2026年7月28日、GSKが第2四半期決算を発表した。
慢性咳治療薬候補camlipixantの開発中止に伴い、総額19億ポンド近い減損を計上しており、Total営業利益は前年同期比76%減と厳しい数字になり、決算と合わせて3年間のコスト再配分計画「Accelerate Growth」が発表された。一方で、売上高は84億ポンドとアナリスト予想を上回り、調整後1株当たり利益(Core EPS)も予想を上回る結果を記録した。さらに、この新計画により中期の利益率見通しを上方修正したことが市場から好感され、発表後のGSK株価は最大7%(終値で約4%)上昇している。

このコストカットプランの背景には、収益の柱であるHIV治療薬dolutegravir系製品群の特許が2028年から2030年にかけて満了を迎えることがある。

パテントクリフをカバーするため、GSKはHIV事業の軸足を経口薬から長期作用型注射剤(LAI)へと移す戦略をとっている。次世代パイプラインとして、cabotegravirとrilpivirineを組み合わせた年3回投与の治療薬(CUATRO試験)および予防薬の開発を進めており、これらは2026年中にPhase 3試験を開始し、2028年までの承認を目指している。さらにその先を見据え、第3世代のインテグラーゼ阻害剤(VH184)とカプシド阻害剤(VH499)を組み合わせた年2回投与のLAIレジメンの開発も進めており、患者や医療従事者の負担を大きく軽減するベストインクラスのプロファイルを狙っている。

「Accelerate Growth」プログラムでは、2029年までに年間19億ポンドのコスト削減を実現し、その大部分を後期(Late-stage)パイプラインとR&Dの強化に再投資する。社内レビューの結果、腫瘍、呼吸器、肝臓病、ワクチンの4領域にまたがる7つの重要なアセットについて、18の適応症、25の試験を加速させる計画が示された。これにより、2026年中に開始されるPhase 3試験の数は、当初の目標であった10件から一気に20件超へと倍増する見通しである。

コスト削減により生み出された資金は、研究開発拠点のアップグレードにも充てられる予定になっている。GSKは、現在ロンドン郊外のステベナージにあるR&D拠点を、約30マイル離れたケンブリッジのバイオメディカル・キャンパスへ移転する計画を発表している。投資額は4億ポンドに上り、この新拠点はケンブリッジ大学やAstraZenecaの研究施設のすぐ近くに位置し、ケンブリッジが誇る生物医学研究のエコシステムによるコラボレーションが可能であるとGSKは述べている。
