資料3 「経済財政運営と改革の基本方針 2025」、「新しい資本主義のグランドデザイン及び 実行計画 2025 改訂版」及び「規制改革実行計画」等について
医療保険部会 第195回 / 2025-06-19 開催 / 38ページ
この資料の本物(PDF)は厚生労働省にあります。
図や表を含め、正しい形で読めるのはこちらです。
取り出した文字を見る(34,833字)
⚠️ これはPDFから文字だけを取り出したものです。 表や図の形は失われ、行が入り組んで読みにくくなっています。 探すためのものとお考えください。 内容を確かめるときは、上のPDFをご覧ください。
令和7年6月19日 第195回社会保障審議会医療保険部会 資料3
「経済財政運営と改革の基本方針2025」、「新しい資本主
2021年4月1日
義のグランドデザイン及び実行計画2025改訂版」及び「規
制改革実施計画」等について
厚生労働省 保険局
経済財政運営と改革の基本方針2025
経済財政運営と改革の基本方針 2025
(令和7年6月13日 閣議決定)(主な箇所抜粋①)
第2章 賃上げを起点とした成長型経済の実現
1.物価上昇を上回る賃上げの普及・定着~賃上げ支援の政策総動員~
(1)中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5か年計画の実行
(略)
地域の人材育成と処遇改善については、在職者を含め、大学、短期大学、高等専門学校及び専門学校においてアドバンスト・エッセン
シャルワーカー※17の育成に取り組むほか、医療・介護・保育・福祉等の人材確保に向けて、保険料負担の抑制努力を継続しつつ、公定価
格の引上げを始めとする処遇改善を進める。
※17 デジタル技術等も活用して、現在よりも高い賃金を得るエッセンシャルワーカー。
(2)三位一体の労働市場改革及び中堅・中小企業による賃上げの後押し
(個別業種における賃上げに向けた取組)
建設業や自動車運送業の賃上げに向け、労務費の基準の設定及び実効性確保、建設キャリアアップシステムの利用拡大、賃上げに対応
した運賃設定や荷主への是正指導の強化等を通じ、処遇改善や取引適正化を推進する。警備業やビルメンテナンス業の賃上げに向け、官
公需におけるリスクや重要度に応じた割増加算を含め、適切な単価設定や分離発注の徹底により、労務費の価格転嫁を進める。
医療・介護・障害福祉の処遇改善について、過去の報酬改定等における取組の効果を把握・検証し、2025年末までに結論が得られるよ
う検討する。
2
経済財政運営と改革の基本方針 2025
(令和7年6月13日 閣議決定)(主な箇所抜粋②)
第2章 賃上げを起点とした成長型経済の実現
3.「投資立国」及び「資産運用立国」による将来の賃金・所得の増加
(2)DXの推進
(医療・介護・こどもDX)
医療DX工程表※94に基づき、医療・介護DXの技術革新の迅速な実装により、全国で質の高い効率的な医療・介護サービスが提供され
る体制を構築することについて、必要な支援を行いつつ、政府を挙げて強力に推進する。このため、医療DXの基盤であるマイナ保険証
データ室(マイナ、
の利用を促進しつつ、2025年12月の経過措置期間後はマイナ保険証を基本とする仕組みに円滑に移行する。全国医療情報プラットフォー
ムを構築し、電子カルテ情報共有サービスの普及や電子処方箋の利用拡大、PHR※95情報の利活用を進めるほか、標準型電子カルテの本
格運用の具体的内容を2025年度中に示すことも含め必要な支援策の具体化を検討し、その普及を促進するとともに、介護情報基盤の整備、
診療報酬改定DX、薬局が有する情報の標準化とDXを進める。AI創薬、AIホスピタルの実用化を支援する。標準仕様を策定し、ク
ラウド技術を活用した病院の情報システムの開発・導入に向け、規制的手法や財政的手法など必要なインセンティブ措置の在り方を含め、
検討を進める。医薬品や検査の標準コードの在り方の検討を踏まえたマスタの一元管理、予防接種事務のデジタル化、ワクチン副反応疑
いの電子報告、予防接種データベースの整備を進める。医療・介護データを最大限有効活用し、イノベーションを進めるため、医療・介
護の公的データベースの仮名化情報等の利活用を可能とするためのシステム整備を進めるとともに、社会保険診療報酬支払基金の改組や
公費負担医療制度等のオンライン資格確認を円滑に実施する。医療安全の向上に向け、医療機関のサイバーセキュリティ対策※96、医薬
品・医療機器等の物流DXの推進に資する製品データベース構築を進める。これらの取組に加えて、必要に応じて医療DX工程表の見直
しを検討する。
子育て世代の使いやすさに配慮し、保育や母子保健等のこども政策のDXを推進する
※94 「医療DXの推進に関する工程表」(令和5年6月2日医療DX推進本部決定)。
※95 Personal Health Record。
※96 医療機器のサイバーセキュリティ対策を含む。
3
経済財政運営と改革の基本方針 2025
(令和7年6月13日 閣議決定)(主な箇所抜粋③)
第2章 賃上げを起点とした成長型経済の実現
4.国民の安心・安全の確保
(5)外国人との秩序ある共生社会の実現
(外免切替手続・社会保障制度等の適正化)
外国の運転免許の日本の運転免許への切替手続(外免切替手続)について、運転免許の住所確認の厳格化や知識確認・技能確認の審査
内容の厳格化を進める。外国人の税・社会保険料の未納付防止や社会保険制度の適正な利用に向けて、未納付情報や医療費不払情報の連
携による在留審査への有効活用、外国人の保険適用の在り方等の検討を行う。児童手当・就学援助の実態に即した適正利用を図る。
4
経済財政運営と改革の基本方針 2025
(令和7年6月13日 閣議決定)(主な箇所抜粋④)
第3章中長期的に持続可能な経済社会の実現
1.「経済・財政新生計画」の推進
(「経済・財政新生計画」に基づく今後の取組方針)
経済あっての財政との考え方の下、財政健全化目標によって、米国の関税措置への対応や物価高への的確な対応も含め、状況に応じた
マクロ経済政策の選択肢が歪められてはならない。必要な政策対応を行うことと財政健全化目標に取り組むことを矛盾しないものにして
いく。経済を成長させ、そして財政健全化に向けて取り組んでいく。こうした取組を通じて、金利が上昇する局面において、大災害や有
事に十分に対応する財政余力を確保し、将来の経済・財政・社会保障の持続可能性を確保していく。
そうした中、金利のある世界において、我が国の経済財政に対する市場からの信認を確実なものとするため、財政健全化の「旗」を下
ろさず、長期を見据えた一貫性のある経済財政政策の方向性を明確に示すことが重要である。このため、2025年度から2026年度を通じて、
可能な限り早期の国・地方を合わせたPB黒字化を目指す。ただし、米国の関税措置の影響は不透明であり、その経済財政への影響の検
証を行い、的確に対応すべきであり、必要に応じ、目標年度の再確認を行う。その上で、「経済・財政新生計画」の期間を通じて、その
取組の進捗・成果を後戻りさせることなく、PBの一定の黒字幅を確保しつつ、債務残高対GDP比を、まずはコロナ禍前の水準に向け
て安定的に引き下げることを目指し、経済再生と財政健全化を両立させる歩みを更に前進させる。
予算編成においては、2027年度までの間、骨太方針2024で示された歳出改革努力を継続しつつ、日本経済が新たなステージに移行しつ
つあることが明確になる中で、経済・物価動向等を踏まえ、各年度の予算編成において適切に反映する。とりわけ社会保障関係費※204につ
いては、医療・介護等の現場の厳しい現状や税収等を含めた財政の状況を踏まえ、これまでの改革を通じた保険料負担の抑制努力も継続
しつつ、2025年春季労使交渉における力強い賃上げの実現や昨今の物価上昇による影響等について、経営の安定や現場で働く幅広い職種
の方々の賃上げに確実につながるよう、的確な対応を行う。具体的には、高齢化による増加分に相当する伸びにこうした経済・物価動向
等を踏まえた対応に相当する増加分を加算する。非社会保障関係費※205及び地方財政についても、第3章第4節「物価上昇に合わせた公的
制度の点検・見直し」も踏まえ、経済・物価動向等を適切に反映する。
今後も、状況に応じて必要な政策対応を行っていくことに変わりはないが、PBの黒字化を達成した後、黒字幅が一定水準を超えた場
合には、経済成長等に資するような政策の拡充を通じて経済社会に還元することをあらかじめルール化することについても検討に着手し
ていく。
※204 社会保障関係費の伸びの要因として高齢化と高度化等が存在する。
※205 令和7年度予算の非社会保障関係費は、近年の物価上昇率の変化を反映した令和6年度予算の増(+1,600億円程度)と同水準を維持しつつ、公務
員人件費の増により実質的に目減りしないよう、相当額(+1,400億円程度)を上乗せし、+3,000億円程度とした。
5
経済財政運営と改革の基本方針 2025
(令和7年6月13日 閣議決定)(主な箇所抜粋⑤)
第3章中長期的に持続可能な経済社会の実現
2.主要分野ごとの重要課題と取組方針
(1)全世代型社会保障の構築
本格的な少子高齢化・人口減少が進む中、技術革新を促進し、中長期的な社会の構造変化に耐え得る強靱で持続可能な社会保障制度を
確立する。このため、「経済・財政新生計画」に基づき、持続可能な社会保障制度を構築するための改革を継続し、国民皆保険・皆年金
を将来にわたって維持し、次世代に継承することが必要である。
医療・介護・障害福祉等の公定価格の分野の賃上げ、経営の安定、離職防止、人材確保がしっかり図られるよう、コストカット型から
の転換を明確に図る必要がある。このため、これまでの歳出改革を通じた保険料負担の抑制努力も継続しつつ、次期報酬改定を始めとし
た必要な対応策において、2025年春季労使交渉における力強い賃上げ※207の実現や昨今の物価上昇による影響等について、経営の安定や現
場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につながるよう、的確な対応を行う。
このため、2024年度診療報酬改定による処遇改善・経営状況等の実態を把握・検証し、2025年末までに結論が得られるよう検討する。
また、介護・障害福祉分野の職員の他職種と遜色のない処遇改善や業務負担軽減等の実現に取り組むとともに、これまでの処遇改善等の
実態を把握・検証し、2025年末までに結論が得られるよう検討する。また、事業者の経営形態やサービス内容に応じた効果的な対応を検
討する。
持続可能な社会保障制度のための改革を実行し、現役世代の保険料負担を含む国民負担の軽減を実現するため、OTC類似薬の保険給
付のあり方の見直し※208や、地域フォーミュラリの全国展開※209、新たな地域医療構想に向けた病床削減※210、医療DXを通じた効率的で
質の高い医療の実現、現役世代に負担が偏りがちな構造の見直しによる応能負担の徹底※211、がんを含む生活習慣病の重症化予防とデータ
ヘルスの推進などの改革について※212、引き続き行われる社会保障改革に関する議論の状況も踏まえ、2025年末までの予算編成過程で十分
な検討を行い、早期に実現が可能なものについて、2026年度から実行する。
※207 日本労働組合総連合会の集計によれば、現時点(第6回集計)で定期昇給含む平均賃上げ率は5.26%(うちベースアップ分のみで3.71%)、組合
員数300人未満の組合の平均賃上げ率は4.70%(うちベースアップ分のみで3.51%)となっている。
※208 医療機関における必要な受診を確保し、こどもや慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに配慮しつつ、個別品目に関する対応につ
いて適正使用の取組の検討や、セルフメディケーション推進の観点からの更なる医薬品・検査薬のスイッチOTC化に向けた実効的な方策の検討を
含む。
※209 普及推進策を検討し、各地域において地域フォーミュラリが策定されるよう取組を推進する。
※210 人口減少等により不要となると推定される一般病床・療養病床・精神病床といった病床について、地域の実情を踏まえた調査を行った上で、2年
後の新たな地域医療構想に向けて、不可逆的な措置を講じつつ、調査を踏まえて次の地域医療構想までに削減を図る。
※211 医療・介護保険における負担への金融所得の反映に向けて、税制における金融所得に係る法定調書の現状も踏まえつつ、マイナンバーの記載や情
報提出のオンライン化等の課題、負担の公平性、関係者の事務負担等に留意しながら、具体的な制度設計を進める。
6
※212 詳細については、「自由民主党、公明党、日本維新の会合意」(令和7年6月11日自由民主党・公明党・日本維新の会)を参照。
経済財政運営と改革の基本方針 2025
(令和7年6月13日 閣議決定)(主な箇所抜粋⑥)
第3章中長期的に持続可能な経済社会の実現
2.主要分野ごとの重要課題と取組方針
(中長期的な時間軸を見据えた全世代型社会保障の構築)
現役世代が急速に減少し、高齢者数がピークを迎える2040年頃を見据えた中長期的な時間軸も視野に入れ、現役世代の負担を軽減しつ
つ、年齢に関わりなく、能力に応じて負担し、個性を活かして支え合う「全世代型社会保障」の構築が不可欠である。改革工程※213を踏ま
え、医療・介護DXやICT、介護テクノロジー、ロボット・デジタルの実装やデータの二次利用の促進、特定行為研修を修了した看護
師の活用、タスクシフト/シェアなど、医療・介護・障害福祉分野の生産性向上・省力化を実現し、職員の負担軽減や資質向上につなげ
るとともに、地域医療連携推進法人、社会福祉連携推進法人の活用や小規模事業者のネットワーク構築による経営の協働化・大規模化や
障害福祉サービスの地域差の是正を進める。医療機関、介護施設、障害福祉サービス等事業者の経営情報の更なる見える化※214を進める。
医療・介護・障害福祉分野の不適切な人材紹介の問題について実効性ある対策を講ずる。
現役世代の消費活性化による成長と分配の好循環を実現するため、各種データ分析・研究を始めEBPMによるワイズスペンディング
を徹底し、保険料負担の上昇を抑制するとともに、全世代型社会保障の将来的な姿を若者も含め国民に分かりやすく情報提供する。
※213 「全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)」(令和5年12月22日閣議決定)。
※214 経営情報の提出、分析及び公表の電子化を含む。
(中長期的な医療提供体制の確保等)
(略)
医療保険制度について、給付と負担のバランスや現役世代の負担上昇の抑制※216を図りつつ、給付と負担の見直し等の総合的な検討を進
める。高額療養費制度について、長期療養患者等の関係者の意見を丁寧に聴いた上で、2025年秋までに方針を検討し、決定する。
妊娠・出産・産後の経済的負担の軽減のため、2026年度を目途に標準的な出産費用の自己負担の無償化に向けた対応を進める。妊婦健
診における公費負担を促進する。「出産なび」の機能を拡充するほか、小児周産期医療について、地域でこどもを安心して生み育てるこ
とができるよう、最先端の医療を含めた小児周産期医療体制の確保を図るため、産科・小児科医療機関を取り巻く厳しい経営環境を踏ま
え、医療機関の連携・集約化・重点化を含めた必要な支援を行う。安全で質の高い無痛分娩を選択できる環境を整備する。
リフィル処方箋の普及・定着や多剤重複投薬や重複検査の適正化を進めるとともに、保険外併用療養費制度の対象範囲の拡大や保険外
診療部分を広くカバーし、公的保険を補完する民間保険の開発を促す。国民健康保険の都道府県保険料水準の統一に加え、保険者機能や
都道府県のガバナンスの強化を進めるための財政支援の在り方について検討※217を行う。
※216 後期高齢者支援金を含む。
※217 調整交付金や保険者努力支援制度その他の財政支援の在り方、現在広域連合による事務処理が行われている後期高齢者医療制度の在り方、生活保
護受給者の医療扶助の在り方の検討。 7
経済財政運営と改革の基本方針 2025
(令和7年6月13日 閣議決定)(主な箇所抜粋⑦)
第3章中長期的に持続可能な経済社会の実現
2.主要分野ごとの重要課題と取組方針
(働き方に中立的な年金制度の構築)
公的年金については、働き方に中立的な制度を構築する観点から、改正年金法※218を踏まえ、更なる被用者保険の適用拡大や在職老齢年
金制度の見直しを進めるとともに、いわゆる「年収の壁」への対応として、「年収の壁・支援強化パッケージ」※219の活用を促進する。
※218 社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律(令和7年6月13日成立)。また、今回の法律で
決定した改正内容により、将来の所得代替率は、制度改正を行わない場合と比べて、令和6年財政検証における成長型経済移行・継続ケースで
1.3%、過去30年投影ケースで1.4%それぞれ上昇すると見込まれる。
※219 令和5年9月27日全世代型社会保障構築本部決定。
(がん、循環器病等の疾患に応じた対策等)
がん対策※220、循環器病対策※221、慢性腎疾患対策※222、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性疼痛等の疾患に応じた対策、難病対策、
移植医療対策※223、アレルギー対策※224、依存症対策、難聴対策、栄養対策、受動喫煙対策、科学的根拠等に基づく予防接種の促進を始め
とした肺炎等の感染症対策※225、更年期障害や骨粗しょう症など総合的な女性の健康支援※226を推進する。運送業での睡眠時無呼吸対策、
睡眠障害の医療アクセス向上と睡眠研究の推進、睡眠ガイド等の普及啓発、健康経営の普及、睡眠関連の市場拡大や企業支援に一層取り
組む。
糖尿病と歯周病との関係など全身の健康と口腔の健康に関するエビデンスの活用、生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)
に向けた具体的な取組、オーラルフレイル対策・疾病の重症化予防につながる歯科専門職による口腔健康管理の充実、歯科医療機関・医
歯薬連携などの多職種連携、歯科衛生士・歯科技工士の離職対策を含む人材確保、歯科技工所の質の担保、歯科領域のICT活用、歯科
医師の不足する地域の分析等を含めた適切な配置の検討を含む歯科保健医療提供体制構築の推進・強化に取り組むとともに、有効性・安
全性が認められたデジタル化等の新技術・新材料の保険導入を推進する。また、自立支援・在宅復帰・社会復帰に向けたリハビリテー
ションの推進に取り組む。
※220 「がん対策推進基本計画」(令和5年3月28日閣議決定)に基づく取組。
※221 「循環器病対策推進基本計画」(令和5年3月28日閣議決定)に基づく取組。基盤整備及び研究推進や、後遺症支援を含む。
※222 腎不全患者の緩和ケアを含む。
※223 イスタンブール宣言を踏まえた国内の臓器提供、臓器あっせんや移植実施の抜本的な体制整備を含む。
※224 アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎等を含む。)医療の均てん化促進等を含む。
※225 小児の感染症を含む。
※226 科学的知見に基づき女性の負担にも配慮した乳がん検診の推進などがん検診の受診率の向上に向けた取組を含む。
8
経済財政運営と改革の基本方針 2025
(令和7年6月13日 閣議決定)(主な箇所抜粋⑧)
第3章中長期的に持続可能な経済社会の実現
2.主要分野ごとの重要課題と取組方針
(予防・健康づくり、重症化予防)
世界最高水準の健康寿命を誇る我が国の高齢者は、労働参加率や医療費でみても若返っており、こうした前向きな変化を踏まえ、更に
健康寿命を延伸し、Well-beingの向上を図り、性別や年齢に関わらず生涯活躍できる社会を実現する。データヘルス計画に基づく保険者
と事業主の連携した取組(コラボヘルス)や保険者の保健事業でのICTを活用したエビデンスに基づくPHRや健康経営と共働した効
果的な取組を支援するほか、働き盛り世代の職域でのがん検診を広く普及するため、受診率や精度管理の向上の取組を更に推進する。A
MEDのプライマリヘルスケア・プラットフォーム等を通じた支援により、エビデンスに基づくヘルスケアサービスを普及する。糖尿病
性腎症の重症化予防等の大規模実証事業を踏まえたプログラムの活用を進める。高齢者の社会参加促進や要介護認定率の低下に向け、
データを活用したエビデンスに基づく取組として、地域の多様な主体の連携協力や、成果指向型の取組等による効果的な介護予防やリハ
ビリテーションを充実する。
(創薬力の強化とイノベーションの推進)
(略)国民負担の軽減と創薬イノベーションを両立する薬価上の適切な評価※230の実施、承認審査・相談体制の強化、バイオ医薬品を含む
医薬品の製造体制の整備や人材育成・確保により、国際水準の研究開発環境を実現し、ドラッグラグ/ロスの解消やプログラム医療機器
への対応を進めるほか、PMDAの海外拠点を活用し、薬事相談・規制調和を推進する。(略)
医薬品の安定供給に向け、抗菌薬等のサプライチェーンの強靱化や取り巻く環境の変化を踏まえた持続可能な流通の仕組みの検討を図
るとともに、感染症の流行による需要の急激な増加といったリスクへの対策を講じ、基礎的な医薬品等※231の足元の供給不安に対応する。
さらに、少量多品目構造解消に向けた後発医薬品業界の再編を推進するほか、バイオシミラーについて、国内生産体制の整備及び製造人
材の育成・確保を着実に進め、使用を促進する。当初の医師の診断や処方に基づき症状の安定している患者が定期的に服用する医薬品や、
低侵襲性検体である穿刺血を用いる検査薬を含む医薬品・検査薬の更なるスイッチOTC化など、具体的な工程表を策定した上でセルフ
ケア・セルフメディケーションを推進しつつ、薬剤自己負担の見直しを検討する。(略)。イノベーションの推進や現役世代の保険料負
担への配慮の観点から、費用対効果評価制度について、客観的な検証を踏まえつつ、更なる活用に向け、適切な評価手法、対象範囲や実
施体制の検討と併せ、薬価制度上の活用や診療上の活用等の方策を検討する。標準的な薬物治療の確立に向け、休薬・減薬を含む効果
的・効率的な治療に関する調査研究を進め、診療ガイドラインに反映していく。医薬品の適正使用や後発医薬品の使用促進のみならず、
医療費適正化の観点から、地域フォーミュラリを普及する。(略)
※230 2024・2025年度薬価改定において新薬創出・適応外薬解消等促進加算の対象となる革新的新薬について薬価を基本的に維持したことを念頭に置い
た革新的新薬の特許期間中の対応に関する創薬イノベーション推進の観点からの検討等。 9
※231 日本薬局方収載医薬品の一部を含む。
経済財政運営と改革の基本方針 2025
(令和7年6月13日 閣議決定)(主な箇所抜粋⑨)
第3章中長期的に持続可能な経済社会の実現
2.主要分野ごとの重要課題と取組方針
(2)少子化対策及びこども・若者政策の推進
(加速化プランの本格実施と効果検証の徹底)
こどもを生み、育てたいという希望が叶う社会、こどもたちが健やかに育まれる社会の実現と少子化トレンドの反転を目指し、政策を
総動員することが不可欠である。集中取組期間において、「経済・財政新生計画」や加速化プラン※238に沿って、経済的支援、全てのこど
も・子育て世帯を対象とする支援、共働き・共育ての推進のための施策を本格実施する。具体的には、保育士・幼稚園教諭等の処遇改善、
保育士配置の改善、こども誰でも通園制度の全国展開や、放課後児童クラブ等への支援※239 、子育て世帯への住宅支援に取り組むととも
に、施策全般について出生率やこどものWell-beingに関する指標等関連指標に与える効果の検証を徹底し、より効果的な施策への重点化
など施策の見直しを検討する。このため、改革工程に基づく徹底した歳出改革を進めるなど財源確保を図るとともに、2026年度からの子
ども・子育て支援金制度の円滑な導入に向け、国民の共感を得られるよう制度の意義やその使途などの周知の準備を進めるほか、少子化
の危機的かつ深刻な状況を踏まえ、官民が連携し、社会全体でこども・子育て世帯を支える意識を醸成する。
※238 「こども未来戦略」(令和5年12月22日閣議決定)に基づくこども・子育て支援加速化プラン。
※239 実施に当たっては、多様な体験活動を推進すること。
10
経済財政運営と改革の基本方針 2025
(令和7年6月13日 閣議決定)(主な箇所抜粋⑩)
第3章中長期的に持続可能な経済社会の実現
3.計画推進のための取組の強化
(経済・財政一体改革の点検・評価)
「経済・財政新生計画」の推進においては、経済、社会、環境や技術の変化に適切に対応した予算編成や制度改正に資するよう、人口
減少下の持続可能な国・地方の行財政、人々のやりがいやWell-being(幸福度)、デジタル・新技術の導入による生産性向上に着目しつ
つ、プロセス管理を行う。経済財政諮問会議において、「EBPMアクションプラン」、「改革実行プログラム」及び「進捗管理・点
検・評価表」に基づき、毎年改革の進捗管理・点検・評価を行い、進捗や政策効果を確認し、更なる政策の企画・立案に結び付ける。
(政府全体のEBPMの強化)
「経済・財政新生計画」の推進においては、限られたリソースから高い政策効果を生み出すことが重要である。このため、関係府省庁
において「EBPMアクションプラン」に基づき、政府全体のEBPMの取組を本格化する。年末に同プランの見直し・強化を行うとと
もに、その成果を翌年度以降の骨太方針へ反映するなどEBPMを強化する。EBPM強化や分野横断的な施策の深化のため、行政記録
情報を含めたデータの整備や「見える化」について関係府省庁間の連携を強化する。行政事業レビューとの連携を通じて、データ収集や
分析・評価を一体的かつ効率的に進める。その際、行政事業レビューシステムの機能強化とAI技術を活用したデータの利活用を推進す
る。ビッグデータを用いた分析や指標の実用化を進める。
基金について、資金の有効活用の観点から、EBPMの手法を用いた効果検証やPDCAの取組を推進し、基金の点検・見直しの横断
的な方針※268も踏まえ、必要性や成果の達成状況、管理費を含む執行見込み、設置法人の適格性について、不断に点検・検証を行う。
公的部門が保有する資産について、その保有目的等も踏まえつつ、運用改善や有効活用の有用性を検討する。
※268 「基金の点検・見直しの横断的な方針について」(令和5年12月20日行政改革推進会議決定)。
11
経済財政運営と改革の基本方針 2025
(令和7年6月13日 閣議決定)(主な箇所抜粋⑪)
第3章中長期的に持続可能な経済社会の実現
4.物価上昇に合わせた公的制度の点検・見直し
賃上げや投資が増加し、コストカット型経済からの脱却が見えてきた今、政府自身が、物価上昇を上回る賃金上昇の実現に向けて率先
すべく、以下の3つの取組を総合的に実行する。その際には、労働の価値、平素からの備えの価値を正しく評価し、価格に表すことの重
要性を軸に据えて取組を進める。
物価上昇が継続していることを踏まえ、予算、税制における長年据え置かれたままの様々な公的制度に係る基準額や閾値について、国
民生活へ深刻な影響が及ばないよう、省庁横断的・網羅的に点検し、見直しを進める※269。その際、各項目の点検と併せ、政策効果を担保
するため、制度の特性に応じた定期的な改定ルールを設け、足元の物価上昇に的確に対応できるような仕組みづくりを行う。
同時に、本基本方針第2章及び第3章に記載している、
・公定価格(医療・介護・保育・福祉等)の引上げ
・働き手の賃上げ原資を確保できる官公需における価格転嫁の徹底
を省庁横断的に推進する。
※269 長年据え置かれてきた公的制度の基準額や閾値の例として、交通遺児育成給付金、子どもの学習・生活支援事業(生活困窮者自立支援制度)、食
事支給に係る所得税非課税限度額、マイカー通勤に係る通勤手当の所得税非課税限度額が存在し、これらについては速やかに見直しを行う。
12
参考資料
自由民主党・公明党・日本維新の会 合意
(令和7年6月11日 署名)(主な箇所抜粋①)
自由民主党、公明党、日本維新の会は、持続可能な社会保障制度のための改革を実行し、現役世代の保険料負担を含
む国民負担の軽減を実現するための3党の協議体における議論の成果を「骨太方針2025」に反映するため、先般、6月
6日に実務者間で先行的に合意に達した事項を含め、以下の通り合意する。
自由民主党、公明党は、本合意内容の趣旨を「骨太方針2025」に反映する。その上で3党は、引き続き、本協議体に
おける社会保障改革に関する真摯な協議を継続する。
【OTC類似薬の保険給付のあり方の見直し】
類似のOTC医薬品が存在する医療用医薬品(OTC類似薬)の保険給付のあり方の見直しについては、医療の質やア
クセスの確保、患者の利便性に配慮しつつ、医療保険制度の持続可能性確保を目指すことを基本とし、令和7年末までの
予算編成過程で十分な検討を行い、早期に実現が可能なものについて、令和8年度から実行する。
その際、医療機関における必要な受診を確保し、こどもや慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに配慮
しつつ、成分や用量がOTC医薬品と同等のOTC類似薬をはじめとするOTC類似薬一般について保険給付のあり方の見
直しの早期実施を目指す。その中で、個別品目に関する対応についても、これまでのビタミン剤やうがい薬、湿布薬に関
する対応を踏まえ、適正使用の取組を検討する。
あわせて、セルフメディケーション推進の観点から、スイッチOTC化に係る政府目標(※)の達成に向けた取組を着
実に進めるとともに、夏以降、当初の医師の診断や処方を前提にしつつ、症状の安定している患者にかかる定期的な医薬
品・検査薬のスイッチOTC化に向けて、制度面での必要な対応を含め、更なる実効的な方策を検討する。
(※)令和5年末時点で海外2か国以上でスイッチOTC化されている医薬品のうち、本邦でスイッチOTC化されてい
ない医薬品(約60成分)を令和8年末までにOTC化する。
【医療DXを通じた効率的で質の高い医療の実現】
現時点の電子カルテ普及率が約50%であることに鑑み、普及率約100%を達成するべく、5年以内の実質的な実現を見
据え電子カルテを含む医療機関の電子化を実現する。また、医療情報の共有を通じた効率的な医療提供体制の構築を促進
するため、電子カルテを通じた医療情報の社会保険診療報酬支払基金に対する電磁的提供を実現する。
14
14
自由民主党・公明党・日本維新の会 合意
(令和7年6月11日 署名)(主な箇所抜粋②)
【地域フォーミュラリの全国展開】
有効性や安全性に加えて、経済性を踏まえて作成される「地域フォーミュラリ」(「医薬品のリスト・使用指針」)の
導入について、現状、極めて限定的となっている状況を踏まえ、その普及に向けて、後発医薬品の更なる使用促進や患者
の自己負担抑制等の観点から、普及推進策を検討し、各地域において地域フォーミュラリが策定されるよう取組を推進す
る。
【現役世代に負担が偏りがちな構造の見直しによる応能負担の徹底】
医療・介護保険における負担への金融所得の反映の在り方について、現役世代に負担が偏りがちな構造の見直しの観点
から、税制における確定申告の有無により負担等が変わる不公平な取扱いを是正する必要がある。保険者が金融機関等か
らの情報を基に確定申告されていない金融所得を負担の公平性の観点から反映させる方法などが考えられるが、税制にお
ける金融所得に係る法定調書の現状も踏まえつつ、マイナンバーの記載や情報提出のオンライン化等の課題、負担等の公
平性、関係者の事務負担等に留意しながら、どのように金融所得の情報を反映させるかを含め、具体的な制度設計を進め
る。年齢に関わらず負担能力に応じた負担を目指す観点から、現役世代から後期高齢者への支援金負担の軽減に配慮する。
【生活習慣病の重症化予防とデータヘルスの推進】
がんを含む生活習慣病の重症化予防の推進は、患者のQOLの向上や健康寿命の延伸のみならず、医療費の抑制効果も
期待できる。
このため、糖尿病患者に対する重症化予防による糖尿病に起因する下肢切断の回避や、ヘリコバクター・ピロリの除菌
治療による胃がんの発症予防といった疾病予防が医療費に与える影響の分析を進めるとともに、糖尿病性腎症の重症化予
防等におけるデータヘルスの取組の推進など、生活習慣病の重症化予防、リスクに応じたがん検診等の充実による早期発
見・早期治療に取り組んでいく。併せて、医療DXの推進による医療情報等の共有の取組を進めつつ、データヘルスの更
なる強化に取り組む。
1515
新しい資本主義のグランドデザイン
及び実行計画
新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2025改訂版
(令和7年6月13日 閣議決定)
(主な箇所抜粋①)
Ⅱ.中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5か年計画の推進
2.サービス業を中心とした中小企業・小規模事業者の生産性向上
(1)業種別の「省力化投資促進プラン」の実行
サービス業を中心に、最低賃金引上げの影響を大きく受ける、人手不足が取り分け深刻と考えられる12業種(飲食業、宿泊業、小売
業、生活関連サービス業((理容業、美容業、クリーニング業、冠婚葬祭業)、その他サービス業(自動車整備業・ビルメンテナンス
業)、製造業、運輸業、建設業、医療、介護・福祉、保育、製造業、農林水産業)については、その生産性を向上させる必要性が一層
高いことに鑑み、各業所管省庁において、官民での取組の目標と具体策を「省力化投資促進プラン」として公表する。
ここで定める目標は、我が国の生産年齢人口が減少し、労働供給制約が今後ますます厳しくなる中にあっても、地域経済を支える中
小企業・小規模事業者が成長し続けていくために政府が目指すべきものであり、これに向けた集中的な省力化投資・デジタル化投資等
を後押しする。
同プランの中では、こうした業種の多くがサービス業であることを踏まえ、各業所管省庁が業種ごとの課題や優良事例を捉えて、き
め細やかに各業種の生産性向上を後押しするとともに、全国的なサポート体制を整備する。
(3)12業種における省力化投資の具体策
(略)
⑨医療
ⅰ)目標
労働生産性の向上の取組により、医師・看護師等の時間外労働の削減、合理的な配置基準の見直しを目指す。また、2020年代に最低賃金1,500円という政府
目標はもとより、持続的な賃上げにつなげていく。
ⅱ)課題と省力化事例
85歳以上を中心に高齢者数は2040年頃のピークまで増加すると見込まれる。また、生産年齢人口の減少に伴い、医療従事者の確保はさらに困難となることが
見込まれるため、働き方改革等による労働環境の改善や、医療DX、タスクシフト・シェア等の省力化の取組を着実に推進していくことが重要となる。
ⅲ)省力化促進策
・省力化を具体化する施策として、看護業務の効率化に資する電子カルテへの音声入力及びバイタルサイン値等の自動反映、インカム等の導入支援、医師の
労働時間の短縮に資するICT機器の導入支援、中小・小規模事業者に対するIT導入補助金の活用を進めていく。また、電子カルテ情報の標準化等の医療
DX推進のための情報基盤の整備を進めるとともに、医療現場のニーズに即したサービスの技術開発や、医療負担の軽減に資するものを含む医療機器等の
開発・実装を推進する。さらに、看護業務の効率化の優良事例集の充実を図る。
ⅳ)サポート体制
施策の事業者への周知及び省力化に取り組む事業者のサポート体制について、各都道府県に設置された医療勤務環境改善支援センターに、労務管理や医業経
営の専門家であるアドバイザーを配置し、省力化の取組に関する助言や、公的支援、優良事例の紹介等を行う。
ⅴ)主なKPI
2030年までに、概ねすべての医療機関において必要な患者の医療情報を共有するための電子カルテの導入を目指す。2029年度までに長時間労働となる医療機
関に勤務する医師の時間外労働の目標時間数を1,410時間にする(現状は1,860時間)。
17
新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2025改訂版
(令和7年6月13日 閣議決定)
(主な箇所抜粋②)
Ⅱ.中小企業・小規模事業者の賃金向上推進5か年計画の推進
4.地域で活躍する人材の育成と処遇改善
(4)医療・介護・保育・福祉等の現場での公定価格の引上げ
全国の医療、介護、障害福祉分野など医療・福祉の現場では、有業者のおよそ7人に1人である900万人の方々が働いており、地域
を支える一大産業となっている。
他方、こうした分野で働く方々の処遇については公的に価格が定まっており、近年の物価高騰や賃金上昇の中で、他産業のように
コストの増加分を価格に転嫁することができない。賃上げで先行する他産業との人材確保の競争が厳しくなる中、他産業と比較して有
効求人倍率が高くなっている状況にある。今後、高齢者の増加と生産年齢人口の減少が進む中で、将来にわたって必要なサービスを安
心して受けられるよう、その担い手を確保することは喫緊の課題である。
公定価格の分野においても、医療・介護・障害福祉等における賃上げ、経営の安定、離職防止、人材確保がしっかり図られるよう、
コストカット型からの転換を明確に図る必要がある。このため、これまでの歳出改革を通じた保険料負担の抑制努力も継続しつつ、次
期報酬改定をはじめとした必要な対応策において、令和7年春季労使交渉における力強い賃上げの実現や昨今の物価上昇による影響等
について、経営の安定や現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につながるよう、的確な対応を行う。
Ⅲ.投資立国の実現
2.新たな勝ち筋となる分野での研究開発・輸出の後押し
(1)ヘルスケア
ⅲ)医療・介護のDX
医療・介護DXについて、政府を挙げて確実かつ着実に推進する。リアルワールドデータの利活用推進のため、厚生労働大臣等
が保有する医療・介護関係の公的データベース、次世代医療基盤法に基づく認定作成事業者が保有するデータベースを用いたユー
スケースの実証を行う。健康・医療に関する情報やライフログデータ等のPHRを有機的に連結できる環境の整備、疾患解明や創薬
等の利活用に貢献するデータドリブンのオールジャパンのバイオバンク機能の強化、適切なオンライン診療を含む遠隔医療の推進
や、ウェアラブルデバイス、プログラム医療機器等を用いたヘルスケアにおけるDXを推進する。また効率的かつ質が担保された
医療・介護の提供のため、AI・ICT等を活用した介護テクノロジーやデジタル技術を用いた医療機器などの研究開発及び社会実
装を進める。
18
新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2025改訂版
(令和7年6月13日 閣議決定)
(主な箇所抜粋③)
Ⅴ.科学技術・イノベーション力の強化
5.先端科学技術分野の取組強化とフロンティアの開拓
(6)健康・医療
②国民の安心・経営の持続可能性-質の確保と選択肢の拡大-
ⅰ)予防・健康づくり領域に係るサービスの質の見える化・向上
国民が安心して予防・健康づくりサービスを選択しやすくなるよう、また品質が向上し健全なマーケット形成に資するよう、
「質の見える化」を推進し、学会や民間団体等によるエビデンスの整理や、サービスの質についての第三者による客観的な認証を
行う枠組みづくりを促進する。また、こうした枠組みの下、質が確保されたサービスについて保険者等による積極的な活用を推進
する。
(略)
ⅲ)保険外併用療養費制度の運用改善(迅速なアクセス)等
有効性評価が十分でない最先端医療等(再生医療等製品、がん遺伝子パネル検査等)について、国民皆保険の堅持とイノベー
ションの推進を両立させつつ、希望する患者が保険診療の対象となるまで待つことなく利用できるよう、保険診療と保険外診療の
併用を認める保険外併用療養費制度の対象範囲を拡大する。
あわせて、一定の質が確保された自由診療を対象とする民間保険が近年誕生しており、一定の評価を得ていることも踏まえ、患
者の負担軽減・円滑なアクセス確保の観点から、民間保険会社による多様な商品開発が一層促進されるよう、保険外診療部分を広
くカバーし、公的保険を補完する民間保険の開発を推進していく。有効性評価が十分に求められる公的保険の手前の段階として民
間保険に委ねられる分野に関する共通理解を醸成するため、保険外併用療養費制度等の各種制度に関する基本理解(プリンシプ
ル)について、民間保険会社等と対話を深めることを通じ、民間保険会社等による自主的な商品開発の取組を促していく。
特に、再生医療については、薬事承認と同等の有効性安全性を前提に、関連する医療技術の成熟度や普及性の評価も含めて先進
医療での実施の在り方について、検討を行う。
バイオ後続品について、国民皆保険を堅持しつつ患者の希望に応じて利用できるよう、2024年10月から施行された長期収載品の
選定療養を参考にしながら保険給付の在り方について検討を行う。
さらに、多様な患者ニーズを充足するため、選定療養として導入すべき事例等について、幅広く国民や医療関係団体等から意見
を募集するとともに、寄せられた意見について令和8年度診療報酬改定に向けた議論の中で検討する。疾病の治療等にあたって、
薬事承認された医薬品等の効能・効果のうち一部が保険適用されなかった場合について、製造販売業者からの申請に基づき、速や
かに選定療養の対象とすることができる仕組みについて検討する。
19
規制改革実施計画
規制改革実施計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋①)
1.地方創生(3)健康・医療・介護
4.防災・減災(2)健康・医療・介護
1 地域におけるオンライン診療の更なる普及及び円滑化
前文 (略)
a 厚生労働省は、例えば、オンライン診療専用車両等(オンライン診療専用ブースを含む。以下同じ。)の活用において、現行の医
事法制の解釈運用では、診療の回数・場所の制限や事前届出等の手続負担があるなどの指摘を踏まえ、オンライン診療専用車両等の
活用を円滑化し、適切な活用の推進を図るため、以下の事項を含め、医事法制上の位置付けの明確化並びに解釈運用の更なる明確化
及び見直しについて検討し、所要の措置を講ずる。
(中略)
・オンライン診療受診施設について、保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和32年厚生省令第15号)及び保険薬局及び保険薬剤
師療養担当規則(昭和32年厚生省令第16号)との関係について整理し、明確にすること。
b (略)
c 厚生労働省は、オンライン診療に係る診療報酬上の評価について、以下の指摘があることを踏まえ、明確化や見直しの要否を検討
し、必要に応じて所要の措置を講ずる。
・現行のオンライン診療指針上、D to P with Nにおいて医師の指示による点滴、注射、血液検査、尿検査等の診療の補助行為を看
護師等が行うことは可能とされているが、当該補助行為に係る診療報酬の算定方法に不明確な部分がある。
・在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料については、関連学会の指針においてオンライン診療での疾病管理の有効性・安全性を担保する
ために、診断、症状の改善及びCPAP(持続的気道陽圧)の使用状況の確認ができるまでは対面診療を実施することとされてい
ることを踏まえ、オンライン診療を行う場合であっても、対面診療を併せて実施することを前提とした算定要件となっており、外
来栄養食事指導料については対面とオンラインを組み合わせた指導計画策定が算定要件とされている。一方でこれらの算定要件は、
オンライン診療の特性を十分に活かした活用が進まない一因となっている。
d (略)
【a:令和6年度検討開始、法令上の措置施行までに結論、結論を得次第速やかに措置、b,d(略)、
c:令和7年度検討・結論・措置】
21
規制改革実施計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋②)
3.投資大国
(1)健康・医療・介護
1 公的データベース等における医療等データの利活用法制等の整備
我が国において、医療・ケアや医学研究、創薬・医療機器開発などに医療等データ(電子カルテ、介護記録等に含まれるデータ、死
亡情報その他の個人の出生から死亡までのデータであって診療や介護等に一般的に有用と考えられるデータをいう。以下同じ。)を円
滑に利活用することを通じて、国民の健康増進、より質の高い医療・ケア、医療の技術革新(医学研究、医薬品開発等)、医療資源の
最適配分、社会保障制度の持続性確保(医療費の適正化等)、次の感染症危機への対応力の強化などにつなげていくことが極めて重要
である。
このため、令和5年6月の規制改革実施計画等に基づき、厚生労働省及び個人情報保護委員会は、医療等データに関する特別法の制
定や、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「個人情報保護法」という。)の制度・運用の見直しの必要性を含め、
今後とも、所要の検討を行っていくことを前提として、まずは、厚生労働省は、EU等の動向を踏まえた本人の同意のみに依存しない
適切なプライバシー保護を前提としつつ、一定の仮名化を行った医療・ケアや医学研究、創薬・医療機器開発などに資する医療等デー
タを研究者、企業等が二次利用(医療等データを医学研究その他の当該医療等データによって識別される特定の個人のみを対象としな
い目的で利用することをいう。以下同じ。)に用いること(以下「特定二次利用」という。)を、必ずしも患者等本人の同意がなくと
も行うことを可能とし、大量の医療等データを対象とする円滑な特定二次利用を実現するため、以下の措置を講ずる。
22
規制改革実施計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋③)
3.投資大国
(1)健康・医療・介護
1 公的データベース等における医療等データの利活用法制等の整備
a 厚生労働省(医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する法律(平成29年法律第28号。以
下「次世代医療基盤法」という。)に関するものは、内閣府、文部科学省、厚生労働省及び経済産業省)は、以下に掲げる厚生労働
大臣等が保有する医療・介護関係のデータベース(以下「公的DB」という。)及びそれらに格納される原データ(以下「公的デー
タ」という。)、そして、次世代医療基盤法に基づく認定作成事業者が保有するデータベース(以下「認定DB」という。)につい
て、以下の事項を含め、仮名化情報の利用・提供並びに他の公的DBの仮名化情報及び認定DBとの連結解析を可能とするため、高
齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号。以下「高齢者医療確保法」という。)を始めとする公的DB及び認定DBの
根拠法の改正法案の令和7年通常国会への提出等について検討し、結論を得次第、速やかに所要の措置を講ずる。
・公的データについて、その仮名化情報の利用・提供に当たってその必要性等に関して適切な審査を行うとともに、bにより厚生労
働大臣、利用者等が遵守すべき保護措置等を定めた上で、仮名化情報の利用・提供を可能とすること。
・bにより、公的データの仮名化情報と、その他の公的DB等の仮名化情報(後述の電子カルテ情報DB及び自治体検診DBの仮名
化情報並びに認定DBの仮名加工医療情報を含む。)との連結解析を可能とすること。
<公的DB>
・高齢者医療確保法に基づく匿名医療保険等関連情報データベース(NDB)
(略)
・健康保険法(大正11年法律第70号)に基づく匿名診療等関連情報データベース(DPCDB)
(略)
23
規制改革実施計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋④)
3.投資大国
(1)健康・医療・介護
1 公的データベース等における医療等データの利活用法制等の整備
b 厚生労働省は、以下の事項を含め、公的DBの仮名化情報の利用・提供及び連結解析を可能とする際の適切な保護措置及び各公的
DBの管理・運用方法を定める。
・仮名化情報の利用・提供を行う公的DBへのデータ格納時(顕名でデータを格納することとされているデータベースにおいては、
申請に対する仮名化情報の提供時)に、それだけで本人の特定が可能となる氏名等の情報を削除するなどの措置を講じ、当該公的
DBについては、個人情報保護法上、個人情報の保有主体である行政機関の長等に求められる水準と同等の安全管理、不適正利用
の禁止、職員の義務等の措置を講ずること。
・現在の匿名化情報について定めている基準と同等の「相当の公益性がある場合」(令和5年6月の規制改革実施計画を受け見直さ
れたNDBデータの利用の要件と同様に、製薬企業等による医薬品や医療機器の創出又は改善に資する調査、研究又は開発(製薬
企業を含む民間事業者等による医薬品安全性調査、市販後の有害事象のエビデンス収集等の研究を含む。)に利用する場合を含
む。)に利用・提供を認めることとし、「特定の商品又は役務の広告又は宣伝に利用するために行う」場合は利用・提供を行わな
いこととするとともに、情報の加工基準や審査基準を定めたガイドラインを整備した上で、仮名化情報の利用・提供に際しては、
仮名化情報の利用目的・内容に応じて利用の必要性・リスクに関する審査を行うこと。
・クラウド環境(今後構築するクラウド型の情報連携基盤を活用したVisiting解析環境を含む。以下同じ。)での利用を基本とし、
差別など本人の不利益となるような不適切利用を防止するため、ログの活用等により利用者のデータの利用状況を日常的に監視・
監督を行うこと。また、仮名化情報の記憶媒体を介した提供を可能とするかどうかについては、その必要性や要件を検討し、明確
化すること。匿名化情報と同様、照合禁止やデータ消去、安全管理措置、不正利用の際の罰則等を求めることに加え、匿名化情報
より厳格な管理を担保するため、厚生労働大臣による利用者に対する措置要求の義務や、利用者に対する従業者の監督の義務、罰
則等を上乗せで設けること。
24
規制改革実施計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋⑤)
3.投資大国
(1)健康・医療・介護
1 公的データベース等における医療等データの利活用法制等の整備
c 厚生労働省は、公的DB等に研究者、企業等がリモートアクセス(国が指定する特定の施設に限定せず、研究者等の自宅や研究室
等からセキュリティレベルを保ったまま仮名化情報等を格納するシステムにアクセスし、分析・集計を行うことができるアクセス方
式をいう。)し、一元的で安全であるのみならず迅速かつ円滑に利用・解析を行うことができるクラウド環境の情報連携基盤を構築
し、内閣府、文部科学省、経済産業省等と連携しながら、その利用を推進する。その構築の際、当該情報連携基盤に求められる機
能・要件やその設計等については、医療・介護データ等解析基盤(HIC:Healthcare Intelligence Cloud)との関係性を整理しつ
つ、以下の事項を実現する方向で検討する。
・情報連携基盤上で操作可能な情報の範囲に解析を補助するデータ(利用者が持ち込むものを含む。)を含むこと。
・適切な情報セキュリティを確保しつつ、解析ソフトウェアの持込みを可能とすること。
・円滑な利用・提供が可能となるよう、データ及び利用者の規模に応じたクラウド環境(高性能計算向け汎用ベクトル・行列演算プ
ロセッサー(GPU:Graphics Processing Unit)、ストレージ等)の整備を行うこと。
25
規制改革実施計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋⑥)
3.投資大国
(1)健康・医療・介護
1 公的データベース等における医療等データの利活用法制等の整備
d 厚生労働省は、審査の適正性及び利用者の利便性の観点を考慮しつつ、利用申請・審査の手順、様式、書類、基準等の統一を行う
ことを含め、公的DBの仮名化情報の利用申請の受付、利用目的等の審査等を一元的に行う体制等を整備する。その際、当該審査体
制等の整備等については、令和5年6月の規制改革実施計画等に基づくNDBデータの利用申請・審査体制等と原則同様に、以下の
事項を実現する方向で検討する。
・公的DBの仮名化情報の利用・提供に関する審査基準を含む、ガイドラインを策定すること。その際、公的DBの根拠法令の規定
の適用に当たって、公的DBごとに、当該審査並びに利用・提供する仮名化情報の内容及び程度を同等の水準とすること。加えて、
研究者、企業等が公的DBの仮名化情報を利用する場合を含め研究等を行うに当たっては、探索・試行的なデータ解析を行うこと
が通常であることに留意すること。また、公的DBの仮名化情報の利用による研究等を基礎とする場合であっても、公の秩序、善
良の風俗又は公衆の衛生を害するおそれがない限り、特許を受けることが可能であることを明確化すること。
・人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針(令和3年文部科学省・厚生労働省・経済産業省告示第1号。以下「医学
系倫理指針」という。)の適用関係について必要な整理を行った上で、審査委員会の構成を、医学系倫理指針の倫理審査委員会の
構成要件を満たすもの等とした上で審査を行い、各研究機関での倫理審査委員会の審査は不要とすること。
・利用申請から利用者が実際に公的DBの仮名化情報の利用を開始し得るまでに要する期間について、研究者、企業等のニーズを踏
まえた上で、その研究目的に応じ、データ連携・加工等が必要な場合は、原則数か月程度(利用者側の都合に要した期間は除
く。)とすることとし、解析用に事前処理したデータセットが必要な場合は、データ連携・加工等が必要な場合よりも可能な限り
短期間での提供を可能とすること。
・一つの研究等に対する個別限定的な契約だけではなく、同一目的(例えば、ある領域の治療薬開発)上の複数の研究(その実施時
期が異なるもの)に利用することが同一契約で実施できる包括的な利用契約形態を導入すること。
・提供申出(変更申出を含む。以下同じ。)に係る手数料(基本利用料(審議や実地監査等に係る費用)、調整業務料(提供する
データの内容の調整事務に係る費用)、データ料(データベースの運用及びデータ抽出に係る費用)及びクラウド環境利用料(ク
ラウド環境の構築及び提供に係る費用))については、提供申出ごとに積算される実費制のほか、事前に手数料の概算を把握でき
る制度(一定期間ごとに定額で積算される定額制等)を導入すること。
・審査の透明性の確保の観点から、審査委員会による審査の結果は定期的に公表すること。
e(略)
【a~d:令和7年結論、結論を得次第速やかに措置、e(略)】
26
規制改革実施計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋⑦)
3.投資大国
(1)健康・医療・介護
2 医療等データの包括的かつ横断的な利活用法制等の整備
我が国において、医療・ケアや医学研究、創薬・医療機器開発などに医療等データ(電子カルテ、介護記録等に含まれるデータ、死
亡情報その他の個人の出生から死亡までのデータであって診療や介護等に一般的に有用と考えられるデータをいう。以下同じ。)を円
滑に利活用することを通じて、国民の健康増進、より質の高い医療・ケア、医療の技術革新(医学研究、医薬品開発等)、医療資源の
最適配分、社会保障制度の持続性確保(医療費の適正化等)、次の感染症危機への対応力の強化などにつなげていくことが極めて重要
である。
令和5年6月の規制改革実施計画等に基づき、厚生労働省は、公的データ(厚生労働大臣等が保有する医療・介護関係のデータベー
ス(以下「公的DB」という。)に格納される原データをいう。以下同じ。)等については、EU等の動向を踏まえた本人の同意のみ
に依存しない適切なプライバシー保護を前提としつつ、一定の仮名化を行った医療・ケアや医学研究、創薬・医療機器開発などに資す
る医療等データを研究者、企業等が二次利用(医療等データを医学研究その他の当該医療等データによって識別される特定の個人のみ
を対象としない目的で利用することをいう。以下同じ。)に用いること(以下「特定二次利用」という。)を、必ずしも患者等本人の
同意がなくとも行うことを可能とし、大量の医療等データを対象とする円滑な特定二次利用を実現するため、令和7年通常国会へ所要
の法案を提出するなど一定程度検討・取組等が進んでいる。
他方、令和5年6月の規制改革実施計画等に基づく、医療等データに関する特別法の制定や、個人情報の保護に関する法律(以下
「個人情報保護法」という。)の制度・運用の見直しを含め、公的データのみならず民間事業者、医療機関、学会、独立行政法人等
(以下「民間事業者等」という。)の様々な主体が保有するデータを含む医療等データの一次利用(医療等データを当該医療等データ
に関連する自然人の治療及びケア等のために利用することをいう。以下同じ。)及び二次利用に関する包括的かつ横断的な法制度及び
運用の整備、情報連携基盤の構築等に向けた検討は必ずしも進んでいるとは言えない状況である。
我が国においては、令和22年(2040年)頃に向けて、85歳以上の高齢者の増加や人口減少が更に進む見通しである中、全ての地域・
世代の患者等が適切に医療、介護等のサービスを受けながら自立して日常生活を営めるよう、地域の実情に応じた効果的かつ効率的な
医療提供体制・介護サービス提供体制等を確保することが一層重要であること、また、患者等本人からの同意取得原則という入口規制
が医療等データの利活用の大きな制約になっているとの指摘があること、医療等データの利活用の議論においては、本来実現させるべ
き姿と制度等の設計とを整合させ、個々の医療等データの最終的な提供主体たる国民の理解を得ることにもつなげることが重要である
との指摘があること、医療等データの利活用法制等の整備等の検討に当たっては基本理念及び制度枠組みを示すことが重要であるとの
指摘があること、EUにおいては令和7年3月にEuropean Health Data Space規則(以下「EHDS」という。)が発効され、今後数
年間かけて戦略的かつ計画的かつ段階的に所要の制度整備、システム整備等が進む見通しであることなども踏まえ、患者等本人からの
同意取得原則という入口規制を、プライバシー等の個人の権利利益の適切な保護を前提としつつ医療等データの利用者の利活用の段階
で対応するという出口規制の考え方に転換することを含め、医療等データの包括的かつ横断的な利活用に関する制度及び運用の整備、
情報連携基盤の構築等の具体化に向けた検討を速やかに進めていく必要があるため、以下の措置を講ずる。
27
規制改革実施計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋⑧)
3.投資大国
(1)健康・医療・介護
2 医療等データの包括的かつ横断的な利活用法制等の整備
a 内閣府は、令和5年6月の規制改革実施計画等に基づき、医療等データの利活用に関する所要の制度及び運用の整備について、関
係府省庁と連携し、医療等データの利活用(一次利用及び二次利用)に関する基本理念や包括的・体系的な制度枠組み及びそれと整
合的な情報連携基盤の在り方を含む全体像(グランドデザイン)を明らかにするとともに、利活用に対する適切な監督及びガバナン
スの確保を前提に、本人同意を不要とするデータ及び利用主体の範囲、利用目的、医療等データを保有する民間事業者等の様々な主
体に対して一定の強制力や強いインセンティブを持って当該データを収集し利活用できる仕組みの在り方等の具体的な措置内容並び
に関係府省庁間の役割分担について速やかに検討に着手し、令和7年末を目途に中間的に取りまとめを行った上で、令和8年夏を目
途に結論を得る。なお、検討に当たっては、デジタル庁及び厚生労働省は、情報連携基盤の在り方及び医療等関連政策との整合性を
図る観点から主体的に関与するものとする。
その上で、内閣府、デジタル庁及び厚生労働省は、関係省庁と連携しつつ、当該結論を踏まえ、必要に応じて令和9年通常国会へ
の法案の提出を目指すことを含め、速やかに必要な法令上の措置を講ずる。また、個人情報保護委員会は、上記検討について個人の
権利利益の保護の観点から助言等を行う。
内閣府、デジタル庁及び厚生労働省は、これらの検討に当たっては、個人の権利利益の保護のため必要かつ適切な措置を講ずる必
要があることのほか、以下の事項に留意するものとする。
・本人同意を不要とする利活用を可能とすべきデータに関しては、EHDSの内容及び状況も参考にしつつ、例えば、①公的DBに
格納されるデータ、②医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する法律に基づく認定作成
事業者が保有するデータベースに格納されるデータ、③電子カルテデータ、④健康に影響を与える要因に関するデータ(所得、就
労、介護、家族情報、公費負担医療、福祉等)、⑤人間の健康に影響を与える病原体に関するデータ、⑥疾患別等のレジストリか
らのデータ、⑦健康に関する研究対象の集団やその質問調査からのデータ、⑧バイオバンク及び関連データベースからのヘルス
データ、⑨臨床試験、臨床研究及び臨床調査のデータ、⑩治療に関与する医師に関するデータ(経験年数、性別、専門など)、⑪
医療機器等を通じて得られた電子ヘルスデータ、⑫ウェルネスアプリケーションからのデータ、⑬介護関連データなどといった範
囲が考えられるが、国民の健康増進、より質の高い医療・ケア、医療の技術革新(医学研究、医薬品開発等)、医療資源の最適配
分、社会保障制度の持続性確保(医療費の適正化等)、次の感染症危機への対応力の強化などといった具体的なニーズ及び重要性
を踏まえ、その具体的範囲を検討する必要があること。これらデータの利用者の範囲に関しては、患者等の権利利益を適切に保護
することを前提として、その利用目的に応じて、医療機関、薬局、訪問看護ステーション、介護事業所(介護支援専門員等)等の
医療従事者・介護従事者、行政、研究者、製薬会社、医療機器メーカーなどといった範囲が考えられるが、具体的なニーズ及び重
要性を踏まえ、その具体的範囲を検討する必要があること。
28
規制改革実施計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋⑨)
3.投資大国
(1)健康・医療・介護
2 医療等データの包括的かつ横断的な利活用法制等の整備
(aの続き)
・二次利用の目的に関しては、個人情報保護法に係る今後の整備の状況を踏まえる必要があることを前提として、公益性があると判
断されたデータの提供等が認められる目的の具体例として、①健康に対する国境を越えた深刻な脅威から国民を保護する活動、公
衆衛生監視活動、患者安全を含むヘルスケアの高い質と安全性及び医薬品や医療機器の安全性を確保する活動など、公衆衛生や労
働衛生の分野における公共の利益に資する活動、②医療・介護分野の行政機関等公的機関が行う政策立案、③統計(医療・介護分
野に関連する公的統計など)、④医療・介護分野における教育又は指導、⑤患者等、医療従事者・介護従事者などのエンドユー
ザーに利益をもたらすことを目的として、公衆衛生や医療技術評価に貢献する、あるいは医療、医薬品、医療機器等の高い品質と
安全性を評価する、医療・介護分野に関連する科学的研究、⑥製品やサービスの開発・イノベーションにつながる医療機器、AI
システム、デジタルヘルスアプリを含むアルゴリズムのトレーニング、テスト、評価などといった範囲が考えられるが、具体的な
ニーズ及び重要性を踏まえ検討する必要があること。
・民間事業者等の様々な主体が保有する医療等データの提供に関しては、EHDS等を参考にしつつ、一定の強制力や強いインセン
ティブを持って収集し、利活用できる仕組みの在り方、そのデータを研究者や製薬会社等が円滑に利活用するための公的な情報連
携基盤の在り方を検討する必要があること。また、医療等データを保有する主体に対して、適切な保存及び保有情報(メタデー
タ)のデータアクセス機関への登録等の義務付けも含めた実効性確保の措置を検討する必要があること。なお、民間事業者等から
のデータ提供に当たっては、契約上の取決めを含む、法的、組織的、技術的安全管理措置を条件とすることや、知的財産権及び営
業秘密の保護の観点で、一定の配慮が必要であること。
b(略)z
29
規制改革実施計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋⑩)
3.投資大国
(1)健康・医療・介護
2 医療等データの包括的かつ横断的な利活用法制等の整備
c 内閣府、デジタル庁及び厚生労働省は、医療等データの情報連携基盤の構築に関し、利活用の個別システムの部分最適を図るので
はなく、一次利用及び二次利用の全体最適の観点から、データガバナンス及び医療等データの情報連携基盤を一体的かつ体系的に構
築する必要があるとの指摘がなされていることを踏まえ、今後、民間事業者等の様々な主体が保有するデータベースなども対象に含
めることも想定しつつ、aの医療等データの包括的かつ横断的な利活用に関する所要の制度及び運用の整備に関する検討・結論と整
合的な医療等データの情報連携基盤の在り方について速やかに検討に着手し、令和7年末を目途に中間的に取りまとめを行った上で、
令和8年夏を目途に結論を得次第、aの検討・措置の状況を踏まえつつ、速やかに必要な措置を講ずる。その検討に当たっては、公
的DBの仮名化情報の利用・提供及び連結解析を可能とする際の適切な保護措置及び各公的DBの管理・運用方法も参考にしつつ、
以下の事項に留意するものとする。
・システムの全体構成について、連結分析可能化が進む公的DB等も含めた今後の更なる利活用に向けては、民間事業者等の様々な
主体が保有するデータベース(患者等本人の健康に影響を与える要因に関するデータ(例えば、所得、就労、介護、家族情報、公
費負担医療、福祉等)を格納するデータベースを含む。)等との連結解析が有益であることから、具体的なニーズ及び重要性を踏
まえ、正確で効率的なデータ連結を可能とする仕組みや、クラウド環境(クラウド型の情報連携基盤を活用したVisiting解析環境
を含む。以下同じ。)の整備、API(Application Programming Interfaceの略称。他システムの情報や機能等を利用することで、
アプリケーションの開発やデータの共有・利活用を容易にするための仕組みをいう。)の利用なども含めたシステム構築の検討が
必要であること。
・医療等データの利用・提供を行うに当たっては、それだけで本人の特定が可能となる氏名等の情報を削除するなど、情報の加工基
準等を定めたガイドラインの整備を検討する必要があること。
・クラウド環境での利用を基本とし、差別など本人の不利益となるような不適切利用を防止するため、ログの活用等により利用者の
データの利用状況の監視・監督を行うこと。また、利用する医療等データの記憶媒体を介した提供を可能とするかどうかについて
は、その必要性や要件を検討し、明確化すること。照合禁止やデータ消去、安全管理措置、不正利用の際の罰則等を求めることに
加え、利用者に対する措置要求の義務や、利用者に対する従業者の監督の義務、罰則等を上乗せで設けることを検討する必要があ
ること。
30
規制改革実施計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋⑪)
3.投資大国
(1)健康・医療・介護
2 医療等データの包括的かつ横断的な利活用法制等の整備
(cの続き)
・データベースに研究者、企業等がリモートアクセス(国が指定する特定の施設に限定せず、研究者等の自宅や研究室等からセキュ
リティレベルを保ったまま医療等データを格納するシステムにアクセスし、分析・集計を行うことができるアクセス方式をい
う。)し、一元的で安全であるのみならず迅速かつ円滑に利用・解析を行うことができるクラウド環境の情報連携基盤の構築を検
討する必要があること。その際、当該情報連携基盤に求められる機能・要件やその設計等については、医療・介護データ等解析基
盤(HIC:Healthcare Intelligence Cloud)との関係性を整理する必要があること。また、情報連携基盤上で操作可能な情報の
範囲に解析を補助するデータ(利用者が持ち込むものを含む。)を含むこと、適切な情報セキュリティを確保しつつ解析ソフト
ウェアの持込みを可能とすること、円滑な利用・提供が可能となるようデータ及び利用者の規模に応じたクラウド環境(高性能計
算向け汎用ベクトル・行列演算プロセッサー(GPU:Graphics Processing Unit)、ストレージ等)の整備を行うこと等につい
ても検討する必要があること。
・データベース間連携の際の医療等データ間の突合手段の整備について、医療等データの分散構造を前提とすると、被保険者等記
号・番号等やマイナンバーの活用をも含めたデータ連携のためのID整備を検討する必要があること。なお、この場合、二次利用
を行う者において、特定の個人が識別される可能性の増大の有無を踏まえて、個人の権利利益の保護の観点から必要な措置を検討
する必要があること。
・医療等データの利活用に当たっては、現在の電子カルテ情報共有サービスの対象情報(3文書6情報(①キー画像等を含む診療情
報提供書、②キー画像等を含む退院時サマリー及び③健康診断結果報告書の文書情報並びに①傷病名情報、②薬剤アレルギー等情
報、③その他アレルギー等情報、④感染症情報、⑤検査情報(救急時に有用な検査、生活習慣病関連の検査)及び⑥処方情報の医
療情報))よりも、より広い範囲の情報の標準化が求められていること。特にニーズのある情報は、電子カルテ内で医師がテキス
トで入力している情報であると指摘されているが、そのままでは利活用ができず何らかの処理を行う必要もあり、構造化等の取組
が必要になること。加えて、利活用の現場ニーズと、データ整備に要する社会コストを踏まえると、例えば、①診察時のバイタル
サイン、②画像診断情報、③診療録のテキストにある臨床情報、④画像・病理レポート、手術記録、⑤注射剤・外用剤の投与指示
用法・用量、⑥ワクチン接種情報(任意接種を含む。)、⑦確定診断された病名、⑧妊娠・出産関連情報、⑨家族情報(既往歴
等)といった項目を利用可能とすることについて、医療現場の手間・負担と、システム改修に伴う費用を勘案しつつ適切に検討を
行うことが必要であること。
・電子カルテ情報共有サービスにおいては、標準交換規格として、諸外国でも活用されるHL7FHIR(Fast Healthcare
Interoperability Resources)に準拠する動きがあるなど、国際整合性が確保された標準化が進められているところ、現在の創薬
や医療機器開発についても国際連携が不可欠であることを踏まえると、国際整合性の確保や国際連携を見越した標準化を進めてい
く必要があること。
31
規制改革実施計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋⑫)
3.投資大国
(1)健康・医療・介護
2 医療等データの包括的かつ横断的な利活用法制等の整備
d 内閣府及び厚生労働省は、公的DBのほか民間事業者等の様々な主体が保有するデータベースをも包含する医療等データの利用申
請に対する審査及びデータ利活用の監督体制について、その審査の適正性及び利用者の利便性の観点を考慮しつつ、EHDS等を参
考に、個々のデータ提供の審査及びその提供方法の整合性を担保する効果的なガバナンスの構築に関して速やかに検討に着手し、令
和7年末を目途に中間的に取りまとめを行った上で、令和8年夏を目途に結論を得次第、aの検討・措置の状況を踏まえつつ、速や
かに必要な措置を講ずる。その検討に当たっては、以下に留意するものとする。
・人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針(令和3年文部科学省・厚生労働省・経済産業省告示第1号)の適用関係
について必要な整理を行った上で、公的DB等の利用申請に対する、その利用目的の公益性の判断、分析手法などの利用方法・手
段及び利用する医療等データの範囲の審査については、公平性を担保しつつ、利用者の利便性に配慮する必要があること。また、
データ提供の審査においては倫理的な観点の審査を行うことを前提に、研究実施機関等における倫理審査を必ずしも求めないこと
についても検討すること。
・医療等データの利用・提供に関する審査基準を含む、ガイドラインの整備を検討する必要があること。その際、研究者、企業等が
研究等を行うに当たっては、探索・試行的なデータ解析を行うことが通常であることに留意すること。また、医療等データの利用
による研究等を基礎とする場合であっても、公の秩序、善良の風俗又は公衆の衛生を害するおそれがない限り、特許を受けること
を可能とすることについて検討する必要があること。
・利用申請から利用者が実際にデータの利用を開始し得るまでに要する期間について、研究者、企業等のニーズを踏まえた上で、公
的DBにおけるデータ利用申請からデータ利用開始までに要する期間も踏まえつつ、可能な限り短期間での提供が可能となるよう
検討する必要があること。
・一つの研究等に対する個別限定的な契約だけではなく、同一目的(例えば、ある領域の治療薬開発)上の複数の研究(その実施時
期が異なるもの)に利用することが同一契約で実施できる包括的な利用契約形態の導入を検討する必要があること。
・提供申出(変更申出を含む。以下同じ。)に係る手数料(基本利用料(審議や実地監査等に係る費用)、調整業務料(提供する
データの内容の調整事務に係る費用)、データ料(データベースの運用及びデータ抽出に係る費用)及びクラウド環境利用料(ク
ラウド環境の構築及び提供に係る費用))については、提供申出ごとに積算される実費制のほか、事前に手数料の概算を把握でき
る制度(一定期間ごとに定額で積算される定額制等)の導入を検討する必要があること。
・審査委員会による審査の結果は定期的に公表するなど、審査の透明性を確保する必要があること。
【a:(前段)令和7年度上期検討着手、令和7年末目途に中間的に取りまとめ、令和8年夏結論、(中段):前段の結論を踏まえ、
必要に応じて令和9年通常国会への法案提出を目指すことを含め、速やかに法令上の措置、(後段):令和8年夏結論、結論を得次第
速やかに措置、b(略)、
c,d:令和7年度上期検討着手、令和7年末目途に中間的に取りまとめ、令和8年夏結論、結論を得次第速やかに措置】
32
デジタル社会の実現に向けた重点計画
デジタル社会の実現に向けた重点計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋①)
第1 目指す社会の姿、取組の方向性と重点的な取組
4.取組の方向性と重点的な取組
(1)AI・デジタル技術等のテクノロジーの徹底活用による社会全体のデジタル化の推進
③ AI・デジタル技術等のテクノロジーの活用による行政手続のデジタル完結の推進
ア 個人向けの行政手続のデジタル完結の推進
(イ) マイナンバーカードの普及と利活用の推進
マイナンバーカードは官民を問わず、対面に加えオンラインでも確実な本人確認ができる「最高位の身分証」で、各種の手
続をオンラインで完結できる安全・安心で利便性の高い「デジタル社会のパスポート」である。引き続き、マイナンバーカー
ドへの理解を促進し、円滑なカード取得のための申請環境及び交付体制の整備を更に進める。
また、個人向け行政サービスのオンライン窓口であるマイナポータルの機能拡大や継続的な改善に取り組むとともに、マイ
ナンバーカードの健康保険証や運転免許証、在留カード等との一体化、救急業務や健康・医療・介護分野、母子保健分野にお
ける利用、マイナンバーカードを活用した被災者支援の充実、民間ビジネスにおける利用など、マイナンバーカードの利用
シーンを拡大し、スマートフォンからオンラインで様々な行政手続ができる「オンライン市役所サービス」構想の推進、マイ
ナンバーカードを日常生活の様々な局面で利用できるようにする「市民カード化」構想の推進、マイナンバーカードが持つ本
人確認機能の民間ビジネスにおける利用の普及に取り組む。
さらに、スマートフォンへのマイナンバーカード機能(電子証明書及び基本4情報等)搭載やデジタル認証アプリサービス
の継続的改善と利用拡大、デジタル認証アプリとマイナポータルアプリとの統合により、マイナンバーカードの利便性向上を
進める。
A オンライン市役所サービス等の推進
(a)国家資格のオンライン・デジタル化の拡大
国家資格等情報連携・活用システムの利用拡大を図るとともに、国・地方全体での事務の効率化・合理化を図る観点から、
都道府県経由事務の廃止を推進する。また、技能士資格情報や技能講習修了証明書、建設キャリアアップカードのオンライ
ン・デジタル化に徹底して取り組む。
b~d (略)
(f)死亡・相続手続のオンライン・デジタル化
死亡に関する手続のオンライン・デジタル化に向けて課題の整理を行うとともに、オンライン・デジタル化実現に向けた具
体的なシステム設計・開発に関する検討を進める。また、法定相続人の特定に係る遺族等の負担軽減策について、社会実装に
向けた論点整理を行い、その実現を支援する。
34
デジタル社会の実現に向けた重点計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋②)
第1 目指す社会の姿、取組の方向性と重点的な取組
4.取組の方向性と重点的な取組
(1)AI・デジタル技術等のテクノロジーの徹底活用による社会全体のデジタル化の推進
③ AI・デジタル技術等のテクノロジーの活用による行政手続のデジタル完結の推進
ア 個人向けの行政手続のデジタル完結の推進
B マイナンバーカードの市民カード化の推進
マイナンバーカードを日常生活の様々なシーンに持ち歩き、安全、安心に様々な形で利用ができるようにする。
このため、健康保険証や運転免許証、在留カード等との一体化を推進するとともに、救急業務や健康・医療・介護分野、防災
分野、就労分野等におけるマイナンバーカードの活用を推進する。
また、書かない窓口・図書館・健康・子育てなど、行政による市民サービスにおけるマイナンバーカードの利活用については、
地方公共団体が共同利用できるシステムやアプリの提供を行うと共に、推奨すべきケースやソフト/システムを積極的に特定し、
当該サービスの全国への展開を積極的に支援し、オンライン申請や「書かないワンストップ窓口」をはじめとした地方公共団体と
住民との接点の多様化・充実化を図るフロントヤード改革とあわせて引き続き推進する。
(a)健康保険証との一体化
多くの地域保険で従来の健康保険証の有効期限を迎える2025年8月1日と、全ての保険者で従来の健康保険証の有効期限を迎
える同年12月2日に向け、マイナ保険証への切り替えや利用促進等を行うとともに、全ての方が安心して保険診療を受けられる
よう環境整備に取り組む。また、マイナンバーカードの機能のスマートフォンへの搭載を踏まえ、2025年9月頃を目途に、環境
の整った医療機関からスマートフォンでもマイナ保険証の利用を可能とした上で、国民が利用できる環境整備を行う。
(b)医療費助成の受給者証や診察券との一体化
法律にその実施根拠がある公費負担医療や子ども医療費等の地方公共団体が単独に設けた医療費等の助成制度の受給者証とし
てマイナンバーカードを利用可能とする地方公共団体を順次拡大し、2026年度中に全国規模での導入を目指すとともに、診察券
としてマイナンバーカードを利用できる医療機関の拡大を図る。
c,d (略)
(e)マイナンバーカードを活用した救急業務の円滑化
2025年度中に、全国の消防本部において救急隊員専用のシステムを活用した実証事業を行い、マイナ救急の全国展開を推進す
るとともに、2026年度以降も、全国どの救急車でもマイナ救急が実施できる環境整備を引き続き推進する。
35
デジタル社会の実現に向けた重点計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋③)
第1 目指す社会の姿、取組の方向性と重点的な取組
4.取組の方向性と重点的な取組
(3)競争・成長のための協調
② 防災・医療・こども・教育等の準公共分野におけるデジタル化
イ 医療・健康・介護分野におけるデジタル化
医療・健康・介護分野のデジタル化については、「医療DXの推進に関する工程表」(2023年6月2日医療DX推進本部決定)に基
づき取組を進めている。
(ウ)診療報酬改定DX
診療報酬算定と患者の窓口負担金計算を行うための全国統一の共通的な電子計算プログラムである共通算定モジュールについて、
2025年6月までに開発を進め、2025年7月からモデル事業を実施した上で、2026年6月に本格運用を開始する。また、追加機能と
して、診療報酬点数と患者負担金の計算結果を活用し、レセプトの作成・請求をできるようにする請求支援機能を追加実装するた
め、2025年夏頃目途から2026年度末までを目途に設計・開発を進める。
ウ こども分野
(ア)子育て支援施策など必要な情報をプッシュ型配信するための仕組みの構築
2025年度中に「子育て支援制度レジストリ」を整備し、レジストリ情報の継続的な更新に向けて通知を発出する等、地方公共団
体の協力を要請する。また、民間の子育てアプリと連携可能とすることにより、2025年度中に、必要な情報を最適なタイミングで
プッシュ型で配信するための仕組みを実現する。
36
デジタル社会の実現に向けた重点計画
(令和7年6月13日 閣議決定) (主な箇所抜粋③)
第1 目指す社会の姿、取組の方向性と重点的な取組
4.取組の方向性と重点的な取組
(3)競争・成長のための協調
オ モビリティ分野
⑤ 「国・地方デジタル共通基盤の整備・運用に関する基本方針」に基づく共通化の推進
「国・地方デジタル共通基盤の整備・運用に関する基本方針」(2024年6月21日閣議決定)に基づき共通化の対象となる業務・
システムは、次のとおりである。これらの業務・システムについては、国・地方デジタル共通基盤推進連絡協議会の同意が得られ
た共通化推進方針に基づき、国と地方が協力して取組を推進する。共通化の対象となる業務・システムの制度所管府省庁は、当該
取組について、定期的に国・地方デジタル共通基盤推進連絡協議会に対し進捗報告を行う。
令和7年度決定分
① 入札参加資格審査システム
② 環境法令に係る申請・届出システム
③ 建築確認電子申請システム等
④ 預貯金照会のオンライン化の拡大
⑤ 選挙結果に関する調査・報告システム
⑥ ふるさと納税の返礼品確認システム
⑦ 国家資格等情報連携・活用システムの利用拡大
⑧ 経由調査の一斉調査システムの利用拡大等
⑨ 事業者・自治体間の障害福祉関係手続に関するシステム(事業所台帳管理システムを含む)
⑩ 重層的支援体制整備事業における相談記録プラットフォーム
⑪ 自治体が保有する行政データの匿名加工・統計データ化システム
37
この資料について
出典:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/)
当サイトが保存しているのは、PDFから取り出した文字だけです。 これは言葉で探せるようにするためのもので、 厚生労働省が公表した資料そのものではありません。 図表・画像・レイアウトは失われています。
正確な内容は、必ず厚生労働省のPDFをご確認ください。