ノボ ノルディスクが、AIを使って新薬の市場投入までの時間を最大3分の2短縮することを目指している。そして、その中心地はインドのベンガルールとなる。
ノボのグローバル・ビジネス・サービス担当マネージング・ディレクターは「歴史的には、『最後の患者の最後の来院』から最初の申請まで1年半かかっていた。AIの導入で、それを数カ月単位で短縮できる」と述べている。AIが使われるのは、規制当局への提出文書のドラフト作成、安全性データの解析、商業分析といった、新薬を市場に出すための準備工程であり、P3がほぼ完了してからの承認・発売に至るオペレーションの加速が意図されている。
Multi-national companyが海外に置く中核業務拠点はGCC(グローバル・ケイパビリティ・センター)と呼ばれ、インドはその中心地の1つになっている。下記記事によれば4つの優位性がその要因となっている。
https://gccrise.com/why-pharma-giants-are-choosing-india-for-gccs-tech-talent-stability-cost-advantage-in-2025/
· 人材の規模。インドは毎年約250万人のSTEM卒業生を輩出し、その数は世界第3位。皆英語も話せる。
· コスト優位。インドの運営コストは米欧より50〜60%低い。
· 採用の速さ。人材の層が厚いため、確立された拠点ならAI職を4〜8週間で埋められる。米英では4〜6カ月かかる
· 第四に、地政学的な中立性と、生産連動インセンティブ(PLI)など政府の手厚い支援

ちなみに医薬品に関しては同国は米国外で最多のUS FDA承認工場を抱え、その数は748施設にのぼる。世界の20大ジェネリック企業のうち8社がインド系で、医薬品輸出は年300億ドルを超える。
https://www.indianpharmapost.com/news/indian-pharma-sector-poised-for-a-global-leap-beyond-generics-k-raja-bhanu-dg-pharmexcil-18267
インドの中でなぜベンガルールはGCCの集積地となっている。インド全体には約1,700のGCCがあり約190万人を雇用するが、そのうち870以上がベンガルール一都市に集まる。

製薬・ライフサイエンス分野だけでも、現在、インドには55社以上が95以上のGCC拠点を展開しており、そのうち23拠点は過去5〜6年の間に設立されている。ノボノルディスク以外にはブリストル、ノバルティス、アムジェンなど。
https://shrmbio.com/indias-global-capability-centers-gccs-pharma-biotech-life-sciences/
さらにベンガルールは世界第2位のAI人材ハブとされ、インドのエンジニアリング・研究開発(ER&D)人材の約4割、IT労働力の3分の1を擁する。
https://zinnov.com/centers-of-excellence/how-6-indian-cities-made-india-the-gcc-capital-blog/
ノボ社は、グローバル・ビジネス・サービス部門に関して「採用には保守的になる」とし、年末の人員を約4,000人と見込むと述べた。急速な増員ではなくAI主導のオペレーションに適した、人材採用を行い、新薬の効率的な上市を目指す考え。