分析記事:海外動向
上記に当てはまらない海外の動きのうち、日本市場に関わるもの。
行政・制度
ロシュがリベート率の引き上げを理由にドイツでの新規投資判断を保留
ドイツの医療保険支出削減法(BStabG)によるリベート率引き上げを受け、ロシュは国内での今後の投資判断を保留にした。すでにリリー、ベーリンガーインゲルハイム、ファイザーも投資縮小を表明し、業界全体で予見性への懸念が広がっている。
承認・開発
欧州CHMPがFoundayoとRasonqueを含む6品目の新薬承認を相次いで推奨
欧州EMAの医薬品委員会が2026年10月、経口GLP-1薬Foundayoと膵臓がん治療薬Rasonqueを含む6品目の承認を推奨した。いずれも米国で先行承認されており、欧州市場での上市が進む。
行政・制度
FDAが希少疾患審査の枠組みを作り直す取り組み (Rare Disease Framework Initiative)を立ち上げ
FDAが希少疾患ごとに審査基準を調整する「fit-for-purpose」の枠組み構築に乗り出した。小規模患者集団で得られる現実的なエビデンスに基づき、ガイダンスと判断を個別化する試みだ。日本の承認戦略にも影響を及ぼす可能性がある。
承認・開発
BMSが二つの第3相試験で主要評価項目を達成したと発表
BMSが特発性肺線維症とGEP-NET を対象とした2つの第3相試験で主要評価項目を達成した。2029年以降に予想されるパテントクリフに向け、次世代製品がどの程度の穴埋めができるか注目される。
M&A・提携
塩野義製薬、米イントラバイオを20億ドルで買収 - 約1年半で4件目、総額1兆2,000億円の投資に
2026年10月5日、塩野義製薬は米国の希少疾患薬企業イントラバイオを20億ドル(約3,156億円)で買収すると発表した。約1年半で4件目の大型投資で、合計は約1兆2,000億円。抗HIV薬の特許切れ対策の一環となる。
承認・開発
第一三共のADCダトロウェイが米サミットのアイボネシマブ (中国発)との併用第3相試験へ
2026年10月1日、アストラゼネカと第一三共は米サミットと臨床試験の提携を発表した。ADCダトロウェイとPD-1×VEGF二重特異性抗体アイボネシマブの併用をトリプルネガティブ乳がん1次治療の第3相で評価する。
肥満症・GLP-1
イーライリリー、GLP-1を低・中所得国へ広げる「Change the Course」構想を発表
2026年9月28日、イーライリリーはGLP-1治療薬を低・中所得国に広げる構想「Change the Course」を発表した。高所得国と低・中所得国で4対1の治療アクセスの差を2040年までに解消することを目指す。
肥満症・GLP-1
ノボ ノルディスクが2030年までの戦略を発表:米国のウゴービ処方は50%以上が自費払い
2026年9月21日、ノボ ノルディスクが資本市場説明会で2030年までの戦略を示した。5つ超のブロックバスター上市などを掲げる一方、米国ではウゴービ処方の50%以上が自費払いとなった構造変化が目を引く。
マーケティング・MR
GSK、日本の行政指導に続き英国の業界団体から「著しく誤解を招く」として公開叱責
2026年9月、英国の自主規制機関PMCPAがGSKを公に叱責する処分を公表した。帯状疱疹ワクチンの広告審査で、自社の主張と矛盾する公的機関のメールを出さなかったことが「著しく誤解を招く」とされた。
中国・新興バイオ
中国の工業情報化部など10部門が、今後のファーストインクラスの4分の1を中国から生み出す目標を設定
2026年9月18日、中国の工業情報化部など10部門が2026〜2030年の医薬産業5か年計画を公表した。世界のファーストインクラス医薬品の25%以上を中国が占めるなど10の目標を掲げている。
承認・開発
大塚製薬と米アイオニスのFUS-ALS治療薬、第3相試験で「画期的な改善」を達成
2026年9月22日、大塚製薬と米アイオニスは、FUS遺伝子変異によるALSを対象とするウレフネルセンの第3相FUSION試験で主要評価項目を達成したと発表した。1人の患者への投与から始まった開発の経緯も振り返る。
海外動向
欧州製薬9社の議長が公開書簡「欧州はイノベーターの仕事を評価しない」
2026年9月22日、欧州製薬9社の取締役会議長が連名で公開書簡を発表した。欧州が医薬品を「抑制すべきコスト」として扱ってきた結果、R&Dシェアは43%から31%に低下したとして、各国政府に投資を求めている。
米国薬価政策・MFN
ファイザーおよびイーライリリーと米保健福祉省(HHS)の間で結ばれた MFN薬価合意の契約書が一部公開
2026年9月19日、米消費者団体Public Citizenがファイザーとイーライリリーの対HHSのMFN薬価合意の契約書を公開した。大部分は黒塗りだが、海外増収分のHHSへの分配や、供給停止国を参照から外す条項が読み取れる。
承認・開発
FDAがUltragenyxの遺伝子治療薬を一回のRejectを経ながらも承認
2026年9月17日、FDAがUltragenyxの遺伝子治療Fayuviを承認した。ムコ多糖症IIIA型(サンフィリッポ症候群A)に対する初めての治療薬で、製造管理の問題で一度承認を拒否されてからの再申請だった。
マーケティング・MR
塩野義が米国で展開するコロナ予防薬ゾコーバのキャンペーン「Got the Call, Make the Call」
2026年9月15日、塩野義製薬が米国でコロナ曝露後予防薬ゾコーバのオムニチャネル・キャンペーンを開始した。「曝露後予防」という概念そのものを広めるため、テレビ広告を中心に一般向けの認知形成を狙う。
米国薬価政策・MFN
MFN価格政策を定量的にモデル化した研究がLancet誌に掲載 - 参照国への価格とアクセスに影響することが示唆される
2026年9月13日、The Lancetに米メディケアのMFN価格政策を19か国の価格データで定量的にモデル化した論文が掲載された。73%の薬で節約額が参照国の年間売上を上回り、日本を含む参照国への波及が懸念されている。
承認・開発
第一三共/アストラゼネカのエンハーツの肺がん1次治療データがPFS延長するもOSでネガティブな結果に
2026年9月13日、世界肺癌学会でエンハーツのHER2変異肺がん1次治療の第3相DESTINY-Lung04試験が発表された。PFSは6か月延長した一方、OSの中間解析では対照群を下回り、後治療の差などが議論となっている。
マーケティング・MR
UCBのビンゼレックス、スキリージを抜いて米テレビ広告費で1位に。てんかんでは疾患啓発も話題
UCBの免疫疾患治療薬ビンゼレックスが8月の米テレビ広告費でアッヴィのスキリージを抜き首位に。背景には直接比較試験での優越性があり、てんかん領域ではアート展示の疾患啓発も展開している。
承認・開発
中外製薬の研究者と筑波大学の柳沢教授が2026年ラスカー賞を受賞
2026年9月9日、米ラスカー財団が2026年の受賞者を発表。筑波大学の柳沢正史教授が基礎医学研究賞、中外製薬の3名がヘムライブラの発明で臨床医学研究賞を受賞した。日本人の同年複数受賞は初めて。
米国薬価政策・MFN
医薬品価格政策の「大激変」が世界的なコマーシャル計画の見直しを迫る:米調査レポート
米コンサルティング会社Numerof & Associatesが製薬企業幹部175名(67社)に行った調査。MFNやIRA、欧州のJCAなど政策の「大激変」が、上市の順序や適応症の選び方まで変えつつある。
承認・開発
Novo NordiskのZiltivekimabが新たに2つの第3相試験を中止し、残るは1試験のみに
2026年9月7日、Novo NordiskがZiltivekimabの第3相試験2本(心不全を対象とするHERMESとATHENA)を早期に打ち切ったことが報じられた。
海外動向
規制強化による製薬企業の投資撤退から1年が経ったUKの現状 (US記事)
2025年6月に英国政府は新規医薬品の売上に対する払い戻し(リベート)率を15.5%から31.3%へ引き上げる方針を示したことにより、複数の大手製薬企業が英国での研究開発投資を撤回する事態となっていた。
米国薬価政策・MFN
ホワイトハウスがメディケア・プログラムを通じてイーライリリーにブロックバスター級の売上をもたらす可能性を示唆
2026年8月31日、ホワイトハウスがMedicare GLP-1 Bridgeの初期実績を明らかにした。7月1日の開始以来、50万人を超える高齢者が利用し、合計で2億1,600万ドルを節約したとされる。
米国薬価政策・MFN
新たに日系企業2社 (アステラス製薬・協和キリン)を含む9社がMFNに合意し、合計26社に
2026年8月31日、トランプ大統領が9社の製薬企業と新たに最恵国待遇(MFN)価格に関する合意を結んだと発表した。これでMFN合意企業は26社となり、政権はブランド医薬品市場の89%をカバーすると説明している。
承認・開発
Revolution Medicines の膵臓がん治療薬DaraxonrasibがFDAへの申請から僅か35日で承認
2026年8月26日、FDAがRevolution Medicinesの膵臓がん治療薬Daraxonrasibを商品名をRASONQUEとして承認した。
米国薬価政策・MFN
スイスで革新的新薬22品目のうち7品目が承認取得後にMFNの影響で保険申請されず
2026年8月24日の日経新聞の記事によると、スイスにおいて過去1年半に登場した革新的な新薬のうち、約3割が国内での保険償還を申請されなかったと報道されている。
マーケティング・MR
希少疾患患者団体による製薬企業レピュテーション最新調査:ベーリンガーの躍進
2026年8月20日、英国の調査機関PatientViewが、希少疾患領域における製薬企業の評判調査の結果を公表した。63カ国502の患者団体が、38社を10項目で評価している。
行政・制度
過去5年間に開発断念または上市見送りを経験した企業は4割というジェネリック・ドラッグ・ロス (厚生労働省研究班レポート)
厚生労働省の研究班がジェネリック・ドラッグ・ロス(先発品の特許が切れても、後発品が上市されない)について体系的に調べた研究報告書が公開された。
米国薬価政策・MFN
ホワイトハウスがMFNの成果として60年で最大の処方薬価格引き下げを発表
米ホワイトハウスは、MFN政策により処方薬価格が1963年以来最大の下落を記録したと発表した。だが要因をIRAに帰す見方もあり、専門家の評価は割れている。
承認・開発
モデルナ、個別化mRNAがんワクチンの第3相成功で株価176.97%上昇
モデルナとメルクの個別化mRNAがん治療薬が第3相試験で主要評価項目を達成。株価は1日で176.97%上昇し、時価総額は440億ドル増えた。
マーケティング・MR
IQVIAの最新売上データから見えるトレンド
IQVIAの2026年第2四半期データが公開。マンジャロが前年比280%増、キイトルーダが19%増と伸びる一方、リクシアナは減少に転じた。
承認・開発
ArgenxのVyvgartが自己免疫性筋炎でP2/3試験成功
Argenxが自己免疫性筋炎を対象としたALKIVIA試験で主要評価項目を達成。TIS平均改善度でプラセボ群を15.4ポイント上回った。
薬価
ICERがアストラゼネカの新規作用機序高血圧薬に対して費用対効果不十分と判定
米ICERが、アストラゼネカの新規高血圧薬Baxfendyを費用対効果不十分と判定。算定されたICER値は一般的な閾値を5〜9倍上回った。
肥満症・GLP-1
イーライリリー、未承認GLP-1レタトルチドの違法販売で米6事業者を提訴
第3相試験中の次世代肥満症治療薬が、世界100カ国・1万4,000件超で違法に販売されていた。リリーは2026年8月12日に提訴に踏み切った。
決算・業績
向かい風の中での製薬業界Q2好決算ラッシュ:上位25社中9社が前年同期比で二桁増収
好決算が続く2026年Q2。上位25社のうち9社が二桁増収を記録し、うち3社を日本企業が占めた。リリーは7四半期連続で首位を独走している。
マーケティング・MR
2026年7月の製薬会社による米国TV広告出稿ランキング -1位はスキリージで広告費47億円
2026年7月の米国TV医薬品広告出稿ランキングでAbbVieのスキリージが首位。乾癬やIBD領域で競合するJ&Jのトレムフィアとの合計出稿額はわずか1.8億円の差で拮抗し、4年に一度のFIFAワールドカップを集中的に活用する戦略も浮かぶ。
M&A・提携
AZ-BMS合併がBad Ideaである理由 (USメディアによる論評)
AstraZenecaとBristol Myers Squibbの合併協議について、米国メディアが「大惨事になる」と断定した。米国でのプレゼンス拡大の必要性の乏しさ、ポートフォリオの重複、R&D再編と人員削減のリスク、過去の大型合併の実績不足、アナリストの懐疑的な見方から、両社にとって戦略的な必然性に乏しいと指摘される。
M&A・提携
AstraZenecaとBristol Myers Squibbが合併協議 – 合併したら売上高世界一の巨大企業へ
英フィナンシャル・タイムズの報道により、AstraZenecaとBristol Myers Squibbが合併協議を進めていたことが明らかになった。実現すれば企業価値約4,000億ドルの史上最大級M&Aだが、BMSの主力薬の特許切れ対応が背景にあり、独占禁止法上の懸念も指摘されている。
決算・業績
AbbVieのスキリージが世界最高売上時代のヒュミラの記録に並ぶ
AbbVieのスキリージが2026年第2四半期に四半期売上55億5,000万ドルを記録し、かつてのブロックバスター・ヒュミラの最高額と並ぶ水準に到達。ヒュミラの特許戦略による長期売上維持がいかに後継品への移行を可能にしたか。
行政・制度
日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会の描く2040年将来ビジョン
日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会が2040年に向けた国内医薬品産業のビジョンを承認。特許期間満了医薬品、バイオシミラー、OTC医薬品、原薬の4分野を連携させ、少子高齢化時代の産業基盤を再構築する戦略が描かれた。
承認・開発
武田の自社創薬医薬品であるオレキシン作動薬はなぜ中国で最初に承認なのか
武田薬品の自社創薬品オベポレクストンが中国で世界初承認を得た。先駆的医薬品制度の対象にもかかわらず、米国・中国がほぼ同時に日本より先行した背景には、中国の患者規模の大きさと当局の優先度の高さがある。
行政・制度
トランプ大統領が輸入ジェネリック医薬品への段階的関税導入を発表
トランプ大統領がジェネリック医薬品の輸入関税を段階的に引き上げると発表。2028年8月から100%、2029年8月から200%に達する予定だが、米国内製造への移行は国際分業体制やコスト構造の課題により難しいとみられる。
行政・制度
Lancetの日本特集(国際政策論文:人間の安全保障外交への転換提言)
Lancetに掲載された論文は、グローバルヘルスのガバナンス機能不全を背景に、日本の保健外交が陥る停滞サイクルの原因を分析。人間の安全保障外交への転換と、パートナー国とのイノベーション循環を通じた2040年の戦略目標を提言している。
行政・制度
国民皆保険の危機とVision 2040 -国際医学誌Lancetで15年ぶりの日本特集-
Lancetが15年ぶりに日本医療を特集。国民皆保険の制度的停滞に対し、25名の専門家が3つの構造課題を分析し、2040年に向けた抜本的な再設計「Vision 2040」を提言した。
肥満症・GLP-1
米国成人の11%がGLP-1製剤を使用 – 2024年から4倍に
米国成人の11%がGLP-1製剤を使用し、2024年の3%から4倍に増加。肥満率は39.9%から36.4%に低下した一方、コンパウンド薬への乗り換えが加速し、安全性と経済合理性の課題が浮き彫りになった。
承認・開発
AstraZenecaがWainua(心アミロイドーシス)の第三層試験未達により株価急落
AstraZenecaが共同開発する心アミロイドーシス治療薬Wainuaの第III相試験が主要評価項目を達成できず、株価は約9%下落しました。試験中に標準治療の安定化剤が急速に普及したことが背景にあるとされています。
肥満症・GLP-1
米国で先行する経口GLP-1の競合状況 -Novo「Oral Wegovy」 vs Lilly「Foundayo」
米国の経口GLP-1市場で、ノボの「Oral Wegovy」が圧倒的な立ち上がりを見せる一方、イーライリリーの「Foundayo」は後塵を拝している。ブランド認知と保険償還の遅れが理由とされるが、低分子という構造的優位が今後の逆転のカギになるか。
承認・開発
Rocheのdivarasib(KRAS G12C阻害薬)がHead to head試験でsotorasibとadagrasibを上回る結果を発表
Rocheの次世代KRAS G12C阻害薬divarasibが、既承認のsotorasibとadagrasibを直接比較した第Ⅲ相試験で優越性を示した。PFSで統計的優位性、OSでも臨床的有意性が報告されている。
承認・開発
2026年下半期に注目の臨床試験 (BioPharma Diveより)
2026年下半期に実施される臨床試験により、RNAコンジュゲート、CRISPR、二重特異性抗体など次世代モダリティが超希少疾患を超えて巨大市場の既存ブロックバスターに迫る段階へ入ることが鮮明になる。
肥満症・GLP-1
肥満症治療薬と中国発イノベーションの牽引でグローバル医薬品マーケットは2兆ドルへ
調査会社Evaluateは2032年の世界医薬品市場が2兆ドルを超えると予測。肥満症治療薬と免疫疾患薬が市場をけん引する一方で、中国発イノベーションへの依存が急速に拡大し、パテントクリフや薬価政策などの課題も浮上する。
行政・制度
日本成長戦略・戦略17分野の投資内訳 -創薬・先端医療に、64兆円-
高市政権の日本成長戦略で、創薬・先端医療には2040年度までに官民合計で約64兆円の投資が見込まれた。新薬やバイオ医薬品、革新的デバイスなど5項目に配分される投資の実現には、政府と民間の役割分担の明確化が課題となる。
海外動向
外国人幹部 > 日本人社長となる製薬の役員報酬
日系製薬大手で、米国事業を率いる外国人幹部が日本人社長を上回る報酬を受け取る事例が複数見られる。米国と日本の報酬市場の格差が背景だが、ガバナンスの透明性が問われている。
承認・開発
モデルナのmRNAインフルワクチン、FDA諮問委が全会一致 で「ベネフィットがリスクを上回る」と評決
モデルナのmRNAインフルワクチンmFlusivaについて、FDA諮問委が全会一致で承認を支持した。4か月前には審査自体を拒否されていたが、FDAの人事異動を経て方針転換。米国初のmRNAインフルワクチン承認は確実に見える。
承認・開発
武田薬品のオレキシン作動薬の追加解析結果 – SLEEP 2026での発表-
武田薬品のナルコレプシー治療薬オベポレクストンが、SLEEP 2026で第3相試験の追加解析結果を公表。日中の眠気改善だけでなく、認知機能や夜間睡眠の改善も示され、オレキシン欠乏という根本原因へのアプローチが実証された。
海外動向
Nature Index 2026で日本と韓国の論文寄与の伸びが西洋諸国を上回る
Nature Index 2026で、日本と韓国の学術論文寄与が米・独・英といった西側先進国を上回る成長率を記録した。応用科学・社会科学論文の追加により、評価対象が大幅に拡大している。
マーケティング・MR
米国DTC広告費ランキング、上位3つを免疫の生物学的製剤が独占
米国の医療用医薬品DTC広告費ランキング(2026年5月)で、AbbVieのスキリージが3,890万ドルで首位、J&Jのトレムフィアが3,880万ドルで2位。上位3つすべてが免疫疾患薬で占められ、IL-23阻害薬の競争激化を映し出している。
医療提供体制
米国の医療費、2027年は17年ぶりの高水準で増加 -PwC「Behind the Numbers 2027
PwCの予測では、米国の2027年の医療費成長率は団体保険で9.0%と、17年ぶりの高水準に達する見込みだ。医療提供者のAIツール導入による請求の最適化が、構造的なコスト増を招いている。
新薬発売
がん創薬のParabilis Medicinesが史上最大のバイオIPO、6.7億ドル
がん創薬のParabilis Medicinesがナスダックに上場し、6.7億ドルを調達した。バイオテク史上最大のIPO規模だが、上市製品はまだない。zolucatetideなど複数の標的に対する臨床開発を加速する。
M&A・提携
GSKが癌領域バイオベンチャーを1.7兆円で買収
GSKが米国のがん専業バイオ、ヌーバレントを106億ドルで買収。ROS1陽性・ALK陽性の肺がんを狙う2つのFDA審査中新薬が主なアセット。HIV治療薬の特許切れ対策の狙いも。
決算・業績
2025年ライフサイエンス企業の高額報酬CEOトップ25
ライフサイエンス企業のCEO報酬の基準が4年ぶりに引き上がり、トップ25は全員年間2,500万ドル超を得ている。S&P500を上回るペースで報酬が膨らむ中、業績条件の撤廃やリプライシングなど、基準を後付けで変更する事例が相次いでいる。
M&A・提携
武田薬品が2024年にライセンス返上したAMITIZAの反トラスト訴訟で4,025億円の訴訟引当金を計上
武田薬品がAMITIZAの反トラスト訴訟で陪審評決を受け、4,025億円の訴訟引当金を計上した。2014年の特許和解が「支払による参入の遅延」に該当するかが争点で、原告は価格競争の阻害で過払いが生じたと主張している。
M&A・提携
AVIファンドのロート製薬への議案提案と反対
ロート製薬がアクティビスト投資家AVIの山田邦雄会長の解任議案に反対を表明。AVIは事業の選択と集中、ガバナンス改革を迫るが、同社は長期経営の価値を主張している。
承認・開発
ASCOでスタンディングオベーションとなったdaraxonrasibの発表
米国臨床腫瘍学会のプレナリーセッションで発表されたKRAS変異膵がん向けdaraxonrasibの第3相試験は、OSを13.2か月に延長し、従来の化学療法と比べて死亡リスクを6割低減。予後極めて悪い膵がんに新たな治療選択肢がもたらされた。
薬価
世界のバイオ医薬品企業のトップリーダーが高市早苗首相と会談
世界の大手バイオ医薬品企業のCEOが日本の首相と会談し、革新的医薬品開発シェアの構造的低下と薬価制度の課題を指摘。ドラッグロス拡大を背景に、政府支出拡大と薬価改革の必要性を訴えた。
M&A・提携
中国バイオとメガファーマと新たなディール -ファイザー×イノベント1兆6,000億円-
ファイザーが中国バイオ大手イノベント・バイオロジクスと、最大105億ドル規模の提携契約を発表した。中国企業によるクロスボーダーのライセンスアウト取引が急増する中、双方向の協業として設計された今回のディールは、中国バイオテックの優位性を示す事例となっている。
M&A・提携
イーライリリーがGLP-1の次に描くもの -感染症領域に再参入-
イーライリリーが感染症領域に再参入を決めた。GLP-1での利益を活用し、帯状疱疹やAMR対策、EBVワクチンの開発企業3社を買収。予防医療への注力を強める同社の戦略を読み解く。
AI・デジタル
ノボノルディスク、インド拠点でAI活用し新薬投入を加速
ノボノルディスクがインドのベンガルールに置く拠点でAIを活用し、新薬の市場投入までの時間を最大3分の2短縮することを目指している。多国籍製薬企業がインドに中核業務拠点を集中させる背景には何があるのか。
肥満症・GLP-1
圧倒的速さで売上高世界1位になったチルゼパチド(GLP-1)
チルゼパチドがグローバル医薬品売上で1位となり、2025年の売上高は約365億ドル。過去のメガブロックバスターと比べ、承認から世界トップまでの速度が圧倒的に短縮されている。
承認・開発
キッセイ薬品タブネオス -国内20例死亡とFDA承認撤回提案-
キッセイ薬品の主力品タブネオスで国内20例の死亡とVBDSの重篤例が報告され、新規投与の中止要請が発生。一方、FDAは治験データ虚偽疑いを理由に米国での承認撤回を提案した。115億円の売上を占める主力品の危機が経営に与える影響は大きい。
決算・業績
第一三共第6期中期計画——2030年売上3兆円・営業利益6,000億円の現実味
第一三共が発表した第6期中計は、2030年度に売上3兆円以上・営業利益6,000億円以上を目指す。前期の為替追い風を除いた実質成長率を維持できるか、またがん領域4製品の上市・拡大が鍵となる。
決算・業績
海外売上比率77%とビジョン2030 —協和キリンが進める希少疾患グローバル化
協和キリンの2026年Q1決算は増収増益だが、希少疾患グローバル戦略品が売上の約49%を占める中、ロカチンリマブの開発中止が中長期的に課題に。Vision 2030の目標達成に向け、次世代パイプラインの成長が問われる。
決算・業績
米国/グローバルともにGLP-1市場でイーライリリーがシェア50%超え
イーライリリーの2026年第1四半期決算で、GLP-1市場における同社のシェアが米国・グローバル双方で50%を超えたことが明らかになった。インクレチン領域は前年比90%成長し、ノボノルディスクから市場の覇権が移りつつある。
M&A・提携
塩野義の8,800億円ディールとその目的
塩野義製薬が2025年度に立て続けに行った計8,800億円超のディール。ロイヤリティと感染症事業への依存からの脱却を目指すもので、各投資が異なる課題に対応している。
決算・業績
レケンビ世界売上880億円 – アリセプトとの立ち上げ比較など-
エーザイのアルツハイマー病治療薬レケンビが2025年度に世界売上880億円を達成。アミロイドベータを除去する疾患修飾薬として初めて有効性を統計的に証明し、初期3年間の成長曲線はアリセプトを上回る軌跡を示している。
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