分析記事:医療提供体制

病院経営、医療費、皆保険、再生医療・自由診療をめぐる動き。

承認・開発 承認から2年3か月を経て、再生医療等製品のアクーゴが1例目の投与へ 2026年9月17日、サンバイオは再生医療等製品アクーゴの1例目の投与を10月に行う予定と発表した。2024年7月の条件・期限付き承認から約2年3か月。出荷を止めていた承認条件と薬価を振り返る。 行政・制度 厚生労働省の 令和9年度概算要求が36兆5,803億円で過去最大(うち「強く豊かな日本」投資枠に1兆337億円) 2026年8月、各省が令和9年度予算の概算要求を公表しており、厚生労働省の一般会計要求は36兆5,803億円で要求段階として過去最大となっている。 医療提供体制 令和7年度の医療費が過去最高の49.2兆円 (前年比+2.6%) 2026年8月28日、厚生労働省が令和7年度の概算医療費を公表した。総額49.2兆円で前年度比2.6%増となり過去最高を更新し続けている。 行政・制度 日医・松本会長が骨太方針2026に対して「到底容認できない」と主張する3点 日本医師会の松本会長が骨太方針2026に反発している。医療給付費の対GDP比目標、社会保障負担率の数値目標、70歳以上の医療費窓口負担原則3割という3つの政策案について、具体的なデータを挙げながら懸念を示している。 行政・制度 Lancetの日本特集(国際政策論文:人間の安全保障外交への転換提言) Lancetに掲載された論文は、グローバルヘルスのガバナンス機能不全を背景に、日本の保健外交が陥る停滞サイクルの原因を分析。人間の安全保障外交への転換と、パートナー国とのイノベーション循環を通じた2040年の戦略目標を提言している。 行政・制度 国民皆保険の危機とVision 2040 -国際医学誌Lancetで15年ぶりの日本特集- Lancetが15年ぶりに日本医療を特集。国民皆保険の制度的停滞に対し、25名の専門家が3つの構造課題を分析し、2040年に向けた抜本的な再設計「Vision 2040」を提言した。 行政・制度 自民・維新の社会保障改革13項目 自民党と日本維新の会が社会保障改革13項目を決定。薬価については、費用対効果分析の範囲拡大と革新的新薬の適切な評価に重点を置く一方、2027年度の薬価改定実施と長期収載品の一層の適正化が明記された。 医療提供体制 国立大学病院の赤字要因はどこにあるか -2025年度決算は赤字244億円- 全国44の国立大学病院が2025年度に244億円の赤字を計上した。医師の働き方改革による人件費増加が主因だが、診療報酬改定による増収がそれを補わず、構造的な赤字要因が浮き彫りになっている。 医療提供体制 がん患者団体による製薬会社評価ランキング 英PatientViewが世界のがん患者団体505組織を対象に実施した調査で、製薬企業への評価が緩やかに低下している。特に薬価政策への信頼が極めて低く、一方で領域や企業による評価の差が顕著になっている。 行政・制度 自由診療での再生医療領域の概観(厚労省定期報告より) 厚労省の定期報告から、自由診療の再生医療市場の実態が浮かび上がる。臨床研究が1.6%に対し、治療は98.4%。がん治療中心の研究と異なり、治療ではQOL向上目的の歯科・整形外科が主流で、iPS細胞ではなくPRPと骨髄由来幹細胞が市場を牽引している。 マーケティング・MR MRが医師から受ける問題行動(problematic communication)88.8%という論文(探索的研究) 日本のMRが医師から受ける問題行動を調査した論文が発表された。問題行動の経験は88.8%に達しているが、探索的研究であり対象の代表性や回答バイアスに留意が必要だ。 医療提供体制 米国の医療費、2027年は17年ぶりの高水準で増加 -PwC「Behind the Numbers 2027 PwCの予測では、米国の2027年の医療費成長率は団体保険で9.0%と、17年ぶりの高水準に達する見込みだ。医療提供者のAIツール導入による請求の最適化が、構造的なコスト増を招いている。 行政・制度 NHKクローズアップ現代で自由診療の再生医療が特集 NHKの特集により、日本の自由診療における再生医療の実態が浮き彫りになった。有効性の証明が不要な安確法の下で、法令違反や患者死亡事案が相次ぐ一方、海外との規制格差が日本の医療ブランド信頼を脅かしている。 承認・開発 日本初の半月板再生医療「セイビスカス注」承認——再生医療等製品は23品目に 富士フイルム富山化学の「セイビスカス注」が半月板損傷に対する国内初の再生医療等製品として承認されました。日本の再生医療等製品は23品目に達し、モダリティの多様化が進む一方で、市販後検証を経て承認失効した製品も出ています。