2026年8月10日、米Revolution Medicinesとスイス拠点(中国発)のBeOne Medicinesが、ASCOを沸かせたdaraxonrasibを含む4つのRAS(ON)阻害薬についてアジアでの開発販売に関する提携を発表した。
daraxonrasibは2026年5月31日のASCO年次総会のPlenary SessionでRASolute 302試験の結果が発表され(同時にNew England Journal of Medicineに掲載)、治療が難しいとされる膵臓がんにおいて全生存期間中央値をほぼ倍増させるという結果を示し、会場ではスタンディングオベーションが起きたとされる。
** **今回の提携は二本柱となっており、1つはBeOneの一部のがん領域アセットとRevolution Medicinesの4つのRAS(ON)阻害薬を組み合わせた併用療法を評価する臨床の提携。もう1つは一部のアジア市場において、それら4剤を開発・商業化する(市場によっては商業化のみの)独占権をBeOneに付与するライセンス契約となっている。

さらにBeOneはRevolution MedicinesのRAS(ON)阻害薬1剤について、承認申請用のグローバル第3相試験を自社の開発体制で資金負担・実施するという内容になっている。
一時金やマイルストーンの具体的な金額は記載がなく、開発・販売マイルストーンと段階的ロイヤルティをRevolution Medicinesが受け取る資格がある、のみの記述となっている。
今回のライセンス契約では対象地域から日本と韓国は除外される。Revolution Medicinesは、ライセンス対象地域以外での開発・商業化の権利を保持し、そこに日本と韓国が含まれると、発表資料は明記している。すでに日本法人も設立されている。
BeOne Medicinesは2025年5月29日まではBeiGeneという社名で、2010年に中国で創業したバイオテックとなる。社名変更の際に本拠地をケイマン諸島からスイス・バーゼルへ移している。
主力のBTK阻害薬ブルキンザ(ザヌブルチニブ)は2024年に13億ドルを売り上げ、米国のBTK阻害薬市場でシェア首位に立っている。従業員はグローバルで1万1,000人超となっており、中国と米国の双方に深いFootprintがある。
https://www.thepharmaletter.com/ones-to-watch/beone-medicines

近年、中国のバイオベンチャーが創成したアセットをグローバルファーマが導入して商業化する動きが目立つが、今回は米国のバイオベンチャーの創製資産を中国にルーツの企業がアジアで商業化していくこととなる。
Daraxonrasibは米国でFDAの優先審査バウチャー制度(CNPV)の対象に選ばれ、2026年7月22日にはNDAが受理されている。また、拡大アクセスの申請は、FDAが受領してからわずか2日で許可されている。近い将来米国での販売は開始されるものと思われる。
