2026年6月9日、GSKが米国のがん専業バイオ、ヌーバレント(Nuvalent)を106億ドル(約1.7兆円)で買収すると発表した。GSKにとって10年以上ぶりの大型ディールとなる。

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GSKはヌーバレントを1株124ドル・全額現金で買収する。直近終値に対して約40%のプレミアムで、総額106億ドル。ただしGSKは、ヌーバレントが持つ手元現金を差し引いた実質的な純投資額は約94億ドルだと説明している。

https://www.usnews.com/news/top-news/articles/2026-06-09/uks-gsk-to-buy-us-based-cancer-drugmaker-nuvalent-for-10-6-billion

ヌーバレント主なアセットはジデサムチニブ(zidesamtinib)とネラダルキブ(neladalkib)という、FDAが審査中の肺がん新薬が2つ、そして第1相のHER2阻害薬NVL-330となっている。

ジデサムチニブとネラダルキブはいずれも肺がんの中でも特定の遺伝子異常を狙う分子標的薬となる。

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ジデサムチニブはROS1陽性、ネラダルキブはALK陽性の非小細胞肺がん(NSCLC)を標的とする。どちらもチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)で、FDAのブレークスルーセラピー指定とオーファンドラッグ指定を受けている。

既存の第一世代TKIは、がん細胞が耐性変異を獲得して効かなくなることが多いため、耐性変異をあらかじめ想定して設計された薬剤となっている。さらに高い標的選択性で中枢神経系の副作用を抑え、脳・血液脳関門への移行性も高いとされる。
対象となる患者は多くなく、ALK陽性はNSCLCの約3〜5%、ROS1陽性は約1〜3%程度。ただし、こうした患者は治療を長く続けるため、LTVが長いことが期待されている。

The duration of treatment factored into GSK’s valuation of Nuvalent. The target mutations are found in a small subset of patients—about 3% to 5% of people with NSCLC are ALK-positive—but patients who are eligible for treatment spend longer on the drugs than is typical for many cancers. That means there are “very long tails to these products,” Miels said. About 1% to 3% of patients have ROS1 mutations.

GSKは主力のHIV治療薬ドルテグラビルが、2028〜30年に特許切れとなるため、そのパテントクリフの対策となる。