん食、フェニールケトン尿症食、楓糖尿症食、ホモシスチン尿症食、尿素サイク
ル異常症食、メチルマロン酸血症食、プロピオン酸血症食、極長鎖アシル-CoA脱
⚫ がん患者
水素酵素欠損症食、糖原病食、ガラクトース血症食、治療乳、無菌食、小児食物ア
⚫ 摂食機能又は嚥下機能が低下した患者
レルギー食(外来栄養食事指導料及び入院栄養食事指導料に限る。)、特別な場
⚫ 低栄養状態にある患者 合の検査食(単なる流動食及び軟食を除く。)
イ 外来栄養食事指導料1 ロ 外来栄養食事指導料2
(初回の指導を行った月は月2回、その他の月は月1回) (初回の指導を行った月は月2回、その他の月は月1回)
保険医療機関の管理栄養士が当該保険医療機関の医師の指示に基 診療所において、当該診療所以外(他の医療機関又は栄養ケア・ステー
づき実施 ション)の管理栄養士が当該診療所の医師の指示に基づき実施
(1) 初回 (1) 初回
① 対面で行った場合 260点 ① 対面で行った場合 250点
② 電話又は情報通信機器を用いた場合 235点 ② 電話又は情報通信機器を用いた場合 225点
(2) 2回目以降 (2) 2回目以降
① 対面で行った場合 200点 ① 対面で行った場合 190点
② 電話又は情報通信機器を用いた場合 180点 ② 電話又は情報通信機器を用いた場合 170点
【情報通信機器等を用いる場合の要件(抜粋)】
1. 管理栄養士が患者に対し、電話又はビデオ通話が可能な情報通信機器等(以下、「情報通信機器等」という。)を活用して、指導を行うこと。
2. 外来受診した場合は必ず対面にて指導を行うこと。
3. 情報通信機器等による指導の実施に当たっては、事前に対面による指導と情報通信機器等による指導を組み合わせた指導計画を作成し、当該計画に基づいて
指導を実施する。また、外来受診時等に受診結果等を基に、必要に応じて指導計画を見直すこと。なお、当該保険医療機関を退院した患者に対して、初回から情
報通信機器等による指導を実施する場合は、当該指導までの間に指導計画を作成すること。
4. 当該指導において、患者の個人情報を情報通信機器等の画面上で取り扱う場合には、患者の同意を得ること。また、厚生労働省の定める「医療情報システムの
安全管理に関するガイドライン」等に対応していること。加えて、情報通信機器等による指導の実施に際しては、オンライン指針を参考に必要な対応を行うこと。
5. 情報通信機器等による指導は、原則として当該保険医療機関内において行うこと。なお、当該保険医療機関外で情報通信機器等による指導を実施する場合で
あっても上記4に沿った対応を行うとともに、指導を実施した場所については、事後的に実施状況が確認可能な場所であること。
55
情報通信機器等を用いた外来栄養食事指導料の算定状況
○ 情報通信機器等を用いた外来栄養食指導料は、令和2年度診療報酬改定から評価されているが、
算定回数は極めて少ない。
(回)
250,000 外来栄養食事指導料(情報通信機器等を用いた場合)
外来栄養食事指導料(対面で行った場合)
374
376 297
493
200,000
1,110
150,000
算
定
回
数
209,192
/ 100,000 188,702 190,600 193,866 197,923 198,145
月 179,598
168,748 140
152,414 55 59
50,000
70,094
55,500 57,776 59,527 57,819 55,722 59,308 61,829
41,295
0
初回 2回目 初回 2回目 初回 2回目 初回 2回目 初回 2回目 初回 2回目 初回 2回目 初回 2回目 初回 2回目
以降 以降 以降 以降 以降 以降 以降 以降 以降
平成28年 平成29年 平成30年 令和元年 令和2年 令和3年 令和4年 令和5年 令和6年
情報通信機器等を用いた場合の評価:令和2年改定で2回目以降可、令和4年改定で初回にも拡大
56
出典:社会医療診療行為別統計(平成28年~令和5年:6月審査分、令和6年:8月審査分)
情報通信機器を用いた診療についての現状と課題
(D to Pのオンライン診療の適正な推進に係る評価について)
• 情報通信機器を用いた診療に係る報告書によると、情報通信機器を用いた診療のうち、「自身では対応困難な
疾患・病態の患者や緊急性がある場合」として他の医療機関へ紹介を実施した割合は、患者の所在が医療機関
と同一である場合と異なる場合のそれぞれで0.49%と0.59%であった。
• 直接の対面診療を行える体制の整備状況として、他医療機関での対応を依頼する場合について、事前合意がな
く、患者に対し他医療機関への受診を指示していた場合がみられた。また、医師が当該医療機関外で情報通信
機器を用いた診療を実施した場合に、国外から診療を実施した場合が報告されている。
• 一部の医療機関において、オンライン診療の適切な実施に関する指針や医療広告ガイドラインを遵守していな
い事例がみられる。
(D to P with Dのオンライン診療の算定回数や実施状況を踏まえた評価について)
• 遠隔連携診療料は令和2年度に新設されて以降、算定回数は限られている。
• D to P with D 型やD to D 型の遠隔医療については、緊急性が高い状況や専門の医師による対面診療が困難な
状況下において、有用性が高いことが考えられる。
• 令和6年度入院・外来医療等における実態調査によると、遠隔連携診療料を算定できる状況以外でも医療的ケ
ア児との連携や、訪問診療における眼科・皮膚科・耳鼻科等の専門医と連携している事例も見られた。
(D to P with N等のオンライン診療の評価の明確化について)
• 規制改革実行計画(令和7年6月13日閣議決定)において、D to P with Nにおける診療報酬の算定方法に不明
確な部分があるとの指摘があった。
• D to P with Nとして想定される診療形態として、看護師等の所属や定期的な訪問の有無等の違いがあり、訪問
看護については介護保険との整理に留意が必要である。
• D to P with Nで実際に実施している診療の補助行為として、採血、点滴注射、創傷処置等が挙げられた。
• 外来栄養食事指導料については、令和2年度から初回の情報通信機器等の活用が評価され、令和4年度からは
2回目以降も算定可能となっているが、算定回数は極めて少なく、規制改革実施計画において、オンライン診
療の特性を十分に活かした活用が進まない算定要件となっていると指摘されている。
57
情報通信機器を用いた診療についての論点
【論点】
(D to Pのオンライン診療の適正な推進に係る評価について)
• 直接の対面診療を行える体制の整備状況について、患者に対し他医療機関への受診を指示するのみの事例が
ある場合や、医師が国外から情報通信機器を実施した事例があること等、オンライン診療の実態を踏まえ、
オンライン診療の有効で適正な推進のための評価のあり方についてどのように考えるか。
• オンライン診療の適切な実施に関する指針や医療広告ガイドラインを遵守していない事例がみられることを
踏まえ、施設基準の更なる明確化についてどのように考えるか。
( D to P with Dのオンライン診療の算定回数や実施状況を踏まえた評価について)
• オンライン診療その他の遠隔医療の推進に向けた基本方針における遠隔医療に期待される役割や、これまで
の診療報酬上の評価を踏まえ、D to P with D 型及び D to D 型の遠隔医療の診療報酬上の評価を一定の考
え方を踏まえて検討することについてどのように考えるか。
• 遠隔連携診療料に関する調査結果や事例等を踏まえ、上記の一定の考え方に沿った、入院、外来及び在宅に
おけるD to P with Dの対象疾患や評価のあり方についてどのように考えるか。
(D to P with N等のオンライン診療の評価の明確化について)
• D to P with Nについて、看護師等の所属や定期的な訪問時に行われるか等の看護の提供形態の違いを踏ま
えて看護師の訪問に係る評価を明確化することについて、どのように考えるか。
• 情報通信機器を活用した外来栄養食事指導料の推進の観点から、オンラインのみでの実施も可能であること
の明確化や、電話と情報通信機器を同様としている取扱いについて、どのように考えるか。
58
中医協 総ー2
7 . 1 1 . 7
入院時の食費・光熱水費について
(その1)
1.入院時の食費について
2.入院時の光熱水費について
2
入院時の食費の概要
○ 入院時に必要な食費は、1食当たりの総額と自己負担を国が定め、その差額を保険給付として支
給している(「入院時食事療養費(保険給付)」=「食事療養基準額(総額)」ー「標準負担額
(自己負担額)」)。
○ 一般病床、精神病床、療養病床に入院する65歳未満の者については入院時食事療養費において、
療養病床に入院する65歳以上の者については、入院時生活療養費の食費において評価している。
入院時食事療養費 入院時生活療養費の食費
(一般病床、精神病床、療養病床に入院する65歳未満の (療養病床に入院する
者) 65歳以上の者)
(住民税非課税世 (住民税非課税世帯かつ (住民税非課税世帯かつ所得が一定基
(一般所得者の場合) (住民税非課税者の場合)
(一般所得者の場合) 帯の場合) 所得が一定基準に満た 準に満たない70歳以上の場合)
ない70歳以上の場合)
難病患者等以外 難病患者等
保険給付
(栄養管理) 保険給付
180円 保険給付 (栄養管理)
450円
94円
保険給付
580円
保険給付 保険給付 保険給付
364円 464円 494円
690円
604円
自己負担
自己負担
(食材費、調理費)
(食材費、調理費)
510円 自己負担 510円
240円 自己負担
240円
自己負担
自己負担 140円 自己負担
110円 110円
3
(食費:1食) (食費:1食) (食費:1食) (食費:1食) (食費:1食) (食費:1食) (食費:1食)
入院時食事療養費の主な変遷 ①
入院時食事療養(Ⅰ)1900円【1日当たり】
入院時食事療養費制度 創設
ー 特別管理加算 200円
医療保険制度の改正により、食事に関する給付が、療養の
ー 医療用食品加算 180円
平成6年 給付の一部から入院時食事療養費に改編されたことに伴い、
ー 特別食加算 350円
10月 給食料を廃止し、食事療養の費用額を定めるとともに、食事
ー 食堂加算(新) 50円
の質の向上のため、選択的なメニューの提供、食堂における
ー 選択メニュー加算(新)50円
食事の提供等を評価
入院時食事療養(Ⅱ)1500円【1日当たり】
平成8年 • 医療用食品加算を廃止
入院時食事療養(Ⅰ)1920円【1日当たり】
ー 特別管理加算 200円
ー 特別食加算 350円
平成9年 • 消費税率引き上げに対応
ー 食堂加算 50円
ー 選択メニュー加算 50円
入院時食事療養(Ⅱ)1520円【1日当たり】
• 算定単位を1日当たりから1食当たりへ見直し
• 特別食加算を引き下げ、対象から経管栄養のための濃厚流 入院時食事療養(Ⅰ)640円【1食当たり】
動食を削除 ー 特別食加算 76円
平成18年
• 特別管理加算を廃止し、個々の患者の栄養管理について入 ー 食堂加算 50円 ※1日当たり
院基本料に対する加算として栄養管理実施加算を新設 入院時食事療養(Ⅱ)506円【1食当たり】
• 選択メニュー加算を廃止
入院時食事療養(Ⅰ)【1食当たり】
(1)(2)以外の場合 640円
(2)流動食のみを経管栄養法で提供する場合 575円
• 市販の経腸栄養用製品(流動食)のみを経管栄養法で提供
ー 特別食加算 76円 ※上記(2)の患者は算定不可
平成28年 する場合の額を引き下げ
ー 食堂加算 50円 ※1日当たり
• 上記の場合、特別食加算は算定不可とする
入院時食事療養(Ⅱ)【1食当たり】
(1)(2)以外の場合 506円
(2)流動食のみを経管栄養法で提供する場合 455円
4
入院時食事療養費の主な変遷 ②
入院時食事療養(Ⅰ)【1食当たり】
(1)(2)以外の場合 640円
(2)流動食のみを経管栄養法で提供する場合 575円
• 流動食のみを経管栄養法で提供する場合の入院時食事療養
ー 特別食加算 76円 ※上記(2)の患者は算定不可
平成30年 (Ⅱ)について、自己負担額が費用額を超えないよう見直
ー 食堂加算 50円 ※1日当たり
し
入院時食事療養(Ⅱ)【1食当たり】
(1)(2)以外の場合 506円
(2)流動食のみを経管栄養法で提供する場合 460円
• 入院時食事療養費に係る帳票等の見直し
令和2年
• 適時適温に関する要件緩和
入院時食事療養(Ⅰ)【1食当たり】
(1)(2)以外の場合 670円
(2)流動食のみを経管栄養法で提供する場合 605円
• 食材費等が高騰していること等を踏まえ、入院時の食費の ー 特別食加算 76円 ※上記(2)の患者は算定不可
令和6年
基準を1食当たり30円引き上げ ー 食堂加算 50円 ※1日当たり
入院時食事療養(Ⅱ)【1食当たり】
(1)(2)以外の場合 536円
(2)流動食のみを経管栄養法で提供する場合 490円
入院時食事療養(Ⅰ)【1食当たり】
(1)(2)以外の場合 690円
(2)流動食のみを経管栄養法で提供する場合 625円
• 更なる食材費の高騰等を踏まえ、医療の一環として提供さ
ー 特別食加算 76円 ※上記(2)の患者は算定不可
令和7年 れるべき食事の質を確保する観点から、入院時の食費の基
ー 食堂加算 50円 ※1日当たり
準を1食当たり20円引き上げ
入院時食事療養(Ⅱ)【1食当たり】
(1)(2)以外の場合 556円
(2)流動食のみを経管栄養法で提供する場合 510円
5
入院時食事療養費の基準額等の変遷
基準額(総額) 自己負担 保険給付
H6.10 600円 1300円
1
日 1900円
当
H8.10 1140円
た
760円
り
H9.4 で 1160円
算
1920円
定
H13.1 780円 1140円
H18.4 260円 380円
640円
1
H28.4 食 (1日当たり1920円) 360円 280円
当
た
H30.4 460円 180円
り
で
算 670円
R6.6 490円 180円
定 (1日当たり2010円)
690円
R7.4 510円 180円
(1日当たり2070円)
※ 平成9年4月の改定は消費税対応
※ 平成18年4月から平成30年4月にかけて、調理費を保険給付から自己負担へと移行
※ 入院時生活療養費は平成18年に創設され、生活療養Ⅰの食費の自己負担額は、入院 6
時食事療養費の自己負担額と同様の変遷をしている。
入院時の食費の基準額について
(令和6年度診療報酬改定等)
○ 食材費が高騰していること等を踏まえ、令和6年6月より、入院時の食費の基準額について1食
当たり30円の引上げを実施。また、その後の更なる食材費の高騰等を踏まえ、医療の一環として
提供されるべき食事の質を確保する観点から、令和7年4月より、1食あたり20円の引上げを実施。
○ 患者負担については、所得区分等に応じて低所得者に配慮した対応としている。
~令和6年5月 令和6年6月~ 令和7年4月~
総額
+30円 +20円
640円 670円 690円
自己負担
+30円 +20円
一般所得者の 460円 490円 510円
場合
+20円 +10円
住民税非課税 210円 230円 240円
世帯の場合
住民税非課税か
+10円 据え置き
つ所得が一定基 100円 110円 110円
準に満たない7
0歳以上の場合
※ 図は入院時食事療養費の変遷を示しており、入院時生活療養費の食費の自己負担額も同様に、令和6年6月に30円、令和7
7
年4月に20円の引上げを行っている(医療区分や所得区分による配慮あり)。
入院時の食費の基準が引き上げられ給食提供等に関して見直したこと
診調組 入-2
7.8.21
○ 令和6年6月から令和7年3月と令和7年4月以降の状況は、大きく変わらなかった。
○ 全面委託は「給食委託費を増額した」、一部委託や完全直営は「給食の内容を変えて経費の削減
を行った(食材料を安価なものに変更等) 」がそれぞれ約5割で最も多かった。
(複数回答)
8
出典:令和7年度入院・外来医療等における実態調査 (施設調査票(共通A~D票))
令和6年6月以降の給食事業者への委託業務に関する状況
診調組 入-2
7.8.21
○ 全面委託の約7割、一部委託の約5割の医療機関が、委託事業者から値上げの申し出があり、契
約変更に対応していた。
○ 完全直営の医療機関の3.6%(22施設)は、給食運営を委託から完全直営に切り替えていた。
(複数回答)
9
出典:令和7年度入院・外来医療等における実態調査 (施設調査票(A~D票))
食料支出・消費者物価指数(CPI)の動向
診調組 入-2
7.8.21改
○ 入院時の食費の基準額については、令和6年6月に1食当たり30円の引上げ、令和7年4月に
1食当たり20円の引上げを実施しているが、足元の食料支出は引き続き伸びている状況。
円 %
95000 30.0
93000
25.0
91000
89000
20.0
87000
85000 15.0
83000
10.0
81000
79000
5.0
77000
75000 0.0
2025年
2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年
1-8月平均
食料支出(円) 79348 80461 80198 79401 81888 86554 89936 92295
CPI(食料)の伸び(%) 0.0 0.5 1.8 1.8 6.4 15.0 20.0 26.9
CPI(総合)の伸び(%) 0.0 0.5 0.5 0.3 2.8 6.1 9.0 12.1
※CPI(食料)の伸び、CPI(総合)については2018年比の数値
10
出典: 総務省「消費者物価指数」、総務省「家計調査」から作成。家計調査は2人以上の世帯のデータを使用。
これまでの入院時の食費に関する主な意見
<入院・外来医療等の調査・評価分科会 検討結果(とりまとめ)(令和7年10月1日)>
○ 食費の基準額は、約30年ぶりに、30円、20円と引き上げられたが、米などの食材費や人件費は更
に高騰し、給食委託費の引き上げの要望もある。財源がないのであれば、患者負担増も含めた見直し
の検討が必要との意見があった。
○ 経営努力が必要とはいえ、食材の組合せを変えて対応となると食事の質への影響が懸念される。
様々なデータや給食のコスト構造を踏まえて、実態の把握と対応について検討を進めるべきとの意見
があった。
○ 病院給食が赤字で提供されていることを患者や国民はほとんど知らないと思うので、理解いただい
た上で、一部自己負担で引き上げを検討することも選択肢の一つではないかとの意見があった。
○ 嚥下調整食が必要な患者は一定数いるが、特別食加算の対象とはなっていないので、検討すべきで
はないかとの意見があった。
○ 見た目や栄養量に配慮した嚥下調整食の取組は進めるべきだがコストがかかるので、どう整理する
か検討の余地があるとの意見があった。
○ 多様なニーズに対応した食事提供ができるよう配慮すべきだが、1食当たり17円という追加料金の
目安は現状に合っていないので、見直しが必要ではないかとの意見があった。
11
入院時食事療養費に係る食事療養の概要
○ 入院時食事療養(Ⅰ)と(Ⅱ)があり、(Ⅰ)を届け出た場合、要件を満たせば特別食加算や食
堂加算を算定できる。
○ 多様なニーズに対応した食事を提供した場合、特別料金の支払いを受けることができる。
[一般的事項]食事は医療の一環として提供されるべきものであり、それぞれ患者の病状に応じて必要とする栄養量が与えられ、
食事の質の向上と患者サービスの改善をめざして行われるべきものである。
届出必要 入院時食事療養(Ⅰ)【1食につき】 特別食加算【1食につき】 76円※
(1) (2)以外の食事療養を行う場合 690円 患者の病状等に対応して、医師の発行する食事せんに基
届出病院数 (2) 流動食のみを提供する場合 625円 づき、特別食が提供された場合に算定 ※(2)の患者は算定不可
(令和6年)
<厚生労働大臣が定める特別食>
7,761施設
<主な要件>
疾病治療の直接手段として、医師の発行する食事箋に基づき
• 常勤の管理栄養士又は栄養士が食事療養の責任 提供された適切な栄養量及び内容を有する腎臓食、肝臓食、糖
尿食、胃潰瘍食、貧血食、膵臓食、脂質異常症食、痛風食、て
者となっていること
んかん食、フェニールケトン尿症食、楓糖尿症食、ホモシスチ
• 医師、管理栄養士又は栄養士による検食が毎食
ン尿症食、ガラクトース血症食、治療乳、無菌食及び特別な場
行われていること
合の検査食(単なる流動食及び軟食を除く。)
• 食事療養関係の各種帳簿が整備されていること
• 病状により特別食を必要とする患者には特別食
が提供されていること
• 適時の食事が提供され、夕食に関しては午後6 食堂加算【1日につき】 50円
時以降に提供されていること
一定基準を満たしている食堂を備えた病棟又は診療所の
• 保温食器等を用いた適温の食事が提供されてい
入院患者(療養病棟に入院している患者を除く)に食事が
ること
提供された場合に算定
又は
特別料金の支払いを受けることによる食事の提供
届出不要 入院時食事療養(Ⅱ)【1食につき】 入院患者に提供される食事に関して多様なニーズがあることに対応して、
患者から特別の料金の支払を受ける特別メニューの食事を別に用意し、提
(1) (2)以外の食事療養を行う場合 556円
供した場合は、一定の要件を満たした場合に妥当な範囲内の患者の負担
(2) 流動食のみを提供する場合 510円 は差し支えない。(1食あたり17円を標準)
12
特別食加算の概要と算定状況について
診調組 入-2
7.8.21改
<食事療養及び生活療養の費用額算定表(抜粋)>
1 入院時食事療養(Ⅰ) (1食につき) 2. 入院時生活療養(Ⅰ)
(1) (2)以外の食事療養を行う場合 690円 (1) 食事の提供たる療養 (1食につき)
(2) 流動食のみを提供する場合 625円 イ ロ以外の食事の提供たる療養を行う場合 604円
注3 別に厚生労働大臣が定める特別食を提供したときは、 ロ 流動食のみを提供する場合 550円
1食につき76円を、1日につき3食を限度として加算
注3 別に厚生労働大臣が定める特別食を提供したときは、
する。ただし、(2)を算定する患者については、算定し
(1)に掲げる療養について、1食につき76円を、1日
ない。
につき3食を限度として加算する。ただし、(1)のロを
算定する患者については、算定しない。
<入院時食事療養及び入院時生活療養の食事の提供たる療養に係る特別食>
疾病治療の直接手段として、医師の発行する食事箋に基づき提供された適切な栄養量及び内容を有する腎臓食、肝臓食、糖尿食、
胃潰瘍食、貧血食、膵臓食、脂質異常症食、痛風食、てんかん食、フェニールケトン尿症食、楓糖尿症食、ホモシスチン尿症食、
ガラクトース血症食、治療乳、無菌食及び特別な場合の検査食(単なる流動食及び軟食を除く。)
項目 単位 算定件数 回数 算定率
流動食のみ以外の食事療養を行う場合 ① 1食 1,792,300 62,043,207
入院時 -
食事療養 流動食のみを提供する場合 1食 100,135 5,254,707
(Ⅰ)
特別食加算 1食 583,079 18,487,997 32.5%※1
入院時 流動食のみ以外の食事療養を行う場合 ② 1食 147,002 9,757,347
-
生活療養
流動食のみを提供する場合 1食 64,486 5,034,439
(Ⅰ)
食事療養 特別食加算 1食 57,215 3,850,396 38.9%※2
※1 ①の算定件数に対する割合 ※2 ②の算定件数に対する割合
13
出典:令和6(2024)年 社会医療診療行為別統計 令和6年8月審査分
入院料ごとの嚥下調整食の必要性がある患者の状況
○ 嚥下調整食の必要性がある患者は一定数いるが、特別食加算の対象ではない。
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
急性期一般入院料1(n=16446)
急性期一般入院料2~3(n=2112)
急性期一般入院料4~6(n=2140)
地域一般入院料1~2(n=126)
地域一般入院料3(n=404)
専門病院入院基本料_7対1(n=175)
特定機能病院入院基本料_7対1(n=4143)
小児入院医療管理料(n=831)
地域包括医療病棟入院料(n=183)
地域包括ケア病棟入院料/管理料1(n=2370)
地域包括ケア病棟入院料/管理料2~4(n=1659)
回復期リハビリテーション病棟入院料1(n=4297)
回復期リハビリテーション病棟入院料2~5(n=1114)
療養病棟入院料1(n=6495)
療養病棟入院料2(n=830)
障害者施設等入院基本料(n=2433)
特殊疾患病棟入院料/管理料(n=385)
緩和ケア病棟入院料(n=431)
経口摂取_嚥下調整食の必要性あり 経口摂取_嚥下調整食の必要性なし 経口摂取_嚥下調整食の必要性不明
経口摂取と経管栄養・経静脈栄養を併用 経管栄養・経静脈栄養のみ 回答なし
14
出典:令和6年度入院・外来医療等における実態調査 (入院・退棟患者票(A票、B票)、入院患者票(C票、D票))
普通食と嚥下調整食の1日当たりの食材費
診調組 入-2
7.8.21
○ 嚥下調整食は普通食よりも食材費が高く、最もコスト高の嚥下調整食と普通食の1日当たりの食
材費の差は76円だったとの報告がある。
左から普通食、最もコストのかかる嚥下調整食の価格、施設内で提供数の多い嚥下調整食の価格について提示した。黒色棒グラフは
各食事の中で最も多かった価格幅を示している。各食事の中央値は棒グラフ下に示した。
15
出典:上島ほか,嚥下調整食提供に関するコストと課題ー全国病院アンケート調査報告-,日摂食嚥下リハ会誌 28(2):67-78,2024
見た目や栄養量等に配慮した嚥下調整食の提供による効果
診調組 入-2
7.8.21
○ 見た目を改善し、適切な栄養量を確保した嚥下調整食の提供により、エネルギー摂取量の増加や
ADLの改善が認められたとの報告がある。
見た目改善と栄養強化で摂取栄養量が増加
1日増加分:エネルギー273.8 kcal
たんぱく質12.4 g
Wu XS,et al. Healthcare (Basel).2020; 21;8(4):579.
※イメージ Pu D, et al. Geriatrics (Basel). 2021;6(4):108.
<嚥下障害患者への栄養介入研究>
従来の嚥下調整食 VS 見た目や栄養量等に配慮した嚥下調整食(栄養強化群)
栄養強化群でエネルギー摂取量の増加、ADLの改善を認めた
UeshimaJ, et al. J Am GeriatrSoc. 2025; doi: 10.1111/jgs.19468 16
美味しく安全で適切な栄養量を有する嚥下調整食の工夫
○ 美味しく安全で適切な栄養量を有する嚥下調整食は、彩り、味のメリハリ、温度、適切な食形態、
栄養量を確保する調理法などの様々な工夫が行われている。
美味しく安全で適切な栄養量を有する 学会コード※ 料理例 工夫
嚥下調整食の5つのポイント
• トマトの色と形をそのまま再現
トマトゼリー
嚥下調整食 • 水分が分離しないよう、使用するゲル化剤の種
◆彩り
類や量、温度を調整する
1j トマトジュースを
• 冷たく提供することで、物性を安定させ、飲み
食材と食器の配色に配慮し、盛り付 ゼリー状に固めたもの
込みやすくする
けやソースのかけ方にも工夫を
にんじんのグラッセ • にんじんの彩りをいかす
◆味のメリハリ
嚥下調整食 • バターを加えることで、コクを出し、栄養量も
だし、ハーブ、発酵調味料など香り 2-1 600μのメッシュに通し、 アップ
なめらかにしたもの • 温かく提供して、より香りを立たせる
とコクで味にメリハリを
◆温度
カレーライス • 白い粥とカレーの彩りをいかし盛りつける
嚥下調整食 • スパイスの香りと味のメリハリで食欲促進
保温・保冷食器などで適温を保ち、 全粥とカレールーをそ
2-2 • カレールーは具も一緒にミキサーにかけること
れぞれミキサーにかけ、
香りを立たたせり、飲み込みの促しを まとまりやすくしたも で栄養密度をアップ
の
◆適切な食形態
棒々鶏 • 鶏肉ときゅうりにソースをかけ、常食と変わら
一人一人の摂食嚥下機能に合った 嚥下調整食 ない印象で盛りつける
食材をミキサーにかけ
かたさ、なめらかさ、まとまりやすさ 3 • ソースをかけることで、香りが引き立つ
舌で押しつぶしができ
るムース状にしたもの • 鶏肉にたんぱく質粉末を追加して栄養強化
◆栄養量を確保する調理法
栄養強化や調理過程で水分の添加を 鮭とほうれん草の • 鮭とほうれん草の彩りをいかし盛りつける
控える工夫などで、栄養密度をアップ 嚥下調整食 グラタン • チーズの香りと生クリームのコクを味わう
4 • 脂ののった鮭を選び、ほうれん草は酵素を使っ
歯茎で押しつぶせる程
てやわらかく茹で、繊維を断つように切る
度のやわらかさにした
もの
17
※日本摂食嚥下リハビリテーション学会 嚥下調整食分類2021
出典:老年栄養ドットコム https://geriatrics.jp/ を基に医療課にて作成
特別料金の支払を受けることによる食事の提供
入院患者に提供される食事に関して多様なニーズがあることに対応して、患者から特別の料金の支払
を受ける特別メニューの食事(以下「特別メニューの食事」という。)を別に用意し、提供した場合
は、下記の要件を満たした場合に妥当な範囲内の患者の負担は差し支えない。
主な要件
(1)特別メニューの食事の提供に際しては、患者への十分な情報提供を行い、患者の自由な選択と同意に基づいて行
われる必要があり、患者の意に反して特別メニューの食事が提供されることのないようにしなければならないも
のであり、患者の同意がない場合は食事療養標準負担額及び生活療養標準負担額の支払を受けることによる食事
(以下「標準食」という。)を提供しなければならない。また、あらかじめ提示した金額以上に患者から徴収し
てはならない。なお、同意書による同意の確認を行う場合の様式は、各医療機関で定めたもので差し支えない。
(2)患者の選択に資するために、各病棟内等の見やすい場所に特別メニューの食事のメニュー及び料金を掲示すると
ともに、文書を交付し、わかりやすく説明するなど、患者が自己の選択に基づき特定の日にあらかじめ特別のメ
ニューの食事を選択できるようにする。
(3)特別メニューの食事は、通常の入院時食事療養又は入院時生活療養の食事の提供たる療養の費用では提供が困難
な高価な材料を使用し特別な調理を行う場合や標準食の材料と同程度の価格であるが、異なる材料を用いるため
別途費用が掛かる場合などであって、その内容が入院時食事療養又は入院時生活療養の食事の提供たる療養の費
用の額を超える特別の料金の支払を受けるのにふさわしいものでなければならない。また、特別メニューの食事
を提供する場合は、当該患者の療養上支障がないことについて、当該患者の診療を担う保険医の確認を得る必要
がある。なお、複数メニューの選択については、あらかじめ決められた基本となるメニューと患者の選択により
代替可能なメニューのうち、患者が後者を選択した場合に限り、基本メニュー以外のメニューを準備するために
かかる追加的な費用として、1食あたり17円を標準として社会的に妥当な額の支払を受けることができること。
この場合においても、入院時食事療養又は入院時生活療養の食事の提供たる療養に当たる部分については、入院
時食事療養費及び入院時生活療養費が支給されること。
(4)当該保険医療機関は、特別メニューの食事を提供することにより、それ以外の食事の内容及び質を損なうことが
ないように配慮する。
(5)栄養補給量については、当該保険医療機関においては、患者ごとに栄養記録を作成し、医師との連携の下に管理
栄養士又は栄養士により個別的な医学的・栄養学的管理が行われることが望ましい。また、食堂の設置、食器へ
の配慮等食事の提供を行う環境の整備についてもあわせて配慮がなされていることが望ましい。
18
入院患者の食事に関する多様なニーズを踏まえた対応
診調組 入-2
7.8.21
○ 約8割の医療機関は、行事食の対応を追加料金なしで行っていた。
○ 約2割~3割の医療機関は、選択メニューやハラール食等の宗教に配慮した食事の対応を追加料
金なしで行っていた。
19
出典:令和7年度入院・外来医療等における実態調査 (施設調査票(A~D票))
入院時食事療養費に関する参照条文
◎ 健康保険法(大正11年法律第70号)(抄)
(入院時食事療養費)
第八十五条 (略)
2 入院時食事療養費の額は、当該食事療養につき食事療養に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定め
る基準により算定した費用の額(その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養に
要した費用の額)から、平均的な家計における食費の状況及び特定介護保険施設等(介護保険法第五十一条の三第一
項に規定する特定介護保険施設等をいう。)における食事の提供に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣
が定める額(所得の状況その他の事情をしん酌して厚生労働省令で定める者については、別に定める額。以下「食事
療養標準負担額」という。)を控除した額とする。
3~9 (略)
◎ 介護保険法(平成9年法律第123号)(抄)
(特定入所者介護サービス費の支給)
第五十一条の三 市町村は、要介護被保険者のうち所得及び資産の状況その他の事情をしん酌して厚生労働省令で定める
ものが、次に掲げる指定施設サービス等、指定地域密着型サービス又は指定居宅サービス(以下この条及び次条第一項
において「特定介護サービス」という。)を受けたときは、当該要介護被保険者(以下この条及び次条第一項において
「特定入所者」という。)に対し、当該特定介護サービスを行う介護保険施設、指定地域密着型サービス事業者又は指
定居宅サービス事業者(以下この条において「特定介護保険施設等」という。)における食事の提供に要した費用及び
居住又は滞在(以下「居住等」という。)に要した費用について、特定入所者介護サービス費を支給する。ただし、当
該特定入所者が、第三十七条第一項の規定による指定を受けている場合において、当該指定に係る種類以外の特定介護
サービスを受けたときは、この限りでない。
一 指定介護福祉施設サービス
二 介護保健施設サービス
三 介護医療院サービス
四 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
五 短期入所生活介護
六 短期入所療養介護
2 特定入所者介護サービス費の額は、第一号に規定する額及び第二号に規定する額の合計額とする。
一 特定介護保険施設等における食事の提供に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める費用の額(そ
の額が現に当該食事の提供に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事の提供に要した費用の額とする。以下こ
の条及び次条第二項において「食費の基準費用額」という。)から、平均的な家計における食費の状況及び特定入所
者の所得の状況その他の事情を勘案して厚生労働大臣が定める額(以下この条及び次条第二項において「食費の負担
限度額」という。)を控除した額
二 (略) 20
3~9 (略)
入院時の食費に係る課題と論点
• 入院時の食費の基準額については、食材費等が高騰していることを踏まえ、令和6年6月より、1食当たり30円の引上げ、
また令和7年4月より、1食当たり20円の引上げを実施したが、令和7年4月以降も食材費等の高騰は続いている。
• 入院時の食費の基準が引き上げられ給食提供等に関して見直したことは、全面委託は「給食委託費を増額した」、一部
委託や完全直営は「給食の内容を変えて経費の削減を行った(食材料を安価なものに変更等) 」がそれぞれ約5割で最
も多かった。
• 令和6年6月以降、全面委託の約7割、一部委託の約5割の医療機関が、委託事業者から値上げの申し出があり、契約
変更に対応していた。また、完全直営の医療機関の3.6%(22施設)は、給食運営を委託から完全直営に切り替えていた。
• 嚥下調整食は特別食加算の対象ではないが、必要とする患者は一定数おり、普通食より食材費が高いとの報告がある。
また、見た目を改善し、適切な栄養量を確保した嚥下調整食の提供により、エネルギー摂取量の増加やADLの改善が認
められたとの報告もある。
• 美味しく安全で適切な栄養量を有する嚥下調整食は、彩り、味のメリハリ、温度、適切な食形態、栄養量を確保する調理
法などの様々な工夫が行われている。
• 入院患者に提供される食事に関して多様なニーズがあることに対応して、患者から特別の料金の支払を受ける特別メ
ニューの食事を別に用意し、提供した場合は、追加料金の支払いを受けることができる。
• 約8割の医療機関は、行事食の対応を追加料金なしで行っていた。約2割~3割の医療機関は、選択メニューやハラー
ル食等の宗教に配慮した食事の対応を追加料金なしで行っていた。
【論点】
○ 令和6年6月、令和7年4月の2回の見直し後も、引き続き食材費等の高騰が続いている状況を踏まえ、更なる入院時
の食費の基準額の見直しについてどのように考えるか。
○ 嚥下調整食について、調理にかかる食材費とともに、患者の栄養管理やQOL向上の観点から、評価のあり方について
どのように考えるか。
○ 入院患者の食事に関する多様なニーズを踏まえ、追加料金の支払いを受けることができる内容や1食当たり17円とし
ている標準額について、どのように考えるか。
21
1.入院時の食費について
2.入院時の光熱水費について
22
入院時の光熱水費の概要
○ 入院時に必要な光熱水費は、1日当たりの総額と自己負担を国が定め、その差額を保険給付とし
て支給している(「入院時生活療養費(保険給付)」=「生活療養基準額(総額)」ー「標準負
担額(自己負担額)」)。
○ 療養病床に入院する65歳以上の者については、入院時生活療養費の光熱水費において、一般病
床、精神病床、療養病床に入院する65歳未満の者については入院料中にて評価している。
左記以外の者
入院時生活療養費の光熱水費 (一般病床、精神病床に入院す
(療養病床に入院する65歳以上の者) る者、療養病床に入院する65歳
未満の者)
一般所得者の場合
指定難病患者であり、
一般所得者の場合 住民税非課税者であって、
1年間の入院日数が90日以上の場合 入
院
料
保険給付
398 28円 398
円 円
保険給付
自己負担
398円
(光熱水費)
370円
入院料
にて評価
(光熱水費:1日) (光熱水費:1日) (光熱水費:入院料)
23
入院時生活療養費の光熱水費の変遷
○ 平成18年に創設された入院時生活療養費の光熱水費は、平成29年に、介護保険の居住費に係る
基準費用額を勘案し、基準額(総額)を維持した上で、自己負担額を50円引き上げる(併せて保
険給付額を50円引き下げる)見直しを行っている。
~平成18年9月 ・ 平成18年9月以前は、入院時の光熱水費については、全ての患者(※)について入院料中で評価していた。
入院時生活療養費制度 創設
・ 平成17年10月より、介護病床を含む介護保険3施設における食
入院時生活療養(Ⅰ)
費及び居住費が原則として保険給付外とされたことに伴い、同
光熱水費:398円(うち自己負担320円)【1日当たり】
平成18年10月 じ「住まい」としての機能を有する介護病床(介護保険)と療養
入院時生活療養(Ⅱ)
病床(医療保険)の患者負担の均衡を図る観点から、「入院時
光熱水費:398円(うち自己負担320円)【1日当たり】
生活療養費」が創設された。
・ 対象患者は、療養病床に入院する70歳以上の者。
• 後期高齢者医療制度の設立に伴い、対象患者を療養病床に入
平成20年4月
院する65歳以上の者へ見直し。
• 平成27年度介護報酬改定において、直近の家計調査を踏まえ 入院時生活療養(Ⅰ)
た見直しが行われたことに伴い、自己負担額を段階的に引き上 光熱水費:398円(うち自己負担370円)【1日当たり】
げ。 入院時生活療養(Ⅱ)
平成29年10月
• 具体的には、医療区分Ⅰの者の自己負担額を320円から370円 光熱水費:398円(うち自己負担は、医療区分Ⅰの者は3
に、医療区分ⅡⅢの者の自己負担額を0円から200円に引き上 70円、医療区分ⅡⅢの者は200円)【1日当たり】
げ。
入院時生活療養(Ⅰ)
• 平成29年10月の見直しにより段階的に自己負担額を引き上げ。
光熱水費:398円(うち自己負担370円)【1日当たり】
平成30年4月 • 具体的には、医療区分ⅡⅢの者の自己負担額を200円から370
入院時生活療養(Ⅱ)
円に引き上げ。
光熱水費:398円(うち自己負担は370円)【1日当たり】
※ ただし、180日以上の入院をしている者については、平成14年以降、特定療養費制度の枠組みの中で、当時の入院環境料相当額(=光熱水費相当)を控除さ
れた額を特定療養費として支給し、平成18年の特定療養費の廃止以降は保険外併用療養費として支給している。
24
光熱・水道支出、消費者物価指数(CPI)の動向
○ 光熱・水道支出は2022年に大きく増加し、その後に減少傾向に転じたものの、足もとでは再び増加しており、
2021年以前の水準と比較すると、大きく増加している。消費者物価指数についても概ね同様の傾向が見られる。
円 %
27000 20
18
26000
16
25000 14
12
24000
10
8
23000
6
22000 4
2
21000
0
20000 -2
2025年
2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年
1-8月
光熱・水道支出 22020 21951 21836 21531 24524 23855 23111 25756
CPI(光熱・水道)の伸び(%) 0 2.3 -0.2 1.1 16.1 8.3 12.6 17.3
CPI(総合)の伸び(%) 0 0.5 0.5 0.3 2.8 6.1 9 12.1
※CPIの伸びについては2018年比の数値
25
出典: 総務省「消費者物価指数」、総務省「家計調査」から作成。家計調査は2人以上の世帯のデータを使用。
介護保険における対応(令和6年度介護報酬改定)
令和6年1月22日
第239回社会保障審議会介護給付費分科会資料1
その他
基準費用額(居住費)の見直し(令和6年8月施行)
告示改正
■ 令和4年の家計調査によれば、高齢者世帯の光熱・水道費は令和元年家計調査に比べると上昇しており、在宅で
生活する者との負担の均衡を図る観点や、令和5年度介護経営実態調査の費用の状況等を総合的に勘案し、基準費
用額(居住費)を60円/日引き上げる。
短期入所系サービス★、施設系サービス
○ 基準費用額(居住費)を、全ての居室類型で1日当たり60円分増額する。
○ 従来から補足給付の仕組みにおける負担限度額を0円としている利用者負担第1段階の多床室利用者について
は、負担限度額を据え置き、利用者負担が増えないようにする。
26
入院時生活療養費に関する参照条文
◎ 健康保険法(大正11年法律第70号)(抄)
(療養の給付)
第六十三条 被保険者の疾病又は負傷に関しては、次に掲げる療養の給付を行う。
2 次に掲げる療養に係る給付は、前項の給付に含まれないものとする。
一 (略)
二 次に掲げる療養であって前項第五号に掲げる療養と併せて行うもの(特定長期入院被保険者に係るものに限る。以下「生活療養」と
いう。)
イ 食事の提供である療養
ロ 温度、照明及び給水に関する適切な療養環境の形成である療養
3~7 (略)
(入院時生活療養費)
第八十五条の二 特定長期入院被保険者が、厚生労働省令で定めるところにより、第六十三条第三項各号に掲げる病院又は診療所のうち自
己の選定するものから、電子資格確認等により、被保険者であることの確認を受け、同条第一項第五号に掲げる療養の給付と併せて受け
た生活療養に要した費用について、入院時生活療養費を支給する。
2 入院時生活療養費の額は、当該生活療養につき生活療養に要する平均的な費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める基準により算定し
た費用の額(その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額)から、平均的な家計に
おける食費及び光熱水費の状況並びに病院及び診療所における生活療養に要する費用について介護保険法第五十一条の三第二項第一号に
規定する食費の基準費用額及び同項第二号に規定する居住費の基準費用額に相当する費用の額を勘案して厚生労働大臣が定める額(所得
の状況、病状の程度、治療の内容その他の事情をしん酌して厚生労働省令で定める者については、別に定める額。以下「生活療養標準負
担額」という。)を控除した額とする。
3~5 (略)
◎ 介護保険法(平成9年法律第123号)(抄)
(特定入所者介護サービス費の支給)
第五十一条の三 (略)
2 特定入所者介護サービス費の額は、第一号に規定する額及び第二号に規定する額の合計額とする。
一 (略)
二 特定介護保険施設等における居住等に要する平均的な費用の額及び施設の状況その他の事情を勘案して厚生労働大臣が定める費用の額
(その額が現に当該居住等に要した費用の額を超えるときは、当該現に居住等に要した費用の額とする。以下この条及び次条第二項にお
いて「居住費の基準費用額」という。)から、特定入所者の所得の状況その他の事情を勘案して厚生労働大臣が定める額(以下この条及
び次条第二項において「居住費の負担限度額」という。)を控除した額
3 厚生労働大臣は、食費の基準費用額若しくは食費の負担限度額又は居住費の基準費用額若しくは居住費の負担限度額を定めた後に、特定
介護保険施設等における食事の提供に要する費用又は居住等に要する費用の状況その他の事情が著しく変動したときは、速やかにそれらの
額を改定しなければならない。 27
4~9 (略)
入院時の光熱水費に係る課題と論点
• 昨今の光熱・水道費は特に足下で大きく高騰しているところ、入院時生活療養費の光熱水費
の基準額(総額)については、平成18年の創設時から据え置かれており、病院経営に影響を
少なからず及ぼしている状況。
• 介護保険では、令和6年度介護報酬改定において、家計における光熱・水道支出を勘案し、
多床室の居住費の基準費用額を60円引き上げており、介護保険の居住費(430円)と医療保
険の光熱水費(370円)の間で、60円の自己負担の差が存在する。
【論点】
○ 近年の光熱・水道費の高騰を踏まえた対応を行う観点から、家計における光熱・水道支出
を勘案して行われた令和6年度介護報酬改定による多床室の居住費の基準費用額の引上げ
を踏まえ、入院時の光熱水費の基準額の見直しについてどのように考えるか。
28
中医協 総ー3
7 . 1 1 . 7
個別事項について(その6)
入院から外来への移行
短期滞在手術等基本料の概要 診調組 入-1
7.7.17
○ 短期滞在手術等基本料は、医療の質の向上と効率化を図る観点で、短期滞在手術等(日帰り手術及び4泊5日までの入院による手術及び検査
及び放射線治療)を行うための環境及び当該手術等を行うために必要な術前・術後の管理や定型的な検査、画像診断等を包括的に評価してい
る。
(共通の要件)
1 手術室を使用していること
2 術前に十分な説明を行った上で、「短期滞在手術等同意書」を参考にした様式を用いて患者の同意を得ること
3 退院翌日に患者の状態を確認する等,十分なフォローアップを行うこと
短期滞在手術等基本料1 短期滞在手術等基本料3
日帰りの場合 4泊5日までの場合
届出 届出が必要 届出は不要
・術後の患者の回復のための回復室が確保されていること
・看護師が常時患者4人に1人の割合で回復室に勤務している
こと
・短期滞在手術等基本料に係る手術(全身麻酔を伴う者に限
主な施設基準 る。)が行われる日において、麻酔科医が勤務していること ・DPC対象病院又は診療所ではないこと
・当該保険医療機関が、退院後概ね3日間の患者に対して24
時間緊急対応の可能な状態にあること、又は当該保険医療機
関と密接に提携しており、当該手術を受けた患者について24
時間緊急対応が可能な状態にある保険医療機関があること
・入院基本料
・入院基本料等加算
・尿中一般物質定性半定量検査 ・医学管理等
・血液形態・機能検査の一部(末梢血一般検査等) ・在宅医療(在宅療養指導管理料,薬材料,特定保険医療材料
・出血・凝固検査の一部(出血時間等) 料を除く)
・血液化学検査の一部(総ビリルビン等) ・検査
・感染症免疫学的検査の一部(梅毒血清反応等) ・画像診断
包括される検査等 ・肝炎ウイルス関連検査の一部(HBs抗原等) ・投薬(退院時の投薬、除外薬剤・注射薬を除く)
・血漿蛋白免疫学的検査の一部(C反応性蛋白等) ・注射(除外薬剤・注射薬を除く)
・心電図検査 ・リハビリテーション
・写真診断 ・精神科専門療法
・撮影 ・処置(人工腎臓を除く)
・麻酔管理料(Ⅰ) ・手術
・麻酔管理料(Ⅱ) ・麻酔
・放射線治療
・病理診断
・主として入院で実施されている手術か否か、麻酔を伴う手術
点数設計 ・手術毎に設定 2
か否かにより、2×2通り
短期滞在手術等の算定方法 診調組 入-1
7.7.17改
○ 医療機関の短期滞在手術等※1の算定方法は、以下のとおり。
○ 入院で短期滞在手術等を実施した場合は、医療機関の類型等により、算定方法が複数に分かれる。
【医療機関の類型等毎の、入院外での短期滞在手術等基本料1の対象手術に係る診療報酬の算定方法】
短期滞在手術等基本料1の届出なし 短期滞在手術等基本料1の届出あり
短期滞在手術基本料1(一部の検査は包括)
外 病院 出来高算定
来 +出来高算定
短期滞在手術基本料1(一部の検査は包括)
診療所 出来高算定
+出来高算定
【医療機関の類型等毎の、入院での短期滞在手術等基本料3の対象手術に係る診療報酬の算定方法】
4泊5日まで 5泊以上
DPC対象病院(DPC算定病床) DPC算定※2 DPC算定※3
入
院 DPC対象病院(DPC算定病床以外) 出来高算定※2 出来高算定
DPC対象病院以外の病院 短期滞在手術等基本料3※4 出来高算定
有床診療所 出来高算定※2 出来高算定
※1 短期滞在手術等基本料の対象となる手術等を指す。
※2 DPC対象病院及び診療所においては、短期滞在手術等基本料3を算定することはできない。
※3 特に規定する場合を除く。
※4 DPC対象病院及び診療所を除く保険医療機関において、入院した日から起算して5日以内に対象手術等を行う場合には、特に規定する場合を除き、
全ての患者について短期滞在手術等基本料3を算定する。
※5 短期滞在手術等基本料1により包括的に評価される検査等を指す。
3
短期滞在手術等基本料1対象手術実施時の請求点数
○ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの)等について、病院において実施した場合の、標準的な請求点数は以
下のとおり。
○ いずれの手術についても、入院で実施した場合、入院外で実施した場合よりも高い点数となる。
○ 短期滞在手術等基本料1を算定する場合と算定しない場合の手術実施月の総請求点数の差は、短期滞在手術等基本料1の点数と同
程度であり、短期滞在手術等基本料1が一部検査料等を包括して評価している一方で、包括評価による効率化の効果は限定的であっ
た。
①外来と入院の比較
外来 入院
短1算定なし 短1算定あり DPC算定 短期滞在手術等 出来高算定
(検査料は全て出来高) (一部検査料等は包括) 基本料3 (地ケアの場合)
(病院の場合) (病院の場合)
※1 ※1 ※2 ※3 ※4
内視鏡的大腸ポリープ・粘
膜切除術(長径2センチ 7,350点 8,592点 14,210点 12,580点 16,755点
メートル未満) 差: 1,242点 __
(短:1: 1,359点)
水晶体再建術(眼内レンズ
を挿入する場合)(その他 14,350点 15,730点 21,971点 17,457点 28,640点
差: 1,380点 __
のもの)
(短:1: 1,359点)
③短1算定の有無による比較 ②入院における支払方式による比較
※1 R6年10月NDB。手術算定月における、1手術当たりの平均的な総請求点数。
※2 保険局医療課において作成(医療機関別係数約1.5として、 「060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切
除術等」及び「020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術なし 片眼」について、入院期間Ⅱまで入院したものとして推計。)
※3 短期滞在手術等基本料3の点数。「水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの)」については、片側を指す。
※4 R6年10月~12月DPCデータ。手術料を算定した入院エピソードにおける、1入院当たりの平均的な総算定点数。水晶体再建術については、片側のみ手
術した症例と両側を手術した症例が混在するため、参考値。
短期滞在手術の病院毎の入院/入院外での実施状況 診調組 入-1
7.7.17改
○ 病院毎の、入院/入院外別の「内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 2cm未満」及び「水晶体再建術 眼内レン
ズを挿入する場合 その他」の実施率(※1※2)は、以下のとおり。
○ いずれの手術についても、入院外実施率は医療機関毎にばらつきがみられ、入院外実施率が0%の病院も一定
数存在する。
令和6年10月NDBデータ(単月)
※1「内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 2cm未満」及び「水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他」の算定回数が10件以上の病院に限
る(有床診療所は含まない)。
※2 当該病院で算定された当該手術件数のうち、入院又は入院外で実施された手術件数割合。
5
令 和 5 年 6 月2 9日
第165回社会保障審議会
医療資源の投入量に地域差がある医療 ⑴白内障手術
医療保険部会 資料3
• 医療資源の投入量は地域ごとに様々であり、他地域と比較して多くの資源が投入されている医療サービスに
ついて、地域ごとに都道府県、医療関係者、保険者などが把握・検討を行い、これを踏まえて必要な適正化
に向けた取組を進めることは重要。他方、医療サービスの提供は、患者の状態を踏まえた医師の判断及び患
者の合意によりなされるものであり、一概に減少させればよいわけではない点には留意が必要。
• 白内障の手術については、OECDにより、多くの国で90%以上が外来で実施されている一方で、一部の国で
は外来での実施割合が低いことが指摘されている。外来での実施は、医療資源の節約だけでなく、在院期間
の短縮によるCOVID-19に曝露されるリスクの減少など患者安全にも寄与するとされている。
• 日本での白内障手術については、外来の実施割合は54%であり、都道府県ごとに実施状況は様々である。
○白内障手術の外来実施割合(OECD加盟国及び日本)
100%100%100%99% 99% 99% 99% 99% 98% 98% 98% 97% 97% 97% 96% 96% 96% 95% 95% 94% 94% 93% 93% 91% 90% 85% 83%
63% 58% 55% 53%
46% 40%
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33
系列1 系列2 出典:OECD Health at a Glance 2021(日本のデータはNDBオープンデータより作成)
○白内障手術(水晶体再建術)の外来での実施割合(都道府県別)
90%
100%
全国平均 54%
80%
60%
32%
40%
20%
0%
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47
6
出典:NDBデータ(2019年度)
短期滞在手術を入院で実施する理由
○ 「内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満)」及び「水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その
他のもの)」に関する入院・外来での実施状況、及びこれらの手術を入院で実施する理由について、医療機関の回答は以下のとおり。
○ いずれの手術についても、「原則、外来で実施している」と回答した医療機関が入院で実施する理由としては、「臨床上、入院で
の周術期管理を行う必要性が高いため」が最多であった。
出典:令和7年度入院・外来医療等における実態調査 (施設調査票(A票、B票))
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※ 当該手術を実施していないと回答した医療機関は除外
入院での周術期管理を行う必要性が特に高い具体的な理由
○ 「内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満)」及び「水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その
他のもの)」を「臨床上、入院での周術期管理を行う必要性が特に高い具体的な理由」としては、以下のような回答がみられた。
○ 「水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの)」について、「原則、局所麻酔で実施している」と回答した医療
機関が全身麻酔により行う理由としては、「臨床上、局所麻酔での実施が困難であるため」が最多であり、その具体的な理由とし
ては「認知症により安静を保つことが困難」といった回答が多くみられた。
手術 臨床上、入院での周術期管理を行う必要性が特に高い具体的な理由
○以下に掲げる理由により、出血リスクの高い症例
・切除面の広い症例
・病変数が多い症例
内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 ・抗血栓薬又は抗凝固薬内服中の症例
(長径2センチメートル未満) ・心疾患や悪性腫瘍の既往のある症例
・高齢症例
○全身状態が不良な症例
○術後合併症が生じた症例
○全身麻酔を行う必要性が高い症例
水晶体再建術 ○チン小帯が脆弱な症例等、追加的に緊急手術を必要性が生じる可能性が高い症例
(眼内レンズを挿入する場合) ○両側の手術を行う症例、手術反対側を失明している症例
(その他のもの) ○全身状態が不良な症例
○術後合併症が生じた症例
水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの)
出典:令和7年度入院・外来医療等における実態調査 (施設調査票(A票、B票))
※ 「臨床上、局所麻酔での実施が困難であるため」と回答した医療機関における、局所麻酔での手術が困難な理由についての回答(自由記述)を事務 8
局において集計
短期滞在手術等基本料1の算定回数等
○ 短期滞在手術等基本料1の病院及び診療所における算定回数の推移は以下のとおりであり、令和4年度診療報酬改定において、全
身麻酔を伴わない手術においては麻酔科医の配置を不要として以降、特に診療所における算定回数が顕著に増加している。
○ また、短期滞在手術等基本料1の対象手術のうち、特に算定回数の多い手術(※1)は以下のとおりであり、「水晶体再建術 眼
内レンズを挿入する場合 その他のもの」及び「内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2㎝未満」の算定回数が特に多く、また、
外来での実施割合が50%以上である手術も多くみられた。
短期滞在手術等基本料1の算定回数の推移
短期滞在手術等基本料1の対象手術の件数(※1)と外来実施率
手術名称 総数 入院 入院外 外来実施率
水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 165,699 57,840 107,859 65.1%
内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2㎝未満 164,217 34,304 129,913 79.1%
経皮的シャント拡張術・血栓除去術 初回 17,683 4,423 13,260 75.0%
下肢静脈瘤血管内焼灼術 5,787 1,482 4,305 74.4%
眼瞼下垂症手術 その他のもの 4,879 960 3,919 80.3%
経皮的シャント拡張術・血栓除去術 初回の実施後3月以内に実施する場
3,841 998 2,843 74.0%
合
手根管開放手術 2,837 1,020 1,817 64.0%
翼状片手術(弁の移植を要するもの) 2,591 431 2,160 83.4%
緑内障手術 水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術 2,305 1,002 1,303 56.5%
痔核手術(脱肛を含む) 硬化療法(四段階注射法によるもの) 2,185 709 1,476 67.6%
各年社会医療診療行為別統計(外来実施割合については、令和6年度社会医療診療行為別統計)
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※1 短期滞在手術等基本料1を算定しない場合も含み、また、短期滞在手術等基本料3として実施される場合も含む。
入院から外来への移行に係る課題と論点
【短期滞在手術等基本料3について】
• 短期滞在手術等の算定方法については、短期滞在手術等基本料をはじめ、複数の算定方法が混在している。
• 「内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2㎝未満」及び「水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの」について、入院で実
施した場合の総請求点数は、病院の入院外で実施した場合の総請求点数よりも高かった。
• また、これらの手術の入院内外での実施率に係る医療機関毎の分析では、入院外実施率が0%の医療機関が一定数みられた。
• 特に、白内障に対する水晶体再建術については、第 165 回社会保障審議会医療保険部会において、本邦では、OECD諸外国と比較して外
来実施率が低いことが指摘されている。
• これらの手術について、「原則、外来で実施している」と回答した医療機関が入院で実施する理由としては、「臨床上、入院での周術期管理
を行う必要性が高いため」が最多であり、その具体的と理由としては、前者については、出血リスクの高い症例等が、後者については、「全
身麻酔を行う必要性が高い症例」等が挙げられた。
• また、後者を全身麻酔で実施する理由としては、「臨床上、局所麻酔での実施が困難であるため」が最多であり、その具体的な理由としては
「認知症により安静を保つことが困難」といった回答が多くみられた。
短期滞在手術等基本料1について
【 】
• 短期滞在手術等基本料1については、令和4年度診療報酬改定において施設基準等の見直しを行った結果、特に診療所での算定回数が
著しく増加した。
• 短期滞在手術等基本料1を算定する場合と短期滞在手術等基本料1を算定しない場合の手術実施月の総請求点数の差は、短期滞在手術
等基本料1の点数と同程度であり、短期滞在手術等基本料1が一部検査料等を包括して評価している一方で、包括評価による効率化の効
果は限定的であった。
【論点】
【短期滞在手術等基本料3について】
○ 短期滞在手術の外来移行を促す観点から、短期滞在手術等基本料の対象手術のうち、主として外来で実施される手術について、臨床的に
入院で実施する必要性が乏しいが入院で実施した場合の点数と、病院の外来で実施した場合との点数差を縮小する方向で見直すことについ
て、どのように考えるか。
○ 短期滞在手術等基本料3の対象手術を実施した場合の評価について、様々な算定方法が混在していること等を踏まえ、 病院がDPC対象病
院であるかどうかにかかわらず、短期滞在手術等基本料3を算定するよう見直すことについて、どのように考えるか。
【短期滞在手術等基本料1について】
○ 短期滞在手術等基本料1について、検査料等を包括した点数として設定されているが、短期滞在手術等基本料1を算定する場合としない場
合の手術実施月の点数の差等を踏まえ、診療の実態に見合った評価とすることについて、どのように考えるか。
10
この資料について
出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)
当サイトが保存しているのは、PDFから取り出した文字だけです。 これは言葉で探せるようにするためのもので、 厚生労働省が公表した資料そのものではありません。 図表・画像・レイアウトは失われています。
正確な内容は、必ず厚生労働省のPDFをご確認ください。