IQVIAによるトップライン市場データの2026年第 2 四半期売上データ(4月~6月)が公開された。
https://www.iqvia.com/ja-jp/locations/japan/thought-leadership/topline-market-data

このデータは2015年分から公開されているので、そこから見えるいくつかの興味深いトレンドについて。
なお、以下全て年度のデータは暦年 (1-12月)のものとしている。

1.  マンジャロの圧倒的な伸び
糖尿病治療剤市場は、2015年の512,923百万円から2025年には820,817百万円へと60%成長するという凄まじい伸びを見せている。
その中でもマンジャロの伸びは凄まじく、2023年に発売され、その2年後の2025年には104,923百万円(前年比280.2%増)を売り上げてトップ10(9位)入りを果たしている。さらに2025年度(2025年4月〜2026年3月)には131,044百万円(前年比222.5%増)に達し、製品別ランキングで4位に急浮上している。
最新の2026年第2四半期(4月〜6月)売上でも、前年同期比126.2%増となる50,636百万円を記録し、キイトルーダに次ぐ製品別ランキング第2位となっている。8月に25%の拡大再算定を受けているが、自由診療での伸びも大きいことから今後さらに伸びることも予想される。

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IQVIAのデータをもとに筆者作成

2.  キイトルーダ vs オプジーボのデッドヒート
抗PD-1抗体はかつてはオプジーボが先行し、2016年には前年比1658.6%増の107,925百万円で製品別3位に立った。しかし、2019年にはキイトルーダが128,404百万円を売り上げて逆転し製品別1位となっている。その後、2021年にはキイトルーダが121,070百万円(1位)、オプジーボが120,819百万円(2位)と僅差の争いとなり、2023年においてはオプジーボが166,181百万円を記録し、キイトルーダの159,314百万円を抑えて首位を奪還した。
しかし、近年の適応拡大もあり、2025年度にキイトルーダの年間売上は226,932百万円(1位)に達したのに対し、オプジーボは薬価改定の影響もあり127,844百万円(5位、前年比6.5%減)と差が開いている。
最新の2026年第2四半期ではキイトルーダが58,560百万円(1位)を維持しているのに対し、オプジーボは31,891百万円(6位、前年比3.1%減)にとどまっている。

3.  抗血栓市場におけるリクシアナの圧勝
レッドーオーシャン市場と言われた抗血栓市場において、第一三共の抗凝固薬(DOAC)リクシアナは2018年度に74,391百万円(前年比53.0%増)でトップ10(9位)入りを果たし、2024年には147,729百万円(2位)、2025年度には164,099百万円(2位)に達し、第一三共を販売会社単位のランキングで首位(726,787百万円)に導く稼ぎ頭となっていた。
ただし、最新の2026年第2四半期データは、36,785百万円と製品別4位に後退し、前年同期比マイナス11.5%となっている。2026年4月に特例価格調整を受けた影響と見られる。

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IQVIAのデータをもとに筆者作成

4.  アストラゼネカの躍進
販促会社単位の売上推移を見ると、アストラゼネカが急成長している。2015年における同社の売上は323,239百万円で8位にとどまっていたが、肺がん領域のタグリッソ(2019年に前年比105.1%増の81,957百万円)を筆頭に、SGLT2阻害薬フォシーガ(2024年に100,432百万円)、がん領域のイミフィンジ(2023年に109,793百万円)などのブロックバスターを次々に上市し、会社全体の売り上げは2023年度に513,177百万円(2位)、2024年度に511,222百万円(2位)となっている。2025年度も516,971百万円(3位)をとなり、好調な実績と順位を維持している。

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IQVIAのデータをもとに筆者作成