2026年6月22日、中国国家薬品監督管理局(NMPA)が、CARsgen(科済薬業)のsatricabtagene autoleucel(satri-cel/開発名CT041)を承認した。固形がんに対する世界初のCAR-T細胞療法となる。血液がんを対象として使われてきたCAR-Tが、いよいよ固形がんにも適応を広げることとなる。

https://www.fiercepharma.com/pharma/carsgens-gastric-cancer-car-t-nabs-world-first-approval-china-checking-landmark-solid-tumor

satri-celは、患者自身のT細胞を取り出し、CLDN18.2を認識するように遺伝子改変して戻す、自家CAR-T療法。CLDN18.2陽性・HER2陰性の進行胃/食道胃接合部(GEJ)腺がんであり、2つ以上の治療歴がある3次治療以降の患者が適応となる。

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胃がんは新規発症・死亡例の70%超がアジアに集中しており、なかでも中国は世界の胃がん負荷の約47%を占めているためその意義は大きい。
承認の根拠となった試験は中国で実施された第Ⅱ相試験CT041-ST-01となる。CLDN18.2陽性の難治性の進行胃/GEJがん患者を、satri-cel群と医師選択治療(TPC、主に化学療法)群に2:1で無作為割付している。
結果として無増悪生存期間(PFS)の中央値がsatri-cel群3.25か月に対しTPC群1.77か月、全生存期間(OS)は7.92か月対5.49か月となっている。安全性は、サイトカイン放出症候群(CRS)がGrade 1〜2に収まり、トシリズマブで管理可能とされる。重篤な肺・全身性のoff-tumor毒性は報告されていない。

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https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(25)00860-8/abstract

今回固形がんで承認されたが、次世代のCAR-Tの開発が世界で進んでいる。

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第1世代は、satri-celも含む自家(Autologous)CAR-T。患者自身のT細胞を採取し、体外で改変して戻す。すでに承認されているキムリアなどの製剤がこの世代だが、採取と患者ごとの体外製造、静脈から静脈まで14〜28日という時間など、と製造の複雑さと高いコストが課題となる。
第2世代は他家(Allogenic)CAR-T。健常ドナーの細胞をあらかじめ遺伝子編集し、「棚から出せる(off-the-shelf)」製品にする。即時供給できる利点がある一方、拒絶やGvHD(移植片対宿主病)の回避が難題で、がん領域では実績づくりに苦戦し、近年は自己免疫疾患へ軸足を移す動きが目立っている。
第3世代が、in vivo(体内生成)CAR-T。体外で細胞を作らず、体内でT細胞にCARを導入してその場でCAR-Tを生成する。アフェレーシスも体外製造も、場合によってはリンパ球除去も不要になり、コストを桁違いに下げ、アクセスを大きく広げうるとされる。この領域には大手が相次いで巨費を投じ、2025年3月のAstraZenecaによるEsoBiotec買収(最大約10億ドル)を皮切りに、AbbVieがCapstanを約21億ドル、Eli LillyがOrnaを最大約24億ドル、Kite(Gilead)もInteriusを買収している。
https://www.fiercebiotech.com/biotech/only-thing-saves-us-data-allogeneic-car-t-biotechs-fight-relevance-industry-moves
https://www.ajmc.com/view/how-in-vivo-car-t-cell-therapies-could-rewrite-the-cancer-care-playbook