2026年7月20日、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(BMS)がNVIDIAとの提携拡大を発表した。目標は”most powerful and energy-efficient single-owned Nvidia infrastructure in life sciences(ライフサイエンス分野で最も強力かつエネルギー効率の良い、単独所有のNVIDIAインフラ)”の構築としている。
これ以外にも近年は名だたる大手製薬が次々とNVIDIAとの大型AIインフラ提携を発表している。

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https://www.fiercebiotech.com/biotech/bms-expands-ai-footprint-nvidia-create-largest-drug-rd-supercomputer/
https://www.businesswire.com/news/home/20260720065516/en/Bristol-Myers-Squibb-to-Build-the-Most-Powerful-AI-Factory-in-Life-Sciences-with-NVIDIA

BMSの発表は、NVIDIAのDGX SuperPODを、次世代のDGX Vera Rubin NVL72システムで強化するというものになっている。BMSが数年前にNVIDIAのDGX SuperPODインフラを導入し、研究開発活動に活用し始めたところから続いており、3年越しの協業となっている。BMSの最高デジタル・技術責任者グレッグ・マイヤーズ氏は「BMSはAIに意図的な賭けてきたが、それがパイプラインとオペレーションで実を結び始めている」と述べた。
BMSはHybrid Intelligenceという構想を掲げており、AIの co-scientist(共同研究者)と人間の研究者が緊密に連携するモデルとなっている。研究者が手作業に費やす時間を減らし、人間の判断が必要な問いにより多くの時間を割けるようにするというもの。これ以外にも、AnthropicのClaudeを全社的なAIとして導入し、R&Dだけでなく、製造やコマーシャルオペレーションの日常的なワークフローにAgentic AIの機能を組み込むなど、AIの活用を積極的に進めている。
https://www.fiercepharma.com/pharma/bristol-myers-taps-anthropic-claude-enterprise-wide-ai-adoption-speed-drug-rd-global

NVIDIAと大手製薬のAIインフラ提携2023年11月にGenetech/ロシュがDGX CloudとBioNeMoを用いたLab-in-the-loops戦略として複数年戦略提携を結んだことが先駆けとなっている。また、ノボノルディスクは創薬から商業化に至るまでOpenAIの機能を統合するアプローチを採っている。一方でNVIDIAは、アムジェン、アストラゼネカ、GSK、メルクなど、多数の大手製薬企業へとAIインフラの提携パートナーを順次拡大している。

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2026年1月のJPモルガン・ヘルスケアカンファレンスでは、リリーとNVIDIAが最大10億ドル・5年間のAI共同イノベーションラボを発表している。イーライリリーはこれに先立つ2025年10月に、1,016基のBlackwell Ultra GPUを備えた、製薬企業が所有・運用するものとして業界で最も強力なAIスーパーコンピューターの構築計画を発表している。

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https://www.fiercebiotech.com/biotech/lilly-nvidia-tag-partnership-new-ai-co-innovation-lab-1b-investment
https://nvidianews.nvidia.com/news/nvidia-and-lilly-announce-co-innovation-lab-to-reinvent-drug-discovery-in-the-age-of-ai
https://www.drugdiscoverytrends.com/lilly-and-nvidia-unveil-1b-co-innovation-lab-in-sf/
https://www.mobihealthnews.com/news/roche-expands-nvidia-partnership-launch-hybrid-cloud-ai-factory

大手製薬がNVIDIAと提携する背景は創薬のボトルネックである仮説生成・分子設計・臨床試験設計を、AIで加速したいという部分が大きいとされている。ただ、リリーとの10億ドル規模の提携を分析したNoah.bioの記事によれば、10億ドルという見出しは大きいが、実際の資本集約度は小さく、推定年間支出は両社の営業キャッシュフローの1%未満に相当と分析している。そのため、この取引は両社の財務的にはほぼ無視できる規模で、2026年度の業績見通しも変わっていない。

本当の価値は長期のオプションであり、リリーには利益率が高くリスクの低いR&Dパイプラインを、NVIDIAには世界のヘルスケア市場におけるソフトウェアの収益源をもたらすとしている。
つまり、NVIDIAは製薬においてもロシュ、リリー、BMSという複数の大手製薬に研究開発のインフラを供給し、業界全体のAI化から莫大な収益を積み上げる立場になりつつある。
https://www.noah.bio/blog/elilily-nvidia-lab
https://www.fiercebiotech.com/medtech/qiagen-links-chip-giant-nvidia-propel-ai-use-drug-discovery